JP2001511015A - サイクリン依存性プロテインキナーゼ - Google Patents

サイクリン依存性プロテインキナーゼ

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JP2001511015A JP53492298A JP53492298A JP2001511015A JP 2001511015 A JP2001511015 A JP 2001511015A JP 53492298 A JP53492298 A JP 53492298A JP 53492298 A JP53492298 A JP 53492298A JP 2001511015 A JP2001511015 A JP 2001511015A
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Abstract

(57)【要約】 新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列を含み、cdk/サイクリン複合体の調節に関与する従来保存されていた数個のアミノ酸残基を欠失する新規ヒトサイクリン依存性キナーゼ(CDK)をコードする単離核酸分子が開示される。関連タンパク質と生物学的に活性な突然変異形態も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 サイクリン依存性プロテインキナーゼ 発明の技術分野 本発明は新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列を含み、cdk/サイ クリン複合体の調節に関与する数個の従来保存されていたアミノ酸残基を欠失す る新規ヒトサイクリン依存性キナーゼ(CDK)をコードする単離核酸分子(ポ リヌクレオチド)に関する。本発明は関連ヒトCDKタンパク質及びヒトCDK 突然変異タンパク質にも関する。 発明の背景 真核生物における細胞増殖及び分裂は細胞周期を通して行われる。細胞周期は 2つの中心間期により分離された2つの主事象から構成される。DNA合成と複 製はS期に行われ、有糸分裂はM期に行われる。第1間期はG1と呼ばれ、M期 とS期の間に位置し、酵素やDNA合成及びゲノム複製を生じるために必要な他 の化合物を蓄積する。第2間期はG2と呼ばれ、S期とM期との間に位置し、細 胞分裂を行う前にDNA複製が適正であるか否かを点検管理する。 CDKの活性化にはサイクリン調節サブユニットとの結合が必要であり、CD K1〜CDK6の場合にはスレオニン160/161(Thr160/161) のリン酸化が必要である。これらのCDKはタンパク質のアミノ末端部分の近く にサイクリン結合部位を含む。活性化したCDK/サイクリン複合体は細胞周期 の種々の段階に関与するタンパク質をリン酸化する。 サイクリンタンパク質のファミリーはピーク発現レベルに応じて一般にG1サ イクリン又は有糸分裂サイクリンのいずれかに分類することができる。CDKは サイクリンのサブセットと結合することができる。例えば、CDK4はサイクリ ンD1又はサイクリンD3と結合することが知られており、CDK2はサイクリ ンA、サイクリンB1、サイクリンB2、サイクリンB3及びサイクリンEと結 合することが知られている。脊椎動物サイクリンはサイクリンボックスと呼ばれ る約100アミノ酸の領域内に相同を示す。この領域はCDK結合及び活性に関 与する(Kobayashiら,1992,Molec.Biol.Cell. 3:1279−1294;Leesら,1993,Molec.Cell.Bi ol.,1993,13:1194−1201)。各CDKタンパク質のサイク リン結合ドメインと 相互作用するのはサイクリンタンパク質のこの領域である。 公知CDK/サイクリン複合体の完全な活性化にはCDK活性化キナーゼ(C AK)によるリン酸化が必要である。脊椎動物CAKはCDK/サイクリン複合 体であり、より詳細にはCDK7/サイクリンHであると同定されている(Fi sherとMorgan,1994,Cell 78:713−714)。CA K酵素は最適活性に必要であることが示されているスレオニン170残基を(ヒ トCDK7に)含む(Poonら,1994,J.Cell Sci.107: 2789−2799;FisherとMorgan,1994,Cell 78 :713−724)。 CDK/サイクリン複合体の阻害はCDKサブユニットのスレオニン14(T hr14)及び/又はチロシン15(Thr15)のリン酸化により生じると考 えられている。WeelキナーゼはThr14キナーゼ又はThr14及びTy r15キナーゼであると示唆されている。更に、CDC25はThr14及び/ 又はTyr15の両者をターゲットとする二重キナーゼであると考えられている (Morgan,1995,Nature374:131−134)。 別のCDKタンパク質をコードする遺伝子が同定されるならば有利であろう。 CDKタンパク質を発現する核酸分子が得られるならば、細胞周期のモジュレー ターとして作用する化合物をスクリーニングするのに極めて有用であろう。この ような化合物は癌に関連する細胞増殖又は免疫細胞増殖を制御するのに有用であ ろう。更に、このような新規遺伝子から発現される組換え形態のタンパク質は基 質タンパク質、インヒビター及びサイクリンアクチベーターに対する特異性を決 定するためのinvitroアッセイに有用であろう。更に、CDK−10又は その活性突然変異体をコードする単離精製CDK10 cDNAは大量の各タン パク質の組換え生産に有用であろう。大量のタンパク質を生産できるならば、C DK10タンパク質又は本明細書に開示する具体的突然変異体等の突然変異体を 含む治療薬の製造に有用であろう。CDK10タンパク質を含む治療薬は細胞周 期及び/又はCDK10関連疾患又はCDK10応答性症状の治療に有用であろ う。本発明はこの必要を検討し、満足する。 発明の要約 本発明は新規ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする単 離核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。このCDKは新規サイクリン結合ド メインシグネチャー配列(Pro−Asn−Gln−Ala−Leu−Arg− Glu;配列番号1)を含み、Thr14及び/又はTyr15を欠失し、更に 保存されていたThr160/161残基を含むTループドメインも欠失する。 本発明は新規ヒトサイクリン依存性キナーゼを発現するmRNAをコードする 新規単離核酸分子の生物学的に活性なフラグメント又は突然変異体に関する。前 記生物学的に活性なフラグメント及び/又は突然変異体はいずれも新規サイクリ ン結合ドメインシグネチャー配列(Pro−Asn−Gln−Ala−Leu− Arg−Glu;配列番号1)を含み、Thr14及び/又はTyr15を欠失 し、更に保存されていたThr160/161残基を含むTループドメインも欠 失するタンパク質又はタンパク質フラグメントをコードする。前記ポリヌクレオ チドは、必ずしもこれらに限定するものではないが、いずれもヌクレオチド置換 、欠失、付加、アミノ末端切除及びカルボキシ末端切除を含み、これらの突然変 異が診断、治療又は予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを発現するm RNAをコードする ように構成されている。 本発明の単離核酸分子としては、1本鎖(コーディング又は非コーディング鎖 )でも2本鎖でもよいゲノムDNA及び相補的DNA(cDNA)等のデオキシ リボ核酸分子(DNA)や、合成1本鎖ポリヌクレオチド等の合成DNAが挙げ られる。本発明の単離核酸分子はリボ核酸分子(RNA)でもよい。 本発明の好適態様の1つは配列番号11と図1に開示され、新規ヒトサイクリ ン依存性キナーゼCDK10をコードするヒトDNAフラグメントである。 本発明は新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列(Pro−Asn−G ln−Ala−Leu−Arg−Glu;配列番号1)を含み、数種の公知CK Dの保存ATP結合モチーフを構成するThr14とTyr15を欠失し、更に 保存Thr160/161残基を含むTループドメインも欠失する実質的に精製 された新規サイクリン依存性キナーゼにも関する。 本発明は新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列を含み、公知CKDの 保存ATP結合モチーフを構成するThr14及び/又はTyr15を欠失し、 更に保存Thr160/161残基を含むTループドメインも欠失する新規サイ クリン 依存性キナーゼの生物学的に活性なフラグメント及び/又は突然変異体にも関し 、必ずしもこれらに限定するものではないが、アミノ酸置換、欠失、付加、アミ ノ末端切除及びカルボキシ末端切除を含み、これらの突然変異が診断、治療又は 予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを提供するように構成される。 本発明の好適態様の1つはCDK10のアミノ酸配列を示す配列番号3と図2 に開示される。CDK10コーディング領域のオープンリーディングフレームは 配列番号2のヌクレオチド210〜ヌクレオチド1182に位置する。 本発明の別の好適態様は配列番号11に開示され、野生型形態(配列番号2) のヌクレオチド588が“G”から“A”に突然変異している。 本発明の別の好適態様は突然変異タンパク質(CDK10−D127N)であ り、配列番号11のヌクレオチド588は野生型形態(配列番号2)に比較して “G”から“A”に突然変異しており、その結果、配列番号12に開示するよう に野生型アミノ酸配列(配列番号3)に比較してAsp127がAsn127に 変化している。 本発明は本明細書に開示するサイクリン依存性キナーゼの発現方法、これらの サイクリン依存性キナーゼを使用するアッセ イ、これらのサイクリン依存性キナーゼを発現する細胞、及びこれらのサイクリ ン依存性キナーゼを使用することにより同定される化合物(例えばサイクリン依 存性キナーゼとの直接接触、関連サイクリン又はCKD/サイクリン複合体を介 するサイクリン依存性キナーゼのモジュレーター)にも関する。本方法で同定さ れる前記モジュレーターは癌に一般に結び付けられている細胞増殖又は免疫細胞 増殖を抑制するための治療薬として有用である。 図面の詳細な説明 図1はヒトCDK10をコードする完全長cDNAを含むヌクレオチド配列( 配列番号2)を示す。 図2はヒトCDK10のアミノ酸配列(配列番号3)を示す。 図3はヒトCDK10をコードする完全長DNAフラグメントを生成するため に使用したストラテジーを示す。 図4はヒトCDK10をコードするDNAフラグメントの3’領域からの32P 標識プローブにハイブリダイズしたヒト組織mRNAのノーザンブロット分析を 示す。 図5はヒトCDK10をコードするDNAフラグメントの3’領域からの32P 標識プローブにハイブリダイズしたヒト組織mRNAのノーザンブロット分析を 示す。 発明の詳細な説明 本発明は新規ヒトサイクリン結合ドメイン(Pro−Asn−Gln−Ala −Leu−Arg−Glu;配列番号1)を含み、公知CDKの保存ATP結合 モチーフを構成するThr14及び/又はTyr15を欠失し、更に保存Thr 160/161残基を含むTループドメインも欠失する新規サイクリン依存性キ ナーゼをコードする単離核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。 本発明は新規ヒトサイクリン依存性キナーゼを発現するmRNAをコードする 新規単離核酸分子の生物学的に活性なフラグメント及び/又は突然変異体にも関 する。前記タンパク質は新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列(Pro −Asn−Gln−Ala−Leu−Arg−Glu;配列番号1)を含み、T hr14及び/又はTyr15を欠失し、更に保存されていたThr160/1 61残基を含むTループドメインも欠失する。本発明のタンパク質は必ずしもこ れらに限定するものではないが、ヌクレオチド置換、欠失、付加、アミノ末端切 除及びカルボキシ末端切除を含み、これらの突然変異が診断、治療又は予防用タ ンパク質又はタンパク質フラグメントを発現す るmRNAをコードするよう構成されている。 本発明の好適態様の1つは図1と配列番号2に開示され、新規サイクリン依存 性キナーゼCDK10をコードする下記ヒトcDNAである。 本発明は新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列(Pro−Asn−G ln−Ala−Leu−Arg−Glu;配列番号1)を含み、Thr14及び /又はTyr15を欠失し、更に保存されていたThr160/161残基を含 むTループドメインも欠失する実質的に精製された新規サイクリン依存性キナー ゼにも関する。前記核酸はいずれもこれらに限定するものではないが、ヒト及び 齧歯類等の哺乳動物細胞から単離及び特性決定することができる。ヒト形態が特 に好ましい形態であり、例えば配列番号2に示すような単離cDNAや、配列番 号12に示すような優性ネガティブ突然変異形態が挙げられる。 本発明は新規サイクリン結合ドメイン(Pro−Asn−Gln−Ala−L eu−Arg−Glu;配列番号1)を含み、公知CDKの保存ATP結合モチ ーフを構成するThr14及び/又はTyr15を欠失し、更に保存Thr16 0/161残基を含むTループドメインも欠失する新規サイクリン 依存性キナーゼの生物学的に活性なフラグメント及び/又は突然変異体にも関し 、必ずしもこれらに限定するものではないが、アミノ酸置換、欠失、付加、アミ ノ末端切除及びカルボキシ末端切除を含み、これらの突然変異が診断、治療又は 予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを提供するように構成されている 。このような核酸はいずれもこれらに限定するものではないが、ヒト及び齧歯類 等の哺乳動物細胞から単離及び特性決定することができ、ヒト形態が特に好まし い形態である。 本発明の好適態様の1つはCDK10のアミノ酸配列を示した配列番号3と図 2に開示される。CDK10コーディング領域のオープンリーディングフレーム は配列番号2のヌクレオチド210〜ヌクレオチド1182に位置する。新規サ イクリン依存性キナーゼCDK10のアミノ酸は下記の通りである。 本発明の別の好適態様は配列番号11に開示され、野生型形態(配列番号2) のヌクレオチド588が“G”から“A”に突然変異している。 本発明の別の好適態様は突然変異タンパク質(CDK10−D127N)であ り、配列番号11のヌクレオチド588は野生型形態(配列番号2)に比較して “G”から“A”に突然変異しており、その結果、配列番号12に開示するよう に野生型アミノ酸配列(配列番号3)に比較してAsp127がAsn127に 変化している。 本発明は本明細書に開示するサイクリン依存性キナーゼの発現方法、これらの サイクリン依存性キナーゼを使用するアッセイ、これらのサイクリン依存性キナ ーゼを発現する細胞、及びこれらのサイクリン依存性キナーゼを使用することに より同定される化合物(例えばサイクリン依存性キナーゼとの直接接触、関連サ イクリン又はCKD/サイクリン複合体を介するサイクリン依存性キナーゼのモ ジュレーター)にも関する。本方法で同定される前記モジュレーターはヒト癌に 結び付けられる細胞増殖又は免疫細胞増殖を抑制するための治療薬として有用で ある。更に、CDK−10又はその活性突然変異体をコードする 単離精製CDK10 cDNAは大量の各タンパク質の組換え生産に有用であろ う。大量のタンパク質を生産できるならば、CDK10タンパク質又は本明細書 に開示する具体的突然変異体等の突然変異体を含む治療薬の製造に有用であろう 。CDK10タンパク質を含む治療薬は細胞周期及び/又はCDK10関連疾患 又はCDK10応答性症状の治療に有用であり、場合により非限定的な例として CDK10−D127N等の突然変異体を含む治療薬は細胞周期疾患又は突然変 異キナーゼの調節作用に応答性の症状の治療に有用であると思われる。 本発明の単離核酸分子としては、1本鎖(コーディング又は非コーディング鎖 )でも2本鎖でもよいゲノムDNA及び相補的DNA(cDNA)等のデオキシ リボ核酸分子(DNA)や、合成1本鎖ポリヌクレオチド等の合成DNAが挙げ られる。本発明の単離核酸分子はリボ核酸分子(RNA)でもよい。 特定アミノ酸をコードする種々のコドンには実質的量の重複が存在することが 知られている。従って、本発明は同一アミノ酸の最終翻訳物をコードする代替コ ドンを含むDNA配列にも関する。本明細書の目的では、1個以上の置換コドン をもつ配列を縮重変異体と定義する。発現されるタンパク質の最終物性 を実質的に変えない限り、DNA配列又は翻訳タンパク質の突然変異も本発明の 範囲に含まれる。例えば、ロイシンをバリン、リジンをアルギニン、グルタミン をアスパラギンに置換してもポリペプチドの機能は変化しない。従って、本発明 は下記に示すような同一アミノ酸の最終翻訳物をコードする代替コドンを含むR NAを発現するDNA配列にも関する。 A=Ala=アラニン:コドンGCA、GCC、GCG、GCU C=Cys=システイン:コドンUGC、UGU D=Asp=アスパラギン酸:コドンGAC、GAU E=Glu=グルタミン酸:コドンGAA、GAG F=Phe=フェニルアラニン:コドンUUC、UUU G=Gly=グリシン:コドンGGA、GGC、GGG、GGU H=His=ヒスチジン:コドンCAC、CAU I=Ile=イソロイシン:コドンAUA、AUC、AUU K=Lys=リジン:コドンAAA、AAG L=Ldu=ロイシン:コドンUUA、UUG、CUA、CUC、 CUG、CUU M=Met=メチオニン:コドンAUG N=Asp=アスパラギン:コドンAAC、AAU P=Pro=プロリン:コドンCCA、CCC、CCG、CCU Q=Gln=グルタミン:コドンCAA、CAG R=Arg=アルギニン:コドンAGA、AGG、CGA、CGC、CGG、C GU S=Ser=セリン:コドンAGC、AGU、UCA、UCC、UCG、UCU T=Thr=スレオニン:コドンACA、ACC、ACG、ACU V=Val=バリン:コドンGUA、GUC、GUG、GUU W=Trp=トリプトファン:コドンUGG Y=Tyr=チロシン:コドンUAC、UAU。 従って、本発明は同一タンパク質を発現する種々のDNA分子を形成し得るコ ドン重複を開示する。本明細書の目的では、1個以上の置換コドンをもつ配列を 縮重変異体と定義する。発現されるタンパク質の最終物性を実質的に変えない限 り、DNA配列又は翻訳タンパク質の突然変異も本発明の範囲に含まれる。例え ば、ロイシンをバリン、リジンをアルギニン、グルタミンをアスパラギンに置換 してもポリペプチドの機能は変化しない。 ペプチドをコードするDNA配列は天然ペプチドと異なる性質をもつペプチド をコードするように改変できることが知られ ている。DNA配列の改変方法の非限定的な例としては部位特異的突然変異誘発 が挙げられる。性質改変の非限定的な例としては酵素の基質親和性又はレセプタ ーのリガンド親和性の改変が挙げられる。 本明細書で使用する野生型CDKの「生物学的に活性な等価物」又は「機能的 誘導体」は野生型CDK10タンパク質の生物活性と実質的に類似する生物活性 をもつ。「機能的誘導体」なる用語は、野生型CDK10タンパク質の「フラグ メント」、「突然変異体」、「変異体」、「縮重変異体」、「類似体」及び「相 同体」又は「化学的誘導体」を含むものとする。「フラグメント」なる用語は野 生型CDK10の任意ポリペプチドサブセットを意味する。「突然変異体」なる 用語は野生型形態と実質的に類似し得るが、異なる生物特性をもつ分子を意味す る。このような特性改変の非限定的な例としては、酵素活性の改変、サイクリン 結合の改変、基質結合の改変、基質親和性の改変及び生物活性に作用する化合物 に対する感受性の改変が挙げられる。突然変異体の1例はCDK10−D127 Nであり、配列番号2のヌクレオチド588の単塩基突然変異により残基127 がアスパラギン酸からアスパラギンに単一アミノ酸置換してい る。この突然変異により、CDK10−D127Nのキナーゼ活性は野生型CD K10タンパク質に対して改変される。「変異体」なる用語は完全野生型タンパ ク質又はそのフラグメントと構造及び機能が実質的に類似する分子を意味する。 ある分子と野生型CDK10様タンパク質が実質的に類似の構造をもつか又は両 者が類似の生物活性をもつならば、この分子は野生型CDK10様タンパク質に 「実質的に類似」している。従って、2種の分子が実質的に類似の生物活性をも つならば、一方の分子の構造が他方に存在しないか又は2種のアミノ酸配列が同 一でないとしても、両者は変異体であるとみなされる。 「類似体」なる用語は機能が完全野生型CDK10様タンパク質又はそのフラ グメントに実質的に類似する分子を意味する。 核酸に関して「実質的相同」又は「実質的類似」という場合には、セグメント 又はその相補鎖が最適に整列及び比較した場合にヌクレオチドの少なくとも75 %で適当なヌクレオチド挿入又は欠失に同一であることを意味する。あるいは、 セグメントが鎖又はその相補体にハイブリダイズする場合にも実質的相同が存在 する。 ポリペプチドに関して「実質的相同」という場合には、該当 ポリペプチド又はタンパク質が該当天然タンパク質と少なくとも約30%、通常 は少なくとも約65%の相同を示すことを意味する。 本発明の核酸は全細胞又は細胞溶解液又は部分精製もしくは実質的精製形態で 存在することができる。核酸から環境汚染物質を除去した場合に実質的精製形態 とみなす。例えば、細胞から単離した核酸配列から常法により細胞成分を除去し た場合に実質的精製形態とみなし、化学的に合成した核酸配列からその化学前駆 物質を除去した場合に実質的精製形態とみなす。 CDK10をクローニングするには種々の手順の任意のものを使用することが できる。以下の方法が挙げられるが、これらに限定するものではない。(1)R ACE PCRクローニング法(Frohmanら,1988,Proc.Na tl.Acad.Sci.85:8998−9002)。5’及び/又は3’R ACEを実施すると、完全長cDNA配列を生成することができる。このストラ テジーはCDK10 cDNAのPCR増幅に遺伝子特異的オリゴヌクレオチド を使用する。これらの遺伝子特異的プライマーは任意数の公表核酸及びタンパク 質データベースを検索して発現核酸タグ(EST)ヌクレオ チド配列を同定することにより設計される。(2)適当な発現ベクター系でCD K10を含むcDNAライブラリーを構築後、CDK10 cDNAの直接機能 発現。(3)バクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したC DK10を含むcDNAライブラリーをCDK10タンパク質のアミノ酸配列か ら設計した標識縮重オリゴヌクレオチドプローブによりスクリーニング。(4) バクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したCDK10を含 むcDNAライブラリーを、CDK10タンパク質をコードする部分cDNAに よりスクリーニング。この部分cDNAはCDK10タンパク質に関連する他の CDKキナーゼに公知のアミノ酸配列から縮重オリゴヌクレオチドプローブを設 計してCDK10 DNAフラグメントの特異的PCR増幅により得られる。( 5)バクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したCDK10 を含むcDNAライブラリーを、CDK10タンパク質をコードする部分cDN Aによりスクリーニング。このストラテジーは上述のようにESTとして同定さ れたCDK10 cDNAのPCR増幅用遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプラ イマーを使用してもよい。(6)公知RACE法により完全長cDNA を生成するか又はこれらの同一の公知RACE法によりコーディング領域の一部 を生成してコーディング領域の一部を生成及び単離するように配列番号2を鋳型 として使用して5’及び3’遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを設計し、多種の cDNA及び/又はゲノムライブラリーの1種をスクリーニングするためのプロ ーブとして使用し、CDK10をコードする完全長ヌクレオチド配列を単離する 。 当業者に自明の通り、他の型のライブラリーや、他の細胞型又は種型から構築 したライブラリーもCDK10をコードするDNA又はCDK10相同体を単離 するために有用であり得る。他の型のライブラリーとしては、ヒト細胞又は組織 以外の細胞又は細胞系(例えばマウス細胞、齧歯類細胞又はCDK10をコード するDNAを含むことができる任意の他の脊椎動物宿主)から誘導されるcDN Aライブラリーが挙げられるが、これらに限定するものではない。更に、オリゴ ヌクレオチド又はポリヌクレオチドにより脊椎動物ゲノムライブラリーをハイブ リダイゼーションスクリーニングしてCDK10遺伝子を単離することもでき、 このようなライブラリーとしてはヒトゲノムライブラリー、マウスゲノムライブ ラリー及び齧歯類ゲノムラ イブラリーと、付随ヒトゲノムDNAライブラリーが挙げられるが、これらに限 定するものではない。 当業者に自明の通り、CDK10活性をもつ細胞又は細胞系から適当なcDN Aライブラリーを作製することができる。CDK10 cDNAを単離するため にcDNAライブラリーを作製するのに使用する細胞又は細胞系の選択は、まず 任意の公知CDK活性アッセイを使用して細胞関連CDK10活性を測定するこ とにより実施することができる。 cDNAライブラリーの作製は当該技術分野で周知の標準技術により実施する ことができる。周知cDNAライブラリー構築法は例えばSambrookら, 1989,MolecularCloning:A Laboratory M anual;Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor,New Yorkに記載されている。 相補的DNAライブラリーはこれらに限定するものではないが、Clontec h Laboratories,Inc.やStratagene等の多数の製 造業者から入手することもできる。 同様に当業者に自明の通り、CDK10をコードするDNA は適当なゲノムDNAライブラリーから単離することもできる。ゲノムDNAラ イブラリーの構築は当該技術分野で周知の標準技術により実施することができる 。周知ゲノムDNAライブラリー構築法はSambrookらの上記文献に記載 されている。 好適方法の1種によりCDK10遺伝子をクローニングするためには、CDK 10又は相同タンパク質のアミノ酸配列又はDNA配列が必要であると思われる 。このためには、CDK10又は相同タンパク質を精製し、自動配列決定装置に より部分アミノ酸配列を決定することができる。部分CDK10 DNAフラグ メントのPCR増幅には完全アミノ酸配列を決定する必要はなく、6〜8個のア ミノ酸の2領域の直鎖状配列を決定すればよい。適当なアミノ酸配列の同定後、 これらの配列をコードすることが可能なDNA配列を合成する。遺伝コードは縮 重性であるため、特定アミノ酸をコードするために2種以上のコドンを使用でき るので、アミノ酸配列は1組の類似DNAオリゴヌクレオチドの任意のものによ りコードされ得る。この1組のうちの1個のメンバーのみがCDK10配列と同 一であり、他のメンバーはミスマッチをもつDNAオリゴヌクレオチドの存在下 でもCDK10 DNAとハイブリダイズすることがで きる。ミスマッチをもつDNAオリゴヌクレオチドはCDK10をコードするD NAの同定と単離を可能にするために十分にCDK10 DNAとハイブリダイ ズすることができる。あるいは、1種以上の利用可能なゲノムデータベースを検 索することにより発現配列の領域のヌクレオチド配列を同定することもできる。 cDNAライブラリー又はcDNA集団から該当cDNAのPCR増幅を実施す るには、遺伝子特異的プライマーを使用することができる。上述のように、PC R法で使用するのに適したヌクレオチド配列は配列番号2から得られ、CDK1 0をコードする完全長配列を生成するためにオーバーラップする5’及び3’R ACE産物を単離する目的で使用したり、1種以上のcDNA又はゲノムライブ ラリーをスクリーニングするためのプローブとして使用するようにCDK10を コードするヌクレオチド配列の一部を単離し、CDK10又はCDK10様タン パク質をコードする完全長配列を単離するために使用できる。 方法の1例では、RACE PCR法(Frohmanら,1988,Pro c.Natl.Acad.Sci 85:8998−9002)を使用してCD K10をコードするDNA の5’コーディング領域をクローニングする。第1回PCRではアダプター連結 ヒト胎盤DNA鋳型(Clontech)、遺伝子特異的プライマーPK22L 234(5’−TGATGCAGCCCACAGACCTG−3’;配列番号4 )及びアダプタープライマーAP1(5’−CCATCCTAATACGACT CACTATAGGGC−3’:配列番号5)を使用した。PCR増幅はElo ngase(登録商標)を使用して実施した。サーマルサイクリングを完了し、 この第1のPCR反応産物の一部を第2のPCR反応にDNA鋳型として加えた 。このPCR反応は更に第1のPCR反応と異なり、入れ子遺伝子特異的プライ マーPK22L161(5’−GCCGTCTGGGGAAAAGA−3’;配 列番号6)と入れ子アダプタープライマーAP2(5’−ACTCACTATA GGGCTCGAGCGGC−3’;配列番号7)を使用した。 1%アガロース電気泳動ゲルから約600bp DNA産物を同定し、切り出 し、Qiagen PCRスパンカラム(Qiaquick(登録商標))を使 用して精製した。このフラグメントを直接使用し、PK22L161及びAP2 プライマーを使用してDNAシーケンシングし、Invitrogen TAクローニングキットを使用してpCR2.1にクローニングした。 公表核酸及びタンパク質データベースを検索することにより600bp5’フ ラグメントにオーバーラップする3’DNAフラグメントを同定した。この3’ フラグメントは典型的ファージミドベクターでNotI−HindIIIフラグ メントとして入手可能な約1.8Kb cDNAインサートである。このcDN AクローンはGenbank AccessionNo.H17727、Ima ge Clone ID No.50484、Washington Univ ersityClone ID No.ym40a06及びGBD Clone ID No.423294により容易に同定される。このcDNAはヒト幼児 脳mRNAから構築したライブラリーから単離した。この構築物はResear ch Genetics,Inc.,2130 Memorial Parkw ay SW,HunStville,AL35801(http://www. resgen.com)から入手可能である。 ATG翻訳開始コドンのちょうど5’にBamHI部位を付けた発現カセット としてpLITMUS28(New England Biolabs)で完全長CDK10コーディング領域を組み 立てた。CDK10をもつBamHI−XbaIフラグメントをpcDNA3. 1発現ベクター(Invitrogen)に再クローニングし、CDK10をも つBamHI−NcoIフラグメントをpBlueBacHis2バキュロウイ ルス発現ベクター(Invitrogen)に再クローニングした。CDK10 の優性ネガティブ単塩基突然変異を含む類似構築物を作製した。この突然変異体 はStratagene“Quick Change”キットとプライマー22 U−D127N(5’−CAACATTGTACATCGGAACCTGAAA CCTGCC−3’;配列番号8)及び22L−D127N(5’−GGCAG GTTTCAGGTTCC−GATGTACAATGTTG−3’;配列番号9 )を使用してpLITMUS28::CDK10から作製した。2種の突然変異 構築物を夫々(BamHI−XbaIフラグメントとして)pcDNA3.1及 び(BamHI−NcoIフラグメントとして)pBlueBacHis2にサ ブクローニングした。 5’上流配列と、コーディング領域と、3’未翻訳配列から なり、CDK10をコードするヒト完全長cDNAの配列を配列番号2に示す。 クローニングしたcDNAからのCDK10の予想アミノ酸配列を配列番号3に 示す。決定したcDNA配列を点検すると、325アミノ酸タンパク質をコード する単一オープンリーディングフレームの存在が判明する。CDK10コーディ ング領域のオープンリーディングフレームは配列番号2のヌクレオチド210〜 ヌクレオチド1182に位置する。 好適突然変異形態(Asp127→Asn127)をコードするヌクレオチド 配列を配列番号11に示す。 この好適突然変異形態CDK10−D127Nのアミノ酸配列を配列番号12 に示す。 種々の哺乳動物ベクターを使用して哺乳動物細胞で組換えCDK10を発現さ せることができる。本明細書では、クローニングしたDNAの転写と適当な宿主 におけるそのmRNAの翻訳に必要なDNA配列として発現ベクターを定義する 。このようなベクターを使用すると、細菌、藍藻類、植物細胞、昆虫細菌及び動 物細菌等の種々の宿主で真核DNAを発現させることができる。特別に設計した ベクターは、細菌−酵母又は細菌−動物細胞等の宿主間でDNAのシャトリング が可能である。 適切に構築した発現ベクターは宿主細胞における自律複製のための複製起点と、 選択マーカーと、制限数の有用制限酵素部位と、高コピー数力価と、活性プロモ ーターを含む。プロモーターはRNAポリメラーゼをDNAに結合させてRNA 合成を開始させるDNA配列として定義される。強力プロモーターはmRNAを 高頻度で開始させるプロモーターである。発現ベクターとしてはクローニングベ クター、改変クローニングベクター、特別に設計したプラスミド又はウイルスが 挙げられるが、これらに限定するものではない。 組換えCDK10発現に利用可能な市販哺乳動物発現ベクターとしては、pc DNA3.1(Invitrogen)、pBlueBacHis2(Invi trogen)、pLITMUS28、pLITMUS29、pLITMUS3 8及びpLITMUS39(New England Biolabs)、pc DNAI、pcDNAIamp(Invitrogen)、pcDNA3(In vitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(S tratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV2 −neo(ATCC37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC 37110)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATCC3722 4)、pRSvgpt(ATCC37199)、pRSVneo(ATCC37 198)、pSV2−dhfr(ATCC37146)、pUCTag(ATC C37460)及びλZD35(ATCC37565)が挙げられるが、これら に限定するものではない。 種々の細菌発現ベクターを使用して組換えCDK10を細菌細胞で発現させる ことができる。組換えCDK10発現に利用可能な市販細菌発現ベクターとして はpCR2.1(Invitrogen)、pET11a(Novagen)、 λgt11(Invitrogen)、pcDNAII(Invitrogen )、pKK223−3(Pharmacia)が挙げられるが、これらに限定す るものではない。 種々の真菌細胞発現ベクターを使用して組換えCDK10を真菌で発現させる ことができる。組換えCDK10発現に利用可能な市販真菌細胞発現ベクターと してはpYES2(Invitrogen)、Pichia発現ベクター(In vitrogen)が挙げられるが、これらに限定するものではない。 種々の昆虫細胞発現ベクターを使用して組換えレセプターを昆虫細胞で発現さ せることができる。CDK10の組換え発現に利用可能な市販昆虫細胞発現ベク ターとしてはpBlueBacIII及びpBlueBacHis2(Invi trogen)が挙げられるが、これらに限定するものではない。 発現ベクターはこれらに限定するものてばないが、例えばトランスフォーメー ション、トランスフェクション、リポフェクション、プロトプラスト融合及びエ レクトロポレーション等の多数の技術の任意の1種により宿主細胞に導入するこ とができる。発現ベクターを含む細胞をクローン増殖して個々に分析し、CDK 10タを産生するか否かを試験する。CDK10発現宿主細胞クローンの同定は これに限定するものではないが、例えば抗CDK10抗体に対する免疫反応性等 の数種の手段により実施することができる。 in vitro生産した合成mRNA又は天然mRNAを使用してCDK1 0 DNAを発現させることもできる。合成mRNA又はCDK10産生細胞か ら単離したmRNAは、非限定的な例としてコムギ胚芽エキス及び網状赤血球抽 出液等の種々の無細胞系で効率的に翻訳することができ、更に、非限定 的な例としてカエル卵母細胞へのマイクロインジェクション等の細胞系でも効率 的に翻訳することができ、カエル卵母細胞へのマイクロインジェクションが好ま しい。 CDK10様タンパク質をコードするDNAを含む発現ベクターを使用して組 換え宿主細胞でCDK10を発現させることができる。組換え宿主細胞は原核細 胞でも真核細胞でもよく、非限定的な例としては細菌類(例えば大腸菌)、真菌 細胞(例えば酵母)、哺乳動物細胞(非限定的な例として例えばヒト、ウシ、ブ タ、サル及び齧歯類由来細胞系)及び昆虫細胞(非限定的な例としてショウジョ ウバエ及びカイコ由来細胞系)が挙げられる。哺乳動物種に由来する細胞系とし て利用可能な市販品を挙げると、L細胞L−M(TK-)(ATCC CCL1 .3)、L細胞L−M(ATCC CCL1.2)、Saosー2(ATCC HTB−85)、293(ATCC CRL1573)、Raji(ATCC CCL86)、CV−1(ATCC CCL70)、COS−1(ATCC C RL1650)、COS−7(ATCC CRL1651)、CHO−K1(A TCC CCL61)、3T3(ATCC CCL92)、NIH/3T3(A TCC CRL1658)、He La(ATCC CCL2)、C1271(ATCC CRL1616)、BS −C−1(ATCC CCL26)及びMRC−5(ATCC CCL171) があるが、これらに限定するものではない。 発現ベクターはこれらに限定するものではないが、例えばトランスフォーメー ション、トランスフェクション、プロトプラスト融合及びエレクトロポレーショ ン等の多数の技術の任意の1種により宿主細胞に導入することができる。発現ベ クターを含む細胞を個々に分析し、CDK10タンパク質を産生するか否かを試 験する。CDK10発現細胞の同定はこれらに限定するものではないが、例えば 抗CDK10抗体に対する免疫反応性や、宿主細胞関連CDK10活性の存在等 の数種の手段により実施することができる。 上記方法により得られたクローン化CDK10 cDNAは、適当なプロモー ターと他の適切な転写調節エレメントを含む発現ベクター(例えばpcDNA3 .1、pCR2.1、pBlueBacHis2及びpLITMUS28)に分 子クローニングすることにより組換え発現させ、原核又は真核宿主細胞に導入し て組換えCDK10を生産することができる。こ のような操作技術はSambrookの上記文献に記載されており、実施例の項 に詳細に説明し、当業者に周知且つ容易に利用可能である。 CDK10 DNAの発現はin vitro生産した合成mRNAを使用し て実施することもできる。合成mRNAは、非限定的な例としてコムギ胚芽エキ ス及び網状赤血球抽出液等の種々の無細胞系で効率的に翻訳することができ、更 に、非限定的な例としてカエル卵母細胞へのマイクロインジェクション等の細胞 系でも効率的に翻訳することができ、カエル卵母細胞へのマイクロインジェクシ ョンが好ましい。 最適レベルのCDK10タンパク質を生産するCDK10cDNA配列を決定 するためには、これらに限定するものではないが、例えばCDK10 cDNA の完全長オープンリーディングフレームや、タンパク質の特定ドメイン又はタン パク質の転位ドメインのみをコードするcDNAの部分を含む種々の構築物等の CDK10 cDNA分子を構築することができる。全構築物はCDK10の5 ’及び/又は3’未翻訳領域の全部又は一部を含むかあるいは全く含まないよう に設計することができる。CDK10活性とタンパク質発現レベルはこれらの構 築物を適当な宿主細胞に単独又は組み合わせて導入後に決定することができる。 一過性アッセイで最適発現を生じるCDK10cDNAカセットを決定後、この CDK10 cDNA構築物を非限定的な例として例えば哺乳動物細胞、植物細 胞、昆虫細胞、卵母細胞、細菌及び酵母細胞等の種々の発現ベクター(組換えウ イルスを含む)に導入することができる。 宿主細胞におけるCDK10タンパク質のレベルは非限定的な例として例えば 免疫親和性及び/又はリガンド親和性法等の種々の技術により定量される。CD K10特異的アフィニティビーズ又はCDK10特異的抗体を使用して35Sメチ オニン標識又は末標識CDK10タンパク質を単離する。標識CDK10タンパ ク質はSDS−PAGEにより分析する。未標識CDK10タンパク質はCDK 10特異的抗体を使用してウェスタンブロッティング、ELISA又はRIAア ッセイにより検出する。 宿主細胞でCDK10の発現後、CDK10タンパク質を回収し、CDK10 を活性形態で提供することができる。数種のCDK10精製手順が知られており 、利用できる。組換えCDK10は塩分画、イオン交換クロマトグラフィー、サ イズ排除ク ロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイト吸着クロマトグラフィー及び疎水性相 互作用クロマトグラフィーを種々に組み合わせるか又は個々に適用することによ り、細胞溶解液及び抽出液又は条件付け培地から精製することができる。 更に、完全長CDK10又はCDK10のポリペプチドフラグメントに特異的 なモノクローナル又はポリクローナル抗体を用いて作製した免疫アフィニティカ ラムを使用することにより、他の細胞タンパク質から組換えCDK10を分離す ることもできる。また、配列番号3に開示するようなタンパク質の一部から(通 常は約9〜約25アミノ酸長の)合成ペプチドに対するポリクローナル又はモノ クローナル抗体を作製することもできる。CDK10に対する単一特異的抗体は CDK10に対して反応性の抗体を含む哺乳動物抗血清から精製されるか、又は KohlerとMilstein(1975,Nature256:495−4 97)の技術を使用してCDK10に反応性のモノクローナル抗体として作製さ れる。本明細書で使用する単一特異的抗体は、CDK10に特徴的なホモ結合を もつ単一抗体種又は複数抗体種として定義される。本明細書で使用するホモ結合 とは、抗体種が上述のようにCDK10に関連する もの等の特定抗原又はエピトープに結合できることを意味する。CDK10特異 抗体は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ウマ等の動物を免疫アジ ュバントの存在下又は不在下に適当な濃度のCDK10又はCDK10合成ペプ チドで免疫することにより作製される。 最初の免疫前に、免疫前血清を採取する。許容可能な免疫アジュバントと共に 約0.1μg〜約1000μgのCDK10を各動物に投与する。前記許容可能 なアジュバントの非限定的な例としては、フロイント完全、フロイント不完全、 ミョウバン沈降物、Corynebacterium parvumとtRNA を含む油中水エマルションが挙げられる。初期免疫はCDK10タンパク質又は CDK10合成ペプチドを好ましくはフロイント完全アジュバントに懸濁し、皮 下(SC)、腹膜組織内(IP)又はその両経路で複数部位に投与する。各動物 から一定間隔、好ましくは毎週採血し、抗体力価を測定する。初期免疫後に動物 にブースター注射してもよいし、しなくてもよい。ブースター注射する場合には 、一般に等量のCDK10をフロイント不完全アジュバントに懸濁し、同一経路 で動物に投与する。ブースター注射は最大力価が得られるまで約3週間 隔で行う。各ブースター免疫から約7日後又は単一免疫から約1週間後に動物か ら採血して血清を採取し、アリコートを約−20℃で保存する。 CDK10に対して反応性のモノクローナル抗体(mAb)は近交系マウス、 好ましくはBalb/cにCDK10を免疫することにより作製する。CDK1 0約1μg〜約100μg、好ましくは約10μgを緩衝液又は食塩水約0.5 mlに懸濁し、上述のように等量の許容可能なアジュバントに加えてIP又はS C経路でマウスに免疫する。フロイント完全アジュバントが好ましい。マウスに 0日目に初期免疫を行い、約3〜約30週間そのままにしておく。CDK10約 1〜約100μgをリン酸緩衝食塩水等の緩衝液に懸濁し、免疫後のマウスに静 脈内(IV)経路で1回以上ブースター免疫する。当該技術分野で公知の標準手 順により免疫マウスから脾臓を取り出すことにより、抗体陽性マウスからのリン パ球、好ましくは牌リンパ球を得る。安定なハイブリドーマを形成できるような 条件下で脾リンパ球を適当な融合パートナー、好ましくはミエローマ細胞と混合 することによりハイブリドーマ細胞を生成する。融合パートナーの非限定的な例 としては、マウスミエローマP3/ NS1/Ag4−1;MPC−11;S−194及びSp2/0が挙げられ、S p2/0が好ましい。抗体生産細胞とミエローマ細胞を濃度約30%〜約50% で約1000重量molのポリエチレングリコール中で融合する。ヒポキサンチ ン、チミジン及びアミノプテリン中を加えたダルベッコの改変イーグル培地(D MEM)で当該技術分野で公知の手順により増殖させて融合ハイブリドーマ細胞 を選択する。約14、18及び21日に増殖陽性ウェルから上清液を採取し、C DK10を抗原として使用して固相イムノラジオアッセイ(SPIRA)等のイ ムノアッセイにより抗体生産をスクリーニングする。培養液もオクタロニー沈降 アッセイで試験し、mAbのアイソタイプを調べる。MacPherson,1 973,Soft AgarTechniques,in Tissue Cu ltureMethods and Applications,Kruseと Paterson編,Academic Pressの軟寒天法等の技術により 抗体陽性ウェルからのハイブリドーマ細胞をクローニングする。 プリスチンでプライミングしたBalb/cマウスにプライミングから約4日 後に1匹当たり約0.5mlの割合でハイブ リドーマ細胞約2×106〜約6×106個を注射することによりモノクローナル 抗体をin vivo生産する。細胞導入から約8〜12日後に腹水を採取し、 当該技術分野で公知の技術によりモノクローナル抗体を精製する。 約2%ウシ胎児血清を加えたDMEM中でハイブリドーマを増殖させることに より、抗CDK10mAbのin vitro生産を実施し、十分な量の特異m Abを得る。当該技術分野で公知の技術によりmAbを精製する。 非限定的な例として沈降、受動凝集、酵素によるイムノソルベント抗体(EL ISA)法及びラジオイムノアッセイ(RIA)法等の種々の血清学的又は免疫 学的アッセイにより腹水又はハイブリドーマ培養液の抗体力価を測定する。同様 のアッセイを使用して体液又は組織及び細胞抽出液中のCDK10の存在を検出 する。 当業者に自明の通り、上記単一特異的抗体の生産方法を使用してCDK10ポ リペプチドフラグメント又は完全長CDK10ポリペプチドに特異的な抗体を生 産することができる。 抗体がアガロースゲルビーズ支持体と共有結合を形成するようにN−ヒドロキ シスクシンイミドエステルで予備活性化した ゲル支持体であるAffigel−10(Biorad)に抗体を加えることに より、CDK10抗体アフィニティカラムを作製する。次いでスペーサーアーム とのアミド結合により抗体をゲルに結合する。その後、残りの活性化エステルを 1MエタノールアミンHCl(pH8)でクエンチする。カラムを水洗後、0. 23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄し、非結合抗体又は外来タンパク質 を除去する。次いで、カラムをリン酸緩衝食塩水(pH7.3)で平衡化し、C DK10又はCDK10フラグメントを含む細胞培養上清又は細胞抽出液をゆっ くりとカラムに通す。その後、光学密度(A280)がバックグラウンドまで低下 するまでカラムをリン酸緩衝食塩水で洗浄した後、タンパク質を0.23Mグリ シンHCl(pH2.6)で溶離する。その後、精製CDK10タンパク質をリ ン酸緩衝食塩水で透析する。 本発明の新規CDK10はCDK10活性を調節する化合物を同定するための アッセイ手順で使用するのに利用できる。本明細書に記載するCDK10活性の 調節とは、タンパク質の阻害又は活性化に加え、CDK10活性に関連する細胞 周期調節性質に直接又は間接的に作用することも含む。CDK10活性 を調節する化合物としては、アゴニスト、アンタゴニスト、インヒビター、アク チベーター及びCDK10活性及び/又はCDK10/サイクリン会合の調節に 直接又は間接的に作用する化合物が挙げられる。 本発明のCDK10プロテインキナーゼはCDK10モジュレーターを同定す るためのアッセイ手順で使用するために天然及び組換え起源から得られる。一般 に、CDK10モジュレーターを同定するためのアッセイ手順は本発明のCDK 10タンパク質と、CDK10/サイクリン複合体を形成する天然サイクリンタ ンパク質と、推定CDK10モジュレーターを含む試験化合物又は試料を含む。 試験化合物又は試料は例えば、天然又は組換えを問わず精製CDK10タンパク 質、天然又は組換えを問わずCDK10産生細胞の細胞以下のフラクション、及 び/又は天然又は組換えを問わずCDK10を発現する全細胞で直接試験するこ とができる。試験化合物又は試料は公知CDK10モジュレーターの存在下でC DK10に加えてもよいし、不在下で加えてもよい。試験化合物又は試料の調節 活性は、例えば試験化合物又は試料がCDK10タンパク質に結合、タンパク質 を活性化、CDK10活性を阻害、他の化合物とCDK 10タンパク質の結合を阻害もしくは増進、レセプター調節を変更、又は細胞内 活性を変更する能力を分析することにより測定することができる。 CDK10活性のモジュレーターの同定は細胞周期に関連する疾病状態の治療 に有用であり、癌に関連する細胞増殖又は免疫細胞増殖を抑制するのに有用であ る。酵素の活性を刺激又は阻害するために他の化合物も有用であると思われる。 これらの化合物は、CDK10タンパク質の活性化又は不活化の結果として細胞 増殖、細胞死、非増殖、細胞悪性トランスフォーメーションの誘導又は転移性腫 瘍増殖を生じる疾病の治療に有用であり、従って、種々の癌の予防及び/又は治 療に使用できる。 本発明は本発明のCDKタンパク質をコードするDNAもしくはRNAの発現 を調節するか又はこのようなCDKタンパク質の機能を調節する化合物をスクリ ーニングするための方法にも関する。これらの活性を調節する化合物はDNA、 RNA、ペプチド、タンパク質又は非タンパク性有機分子のいずれでもよい。化 合物はCDKタンパク質をコードするDNAもしくはRNAの発現又はCDKタ ンパク質の機能を増減することにより調節することができる。CDKタンパク質 をコードするDNA もしくはRNAの発現又はその生物学的機能を調節する化合物は種々のアッセイ により検出することができる。アッセイは単純な「イエス/ノー」アッセイで発 現又は機能の変化の有無を調べることができる。アッセイは試料の発現又は機能 を標準試料における発現又は機能のレベルと比較することにより定量的に実施す ることもできる。改変CDK10、抗CDK10抗体又は改変CDK10タンパ ク質を含むキットをこれらの用途に公知の方法により作製することができる。 本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質及び抗体を使用してCD K10DNA、RNA又はタンパク質のレベルをスクリーニング及び測定するこ とができる。組換えタンパク質、DNA分子、RNA分子及び抗体を使用してC DK10の検出及び型別に適したキットを作製することができる。このようなキ ットは少なくとも1個の容器を拘束保持するのに適した区画キャリヤーを含む。 キャリヤーは更に、CDK10を検出するのに適した組換えCDK10タンパク 質又は抗CDK10抗体等の試薬を含む。キャリヤーは更に、標識抗原又は酵素 基質等の検出手段を含むことができる。 医薬的に許容可能なキャリヤーの混合等の公知方法により、 CDK10のモジュレーターを含む医薬的に有用な組成物を調製することができ る。このようなキャリヤー及び調製方法の例は、Remington’s Ph armaceuticalSciencesに記載されている。有効な投与に適 した医薬的に許容可能な組成物を形成するために、前記組成物は有効量のタンパ ク質、DNA、RNA又は改変CDK10を含む。 本発明の治療又は診断用組成物は、疾病を治療又は診断するために十分な量を 個体に投与する。有効量は個体の症状、体重、性別及び年齢等の種々の因子によ って異なる。他の因子として投与方法も挙げられる。 医薬組成物は皮下、局所、経口及び筋肉内等の種々の経路により個体に投与す ることができる。 「化学的誘導体」なる用語は、通常は塩基分子を構成しない付加的化学的部分 を含む分子を意味する。このような部分は、塩基分子の溶解度、半減期、吸収等 を改善することができる。あるいは、これらの分子は塩基部分の望ましくない副 作用を緩和したり、塩基分子の毒性を軽減することができる。このような分子の 例はRemington’s PharmaceuticalSciences をはじめとする種々の文献に記載されている。 本発明の方法により同定される化合物は適切な用量で単独使用することができ る。あるいは、他の物質と同時投与又は順次投与することが望ましい場合もある 。 本発明は、本発明の新規治療方法で使用するのに適した局所、経口、全身及び 非経口医薬製剤を提供することも目的とする。本発明により活性成分として同定 された化合物を含む組成物は、慣用投与ビヒクルに加えて多種多様の治療剤形で 投与することができる。例えば、化合物はタブレット、カプセル(各々徐放及び 持続製剤を含む)、ピル、散剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、溶液、懸濁液 、シロップ及びエマルション等の経口剤形又は注射により投与することができる 。同様に、いずれも医薬分野の当業者に周知の形態を使用して静脈内(ボーラス 注射と点滴の両方)、腹膜組織内、皮下、閉塞の有無を問わずに局所、又は筋肉 内形態で投与することもできる。 本発明の化合物は1日1回投与してもよいし、1日合計用量を1日2回、3回 又は4回に分けて投与してもよいという利点がある。更に、本発明の化合物は適 当な鼻孔内ビヒクルの局所使用により鼻孔内形態で投与してもよいし、当業者に 周知の経皮スキンパッチの形態を使用して経皮経路で投与してもよい。 経皮送達システムの形態で投与するには、当然のことながら、全投与期間を通し て不連続でなく連続投与する。 別々の用量製剤である2種以上の活性物質で併用治療するには、活性物質を同 時に投与してもよいし、時間をずらして投与してもよい。 本発明の化合物を使用する投与計画は患者の型、人種、年齢、体重、性別及び 医療症状;治療しようとする症状の重篤度;投与経路;患者の腎及び肝機能;並 びに使用する特定化合物等の種々の因子に従って選択される。通常の知識をもつ 医師又は獣医は症状の進行を予防、抑制又は阻止するために必要な薬剤の有効量 を容易に決定及び処方することができる。無毒性で効力を生じる範囲内の薬剤の 濃度を最適精度で達成するには、標的部位の薬剤利用性の動態変化に基づく計画 が必要である。このためには、薬剤の分布、平衡及び排泄を考慮する必要がある 。 単離精製CDK10は大量のCDK10タンパク質の組換え生産にも有用であ る。大量のタンパク質を生産できるならば、CDK10タンパク質を含む治療薬 の製造に有用であろう。CDK10タンパク質を含む治療薬が入手できるならば 、細胞周期及び/又はCDK10関連疾患又はCDK10応答性症状 の治療に有用であろう。 ゲノムデータベースのコンピューター分析、分子クローニング及びDNAシー ケンシングにより、ヒトCDK遺伝子ファミリーの新規メンバーが同定された。 この新規cDNAフラグメントは新規サイクリン結合ドメインシグネチャー配列 を含み、公知CDKの保存ATP結合モチーフ内のThr14及び/又はTyr 15を欠失し、保存Thr160/161残基を含むTループドメインも欠失す る新規サイクリン依存性キナーゼをコードする。 種々の細胞及び組織からのRNAによるノーザンハイブリダイゼーション実験 の結果、CDK10は脳、精巣、下垂体及び副腎由来細胞又は組織等の種々のヒ ト組織で発現されることが判明した。 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例に発明を限 定するものではない。 実施例1 CDKをコードするDNAフラグメントの単離及び特性決定 CDK10コーディング領域の3’部分をMerck−Washington University ESTから5’EST H17727として検出した 。EST“H17727” は数種のCDK及びMAPK遺伝子に似ていた。CDK10の3’コーディング 領域と3’未翻訳領域を含むpH17727プラスミド構築物は、典型的ファー ジミドベクターで約1.8KbのNotI−HindIIIフラグメントに含ま れる。このフラグメントの5’部分は600bpの3’末端にオーバーラップす る。このcDNAクローンはGenbank Accession No.H1 7727、Image CloneID No.50484、Washingt on University Clone ID No.ym40a06及びG BD Clone ID No.423294により公に入手可能である。この cDNAをヒト幼児脳mRNAから構築したラィブラリーから単離した。この構 築物はResearch Genetics,Inc.,2130 Memor ial Parkway SW,Hunstville,AL35801(ht tp://www.resgen.com)から入手可能である。 遺伝子の5’部分はClontech(Protocol#PT1156−1 ,Catalog#K1802−1)から市販されているMarathon(登 録商標)既製ヒト胎盤 cDNAを使用して5’RACE(Frohmanら,1988,Proc.A cad.Sci.85:8998−9002)を実施することにより単離した。 ヒト胎盤mRNAから作製したアダプター連結2本鎖cDNAを鋳型として使用 し、遺伝子特異的プライマーPK22L234(5’−TGATGCAGCCC ACAGACCTG−3’;配列番号4)とアダプタープライマーAP1(5’ −CCATCCTAATACGACTCACTATAGGGC−3’;配列番号 5)を使用してPCR増幅を行った。PCR増幅はElongase(登録商標 )long−PCR酵素ミックス(20mM Tris−HCL(25℃でpH 8.0)、0.1mM EDTA、1mMDTT、安定剤及び50%(v/v) グリセロールに保存)とGibco−BRLから入手したPCR反応用緩衝液を 使用して実施した。緩衝液は300mM Tris−SO4(25℃でpH9. 1)、90mM(NH42SO4及び1.5mMMgSO4から構成した。Mar athon胎盤cDNA鋳型2μlとPK22L234及びAP1各10pmo lを反応混合物に加え、滅菌水を加えて合計容量20mlとした。サーマルサイ クリングは(1)94℃/30秒、68℃/6分を5サイ クル、(2)94℃/30秒、64℃/30秒、68℃/4分を5サイクル、( 3)94℃/30秒、62℃/30秒、68℃/4分を30サイクルとした。こ の第1のPCR反応の1/20希釈液1μlを第2のPCR反応にDNA鋳型と して加えた。第2のPCR反応は第1のPCR反応と異なり、入れ子プライマー PK22L161(5’−GCCGTCTGGGGAAAAGA−3’;配列番 号6)とAP2(5’−ACTCACTATAGGGCTCGAGCGGC−3 ’;配列番号7)を使用した。1%アガロース電気泳動ゲルから約600bpの PCR産物を同定し、切り出し、Qiagen PCRスパンカラムを使用して 精製した。このフラグメントを直接使用し、PK22L161及びAP2オリゴ ヌクレオチドプライマーを使用してDNAシーケンシングを行った。 2本鎖5’オーバーハングアダプターを2本鎖cDNA鋳型に連結することに より、Clontech製品Marathon(登録商標)既製ヒト胎盤cDN Aを強化する。アダプターの3’末端はアミノ基によりブロックし、PCR増幅 中に延長しないようにする。AP1オリゴは非延長3’領域内でハイブリダイズ する。従って、AP1は元のcDNA鋳型分子にハイブ リダイズせず、これを延長せず、第2回目のPCRで延長と増幅を開始する。 実施例2 CDK10をコードする完全長DNAフラグメントの構築CDK10をコードす るDNAフラグメントの3’部分はDNAプラスミドベクターpH17727に 含まれる。このインサートはインサートに固有の5’XhoI部位と、インサー トに固有の3’未翻訳領域におけるNcoI部位を含む。このXhoI−Nco Iフラグメントを単離し、XhoI−NcoIで消化したpLITMUS28プ ラスミドDNA(NewEngland Biolabs)にサブクローニング し、pLITMUS28:H17727を得た。 Invitrogen TAクローニングキットを製造業者に記載されている ように使用し、5’RACEから得た600bp PCRフラグメントをpCR 2.1(Invitrogen)にクローニングした。PmlI制限部位は60 0bp PCR産物のほぼ中央に位置する。PmlI部位を使用して2種の独立 した5’RACE PCRクローンpPK22bo4及びpPK22do4から 600bp5’フラグメントの野生型 形態を構築した。(PmlI部位の3’に突然変異を含む)pPK22bo4の PmlI−BamHI制限フラグメントを(PmlI部位の5’に突然変異を含 む)クローンpPK22do4のPmlI−BamHIフラグメントで置換した 。得られたクローンpPK22bo4/do4は固有XhoI制限部位を通って pH17727の5’部分にオーバーラップする。プライマーPK22L661 (5’−GCCGTCTGGGGAAAAGA−3’;配列番号6)及びPK2 2U210(5’−GGACTAGTGGATCCATATGGACCAGTA CTGCATCCT−3’;配列番号10)を使用してクローンpPK22bo 4/do4からのインサートをPCR増幅することにより、ATG翻訳開始コド ンのちようど5’にSpeI−BamHI−NdeI制限部位クラスターを付け た。得られたPCRフラグメントをSpeI及びXhoIで消化し、BamHI −XhoIで消化したpLITMUS28:H17727に連結し、pLITM US28:CDK10を得た(図3)。 実施例3 CDK10哺乳動物発現ベクターの構築 CDK10コーディング領域を含むpLITMUS28: CDK10からのBamHI−XbaIフラグメントを、BamHI及びXba Iで予め消化しておいた哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitr ogen)にサブクローニングした。得られた構築物pcDNA3.1:CDK 10はCMVプロモーターの一部と、CDK10 ATG翻訳開始コドンの上流 のT7プライマー部位と、翻訳終結コドンの下流のBGHポリA領域を含む。当 然のことながら、大腸菌及び哺乳動物細胞での増殖を可能にする他の成分もこの ベクターに存在する。 実施例4 CDK10バキュロウイルス導入ベクターの構築 CDK10コーディング領域を含むpLITMUS28:CDK10からのBa mHI−NcoIフラグメントを、BamHIとNcoIで予め消化しておいた バキュロウイルス発現ベクターpBlueBacHis2(Invitroge n)にクローニングした。得られた構築物pBBH:CDK10は、製造業者の 指示(例えばpBlueBacHis2A、B及びCについてはInvitro gen Cat.No.375−20参照)に従って昆虫細胞からの組換えCD K10を発現さ せるために使用することができる。 実施例5 CDK10優性ネガティブ突然変異体をコードするDNAフラグメントの構築 pLITMUS:CDK10構築物(実施例2参照)を突然変させ、「優性ネ ガティブ」単塩基対突然変異を生成した。この突然変異はStratagen“ Quik Change”キットとプライマー22U−D127N:(5’−C AACATTGTACATCGGAACCTGAAACCTGCC−3’;配列 番号8)及び22L−D127N: (5’−GGCAGGTTTCAGGTT CCGATGTACAATGTTG−3’;配列番号9)を製造業者の指示に従 って使用してpLITMUS28:CDK10から生成した。優性ネガティブ突 然変異はコドンGAC(配列番号2のヌクレオチド588〜590)をACC( 配列番号11のヌクレオチド588〜590)に変異させ、こうして必須アミノ 酸Asp127を欠失させてAsn127とし(配列番号12参照)、キナーゼ 活性を不活化する(実施例7及びvan den Heuvel& Harlo w,1993,Science 262:2050 −2054参照)。CDK10−D127N構築物を(BamHI−XbaIフ ラグメントとして)pcDNA3.1にサブクローニングし、pcDNA3.1 :CDK10−d127Nを得た。CDK10−D127N構築物を更に(Ba mHI−NcoIフラグメントとして)pBlueBacHis2にサブクロー ニングし、pBBH:CDK10−d127Nを得た。 実施例6 CDK10発現の組織分布 ヒト多重組織Northern Blot#7760−1、ヒト脳North ern Blot II#7755−1、ヒト脳Northern Blot III#7750−1、及びヒト多重組織Northern Dot Blot はClontechから購入した。プローブはGibco BRLからの“Un iversal”(5’−CCCAGTCACGACGTTGTAAAACG− 3’;配列番号13)と“Reverse”(5’−AGCGGATAACAA TTTCACACAGG−3’;配列番号14)プライマーを使用してpH17 727からのNotI−HindIIIインサートをPCR増幅することにより 作製した。Pharmacia“Ready−to−go” ランダムプライミングキットを使用してプローブ25ngを32Pで標識し、Cl ontechの指示に従って高ストリンジェンシーで4個のノーザンブロットに ハイブリダイズした。 図4及び図5はノーザンデータを示し、CDK10転写物が種々の成人ヒト組 織(図4)と成人及び胎児ヒト脳の特定領域(図5)に存在することを示してい る。このデータは精巣、下垂体及び副腎に高い発現レベルを示している。脳の種 々の領域における発現は比較的一定しており、前頭葉、側頭葉及び大脳皮質に高 い発現が認められる。 実施例7 細胞増殖に及ぼすCDK:D127Nの効果 DMEM高グルコース培地+グルタミン+10%ウシ胎児血清(Gibco− BRLに推奨されているような濃度)でヒト骨肉腫細胞系Saos2(ATCC HBT−85)を増殖させた。実験は続けて2回実施した。トランスフェクシ ョンから2日前に細胞を10cm培養皿に1:6に分割した。トランスフェクシ ョンはChenとOkayama(1987,Mol.and Cell.Bi ol.7:2745−2752)によるCaPO4法を使用して実施した。各プ ラスミドDNA(pcDNA 3.1、pcDNA3:CDK10、pcDNA3:CDK10−D127N) 10μgを各10cm皿で〜60%コンフルエント細胞にトランスフェクトした 。細胞をダルベッコPBS(Gibco−BRL)で2回濯ぎ、新鮮な培地10 mLを加えた。2日後に細胞をトリプシン処理し、12ウェル皿に新鮮な培地+ 500μg/mLゲネチシン(Gibco−BRL)にプレーティングした。プ レーティングから11及び16日後にコロニーを計数し、トランスフェクトした 細胞のうちで増殖及びコロニー形成可能な細胞の数を測定した(表1)。このデ ータとvan den HeuvelとHarlow(1993,Scienc e 262:2050−2054)に記載されているデータとの類推によると、 キナーゼ不活性「優性ネガティブ」形態のCDK10(即ちCDK10−D12 7N)の発現はコロニー形成を悪化させると考えられる。 実施例8 細胞周期遺伝子の発現に及ぼす優性突然変異体CDK:D127Nの特異的効果 E1及びE3遺伝子を欠失する対照アデノウイルス又はCDK10−D127 Nをコードする構築物を含む同一アデノウイルスでHeLa頚管癌細胞を48時 間処理した。CDK10タンパク質のC末端25アミノ酸(配列番号3のアミノ 酸301〜アミノ酸325)に対するウサギ抗体でウェスタンブロットを実施し た。Ad/CDK10−D127Nをトランスフェクトした細胞系は内因性野生 型CDK10の50倍のレベルでCDK10−D127Nを発現した。2種の感 染細胞集団からmRNAを単離し、ほぼLockhartら(1996,Nat ure Biotechnology 14:1675−1680)に記載され ているように遺伝子発現DNAチップ試験用プローブを作製した。CDK10− D127NによりmRNAレベルで抑制された遺伝子を表2に要約する。 1 オリゴヌクレオチドアレーの蛍光画像から測定した定量任意発現単位。 これらのデータから明らかなように、細胞周期は優性ネガティブ突然変異遺伝 子CDK10−D127Nにより妨害され、CDK10タンパク質が細胞周期に 重要であることを示している。2種のウイルスで48時間処理した細胞を(蛍光 活性化細胞ソーター即ちFACSを使用して)細胞周期分析した処、細胞は細胞 周期の特定期間では妨害されないことが判明した。 上記実施例の項に報告したデータは、細胞周期におけるCDK10の重要性を 示している。従って、CDK10タンパク質を含む治療薬は細胞周期及び/又は CDK10関連疾患又はCDK10応答性症状の治療に有用であると思われ、C DK10− D127N等の優性ネガティブ突然変異体も、細胞周期疾患又は突然変異タンパ ク質の細胞周期調節能に応答性の症状の治療に有用であると思われる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年9月3日(1998.9.3) 【補正内容】 本発明の別の好適態様は配列番号11に開示され、野生型形態(配列番号2) のヌクレオチド588が“G”から“A”に突然変異している。 本発明の別の好適態様は突然変異タンパク質(CDK10−D127N)であ り、配列番号11のヌクレオチド588は野生型形態(配列番号2)に比較して “G”から“A”に突然変異しており、その結果、配列番号12に開示するよう に野生型アミノ酸配列(配列番号3)に比較してAsp127がAsn127に 変化している。 本発明は本明細書に開示するサイクリン依存性キナーゼの発現方法、これらの サイクリン依存性キナーゼを使用するアッセイ、これらのサイクリン依存性キナ ーゼを発現する細胞、及びこれらのサイクリン依存性キナーゼを使用することに より同定される化合物(例えばサイクリン依存性キナーゼとの直接接触、関連サ イクリン又はCKD/サイクリン複合体を介するサイクリン依存性キナーゼのモ ジュレーター)にも関する。本方法で 同定される前記モジュレーターはヒト癌に結び付けられる細胞増殖又は免疫細胞 増殖を抑制するための治療薬として有用である。更に、CDK−10又はその活 性突然変異体をコードする単離精製CDK10 cDNAは大量の各タンパク質 の組換え生産に有用であろう。大量のタンパク質を生産できるならば、CDK1 0タンパク質又は本明細書に開示する具体的突然変異体等の突然変異体を含む治 療薬の製造に有用であろう。CDK10タンパク質を含む治療薬は細胞周期及び /又はCDK10関連疾患又はCDK10応答性症状の治療に有用であり、場合 により非限定的な例としてCDK10−D127N等の突然変異体を含む治療薬 は細胞周期疾患又は突然変異キナーゼの調節作用に応答性の症状の治療に有用で あると思われる。 本発明の単離核酸分子としては、1本鎖(コーディング又は非コーディング鎖 )でも2本鎖でもよいゲノムDNA及び相補的DNA(cDNA)等のデオキシ リボ核酸分子(DNA)や、合成1本鎖ポリヌクレオチド等の合成DNAが挙げ られる。請求の範囲 1.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前記 タンパク質がタンパク質のアミノ末端領域にサイクリン結合のためのペプチドモ チーフPro−Asn−Gln−Ala−Leu−Arg−Gluを含む前記精 製DNA分子。 2.前記タンパク質が前記タンパク質のアミノ末端領域に保存ATP結合モチー フ内の保存スレオニン残基と保存チロシン残基を欠失している請求項1に記載の 精製DNA分子。 3.前記タンパク質が前記タンパク質のカルボキシ末端領域に保存Tループドメ インを欠失している請求項2に記載の精製DNA分子。 4.配列番号2に示す下記ヌクレオチド配列: を含む請求項3に記載の精製DNA分子。 5.配列番号2の約ヌクレオチド210〜約ヌクレオチド1185を含む請求項 4に記載の精製DNA分子。 6.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前記 DNA分子が配列番号3に示す下記アミノ酸 配列:を含むタンパク質をコードする前記精製DNA分子。 7.組換え宿主細胞でヒトサイクリン依存性キナーゼを発現するための発現ベク ターであって、請求項4に記載のDNA分子を含む前記発現ベクター。 8.pLITMUS28:CDK10、pcDNA3.1: CDK10及びpBBH:CKD10から構成される群から選択される請求項7 に記載の発現ベクター。 9.組換えヒトサイクリン依存性キナーゼを発現する宿主細胞であって、請求項 7に記載の発現ベクターを含む前記宿主細胞。 10.組換えヒトサイクリン依存性キナーゼを発現する宿主細胞であって、請求 項8に記載の発現ベクターを含む前記宿主細胞。 11.配列番号11に示す下記ヌクレオチド配列: を含む精製DNA分子。 12.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前 記DNA分子が配列番号12に示す下記アミノ酸配列: を含むタンパク質をコードする前記精製DNA分子。 13.組換え宿主細胞におけるヒトサイクリン依存性キナーゼタンパク質の発現 方法であって、 (a)請求項5に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする 段階と、 (b)発現ベクターからヒトサイクリン依存性キナーゼタンパク質を発現させる 条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む前記方法。 14.組換え宿主細胞でヒトサイクリン依存性キナーゼを発現させるための発現 ベクターであって、請求項11に記載のDNA 分子を含む前記発現ベクター。 15.pcDNA3.1:CDK10−D127N及びpBBH:CKD10− D127Nから構成される群から選択される請求項14に記載の発現ベクター。 16.配列番号3に示すアミノ酸配列を含むタンパク質に対する精製抗体。 17.配列番号3に示すアミノ酸配列から構成されるタンパク質に対する請求項 16に記載の精製抗体。 18.配列番号12から構成されるアミノ酸配列から構成されるタンパク質に対 する請求項16に記載の精製抗体。 19.配列番号3の約アミノ酸301〜アミノ酸325を含むペプチドフラグメ ントに対する請求項16に記載の精製抗体。 20.配列番号3のアミノ酸301〜アミノ酸325から構成されるペプチドフ ラグメントに対する請求項19に記載の精製抗体。 21.配列番号3に示すアミノ酸配列を含む精製ヒトサイクリン依存性キナーゼ タンパク質。 22.配列番号3に示すアミノ酸配列から構成される精製ヒトサイクリン依存性 キナーゼタンパク質。 23.請求項13に記載の方法により製造された精製ヒトサイクリン依存性キナ ーゼタンパク質。 24.配列番号12に示すアミノ酸配列を含む精製ヒトサイクリン依存性キナー ゼタンパク質。 25.配列番号12に示すアミノ酸配列から構成される精製ヒトサイクリン依存 性キナーゼタンパク質。 26.物質がサイクリン依存性キナーゼ10タンパク質に結合できるか否かを判 定するための方法であって、 (a)細胞でサイクリン依存性キナーゼ10を発現させる発現ベクターを細胞に トランスフェクトすることにより試験細胞を提供する段階と、 (b)試験細胞を物質に暴露する段階と、 (c)物質がサイクリン依存性キナーゼ10に結合する量を測定する段階と、 (d)試験細胞で物質がサイクリン依存性キナーゼ10に結合する量を、物質が サイクリン依存性キナーゼ10をトランスフェクトしていない対照細胞に結合す る量と比較する段階を含む前記方法。 27.ヒトサイクリン依存性キナーゼ10が配列番号3に示す アミノ酸配列を含む請求項26に記載の方法。 28.ヒトサイクリン依存性キナーゼ10が配列番号12に示すアミノ酸配列を 含む請求項26に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12Q 1/48 Z 9/12 G01N 33/53 N C12Q 1/48 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/53 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),CA,JP,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前記 タンパク質がタンパク質のアミノ末端領域にサイクリン結合のためのペプチドモ チーフPro−Asn−Gln−Ala−Leu−Arg−Gluを含む前記精 製DNA分子。 2.前記タンパク質が前記タンパク質のアミノ末端領域に保存ATP結合モチー フ内の保存スレオニン残基と保存チロシン残基を欠失している請求項1に記載の 精製DNA分子。 3.前記タンパク質が前記タンパク質のカルボキシ末端領域に保存Tループドメ インを欠失している請求項2に記載の精製DNA分子。 4.配列番号2に示す下記ヌクレオチド配列: を含む請求項3に記載の精製DNA分子。 5.配列番号2の約ヌクレオチド210〜約ヌクレオチド1185を含む請求項 4に記載の精製DNA分子。 6.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前記 DNA分子が配列番号3に示す下記アミノ酸 配列:を含むタンパク質をコードする前記精製DNA分子。 7.組換え宿主細胞でヒトサイクリン依存性キナーゼを発現するための発現ベク ターであって、請求項4に記載のDNA分子を含む前記発現ベクター。 8.pLITMUS28:CDK10、pcDNA3.1: CDK10及びpBBH:CKD10から構成される群から選択される請求項7 に記載の発現ベクター。 9.組換えヒトサイクリン依存性キナーゼを発現する宿主細胞であって、請求項 7に記載の発現ベクターを含む前記宿主細胞。 10.組換えヒトサイクリン依存性キナーゼを発現する宿主細胞であって、請求 項8に記載の発現ベクターを含む前記宿主細胞。 11.配列番号11に示す下記ヌクレオチド配列: を含む精製DNA分子。 12.ヒトサイクリン依存性キナーゼをコードする精製DNA分子であって、前 記DNA分子が配列番号12に示す下記アミノ酸配列: を含むタンパク質をコードする前記精製DNA分子。 13.組換え宿主細胞におけるヒトサイクリン依存性キナーゼタンパク質の発現 方法であって、 (a)請求項5に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする 段階と、 (b)発現ベクターからヒトサイクリン依存性キナーゼタンパク質を発現させる 条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む前記方法。 14.組換え宿主細胞でヒトサイクリン依存性キナーゼを発現させるための発現 ベクターであって、請求項11に記載のDNA 分子を含む前記発現ベクター。 15.pcDNA3.1:CDK10−D127N及びpBBH:CKD10− D127Nから構成される群から選択される請求項14に記載の発現ベクター。 16.配列番号3に示すアミノ酸配列を含むタンパク質に対する精製抗体。 17.配列番号3に示すアミノ酸配列から構成されるタンパク質に対する請求項 16に記載の精製抗体。 18.配列番号12から構成されるアミノ酸配列から構成されるタンパク質に対 する請求項16に記載の精製抗体。 19.配列番号3の約アミノ酸301〜アミノ酸325を含むペプチドフラグメ ントに対する請求項16に記載の精製抗体。 20.配列番号3のアミノ酸301〜アミノ酸325から構成されるペプチドフ ラグメントに対する請求項19に記載の精製抗体。
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