JP2004530427A - アカゲザルアンドロゲン受容体をコードするdna分子 - Google Patents

アカゲザルアンドロゲン受容体をコードするdna分子 Download PDF

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Abstract

本発明はアカゲザル由来新規アンドロゲン受容体(AR)タンパク質をコードするcDNA分子の単離と特性決定を開示する。組換えベクター、組換え宿主細胞、アカゲザルAR(rhAR)活性モジュレーターのスクリーニング方法、rhARタンパク質の全部又は一部を含む精製タンパク質及び融合タンパク質、rhARタンパク質をコードするトランスジーンを含むトランスジェニックマウス、並びにARに対する抗体又はそのエピトープの生産も開示に含む。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は一面ではMacaca mulatta(アカゲザル)アンドロゲン受容体(rhAR)タンパク質をコードする単離核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。本発明はrhARをコードするDNAフラグメントを含む組換えベクターと組換え宿主、rhARの実質的に精製された生物学的に活性な形態(前記タンパク質の前駆体形と成熟形を含む)、目的生物活性を維持する突然変異タンパク質、rhAR活性を調節する化合物の同定に関連する方法、並びにrhAR活性を発現するように組換えた非ヒト動物にも関する。
【背景技術】
【0002】
ステロイドホルモン受容体を含む核内受容体スーパーファミリーは発生、分化及び生理機能を制御する役割をもつことが示されている。核内受容体をコードするcDNAクローンの単離により、数種の特性が明らかになっている。まず、NH末端領域又はA/Bドメインは受容体によって長さが異なり、ファミリーメンバー間の相同度が低い超可変部である。内部保存領域はドメインC、D及びE/Fと呼ぶ3種である。領域CはDNA結合ドメイン(DBD)と呼ぶシステインリッチな領域をコードする。領域D及びE/Fはタンパク質のCOOH末端部内にある。領域Dはリガンド結合ドメイン(LBD)とも呼ぶヒンジ部をコードする。Powerら(1992,Trends in Pharmaceutical Sciences 13:318−323)参照。
【0003】
ステロイド受容体を活性化する親油性ホルモンはヒト疾病に関係があることが知られている。従って、夫々の核内受容体が治療介入の潜在的ターゲットとして同定されている。各種ステロイドホルモン受容体の作用メカニズムについては、TsaiとO’Malley(1994,Annu.Rev.Biochem.63:451−486)を参照されたい。
【0004】
非ステロイド核内受容体に関する最近の研究によると、治療介入の薬剤ターゲットとしての可能性も示されている。この研究は保存DBD領域により認識されたペルオキシソーム増殖因子応答性受容体g(PPARg)が活性化されると脂肪細胞分化を促進することや、抗糖尿病薬の1種であるチアゾリジンジオンがPPARgを介して作用することを報告している(Tontonozら,1994,Cell 79:1147−1156;Lehmannら,1995,J.Biol.Chem.270(22):12953−12956;Teboulら,1995,J.Biol.Chem.270(47):28183−28187)。これはPPARgがグルコース恒常性と脂質代謝に関与することを示すものである。
【0005】
Mangelsdorfら(1995,Cell 83:835−839)は核内受容体スーパーファミリーの公知メンバーについて記載している。
【0006】
1997年3月25日付けで発行されたLiaoとChangの米国特許第5,614,620号はヒト及びラットアンドロゲン受容体をコードするヌクレオチド配列と、夫々のアンドロゲン受容体のオープンリーディングフレーム内の完全アミノ酸配列を開示している。
【0007】
1999年8月4日付けで発行されたFrenchらのヨーロッパ特許第0365657B1号はヒトアンドロゲン受容体をコードする組換えDNA分子と、ヒトアンドロゲン受容体タンパク質のアミノ酸配列を開示している。
【0008】
Choongら(1998,J.Mol.Evol.47:334−342)はチンパンジー、ヒヒ、キツネザル及びカニクイザル等の非ヒト霊長類のアミノ酸配列を開示している(カニクイザルアンドロゲン受容体のヌクレオチド配列については配列番号6参照、ヌクレオチド配列とアミノ酸配列についてはGenBank Accession No.U94179参照)。
【0009】
Abdelgadirら(1999,Biology of Reproduction 60:1251−1256)はアカゲザルコーディング領域の5’部分に相当するPCRフラグメントを開示している(GenBank Accession No.AF092930も参照)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
薬理研究に使用される非ヒト霊長類のようにヒトアンドロゲン受容体遺伝子と近縁関係にあり、アンドロゲン受容体タンパク質をコードする他の遺伝子を同定できるならば有利であろう。アンドロゲン受容体は骨と筋肉の発生、再生及び維持の調節に重要な役割を果たすので、このような遺伝子と発現されたその機能タンパク質は特にこの調節が骨形成に関係する場合にアンドロゲン受容体の生物活性を調節する化合物を選択するためのアッセイで有用であろう。本発明は全長アカゲザルアンドロゲン受容体をコードする単離核酸分子を開示することによりこれらの必要に対処し、満足するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は一面では全長アカゲザルアンドロゲン受容体(rhAR)をコードする単離核酸分子(ポリヌクレオチド)と、骨形成に活性なアンドロゲン選択性化合物の同定における発現rhAR又はその部分の使用に関する。本発明の単離ポリヌクレオチドはこの核内受容体スーパーファミリーの非ヒト霊長類メンバーをコードする。本明細書に開示するDNA分子は選択宿主細胞にトランスフェクトすることができ、組換え宿主細胞は実質的レベルの発現された機能的rhARの供給源をとなる。このような機能的核内受容体は骨と筋肉の発生、再生及び維持の調節に有効であり得るアンドロゲン受容体のモジュレーターを同定するためのスクリーニング法で使用するのに有効なターゲットとなろう。
【0012】
本発明の1好適態様は図1A〜Cと配列番号1に開示するrhARをコードする単離DNA分子である。ヌクレオチド1051は多形であり、「A」ヌクレオチド又は「G」ヌクレオチドとして存在する(配列番号3参照)。
【0013】
この点で、本発明の別の好適態様はヌクレオチド1051が「A」ヌクレオチドでなく「G」ヌクレオチドである以外は図1A〜Cと配列番号1に示す単離DNA分子であり、この単離DNA分子を更に配列番号3として開示する。
【0014】
本発明は核内受容体スーパーファミリーに属する生物学的に活性なアカゲザルアンドロゲン受容体を発現するmRNAをコードする単離核酸フラグメントにも関する。1好適態様はrhARの生物学的に機能的な誘導体を発現するmRNAをコードする配列番号1及び3の単離核酸フラグメント、特にrhARオープンリーディングフレームのLBD及び/又はDBD領域の全部又は一部をコードする前記核酸フラグメントに関する。
【0015】
本発明は本明細書の各所に開示する実質的に精製された核酸分子を含むようにトランスフェクト又は形質転換した原核及び真核両者の組換えベクター及び組換え宿主にも関する。
【0016】
本発明の1好適側面は新規トランス作用性核内受容体タンパク質、図2(配列番号2)に開示するアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質及び配列番号2に開示するタンパク質の対立遺伝子変異体の実質的に精製された形態に関する。本明細書では対立遺伝子変異体の1例を配列番号4として開示する。配列番号2のrhARのGlu−210残基は親対立遺伝子である。ヌクレオチド1051を(配列番号1の)「A」から(配列番号3の)「G」に単一ヌクレオチド置換すると、rhARの残基210が配列番号2のGlu残基から対立遺伝子変異体として配列番号4に開示するようにGly−210残基にアミノ酸置換する。
【0017】
本発明の別の好適側面は配列番号1及び3に示すヌクレオチド配列又は上記のようなその核酸フラグメントを含むDNA発現ベクターを含む組換え宿主細胞から得られる実質的に精製され、完全にプロセシング(任意タンパク分解プロセシング、グリコシル化及び/又はリン酸化を含む)された成熟rhARタンパク質に関し、前記DNA発現ベクターは各rhARタンパク質又はrhAR前駆体タンパク質を発現する。組換え宿主細胞は真核宿主細胞が特に好ましく、哺乳動物細胞系、昆虫細胞系又は酵母が挙げられるが、これらに限定しない。
【0018】
本発明は配列番号2及び4に示すrhARの生物学的に機能的な誘導体にも関し、アミノ酸置換、欠失、付加、アミノ末端短縮及びカルボキシル末端短縮等のrhAR突然変異体及び生物学的に活性なフラグメントが挙げられるが、これらに限定するものではなく、これらのフラグメントは診断、治療又は予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを提供し、rhAR機能のアゴニスト及び/又はアンタゴニストのスクリーニングに有用である。
【0019】
本発明は各種化合物がrhARのモジュレーターとして作用する能力又はin vitro培養用細胞を提供することにより任意in vivo代替機能的rhARとして作用する能力を試験するために有用な非ヒトトランスジェニック動物にも関する。本発明のトランスジェニック動物とはトランスジーンと遺伝子を意味する。本明細書において、トランスジーンは遺伝子を含む遺伝子構築物である。トランスジーンは当分野で公知の方法により動物の細胞の1個以上の染色体に組込まれる。一旦組込まれると、トランスジーンはトランスジェニック動物の染色体の少なくとも1カ所に担持される。当然のことながら、遺伝子はタンパク質をコードするヌクレオチド配列であり、例えば本明細書に記載するcDNAクローンの1種又は組合せである。遺伝子及び/又はトランスジーンは当分野で公知の遺伝調節エレメント及び/又は構造エレメントも含むことができる。トランスジーンを導入するターゲット細胞の1例は胚性幹細胞(ES)である。ES細胞はin vitro培養した着床前胚から取得し、胚と融合することができる(Evansら,1981,Nature 292:154−156;Bradleyら,1984,Nature 309:255−258;Gosslerら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:9065−9069;及びRobertsonら,1986,Nature 322:445−448)。トランスジーンはDNAトランスフェクション、マイクロインジェクション又はレトロウイルスによる導入等の各種標準技術によりES細胞に効率的に導入することができる。得られた形質転換ES細胞をその後、非ヒト動物からの胚盤胞と結合することができる。導入したES細胞はその後、胚に定着し、得られるキメラ動物の生殖細胞系に寄与する(Jaenisch,1988,Science 240:1468−1474)。野生型バックグラウンドとrhARサブユニットの一方又は両方を欠損させたC.elegans突然変異体でrhARトランスジーンを発現するトランスジェニック又はノックアウト無脊椎動物(例えばC.elegans)を作製することも当業者に予想されよう。これらの生物は更にrhARのドミナントネガティブ効果を検討し、この効果を調節する化合物を選択するのにも利用できよう。
【0020】
本発明は該当動物に内在する機能的rhAR遺伝子にヘテロ接合の非ヒトトランスジェニック動物にも関する。本明細書において機能的とは細胞又はin vitro系に存在する場合に一般に天然又は非改変条件又は環境にあるかのように機能する遺伝子又はタンパク質を表すために使用する。本発明のこの側面の動物は遺伝子のただ1個の機能的コピーをもつ動物でrhARの特異的発現又は活性を試験するために有用である。前記動物は各種化合物がrhAR活性もしくは発現のin vivoモジュレーターとして作用する能力又はin vitro培養用細胞を提供することにより作用する能力を試験するためにも有用である。繰返すと、本明細書においてモジュレーターとはrhARの発現もしくは活性を変化させるか又はrhARとそのリガンドもしくは他のタンパク質の相互作用の効果を変化させる化合物である。本側面の1態様では、機能的天然AR遺伝子を欠失する別の動物の作製方法で前記動物を使用する。別の態様では、天然AR遺伝子の発現の不在下に非天然rhAR遺伝子を発現する動物を作製するための方法で本側面の動物を使用する。特定態様では、非ヒト動物はマウスである。
【0021】
本発明のトランスジェニック動物とはトランスジーンと遺伝子を意味する。本明細書において、トランスジーンは遺伝子を含む遺伝子構築物である。トランスジーンは当分野で公知の方法により動物の細胞の1個以上の染色体に組込まれる。一旦組込まれると、トランスジーンはトランスジェニック動物の染色体の少なくとも1カ所に担持される。当然のことながら、遺伝子はrhAR等のタンパク質をコードするヌクレオチド配列である。遺伝子及び/又はトランスジーンは当分野で公知の遺伝調節エレメント及び/又は構造エレメントも含むことができる。
【0022】
本発明の1側面は天然ARヌルバックグラウンドに非天然rhAR遺伝子を含むトランスジーンをもつトランスジェニック動物の作製方法である。本方法によると、細胞が機能的rhARタンパク質をコードする天然遺伝子と改変天然AR遺伝子にヘテロ接合の本発明のトランスジェニック動物を準備する。非天然rhAR遺伝子を含むトランスジーンにヘミ接合である本発明のトランスジェニック動物と先の動物を交配すると、改変天然AR遺伝子にヘテロ接合であると同時に非天然rhAR遺伝子にヘミ接合の動物が得られる。この動物を同系交配すると、非天然rhARにホモ接合又はヘミ接合であると共に改変天然AR遺伝子にホモ接合の動物が得られる。特定態様では、方法の段階で作製した任意動物から細胞系を作製する。
【0023】
本発明のトランスジェニック動物はこれらの動物における非天然rhARの組織及び時間特異的発現パターンを試験するためにも有用である。前記動物は非天然rhARの野生型及び突然変異対立遺伝子の各種形態が天然ARヌル欠損を修復する能力を試験するためにも有用である。前記動物は各種化合物が非天然rhARの発現もしくは活性のin vivoモジュレーターとして作用する能力又はin vitro試験用の培養用細胞を提供することにより作用する能力を試験するためにも有用である。
【0024】
rhARをもつトランスジェニックマウスとして、rhAR発現がマウス内在ARよりも優勢であり、rhAR発現を組織特異的に誘導できるものが特に有用である。
【0025】
本明細書において「標的遺伝子」又は「ノックアウト」(KO)とは人的介入(例えば本明細書に記載する方法が挙げられるが、これに限定するものではない)により非ヒト動物の生殖細胞系列に導入されるDNA配列である。本発明の標的遺伝子としては、コグネイト内在対立遺伝子を特異的に改変するように設計した核酸配列が挙げられる。改変AR遺伝子は宿主動物に内在すると同一のARを完全にコードするのではなく、その発現産物を多少改変してもよいし、全く発現させなくしてもよい。天然AR遺伝子の不在下にトランスジェニック動物で非天然rhARを発現させることが有用な場合には、改変AR遺伝子は動物でヌル致死性ノックアウト表現型を誘導することが好ましい。しかし、改変度の少ないAR遺伝子も有用な場合があり、本発明の範囲に含まれる。
【0026】
トランスジーンを導入するターゲット細胞の1例は胚性幹細胞(ES)である。ES細胞はin vitro培養した着床前胚から取得し、胚と融合することができる(Evansら,1981,Nature 292:154−156;Bradleyら,1984,Nature 309:255−258;Gosslerら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:9065−9069;及びRobertsonら,1986,Nature 322:445−448)。トランスジーンはDNAトランスフェクション、マイクロインジェクション又はレトロウイルスによる導入等の各種標準技術によりES細胞に効率的に導入することができる。得られた形質転換ES細胞をその後、非ヒト動物からの胚盤胞と結合することができる。導入したES細胞はその後、胚に定着し、得られるキメラ動物の生殖細胞系に寄与する(Jaenisch,1988,Science 240:1468−1474)。
【0027】
標的組換えイベントと得られるノックアウトマウスの評価方法は容易に入手可能であり、当分野で公知である。このような方法としてはDNA(サザン)ハイブリダイゼーションによる標的対立遺伝子の検出、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)及びウェスタンブロットによるDNA、RNA及びタンパク質の検出が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
本発明はrhARに対するポリクローナル及びモノクローナル抗体、又は生物学的に機能的なその誘導体にも関する。特に、A/Bドメインとヒンジドメイン、(Dドメイン)に対する抗体が好ましい。この点で、本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質及び抗体はrhARレベルをスクリーニング及び測定するために使用することができる。組換えタンパク質、DNA分子、RNA分子及び抗体はrhARの検出とタイピングに適したキットを処方するのに利用できる。
【0029】
本発明はrhAR活性を調節する化合物を同定するために使用されるアッセイにも関する。本発明のこの部分の1側面はGST−rhARLBD融合タンパク質を使用するin vitro結合アッセイであり、実施例2に示す。他のアッセイも考えられ、化合物の生体活性を測定するためのコトランスフェクションアッセイや、アカゲザルARのNH及びCOOH末端相互作用に及ぼす化合物の効果を試験するための哺乳動物2ハイブリッドアッセイでrhARcDNAクローン及び/又は発現タンパク質を使用することが挙げけられるが、これらに限定するものではない。このようなアッセイについては後述する。
【0030】
本発明の1目的はヒトrhAR等の核内受容体タンパク質の新規形態をコードする単離核酸分子、rhAR等の全長タンパク質のヒト核内受容体タンパク質フラグメント、並びに配列番号2及び4の誘導体である突然変異体を提供することである。このような任意ポリヌクレオチドとしてはヌクレオチド置換、欠失、付加、アミノ末端短縮及びカルボキシル末端短縮が挙げられるが、必ずしもこれらに限定するものではなく、これらの突然変異体は診断、治療又は予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを発現するmRNAをコードし、rhAR機能のアゴニスト及び/又はアンタゴニストのスクリーニングに有用である。
【0031】
本発明の別の目的は本発明のプローブ又は抗体を使用する組織タイピングである。1特定態様では、ポリヌクレオチドプローブを使用してrhAR mRNAを発現する組織を同定する。別の態様では、プローブ又は抗体を使用してrhAR発現又はrhAR受容体の提示に基づいて組織型を同定することができる。
【0032】
本発明の別の目的は、上記核酸分子によりコードされるrhARタンパク質又はタンパク質フラグメントを提供することであり、例えば本明細書に開示するようなrhARヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターをトランスフェクトした宿主細胞内で発現される前記rhARタンパク質が挙げられる。
【0033】
本発明の別の目的はrhARをコードする核酸配列又はその生物学的等価物を含む組換えベクター及び組換え宿主細胞を提供することである。
【0034】
本発明の1目的は配列番号2及び4に示す実質的精製形態のrhARを提供することである。
【0035】
本発明の1目的はrhARの生物学的に機能的な誘導体を提供することであり、アミノ酸置換、欠失、付加、アミノ末端短縮及びカルボキシル末端短縮が挙げられるが、必ずしもこれらに限定するものではなく、これらのフラグメント及び/又は突然変異体は診断、治療又は予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを提供する。
【0036】
本発明の別の目的はrhARをベースとするインフレーム融合構築物、これらの融合構築物と本明細書に開示する生物学的等価物を発現させる方法、関連アッセイ、これらの構築物を発現する組換え細胞、発現された融合タンパク質、及びこれらのrhARをベースとする融合タンパク質をコードするDNA分子の使用により同定されたアゴニスト及び/又はアンタゴニスト化合物を提供することである。好適融合構築物の1例はrhARオープンリーディングフレームのLBD及び/又はDBD領域の全部又は一部をコードするものである。好適融合タンパク質の1例はこのような構築物から発現されるものである。
【0037】
本発明の別の目的はrhAR活性を調節する化合物を同定するためのアッセイを提供することである。
【0038】
本明細書において「AR」とはアンドロゲン受容体を意味する。
【0039】
本明細書において「rhAR」とはアカゲザルアンドロゲン受容体を意味する。
【0040】
本明細書において「DBD」とはDNA結合ドメインを意味する。
【0041】
本明細書において「LBD」とはリガンド結合ドメインを意味する。
【0042】
本明細書において「SARM」とは選択性アンドロゲン受容体モジュレーターを意味する。
【0043】
本明細書において「哺乳動物宿主」なる用語はヒトを含む任意哺乳動物を意味する。
【0044】
本明細書において「R1881」とはメチルトリエノールオン(17b−ヒドロキシ−17−メチルエストラ−4,9,11−トリエン−3−オンとしても知られる)を意味し、その製造はVelluxら,1963,Compt.Rend.257:569以下に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明は全長アカゲザルアンドロゲン受容体(rhAR)をコードする遺伝子の同定及びクローニングと、組織選択的アンドロゲン化合物の同定におけるその使用に関し、このような化合物としては骨形成、筋同化、筋肉減少症の治療、閉経後症候群の緩和、良性前立腺肥大の治療、にきびの治療、多毛症の治療、男性性機能不全の治療、前立腺癌の予防と治療、脂質管理、アテローム硬化症の治療、乳癌の予防と治療に活性な化合物が挙げられる。アンドロゲン受容体は核内受容体スーパーファミリーのメンバーである。同スーパーファミリーは構造的に同類の受容体群から構成されるが、化学的に異なるリガンドにより調節される。その共通構造はペプチドの中心に位置する保存DNA結合ドメイン(DBD)とC末端の保存リガンド結合ドメイン(LBD)である。9種の非変異体システインのうちの8種が他のDNA結合タンパク質からこれらを区別する2個のII型亜鉛フィンガーを形成する。
【0046】
本発明は新規Macaca mulatta(アカゲザル)アンドロゲン受容体(rhAR)をコードする単離核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。本発明の単離ポリヌクレオチドはこの核内受容体スーパーファミリーの非霊長類メンバーをコードする。本明細書に開示するDNA分子は選択宿主細胞にトランスフェクトすることができ、組換え宿主細胞は同様に本発明の一部を形成する実質的レベルの発現され、実質的に精製された機能的rhARの供給源となる。本明細書に記載するように、このような機能的核内受容体は骨と筋肉の発生、再生及び維持の調節、前立腺疾患の治療、脂質代謝と海馬機能の調節に有効であり得るアンドロゲン受容体のモジュレーターを同定するためのスクリーニング法で使用するのに有効なターゲットとなろう。ARの機能異常が前立腺癌の原因となることも知られている。蓄積情報によると、アンドロゲン欠損の結果として骨量増加等の各種骨代謝異常を招くことも示されている。アンドロゲン療法は男女各種疾患を治療するために広く使用されている。しかし、所望効果(即ち骨増進)をもつと同時に副作用(即ち攻撃的行動、にきび)の少ないアンドロゲンモジュレーターの開発には至っていない。ホルモン補充療法の最近の進歩により選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)の開発の可能性が立証されている。J.of Clinical Endocrinology & Metabolism,84(10):3459(1999)。従って、安全なアンドロゲン薬剤開発には本明細書に開示するrhAR等のARを使用する化合物スクリーニングシステムが必要である。
【0047】
本発明の1好適態様は図1A〜Cと配列番号1に開示するrhARをコードする単離DNA分子である。ヌクレオチド1051は多形であり、「A」ヌクレオチド又は「G」ヌクレオチドとして存在する(配列番号3参照)。この態様を以下に示し、1051−Aを太字下線で示す。
【0048】
【化1】
Figure 2004530427
Figure 2004530427
Figure 2004530427
【0049】
上述のように、ヌクレオチド1051は単一ヌクレオチド多形(SNP)に相当する。この点で、本発明の別の好適態様はヌクレオチド1051が「A」ヌクレオチドでなく「G」ヌクレオチドである以外は図1A〜Cと配列番号1に示す単離DNA分子であり、この単離DNA分子を更に下記配列番号3として開示し、1051−Aを太字下線で示す。
【0050】
【化2】
Figure 2004530427
Figure 2004530427
Figure 2004530427
【0051】
上記に例示した単離DNA分子は以下の特性をもつ。配列番号1はMet(ヌクレオチド423〜425)から開始し、「TCA」終結コドン(ヌクレオチド3106〜3108)をもち、ヌクレオチド1051(「A」)を多形部位とする3175ヌクレオチドであり、オープンリーディングフレームにより配列番号2に示すアミノ酸残基210がGlu(E)残基である895アミノ酸のタンパク質を発現する。配列番号3はMet(ヌクレオチド423〜425)から開始し、「TCA」終結コドン(ヌクレオチド3106〜3108)をもち、ヌクレオチド1051(「G」)を多形部位とする3175ヌクレオチドであり、オープンリーディングフレームにより配列番号4に示すアミノ酸残基210がアミノ酸残基210がGly(G)残基である895アミノ酸のタンパク質を発現する。
【0052】
本発明は核内受容体スーパーファミリーに属する生物学的に活性なアカゲザルアンドロゲン受容体を発現するmRNAをコードする単離核酸フラグメントにも関する。1好適態様はrhARの生物学的に機能的な誘導体を発現するmRNAをコードする配列番号1及び3の単離核酸フラグメントに関する。このような任意核酸フラグメントはrhAR(配列番号2及び4)に存在するrhAR核内受容体ファミリードメインで保存されているドメインである細胞内DNA結合ドメイン及び/又はリガンド結合ドメインを少なくとも含むタンパク質又はタンパク質フラグメントをコードする。このような任意ポリヌクレオチドとしてはヌクレオチド置換(例えば本明細書に開示する単一ヌクレオチド置換等のSNPや、SNPの公知仮定義に該当する欠失及び/又は挿入が挙げられるが、これらに限定されない)、欠失、付加、アミノ末端短縮及びカルボキシル末端短縮が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されず、これらの突然変異体は診断、治療又は予防用タンパク質又はタンパク質フラグメントを発現するmRNAをコードし、rhARのアゴニスト及び/又はアンタゴニストのスクリーニングに有用である。
【0053】
本発明の単離核酸分子としてはデオキシリボ核酸分子(DNA)が挙げられ、例えば1本鎖(コーディング鎖又は非コーディング鎖)でも2本鎖でもよいゲノムDNA及び相補的DNA(cDNA)や、合成1本鎖ポリヌクレオチド等の合成DNAが挙げられる。本発明の単離核酸分子はリボ核酸分子(RNA)でもよい。好適鋳型はDNAである。
【0054】
特定アミノ酸をコードする各種コドンには実質的量の冗長があることが知られている。従って、本発明は以下のように最終的に同一アミノ酸の翻訳をコードする代替コドンを含むRNAをコードするDNA配列にも関する。
A=Ala=アラニン:コドンGCA,GCG,GCG,GCU。
C=Cys=システイン:コドンUGC,UGU。
D=Asp=アスパラギン酸:コドンGAC,GAU。
E=Glu=グルタミン酸:コドンGAA,GAG。
F=Phe=フェニルアラニン:コドンUUC,UUU。
G=Gly=グリシン:コドンGGA,GGC,GGG,GGU。
H=His=ヒスチジン:コドンCAC,CAU。
I=Ile=イソロイシン:コドンAUA,AUC,AUU。
K=Lys=リジン:コドンAAA,AAG。
L=Leu=ロイシン:コドンUUA,UUG,CUA,CUC,CUG,CUU。
M=Met=メチオニン:コドンAUG。
N=Asp=アスパラギン:コドンAAC,AAU。
P=Pro=プロリン:コドンCCA,CCC,CCG,CCU。
Q=Gln=グルタミン:コドンCAA,CAG。
R=Arg=アルギニン:コドンAGA,AGG,CGA,CGC,CGG,CGU。
S=Ser=セリン:コドンAGC,AGU,UCA,UCC,UCG,UCU。
T=Thr=スレオニン:コドンACA,ACC,ACG,ACU。
V=Val=バリン:コドンGUA,GUC,GUG,GUU。
W=Trp=トリプトファン:コドンUGG。
Y=Tyr=チロシン:コドンUAC,UAU。
【0055】
従って、本発明は同一タンパク質を発現する異なるDNA分子を生じ得るコドン冗長を開示する。本明細書の趣旨では、1個以上の置換コドンをもつ配列を縮重変異と定義する。発現タンパク質の最終物性を実質的に変えない限り、DNA配列又は翻訳タンパク質の突然変異も本発明の範囲に含む。例えば、ロイシンをバリン、リジンをアルギニン、又はグルタミンをアスパラギンに置換してもポリペプチドの機能は変わらない。
【0056】
天然に存在するペプチドとは異なる性質をもつペプチドをコードするようにペプチドをコードするDNA配列を改変できることは知られている。DNA配列の改変方法としては部位特異的突然変異誘発が挙げられるが、これに限定されない。改変性質の例としては基質に対する酵素の親和性又はリガンドに対する受容体の親和性の変化が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
本明細書において「精製」と「単離」は同義に使用することができ、該当核酸、タンパク質及び又はその各フラグメントを当業者が操作できるようにそのin vivo環境から実質的に取出した割合を表し、このような操作としてはヌクレオチドシーケンシング、制限消化、部位特異的突然変異誘発、核酸フラグメントの発現ベクターへのサブクローニング、ポリクローナル抗体やモノクローナル抗体を作製する機会を得られるように純量のタンパク質又はタンパク質フラグメントの取得、アミノ酸シーケンシング及びペプチド消化が挙げられるが、これらに限定されない。従って、本発明で請求する核酸は全細胞又は細胞溶解液又は部分精製もしくは実質精製形態とすることができる。核酸は環境汚染を除去した場合に実質的に精製されているとみなす。即ち、細胞から単離した核酸配列は常法により細胞成分を除去した場合に実質的に精製されているとみなし、化学合成核酸配列はその化学前駆体を除去した場合に実質的に精製されているとみなす。
【0058】
rhARをクローニングするには各種方法の任意のものを使用することができる。これらの方法としては以下のものが挙げられるが、これらに限定するものではない。(1)RACE PCRクローニング法(Frohmanら,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8998−9002)。5’及び/又は3’RACEを実施して全長cDNA配列を作製することができる。このストラテジーはrhARcDNAのPCR増幅に遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーを使用する。これらの遺伝子特異的プライマーは任意数の公開核酸及びタンパク質データベースを検索して同定した発現配列タグ(EST)ヌクレオチド配列の同定により設計する。(2)適当な発現ベクターシステムでrhARを含むcDNAライブラリーの構築後にrhARを直接機能的に発現させる。(3)rhARタンパク質のアミノ酸配列から設計した標識縮重オリゴヌクレオチドプローブを用いてバクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したrhARを含むcDNAライブラリーをスクリーニングする。(4)rhARタンパク質をコードする部分cDNAを用いてバクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したrhARを含むcDNAライブラリーをスクリーニングする。この部分cDNAはrhARタンパク質に類似する他の核内受容体について分かっているアミノ酸配列から縮重オリゴヌクレオチドプライマーを設計することによりrhARDNAフラグメントを特異的にPCR増幅することにより得られる。(5)rhARタンパク質をコードする部分cDNAを用いてバクテリオファージ又はプラスミドシャトルベクターで構築したrhARを含むcDNAライブラリーをスクリーニングする。このストラテジーも上記のようにESTとして同定したrhARcDNAのPCR増幅に遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーを使用する場合もある。(6)配列番号1又は3を鋳型として5’及び3’遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを設計し、公知PCR技術により全長cDNAを作製できるようにするか、又はこれらの同一公知PCR技術によりコーディング領域の一部を作製し、rhARをコードするヌクレオチド分子の全長形を単離するために多種のcDNA及び/又はゲノムライブラリーの1つをスクリーニングするためのプローブとして使用するようにコーディング領域の一部を作製及び単離できるようにする。
【0059】
当業者に自明の通り、他の型のライブラリーや、他の細胞型もしくは種型から構築したライブラリーもrhARをコードするDNA又はrhAR相同体を単離するのに有用であり得る。他の型のライブラリーとしては、rhAR細胞又は組織以外の他の細胞又は細胞系(例えばrhARをコードするDNAを含み得るマウス細胞、齧歯類細胞又は他の任意脊椎動物宿主)に由来するcDNAライブラリーが挙げられるが、これらに限定されない。更に、脊椎動物ゲノムライブラリーのオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドによるハイブリダイゼーションによりrhAR遺伝子及び相同体を単離することもでき、このようなライブラリーとしてはマウスゲノムライブラリー、齧歯類ゲノムライブラリー及び併用rhARゲノムライブラリーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
当業者に自明の通り、rhAR活性をもつ細胞又は細胞系から適当なcDNAライブラリーを作製することができる。rhARをコードするcDNAを単離するためにcDNAライブラリーの作製に使用する細胞又は細胞系の選択はこのような目的に利用可能な任意公知アッセイを使用してまず細胞関連rhAR活性を測定することにより実施することができる。
【0061】
cDNAライブラリーの作製は当分野で周知の標準技術により実施することができる。周知cDNAライブラリー構築技術は例えばSambrookら,1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New Yorkに記載されている。cDNAライブラリーは多数の製造業者から入手することもでき、例えばClontech Laboratories,Inc.やStratageneが挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
同様に当業者に自明に通り、rhARをコードするDNAは適当なゲノムDNAライブラリーから単離することもできる。ゲノムDNAライブラリーの構築は当分野で周知の標準技術により実施することができる。周知ゲノムDNAライブラリー構築技術は例えばSambrookら,前出に記載されている。
【0063】
好適方法の1種によりrhAR遺伝子をクローニングするためには、rhAR又は相同タンパク質のアミノ酸配列又はDNA配列が必要であると思われる。これを実施するためには、rhARタンパク質又は相同タンパク質を精製し、自動シーケンサー又は質量分析により部分アミノ酸配列を決定することができる。完全アミノ酸配列を決定する必要はなく、6〜8アミノ酸の2領域の直鎖配列を決定して部分rhARDNAフラグメントをPCR増幅すればよい。適当なアミノ酸配列が同定されたら、これらの配列をコードすることが可能なDNA分子を合成する。遺伝コードの縮重により特定アミノ酸をコードするのに2種以上のコドンを使用することができるので、1組の類似DNAオリゴヌクレオチドの任意のものによりアミノ酸をコードすることができる。1組の1メンバーのみがrhAR配列に一致し、同じ組の他のメンバーはミスマッチをもつDNAオリゴヌクレオチドの存在下でもrhARDNAとハイブリダイズすることができる。ミスマッチDNAオリゴヌクレオチドもrhARをコードするDNAを精製及び単離するために十分にrhARDNAとハイブリダイズすることができる。あるいは、1種以上の市販ゲノムデータベースを検索することにより発現配列のある領域のヌクレオチド配列を同定することもできる。遺伝子特異的プライマーを使用してcDNAライブラリー又はcDNA集団から目的cDNAのPCR増幅を実施してもよい。上述のように、rhARをコードする全長配列を作製するためにオーバーラップする5’及び3’RACE産物を単離する目的、あるいはrhAR又はrhAR様タンパク質をコードする全長分子を単離するために1種以上のcDNA又はゲノムライブラリーをスクリーニングするためのプローブとして使用するためにrhARをコードするヌクレオチド分子の一部を単離する目的でPCR法で使用するのに適したヌクレオチド配列は配列番号1又は18〜20から得られる。
【0064】
方法の1例では、アカゲザル前立腺mRNAから合成した鋳型cDNAをスクリーニングすることにより本発明のrhAR全長cDNAを単離した。アカゲザルARに基づくオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。アカゲザル前立腺mRNAから鋳型cDNAを合成した。NH部分とCOOH部分からなるプライマー対を使用して2つのPCRフラグメントを作製し、サブクローニングし、特性決定し、全長DNA配列(配列番号1及び3)を構築した。クローニングしたアカゲザルARcDNAはコーディング領域にカニクイザルARと7ヌクレオチド変異があり、その結果、2個のアミノ酸残基が変異している(図4)。2つのアカゲザルpolyQ及びpolyG配列は相互に一致しており、対応するヒト配列よりも短い。DBD−ヒンジ−LBD領域にアカゲザルとヒトのAR間の単一アミノ酸変異[Ala−632]が存在する。
【0065】
本発明は本明細書に開示する核酸分子でトランスフェクト及び/又は形質転換した原核及び真核両者の組換えベクターと組換え宿主にも関する。
【0066】
本発明は本明細書に開示するrhAR及び生物学的等価物の発現方法、前記タンパク質の発現され、プロセシングされた形態、これらの組換え発現遺伝子産物を使用するアッセイ、これらの遺伝子産物を発現する細胞、並びにこれらの組換え形を利用するアッセイを使用して同定されたアゴニスト及び/又はアンタゴニスト化合物(例えばLBDとの直接接触又はDBDもしくはアンドロゲン受容体とトランス相互作用する野生型転写複合体と相互作用するリガンドとの直接もしくは間接接触により同定され、骨生態を調節する1種以上のrhARモジュレーターが挙げられるが、これに限定するものではない)にも関する。
【0067】
本発明は組換え系でrhARを発現させ、rhARのアゴニストとアンタゴニストを同定する方法にも関する。本発明の新規rhARタンパク質は哺乳動物rhARのトランス活性化活性を調節する化合物を同定するためのアッセイ法で使用するのに適している。本明細書に記載するrhAR活性の調節としては、この可溶性トランス作用因子の阻害又は活性化が挙げられ、従って、rhAR活性の正常調節への直接又は間接作用が挙げられる。rhARを調節する化合物としてはアゴニスト、アンタゴニスト及びrhARの調節に直接又は間接的に作用する化合物が挙げられる。ターゲットタンパク質と特異的に相互作用する潜在的医薬を同定するために化合物をスクリーニングする場合には、同定される化合物がターゲットタンパク質にできるだけ特異的になるようにする必要がある。このためには、ターゲット受容体に類似するできるだけ広範なタンパク質(例えばアカゲザル受容体に相同の種)に対して化合物をスクリーニングすることが必要であると思われる。即ち、rhARと相互作用する潜在的医薬である化合物を見出すためには、化合物がrhAR(「プラスターゲット」)と相互作用してrhARを介して所望薬理効果を生じるようにするだけでなく、化合物がタンパク質B、C、D等(「マイナスターゲット」)と相互作用しないことを確かめることも必要である。一般に、スクリーニングプログラムの一面として、マイナスターゲットをできるだけ多くすることが重要である(Hodgson,1992,Bio/Technology 10:973−980,p.980参照)。rhARタンパク質とこのタンパク質をコードするDNA分子は例えば核内受容体スーパーファミリーの他のメンバーを利用するアッセイでこの目的に利用できる。
【0068】
本明細書において野生型rhARの「生物学的に機能的な誘導体」は野生型rhARの生物活性に類似する生物活性をもつ。「機能的誘導体」なる用語は野生型rhARタンパク質の「フラグメント」、「突然変異体」、「変異体」、「縮重変異体」、「類似体」及び「相同体」を意味する。「フラグメント」なる用語は野生型rhARの任意ポリペプチドサブセットを意味し、アミノ酸置換、欠失、付加、アミノ末端短縮及びカルボキシル末端短縮を含むrhARタンパク質が挙げられるが、必ずしもこれらに限定しない。「突然変異体」なる用語は野生型と実質的に類似していてもよいが、異なる生物特性をもつ生体活性フラグメントのサブセットを意味する。このような特性改変としては基質結合の改変、基質親和性の改変及びrhAR又はrhAR機能的誘導体の生物活性に作用する化合物に対する感受性の改変が挙げられるが、これらに限定されない。「変異体」なる用語は野生型タンパク質又はそのフラグメントに構造と機能が実質的に類似する分子を意味する。
【0069】
各種哺乳動物発現ベクターを使用して組換えrhARを哺乳動物細胞で発現させることができる。本明細書では、クローニングしたDNAを転写してそのmRNAを適当な宿主で翻訳するために必要なDNA配列として発現ベクターを定義する。このようなベクターを使用すると細菌、藍藻類、植物細胞、昆虫細胞及び動物細胞等の各種宿主で真核DNAを発現させることができる。特別に設計したベクターは細菌−酵母又は細菌−動物細胞等の宿主間でDNAを交換することができる。適切に構築した発現ベクターは宿主細胞で自律複製するための複製起点と、選択マーカーと、制限数の有用制限酵素部位と、高コピー数の可能性と、活性プロモーターを含む。プロモーターはRNAポリメラーゼをDNAに結合させてRNA合成を開始させるDNA配列として定義される。強力プロモーターは高頻度でmRNAに開始させるプロモーターである。発現ベクターとしてはクローニングベクター、改変クローニングベクター、特別に設計したプラスミド又はウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
組換えrhAR発現に利用可能な市販哺乳動物発現ベクターとしてはpcDNA3.1(Invitrogen)、pLITMUS28、pLITMUS29、pLITMUS38及びpLITMUS39(New England Biolabs)、pcDNAI、pcDNAIamp(Invitrogen)、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Stratagene)、pXT1(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO−pSV2−neo(ATCC37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC37110)、pdBPV−MMTneo(342−12)(ATCC37224)、pRSVgpt(ATCC37199)、pRSVneo(ATCC37198)、pSV2−dhfr(ATCC37146)、pUCTag(ATCC37460)、及びlZD35(ATCC37565)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
各種細菌発現ベクターを使用して細菌細胞で組換えrhARを発現させることができる。組換えrhAR発現に利用可能な市販細菌発現ベクターとしてはpCRII(Invitrogen)、pCR2.1(Invitrogen)、pQE(Qiagen)、pET11a(Novagen)、λgt11(Invitrogen)、pKK223−3(Pharmacia)並びにpGEX2T(Pharmacia)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
各種真菌細胞発現ベクターを使用して真菌細胞で組換えrhARを発現させることができる。組換えrhAR発現に利用可能な市販真菌細胞発現ベクターとしてはS.pombeを発現宿主として利用するESP(登録商標)酵母発現系、pYES2(Invitrogen)及びPichia発現ベクター(Invitrogen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
各種昆虫細胞発現ベクターを使用して昆虫細胞で組換え受容体を発現させることができる。組換えrhAR発現に利用可能な市販昆虫細胞発現ベクターとしてはpBlueBacIII及びpBlueBacHis2(Invitrogen)やpAcG2T(Pharmingen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
rhAR又はrhAR様タンパク質をコードするDNAを含む発現ベクターを使用して組換え宿主細胞でrhARを発現させることができる。組換え宿主細胞は原核細胞でも真核細胞でもよく、例えば細菌(例えば大腸菌)、真菌細胞(例えば酵母)、哺乳動物細胞(例えばウシ、ブタ、サル及び齧歯類由来rhAR細胞系が挙げられるが、これらに限定されない)、及び昆虫細胞(例えばショウジョウバエ及びカイコに由来する細胞系が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。哺乳動物種に由来する利用可能な市販細胞系としてはL細胞L−M(TK)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L−M(ATCC CCL 1.2)、Saos−2(ATCC HTB−85)、293(ATCC CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)、CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C1(ATCC CCL 26)、MRC−5(ATCC CCL 171)及びCPAE(ATCC CCL 209)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
発現ベクターは多数の技術の任意の1種により宿主細胞に導入することができ、例えばトランスフェクション、形質転換、プロトプラスト融合及びエレクトロポレーションが挙げられるが、これらに限定されない。発現ベクターを導入した細胞を個々に分析し、rhARタンパク質を産生するか否かを判定する。rhARを発現する細胞の同定は数種の手段により実施することができ、例えば抗rhAR抗体との免役反応性、標識リガンド結合及び宿主細胞関連rhAR活性の存在が挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
上記方法により得られたクローン化rhARcDNAを適当なプロモーターと他の適切な転写調節エレメントを含む発現ベクター(例えばpcDNA3.1、pQE、pBlueBacHis及びpLITMUS28)への分子クローニングにより組換え発現させ、原核又は真核宿主細胞に導入して組換えrhARを生産することができる。このような操作技術はSambrookら,前出に記載されており、実施例に詳述するが、当業者には周知であり、容易に実施できる。
【0077】
in vitro生産した合成mRNAを使用してrhAR DNAの発現を実施してもよい。合成mRNAは種々の無細胞系(例えば麦芽エキスや網状赤血球エキスが挙げられるが、これらに限定されない)に効率的に翻訳することができ、更に例えばカエル卵母細胞へのマイクロインジェクションにより細胞系に効率的に翻訳することもでき、これに限定するものではないが、カエル卵母細胞へのマイクロインジェクションが好ましい。
【0078】
最適レベルのrhARが得られるrhARcDNA配列を決定するためには、cDNA分子を構築することができ、例えばrhARの全長オープンリーディングフレームを含むcDNAフラグメントや、タンパク質の特定ドメインのみ又はタンパク質の再配置ドメインをコードするcDNAの部分を含む各種構築物が挙げられるが、これらに限定されない。全構築物はrhARcDNAの5’及び/又は3’非翻訳領域を全く含まないように設計してもよいし、その全部又は一部を含むように設計してもよい。rhARの発現レベルと活性はこれらの構築物を適当な宿主細胞に単独及び併用導入後に決定することができる。トランジェントアッセイで最適発現を生じるrhARcDNAカセットを決定した後に、このrhARcDNA構築物を哺乳動物細胞、植物細胞、昆虫細胞、卵母細胞、細菌及び酵母細胞等の種々の発現ベクター(組換えウイルスを含む)に導入するが、これらに限定するものではない。
【0079】
本発明の1好適側面は新規トランス作用性核内受容体タンパク質、図2(配列番号2)に開示するアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質及び配列番号2に開示するタンパク質の多形体(本明細書に配列番号4として開示)の実質的に精製された形態に関する。
【0080】
配列番号2に開示するrhARタンパク質を以下に示す。
【0081】
【化3】
Figure 2004530427
Figure 2004530427
【0082】
上述のように、配列番号2のrhARのGlu−210残基(下線太字部分)は配列番号1のヌクレオチド1051の立遺伝子変異体に相当する。ヌクレオチド1051を「A」から「G」に単一ヌクレオチド置換すると、rhARの残基210が配列番号2のGlu残基から配列番号4として以下に示すGly残基(下線太字部分)にアミノ酸置換する。
【0083】
【化4】
Figure 2004530427
Figure 2004530427
【0084】
配列番号2及び4の下線部(アミノ酸残基535〜残基600)はrhAR受容体タンパク質のDNA結合ドメイン(DBD)に相当する。DBDはARトランス抑制経路におけるタンパク質−タンパク質相互作用の調節に関与している。Aarnisaloら,Endocrinology 140(7):3097(1999)。アンドロゲン受容体の転写活性化及び抑制機能はDNA結合ドメインの突然変異により示差的影響を受ける。トランス活性化では、ARはDBDを介してホモダイマーを形成し、DNA応答エレメントと結合する。
【0085】
本発明は配列番号1及び3に示すヌクレオチド配列又は上記のようなその核酸フラグメントを含むDNA発現ベクターを含む組換え宿主細胞から得られる実質的に精製され、完全にプロセシング(天然、ハイブリッドもしくは合成配列のプロセシング等のタンパク分解プロセシング、グリコシル化及び/又はリン酸化を含む)された成熟rhARタンパク質にも関し、前記DNA発現ベクターは各rhARタンパク質又はrhAR前駆体タンパク質を発現する。組換え宿主細胞は真核宿主細胞が特に好ましく、哺乳細胞系又は昆虫細胞系酵母が挙げられるが、これらに限定しない。別の態様では、組換え宿主細胞は酵母宿主細胞が特に好ましい。
【0086】
本発明は哺乳動物ARを調節する化合物を同定するためのアッセイで有用な融合タンパク質を発現する融合構築物である単離核酸分子にも関する。本発明のこの部分の1好適側面としてはグルタチオンS−トランスフェラーゼGST−rhAR融合構築物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの融合構築物としては、rhARのリガンド結合ドメインの全部又は一部と夫々GST遺伝子のカルボキシ末端のインフレーム融合体が挙げられるが、これらに限定されない。配列番号1及び3の開示は、GST−核内受容体融合タンパク質をコードするこのような任意核酸分子を構築するために必要な情報を当業者に提供する。各種発現系で可溶性組換えGST−核内受容体融合タンパク質を発現させることができ、このような発現系としては酵母発現系(実施例2参照)や、バキュロウイルス発現ベクター(例えばInvitrogen製品Bac−N−Blue DNA又はPharmingen製品pAcG2T)を使用する昆虫細胞(Invitrogen)内のSpodeptera frugiperda(Sf21)が挙げられるが、これらに限定されない。実施例2は酵母で発現されるGST−Flag−rhARLBD(Mr=60kDa)の構築を開示している。この融合タンパク質を常法により精製し、標識R1881と未標識試験化合物の存在下にヒドロキシアパタイト結合アッセイで使用する。濃度を上げながら未標識試験化合物をH−R1881と共にインキュベートする平行結合反応後にヒドロキシアパタイトスラリーを調製して処理する。未結合リガンドを除去した後にヒドロキシアパタイトペレットを洗浄し、リガンドに結合したGST−rhARを試験し、組換えrhAR融合タンパク質に結合した放射性リガンド(H−R1881)を定量する。約1nMのIC50を示す公知高親和性リガンド(例えば5−αジヒドロテストステロンや未標識R1881)と結果を比較する。AsselinとMelancon,1977,Steroids 30:591−604;Ghanadianら,1977,Urol.Res.5(4):169−173参照。
【0087】
本発明のrhARcDNAクローンには他のアッセイも考えられ、例えばこれらのクローンを使用して化合物の生物活性を測定するためのコトランスフェクションアッセイを計画したり、アカゲザルARのN及びC末端相互作用に及ぼす化合物の効果を試験するための哺乳動物2ハイブリッドアッセイを計画することもできるが、これらに限定されない。
【0088】
例えば、本発明は受容体構築物(例えばrhARLBDを含む構築物、例えばGal4−rhAR−LBD)と受容体構築物の発現の増減に応答する調節部位をもつレポーター構築物(例えばSEAP又はLacZ)を含む構築物に関する。従って、本発明はrhARのモジュレーターを同定するアッセイを含む。他の受容体のアゴニストとアンタゴニストの同定方法は当分野で周知であり、rhARのin vivoレベルに作用する化合物を同定するように改変することができる。従って、本発明はある物質がARレベルの潜在的モジュレーターであるか否かを判定する方法を含み、本方法は、
(a)受容体ベクターとしても公知のrhAR(例えばrhARのLBD)をコードする発現ベクターを細胞にトランスフェクト又は形質転換する段階と、
(b)タンパク質−タンパク質相互作用によりrhARに応答するが、レポーター遺伝子の上流に融合した非rhARタンパク質又はプロモーターフラグメントと結合することが分かっているエレメントを含むレポーターベクターとしても公知の第2の発現ベクターを段階(a)の細胞にトランスフェクト又は形質転換する段階と、
(c)rhARを発現させるために十分な時間トランスフェクトした細胞を増殖させる段階と、
(d)トランスフェクトした細胞のうちでrhARを発現する細胞の一部(「試験細胞」)を試験物質に暴露すると共に、対照細胞を試験物質に暴露せずにおく段階と、
(e)試験細胞と対照細胞でレポーター遺伝子の発現を測定する段階を含む。
【0089】
当然のことながら、このようなアッセイの「対照」は多数の形態をとることができ、例えば上記段階(d)に記載したものでもよいし、場合によってはrhARを発現する核酸分子をトランスフェクトしない細胞(即ち非トランスフェクト細胞)を使用してもよいし、rhARのコーディング領域を除いたベクター単独をトランスフェクトした細胞を使用してもよいが、これらに限定するものではない。また、方法の段階(d)を実施する条件はタンパク質−リガンド相互作用の試験に当分野で一般に使用される条件であり、例えば生理的pH、PBS等の通常使用される緩衝液や組織培地中の塩条件、約4℃〜約55℃の温度である。本アッセイは粗細胞溶解液で実施してもよいし、精製材料で実施してもよい。あるいは、トランス抑制アッセイは、
(a)rhAR又はその一部(例えばrhARのLBD)を細胞で発現させる受容体発現ベクターを細胞にトランスフェクトすることにより試験細胞を提供する段階と、
(b)タンパク質−タンパク質相互作用を介してrhARに応答する調節エレメント又はrhAR構築物の一部の制御下にレポーター遺伝子を発現させる第2のレポーター発現ベクターを段階(a)の細胞にトランスフェクトすることにより試験細胞を提供する段階と、
(c)試験細胞を物質に暴露する段階と、
(d)レポーター遺伝子の発現を測定する段階と、
(e)段階(b)のレポーターベクターをトランスフェクトし、段階(a)の受容体ベクターをトランスフェクトしていない対照細胞におけるレポーター遺伝子の発現量と試験細胞におけるレポーター遺伝子の発現量を比較する段階により実施することもできる。
【0090】
本アッセイは細胞浸透性試験化合物を使用して導入哺乳動物細胞系で実施することができる。
【0091】
代替アッセイとして、トランス作用因子の一般性質を測定できるように多重受容体/レポーター構築物を細胞にトランスフェクトしてもよい。当然のことながら、本発明の核内受容体タンパク質が異種DNA結合タンパク質とのタンパク質−タンパク質相互作用により目的プロモーターの転写に作用する能力に及ぼす物質の影響を測定するためのアッセイを提供するために、当業者に公知の任意数の変異体を使用してもよい。
【0092】
本発明は更に物質がrhARに結合することができるか否か、即ち物質がrhARの潜在的アゴニスト又はアンタゴニストであるかを判定する方法も含み、本方法は、
(a)rhARを細胞で発現させる発現ベクターを細胞にトランスフェクトすることにより試験細胞を提供する段階と、
(b)試験細胞と対照細胞を物質に暴露する段階と、
(c)物質のrhAR結合量を測定する段階と、
(d)試験細胞における物質のrhAR結合量を、rhAR又はその一部をトランスフェクトしていない対照細胞と物質の結合量と比較し、物質の結合量が対照細胞よりも試験細胞のほうが多い場合には物質がrhARと結合できると判定する段階を含む。その後、例えば上記トランス抑制アッセイ等の機能的アッセイの使用により、物質が実際にアゴニスト又はアンタゴニストであるかを判定することができる。
【0093】
遺伝子発現によりrhAR機能を調節する試験化合物は上記方法を使用して評価することができる。
【0094】
方法の段階(b)を実施する条件はタンパク質−リガンド相互作用の試験に当分野で一般に使用される条件であり、例えば生理的pH、PBS等の通常使用される緩衝液や組織培地中の塩条件、約4℃〜約55℃の温度である。
【0095】
上記アッセイはrhARを一過的又は安定的にトランスフェクトした細胞で実施することができる。トランスフェクションとはrhARを試験細胞に導入するために当分野で公知の任意方法を意味する。例えば、トランスフェクションとしてはリン酸カルシウム又は塩化カルシウム媒介トランスフェクション、リポフェクション、rhARを含むレトロウイルス構築物の感染、及びエレクトロポレーションが挙げられる。物質又はアゴニストとrhARの結合を測定する場合には、標識物質又はアゴニストを使用することによりこのような結合を測定することができる。前記物質又はアゴニストは当分野で公知の簡便な任意方法(例えば放射性、蛍光、酵素)により標識することができる。
【0096】
本発明のrhARはリガンドに結合したrhAR転写因子のタンパク質−タンパク質相互作用により進行する転写調節を評価することによりrhARリガンドをスクリーニングするために使用することができる。あるいは、本発明のrhARはrhARDBDに結合する古典的核内受容体応答エレメントとのコトランスフェクションを使用してrhARリガンドをスクリーニングするために使用することもできる。
【0097】
本発明はrhARに対するポリクローナル及びモノクローナル抗体にも関する。全長rhARタンパク質又はrhARタンパク質のポリペプチドフラグメントに特異的なモノクローナル又はポリクローナル抗体から作製した免疫アティニティーカラムを使用することにより他の細胞タンパク質から組換えrhARタンパク質を分離することもできる。更に、配列番号2及び/又は配列番号4に開示するようなタンパク質の一部から合成ペプチド(通常は約9〜約25アミノ酸長)に対するポリクローナル又はモノクローナル抗体を生産することもできる。rhARに対する単一特異抗体はrhARに対して反応性の抗体を含む哺乳動物抗血清から精製するか又はKohlerとMilsteinの方法(1975,Nature 256:495−497)を使用してrhARに反応性のモノクローナル抗体として調製する。本明細書において単一特異抗体とは単一抗体種又はrhARに対して均一結合特性をもつ多重抗体種として定義される。本明細書において均一結合とは抗体種が特定抗原又はエピトープ(例えば上記のようにrhARに関連するもの)と結合できることを意味する。rhAR特異抗体は適切な濃度のrhARタンパク質又はrhARの一部から作製した合成ペプチドを免疫アジュバントの存在下又は不在下にマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ウマ等の動物に免疫することにより産生される。
【0098】
最初の免疫前に免疫前血清を採取する。許容可能な免疫アジュバントと共にrhARタンパク質約0.1mg〜約1000mgを各動物に投与する。このような許容可能なアジュバントとしてはCorynebacterium parvumとtRNAを加えたフロイント完全、フロイント不完全、ミョウバン沈殿、油中水エマルションが挙げられるが、これらに限定されない。初期免疫はrhARタンパク質又はそのペプチドフラグメントを好ましくはフロイント完全アジュバントに加え、皮下(SC)、腹腔内(IP)又は両者で多重部位に行う。各動物から定間隔、好ましくは毎週採血し、抗体力価を測定する。初期免疫後に動物にブースター注射してもよいし、しなくてもよい。ブースター注射する動物には一般にフロイント不完全アジュバントに等量のrhARを加えて同一経路で投与する。ブースター注射は最大力価が得られるまで約3週間置きに行う。各ブースター免疫から約7日後又は単一免疫後約1週間毎に動物から採血し、血清を採取し、アリコートを約−20℃で保存する。
【0099】
近交系マウス、好ましくはBalb/cにrhARタンパク質を免疫することによりrhARに反応性のモノクローナル抗体(mAb)を作製する。上述のように等容量の許容可能なアジュバントに加えた緩衝液又は食塩水約0.5ml中rhARタンパク質約1mg〜約100mg、好ましくは約10mgをIP又はSC経路でマウスに免疫する。フロイント完全アジュバントが好ましい。動物に0日目に初期免疫し、約3〜約30週間安静にする。免疫したマウスにリン酸緩衝食塩水等の緩衝液中rhAR約1〜約100mgを静脈内(IV)経路で1回以上ブースター免疫する。抗体陽性マウスからのリンパ球を得るが、免疫したマウスから当分野で公知の標準手順により脾臓を抽出して脾リンパ球を得ることが好ましい。安定なハイブリドーマを形成することが可能な条件下で脾リンパ球を適当な融合パートナー、好ましくはミエローマ細胞と混合することによりハイブリドーマ細胞を産生させる。融合パートナーとしてはマウスミエローマP3/NS1/Ag4−1、MPC−11、S−194及びSp2/0が挙げられるがこれらに限定されず、Sp2/0が好ましい。抗体産生細胞とミエローマ細胞を濃度約30%〜約50%のポリエチレングリコール(分子量約1000)中で融合する。ヒポキサンチン、チミジン及びアミノプテリンを加えたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)で増殖させることにより融合したハイブリドーマ細胞を当分野で公知の手順により選択する。約14、18及び21日目に増殖陽性ウェルから上清を採取し、抗原としてrhARを使用して固相イムノラジオアッセイ(SPIRA)等のイムノアッセイにより抗体産生をスクリーニングする。培養液もオクタロニー沈殿アッセイで試験し、mAbのアイソタイプを調べる。MacPherson,1973,Soft Agar Techniques,in Tissue Culture Methods and Applications,Kruse and Paterson編,Academic Pressの軟寒天法等の技術により抗体陽性ウェルからのハイブリドーマをクローニングする。
【0100】
プリスタン約0.5ml/匹でプライミングしておいたBalb/cマウスにプライミングから約4日後にハイブリドーマ細胞約2×10〜約6×10個を注入することによりモノクローナル抗体をin vivo産生させる。細胞導入から約8〜12日後に腹水を採取し、当分野で公知の技術によりモノクローナル抗体を精製する。
【0101】
約2%ウシ胎仔血清を加えたDMEM中でハイブリドーマを増殖させることにより抗rhAR mAbをin vitro産生させ、十分な量の特異的mAbを得る。mAbを当分野で公知の技術により精製する。
【0102】
腹水又はハイブリドーマ培養液の抗体力価を各種血清学的又は免疫学的アッセイにより測定し、例えば沈降、受身凝集反応、酵素免疫測定法(ELISA)及びラジオイムノアッセイ(RIA)法が挙げられるが、これらに限定されない。同様のアッセイを使用して体液又は組織及び細胞抽出液中のヒトrhARの存在を検出する。
【0103】
当業者に自明の通り、上記単一特異的抗体の生産方法を使用してrhARペプチドフラグメント又は全長rhARに特異的な抗体を生産することもできる。
【0104】
例えば抗体がアガロースゲルビーズ担体と共有結合を形成するようにN−ヒドロキシスクシンイミドエステルで予備活性化したゲル担体であるAffigel−10(Biorad)に抗体を加えることによりrhAR抗体アフィニティーカラムを作製する。次にスペーサーアームを介するアミド結合により抗体をゲルに結合する。次に、残りの活性化エステルを1MエタノールアミンHCl(pH8.0)でクエンチする。カラムを水洗後、0.23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄し、非結合抗体又は外来タンパク質を除去する。次にカラムをリン酸緩衝食塩水(PBS)(pH7.3)で平衡化し、全長rhAR又はrhARタンパク質フラグメントを含む細胞培養上清又は細胞抽出液をカラムにゆっくりと通す。次に光学密度(A280)がバックグラウンドまで低下するまでカラムをリン酸緩衝食塩水で洗浄した後、タンパク質を0.23Mグリシン−HCl(pH2.6)で溶離する。次に精製rhARタンパク質をリン酸緩衝食塩水で透析する。
【0105】
イムノアフィニティー及び/又はリガンドアフィニティー法等の各種技術により宿主細胞中のrhAR濃度を定量するが、これらに限定するものではない。rhAR特異的アフィニティービーズ又はrhAR特異抗体を使用して35S−メチオニン標識又は未標識rhARを単離する。標識rhARタンパク質をSDS−PAGEにより分析する。rhARタンパク質特異抗体及び/又は抗ホスホチロシン抗体を使用するウェスタンブロッティング、ELISA又はRIAアッセイにより未標識rhARタンパク質を検出する。
【0106】
宿主細胞でrhARを発現させた後にrhARタンパク質を回収すると、活性形のrhARタンパク質が得られる。数種のrhARタンパク質精製法が利用可能であり、使用に適している。塩析、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイト吸着クロマトグラフィー及び疎水性相互作用クロマトグラフィーを種々に組合せるか又は個々に適用することにより細胞溶解液及び抽出液又は条件付け培地から組換えrhARタンパク質を精製することができる。
【0107】
本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質及び抗体はrhARレベルをスクリーニング及び測定するために使用することができる。組換えタンパク質、DNA分子、RNA分子及び抗体はrhARの検出とタイピングに適したキットを処方するのに利用できる。このようなキットは少なくとも1個の容器を緊密に保持するのに適した区画キャリヤーを含む。キャリヤーは更にrhARを検出するのに適した組換えrhAR又は抗rhAR抗体等の試薬を含む。更に標識抗原や酵素基質等の検出手段をキャリヤーに加えてもよい。
【0108】
医薬的に許容可能なキャリヤーの混合等の公知方法により、rhARのモジュレーターを含む医薬的に有用な組成物を処方することができる。このようなキャリヤーと処方方法の例はRemington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されている。有効な投与に適した医薬的に許容可能な組成物を形成するために、このような組成物は有効量のタンパク質、DNA、RNA、改変rhAR、又はrhARアゴニストもしくはアンタゴニストを含む。
【0109】
rhARのモジュレーターを含む治療用又は診断用組成物は疾患を治療又は診断するために十分な量を個体に投与する。有効量は個体の状態、体重、性別及び年齢等の種々の因子により異なる。他の因子としては投与方法も挙げられる。
【0110】
医薬組成物は皮下、局所、経口及び筋肉内等の種々の経路で個体に投与することができる。
【0111】
「化学的誘導体」なる用語は通常は基本分子の一部でない付加化学部分を含む分子を意味する。このような部分は基本分子の溶解度、半減期、吸収等を改善することができる。あるいは、前記部分は基本分子の望ましくない副作用を緩和するか、又は基本分子の毒性を低下させることができる。このような部分の例はRemington’s Pharmaceutical Sciencesを始めとする種々の教科書に記載されている。
【0112】
本明細書に開示する方法に従って同定した化合物は適当な用量で単独使用することができる。あるいは、他の薬剤を同時又は逐次投与することが望ましい場合もある。
【0113】
本発明は本発明の新規治療方法で使用するのに適した局所、経口、全身及び非経口医薬製剤を提供することも目的とする。本発明により活性成分として同定された化合物を含む組成物は慣用投与用賦形剤に加えた広範な治療剤形で投与することができる。例えば、タブレット、カプセル(各々定時放出製剤及び持続放出製剤を含む)、ピル、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ及び乳剤等の経口剤形又は注射により投与することができる。同様に、静脈内(ボーラス注射と輸液の両者)、腹膜組織内、皮下、閉鎖式又は非閉鎖式局所、又は筋肉内形態で投与することもでき、いずれも薬剤分野の当業者に周知の形態を使用する。
【0114】
本発明の化合物は1日1回投与してもよいし、合計1日用量を1日に2、3又は4回に分けて投与しても有利である。更に、本発明の化合物は適当な鼻孔内賦形剤の局所使用により鼻孔内形態で投与してもよいし、当業者に周知の経皮パッチ形態を使用する経皮経路により投与してもよい。経皮送達系の形態で投与するためには、製剤投与は当然のことながら投与期間を通して間欠投与するよりも連続投与したほうがよい。
【0115】
2種以上の活性剤を別個の製剤で使用して併用治療する場合には、活性剤を同時に投与してもよいし、各々時間をずらせて投与してもよい。
【0116】
本発明の化合物を使用する投与計画は患者の型、種、年齢、体重、性別及び病態;治療する症状の重篤度;投与経路;患者の腎、肝及び心臓血管機能;並びに使用するその特定化合物等の種々の因子に応じて選択する。通常の知識をもつ医師又は獣医であれば、症状の進行を防止、抑制又は阻止するために必要な薬剤の有効量を容易に決定及び処方することができる。毒性を生じずに効力を発揮する範囲内の薬剤濃度に達するように最適に調整するには、薬剤の標的部位利用率の動態に基づく投与計画が必要である。これには、薬剤の分配、平衡及び排出を考慮する必要がある。
【0117】
以下、実施例により本発明を例証するが、これらの実施例により発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0118】
rhARをコードするDNA分子の単離と特性決定
プライマー設計にはカニクイザルARのDNA配列(GenBank Acc.#U94179、添付配列表に配列番号6として開示)とアカゲザルARのEST(GenBank Accession No.AF092930)を使用することができる。アカゲザルAR ESTのヌクレオチド配列は以下の通りである。
【0119】
【化5】
Figure 2004530427
【0120】
アカゲザル前立腺由来メッセンジャーRNAを調製し、常法によりcDNAを合成した。標準PCR法により全長アカゲザルARをクローニングした。カニクイザルARに基づいてオリゴヌクレオチドプライマーを作製した。アカゲザル前立腺mAbから鋳型cDNAを合成した。プライマー対mkARF2(5’−ATG GAG GTG CAG TTA GGG CTG−3’;配列番号8)及びmkARR5(5’−GGT CTT CTG GGG TGG AAA GTA−3’;配列番号9)を使用してPCRにより遺伝子のNH末端部分を得、COOH末端部分はmkARF5(5’−ACG GCT ACA CTC GGC CAC CTC−3’;配列番号10)及びmkARR2(5’−AAC AGG CAG AAG ACA TCT GAA−3’;配列番号11)を使用して得た。各フラグメントをpCRIIベクターにサブクローニングし、各サブクローンからのDNAでシーケンシング確認を行った。NH及びCOOH両末端DNA配列アセンブリからのコンセンサス配列に比較して野生型cDNA配列を含むクローンを使用して全長cDNAを構築した。cDNAの5’及び3’末端をKpnI部位にライゲートし、pCRIIベクターにクローニングすることにより最終全長cDNAを得た。ヌクレオチド配列を再びシーケンシングにより確認した。同様にmkARR7プライマー(5’−GGC GGC CGA GGG TAG ACC CTC−3’;配列番号12)を使用して細分化アカゲザルcDNAライブラリーでcDNA伸長によりアカゲザルARの開始Met及び5’−UTR情報を得た。クローニングしたアカゲザルARcDNAはコーディング領域にアカゲザルARと7ヌクレオチド変異を示し、その結果、2アミノ酸残基変異を示す。両者のオープンリーディングフレームはヒト形よりも短い同一polyQ及びpolyG配列を示し、DBD及びLBD領域はヒト形に一致する。
【実施例2】
【0121】
in vitroスクリーニングアッセイ用GST−rhAR融合タンパク質の作製
発現ベクター構築:完全LBDを含む残基601〜895を含むPCRフラグメントをpESP−1発現ベクター(#251600,Stratagene,Lo Jolla,CA)のSmaI部位に挿入し、GST−Flagタグの下流にrhARLBDを形成した。最終結合配列はベクター5’−GGA TCC CCC ACT CTG GGA GCC ... ... CTG CCT GTT GGG TAA−3’ベクターである。
【0122】
AR発現−Stratageneのプロトコールに従ってpESP−1ベクターを使用してGST−Flag−rhARLBD(Mr=60kDa)を酵母で発現させ、TEGM/DTT/PI緩衝液[10mM Tris,pH7.4,1mM EDTA,10%グリセロール,10mMモリブデン酸、2mM DTT,酵母前立腺インヒビターカクテル(PI:Sigma)50μl/g酵母及びPI完全(PI:Boehringer−Mannheim)1/10容量/g酵母]に溶解させる。
【0123】
融合タンパク質精製−TEGM/DTT緩衝液を使用するバッチ精製法により抗フラグM2アフィニティーゲル(Sigma)を使用して上記融合タンパク質を精製する。フラグペプチド100μg/mlを含有するTEGM/DTTを使用してタンパク質を溶離する。
【0124】
ヒドロキシアパタイト結合アッセイ−典型例では、18時間4℃でインキュベートすることにより(50mM Tris,pH7.5,10%グリセロール,0.8M NaCl,1mg/ml BSA及び2mMジチオスレイトールを含む)結合反応液100μl中で組換え精製GST−Flag−rhARLBD0.25μg/mlと2nM H−R1881を結合させる。各種濃度の未標識試験化合物の存在下に平行結合反応アリコート中でH−R1881結合置換を調べる。初期18時間結合反応後に50%(wt/vol)ヒドロキシアパタイト(HAP)スラリー100μlを各試料に加え、ボルテックスし、氷上で〜10分間インキュベートする。次に、試料を遠心分離し、上清を吸引して未結合リガンドを除去する。HAPペレットを洗浄用緩衝液(40mM Tris,pH7.5,100mM KCl,1mM EDTA及び1mM EGTA)で3回洗浄する。リガンド結合GST−RhARを含む3回洗浄HAPペレットを95%EtOHに加え、シンチレーション液5mlを加えたシンチレーションバイアルに移し、混合し、計数し、組換えRhAR融合タンパク質に結合した放射性リガンド(H−R1881)を定量する。約1nMのIC50を示す公知高親和性リガンド(例えば5−αジヒドロテストステロンや未標識R1881)に結果を比較する。
【0125】
以上、例証を目的とする実施例により本発明の原理を教示したが、当然のことながら、本発明の実施は特許請求の範囲とその等価物に該当する通常の全変形、応用又は改変を含む。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1A】図1A〜CはrhARをコードするオープンリーディングフレームを含むヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。下線で示したヌクレオチド1051(「A」)は対立遺伝子変異体の部位であり、(配列番号3に開示するように)「G」残基でもよい。
【図1B】図1A〜CはrhARをコードするオープンリーディングフレームを含むヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。下線で示したヌクレオチド1051(「A」)は対立遺伝子変異体の部位であり、(配列番号3に開示するように)「G」残基でもよい。
【図1C】図1A〜CはrhARをコードするオープンリーディングフレームを含むヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。下線で示したヌクレオチド1051(「A」)は対立遺伝子変異体の部位であり、(配列番号3に開示するように)「G」残基でもよい。
【図2】rhARのアミノ酸配列(配列番号2)を示す。太字下線領域(配列番号2の残基535〜残基600)はDNA結合ドメイン(DBD)である。残基210(同じく太字下線で示すGlu残基)は対立遺伝子変異体の部位であり、(配列番号3によりコードされ、本明細書に配列番号4として開示するように)Gly残基でもよい。
【図3A】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。
【図3B】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。
【図3C】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。
【図3D】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。
【図3E】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。
【図3F】図3A〜Fはアカゲザルアンドロゲン受容体タンパク質(配列番号2)のオープンリーディングフレームを含むコーディング鎖(配列番号1)と非コーディング鎖(配列番号5)を示す。下線部(即ち配列番号2のアミノ酸残基535〜アミノ酸残基600)は発現rhARタンパク質のDBD領域を示す。

Claims (58)

  1. 配列番号2に3文字略記で示す下記アミノ酸配列:
    Figure 2004530427
    を含むアカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  2. 請求項1に記載のDNA分子を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  3. 請求項2に記載のDNA発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  4. (a)請求項2に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記DNA発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、
    組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  5. 配列番号2に3文字略記で示す下記アミノ酸配列:
    Figure 2004530427
    から成るアカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  6. 請求項5に記載のDNA分子を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  7. 請求項6に記載のDNA発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  8. (a)請求項6に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、
    組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  9. 配列番号1に示す下記ヌクレオチド配列:
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    を含むアカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  10. 配列番号1のヌクレオチド154〜約ヌクレオチド1257から構成される請求項9に記載のDNA分子。
  11. 請求項9に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるための発現ベクター。
  12. 請求項10に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるための発現ベクター。
  13. 請求項11に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  14. 請求項12に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  15. (a)請求項11に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  16. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項15に記載の方法。
  17. 配列番号1に示す下記ヌクレオチド配列:
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    から構成されるアカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  18. 配列番号1のヌクレオチド423〜約ヌクレオチド3108から構成される請求項17に記載のDNA分子。
  19. 請求項17に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  20. 請求項18に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  21. 請求項19に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  22. 請求項20に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  23. (a)請求項19に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  24. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項23に記載の方法。
  25. 配列番号2に記載のアミノ酸配列を含む精製アカゲザルARタンパク質。
  26. 配列番号2に記載のアミノ酸配列から構成される精製アカゲザルARタンパク質。
  27. 配列番号1に記載のヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターをトランスフェクトした宿主細胞から誘導される精製アカゲザルARタンパク質。
  28. 前記DNA発現ベクターが配列番号1の約ヌクレオチド423〜約ヌクレオチド3108を含む請求項27に記載の精製アカゲザルARタンパク質。
  29. 配列番号4に3文字略記で示す下記アミノ酸配列:
    Figure 2004530427
    を含む、アカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  30. 請求項29に記載のDNA分子を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  31. 請求項30に記載のDNA発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  32. (a)請求項30に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記DNA発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  33. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項32に記載の方法。
  34. 配列番号4に3文字略記で示す下記アミノ酸配列:
    Figure 2004530427
    から構成される、アカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  35. 請求項34に記載のDNA分子を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  36. 請求項35に記載のDNA発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  37. (a)請求項35に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  38. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項37に記載の方法。
  39. 配列番号3に示す下記ヌクレオチド配列:
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    を含む、アカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  40. 配列番号3のヌクレオチド154〜約ヌクレオチド1257から構成される請求項39に記載のDNA分子。
  41. 請求項39に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるための発現ベクター。
  42. 請求項40に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるための発現ベクター。
  43. 請求項41に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  44. 請求項42に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  45. (a)請求項41に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  46. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項45に記載の方法。
  47. 配列番号3に示す下記ヌクレオチド配列:
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    Figure 2004530427
    から構成されるアカゲザルARタンパク質をコードする精製DNA分子。
  48. 配列番号3のヌクレオチド423〜約ヌクレオチド3108から構成される請求項47に記載のDNA分子。
  49. 請求項47に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  50. 請求項48に記載のDNA分子を含む、アカゲザルARタンパク質を発現させるためのDNA発現ベクター。
  51. 請求項49に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  52. 請求項50に記載の発現ベクターを含む、組換えアカゲザルARタンパク質を発現する宿主細胞。
  53. (a)請求項49に記載の発現ベクターを適当な宿主細胞にトランスフェクトする段階と、
    (b)前記発現ベクターから前記アカゲザルARタンパク質を発現させる条件下で段階(a)の宿主細胞を培養する段階を含む、組換え宿主細胞でアカゲザルARタンパク質を発現させる方法。
  54. 宿主細胞が酵母宿主細胞である請求項53に記載の方法。
  55. 配列番号4に記載のアミノ酸配列を含む精製アカゲザルARタンパク質。
  56. 配列番号4に記載のアミノ酸配列から構成される精製アカゲザルARタンパク質。
  57. 配列番号3に記載のヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターをトランスフェクトした宿主細胞から誘導される精製アカゲザルARタンパク質。
  58. 前記DNA発現ベクターが配列番号3の約ヌクレオチド423〜約ヌクレオチド3108を含む請求項57に記載の精製アカゲザルARタンパク質。
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