JP2001509659A - 複数のセンサで信号のレベル及び遅延を測定する方法及び装置 - Google Patents

複数のセンサで信号のレベル及び遅延を測定する方法及び装置

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JP2001509659A JP2000502496A JP2000502496A JP2001509659A JP 2001509659 A JP2001509659 A JP 2001509659A JP 2000502496 A JP2000502496 A JP 2000502496A JP 2000502496 A JP2000502496 A JP 2000502496A JP 2001509659 A JP2001509659 A JP 2001509659A
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Abstract

(57)【要約】 複数のセンサの間で利得及び時間遅延を自動的に算出する方法及び装置である。例示的な実施形態では、1つのセンサが、測定された信号量に対する基準センサとみなされ、この信号量が狭帯域プロセスと仮定される。次いで、同じ測定量に対する追加のセンサの相対利得及び相対時間遅延が、適応フィルタリング・アルゴリズムに基づいて自動的に算出される。有利なことには、開示した実施形態は、標準デジタル信号処理の構成要素を使用して実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は信号処理に関し、詳細には、複数の信号センサでの信号のレベル及び
時間遅延の測定に関するものである。
【0002】 多くの信号処理の応用分野では、特定の信号源に対する複数の信号センサの相
対感度を求めることが望まれる。例えば、ハンズフリーの移動電話では、デュア
ル・マイクロフォンをビーム形成方式と組み合わせて使用し、自動車内での周囲
の騒音(background noise)及びエコーの効果を低減する。この場合、様々な音源
に対するマイクロフォンの相対感度に関する情報を使用して、例えば、特定のユ
ーザの方へ空間ビームを形成し、及び/又は、他のユーザ又は拡声器に対する空
間ノッチを形成する。このような方法では、マイクロフォン感度に関する動的情
報を高速にかつ正確に得る必要がある。
【0003】 図1は、ハンズフリーの移動電話での様々な信号源に対するデュアル・マイク
ロフォンの相対感度を測定する従来技術のシステム100を示す。図のように、
従来技術のシステム100は、第1マイクロフォン115、第2マイクロフォン
125、適応フィルタ135、及び加算装置140を含む。第1マイクロフォン
115の出力y(k)は加算装置140の正の入力に結合され、第2マイクロ
フォン125の出力y(k)は適応フィルタ135の入力に結合される。適応
フィルタ135の出力y^(k)は加算装置140の負の入力に結合され、加
算装置140の出力e(k)は適応フィルタ135へのフィードバック信号とし
て使用される。
【0004】 図1のように、第1マイクロフォン115は、第1信号源110のより近くに
位置決めされ、第2マイクロフォン125は第2信号源120のより近くに位置
決めされる。例えば、第1マイクロフォン115は、自動車の運転手のより近く
に位置する日除けに取り付けられたハンズフリー・マイクロフォンでよく、第2
マイクロフォン125は、自動車内の乗客のより近くに取り付けられた可動ユニ
ット内の内臓マイクロフォンでよい。図1には示していないが、当業者には、デ
ジタル信号が適応フィルタ135及び加算装置140によって処理されるよう、
第1マイクロフォン115及び第2マイクロフォン125のそれぞれの出力位置
にアナログ前処理回路やアナログ・デジタル変換回路を含むことが可能であるこ
とも理解されよう。加算装置140の出力e(k)は、第1マイクロフォン11
5の出力y(k)と適応フィルタ135の出力y^(k)との間の差を表わ
し、本明細書では誤差信号と呼ばれる。
【0005】 動作時に、適応フィルタ135のフィルタ係数は、誤差信号e(k)が最小限
に抑えられるように最小2乗アルゴリズムを使用して調整される。言い換えれば
、適応フィルタ135は、適応フィルタ135の出力y^(k)が第1マイク
ロフォン115の出力y(k)にできるだけ近くなる(出力y(k)の推定
量になる)ように調整される。したがって、適応フィルタ135は、マイクロフ
ォン115、125を物理的に分離することによって得られる信号効果をモデル
化するように試みる。例えば、乗客120が通話する際、乗客の声は、第2マイ
クロフォン125に到達するよりもわずかに遅れて第1マイクロフォン115に
到達し、第1マイクロフォン115で受信される対応する通話信号レベルは、第
2マイクロフォン125で受信されるレベルと比べていくらか減衰する。したが
って、適応フィルタ135は同様な遅延効果及び減衰効果を与えるように調整さ
れる。
【0006】 その結果、各ユーザに対するマイクロフォンでの相対時間遅延及び相対信号減
衰は、例えば、引用によって本明細書に全体的に組み込まれる、Y.T.Cha
n、J.M.Riley、及びJ.B.Plant著「A parameter
estimation approach to time delay e
stimation and signal detection」IEEE
Transactions on Acoustics,Speech and
Signal Processing、第ASSP28巻、1980年2月2
8日に記載された適応フィルタ135の係数に基づいて算出することができる。
しかし、図1のシステムの1つの欠点は、周囲の騒音が存在するときに、このシ
ステムの性能が著しく低下することである。その結果、図1のシステムは、顕著
な周囲の騒音(例えば、道路や交通の騒音)がよく起こる大部分の実際の応用分
野では有用ではない。したがって、複数のセンサでの相対信号レベル及び相対時
間遅延を測定する方法及び装置が必要とされる。
【0007】
【発明の概要】
本発明は、固定フィルタと適応フィルタとを組み合わせて使用し、複数のセン
サに関する信号レベル及び時間遅延が正確にかつ確実に推定されるシステムを提
供することによって、前述及びその他の要求を満たす。例示的な実施形態では、
固定フィルタは、当該の信号源を広帯域の周囲の騒音と区別するために使用され
る少なくとも1つの比較的狭い通過帯域を含む。このような実施形態では、固定
フィルタは基準センサに結合され、適応フィルタは二次センサに結合される。固
定フィルタの出力及び適応フィルタの出力から得られた誤差信号を使用して、適
切な最小2乗アルゴリズムに従って適応フィルタのフィルタ係数が調整される。
固定フィルタの係数及び適応フィルタの係数を使用して、2つのセンサの間の時
間遅延及び相対レベルの推定量が算出される。次いで、これらの推定量を使用し
てセンサ選択及びビーム形成に関する決定を下すことができる。
【0008】 例示的な実施形態では、当該信号が存在しないときにそのことを示す活動検出
器を用いて、システムの機能が補正される。活動検出器では、適応フィルタ内の
蓄積エネルギーが、固定フィルタの係数から得られた予想される最小値と比較さ
れる。蓄積エネルギーが要求値よりも小さく、当該の信号が存在しない(すなわ
ち、周囲の騒音のみが存在する)ことが示されると、時間遅延の推定量及び相対
レベルの推定量が適切な値に設定され、当該信号が存在しない期間中でもシステ
ムの適切な動作が確保される。
【0009】 追加の実施形態では、2つよりも多くの信号センサが使用される。このような
実施形態では、1つのセンサが基準センサとみなされて固定フィルタに結合され
、それに対して追加の各センサが適応フィルタに結合される。追加の各センサに
ついては、固定フィルタの出力及び対応する適応フィルタの出力から得られる誤
差信号を使用して、対応する適応フィルタ係数が更新される。したがって、基準
センサと追加の各センサとの間の時間遅延及び相対信号レベルの確実な推定量を
算出することができ、センサ選択及びビーム形成に対して高度な決定を下すこと
ができる。
【0010】 一般に、本発明は、複数のセンサでの時間遅延及び相対信号レベルを推定する
ための、計算が簡単でありしかも正確で確実な方法を提供する。本発明の教示は
、様々な信号処理分野に適用することができる。更に、本発明は、例えば前述の
ハンズフリーの移動電話への応用分野だけでなく、テレビ電話など他の音響応用
分野に使用することができる。更に、本発明は、当該信号が(例えば、セルラー
無線システム内の移動ユニット及び/又は基地局からの)無線周波数伝送であり
、センサが無線周波数の検知アンテナ要素である無線通信応用分野に適用するこ
とができる。以下に、本発明のこれら及びその他の特徴及び利益について、添付
の図面に示す例示的な例を参照して説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明に従って構成されたレベル遅延測定システム200を示す。図
のように、システム200は、第1センサ215、第2センサ225、固定FI
Rフィルタ230、適応FIRフィルタ235、及び加算装置240を含む。第
1センサ215の出力y(k)は固定フィルタ230の入力に結合され、固定
フィルタ230の出力y(k)は加算装置240の正の入力に結合される。第
2センサ225の出力y(k)は適応フィルタ235の入力に結合され、適応
フィルタ235の出力y^(k)は加算装置240の負の入力に結合される。加
算装置240から出力された誤差信号e(k)は適応フィルタ235にフィード
バックされる。
【0012】 図のように、第1センサ215は、第1信号源210のより近くに位置決めさ
れ、第2センサ225は第2信号源220のより近くに位置決めされる。例えば
、第1センサ215は、自動車の運転手のより近くに位置する日除けに取り付け
られたハンズフリー・マイクロフォンでよく、第2センサ225は自動車内の乗
客のより近くに取り付けられた移動ユニット内の内臓マイクロフォンでよい。別
法として、第1及び第2センサ215、225はそれぞれ、第1及び第2の無線
周波数信号源のより近くに位置決めされたアンテナ要素でよい。図2には図示し
ていないが、当業者には、固定フィルタ230、適応フィルタ235、及び加算
装置240によってデジタル信号が処理されるように、第1及び第2センサ21
5、225のそれぞれの出力にアナログ前処理回路やアナログ・デジタル変換回
路を含むことが可能であると理解されよう。
【0013】 固定フィルタ230は、注目の少なくとも1つの比較的狭い通過帯域を含むよ
うに設計される。例えば移動電話では、通過帯域は、人間の通話の大部分のエネ
ルギーが集中する300Hz周波数乃至600Hz周波数に対応する帯域でよい
。無線通信応用分野では、通過帯域は、無線周波数伝送に割り付けられた帯域幅
に対応する。いずれの場合も、応用分野の要件又は環境面の条件の変化を補正す
る必要に応じて、固定フィルタ230の係数を調整することができる。例えば、
ハンズフリー移動電話の応用分野では、固定フィルタ230は、特定の自動車に
関して受信された信号対雑音比を最適化するように設計することができる。更に
、例えば測定された信号対雑音比に応じて、フィルタ230の係数を動的に調整
することができる。
【0014】 本発明によれば、固定フィルタ230は、各通過帯域内で単位利得及び零位相
を生成するように設計される。更に、最大のストップバンド減衰を確保するため
に、固定フィルタ230の雑音利得も最小限に抑えられる。以下に詳しく説明す
るように、固定フィルタ230から供給される従来型の情報(すなわち、固定フ
ィルタ230から出力される信号出力の狭帯域性)を使用して、システムが周囲
の騒音の影響を受けないようにする。
【0015】 動作時に、適応フィルタ235のフィルタ係数は、誤差信号e(k)が最小限
に抑えられ、適応フィルタ235の出力y^(k)が固定フィルタ230の出力
(k)にできるだけ近くなるように、適切な最小2乗アルゴリズムを使用し
て調整される。後述のように、各信号源210、220に対する第1及び第2セ
ンサ215、225での相対時間遅延及び相対信号減衰は、適応フィルタ235
の係数と固定フィルタ230に関連する事前情報とに基づいて算出される。図2
に明示的に示すように、当業者には、適切なデジタル信号プロセッサをシステム
200と一体化して適応フィルタ235の最小2乗更新を行い、かつ時間遅延の
推定量及び信号レベルの推定量を算出できることが理解されよう。
【0016】 図2のシステム200の動作を明確にするために、以下に図3及び図4に関す
る厳密な数学的分析を展開する。この分析は、2つのセンサ及び2つの信号源に
ついて明示的に展開されるが、当業者には、この手法が任意の数の信号源及びセ
ンサを含む応用分野に容易に応用できることが理解されよう。また、前述の音響
ハンズフリー移動電話の応用分野を適時参照するが、当業者には、前述の無線通
信応用分野を含む他の多数の信号処理分野にこの手法を適用できることも理解さ
れよう。
【0017】 図3は、2次元での信号源及びセンサの配置の典型的な例を示す。この図には
、第1及び第2センサ215、225が、2つの信号源210、220に隣接し
て位置決めされている。図のように、(第1の点線の弧315で示す)第1信号
源210から放出された信号は、第2の信号センサ225に衝突する前に第1の
信号センサ215に衝突する。したがって、第1信号源210のために第2セン
サ225で受信される信号は、同じ信号源210のために第1センサ215で受
信される信号が遅延され減衰されたバージョンである。また、(第2の点線の弧
325で示す)信号源220から放出された信号は、第1センサ215に衝突す
る前に第2センサ225に衝突し、第2信号源220のために第1センサ215
で受信される信号は、同じ信号源220のために第2センサ225で受信される
信号が遅延され減衰されたバージョンである。第1及び第2信号源210、22
0に対するセンサ215、225の空間的分離(したがって、対応する時間遅延
及びレベル減衰)は、図3ではそれぞれ、第2及び第1の線分320、310で
示されている。
【0018】 瞬間時刻kでの(アナログ前処理及びアナログ・デジタル変換の後の)第1及
び第2センサ入力が、それぞれx(k)及びx(k)で示される場合、第2
センサ入力x(k)は一般に第1センサ入力x(k)の遅延されスケーリン
グされたバージョンである。言い換えれば、x(k)=1/S×x(k−D
 ̄)であり、この場合、スケールファクタSは0よりも大きく、遅延D ̄は正の
値だけでなく負の値もとることができる。厳密に言えば、D ̄<0である場合(
例えば、第2信号源220から放出された信号の場合)、第1の入力x(k)
は、第2の入力x(k)の遅延され縮小されたバージョンである。しかし、表
記を簡略化するために、一般性を失わずにすべてのD ̄の値について第2の入力
(k)を遅延信号として示す。
【0019】 因果的フィルタリング問題を導入するには、第1センサの後に続く信号経路に
固定遅延Δを挿入することができる。これは、大部分の応用分野で自然な手法で
あるが、本発明が期待されたように働くための必要条件ではない。このことにつ
いて以下で詳しく説明する。余分の遅延Δを導入した場合、第1及び第2の中間
信号y(k)、y(k)を次式のように定義することができる。
【0020】
【数5】
【0021】
【数6】
【0022】 上式で、qは周知の遅延演算子を示し(すなわち、qy(k)=y(k+1)
、q−1y(k)=y(k−1)など)、DはΔ−D ̄として定義される。因果
的フィルタリングについては、Δ>D ̄であることに留意されたい。
【0023】 議論の助けとして、図4は、レベル遅延測定システムにおける入力信号x
k)、x(k)及び中間信号y(k)、y(k)を示す。図4のシステム
400は、(前述の一定の遅延Δに対応する)遅延ブロック410が第1センサ
215と固定フィルタ230との間に位置決めされることを除いて、図2のシス
テム200と同一である。以下の議論では、固定フィルタ230の係数が第1の
係数ベクトルcで記憶され、適応フィルタ235の時変係数が第2の係数ベク
トルc^(k)で記憶されると仮定する。
【0024】 一般に、本発明は、測定されたセンサ入力x(k)及びx(k)に基づい
て遅延D及びスケールファクタSを推定するための、計算が簡単でありしかも正
確な方法を提供する。有利な点として、この方法によれば、例えば前述のハンズ
フリー移動電話で首尾良く使用できるように周囲の騒音の影響を受けない。推定
量、例えばD及びS(この場合、kは、定時刻kまでのセンサ入力がD及び
Sの計算に使用されることをを示す)を使用してシステム性能を向上させること
ができる。
【0025】 例えば、移動電話では、推定量D及びSを周知のビーム形成技法と組み合
わせて使用し、センサ215、225の感度を第1及び第2信号源210、22
0に対して電子的に高くかつ低くすることができる。例えば、特定の信号源がア
クティブであるとき(例えば、運転手が通話しているとき)、この信号源の方向
にビームを形成し、その受信を最適化することができる。別法として、信号源が
センサから遮断すべきである信号を生成するとき(例えば、信号源が厄介なフィ
ードバック又はエコーを生じさせる可能性のある拡声器であるとき)は、空間フ
ィルタリングを使用して、センサの感度をこの信号源に対して低くすることがで
きる。
【0026】 更に、システムは、特定の信号源がアクティブであるときに、特定のセンサで
検出された信号のみを選択的に透過させることができる。例えば、一方のセンサ
が(例えば、物理的に乗客に近接しているために)運転手に対する感度よりも乗
客に対する感度の方がずっと高い場合、乗客のみが通話しているときにこのセン
サで受信される信号のみを透過することが望ましいことがある。
【0027】 図4に戻るとわかるように、固定フィルタ230から出力される信号y(k
)(すなわち、第1の中間信号y(k)のフィルタリングされたバージョン)
は、次式によって与えられる。
【0028】
【数7】
【0029】
【数8】
【0030】
【数9】
【0031】 上式で、Lは固定フィルタ230のオーダーであり、{c},l=0,…,
Lは固定フィルタ係数である。また、適応フィルタ235から出力される信号y
^(k)(すなわち、第2の中間信号y(k)のフィルタリングされたバージ
ョン)は、次式によって与えられる。
【0032】
【数10】
【0033】
【数11】
【0034】
【数12】
【0035】 上式で、ベクトルc^(k)は適応フィルタ235の時変フィルタ係数を含む
。ベクトルc^(k)は、以下のように誤差信号e(k)に基づいて更新される
【0036】
【数13】
【0037】
【数14】
【0038】 上式で、μは間隔0≦μ<2の利得係数(一定又は時変)であり、‖‖は平
方ユークリッド・ベクトルのノルムを示す。式(9)及び式(10)によって記
述される適応アルゴリズムは、周知の正規化された最小2乗平均(N−LMS;N
ormalized Least Mean Squares)アルゴリズムである。帰納的最小2乗アルゴリ
ズム(RLS;Recursive Least Squares)や最小2乗平均アルゴリズム(LMS
;Least mean Squares)などの代替適応方式を使用することもできる。適応アル ゴリズム全般についての詳細は、例えば、それぞれ、引用によって本明細書に合
体されるB.Widrow及びS.D.Sterarns著「Adaptive
Signal Processing」Prentice Hall、Eng
lewood Cliffs、NJ、1985年やL.Ljung及びT.So
derstrom著「Theory and Practice of Rec
ursive Identification」M.I.T.Press、Ca
mbridge,MA、1983年を参照されたい。有利なことには、上記に定
義した各数量は、標準デジタル信号処理構成要素を使用して算出することができ
る。
【0039】 広帯域源がセンサ215、225に衝突した場合、適応フィルタ235の係数
は、固定フィルタ230の係数が遅延されスケーリングされたバージョンに収束
する。特に、固定ベクトルcのあらゆる係数が1である場合(すなわち、固定
フィルタをほとんど使用しない場合)、時変ベクトルc^(k)は、スケーリン
グされた遅延の近似値に収束する(すなわち、SqD ̄−Δ=Sq−D)。従来
技術のシステムでは、このような結果を使用して時間遅延が推定されている。例
えば、引用によって本明細書と合体されるY.T.Chan、J.M.F.Ri
ley、及びJ.B.Plant「Modeling of time del
ay and its application to estimation
of nonstationary delays」IEEE Transa
ctions on Acoustics,Speech,and Signa
l Processing、第ASSP−29巻、第3号、577ページ乃至5
81ページ、1981年6月を参照されたい。このようなシステムに関連する1
つの欠点は、周囲の騒音が存在するときに全体的なシステム性能が著しく低下し
、システムが実世界の大部分の応用分野で非実用的なものになることである。
【0040】 有利なことには、本発明は、信号源信号を周囲の騒音と区別する事前の知識を
組み込むことによって、システム性能を著しく向上させられることを教える。全
体的な性能を向上させるには、この事前の知識がすべての状況で真であるべきで
ある。例えば、本発明は、注目の信号源信号が1つ又は複数の中心周波数の周り
に集中し、それに対して周囲の騒音が比較的平坦で広帯域の周波数内容又はパワ
ー・スペクトル密度を有するときに、このような事前情報が利用できることを教
える。このような場合、本発明は、固定FIRフィルタ230を1つ又は複数の
通過帯域を有する帯域フィルタとして指定できることを教える。
【0041】 例えば、移動ハンズフリー分野の通話信号の場合、通話信号のエネルギーが1
00Hz乃至250Hzの間に集中すると仮定するのが合理的である。具体的に
は、男性通話者の基本周波数は通常、約100Hzであり、女性通話者の基本周
波数は通常、約250Hzである。この情報に鑑みて、本発明は、固定フィルタ
230のいくつかの可能な設計代替策を教える。例えば、固定フィルタ230は
、2つの通過帯域を含み、第1及び第2の通過帯域がそれぞれ、中心周波数10
0Hz及び250Hzを有するように設計することができる。別法として、固定
フィルタ230は、中心周波数が200Hzであり、女性通話者の基本周波数と
男性通話者の第1の調波周波数とを含む周波数帯域に広がる、単一の通過帯域を
含むように設計することもできる。
【0042】 実際には、前者の手法は、後者の手法よりも高いオーダーのフィルタを使用す
る必要がある。一般に、設計周波数の数が2倍になると、フィルタのオーダーL
も2倍になる。以下の議論では、m個の異なる通過帯域を有する固定フィルタ2
30について検討する。中心周波数{ω}l=1,…,mでは、フィルタは単
位利得及び零位相を実現するように設計される。また、固定フィルタ230は、
次式のように定義されるフィルタ雑音利得(NG)を最小限に抑えることによっ
て、ストップ・バンドの最大減衰を実現するように設計される。
【0043】
【数15】
【0044】 上式で、C(z−1)=c+c−1+…+c−Lであり、積分は
単位円の周りで進行する。パーセヴァル(Parseval)の関係により、FIRフィル
タの雑音利得は次式によって与えられる。
【0045】
【数16】
【0046】 固定フィルタ230を設計するときは、次式のように正弦の和を含む入力信号
in(k)を検討する。
【0047】
【数17】
【0048】 上式で、{ω}、l=1,…,mは固定FIRフィルタの所望の中心周波数
であり、ω∈(0,π),ω≠ω,l≠j,{α}は未知の定数α
0、l=1,…,mであり、{φ}は、一様分散確率変数φ∈(−π,π]
、l=1,…,mである。次に、次式のように、係数ベクトルcを有し、出力
out(k)、すなわち、任意のd、−∞<d<∞について入力yin(k)
の(初期遷移が減衰した後の)厳密なdステップ予測を与える固定FIRフィル
タ230を検討する。
【0049】
【数18】
【0050】
【数19】
【0051】
【数20】
【0052】 d=0の場合(すなわち、係数ベクトルcの場合)、固定FIRフィルタ2
30は、必要に応じて中心周波数{ω}l=1,…,mで単位利得及び零位相
を実現する。また、広帯域雑音に対する感度を最小限に抑える場合(すなわち、
数式(12)の数量を最小限に抑える場合)、(L>2m−1であるようなフィ
ルタ長Lについては)、以下の結果が成立する。
【0053】
【数21】
【0054】 上式で、Lは{2m×(L+1)}行列である。
【0055】
【数22】
【0056】 上式で、p(d)は2m予測ベクトルである。
【0057】
【数23】
【0058】 図5の第1及び第2のプロット510、520は、それぞれ、上記で説明した
手法をd=0、L=32、m=1、ω=200Hz、及びサンプリング速度8
000Hzの各値と共に使用して設計された固定フィルタ230の振幅応答及び
位相応答を示す。図5に点線で示すように、固定フィルタ230は、必要に応じ
て中心周波数200Hzで単位利得及び零位相を実現する。
【0059】 前述のように、適応フィルタ235を更新するために使用される適応アルゴリ
ズムは、適応フィルタ235を、固定フィルタ230の遅延されスケーリングさ
れた複製に収束させる。具体的には、d=0(すなわち、係数c)の固定FI
Rフィルタ230の場合、適応フィルタ235の係数は次式のように収束する。
【0060】
【数24】
【0061】 上式で、S及びDはそれぞれ、センサ215、225の物理的分離によって生
じるスケールファクタ及び時間遅延である。したがって、本発明は、式(20)
によって与えられるベクトル関係からスケールファクタS及び時間遅延Dの推定
量を算出できることを教える。例えば、S^が、適応フィルタ235の係数c
^(k)に基づくSの推定量を示す場合、次式のように式(20)から推定量S
を算出することができる。
【0062】
【数25】
【0063】 更に、SはDの事前の知識なしに推定することができる。このことを理解する
にはまず、式(21)が、c−Dとc^(k)が共にサイズL+1のベクトルで
あるベクトル等式であることに留意されたい。次いで、式(17)から、Lc =p(−D)が成立する。したがって、左の式(21)の両辺を左から、式(
18)で定義された{2m×(L+1)}行列Lに乗じると、以下の結果が与え
られる。
【0064】
【数26】
【0065】 上式で、式(22)の両辺は2mベクトルである。次いで、p(D)p(D
)=m(式(19)参照)である場合、式(22)は次式のように書き直すこと
ができる。
【0066】
【数27】
【0067】 式(23)と、S>0であることから、定時刻kでのスケールファクタSの推
定量S^を次式のように算出することができる。
【0068】
【数28】
【0069】 スケールファクタSの推定量S^を与えられた場合、次式のように最小2乗
を使用して時間遅延Dの推定量Dを算出することができる。
【0070】
【数29】
【0071】 等価的に、時間遅延Dの推定量Dを次式のように算出することができる。
【0072】
【数30】
【0073】 有利なことには、推定量Dは実際上反復的に算出することができる。遅延勾
配{dp(D)/dD}が式(19)から容易に導かれることに留意されたい。
【0074】 したがって、本発明は、スケールファクタSの推定量及び時間遅延Dの推定量
を簡単に算出できることを教える。有利なことには、周知のデジタル信号処理の
構成要素を使用して前述の各計算を行うことができる。固定フィルタ230から
与えられる一貫した事前情報のために、これらの推定量は周囲の騒音が存在する
場合でも有効である。
【0075】 システムは、すべての信号源が非活動状態であるときでも、適切なシステム性
能を確保する活動検出器を追加することによって、更に拡張することができる。
例えば、信号源210と信号源220がどちらも活動状態ではない場合、センサ
215、225で受信される信号x(k)及びx(k)は、互いに相関しな
い雑音のみを含む。このような場合、適応フィルタ係数c^(k)は空ベクトル
に収束し、このことは、スケールファクタ推定量S^が零に収束する傾向があ
り、それに対して時間遅延推定量Dが任意の値をとれることを意味する。この
ことを防止するために、活動検出器が注目の信号が存在しないことを検出したと
きに、推定量S^、Dを明示的に適切な値に設定することができる。
【0076】 例示的な活動検出器は、フィルタ雑音利得の推定量を所定のしきい値(すなわ
ち、予測雑音利得値)と比較する。次式のように式(12)から適切なしきい値
を導くことができる。
【0077】
【数31】
【0078】 動作時に、活動検出器は、フィルタ雑音利得の推定量NGを適応フィルタ・タ
ップの2乗の和として算出する(すなわち、NG=c^(k)c^(k))。
推定量NGが所定のしきい値よりもずっと小さい場合、遅延推定量Dが零に設
定され、スケールファクタ推定量S^が1に設定され、適切なシステム動作が
確保される。雑音利得NGの値が遅延Dに依存しないので、単一のしきい値を記
憶すれば十分であることに留意されたい。
【0079】 以下の擬似コードを使用して、例示的なシステムを実現することができる。当
業者には、このような擬似コードが、標準デジタル信号処理の構成要素を使用し
て容易に達成されることが理解されよう。
【0080】 <スケールファクタ及び時間遅延推定ルーチン> (フィルタリング):固定FIRフィルタ及び適応FIRフィルタからの出力を
算出する(kは実行時間指数を示す)。
【0081】 Y1=y1(k:−1:k−L); Y2=y2(k:−1:k−L); y1hat(k)=Y2’*C; y1fil(k)=Y1’*CO; err(k)=y1fil(k)−y1hat(k); (エネルギー計算及び利得制御):入力中のエネルギーが低い場合、簡単な利得
制御方式を使用して利得μを零に設定する。瞬間エネルギーを長時間平均と比較
する。
【0082】 emcm(k)=sum(y1hat(k:−1:k−L).^2); eave(k)=0.999*eave(k−1)+0.001*emom(
k); if(emom(k)>.5*eave(k)) g(k)=mu; else g(k)=0; end (N−LMS更新):N−LMSアルゴリズムを使用した適応フィルタ係数の更
新 C=C+g(k)*Y2*err(k)/((Y2’−Y2)+0.01); (Sの推定量及びD ̄の推定量の更新):1次再帰によってスケーリング推定量
を平滑化し、同時に反復勾配法によってD ̄を推定する。デルタはチャネル1の
一定時間遅延を示す。
【0083】 LLC=LL*C; PPD=[cos(warr*(1−Dhat+delta));sin(w
arr*(1−Dhat+delta))]; DPD=[sin(warr*(1−Dhat+delta));−cos(
warr*(1−Dhat+delta))]; Shat=(1−mu)*Shat+mu*sqrt((LLC’*LLC)
/m); Dhat=Dhat+mu*DPU’*(LLC−Shat*PPD); (活動検出器):推定されたフィルタ・タップの和2乗が、予測されるフィルタ
・タップの和2乗よりも20dB低い場合、利得が強制的に1になり、遅延推定
量が零になる。
【0084】 eC=C’*C; if(eC<0.01*eCo) Shat=1; Dhat=0; end (1次移動平均によってSの推定量及びDの推定量を更に平滑化する): Sh(k)=rho*Sh(k−1)+(1−rho)*Shat; Dh(k)=rho*Dh(k−1)+(1−rho)*Dhat; 更に例示的な実施形態の動作を示すために、上記の擬似コードを使用した数値
例を与える。この例では、センサがマイクロフォンであると仮定され、信号源が
、人間の通話者、又は人間の通話を伝送する拡声器であると仮定される音響状況
を検討する。上記で指摘したように、このような状況は、自動車環境で使用され
るハンズフリー移動電話で起こる可能性がある。この例は2つのセンサ及び2つ
の信号源に制限されるが、当業者には、任意の数の信号源及びセンサを使用して
この手法を適用できることが理解されよう。
【0085】 第1信号源210と第1センサ215との間の距離が0.5mであり、第1セ
ンサ215を基準センサとみなす場合、第1信号源210に対する第2センサ2
25での実際の時間遅延は、サンプリング速度が8kHzである場合はD ̄=2
.25サンプルである。同じ仮定を使用すると、第2信号源220に対する第2
センサ225での実際の時間遅延はD ̄=−8.75サンプルである。これらの
仮定は、例えば、乗客(第2信号源220)の近傍の受話器受け(cradle)に配置
された(第2センサ225を含む)移動電話と、運転手(第1信号源210)の
前方の日除け上に配置された特別の貼付け(extra stick-on)マイクロフォン(第
1センサ215)を含む車室に関して合理的である。
【0086】 このような車室には通常、(例えば、ACファン、自動車のエンジン、道路、
風などの)かなり大きな周囲の騒音が存在する。この数値例について、様々な方
向のマイクロフォンの感度を表1に示す感度として仮定する。
【0087】
【表1】
【0088】 また、第1信号源210の位置にいる男性通話者と第2信号源220の位置に
いる女性通話者を用いて、合成2チャネル測定値を得た。最初の1秒間は通話者
の活動がなく、次いで男性通話者が7秒間活動状態になり、次いで3秒間活動が
なく、次いで女性通話者が10秒間活動状態になるように、ファイル同士を連結
した。第2センサ225に対する信号対雑音比は、男性通話者の場合は8dBで
あり、女性通話者の場合は7dBであった(男性通話者と女性通話者が活動状態
である総期間にわたって測定された値)。第1及び第2センサ215、225で
検出された通話信号を、図6のそれぞれ、第1及び第2のプロット610、62
0に示す。
【0089】 追加の周囲の騒音を白ガウス雑音としてモデル化した。第1及び第2センサ2
15、225で検出された雑音信号を、図6のそれぞれ、第3及び第4のプロッ
ト630、620に示す。第1及び第2センサ215、225で測定された組み
合わされた通話信号と雑音信号を、図6のそれぞれ、第5及び第6のプロット6
50、660に示す。
【0090】 シミュレーションでは、L=32、Δ=10、ω=2π200/8000、m
=1、μ=0.01、及びrho=0.99の各パラメータを使用した。結果を
図7に示す。具体的には、遅延推定量Dを第1のプロット710に示し、スケ
ールファクタ推定量S^を第2のプロット720に示す。どちらのプロット7
10、720にも、50番目ごとのサンプルが示されている。点線の水平線は遅
延の−3サンプル、0サンプル、及び9サンプルと、利得の−10dB、0dB
、及び3dBを示す。図のように、システムは、運転手が通話しているときには
スケールファクタの0dB及び時間遅延推定量の−3サンプルを適切に実現し、
乗客が通話しているときにはスケールファクタの−10dB及び時間遅延推定量
の約9サンプルを適切に実現する。また、活動検出器は、運転手と乗客の両方が
通話しない期間中のスケールファクタ及び時間遅延推定量をそれぞれ、0dB及
び0サンプルに適切に設定する。
【0091】 因果的なフィルタリング(すなわち、Δ>0)に関して実施形態を説明したが
、本発明の教示は、非因果的なフィルタリングに適用することもできる。具体的
には、Δ=0の場合、この適応方式は、信号平滑器、後方予測器(D<0)、及
び/又は前方予測器(D>0)として働くことのできる適応ブロックを備える。
したがって、(例えば、遅延ブロック410を介して)信号フローに一定の遅延
を追加する必要がなく、最小固有遅延を有する適応方式を実現することができる
。このような特性は、多数のリアルタイムの応用分野で実際にかなり有効である
可能性がある。しかし、これらの推定量は、質的には非因果的手法においては精
度がいくらか劣るので(及び固定FIRフィルタ230により狭い通過帯域が必
要であるので)、システム設計要件に基づくΔの厳密な値を設定することができ
る。システムが希で極端な状況でも合理的な結果を与えるので、例えば、Δを、
「大部分の状況」をカバーするが「すべての可能な状況」まではカバーしないよ
うに設定することができる。
【0092】 当業者には、本発明が、本明細書で例示のために説明した特定の例示的な実施
形態に限らないことが理解されよう。したがって、本発明の範囲は、上記の説明
ではなく、本明細書に添付された請求の範囲によって定義され、請求の範囲の意
味に整合するすべての均等物が、本発明に包含されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術の信号レベルと遅延測定システムを示す図である。
【図2】 本発明によって構成された信号レベルと遅延測定システムの例を示す図である
【図3】 デュアル信号センサで検出された2つの信号の相対信号レベル及び相対時間遅
延を示す図である。
【図4】 本発明によって構成された他の信号レベルと遅延測定システムの例を示す図で
ある。
【図5】 図2及び図4の例示的なシステムで使用される信号フィルタの振幅応答及び位
相応答の例を示す図である。
【図6】 本発明の例示的な実施形態の動作を示すために使用される通話信号及び雑音信
号の例を示す図である。
【図7】 図6の信号に基づいて本発明の例示的な実施形態によって生成される信号レベ
ル推定量及び遅延推定量を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04M 9/08 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1信号センサと、 前記第1センサの出力に結合される入力を有する第1フィルタと、 第2信号センサと、 前記第2センサの出力に結合される入力を有し、かつ調整可能なフィルタリン
    グ特性を有する第2フィルタと、 前記第1フィルタの出力に結合される第1入力と、前記第2フィルタの出力に
    結合される第2入力とを有し、出力に応じて前記第2フィルタの調整可能なフィ
    ルタリング特性を調整する加算装置と、 前記第1フィルタのフィルタリング特性と前記第2フィルタの調整可能なフィ
    ルタリング特性とに応じて、前記第1及び第2センサに関する少なくとも1つの
    パラメータの推定値を算出するプロセッサとを備えることを特徴とする信号処理
    装置。
  2. 【請求項2】 前記プロセッサが、信号源に対する前記第1センサと前記第
    2センサとの間の相対時間遅延及び相対スケールファクタの推定量を算出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1フィルタ、前記第2フィルタ、前記加算装置、及び
    前記プロセッサが、デジタル信号プロセッサ(DSP)の集積回路(IC)を使
    用して実装されることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1フィルタ、前記第2フィルタ、前記加算装置、及び
    前記プロセッサが、特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して実装されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記信号処理装置が電話機であり、前記第1及び第2センサ
    がマイクロフォンであることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 【請求項6】 前記信号処理装置が無線トランシーバであり、前記第1及び
    第2センサがアンテナ要素であることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1フィルタが、一定のフィルタリング特性を有する有
    限インパルス応答(FIR)フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の
    信号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第1フィルタのフィルタリング特性が、通過帯域の中心
    周波数で単位利得及び零位相遅延を実現する少なくとも1つの通過帯域を含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第1フィルタのフィルタリング特性が、前記第1フィル
    タの雑音利得を最小限に抑えるように設定される係数を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の信号処理装置。
  10. 【請求項10】 前記第1フィルタのフィルタリング特性が、前記第1フィ
    ルタの信号対雑音比を最適化するように調整される係数を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の信号処理装置。
  11. 【請求項11】 前記第2フィルタの調整可能なフィルタリング特性が、正
    規化された最小2乗平均(NLMS)アルゴリズムを使用して調整されることを
    特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  12. 【請求項12】 前記第2フィルタの調整可能なフィルタリング特性が、最
    小2乗平均(LMS)アルゴリズムを使用して調整されることを特徴とする請求
    項1に記載の信号処理装置。
  13. 【請求項13】 前記第2フィルタの調整可能なフィルタリング特性が、帰
    納的最小2乗(RLS)アルゴリズムを使用して調整されることを特徴とする請
    求項1に記載の信号処理装置。
  14. 【請求項14】 前記第1センサと前記第2センサとの間の相対時間遅延及
    び相対スケールファクタの推定量に応じて、前記第1及び第2センサによって生
    成されるビームパターンを整形するビーム形成器を更に備えることを特徴とする
    請求項2に記載の信号処理装置。
  15. 【請求項15】 前記ビームパターンが、特定の信号源に向けて送られる空
    間ビームを含むことを特徴とする請求項14に記載の信号処理装置。
  16. 【請求項16】 前記ビームパターンが、特定の信号源に向けて送られる空
    間ノッチを含むことを特徴とする請求項14に記載の信号処理装置。
  17. 【請求項17】 前記プロセッサが、前記第1センサと前記第2センサとの
    間の相対時間遅延及び相対スケールファクタの推定量に応じて、前記第1及び第
    2センサのうちの特定の一方によって検出された信号を送信のために選択するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  18. 【請求項18】 少なくとも1つの追加のセンサと、調整可能なフィルタリ
    ング特性を有する少なくとも1つの追加のフィルタとを更に備え、 前記追加のフィルタの調整可能なフィルタリング特性が、前記第1フィルタの
    出力と前記追加のフィルタの出力との間の差に応じて調整され、 前記プロセッサが、前記第1フィルタのフィルタリング特性と前記追加のフィ
    ルタの調整可能なフィルタリング特性とに応じて、前記第1センサ及び前記追加
    のセンサに関する少なくとも1つのパラメータの推定量を算出することを特徴と
    する請求項1に記載の信号処理装置。
  19. 【請求項19】 前記プロセッサが、信号源に対する前記第1センサと前記
    追加のセンサとの間の相対時間遅延及び相対スケールファクタの推定量を算出す
    ることを特徴とする請求項18に記載の信号処理装置。
  20. 【請求項20】 注目の信号源が活動状態であることを検出する活動検出器
    を更に備え、 前記プロセッサは、前記活動検出器が注目の信号源が活動状態ではないことを
    示すときに、相対時間遅延の推定量及び相対スケールファクタの推定量を所定の
    値に設定することを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  21. 【請求項21】 前記プロセッサは、前記活動検出器が注目の信号源が活動
    状態ではないことを示すときに、相対時間遅延の推定量を零に設定し、かつスケ
    ールファクタの推定量を1に設定することを特徴とする請求項20に記載の信号
    処理装置。
  22. 【請求項22】 前記第1センサに対応する信号フロー経路に位置決めされ
    た固定遅延ブロックを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装
    置。
  23. 【請求項23】 前記第1及び第2フィルタのフィルタリング特性が、それ
    ぞれL個のフィルタリング係数を含み、 前記第1フィルタのフィルタリング特性がm個の通過帯域を含み、各通過帯域
    l,l∈(1,m)が中心周波数ωを有し、 瞬間時刻kにおける、前記第1センサと前記第2センサとの間の相対時間遅延
    Dの推定量Dと、前記第1センサと前記第2センサとの間の相対スケールファ
    クタSの推定量S^とが、次式のように、前記第2フィルタの調整可能なフィ
    ルタリング特性c^(k)、行列L、及び予測ベクトルp(D)に基づいて算出
    され、 【数1】 【数2】 上式で、行列L及び予想ベクトルp(D)が、次式のように算出される、 【数3】 【数4】 ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  24. 【請求項24】 第1信号センサを使用して第1信号を検出するステップと
    、 第1フィルタを使用して前記第1信号をフィルタリングし、第1フィルタリン
    グ済み信号を生成するステップと、 第2信号センサを使用して第2信号を検出するステップと、 第2フィルタを使用して前記第2信号をフィルタリングし、第2フィルタリン
    グ済み信号を生成するステップと、 前記第1フィルタリング済み信号と第2フィルタリング済み信号との間の差を
    算出するステップと、 前記算出ステップで得られた差に応じて、前記第2フィルタのフィルタリング
    特性を調整するステップと、 前記第1フィルタのフィルタリング特性及び前記第2フィルタのフィルタリン
    グ特性に応じて、前記第1センサ及び第2センサに関する少なくとも1つのパラ
    メータを推定するステップとを含むことを特徴とする信号処理方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも1つのパラメータを推定する前記ステップが、
    信号源に対する前記第1センサと前記第2センサとの間の相対時間遅延及び相対
    スケールファクタを推定するステップを含むことを特徴とする請求項24に記載
    の信号処理方法。
  26. 【請求項26】 前記第1フィルタのフィルタリング特性が、通過帯域の中
    心周波数で単位利得及び零位相遅延を実現する少なくとも1つの通過帯域を含む
    ことを特徴とする請求項24に記載の信号処理方法。
  27. 【請求項27】 正規化された最小2乗平均(NLMS)アルゴリズムを使
    用して前記第2フィルタのフィルタリング特性が調整されることを特徴とする請
    求項24に記載の信号処理方法。
  28. 【請求項28】 前記推定ステップの結果として得られた相対時間遅延及び
    相対スケールファクタに応じて、前記第1及び第2センサによって生成されるビ
    ームパターンを整形するステップを更に含むことを特徴とする請求項25に記載
    の信号処理方法。
  29. 【請求項29】 前記推定ステップの結果として得られた相対時間遅延及び
    相対スケールファクタに応じて、前記第1及び第2センサのうちの特定の一方に
    よって検出された信号を選択して送信するステップを更に含むことを特徴とする
    請求項25に記載の信号処理方法。
  30. 【請求項30】 注目の信号源が活動状態であるかどうかを検出するステッ
    プと、前記検出ステップで前記注目の信号源が活動状態ではないことを示すとき
    に、相対時間遅延推定量及び相対スケールファクタ推定量を所定の値に設定する
    ステップとを更に含むことを特徴とする請求項24に記載の信号処理方法。
JP2000502496A 1997-07-11 1998-07-03 複数のセンサで信号のレベル及び遅延を測定する方法及び装置 Expired - Fee Related JP4082649B2 (ja)

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