JP2001504153A - 殺菌性ソープバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ａ）０.３５〜０.７５％w/wの抗菌活性のある塩素化メチル置換フェノール；ｂ)０.１５〜０.２５％w/wのトリクロサン(又はその塩)；及びｃ)０.０７５％w/w以下のＥＤＴＡキレート剤を含む殺菌性バーソープ。

Description

【発明の詳細な説明】 殺菌性ソープバー 本発明は、良好な殺菌活性を有するソープバー、及び特に軽減された濃度のキ レート剤を含むソープバーに関する。 多くのいわゆる薬用石鹸製品は、世界中で入手可能であり、大多数はまだ、ソ ープバーの形態で販売されている。そのような製品は１又はそれ以上の抗菌剤を 含む場合に一般に殺菌性と呼ばれるが、それらの実際の使用にあたっての効力は めったに実証されていない。 よって多くの製品は、必要なレベルよりも高い量の抗菌剤(結果として、費用 の増加及び浪費となる)、又は実際に使用に当たって有効でないレベルの抗菌剤 を含む。 多くの抗菌剤の活性は、キレート剤の使用によって改良されることがよく知ら れていて、そのような剤はしばしば殺菌ソープのような製品において見境なく使 用されている。 実際、キレート剤はしばしば安定剤としてソープ基剤中に使用され、その後再 び最終ソープの製造中に添加され、それらが抗菌活性を増加させると信じられて いる。 しかしながら、キレート剤の使用に付随する多くの欠点があり、注目に値する のはそれらの経費、刺激物としての可能性及び環境への影響（例えば、河川の寿 命へのそれらの効果）である。 よって、良好な、測定できる、殺菌活性のある、しかしながら、できる限り低 濃度の抗菌剤及びキレート剤を使用したソープバーへの継続した要求がある。 活性物質の特定の組み合わせが、バーソープ中において満足のいく殺菌活性( 皮膚への実質的な効果を包含する)を、ＥＤＴＡキレート剤の高レベルを使用す ることなく、作り出すことを見出した。 従って、 (a)０.３５〜０.７５％w/wの抗菌活性のある塩素化メチル置換フェノール； (b)０.１５〜０.２５％w/wのトリクロサン(又はそれらの塩)；及び (c)０.０７５％w/w以下の（好ましくは０.０５％w/w以下の）ＥＤＴＡキレート 剤 を含有する殺菌バーソープを提供する。 好ましくは、本発明の殺菌バーソープはソープ基剤中に安定剤として含まれる キレート剤以外にキレート剤を含まない。 本発明の殺菌バーソープのソープ基剤中に安定剤として含まれ得るキレート剤 としては、ＥＤＴＡ（エチレンジアミンテトラ酢酸及びその溶解性塩）がある。 本発明の殺菌バーソープは好ましくは、０.０５％w/w以下のＥＤＴＡ、及び最も 好ましくは約０.０２５％w/w以下のＥＤＴＡを含有する。 本発明の殺菌バーソープ中に使用される抗菌的に活性な塩素化メチル置換フェ ノールは、好ましくは式Ｉの化合物である。 （式中、Ｒ₁は塩素又は水素、及びＲ₂はメチル又は水素である。） 式Ｉの好ましい化合物はＰＣＭＣ(４−クロロ−３−メチルフェノール)、ＰＣ ＭＸ(４−クロロ−３，５−ジ−メチルフェノール)、ＤＣＭＸ（２,４-ジクロロ -3,5-ジメチルフェノール）又はそれらの混合物である。 本発明の殺菌性バーソープは好ましくは、０.４〜０.６％w/w、好ましくは約 ０.５％w/wの式Ｉの化合物を含有する。 好ましくは本発明の殺菌性バーソープは、約０.２％w/wのトリクロサン（２− ヒドロキシ−４，２’，４’−トリクロロ−ジフェニルエーテル）又はその塩を 含む。 本発明の殺菌性バーソープはまた、慣用のソープ基剤を含み、それは一般に天 然源から誘導された鹸化脂肪酸を含有する。適当なソープ基剤の具体例は、獣脂 とココナッツオイルとの８０：２０の混合物、及び蒸留ヤシ油脂肪酸と蒸留ヤシ 種脂肪酸との８０：２０の混合物である。先に記載したように、ソープ基剤は更 にキレート剤を安定剤としてを含むので、好ましくは０.０５％w/w以下の総キレ ート剤、及び最も好ましくは０.０２５％w/w以下のＥＤＴＡである。 本発明の殺菌性バーソープはさらに慣用の添加剤、例えば着色剤、香料（例え ばパイン油）などを含んでもよい。 本発明の殺菌性バーソープは、任意の慣用の方法によって、例えばホッパー中 に成分を一緒に混合して、ロールミキシングして、押し出し、次いで切って最終 の形状にスタンピングすることによって製造することができる。 本発明は次の実施例によって説明される。実施例１ 殺菌性ソープバーは次の処方によって製造される。 ％w/w ＰＣＭＸ ０.５ トリクロサン ０.２ パイン油（香料） １.５ 着色剤^* ０.１２ 水^* ０.１３ ＤＦＡソープチップ １００％とする ＤＦＡソープチップ： ヤシ油の蒸留脂肪酸 ８０+/-３％ ヤシ種油の蒸留脂肪酸 ２０+/-３％ 添加剤：ＥＤＴＡ４ナトリウム ０.０２５％。 また、０.２％のＥＨＤＰ（リン酸（１−ヒドロキシ−エチリデン）ビス）を安 定剤として添加する。^* 着色剤と水は予め混合し、着色溶液として密閉しておく。 該成分をポッパー中で一緒に混合して、周囲温度及び圧力でそれらをロールミ ルを通す。それから混合物がプロッダー（エクストルーダー）を周囲温度で通過 してエクストルーダーから出て、要される形状にスタンピングされる。 そのソープバーは良好な殺菌活性を有し、及び皮膚に対して直接適用される。実施例２ 本発明のソープバーの実質的な活性が次の試験で実証された。 標準のソープ溶液を、獣脂ソープ基剤を標準の硬水に溶解することによって製 造し、８％の濃度を得た(手の洗浄中の石鹸の泡にあるのとおよそ同じ濃度)。そ れそれ０.０４％w/wのＰＣＭＸ(ソープバー中の０.５％w/wと同等)と０.００８ 、０.０１６、又は０.０２４％w/wのトリクロサン（ソープバー中０.１、０.２ 及び０.３％w/wと同等）を含む３種の溶液を調製した。 試験者はトリプトン大豆寒天プレートの中央に指を３０秒間押しつけ、手を１ 分間、上記の溶液の１つの5mlにて洗浄し、流し、次いで再びそれらの指を寒天 プレートに押しつけた。 該寒天プレートに、スタフィロコッカス・アウレウス又はエシェリキア・コリ のどちらかの懸濁液を塗り、３０℃で一晩インキュベートした。それらを翌日、 阻止ゾーンの存在について調査した。 未洗浄の手のすべてのケース、及び０.１％w/wトリクロサン含有ソープと同等 の溶液で洗浄したケースでは、阻止ゾーンが作られず、皮膚への実質的な効果が 示されなかった。 ０.２又は０.３％w/wトリクロサン含有ソープと同等の溶液で洗浄した手のす べてのケースにおいて、明瞭な阻止ゾーンが作られて、皮膚への実質的な抗菌効 果が示された。 これは、０.１％w/wよりも多いトリクロサンが、実質的な殺菌活性のあるソー プバーを製造するのに必要であって、しかしながら、０.２％w/wより多いトリク ロサンは必要でないことが示唆される(添加されるＥＤＴＡの不在下でさえも)。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）０.３５〜０.７５％w/wの抗菌活性のある塩素化メチル置換フェノール ； ｂ）０.１５〜０.２５％w/wのトリクロサン(又はその塩)；及び ｃ）０.０７５％w/w以下のＥＤＴＡキレート剤を含む殺菌性バーソープ。 ２．存在する任意のキレート剤が、安定剤としてバーソープ中のソープ基剤にあ る請求項１記載の殺菌性バーソープ。 ３．ソープ基剤中に安定剤として含まれるキレート剤がエチレンジアミンテトラ 酢酸（ＥＤＴＡ）及びその溶解性塩及び［リン酸（１−ヒドロキシエチリデン） ビス］から選ばれる、請求項１又は２記載の殺菌性バーソープ。 ４．０.０５％w/w以下のＥＤＴＡ、好ましくは約０.０２５％w/wのＥＤＴＡを含 む先行するいずれか１項記載の殺菌性バーソープ。 ５．本発明の殺菌性バーソープ中に使用される抗菌活性のある塩素化メチル置換 フェノールが好ましくは式Ｉ （式中、Ｒ¹は塩素又は水素、及びＲ²はメチル又は水素である。） の化合物である先行するいずれか１項記載の殺菌性バーソープ。 ６．式Ｉの化合物が４−クロロ−３−メチルフェノール、４−クロロ−３，５− ジ−メチルフェノール、２，４-ジクロロ-3,5-ジメチルフェノール及びそれらの 混合物から選択される請求項５記載の殺菌性バーソープ。 ７．０.４〜０.６％w/wの請求項５に定義される式Ｉの化合物を含有する請求項 ５又は請求項６記載の殺菌性バーソープ。 ８．約０.０５％w/wの請求項５に定義される式Ｉの化合物を含有する請求項５又 は請求項６記載の殺菌性バーソープ。 ９．約０.２％w/wのトリクロサン（２−ヒドロキシ−４，２’，４’−トリクロ ロ−ジフェニルエーテル）又はその塩を含む先行するいずれか１項に記載の殺菌 性バーソープ。 10．天然源から誘導される鹸化脂肪酸、好ましくは獣脂とココナッツオイルとの ８０：２０の混合物、及び蒸留ヤシ油脂肪酸と蒸留ヤシ種脂肪酸との８０：２０ の混合物を含有する、先行するいずれか１項記載の殺菌性バーソープ。