JP2001511319A - セルラーベースステーションレシーバーのdspインプリメンテーション - Google Patents

セルラーベースステーションレシーバーのdspインプリメンテーション

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JP2001511319A JP50325198A JP50325198A JP2001511319A JP 2001511319 A JP2001511319 A JP 2001511319A JP 50325198 A JP50325198 A JP 50325198A JP 50325198 A JP50325198 A JP 50325198A JP 2001511319 A JP2001511319 A JP 2001511319A
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Abstract

(57)【要約】 デジタル信号処理を用いるFM信号の復調は、デジタル化されたチャネル信号から搬送波信号を抽出し、デジタルチャネル信号にこの抽出された搬送信号を掛け、更に復調された信号を作り出すために搬送波信号をフィルターを掛けて取り除く。DSP技術によって、チャネルグループをまずベース帯域へダウンコンバートし、次にA/D変換器を通して処理し、デジタル化された複合信号を作り出す。通常はFFTプロセッサーに基づいて複合信号に適用される帯域通過フィルターのバンクは、(1つのグループの)デジタル化されたチャネル信号を作り出す。次に、例えばヒルベルト帯域通過フィルターやチャネル信号を使ってデジタル的にフィルターに掛けることによって、および変調音声信号を回復させるために搬送波信号とチャネル信号の積をデジタル的にフィルターに掛けることによって搬送波信号を回復させ、そのことによってデジタル化されたチャネル信号が復調される。

Description

【発明の詳細な説明】 セルラーベースステーションレシーバーのDSPインプリメンテーション 発明の属する技術的分野 本発明はセルラー無線電話システムで伝送される信号の復調、特にデジタル信 号処理(DSP)を使ったFM信号の復調に関する。 関連技術の説明 FM復調に関する従来の方法は主にアナログシステムに基づいている。アナロ グFM復調技術はコスト高ではないが、一般的的にはセルラー環境のような様々 な種類の信号のための異なる種類のFM復調技術には柔軟に適応しない。他の領 域においてと同じく、デジタル信号処理(DSP)を使用すれば、セルラー電話 などのように、FM信号を使ったより柔軟性を有する可能性が生まれる。 セルラー電話システムでは、どのようなチャネルの組み合わせでもいずれか一 つのベースステーションに割り当てることができるので、所定のベースステーシ ョンへのチャネル割当は多少自由裁量が効く。一般的にはアナログ形式の位相ロ ックループ(PLL)である典型的なFM復調器は特定の周波数範囲だけに反応 するので、上記のことは、アナログFM復調技術を使って受信されたあるいは入 力中の信号の復調を扱う場合に問題を引き起こす。問題が起こるのは復調の必要 なチャネルが多いときである。それらのチャネルのどれか所定のベースステーシ ョンへの割当は自由裁量が効くので、ベースステーションはチャネル又は周波数 のあらゆる可能な組み合わせを取り扱えるように設計されなければならない。さ らに所定のベースステーションに割当られたチャネルは、チャネルの要求でその 変化に適応するために、セルラーネットワークの多様なスタディタイプに基づい て時間の経過に伴い変化することもある。標準的なFM技術を使えば、FMスペ クトルの全領域に亘って同調可能な標準的アナログPLLのバンクを用いること ができる。この領域は非常に広く、従って、そのようなアナログPLLのインプ リメンテーションは費用がかかり、複雑になる。更に、FM復調に用いられるア ナログ回路は位相あるいは周波数ロックループ及び多様な弁別器回路を含んでい る。一般的にアナログFM復調は、セルラー通信でのようにいくつかのチャネル の復調が必要な場合には柔軟ではなく、セルラーシステムのFM信号は、「スタ ンダードセルラー」(AMPS)あるいは狭帯域AMPS(NAMPS)である とされている。 発明の概要 本発明の目的は、望ましくは副搬送波回復のためにデジタルヒルベルト変換を 用い、音声信号を抽出するために乗算と積分によるデジタルAM復調を用いて搬 送信号を抽出するデジタルFM復調の方法と装置を提供することにある。 FM復調のアナログインプリメンテーションを用いるよりも、むしろDSPイ ンプリメンテーションを用いるのがよい。AM復調技術を使ったFM復調DSP インプリメンテーションは、異なる信号や異なる周波数に適応するためにはDS Pソフトウェアにおいて定数とサブルーチンを変えるというように、装置をごく 僅かしか変更する必要がないので、柔軟性がある。FM復調のDSPインプリメ ンテーションは、アナログFM復調技術では利用できない柔軟性を高める。例え ば、デジタルFM復調は様々な周波数に適応するようパラメーターを簡単に変え る自由を提供することができ、またTDMA、NAMPS、GSM、AMPSの 技術に適応するためにセルサイトに簡単に適合させることができる。 本発明の一実施例によれば、デジタル信号処理(DSP)を用いてFM信号を 復調する方法は、帯域通過フィルターを使ってアナログドメインでチャネル帯域 を選択する段階を含む。たとえば、ベースステーションで受信したセルラー又は その他の無線ネットワークからのチャネル帯域はその後IFへシフトダウンされ る。そのチャネル帯域から選択される隣接チャネルのグループはIFから選択さ れ、ディジタルドメインにシフトするため帯域上限の2倍の周波数でサンプル採 取されたベース帯域へシフトダウンされる。チャネルの各グループはDSPイン プリメンテーションを用いてベース帯域で別々に処理される。例えば、ベース帯 域におけるチャネルが同相分及び直角分を有するデジタルチャネル信号を生成し するためにサンプル採取され、そのデジタルチャネル信号では、同相分は搬送波 成分を有し、直角分は変調信号(音声)成分を有する。デジタル的にサンプル採 取された各チャネルは別々に処理される。デジタルチャネル信号は、ヒルベルト 変換帯域通過アルゴリズムのような狭周波数帯域通過アルゴリズムを使ってフィ ルターを掛けられ、搬送信号が抽出される。次に、搬送信号はデジタルチャネル 信号とデジタル的に掛け合わされ、復調信号を含む混合信号を形成する。最終的 に搬送波の高周波数信号はフィルターを掛けられ、変調信号のみが生成される。 本発明の好適実施例では、ヒルベルト帯域通過フィルターアルゴリズムは600 Hz未満の通過帯域を有し、搬送波要素をフィルターの中心周波数で抽出する。 本発明のその他の特徴および利点は、本発明の実施例の様々な特徴を例示して いる添付の図面とを照らし合わせて、後述の詳細な説明から明らかになるであろ う。 図面の簡単な説明 本発明の実施例の詳細な説明は添付の図面を参照して行われるが、説明の中で の数字は図の対応する部分を表す。 図1は位相変調と周波数変調の等価性を示すブロック線図である。 図2は狭帯域角度変調(位相変調)用アームストロング変調器のブロック線図 である。 図3A−3Cはチャネルのグループのデジタルフォーマットへの変換を示す。 図4はチャネル化のための帯域通過フィルターバンクである。 図5はチャネル毎周波数ドメインを表したものである。 図6はDSPベース狭帯域角度変調器の原理を示すブロック線図である。 図7はチャネル信号の周波数ドメインを表したものである。 図8はデジタル信号処理を用いたFM信号の復調のフロー線図である。 好適な実施例の詳細な説明 本発明の実施例に従って、DSPを用いてFM信号を復調する方法を、説明の ため図示する。特に本発明の好適な実施例はAMPS/NAMPS/TDMAの DSPインプリメンテーションに焦点を絞っている。また例示してあるように、 後述の説明は、狭帯域FMを使う搬送波に重ね合わされた単一の音声チャネルの 復調に焦点を絞っている。 米国のセルラーの電話システムは周波数帯域824MHzから894MHzの 範囲で作動する。824MHzから849MHzの低い帯域は移動体からベース ステーションへの「逆」方向の伝送に割当てられる。869MHzから894M Hzの高い帯域はベースステーションから移動体への「順」方向の伝送に割り当 てられる。通常は、名目上のチャネル間隔は30KHzであり、これはつまり周 波数帯域が中心周波数間隔30KHzで名目上の帯域幅30KHz(中心周波数 あるいは搬送周波数の両側に各15KHz)の「ブロック」に再分割されている ということである。各チャネルは角度変調、特に、最大周波数偏移12KHzの 周波数変調(FM)を使用する搬送波を使う。音声チャネル帯域幅は名目的には 3KHzなので、カールソンの法則を当てはめると音声チャネルは2*(3+1 2)=30KHzの帯域幅を占有する。規定される周波数割当ては、通常、各々 が416ブロックの容量を有するA,B二つの「帯域」と考えられている、83 2ブロックまで許される。 周波数スペクトルはチャネルと呼ばれる各ブロックを用いて周波数分割多重方 式(FDM)で再分割されると考えられている。各チャネルは1つの電話会話を 表す。各移動ユニットは逆方向用の特定の搬送周波数を割り当てられ、ベースス テーションにより順方向で使われる搬送周波数より通常45MHz低い。このよ うな機構はしばしば「AMPS」(新移動体電話サービス)と呼ばれる。 セルラー電話の基本的原理は、どんな地理的なエリアでも重複しない周波数ブ ロックを用いる隣接する「セル」に再分割できるということである。結果的に各 セル、それ故ベースステーションは、これらの416チャネルのサブセットだけ を使うことができる。このことが1つのベースステーションがサービスする1エ リア内での同時使用者の数を制限する。サービスを受ける加入者の数を増やすた めに他の操作モードが実行される。基本思想は、各チャネルを1人以上の加入者 にサービスするために使うということである。NAMPSの前提は30KHzの 各ブロックを10KHzの小ブロック3つに再分割し、各音声チャネル用には極 狭帯域FMを用いることである。この方法は、各ベースステーションで同時にサ ービスできる加入者の数を係数3で増やす。 再びこの係数3で、同時利用加入者の数を増大させる2番目の方法はTDMA (時分割多重アクセス)の技術を使うことである。TDMAでは、音声チャネル が、1音声チャネルに約毎秒8キロビットを使用するようにデジタル化され、符 号化される。セルラー電話で用いられる30KHz帯域幅は復調されたデジタル ビットストリームをサポートすることができる。このデジタルビットストリーム にフレーム構成を付与すれば、異なる「タイムスロット」を異なる利用者に割り 当てることにより、ブロック内で複数の利用者にサービスすることができる。表 面的には、全チャネルの各タイムスロットは1人の利用者に信号を送る。30K HzブロックのFDM階層を維持することにより、AMPSのようなTDMAお よびアナログセルラーは同一セルサイトに存在できる。従って、如何なる30K Hzブロックでもデジタル(TDMA)又はアナログ送信へ割り当てることがで きる。 図1に示すように、周波数変調28は、位相変調前に信号24を積分する積分 器26と共に位相変調器27を用いて行うことができる。この積分はプリエンフ ァシスフィルターと反対の6dB/オクターブ応答を提供するフィルターと等価 である。このように、位相変調器27を用いるとプリエンファシス回路は省くこ とができる。 「線形」とみなされる振幅変調(AM)とは違って、角度変調は本質的に非線 形である。これはAMにおいては、信号を変調する信号の帯域幅が保たれること を意味する。複合信号は周波数内の変調信号を搬送周波数と等しい量で変換する ことによって達成される。角度変調では、帯域幅は変調信号の数倍である。にも かかわらず、低変調指数に対しては、位相変調はDSPの目的では振幅変調とほ ぼ同じに扱うことができる。 PMとAMの間の前記関係は図2に示すようにアームストロング変調器の基本 である。合成(複合)信号は、搬送波成分がその直角分の中に加えられているA M信号の組み合わせ(両側波帯抑圧搬送波、DSB−SC)と見なすことができ る。従来のDSB−AM信号(非抑圧搬送波)において、付加搬送波成分は同相 分であり、その中では暗示搬送波がDSB−SC信号を生成するために用いられ る。従ってDSB−SC信号が同相の搬送波成分と共に付加されれば規則的なD SB−AM信号が生成される。付加搬送波成分が直角分にあれば、合成信号は狭 帯域PMと等価である。上記の説明は、数学的には以下のように表される。 で表される。 アナログインプリメンテイションを用いる従来の復調器では、処理は直接搬送 周波数で、又は中間周波数(IF)で、の何れかで行われる。その処理は外部か らのAM成分を最小にするために制限(ハードあるいはソフト)を含んでいても よい。復調は、PLL(位相ロックループ)法あるいは周波数弁別器法のどちら かを使って実行される。チャネル信号がベース帯域でデジタル形式である場合に は、これらのプロセッサー(クリッピング、PLL、周波数弁別器)のいずれも 適していない。例えばクリッピングは、アナログインプリメンテイションではフ ィルターを掛けて取り除かれることになる高調波を生成する。DSPインプリメ ンテイションでは、クリッピングはスミアリング効果を有し、エイリアシングに よる帯域内スプリアス成分を導く。従ってアナログ処理のエミュレートは、すべ てのケースにおいて必ずしも適当であるとは言えない。 DSPの技術はAMの場合に適用できるので、前記アームストロング変調器の 論理逆数を取ることによりデジタル復調器を考案することができる。これが本発 明の好適実施例の基本的な原理である。全過程がDSPプロセッサーにおけるイ ンプリメンテイションによく適しており、ハードウェア、ファームウェア、ソフ トウェアで実行される。 例として、チャネルのグループをデジタル信号に変換する過程を図3A−3C を参照しながら詳細に述べることとする。アナログフロントエンド回路は図4に 示す望ましくはn個のFMチャネルのグループを14の30KHzチャネルと2 つの保護周波数帯として選択し、そのグループをベース帯域へ変換する。nチャ ネルのFM変調信号は予め選定された帯域通過フィルター42を使って全帯域で 帯域通過フィルターに掛けられ、これがIFでの混信を減じる。次にチャネルの グループは、帯域通過フィルター42からの出力に第1fosc41を乗じるこ とによりIFに変換される。次に、乗算器43からの出力はチャネルグループの 選択を完了させる周波数範囲が非常に狭い帯域通過フィルター44を通過する。 図3Bの周波数応答を有する帯域通過フィルター44は、図3Aのチャネル30 の全帯域に適用される。1−14のチャネル選択は、保護チャネル0および15 内で、好ましくはオクターブ当たり6デシベルの周波数範囲が非常に狭いロール オフにより混信を減じる。図3Cの第2乗算器45は、周波数範囲が非常に狭い 帯域通過フィルター44からの出力に第2fosc49を乗じて、チャネルのグ ループをベース帯域に変換する。第2乗算器26からの出力は、アナログデジタ ル(A/D)変換器47に送る前に、反エイリアシング低域通過フィルター46 によってフィルターに掛けられる。低域通過フィルター46からの出力は帯域0 から帯域15までの合計16のチャネルを有しており、各チャネルは約30KH z幅である。ナイキスト理論が要求するように、A/D変換器47はベース帯域 で選択されたチャネルグループの周波数領域(例えば480KHz)の少なくと も2倍(例えば960KHz)のサンプリング速度を有する。例えば、n=16 (DSP用に選択されたチャネルの番号)のとき、A/D変換器47に対する名 目サンプリング速度は960KHzである。図3Cには、A/D操作により全域 に提供される分解能を最大にするためにA/D変換に先だって実行される自動利 得制御(AGC)機能は示されていない。 選択されたチャネルグループがベース帯域へ転移されると、各チャネルはそこ で別々且つ並行に処理できる。図4は通常32ポイントDFT(離散フーリエ変 換)に基づいたチャネル化の帯域通過フィルターバンクを示す。帯域通過フィル ター中心周波数は、説明し易くするため、nを0から15までとして、30nK Hzとする。又、フィルター遷移帯域は各帯域通過フィルターの両側各15KH zである。帯域通過フィルターは、アンダーサンプリングの後、サンプリング速 度120KHzで単一のチャネルストリームと見なし得るチャネルを分離する。 例えばチャネルサンプリング速度120KHzはナイキストのサンプリング速度 の2倍であると理解するのは重要なことである。指示されたアンダーサンプリン グでの帯域通過フィルターバンクの好適なインプリメンテーションでは、図5に 示すように、処理されるチャネル周波数スペクトルは、キザン・セノア著「電気 通信におけるデジタル信号処理」(プレンティスホール、1995年;ここに参 考文献として上げる)の7章に述べられているものとして当業者には既知の技術 により再配置される。周波数変換とアンダーサンプリングの効果は、サンプリン グ周波数の4分の1に当たる30KHz(名目上)にチャネルの搬送周波数を配 置することである。ベース帯域(又は処理に用いられるIF周波数における)搬 送周波数は、処理が簡単なようにサンプル速度の整数の約数(例えば1/2、1 /3、1/4等)にすべきである。最小のサンプリング速度より高いサンプリン グ速度(係数約2で)を使うことによってエイリアシングのインパクトは低減さ れ、フィルターバンクで用いられるフィルターの複雑さも同様に低減できる。 各チャネルにとって、混信成分が信号帯域を崩壊させないようにするため信号 帯域の両側には15KHzの保護周波数帯があるので、信号を含む30KHzの スペクトルは比較的鮮明である。本発明の好適実施例では、帯域通過フィルター バンクはDFT(例えばFFTインプリメンテーション)を使って実行される。 DFT処理の出力信号は、各チャネルの同相分および直角分(即ち複合信号)を 提供する。同相分および直角分が同時に利用できればデジタル復調は単純化され るので、複合信号はTDMAの場合に役に立つ。図6に示すように、タイムドメ インにおけるデジタルチャネル信号122は、f=120KHzのサンプリング 速度でχPM(nT)である。デジタルチャネル信号122は、図3CのA/D変 換器に続く帯域通過フィルターバンクから得られる複合チャネル信号である。χPM (nT)の周波数ドメイン表示はXPM(f)であり、これらは各々数学的に以 下のように表される。 PM(f)=A/2〔δ(f−fo)+δ(f+fo)〕 −A/(2j)〔M(f−fo)−M(f+fo)〕 XPM(f)の周波数ドメイン表示が図7に示されている。搬送波成分141は+ 30KHzおよび−30KHzにおいてインパルス142および143(即ちデ ルタ関数)によって表される。信号成分146および147は前記式の「j」と して明示されているように、複合信号の直角分である。信号成分146および 147はAM信号形式、即ち両側波帯抑圧搬送波(DSB−SC)AMである。 音声信号は直流成分を含まないので、デジタルチャネル信号を30KHz付近で 狭周波数帯域通過させれば搬送波成分143が得られる。 通常DSPで使われるヒルベルト変換フィルター124は30KHzの搬送波 を得るためのフィルターに用いられる。ヒルベルト変換フィルター124は以下 の周波数応答を有するディジタルフィルターである。 G(f)=−jH(f)sgn(f) 但し、|f|<fs|2 但し、 sgn(f)=1 f>0 0 f=0 −1 f<0 又、H(f)は30KHzを中心とした狭周波数帯振幅応答である。 例えば、中心に対して負の対称(奇数関数)を示すための制約係数を有するFI R(有限インパルス応答)フィルターでは周波数応答が純粋に虚数であると保証 され、これは90度位相シフトに対応する。特に奇数長、奇対称フィルター(N は奇整数のフィルター長)は90度の位相シフトと(N−1)/2サンプルのフ ラット遅延を有する。Nは奇整数なのでフラット遅延はサンプルの整数である。 さらに(N−1)/2が4の倍数となるようにNが選択されれば付加的な利益を 得ることができる。搬送波は名目的に30KHzなので、搬送波の周期は120 KHzのサンプリング速度で4サンプルである。結果的にフラット遅延が4の倍 数になるように選択されれば、ヒルベルト変換フィルター124の出力での整相 は正確になる。 ヒルベルト変換フィルター124(あるいはヒルベルト変換フィルターを実行 するプロセッサー)の帯域幅は、搬送波信号の各側に300Hz以下になるよう にセットされる。これは、送信器の音声信号はフィルターを掛けられるので、搬 送波の300Hz内には音声信号が存在しないためである。従ってヒルベルト変 換フィルター124の合計帯域幅は約600ヘルツ未満となるのが望ましい。ヒ ルベルト変換フィルター124からの出力は、受信したデジタル信号に対する回 復搬送波信号である。デジタル信号に直交する搬送波信号は次にデジタル信号が 掛けられ、搬送波信号を音声信号から分離する。 図6に示されている処理の部分126および128はAM用同期復調器のデジ タルインプリメンテーションに相当する。一般的に、同期AM復調での問題点は (共通包路線検波とは対照的に)、AM複合信号χpm(nT)を作り出すのに用いら れる搬送波と位相および周波数が同期している局部搬送波y(nt)の生成にあ る。しかし、本発明の好適実施例に従えば、設計的に、搬送波y(nt)を生成 するための「局部発振器」は、実質的に正しい周波数と正しい位相となることが 保証できる。前述したように、搬送波信号はデジタルのヒルベルト変換帯域通過 フィルターを使ってデジタルチャネル信号122の同相分143(図7)を検波 することにより得られる。復調器126の出力129m(nt)は、変調器(図 示されていない)で用いられている変調指数の大きさが実質上1未満であるとい う条件のもとでは、送信器で(振幅を)縮尺された変調信号m(t)のデジタル バージョンである。ソフトウェアDSPベースの狭帯域角度変調器126は回復 されたデジタルチャネル信号 に、搬送波 を掛け、復調器出力 を作り出す。縮尺されて復調された変調信号は、フィルター128を用いた低域 通過フィルターを掛けることによって回復し、次のようになる。 χ1(nT)≒A22m(nT) それ故、暗示搬送波y(nT)125の情報は非常に役立つ。図に示されてい ないが、この信号は、A/D変換器47を使って信号及び/又はチャネル毎のA GC(自動利得制御)関数をサンプル採取するためAGC関数を制御するために も使うことができる。特に、チャネル信号を信号y(nT)125が既知の所定 振幅を有するように増幅(あるいは減衰)することができる。 上記DSPのインプリメンテーションは、IF段階で選択されたnチャネルの 中の一つのチャネル用である。デジタル帯域通過フィルターバンクでのアンダー サンプリングは、キザン・セノアの本の第7章で述べられているように、搬送波 成分は30KHzにあるということにおいてはnチャネルすべて同じであるとい うことを実証する。それ故、全nチャネルを復調するために同じステップを実行 することができる。これにより一つのDSPあるいはDSPの一つのバンクが、 殆ど同じソフトウェアモジュールを使ってベースステーション機能を実行するこ とができる。 前記DSPのFM復調技術は、図8に示すフロー線図200を使って要約でき る。まず、受信されたFM信号は全周波数帯域に亘って帯域通過フィルターに掛 けられる(201)。チャネルグループがFM信号から選択され(202)、I Fヘシフトダウンされ(204)、次に望ましくはベース帯域へシフトダウンさ れる(206)。この時点でベース帯域にある選択されたチャネルグループは、 上側帯域限界を越える全ての高周波数信号を取り除くために低域通過フィルター に掛けられる(208)。次に、選択されたチャネルグループは上側帯域限界の 約2倍でサンプル採取される(210)。選択されたチャネルグループの中の一 つのチャネルがデジタル的にフィルターに掛けられ(チャネル化されて)(21 2)、変調信号を抽出するためにデジタル的に処理できるデジタルチャネル信号 を形成する。この時点で、各チャネル用の追加のプロセッサーにより並行して処 理することもできる(214)。デジタルチャネル信号用の搬送波信号は、例え ばチャネル信号にヒルベルト変換フィルターアルゴリズムを使って、デジタル狭 帯域の帯域通過フィルターを掛けることにより抽出される(216)。回復した 搬送信号は次に、変調信号を回復させるためデジタルチャネル信号をディジタル 的に掛けられる(218)。デジタル低域通過フィルターアルゴリズムはシフト された搬送波信号をフィルターに掛けて除き、変調信号のみを回復させる(22 0)。もし並列処理(段階214)のために多数のDSPが使われなければ、単 一のDSPがグループ内の追加のチャネルのため処理を繰り返すことになる(2 22)。チャネル化のための帯域通過フィルターアルゴリズムは、他のチャネル が変調信号を並行して抽出するためデジタル的に処理できるように、nチャネル すべてを並行して提供する。 以上、本発明の特定の実施例に関して述べてきたが、その精神から離れること なく多くの修正が行えることは理解頂けるであろう。例えば、開示された復調手 段はベース帯域周波数ではなくIFでも実施できる。添付する請求項は本発明の 真の範囲と精神の中に含まれるであろう修正を網羅することを意図する。 従って、ここに開示した実施例はあらゆる面において説明するためのものであ り、限定的なものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は先の説明よ りも添付された請求項により表示されており、よって請求項と等価な意味および 範囲内に属する変更はすべてこの中に含まれるものである。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.FM信号を、IF、及び、変調信号を使って搬送波信号を周波数変調するこ とによって作り出されるベース帯域周波数の1つでデジタル的に復調する方法 であって、前記FM信号が、搬送波信号を有する同相分と変調信号を有する直 角分とを有する、そのような方法において、デジタルチャネル信号を作り出す ために適当なサンプル速度でFM信号をサンプリングする段階と、狭周波数帯 域通過アルゴリズムを使って搬送波信号を抽出するためにデジタルチャネル信 号をデジタル的にフィルターに掛ける段階と、異なる周波数へシフトされる変 調信号及び搬送波信号を含む混合信号を形成するため搬送波信号にデジタルチ ャネル信号をデジタル的に掛ける段階と、変調信号を回復させるために混合信 号をデジタル的にフィルターに掛ける段階とから成ることを特徴とする方法。 2.前記狭周波数帯域通過アルゴリズムがヒルベルト帯域通過アルゴリズムであ ることを特徴とする、上記請求項1に記載の方法。 3.前記狭周波数帯域通過アルゴリズムが搬送波信号の各側に約300Hzの帯 域通過領域を有することを特徴とする、上記請求項1に記載の方法。 4.前記ヒルベルト帯域通過フィルターが約30KHzに中心のある通過帯域を 有し、ベース帯域FM搬送波が30KHzとなるようにサンプリング速度が選 択されることを特徴とする、上記請求項2に記載の方法。 5.前記ヒルベルト帯域通過フィルターが奇数長で奇対称のFIRフィルターで あることを特徴とする、上記請求項2に記載の方法。 6.前記ヒルベルト帯域通過アルゴリズムが、約90度の位相偏移と、Nを奇数 の整数として、(N−1)/2のフラット遅延とから成ることを特徴とする、 上記請求項2に記載の方法。 7.サンプリング速度に対するIF及びベース帯域の1つにおける前記FM搬送 波周波数の割合が整数であることを特徴とする、上記請求項6に記載の方法。 8.(N−1)/2が4の倍数であることを特徴とする、上記請求項6に記載の 方法。 9.前記変調信号を作り出すために混合信号をフィルターに掛けることが、高周 波数信号をフィルターに掛けて取り除くことによって実行されることを特徴と する、上記請求項1に記載の方法。 10.FM信号を抽出するための前記サンプリング速度がFM信号の上側限界周波 数の約2倍であることを特徴とする、上記請求項1に記載の方法。 11.FM信号中の他のデジタルチャネル信号に対し並行して、請求項1に記載の 段階を実行することを更に含むことを特徴とする、上記請求項1に記載の方法 。 12.複合信号をディジタル的に復調する方法であって、複数のチャネルを有して おり、各チャネルは搬送波信号を変調信号により周波数変調することにより作 り出され、FM信号は同相分と直角分を有しており、同相分は搬送波成分を有 し、直角分は変調信号を含んでいる、そのような方法において、FM信号の複 数のチャネルをベース帯域へ偏移する段階と、デジタルチャネル信号を作り出 すためにFM帯域信号の帯域幅の少なくとも2倍の速度でFM帯域信号をサン プリングする段階と、複数のデジタルチャネル信号を作り出すためにデジタル 帯域通過フィルターを掛ける段階と、次に各デジタルチャネルに対して、約3 0KHzに中心のある通過帯域を有するヒルベルト帯域通過フィルターアルゴ リズムを用いて搬送波信号を抽出するためにデジタルチャネル信号をデジタル 的にフィルターに掛ける段階と、変調信号と異なる周波数へ偏移される搬送波 信号とから成る混合信号を形成するため搬送波成分にデジタルチャネル信号を デジタル的に掛ける段階と、変調信号を回復させるために混合信号をデジタル 的にフィルターに掛ける段階とから成ることを特徴とする方法。 13.デジタル信号処理(DSP)を用いたFM信号復調器において、同相分と直 角分を有しており同相分が搬送波成分を有し直角分が信号成分を有しているデ ジタルチャネル信号を作り出すためにFM信号をデジタル的にサンプリングす るための手段と、狭周波数帯域通過アルゴリズムを用いて搬送波信号を抽出す るためにデジタルチャネル信号をデジタル的にフィルターに掛けるための第一 手段と、変調信号と異なる周波数へ偏移される搬送波信号とから成る混合信号 を形成するために搬送波信号にデジタルチャネル信号をデジタル的に掛けるた めの手段と、変調信号を回復させるために混合信号をデジタル的にフィルター に掛けるための第二手段とから成ることを特徴とする装置。 14.前記デジタル的にフィルターに掛けるための第一手段がヒルベルト帯域通過 アルゴリズムを実行することを特徴とする、上記請求項13に記載の装置。 15.前記遅延がサンプリング速度に対するFM搬送波の速度の整数の倍数である ことを特徴とする、上記請求項7に記載の方法。
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