JP2001506907A - 骨接合術用有茎ボルト・システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ロッド１１とともに骨の分節を固定するのに使用される有茎ボルト組立体１０。この組立体は、ボルト１２、多軸筐体２０、ワッシャ３４、取り付けねじ４８およびコップ状キャップ４０からなっている。ボルトを多軸筐体２１の中に入れると、ボルト１２の頭が多軸筐体１８の中間部に当たって骨の中に締結され、多軸筐体が３次元の自由度を持って旋回できるようにする。この筐体は、内部にねじが切ってある直立する１対の柱３８を包含している。ワッシャ２４がボルト１２の頭とロッドとの間に挿入されている。底があり、それらの柱を収容する１対の開口４３と、横方向の交差コネクタ４４とを付属しているキャップ４０が柱３８に被さり、交差コネクタ４４がロッドと係合するようにする。交差コネクタとワッシャとは概ね半球形の凹んだロッド係合面を持っており、取り付けねじが締め込まれると、ロッドが筐体の中で回転したり滑ったりしないようにしている。取り付けねじ４２は筐体の柱の中にねじ込まれて、ロッドを筐体の内部に締結する。

Description

【発明の詳細な説明】 骨接合術用有茎ボルト・システム関連出願 本出願は、本出願人が出願中の骨接合用有茎ボルト・システムという１９９６ 年１２月２０日に出願した出願番号０８／７７１，１３３号の部分的継続出願で ある。技術分野 本発明は、脊骨の分節の間の融着である骨接合術と一般的に称される医療分野 に関し、更に具体的にいうと、融着過程の間の分節の固定を行う有茎ボルトとロ ッドのシステムに関する。背景技術 骨接合術は骨を融着させることによって成就する。骨接合術、特に脊骨の異な る分節を融着させようとすると、ある種の固定をしなければならない。この目的 を達成しようとする様々な従来技術のシステムがある。いろいろなシステムが骨 にボルトを設けることを含んでいる。そして、ボルトはいろいろな寸法のロッド または板を使って相互に接続される。つなごうとしている骨の分節、特に脊骨の ものは、いろいろ異なる角度になっているし、医学的な横方向の位置も異なって いる。剛性のボルトでロッドを固定すること、剛性の２本のボルトの間に板を固 定することは、分節毎に医学的横方向の位置のずれや角度があるために困難であ る。ロッドまたは板を曲げなければならないし、時には複雑な曲げを行って、骨 の異なる２個の分節、特に脊骨の異なる２つの領域をつながなければならない。 脊骨を扱うとき、通常、ボルトは茎部に設けるが、茎部の位置が異なることと、 ボルトがその茎部に入っている角度が異なることとによって、いろいろなところ にこれらのボルトを位置決めし接続しようとすると困難に遭遇する。 ロッドまたは板に複雑な曲げを行うことができて、２個あるいはそれ以上のボ ルトを接続したとしても、いろいろなところにストレスが生じたり、曲げは完全 には行かないものゆえのシステムの破損という危険を冒しているところが茎部に はある。 ストレスを生じていることが認知できるような領域を創らないで、完全な位置 にロッドを合わせることが可能なボルト・システムがあれば、上記の問題は多少 なりとも解消するのである。このようなボルト・システムであれば、ロッドを曲 げて、その曲げがいかに不完全であっても調節しながら２つの点の間を固定する ことができる。 過去において使用され、これらの目的をある程度達成できる多軸ボルト・シス テムが少なくとも１つあるが、このシステムは、いくつかの問題を内包している 。この多軸システムは多くの部品があり、このボルトを設置するのが厄介で、従 って、この特定の手順だけのために手術時間が長くなってしまうのである。この システムには、内部の係止ねじとともに、筐体の外側に係止ナットがあり、この ために手術が長くなるのである。この多軸ボルトを係止し、このシステムが締め られると曲がらないようにする固定点もまた理想的ではない。 有茎ボルト・システムを使って、骨の分節を固定するのに自由度（即ち、固定 点での回転と限られた角度の偏向）を幾らか与えることを教示している特許もい くつかある。例えば、プノ等の米国特許第５，３６０，４３１号、ビーダーマン 等の米国特許第５，４４３，４６７号、ツオウの米国特許第５，１７６，６７８ 号を参照されたい。これらの特許を付与された構造は総て、従来からあるナット を使って骨の分節を支持する場所にロッドを締結するなどの欠点をいくつか持っ ている。これらのナットは周りに平坦な端があり、レンチと係合してこのナット を締めるようになっている。周りの組織や場所が狭いため、このナットを正しい 位置に設けることには困難が生じ、従って、手術を行うのに更に余分な時間が掛 かってしまう。手術の間、患者は麻酔をされており、この余分な時間は患者の危 険を増大させることになる。また、締め込まれると、手術が終わった後、このナ ットは周りの軟らかい組織に突き出ることになる。この突き出ていることで、周 りの軟らかい組織を刺激し、炎症を起こさせることもある。 ナットの使用に関して生じる別の問題は締め込み過程である。ナットはレンチ を使って締結される。レンチは、使うのにナットの周りに空間が必要で、従って 、手術の範囲を広げることになる。更に、レンチが、周りの組織に損傷を与えな いように、周りの軟らかい組織に当たらないようにしなければならない。これら の制約があるので、手術中の患者への危険が更に増大するのである。 従来技術のシステムの更に別の問題は、ボルト・システムをロッドに固定する 方法にもある。例えば、ビーダーマン等の特許に開示されているようなシステム は、ロッドの両側にワッシャかナットを使用して、ロッドを筐体に締結する。こ れらのナットあるいはワッシャは表面が平坦で、ロッドとは部分的に線接触する だけである。このようにロッドとの接触が小さいので、術後のロッドと筐体の間 の移動を防止するだけのロッドの面が稼げない。ボルトの筐体がロッドをしっか り掴んでいなければ、ロッドは、１つまたはそれ以上の筐体の内部で捻れたり回 転したりし易くなる。ロッドが１つの筐体（そして付属するボルト）に対して回 転でき、更に、隣接する筐体およびボルトがロッドに係止されたままになってい ると、係止されている筐体に締結されているボルトはそれが入っている脊椎骨か ら出て壊れてしまうこともある。こうなると脊椎骨を損傷し、そこで脊柱から出 ている神経を切断してしまうことにもなる。ロッドはそれが元々締結されている いくつかの筐体総てに対して回転できれば、ロッドは、筋肉、軟らかい組織、あ るいは脊柱そのものにさえも転移できる。 容易にそして迅速に所定位置に締結でき、装置が嵩張らず、周りの軟らかい組 織に侵入することが少なく、信頼性がより高い有茎ボルトとロッドのシステムを 要望するニーズが存在するのである。発明の要旨 本発明は、多軸有茎ボルト組立体とロッドを使用することによって、骨の分節 の安定化に取り組むものである。このロッドは、埋め込まれている２個またはそ れ以上のボルト組立体の間で締結されて、脊骨の分節を固定するように構成され ている。この組立体は、頭とねじを切った円筒軸とを持つボルトを包含していて 、骨の中にねじ込まれる。ボルトの頭は頂部と底部を持っているが、両方とも球 形に突き出た形をしており、頭は円筒軸の直径よりも大きくなっている。ボルト の頭の頂部は、六角レンチ・ソケットなどのレンチと係合する面を持っている。 このボルトは、ロッドを受け入れるようになされている、段の付いた孔を持つ 多軸筐体の中にはまり込む。多軸筐体は３つの部分に分割される。筐体の頂部は 頭を含めてボルト全体を受け入れ、１対の離間し直立している柱で形成されてお り、これらの柱はロッドを受け入れるＵ字型のスロットをそれらの間に画成して いる。柱の内壁にはねじが切ってあり、ロッドを所定位置に締結する取り付けね じを受け入れるようになっている。筐体の中間部は内部が球形に凹んだ面を持っ ていて、ボルトの頭の底部が揺動するようになっている。底部を通る孔は、ねじ を切った円筒軸が通れるだけの直径になっている。ボルトは、この多軸筐体に挿 入されて、骨にねじ回転可能に締結される。 それからワッシャが筐体に入れられるが、これはボルトの頭と係合する、概ね 球形に凹んだ底面を持っている。ワッシャの底面は、その表面が先の尖った形に なったざらざら面などの粗面になっていて、ワッシャとボルトの頭との間が組み 立てた状態の時に係止機構になるようにするのが好ましい。ワッシャの頂部は表 面が凹み、好ましくは半円筒形あるいは鞍形をしていて、ロッドの形に合うよう になっている。 ワッシャの下面はボルトの頭を積極的に把持する表面領域を与え、ロッドとボ ルトが一旦所定位置に取り付けられたら安定性が増大するようにしている。 ボルト組立体は、更に、対向する２つの開口を持つコップ状のキャツプを包含 しており、これらの開口は柱と、キャップの底部で交差して延在している交差コ ネクタを受け入れるようになっている。交差コネクタは平坦な頂部と、凹んだ半 円筒形あるいは細長い鞍形になっていてロッドの形状に合わせてある底部とを持 っている。コップ状のキャップは、交差コネクタの底面がロッドと接触して多軸 筐体に被さるようになされている。 在来構成の取り付けねじが、この取り付けねじの頂部にある六角レンチ・ソケ ットなどのレンチ係合面にレンチを入れて、多軸筐体の頂部にねじ込まれるよう になっていて、その組立体を所定位置に固着する。交差コネクタのロッド係合面 には、ロッドの縦軸に平衡している一連の先の尖った畝（または先端）などで形 成された、あるいは頂部のものよりも小さい曲率に底部のものを形成したざらざ らを設けて、取り付けねじを締めたら、交差コネクタがロッドをしっかり把持し 、これが筐体の中で捻れないようにすることもできる。 取り付けねじを付けても締めなければ、この組立体は３次元の自由度を持ち、 即ち回転可能でボルトの頭を中心にして角度の位置決めができる。取り付けねじ を締め込むと、この組立体をただ１つの位置に締結する。この取り付けねじによ って、ナットの使用に起因する柔らかい組織へ損傷を与える可能性があるという 欠点を克服しながら、その組立体を締め付けることができるようにしている。本 発明のボルト組立体は、所定位置に締結されると、周りの柔らかい組織の方に突 き出ず、従って、刺激したり柔らかい組織に損傷を与えたりという危険性を減ら すのである。 本発明は、高度に柔軟性があり安定した骨分節固定システムで、最小の部品点 数になっていることによって、患者を麻酔していなければならない時間を削減す るシステムを提供する。 本発明の構造と機能の特徴は、以下の説明を添付図面とともに参照すればよく 理解することができるのであって、これらの図面で、いくつかの図面の中で同様 の部品は同じ参照番号を付与している。図面の簡単な説明 図１は、脊柱の分節の幾つかと、これに締結されている、本発明による有茎ボ ルト組立体とロッドの線図であり、 図２は、図１の線１−１で切った有茎ボルト組立体でボルト軸の部分のみを示 している断面図であり、 図３は、図２の線３−３で切った本組立体で、ワッシャの頂部と、筐体の柱と 、ロッドではなくキャップの下端とを示している断面図であり、 図４は、本ボルト組立体とロッドの分解図であり、 図５は、図４の線５−５で切ったワッシャの断面図であり、 図６は、本組立体の代替の実施態様の、ボルト軸の部分のみを示している断面 図であり、 図７は、図６の組立体の分解図であり、 図８は、図６の線８−８で切ったこの組立体の断面図であり、 図９は、キャップの交差コネクタのロッドと係合する面の代替設計を示してい る部分断面図であり、 図１０は、図９に示している代替キャップ構成の底面図であり、そして 図１１は、図６の実施態様に使用されているワッシャの底面図である。好適実施態様の説明 図、特に図１を参照すると、本発明による有茎ボルト組立体１０を患者の脊骨 の骨分節に、硬い（しかし曲げることが可能な）ロッド１１とともに締結し、固 定化して分節が融着するようにしようとしている。 図２および４に示しているように、ボルト組立体１０は、１５でねじを切って ある円筒軸１４を持つ有茎ボルト１２と、このボルトと一体に形成されている頭 １６とを包含している。ボルトの頭は、この頭と軸との接合部以外は球形になっ ている。このボルトの頭の球面は上部面と下部面とに分かれ、各面（即ち、下部 １７，上部１８）は概ね球形になっている。ボルトの頭の頂部は、レンチ係合面 １９の形になった凹みを包含している。レンチ係合面１９は、六角レンチなどの 適切なレンチを受け入れる六角形のソケットの形をしている。レンチ係合面は、 また、ねじ回しを受け入れるスロットの形をしていても、適切なものであればそ の他どのような凹んだ形をしていてもよい。ボルトの頭は、図２に示しているよ うに、直径がねじを切った軸１４の直径よりも大きくなっている。 このボルトを受け入れる多軸筐体２０は、図２に示しているように頂部２２、 中間部２４および底部２６からなっている。段の付いた軸孔２８は筐体全体にわ たって延在しており、頂部２２での孔の直径がボルトのねじを切ってある軸の直 径よりも大きくなっている。頂部は１対の直立している柱３０を画成し、これら の間にロッドを受け入れるスロット３０がある。柱の内壁３２にはねじが切って あり、以下に述べる取り付けねじを受け入れるようになっている。筐体の中間部 ２４は内部が概ね球形の凹み面２７を画成しており、ボルトの頭の半球形の突き 出た底面１７と係合するようになされている。 筐体の底部２６にある孔は、直径がねじの切ってある円筒形軸１４の直径より も大きく、ボルトの頭１６の直径よりも小さくなっている。組み立てられると、 ボルトは多軸筐体２０の内部にあって、図２に示しているように、ボルト１２の 頭の底部１７が中間部２７の球形の凹みに当たるようになっている。このように して、ボルトの頭は筐体２０の下部に捉えられ、即ち保持されるのである。筐体 の頂部２２は円筒形の外面３３を持っているが、これはスロット３１で中断され ており、中間部と底部は概ね球形の外面３９を持ち、これが上面３３から孔２８ まで延在している。 ワッシャ３４は、図２および４に示しているように、ロッドとボルトの頭の上 面との間に入るようになっている。ワッシャ３４の頂面は、ロッド１１を受け入 れる、概ね球形に凹んだロッド係合面３６を包含している。ワッシャの底部は、 ボルト１２の頭の頂面に係合する、概ね球形に凹んだボルト頭係合面３８を持っ ている。図５を参照されたい。 コップ状のキャップ４０は、円筒形の外面および内面、それぞれ４１および４ ２を持っていて、図２および４に示しているように、多軸筐体２０に被さるよう になされ、ロッド１１の頂部と係合するようになっている。キャップ４０は、柱 ３０を受け入れる、１対の離間した弓形の開口４３と、これらの開口の間のキャ ップの下部内面の横方向の幅にわたっている交差コネクタ４４とを持つ底部を持 っている。交差コネクタ４４は、平坦な頂部４６と、細長く凹んだロッド係合面 ４７（即ち、半円筒形で鞍型あるいはＵ字型の面）を包含している底部４６ａと を持っている。キャップは多軸筐体の外面に被さるようになされており、柱３０ が開口４３を通って延在し、以て、交差コネクタが柱の間に受け入れられるよう になされている。コップ状のキャップ４０は多軸筐体の軸方向の孔の中で下向き に進み、ついには交差コネクタのロッド係合面がロッド１１に当たるところまで 行く。 在来の取り付けねじ４８によって、この有茎ボルト組立体は完全なものになる 。取り付けねじは、外側に切られたねじ５０と、頂部５２と、そして底部５８と を包含している。頂部５２は、六角形の１つの窪みまたは凹みを持っており、こ れはレンチ係合面５６，即ち六角ソケットとして機能する。底部５８は平坦にな っている。多軸筐体の軸方向の孔に挿入されると、この取り付けねじのねじ山は 、柱３０の内壁のねじ山と接触する。取り付けねじ４８を締め込むと、取り付け ねじの底部５８は交差コネクタ４４の頂部に当たって筐体を上向きに押し上げる か、ロッドをした向きに押し下げるか、あるいはこれらの両方の作用をし、ロッ ドは、ねじ込まれているねじの頭（ワッシャを含めて）とキャップとの間にきつ く挟み込まれる。キャップ４０の外側部分４５は柱３６を支持する働きをしてお り、取り付けねじが締め込まれたときに、柱が上の方に移動しないように、ある いは広がってしまわないようにし、確実に安定した組立になるようにしている。 取り付けねじは多軸筐体の内部に入るので、取り付けねじと患者の組織が接触 することはない。このことによって、組織が損傷を受けるおそれが減少し、この 有茎ボルト組立体を取り付ける外科的侵入領域に対する制限を緩和することがで きる。更に、レンチ係合面への出入りがより容易になるし、締結作業を遂行する のに、より小さな嵩のレンチあるいは締結装置でできるようになる。これらの要 因によって、手術に要する時間が短縮され、組織が受ける損傷が最小限になり、 そしてこの組立体を固定するのにより小型の締結装置が使えるようになる。 最終的な締め込みを行うまでは、多軸筐体は、埋め込まれたボルトの頭を中心 にして自由に回転したり、角度を変えたりすることができる。ロッドのいかなる 曲がりにも合わせられる、この運動の自由さをここでは３次元の自由度と称して いる。適切に揃えたら、取り付けねじを最終的にねじ込んで、この組立体を１つ の所望の位置に締結することができる。 この処置によって、骨分節は安定した固定位置に収められる。図１を参照する とこのことがよく分かる。この図では、茎組立体とロッドとが脊骨の分節を固定 するための所定位置にあるのを示している。このロッドは、図示していないが、 別の有茎ボルト組立体とつながっており、これらの骨の分節を固定状態に保持し ている。 ボルト組立体の部品もロッドも、周りの骨や組織との相性がよいステンレス鋼 、あるいはチタンなどの高張力材料で作成すればよい。 図６−８および１１に、ロッドとの好適な係合面４７’を持つ代わりのキャッ プ４０’と、ボルトの頭と係合する好適な面３８’を持つ別の設計のワッシャ３ ４’とを示している。キャップの交差コネクタ４４’のロッド係合面４７’の２ つの側面４７ａ’および４７ｂ’（上部中央部４７ｃ’で２股に分かれている） は、両方とも上方へ延伸する階段状に形成されており、結果的に、内側に向かっ て突き出ている先の尖った畝４７ｄ’となっている。これらの鋭い畝はロッドの 縦軸ｘ−ｘに並行して延在し、取り付けねじが締め込まれるとロッドの表面に押 し付けられる。この鋭い畝があることによって、軸はいかなる回転運動も捻りも できないのである。 ワッシャ３４’は、筐体の中心軸ｙ−ｙを中心にした同心の、階段状になった 円形の尖った端あるいは畝３８ａ’によって形成されている粗い面を持っている 。この階段状のパターンは、ワッシャの底部から中央開口３４ｂ’まで延在して いる。この鋭い端は、取り付けねじが締め込まれるとボルトの頭の上面に押し付 けられ、ボルトに対する筐体の角度的な位置を固定するのである。 鋭い端３８ａ’の噛み込みに呼応して、ボルトの頭は、筐体をこのボルトの頭 に対してしっかり係止するのである。 さて、図９および１０を参照すると、キャップの交差コネクタ４４’’のロッ ド係合面の更に別の設計を示している。この交差コネクタ４４’’は、中央区画 Ｓ₁において断面の半径がロッドの半径と実質的に同じＲ₁になっている。図９に 、この半径が、区画Ｓ₁の端６０で始まり徐々に小さくなって（即ち、区画Ｓ₂に わたって）、凹みの底部６２でＲ₂の半径（半径Ｒ₁によりもやや小さい）になっ ているのを示している。これらの半径Ｒ₁とＲ₂の差によって、これはほんの数千 分の１インチでよいのであるが、交差コネクタ４４’’は界面が適合してロッド １１の外面にパチッと被さることができるようにし、取り付けねじを締め込んだ ら、キャップをロッドに効果的にしっかりと締め付けるのである。こうなること によって、確実に、ロッドが筐体の中で回転したり、捻れたり、あるいは縦方向 に滑ったりしないようにするのである。 本装置のパラメータは、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の主旨 および範囲から逸脱しなければ、いろいろなように変更することができる。従っ て、図面は説明のためと解釈すべきであって、本発明を制限するものとは全く考 えてはならない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ロッドとともに使用され骨の分節を固定する有茎ボルト組立体であって、ボ ルトが骨の分節に挿入される、ねじを切った軸を持っており、拡大された頭が多 軸筐体の下部で捕捉され、この筐体がボルトの頭に対して自由に回転および旋回 をし、この筐体の上部を形成する直立した１対の柱を持っており、これらの柱が これらの間にそのロッドを収容するＵ字型のスロットを画成し、またこのロッド をこの組立体に締め付ける取り付けねじを内部に受け入れるねじが切ってあり、 相対向する２つの開口を持つコップ状のキャップであって、それらの柱と、そ の底部を横切って延在する交差コネクタとに被さり、この交差コネクタがそのＵ 字型のスロットの内部で取り付けねじとロッドとの間に位置決めされ、そのロッ ドの上面と係合する概ね鞍型の凹んだ面を画成しているキャップと、 その筐体の内部でそのロッドとそのボルトの頭との間に位置決めされているワ ッシャであって、このワッシャがそのロッドの下面と係合する概ね鞍型の凹んだ 上面を持ち、その取り付けねじが締め込まれると、交差コネクタの下面とワッシ ャの上面とでそのロッドをしっかりと把持して、そのロッドが筐体の中で回転し たり縦方向に移動したりしないようにするワッシャと、 を有する組立体。 ２．その交差コネクタのロッド係合凹み面が複数の尖った突起を包含していて、 その取り付けねじが締め込まれると、そのロッドの面に食い込み易くなっている 請求項１の有茎ボルト組立体。 ３．その交差コネクタのロッド係合凹み面に、そのロッドの縦軸に並行に延伸し ている複数の尖った畝が形成されている請求項２の有茎ボルト組立体。 ４．その交差コネクタのロッド係合凹み面が相対向する側面を持ち、そしてこれ ら両側面が上向きに延在する階段状になっている請求項３の有茎ボルト組立体。 ５．その交差コネクタのロッド係合凹み面が断面が概ね半円筒形をしており、そ の底部での半径がそのロッドの半径よりもやや小さくなっていて、その締め付け ねじが締め込まれると、その交差コネクタの底部が上へ押し付けられてそのロッ ドの外面にパチッと被さるようになされている請求項２の有茎ボルト組立体。 ６．そのボルトの頭が概ね半球形の上面を持っており、そのワッシャが概ね半球 形の下部面を持っていて、そのボルトの頭の上面と係合するようになされている 請求項１の有茎ボルト組立体。 ７．そのワッシャの下面が粗面を持っていて、その取り付けねじが締め込まれる と、そのボルトの頭を把持し、そのボルトに対してその筐体を固定した角度に維 持するようにする請求項６の有茎ボルト組立体。 ８．そのワッシャの下面が複数の鋭く突き出た端で形成されている請求項７の有 茎ボルト組立体。 ９．その鋭く突き出た端がそのワッシャの半円の面で円形のパターンを形成して ある請求項８の有茎ボルトシステム。 １０．その鋭く突き出た端が、階段状で、凹みの底部から頂部まで直径が徐々に 小さくなる同心円を画成している請求項９の有茎ボルト組立体。 １１．円筒形のロッドとともに使用され骨の分節を固定する有茎ボルト組立体で あって、ボルトが骨の分節に挿入される、ねじを切った軸を持っており、概ね半 球形の頂部と底部の面を持っている拡大された頭が多軸筐体の下部に保持され、 この筐体がその下部に概ね球形の凹んだ内面を持っていて、ここでボルトの頭の 底面と接触し、筐体がボルトの頭に対して回転および旋回ができるようになし、 この筐体がこの筐体の上部を形成している直立した１対の柱を包含しており、こ れらの柱がこれらの間にそのロッドを収容するＵ字型のスロットを画成し、また このロッドをこの組立体に締め付ける取り付けねじを内部に受け入れるねじが切 ってあり、 直径上で相対向する２つの開口を画成しているコップ状のキャップであって、 それらの柱に被さって、取り付けねじが締め込まれたときに、筐体のこれらの柱 がこのキャップによって離間して広がらないようになされ、このキャップがその 底部を横切って延在している交差コネクタを持ち、この交差コネクタがそのＵ字 型のスロットの内部で取り付けねじとロッドとの間に位置決めされ、そのロッド の上面を把持する、半円筒形の凹んだ下面を画成しているキャップと、 その筐体の内部でそのロッドとそのボルトの頭との間に位置決めされているワ ッシャであって、このワッシャがそのロッドの下面を把持している概ね半円筒形 の凹んだ上面と、そのボルトの頭の上面と係合する、概ね半球形の下面とを持っ ており、その取り付けねじが締め込まれると、交差コネクタの下面とワッシャの 上面とでそのロッドをそれらの間にしっかりと把持して、そのロッドが筐体の中 で回転したり縦方向に移動したりしないようになし、その取り付けねじが締め込 まれると、このワッシャの下面がそのボルトの頭を把持し、その筐体がそのボル トの頭に対して固定された位置に締結するようになすワッシャと、 を有する組立体。 １２．その交差コネクタのロッド把持凹み面が複数の尖った突起を包含していて 、その取り付けねじが締め込まれると、そのロッドの面に食い込み易くなってい る請求項１１の有茎ボルト組立体。 １３．その交差コネクタのロッド把持凹み面に、そのロッドの縦軸に並行に延伸 している複数の尖った畝が形成されている請求項１２の有茎ボルト組立体。 １４．その交差コネクタのロッド把持凹み面が相対向する側面を持ち、そしてこ れら両側面が上向きに延在する階段状になっている請求項１３の有茎ボルト組立 体。 １５．その交差コネクタのロッド係合把持面は断面が概ね半円筒形をしており、 その底部での半径Ｒ₂がそのロッドの半径よりもやや小さくなっていて、その締 め付けねじが締め込まれると、その交差コネクタの底部が上へ押し付けられてそ のロッドの外面にパチッと被さるようになされている請求項１２の有茎ボルト組 立体。 １６．その交差コネクタのロッド把持面が、そのロッドの半径Ｒ₁に実質的に等 しい断面の半径Ｒ₁を持つ中間区画と、この中間区画とその凹んだ把持面の終端 との間に延在する端区画とで形成されており、この面の断面の半径がその中央区 画の端から減少して行ってその凹んだ面の終端で半径がＲ₂になる請求項１５の 有茎ボルト組立体。 １７．そのワッシャの下面が粗面を持っていて、その取り付けねじが締め込まれ ると、そのボルトの頭を把持し、そのボルトに対してその筐体を固定した角度に 維持するようにする請求項１１の有茎ボルト組立体。 １８．そのワッシャの下面が複数の鋭く突き出た端で形成されている請求項１７ の有茎ボルト組立体。 １９．その鋭く突き出た端がそのワッシャの半円の面で円形のパターンを形成し てある請求項１８の有茎ボルトシステム。 ２０．その鋭く突き出た端が、階段状で、凹みの底部から頂部まで直径が徐々に 小さくなる同心円を画成している請求項１９の有茎ボルト組立体。