JP2001515156A - 壁を建設するための改良された型組み - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 耐力壁を建設するための型組みであって、その間に内部空間が形成されるように一緒に結合された複数の対になったフェーシングパネル（ＰＥ，ＰＩ）を具備し、複数の対になったフェーシングパネルがスーパーインポーズされた列に配置され、各対のパネルが、長さ可変のブレース（６）によって結合されていて、ブレース（６）とパネル（ＰＥ，ＰＩ）は両方共、内部空間に注入されたセメント状の材料が固化した時に残置される。このように形成された壁は耐力パーティション部材と、換気ダクトとを備え、強く絶縁され、すでに仕上がっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 ［発明の分野］ 本発明は、ビルディング構造に関し、特には、ビルディングの、内側と外側の
両方の、壁の構造に関する。 本発明はビルディングの壁の型組み、並びに、かかる型組みを実現する多層パ
ネルに関し、また、壁を建設する方法に関する。 本発明は、乾燥組付けされる、多層パネルとして形成される除去可能な型組要
素の使用により、好ましくは、しかし非限定的に、（荷重）耐力壁に適用可能で
ある。

【０００２】 ［背景技術］ 公知の建築、土木工事における壁構築の方法は、特に仕上げの段階において、
大量の労力を必要とする。他方、プレハブ工法は決まったデザインであり、また
、中小の工事現場では入手の難しいような組み立て装置を必要とする。

【０００３】 ［発明の目的］ 本発明の目的は、ブロックの使用で得られるデザインと建設上の柔軟性を保ち
ながら、大工工事費と、壁仕上げ費をできるだけ減らして労力削減して改善され
た型組要素およびビルディング壁を建設する方法を提供することである。 これらの目的はそれぞれ請求項１，８，９にクレームされた型組、および壁建
設方法により達成されり。発明のさらなる特徴は従属請求項に示される。

【０００４】 ［発明の開示］ 第１の態様によれば、発明は、工場で製造され最後にコンクリートの注入に協
働する基礎的な多層要素を使用した壁を建設するための型組みを含んで成り、こ
のような要素は内側と外側のフェーシングを形成し、ビルディングの骨格に強固
に固定され、地震に対する優れた安全性を有する。

【０００５】 このような型組は、間に内部空間が形成されるように一緒に結合された複数の
対になったフェーシングパネルにより形成され、対になったフェーシングパネル
は重なる列に配置され、各対になったパネルが、長さ可変のブレースによって結
合されている。ブレースとパネルは両方共、内部空間に注入されたセメント状の
材料が固化した時に壁内に残置される。

【０００６】 第２の態様によれば、発明は、各パネルが、一方は仕上げされた壁の面を形成
するようにされ、他方は固形の絶縁体のスラブまたはシートで形成された少なく
とも２つの材料の層と、これら層を互いに結合し、２つの層の間に通路を画成す
る介装された複数の平行な間隔部材またはリブと、を具備する、壁を建設するた
めの多層パネルにある。 第３の態様によれば、発明は、このような型組要素を使用した壁を建設するた
めの方法を含んで成る。

【０００７】 ［選択された実施の形態の詳細な説明］ 以下、添付の図面に示される選択された非限定的な実施の形態を参照して本発
明を開示する。 図、特に、図１〜３を参照すると、本発明による型組は基礎的な多層パネル１
０により形成される。予め定めた間隔で互いの前に配設されていて、ブレース手
段により固定されている一対のパネル１０が、単位型組み要素を形成している。

【０００８】 パネル１０は２つのタイプがあり、外側パネルＰＥと内側パネルＰＩである。
より詳細には、パネルＰＥはビルディングの外側の壁の建設に使用され、対の他
方のパネルがＰＩパネルとされる。隔壁のような内側の壁を建設する際には、各
対のパネルは両方ともＰＩパネルとされ、必ずしも同じ構造ではない。

【０００９】 多層パネル（ＰＥまたはＰＩ）は好ましくは長方形であり、それぞれ完成され
た壁の内側または外側のフェーシングを形成するようにされた、仕上げ層、ある
いは、フェーシング層１Ｅ，または１Ｉと、絶縁用固形材料層４と、層１Ｅまた
は１Ｉ，および４を具備する。リブ２は互いに平行で、長方形の側部の１つまた
は他方に平行で、通路３を形成している。

【００１０】 複数のパネルＰＥまたはＰＩは壁を形成するように一平面上に組み付けられ、
一列にされた通路３は、換気用、電気ケーブル、および、または、水道管等を受
容する通り道を形成する。 壁の外側フェーシングを形成するフェーシング層１Ｅは石のスラブ、タイル、
セメントと石粒の混合物で形成された層、大理石、セラミック、等、あるいは、
人工のプラスチック材料とすることができる。

【００１１】 壁の内側フェーシングを形成するフェーシング層１Ｉはプラスター、パテ、プ
ラスターボード（カートンゲッソ（catongesso、プラスタータイル））で作るこ
とができる。 絶縁層４は、ポリウレタン、ポリスチレンのような人工材料や、コーク、ガラ
ス、ウール、あるいは、セルラーセメントと、セメントと石粒の混合物、膨張ク
レイ、蛭石の混合した複合材料等の固形プレートまたはシート、形成される。

【００１２】 基礎パネル１０は工場で従来の工法で例えば、セメント、タイル、や、セラミ
ック等の混合物から製造され、適切なモールド、プレス、振動装置等で形が整え
られる。 基礎パネルは、フェーシング層と絶縁層の両方のその全周面にわたって、ダッ
プ（dap)５を備える。２つの隣接する側部のダップは雄のダップであって、残り
の２つ側部のは雌のダップである。好ましくは、ダップはリブ２の正しい位置決
めで形成される。

【００１３】 図４、５に示すように、穴７は、好ましくは長い方の、水平に配置される側部
に沿って、パネル肉厚内に形成され、対向関係にある２つの基礎パネルを結合し
て単位型組要素を形成するようにされたブレースまたはブラケット６の端部を受
容する。

【００１４】 ブレース６は好ましくは（フラットな）Ｈを示す形状を有し、基礎パネル１０
に重ねられた他の対のそれぞれにクランプできるようにされている。他のパネル
が対の上に組み付けられない場合は、Ｃ型のブレースが使用される。図の限定さ
れない実施の形態においては、ブレース６は複数の穴を備えるスリーブ内に受容
される２つのロッドを具備し、スリーブから突出しているロッドの端部は、穴７
をフェーシング層１Ｅ，１Ｉ内に係合する手段を有する。他の実施の形態によれ
ば（図示せず）、ブレース６は内側ネジを有する管状部材と、その管状部材に対
する位置を連続的に変更できる２つのネジ棒を具備する。

【００１５】 ブレース６は２つの仕事をする。 １．２つの対向する基礎パネルを位置決めし、互いに結合し、骨組みの単位型組
み要素を形成し、その中にコンクリートのようなセメント状の材料が注入される
。 ２．２つのパネルを耐力構造物に固定する、というのは、それらは、固化したセ
メント状材料の中に埋め込まれるからである。

【００１６】 追加的な特別の部材を加え、角部、ドア、ウィンドリンテル(window lintel)
等を形成することもでき、これらはすべて絶縁材料の層を含み、熱のブリッジ(
通路) の形成を防ぐ。 互いに対向し、正しい数のブレース( 単位型組みの) で結合された対にされた
パネルの列を形成し、列を互いに重ねることにより、図６に示されるように、完
成された型組みが得られる。好ましくは、コンクリートや、適切なセメント状材
料を各対にされたパネルの絶縁スラブ４の間の空間に注入することにより、所望
に応じて、内側フェーシングと外側フェーシングの、一方、または、両方をすで
に備えた壁を得ることができ、熱絶縁され、換気ダクトを有している。

【００１７】 図４〜６に示されるように、特にコンクリートを使用する際には、強化スチー
ルロッドＡをブレース６に固定することができる。ブレース６は注入された材料
の中に埋め込まれ、横ロッドは、それらに締結あるいは固定された長手ロッドと
垂直ロッドＡに置き換えられる。

【００１８】 壁の肉厚８はブレースの長さを調節することにより容易に選択可能である。 本発明によれば、コンクリートの耐力壁を建設することができ、予め定めた厚
さの強化されたコンクリートの場合は、絶縁されており、すでに、内側および、
または、外側のフェーシング、並びに、換気ダクトを備える。

【００１９】 ［産業上の利用性］ 本発明は、ビルディングの内側と外側の両方の壁の建設に適用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 基礎パネルの上面図であって、その構造をパネルに装着された一対のブレース
と共に示す。

【図２】 本発明による一対のフェーシングパネルを一緒にクランプするための２つのブ
レースを示す。

【図３】 図１のパネルブレース装置の側面図である。

【図４】 単位型組要素を建設するためのブレースで結合された一対のフェーシング基礎
パネルの上面図である。

【図５】 図４の構成の側面図である。

【図６】 ２つのコーナー壁の建設を示す斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＵ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＮ， ＣＵ，ＣＺ，ＥＥ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＰ，ＫＲ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁を建設するための型組みであって、 間に内部空間が形成されるように一緒に結合された複数の対になったフェーシ
   ングパネル（ＰＥ，ＰＩ）を具備し、複数の対になったフェーシングパネルが重
   なる列に配置され、各対になったパネルが、長さ可変のブレース（６）によって
   結合されていて、ブレース（６）とパネル（ＰＥ，ＰＩ）は両方共、内部空間に
   注入されたセメント状の材料が固化した時に壁内に残置されるようにされている
   ことを特徴とする型組み。
2. 【請求項２】 各パネルが、一方（１Ｅ，１Ｉ）は仕上げされた壁の面を形
   成するようにされ、他方（４）は固形の絶縁体のスラブで形成された少なくとも
   ２つの材料の層と、これら層を互いに結合し、２つの層（１Ｅ，１Ｉ、４）の間
   に通路（３）を画成する介装された複数の平行な間隔部材またはリブ（２）と、
   を具備することを特徴とする請求項１に記載の骨組み。
3. 【請求項３】 各ブレース（６）が、複数の穴を備えたスリーブに摺動自在
   に受容される２つのロッドを具備し、スリーブから突出しているロッドの端部が
   フェーシング層（１Ｅ，１Ｉ）を結合する手段を備えている、ことを特徴とする
   請求項１から２のいずれか１項に記載の骨組み。
4. 【請求項４】 フェーシング層が外側フェーシング（１Ｅ）、または、内側
   フェーシング（１Ｉ）である、ことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項
   に記載の骨組み。
5. 【請求項５】 強化ロッド（Ａ）が内部空間に配置され、ブレース（６）に
   固定されていることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の骨組み
   。
6. 【請求項６】 各パネル（ＰＥ，ＰＩ）が長方形である、ことを特徴とする
   請求項１から５のいずれか１項に記載の骨組み。
7. 【請求項７】 請求項１から６に記載の型組みを使用、組み合わせて建設さ
   れた壁。
8. 【請求項８】 一方（１Ｅ，１Ｉ）は仕上げされた壁の面を形成するように
   され、他方（４）は固形の絶縁体のスラブまたはシートで形成された少なくとも
   ２つの材料の層とを具備し、２つの層（１Ｅ，１Ｉ、４）を互いに結合し、その
   間に通路（３）を画成する介装された複数の平行な間隔部材またはリブ（２）を
   備える、壁を建設するための多層パネル（ＰＥ，ＰＩ）。
9. 【請求項９】 換気ダクトを備える壁を建設するための方法であって、 それぞれ壁のフェーシング部分を形成するようにされている具備する複数の対
   になったパネル（ＰＥ，ＰＩ）を準備するステップと、 パネル（ＰＥ，ＰＩ）の間に内部空間を形成するようにブレース（６）でパネ
   ル（ＰＥ，ＰＩ）を組み立てるステップと、 パネルを重なる列に配置するステップと、 セメント状材料が固化した時にパネル（ＰＥ，ＰＩ）とブレース（６）が壁の
   中に埋め込まれるようにセメント状材料を内部空間に注入するステップと、 から成る方法。
10. 【請求項１０】 壁が耐力壁であることを特徴とする請求項９に記載の方法
    。