JP2001516257A - 操縦可能なカテーテルの滑動可能な制御機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 １対のカテーテル制御ワイヤ（１８、２０）を操作するための操縦可能なカテーテルの制御機構（３０）は、制御ワイヤ（１８、２０）の近位端に連結され、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置き、前記ワイヤのもう一方を圧縮状態にすることなく直線状の経路に沿って移動し得る滑動部機構（３２）を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 操縦可能なカテーテルの滑動可能な制御機構 技術分野 本発明は、操縦可能なカテーテルの分野に関し、より詳細には、制御ワイヤ疲 労を最小限にするために操縦可能なカテーテルとともに使用される滑動可能な制 御機構に関する。 背景技術 現代の外科的手法は、多くの場合、局所的な診断、または身体の比較的到達困 難な内部領域に適用される処置を必要とする。以前には、そのような手法は、典 型的には、侵襲的な手術を含み、これによって、医師は、身体になされた比較的 大きな開口部または切開部を利用することによって目的領域を視覚的に同定した り処置することができた。残念なことに、侵襲的的な手術法は、しばしば、その ような手法に伴う組織損傷に由来する望ましくない副作用が含まれる。多くの場 合、そのような外傷の影響によって、患者の治療期間およびリハビリテーション 期間が長くなる。 侵襲的な手術にしばしば伴う損傷を最小限にするために、当業者は、身体の血 管系内に挿入するための比較的小型のカテーテルの開発を行っている。典型的に は、カテーテルは、予測可能な様式で小さな血管系を介して身体の各所に到達す る。従って、カテーテルは、例えば、切除用電極または映像化プローブを目的の 特定組織の近くに配置するように正確に制御できるものでなければならない。 身体の内部でカテーテルの操作を可能にするために、滑動可能な制御ワイヤ機 構が、術者が装置を身体内に挿入している間において、カテーテルの遠位チップ を選択的に「操縦する」ために使用されている。そのような機構は、典型的には 、カテーテルシャフトまたは本体の長さに及ぶ１対の制御ワイヤを含む。制御ワ イヤは、所定の偏向運動に対応するカテーテル本体の遠位チップの特定位置に固 定されたそれぞれの遠位端を有する。ワイヤの近位端は滑動部機構に取り付けら れている。この滑動部機構は、術者に応答してワイヤの一方を引張り状態に置き 、第１の方向に偏向させるためにカテーテルの端を引く一方で、同時に、もう一 方のワイヤを圧縮するかまたは屈曲させる。そのよ うな制御機構を取り入れているそのようなカテーテル形態の例を、本発明の譲受 人に譲渡された米国特許第５，３８３，８５２号に見出すことができる。 そのような装置は、一般に、比較的大きな方向性の偏向度をカテーテルチップ に提供する一方で、比較的短い期間で、制御ワイヤの反復的な引張りおよび屈曲 により、多くの場合、早期の制御ワイヤ疲労を起こす。その結果として、装置の 操作可能な寿命期間が、実質的に短縮され得る。 操縦可能な医療装置のワイヤ疲労問題を解決するために、１つの提案（Ｔａｋ ａｈａｓｈｉ、米国特許第４，２９４，２３３号）は、操作ダイアル軸を回すこ とによって２本の引張りケーブルを独立的に操作し、それによって内視鏡の遠位 チップを操縦することを開示する。引張り状態にないワイヤの緩みまたは屈曲部 分を吸収するための手段が提供されている。開示された手段は、操縦されないケ ーブルの退避領域を規定する緩み吸収部材の内部に大きな溝部分を含む。 このような設計では、回転可能な制御機構の領域においてそれが意図される適 用には満足いくものであり得るが、滑動可能な制御機構に関する緩み吸収の問題 を解決できない。多くの術者は、特定の適用においては、直線的に移動し得る滑 動制御機構の方を好む。さらに、Ｔａｋａｈａｓｈｉの設計では、選択されてい ないケーブルでの圧縮を最小限にする消極的な装置が提供されるだけである。 従って、当業者は、操縦可能なカテーテルの遠位端を操作するために滑動可能 な制御機構が必要であることを認めている。さらに、滑動可能な制御機構は、い ずれか一方の操縦ケーブルでの圧縮防止を積極的に補助しなければならない。本 発明の制御機構はこのような必要性を満足するものである。 発明の開示 本発明の制御機構は、操縦可能なカテーテルの遠位チップを操縦する際に使用 される制御ワイヤの操作可能な寿命を延長させる。寿命は、操作中におけるワイ ヤの圧縮または屈曲から生じる制御ワイヤ疲労を最小限にすることによって延長 される。本発明のさらなる利点は、選択されていないワイヤでのわずかな引張り 状態を維持して屈曲抑制作用を確実にする弛み取り機構によって提供される積極 的な補助を含む。 上記の利点を実現するために、本発明の制御機構は、操縦可能なカテーテルの 遠位端 に固定された遠位部分を有する１対の制御ワイヤを操作する。制御ワイヤは、カ テーテルを通って長軸方向に延び、近位端を含む。制御機構は、制御ワイヤの近 位端に連結された滑動機構を含む。この滑動機構は、ワイヤの選択された一方を 引張り状態に置き、もう一方のワイヤを圧縮状態にすることなく直線状の経路に 沿って移動し得る。 本発明の他の特徴および利点は、添付した図面と組み合わせて読めば、下記の 詳細な説明から明らかである。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の１つの実施形態による回転可能な制御機構を実行する操縦可 能なカテーテルの透視図である。 図２は、図１の線分２−２に沿った部分断面図である。 図３は、中立状態の位置にある制御機構の概略図である。 図４および図５は、制御機構の滑動時の状態を示す概略図である。 図６〜図８は、図３〜図５に示す制御機構の動きに対応するカテーテル遠位端 での遠位の屈曲運動を示す概略図である。 発明を実施するための最良の形態 操縦可能なカテーテルは、医師または術者に、より侵襲的な外科的技法に通常 伴う損傷レベルを伴うことなくヒト身体の内部に都合良く到達するために必要不 可欠な用具を提供する。図１の例に示すように、本発明の１つの実施形態による 操縦可能なカテーテル、すなわち全般的に１２で示される操縦可能なカテーテル は、細長い中空の取っ手１４を含む。この取っ手の内部は、全般的に３０で示さ れる本発明の制御機構を収納するための区画１５（図２）が規定される。取っ手 の側面に沿って形成された長軸方向のスロット１７は、制御機構の滑動可能な移 動に対する直線状の経路を規定する。 さらに図１を参照して、細い可撓性シャフト１６が、血管内に挿入するために 取っ手の一方の端から長軸方向に突き出ている。このシャフトは、典型的には、 所定の剛性のポリウレタン材から成形され、２本以上の操縦用または制御用ワイ ヤ１８および２０（図３〜図５）をその中に通すための１つまたは複数の長軸方 向に延びた内腔（図示せず）を含む。 血管内に挿入されている間におけるカテーテルの遠位端１６の精密な操縦を達 成するために、制御ワイヤ１８および２０が、カテーテルのシャフト内腔を通っ て長軸方向に伸びており、シャフト内部の特定の遠位点にそれぞれが固定されて いる。連結点は、選択されたワイヤにかけられた引張り力に応答してシャフトの 所定の方向性偏向に対応する。操縦ワイヤは、約１５．５ポンドの引張り強度を 有するステンレススチール製ケーブルを含み得る。 次に図２および図３を参照して、本発明の制御機構３０は、制御ワイヤ１８お よび２０の近位端に連結され、このワイヤの選択された一方を引張り状態に置き 、このワイヤのもう一方を圧縮状態にすることなく直線状の経路に沿って移動し 得る滑動部機構３２が組み込まれている。 滑動部機構３２は、平行する関係で配置された１対の間隔をもって離れている 長軸方向の導管３６および３８を伴って形成される矩形型に成形された滑動部制 御エレメント３４を含む。皿ぐり空腔４０および４２が、それぞれの段部４４お よび４６が規定されるように導管の偏位した（ｏｆｆ−ｓｅｔ）反対側の端に成 形されている。１対の間隔をもって離れて長軸方向に並んでいる支持ピン４８お よび５０（図２）が、そのエレメントの側方から横方向に突き出ており、取っ手 のスロット１７と滑動可能的に係合するように相補的に形成されている。指制御 部５２が、エレメントがスロットからはずれないようにピンに取り付けられてい る。この指制御部５２は、手で加えられた力に応答して、制御機構がスロットの 経路に沿って直線的に動く。 図３を参照して、弛み取り装置６０が、制御ワイヤの近位端を選択的に固定す るために、制御ワイヤ１８および２０を介して滑動部機構に連結している。この 弛み取り装置は、滑動部エレメント３４によって制御ワイヤ２０に加えられた力 の向きを変える回転可能な滑車６２、および１対のバイアスエレメント６８およ び７０を含む。滑車は、外縁溝（図示せず）を含み、取っ手の区画１５内の後方 に取り付けられた軸６６によって回転可能に支えられている。この軸はスロット １７の後方に位置し、滑車が制御ワイヤ１８および２０の経路に平行する滑車面 を形成するように配置されている。 バイアスエレメント６８および７０は、導管３６および３８の内部に滑動可能 に取り付けられたそれぞれのシャフト、または内側チューブ（ｈｙｐｏ−ｔｕｂ ｅ）７２および７４を含む。チューブ７２および７４は、管の近位端に過大直径 のそれぞれの止め具 ７６および７８を含む。このチューブは、制御機構の組み立て途中で実施される 型製形操作を介してそれぞれの制御ワイヤ１８および２０の近位端に接合される 。 さらに図３を参照して、本発明の特に好都合な特徴として、積極的な緩み抑制 機能が挙げられる。この能力を実現するために、バイアスエレメント６８および ７０は、それぞれの内側チューブ７２および７４の外側に滑動可能に配置された それぞれのコイルばね８０および８２を含む。このばねは、導管３６および３８ の内部に形成された皿ぐり空腔４０および４４に嵌め込まれている。コイルばね は、取り付けられるとき、段面４４および４６と、シャフト止め具７６および７ ８との間で圧縮状態にされる。コイルばねのばね定数は、ワイヤにわずかな引張 りを与えて任意の緩みを取り込むことができる大きさであるが、カテーテルシャ フトの何らかの偏向をもたらす大きさよりも小さい。 制御機構３０の組立は、当業者によく知られているかなり直接的な技法を含む 。一般に、カテーテルシャフト１６の遠位端に既に固定されているそれぞれの制 御ワイヤ１８および２０に関して、ワイヤの近位端は、滑車６２に適合するよう に異なる長さにされて調整させる。従って、ワイヤ２０は、滑車溝を回って、滑 動エレメント３４において形成されている下部導管３８を通って送られる。ワイ ヤの端は、それに沿って既に配置されているコイルばね８２と一緒に内側チュー ブシャフト７４に型製形される。次に、ワイヤ１８は、上部導管３６を通って送 られ、そしてもう一方のチューブシャフト７２への型製形によって滑動エレメン トに連結される。 制御ワイヤ１８および２０に対する制御機構を最初に組み立てた後に、所望の 方向性偏向に関する制御機構の較正を行わなければならない。較正方法はこの分 野では十分に知られているが、一般には、滑動部を中立状態の位置（取っ手のス ロット１７に沿ってほぼ中央）にし、そして図６に例示されているように実質的 に、制御ワイヤをわずかに所定の引張り状態にして、シャフトを直線状の形態に することを含む。調節装置（図示せず）は、ワイヤ１８および２０に補正可能な 引張りを与え、各ワイヤでの一定した相対的に等しい引張り状態を維持して、中 立状態の位置が規定される。中立状態が、図３および図６に示されるように一旦 確立されると、制御機構は、図４〜５および図７〜８に示されるように、各極限 位置まで直線的に移動され、必要に応じて適切な偏向を達成するように微調整が 行われる。 操作中において、カテーテルアセンブリ１２は、通常、最初は、図３および図 ６に示 される配置などの較正された弛緩状態または中立状態の配置に設定される。中立 状態の目視確認は、通常はスロット１７に沿って中央に位置している指制御部５ ２の位置を単に参照することによって行うことができる。次いで、カテーテルを 、血管系に形成された比較的小さい切開部の中に導き、目的の所望領域に到達さ せることができる。 身体の内部に一旦挿入されると、カテーテル遠位端の操作は、偏向の所望方向 に対応して、指制御部を前方または後方に滑動させることによって行うことがで きる。次に図４を参照して、指制御部５２に加えられた最初の後ろ方向の力は、 滑動部エレメント３４を直線的に移動させ、上部の内側チューブ止め具７６を後 ろ方向に係合する。滑動部エレメントを後ろ方向に進め続けると、チューブは同 じ方向にワイヤを引張り、引張り力をそのワイヤに与え、その結果、図４および 図７に示されるように、カテーテルシャフトの方向性偏向が得られる。 本発明の特に好都合な特徴は、図４および図５に示されている。図４に関して 特に強調すべきことに、滑動部エレメント３４の近位の運動は、取り付けられて いる止め具７８が遠位端に位置するために、下部の内側チューブ７４によって妨 害されない。下部チューブに沿ったエレメント３４の滑動運動に応答して、下部 導管の空腔４２に嵌め込まれている圧縮されたコイルばね８２は、段面４６およ び止め具７８との間の距離が増大するに従って伸びる。ばねの全体的な効果によ って、ワイヤ２０での正の引張りレベルが維持され、もう一方のワイヤ１８がカ テーテルを偏向させたときのワイヤ２０の屈曲または圧縮が防止される。ワイヤ ２０の屈曲が回避され、早期の制御ワイヤ疲労の一般的な原因が取り除かれるた めに、制御ワイヤの操作上の有用性が実質的に伸びる。 遠位方向での親指制御部の滑動可能な動きは、下部ばね８２を空腔４２の中に 再圧縮する。コイルばねのばね定数は、カテーテルシャフトを偏向させるのに必 要とされるばね定数よりも小さいために、内側チューブ７４の位置は、相対的に 変化しないままである。同時に、（指制御部の近位の動きに由来する）偏向した カテーテルシャフト１６は、中立状態の位置に達するまで、上部導管の空腔４０ に嵌め込まれている上部ばね８０を保つのに十分な反対方向の引張りを上部ワイ ヤ１８にかける。次いで、指制御部５２の遠位の動きを続けると、滑動エレメン ト３４を遠位方向に導き、下部内側チューブの止め具７８に係合し、カテーテル チップを偏向させるのに十分な引張り状態にワイヤ２０を置く。図５および図８ にこの作用を図示するが、上部のバイアスエレメント６８から 得られる緩み抑制結果は、バイアスエレメント７０に関する上記の結果と類似し ている。 本発明の制御機構をカテーテルシャフトに関する単なる操作装置として説明し てきたが、本発明を補足するために、１つまたは複数のさらなる制御機構を実行 し得ることが理解されるであろう。例えば、本発明の能力は、回転可能な制御機 構８０（図１）によって補うことができる。これは、シャフトを通り、シャフト 遠位端に固定されたさらなる制御ワイヤに関して操縦可能な制御を行うために指 制御部５２の近くに配置される。適切で回転可能な制御機構が、本出願人の同時 係属中の特許出願第０８／８１８，３５３号（本発明の譲受人に譲渡）に開示さ れている。これは参考として本明細書中に援用される。 当業者は、本発明の制御機構によってもたらされる多くの利益および利点を十 分に理解するであろう。特に重要なことは、滑動部機構は、選択されたワイヤを 引張り状態に置き、もう一方のワイヤを圧縮状態にすることなく、カテーテルシ ャフトを偏向させ得ることである。このことは、弛緩または圧縮されたときの反 復的な屈曲による制御ワイヤ疲労を最小限にすることによって制御ワイヤの操作 上の有用性を伸ばす。 さらに、同時に各ワイヤでの所定の引張り状態を積極的に維持する弛み取り装 置を実行することによって、滑動部機構の緩み抑制能力がさらに増強される。 本発明を、その好ましい実施形態を参照して具体的に示し説明してきたが、形 状および細部における様々な変化を、その実施形態において、本発明の精神およ び範囲から逸脱することなく行い得ることは、当業者により理解されるであろう 。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年６月２８日（１９９９．６．２８） 【補正内容】 請求の範囲 １．カテーテルの所定の方向性偏向に対応する操縦可能なカテーテルシャフト の遠位端にそれぞれが固定された遠位部分を有する１対の制御ワイヤを操作する ための制御機構であって、前記制御ワイヤは、前記カテーテルを通って長軸方向 に伸び、それぞれの近位端を有し、且つ 前記制御ワイヤの近位端に連結され、滑動部機構に連結されたばねバイアスの 弛み取り装置を含む滑動部機構を有し、前記滑動部機構は、前記ワイヤの選択さ れた一方を引張り状態に置くことにより遠位部分を偏向させる一方で、前記弛み 取り装置によって前記ワイヤのもう一方の緩みを取り込むように直線状の経路に 沿って移動し得る制御機構。 ２．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含み ；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む請求項１ に記載の制御機構。 ３．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤ近位端を固定し、そして前記滑動部 機構が直線方向に移動して、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置くと き、前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を最小限にするように 作動し得るそれぞれのばねバイアスエレメントを含む請求項１に記載の制御機構 。 ４．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置された１対の 間隔をもって離れている導管を伴って形成され、前記導管は、前記のそれぞれの バイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に取り付けら れた空腔が反対側に設置され、 前記巻き取り装置は 反平行関係で、それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれの止め具、およ び 前記空腔に嵌め込むために滑走可能に配置され、中立状態の位置で前記ワイヤ に所定の引張り状態を形成するために、前記のそれぞれの段面と前記止め具との 間で圧縮状態にされ、そして前記滑動部エレメントが選択された方向に沿って進 み、選択された止め 具の一方を前記方向に駆動し、対応するワイヤを引張り状態に置くとき、前記止 め具のもう一方に対応するバイアスエレメントを拡げて、前記の非選択ワイヤで の前記の所定の引張り状態によって前記他方の止め具を実質的に静止状態に維持 するように作動し得るそれぞれのバイアスエレメントを含む請求項３に記載の制 御機構。 ５．カテーテルの所定の方向性偏向に対応する操縦可能なカテーテルの遠位端 にそれぞれが固定された遠位部分を有する１対の制御ワイヤ操作するための制御 機構であって、前記制御ワイヤは、前記カテーテルを通って長軸方向に伸び、そ れぞれの近位端を有し、 前記制御ワイヤの近位端に連結され、前記制御ワイヤに実質的に平行する直線 状の経路に沿って移動し得る制御エレメントを有する滑動部機構を有し、滑動部 機構は、 前記制御ワイヤ近位端を固定し、そして前記滑動部機構が選択された直線方 向に動き、前記ワイヤの一方を引張り状態に置き、前記カテーテル遠位端を偏向 させるとき、前記ワイヤのもう一方の緩みを取り込むように作動し得る弛み取り 装置を含む制御機構。 ６．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含み ；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む、請求項 ５に記載の制御機構。 ７．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤ近位端を固定し、そして前記滑動部 機構が直線方向に動き、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置くとき、 前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を最小限にするように作動 し得る１対のばねバイアスエレメントを含む、請求項５に記載の制御機構。 ８．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置された１対の 間隔をもって離れている導管を伴って形成され、前記導管は、前記のそれぞれの バイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に取り付けら れた空腔が反対側に設置され、 前記弛み取り装置は それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれの止め具、および 前記空腔内に滑動可能に配置され、中立状態の位置での前記ワイヤに所定の 引張り状態を形成するために、前記のそれぞれの段面と前記止め具との間で圧縮 状態され、そ して前記滑動部エレメントが選択された方向に沿って進み、選択された止め具の 一方を前記方向に駆動し、対応するワイヤを引張り状態に置くとき、前記の非選 択ワイヤでの前記の所定の引張り状態によって前記の止め具のもう一方に対応す るバイアスエレメントを拡げ、前記の他の止め具を実質的に静止状態に維持する ように作動し得るそれぞれのバイアスエレメントを含む、請求項７に記載の制御 機構。 ９．血管系を通して制御可能な操作を行うため、 遠位端を有するシャフト； 前記シャフト遠位端にそれぞれが固定された遠位部分を有し、前記シャフトの 所定の方向性偏向に対応する少なくとも２本の制御ワイヤ；および 前記シャフトに取り付けられた滑動可能な制御機構を有し、この滑動可能な制 御機構は、 前記制御ワイヤの近位端に連結され、前記滑動部機構に連結されたばねバイア スの弛み取り装置を含む滑動可能な機構を有し、前記の滑動部機構は、前記ワイ ヤの選択された一方を引張り状態に置き、前記弛み取り装置によって前記ワイヤ のもう一方の緩みを取り込みながら前記遠位端を偏向させるように直線状の経路 に沿って移動し得る、操縦可能なカテーテル。 １０．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含 み；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む、請求項 ９に記載の操縦可能なカテーテル。 １１．前記弛み取り装置は、前記の制御ワイヤ近位端を固定し、そして前記滑 動部機構が直線方向に移動して、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置 くとき、前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を最小限にするよ うに作動し得るそれぞれのばねバイアスエレメントを含む、請求項１０に記載の 操縦可能なカテーテル。 １２．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置された１対 の間隔をもって離れている導管を伴って形成され、前記導管は、前記のそれぞれ のバイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に取り付け られた空腔が反対側に設置され 前記弛み取り装置は、 それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれの止め具、および 前記空腔に滑走可能に配置され、中立状態の位置での前記ワイヤに所定の引 張りを形成するために、前記のそれぞれの段面と前記止め具との間で圧縮状態に され、そして前記滑動部エレメントが選択された方向に沿って進み、選択された 止め具の一方を前記方向に駆動し、対応するワイヤを引張り状態に置くとき、前 記の非選択ワイヤでの前記の所定の引張り状態によって前記の止め具のもう一方 に対応するバイアスエレメントを拡げ、前記の他の止め具を実質的に静止状態に 維持するように作動し得るバイアスエレメントを含む、請求項１０に記載の操縦 可能なカテーテル。 １３．さらに下記の回転可能な制御機構、すなわち、 中心軸のまわりに回転可能な駆動部；および 前記駆動部に連結され、前記中心軸に関して同軸に配置された独立して回転し 得る１対の滑車を含む偏向装置を含み、前記滑車は、前記駆動部が選択された円 周方向に回転するときに前記駆動部の方向性回転に選択的に応答して、前記ワイ ヤの選択された一方を引張り状態に置く一方で、前記滑車のもう一方は前記ワイ ヤのもう一方を静止状態に維持し、それによって制御ワイヤ疲労を最小限にする 、請求項９に記載の操縦可能なカテーテル。 １４．制御ワイヤ疲労を最小限にするために、 カテーテルの遠位端に固定された遠位部分、および直線状の経路に沿って移動 し得る滑動部機構を含む制御機構に選択的に固定された近位端を有する１対の制 御ワイヤを有し、 前記滑動部機構を直線上に移動させることによって、前記カテーテルの遠位端 を偏向させるために前記制御ワイヤの一方に引張りを加える工程と、 制御ワイヤ疲労を最小限にするために、もう一方の前記制御ワイヤの緩みを取 り込む工程、との各工程を含む、操縦可能なカテーテルを制御する方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．カテーテルの所定の方向性偏向に対応する操縦可能なカテーテルシャフト の遠位端にそれぞれが固定された遠位部分を有する１対の制御ワイヤを操作する ための制御機構であって、前記の制御ワイヤは、前記カテーテルを通って長軸方 向に伸び、それぞれの近位端を有し、且つ 前記制御ワイヤの近位端に連結され、前記制御ワイヤの選択された一方を引張 り状態に置き、前記ワイヤのもう一方を圧縮状態にしないように直線状の経路に 沿って移動し得る滑動部機構を含む制御機構。 ２．前記制御ワイヤ近位端を選択的に固定するために前記滑動部機構に連結さ れ、前記滑動部機構が選択された直線方向に移動して、前記ワイヤの選択された 一方を引張り状態に置き、前記ワイヤのもう一方の圧縮を防止するように作動し 得る弛み取り装置をさらに含む、請求項１に記載の制御機構。 ３．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含み ；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む請求項２ に記載の制御機構。 ４．前記弛み取り装置は、前記の制御ワイヤ近位端を選択的に固定し、そして 前記滑動部機構が選択された直線方向に移動して、前記ワイヤの選択された一方 を引張り状態に置き、前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を最 小限にするように作動し得るそれぞれのばねバイアスエレメントを含む請求項２ に記載の制御機構。 ５．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置され、それぞ れのバイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に取り付 けられた空腔が反対側に設置されているそれぞれの導管を伴って形成され；そし て 前記弛み取り装置は、 それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれのシャフトを有し、前記シャ フトは、反平行関係で前記のそれぞれの導管に伸縮自在に係合するように相補的 に形成され、それぞれの遠位止め具を有し、さらに 前記空腔に嵌め込むために前記シャフトに沿って滑動可能に配置され、中立 状態の位置で前記ワイヤに所定の引張り状態を形成するために、前記のそれぞれ の段面と前記止め具との間で圧縮状態にされ、そして前記滑動部エレメントが選 択された方向に沿って進み、前記方向に選択された止め具を駆動し、対応するワ イヤを引張り状態に置くとき、前記の非選択ワイヤでの前記の所定の引張り状態 によって前記の非駆動止め具を実質的に静止状態に維持するために前記駆動方向 に拡がるように作動し得るそれぞれのバイアスエレメントを含む請求項４に記載 の制御機構。 ６．カテーテルの所定の方向性偏向に対応する操縦可能なカテーテルの遠位端 にそれぞれが固定された遠位部分を有する１対の制御ワイヤを操作するための制 御機構であって、前記制御ワイヤは、前記カテーテルを通って長軸方向に伸び、 それぞれの近位端を有し、 前記制御ワイヤに実質的に平行な直線状の経路に沿って移動し得る制御エレメ ントを有する滑動部機構；および 前記制御ワイヤ近位端を選択的に固定するために前記滑動部機構に連結され、 そして前記滑動部機構が選択された直線方向に移動して、前記ワイヤの選択され た一方を引張り状態に置き、前記ワイヤのもう一方の圧縮を防止するように作動 し得る弛み取り装置を含む制御機構。 ７．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含み ；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む請求項６ に記載の制御機構。 ８．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤ近位端を選択的に固定し、そして前 記滑動部機構が選択された直線方向に動き、前記ワイヤの選択された一方を引張 り状態に置き、前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を最小限に するにように作動し得るばねバイアスエレメントを含む請求項６に記載の制御機 構。 ９．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置され、そして それぞれのバイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に 取り付けられた空腔が反対側に設置されているそれぞれの導管を伴って形成され ；そして 前記弛み取り装置は、 それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれのシャフトを有し、前記シャ フトは、反平行関係で前記のそれぞれの導管に伸縮自在に係合するように相補的 に形成され、それぞれの遠位止め具を有し、 前記空腔に嵌め込むために前記シャフトに沿って滑動可能に配置され、中立 状態の位置で前記ワイヤに所定の引張り状態を形成するために、前記のそれぞれ の段面と前記止め具との間で圧縮状態にされ、そして前記滑動部エレメントが選 択された方向に沿って進み、前記方向に選択された止め具を駆動し、対応するワ イヤを引張り状態に置くとき、前記の非選択ワイヤでの前記の所定の引張り状態 によって前記の非駆動止め具を実質的に静止状態に維持するために前記駆動方向 に拡がるように作動し得るそれぞれのバイアスエレメントを含む請求項７に記載 の制御機構。 １０．血管系を通して制御可能な操作を行うため、 遠位端を有するシャフト； 前記シャフト遠位端にそれぞれが固定された遠位部分を有し、前記シャフトの 所定の方向性偏向に対応する少なくとも２本の制御ワイヤ；および 前記シャフトに取り付けられた滑動可能な制御機構を有し、この滑動可能な制 御機構は、 前記制御ワイヤの近位端に連結され、前記制御ワイヤの選択された一方を引張 り状態に置き、前記ワイヤのもう一方を圧縮状態にしないように直線状の経路に 沿って移動し得る滑動可能な機構を含む、操縦可能なカテーテル。 １１．前記制御機構はさらに前記制御ワイヤ近位端を選択的に固定するために 前記滑動部機構に連結され、そして前記滑動部機構が選択された直線方向に移動 して、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置き、前記ワイヤのもう一方 の圧縮を防止するように作動し得る弛み取り装置を含む、請求項１０に記載の操 縦可能なカテーテル。 １２．前記弛み取り装置は、前記制御ワイヤの一方を回転的に支える滑車を含 み；そして 前記滑動部機構は、前記ワイヤの近位端を選択的に固定するために、前記滑車 とカテーテルシャフトとの間に配置された滑動部制御エレメントを含む請求項１ １に記載の操縦可能なカテーテル。 １３．前記弛み取り装置は、前記の制御ワイヤ近位端を選択的に固定し、そし て前記滑動部機構が選択された直線方向に移動して、前記ワイヤの選択された一 方を引張り状態に置き、前記ケーブルでの所定の引張り状態を維持して、屈曲を 最小限にするように作動し得るそれぞれのばねバイアスエレメントを含む請求項 １２に記載の操縦可能なカテーテル。 １４．前記滑動部エレメントは、前記ワイヤに平行する関係で配置され、それ ぞれのバイアスエレメントを設置するためのそれぞれの段面によって内部に取り 付けられた空腔が反対側に設置されているそれぞれの導管を伴って形成され；そ して 前記弛み取り装置は、 それぞれのワイヤ近位端に付けられたそれぞれのシャフトを有し、反平行関係 で前記のそれぞれの導管に伸縮自在に係合するように相補的に形成され、それぞ れの遠位止め具を有し、 前記空腔に嵌め込むために前記シャフトに沿って滑動可能に配置され、中立状 態の位置で前記ワイヤに所定の引張り状態を形成するために、前記のそれぞれの 段面と前記止め具との間で圧縮状態にされ、そして前記滑動部エレメントが選択 された方向に沿って進み、前記方向に選択された止め具を駆動し、対応するワイ ヤを引張り状態に置くとき、前記の非選択ワイヤでの前記の所定の引張り状態に よって前記の非駆動止め具を実質的に静止状態に維持するために前記駆動方向に 拡がるように作動し得るそれぞれのバイアスエレメントを含む請求項１２に記載 の操縦可能なカテーテル。 １５．中心軸のまわりに回転可能な駆動部；および 前記駆動部に連結され、前記中心軸に関して同軸に配置されて独立して回転し 得る１対の滑車を含む偏向装置を有し、前記滑車は、前記駆動部が選択された円 周方向に回転するときに、前記ワイヤの選択された一方を引張り状態に置く一方 で、前記滑車のもう一方は前記ワイヤのもう一方を静止状態に維持し、それによ って制御ワイヤ疲労を最小限にするように前記駆動部の方向性回転に選択的に応 答し得る、請求項１０に記載の操縦可能なカテーテル。 １６．制御ワイヤ疲労を最小限にするために、 カテーテルは、前記カテーテルの遠位端に固定された遠位部分、および直線状 の経路に沿って移動し得る滑動部機構を含む制御機構に選択的に固定された近位 端を有する１ 対の制御ワイヤを有し、 前記滑動部機構を直線上に移動させることによって前記制御ワイヤの一方に引張 りを加える工程と、 前記２本の制御ワイヤのもう一方を、制御ワイヤ疲労を最小限にするために前 記負荷工程と同時に静止状態に維持する工程との各工程を含む、操縦可能なカテ ーテルを制御する方法。