JP2001502308A - 修飾された細胞増殖抑制剤 - Google Patents

修飾された細胞増殖抑制剤

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Abstract

(57)【要約】 本発明は細胞増殖抑制剤とN−チオカルボニル−修飾されたアミノ酸およびペプチドとの共役体に関する。本発明はさらにそれらの製造方法および特に癌に関連する薬品としてのそれらの使用方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 修飾された細胞増殖抑制剤 本発明は細胞増殖抑制剤(cytostatics)とN−チオカルボニル−修飾されたア ミノ酸またはペプチドとの共役体(conjugate)、それらの製造方法、および特 に癌性疾患に関連する薬品としてのそれらの使用に関する。 癌の化学療法には、増殖する他の組織の細胞に対する化学療法剤の毒性により 引き起こされる一般的には重い副作用が伴う。長年にわたり、科学者は使用する 活性化合物の選択性を改良する問題に専念している。しばしば行われる方法は、 例えばpHを変化させることにより(例えばTietze et al.,DE 4 229 903)、 酵素により(例えばグルクロニダーゼ類、Jacquesy et al.,EP 511 917;Bossle t et al.,EP 595 133)、または抗体−酵素共役体により(Bagshawe et al.,W O 88/07378;Senter et al.,米国特許明細書第4 975 278号;Bosslet et al.,EP 595 133)目標組織中に幾らか選択的な程度で放出させるプロドラッグの合成で ある。これらの方法における問題は、とりわけ、他の組織および器官中での共役 体の安定性の欠如並びに特に腫瘍組織中での活性化合物の細胞外放出後の偏在す る活性化合物の分布である。 以下に、重い副作用により影響を受ける種々の物質種から3種の細胞増殖抑制 的に活性な親物質を例として表す。 複素環式アミンであるバトラシリン(I)は種々の腸癌モデルにおいて良好な 抗腫瘍活性を示す(米国特許明細書第4 757 072号)。 良好なin-vitro活性および比較的好ましい溶解性質を刊する(1)のペプチド 共役体(米国特許第4 180 343号)は動物実験ではバトラシリン自身よ り悪い耐性を有する。また、例えば、EP 501 250に記載されているフ コース共役体は肝臓で非常に強く濃縮する。例えば我々の同様に出願継続中の出 願PCT/96/01279に記載されているもののような細胞増殖抑制剤の糖 共役体はより好ましい性質を有するが、相対的に高い出費を伴ってのみ合成可能 である。 顕著な抗細菌活性の他に、キノロン−aである(2)7−[3aRS,4RS, 7aSR)−4−アミノ−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロ−イソ−イン ドール−2−イル]−8−クロロ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4− ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸は種々の腫瘍細胞系統に対する 非常に良好な活性も示す(EP 520 240、JP 4 253 973) 。しかしながら、かなりの毒性学的問題がそれに直面する(例えば遺伝子毒性、 骨髄毒性、in vivoでの高い急性毒性など)。 20(S)−カンプトテシン(3)はWall et al.(J.Amer.Chem.Soc.88( 1966)3888)により単離された五環式アルカロイドである。それは多くのin-vit roおよびin vivo試験で有効な高い抗腫瘍活性を有する。しかしながら、残念な ことに非常に見込みのある可能性の実現は毒性および溶解問題のために臨床では 失敗している。 E−環ラクトンの開環およびナトリウム塩の生成により、閉環形態とpH−依 存性平衡にある水溶性化合物が得られた。現在まで、ここでも臨床研究は成功し ていない。 約20年後に、生物学的活性はトポイソメラーゼIの酵素抑制に起因しうるこ とが見いだされた。その時から、研究活動はより耐性があり且つin vivo活性で あるカンプトテシン誘導体を見いだすために再び増えている。 水溶性を改良するためには、例えば、A環−およびB環−修飾された カンプトテシン誘導体並びにイオン化可能な基を有する20−O−アシル誘導体 の塩が記載されている(Vishnuvajjala et al.,US 4 943579)。後者のプロド ラッグ概念は後に修飾されたカンプトテシン誘導体に移されている(Wani et al .,WO 96/02546)。しかしながら、記載された20−O−アシルプロドラッグは in vivoで非常に短い半減期を有しており且つ非常に急速に劈開して親物質を与 えてしまう。 我々は、今回、N−チオカルボニル−修飾されたアミノ酸を用いる例えばバト ラシリン、抗腫瘍活性キノロン類(例えばキノロン−a)またはカンプトテシン およびカンプトテシン誘導体の如き細胞増殖抑制剤の修飾が驚異的な非常に興味 ある下記の性質を有する新規化合物をもたらすことを見いだした: −このようにして得られる共役体は容易に合成可能であり且つ種々の腫瘍細胞系 統およびその基礎となる担毒体である腫瘍異種移植片に対する同様に高いin-vit ro活性を示す。 −N−チオカルボニル−修飾されたアミノ酸の組成によって、本発明に従う共役 体は基礎となる細胞増殖抑制剤と比べてかなり改良された溶解性質を示す。 −基礎となる担毒体と比べて、それらはより高い耐性および腫瘍選択性を有する 。 −in vivoで、それらは良好ないし非常に良好な治療活性を示す。 −細胞外培地中および血液中で、それらはバトラシリン、キノロン類またはカン プトテシン誘導体の上記の純粋なアミノ酸プロドラッグよりかなり安定である。 −カンプトテシン誘導体の20−O−アシル化の場合には、活性に関し て重要なラクトン環は担体基と20−ヒドロキシ基とのエステル様結合により安 定化される。 本発明は一般式(I) [式中、 してn'はMの可能な結合部位の最大数に相当し、 式中、 Arは炭素数10までのアリール基を表し、それはXに加えて、場合により炭素 数6までのアルキル、炭素数6までのアルコキシ、炭素数6までのアルコキシカ ルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル、炭素数6までのカルボキシアルキル、 シアノ、ニトロ、イソシアナト、イソチオシアナト、ハロゲン、スルホニルおよ び/またはスルホンアミドによりモノ−もしくはポリ置換されていてもよく、 Xは直接的単結合または炭素数6までのアルキレンを表し、 Mはα−アミノ基を介しておよび/または側鎖のアミノおよび/またはヒドロキ シ基を介して互いに同一であるかまたは相異なるn個の基 トラペプチドを表し、ここでペプチドの他の官能基は場合により保護基 を何していてもよく、 Cはアミノ官能基を介してまたは酸素原子を介してMに結合されている細胞増殖 抑制剤または細胞増殖抑制剤誘導体の基を表す] の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混合物および塩に関する。 Cは挿入物質、トポイソメラーゼ阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、ツブ リン阻害剤、チロシンホスホキナーゼ阻害剤、蛋白質キナーゼC阻害剤或いは別 のまたは未知の細胞増殖抑制もしくは細胞毒性の活性機構を有する活性化合物で ありうる。Cは、例えば、ヌクレオシド、エネジイン抗生物質、キノロン−もし くはナフチリドンカルボン酸または例えばドラスタチンス種からの細胞毒性ペプ チド抗生物質でありうる。Cはバトラシリン、キノロン−a、5−フルオロウラ シル、シトシンアラビノシド、メトトレキセート、エトポシド、カンプトテシン 、カンプトテシン誘導体、ダウノマイシン、ドキソルビシン、タキソール、ビン ブラスチン、ビンクリスチン、ダイネミシン、カリキアマイシン、エスペラマイ シン、クエルセチン、スラミン、エルブスタチン、シクロホスファミド、ミトマ イシンC、メルファラン、シスプラチン、ブレオマイシン、スタウロスポリンま たは抗新生物活性を有する別の活性化合物でありうる。 「アルキル基」という語は、ここでは、断らない限り、直鎖状、分枝鎖状、環 式およびシクロアルキル基を含有するアルキル基を含むことを意図する。この定 義はアルキル基を含有する全ての他の基、例えば、アルコキシなどにも対応して 適用されることを意図する。 好ましい式(I)の化合物は、Arがさらにヒドロキシル、カルボキ シル、イソチオシアナトまたはハロゲンをXに対するパラ−位置に有していても よいフェニル基を表すものである。 他の好ましい式(I)の化合物は、Xが単結合またはメチレンを表すものであ る。 他の好ましい式(I)の化合物は、Mがα−アミノ基を介しておよび/または 側鎖のアミノおよび/またはヒドロキシ基を介して互いに同一るモノ−、ジ−、トリ−またはテトラペプチドを表し、ここでペプチドの他の官 能基は場合により保護基を有していてもよいものである。 好ましくは、ペプチドMはアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシ ン、ロイシン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、オルニチン、セリン、チロシ ン、バリン、ジアミノプロピロン酸、α,γ−ジアミノ酪酸またはフェニルアラ ニンから誘導されるアミノ酸基からなり、多数のアミノ酸基がα−アミノ基を介 してそして場合により側鎖アミノ官能基を介して並びに両方の官能基を介しての 両者でペプチド形態中で結合することが可能である。 Mが別の官能基を有する場合には、これらは好ましくは脱保護される。 式(I)の他の好ましい化合物は、Cがバトラシリン、メトトレキセート、キ ノロン−a、エトポシド、メルファラン、タキソールまたはカンプトテシン基、 A環もしくはB環で修飾されたカンプトテシン誘導体、ダウノマイシンまたはド キソルビシン基を表し、ここでCがアミノまたはヒドロキシル官能基を介してM に結合されているものである。Cの非常に特に好ましい例は、バトラシリン、キ ノロン−aおよびドキソルビ シン、カンプトテシン、7−エチルカンプトテシン、10,11−(メチレンジオ キシ)−カンプトテシン、7−ヒドロキシメチルカンプトテシンおよび7−エチ ル−10−ヒドロキシカンプトテシンの基である。 本発明に従う化合物は、立体異性体形態で、例えば鏡像異性体またはジアステ レオマーとして、またはそれらの混合物として、例えばラセミ体として存在しう る。本発明は純粋な立体異性体およびそれらの混合物の両者に関する。 必要なら、立体異性体混合物は既知の方法で、例えばクロマトグラフィーによ りまたは結晶化法により立体異性体的に均質な成分に分離することができる。 アミノ酸基は各々D形態またはL形態で存在しうる。 アミノ酸の命名法はIUPACにより作成された規則に従う。立体化学性の表 示がない場合には、L形態のアミノ酸が使用された。 回転の防止の結果として、本発明に従う化合物は回転異性体形態で(rotation al isomer forms)またはそれらの混合物として生じうる。本発明は純粋な回転 異性体およびそれらの混合物の両者に関する。 回転異性体は場合により、必要なら、既知の方法により、例えばクロマトグラ フィー(例えばHPLC)によりまたは結晶化法により、均質な成分に分離する ことができる。これは共役体の最終段階でだけでなく場合により中間段階でも可 能である。 回転体的に純粋な最終物質は回転体的に純粋な中間体から、適宜適当な合成工 程により製造することができる。 本発明に従う化合物はそれらの塩の形態でも存在しうる。一般的には、有機も しくは無機の塩基または酸との塩並びに内部塩がここで挙げられ る。 加えることができる酸には、好ましくは、ハロゲン化水素酸、例えば、塩酸お よび臭化水素酸、特に塩酸、並びに燐酸、硝酸、硫酸、一−および二官能性カル ボン酸およびヒドロキシカルボン酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイ ン酸、マロン酸、シュウ酸、グルコン酸、琥珀酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸 、サリチル酸、ソルビン酸および乳酸、並びにスルホン酸、例えば、p−トルエ ンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸または樟脳スルホン酸が包含さ れる。 生理的に許容可能な塩は遊離カルボキシル基を有する本発明に従うこれらの化 合物の金属またはアンモニウム塩でもありうる。特に好ましいものは、例えば、 ナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカルシウム塩、並びにアンモニアま たは有機アミン、例えばエチルアミン、ジ−もしくはトリエチルアミン、ジ−も しくはトリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノ ール、アルギニン、リシン、エチレンジアミンもしくはフェネチルアミンから誘 導されるアンモニウム塩である。 本発明はさらに、一般式(II) M'−C (II) [式中、Cは上記の意味を有しそしてM'は基Mを表し、それは所望する結合部 位に水素原子を有し、そしてそれの他の可能な結合部位は保護基により保護され ている] の化合物を適当な溶媒中で塩基の存在下で一般式(III) Ar−X−N=C=S (III) の化合物と反応させて一般式(Ia) [式中、 Ar、XおよびCは上記の意味を有し、そしてM"は基Mを表し、それの他の可 能な結合部位は保護基により保護されている] の化合物を与え、 導入の場合には、対応する保護基を場合により式(Ia)の化合物から選択的に 除去し、後者を上記の方法で最初に導入されたものとは異なる一般式(III)の 別の化合物と反応させ、そして適宜、この反応工程を 入し、 そして残存する保護基を場合により除去する ことを特徴とする、一般式(I)の化合物の製造方法に関する。 本発明に従う共役体(conjugates)は、例えば、ヒドロキシまたはアミノ基を 有する細胞増殖抑制性誘導体(例えばバトラシリン、キノロン類またはカンプト テシン類)と一部が保護されたアミノ酸、ペプチドまたはN−チオカルボニル− 修飾されたペプチドの一部でありうる活性化されたカルボキシル成分との結合に より製造できる。 一般式(II)の化合物は、場合により保護されていてもよいアミノ酸単位を、 ペプチド化学において一般的な方法によりCのアミノまたはヒドロキシ官能基に 結合させ、そして適宜ペプチド連鎖を別のアミノ酸単 位の段階的な導入により構成することにより得られる。或いは、場合により保護 基を有していてもよいペプチド単位を一般的な方法に従いCに結合させることも できる。 反応は種々の圧力および温度条件下で、例えば0.5〜2バールおよび−30 〜+100℃において、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロ フラン(THF)、ジクロロメタン、クロロホルム、低級アルコール類、アセト ニトリル、ジオキサン、水または上記の溶媒の混合物の如き適当な溶媒中で実施 することができる。原則として、DMFまたはTHF/ジクロロメタン中での常 圧および0〜60℃の温度における、特にほぼ室温における反応が好ましい。 カルボキシル基の活性化に関して、適当な結合試薬は例えばJakubke/Jeschkei t:Aminosauren,Peptide,Proteine[Amino Acids,Peptides,Proteins];Verlag Chemie 1982またはTetrahedr.Lett.34,6705(1993)に記載されているもの のようなペプチド化学において既知のものである。例えば、酸塩化物、無水N− カルボン酸または混合無水物が好ましい。 カルボキシル基の活性化にとって別の好ましいことは、カルボジイミド類、例 えばN,N'−ジエチル、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロ−ヘキシ ルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチル−カルボ ジイミド塩酸塩、N−シクロヘキシル−N'−(2−モルホリノエチル)−カルボ ジイミドメト−p−トルエンスルホネート、またはカルボニル化合物、例えばカ ルボニルジイミダゾール、または1,2−オキサゾリウム化合物、例えば2−エ チル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム−3−サルフェートもしくは2− tert −ブチル−5−メチル−イソキサゾリウム過塩素酸塩、またはアシルアミノ化合 物、例えば2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン 、または無水プロパンホスホン酸、またはイソブチルクロロホルム、またはベン ゾトリアゾリルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホ スフェート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはヒドロキシスクシンイミ ドエステル類との付加物の生成である。 使用できる塩基は、例えば、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、エチルジ イソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなどである。 細胞増殖抑制剤部分中の可能な別の反応性官能基のためにまたはアミノ酸の三 元官能(temary function)基のために使用できる保護基は、ペプチド化学にお いて既知の保護基、例えばウレタン、アルキル、アシル、エステルまたはアミド タイプのものである。 本発明の概念におけるアミノ保護基はペプチド化学において使用される一般的 なアミノ保護基である。 これらには好ましくは下記のものが包含される:ベンジルオキシカルボニル、 (Cbz)3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベ ンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4− メトキシベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、2 −ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル オキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブト キシカルボニル、(Boc)アリルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル 、3,4,5− トリメトキシベンジルオキシカルボニル、フタロイル、2,2,2−トリクロロエ トキシカルボニル、2,2,2−トリクロロ−tert−ブトキシカルボニル、メ ンチルオキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9 −メトキシカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバ ロイル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、2,2,2−トリフルオロア セチル、2,2,2−トリクロロアセチル、ベンゾイル、ベンジル、4−クロロベ ンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、フタルイミド、イソ バレロイルまたはベンジルオキシメチレン、4−ニトロベンジル、2,4−ジニ トロベンジル、4−ニトロフェニルまたは2−ニトロフェニルスルフェニル。特 に好適な保護基はFmoc、BocおよびCbzである。 対応する反応段階における保護基は、例えば、酸もしくは塩基の作用にょり、 水素化分解的に、または他の方法で還元的に除去することができる。 生物学的試験 1.細胞毒性決定のための成長抑制試験 ヒトのクローン腫瘍細胞系統SW480およびHT29(ATCC No.C CL228およびHBT−38)並びにマウスの黒色腫細胞系統B16F10を ロウックス(Roux)皿の中で10%のFCSを添加したRPMI1640培地中で 成長させた。それらを次にトリプシン処理しそしてRPMIおよび10%FCS の中に加えて、50,000個の細胞/mlの細胞数を与えた。100μlの細 胞懸濁液/ウェルを96マイクロウェル板に加えそして37℃においてCO2培 養器の中で1日間培養した。さらに100μlのRPMI培地および1μlのD MSOを 次に試験物質と共に加えた。3日後および6日後に成長を調べた。これを行うた めには、40μlのMTT溶液(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル) −2,5−ジフェニル−テトラゾリンブロミド)を各マイクロウェルに5mg/ mlのH2Oの出発濃度で加えた。培養を37℃において5時間にわたりCO2培 養器の中で行った。培地を次に吸引しそして100μlのi−プロパノール/ウ ェルを加えた。100μlのH2Oと共に30分間振った後に、吸光を540n mにおいてタイターテック・ムルチスカン(Titertek Multiskan)MCC/340 (フロー)を用いて測定した。 細胞毒性活性を、表1にSW480およびHT29およびB16F10細胞系 統に関して各場合ともIC50値として示す。表1: 2.基礎的な活性化合物と比較した共役体の造血活性 材料および方法: 骨髄細胞をマウスの大腿骨からすすぎ落とした。105個の細胞をマッコイ(Mc Coy)5A培地(0.3%寒天)中で組み換え体ネズミGM−CSF(ゲンザイム( Genzyme);幹細胞コロニー生成)および物質(10-4〜100μg/ml)と一 緒に37℃および7%CO2において培養した。7日後に、コロニー(<50個 の細胞)およびクラスター(17−50個の細胞)を計数した。 結果: 表2に表されているように、試験した共役体は基礎的な活性化合物と比べて劇 的に減じられた骨髄幹細胞増殖の抑制を示す。表2: マウスの骨髄幹細胞のCSF−誘発性増殖の抑制 3.ヌードマウスモデルにおける腫瘍成長のin vivo抑制 材料: 腫瘍成長の抑制試験のための全てのin vivo実験に関しては、無胸腺症ヌード マウス(NMRInu/nu系統)を使用した。選択されたラージ細胞肺癌LX FL529をヌードマウスにおいて連続継代により発生させた。腫瘍のヒト起源 はイソ酵素法および免疫組織化学法により確 認された。 実験設定: 腫瘍を生後6〜8週間のnu/nuヌードマウスの両方の側腹部に皮下移植し た。腫瘍が5−7mmの直径に達したら直ちに、処置を倍加時間に基づき開始し た。マウスを処置群および対照群(8−10個の評価しうる腫瘍を有する群当た り5匹のマウス)に無作為に指定した。対照群の個別の腫瘍は全て次第に成長し た。 腫瘍の寸法を二次元的にスライドゲージにより測定した。細胞数と良好に相互 関連する腫瘍の量を次に全ての評価用に使用した。その量は式「長さ×広さ×広 さ/2」([a×b2]/2、aおよびbは直角に配置された2つの直径を表す) に従い計算された。 相対的腫瘍量(RTV)の値を各々の個別腫瘍に関して、X日目の腫瘍寸法を 0日目の腫瘍寸法(無作為化の時点)により割算することにより、計算した。R TVの平均値を次にその後の評価用に使用した。 腫瘍量における増加の抑制(試験群/対照群の腫瘍量、T/C、%)が最終的 な測定値であった。 処置: 化合物の投与を腹腔内に(i.p.)無作為化後1、2および3日目に行った。 結果: ラージ細胞ヒト肺腫瘍異種移植LXFL529と比べた本発明に従う共役体の 治療効果は実施例4.4)からの化合物を用いて表される。最大耐性投与量(M TD)およびMTDの半量における治療が腫瘍緩解をもたらす。表3: 本発明に従う化合物はin-vitroおよびin vivoの両方で種々の腫瘍、特に肺お よび大腸のもの、に対して驚異的に強い細胞毒性活性を、非−悪性細胞に対する 大きな選択性と共に有する。 それらは従って癌性疾患、特に肺および大腸の癌の処置に適する。 本発明は、無毒な不活性の製薬学的に適する賦形剤の他に、1種もしくはそれ 以上の本発明に従う化合物を含有するかまたは1種もしくはそれ以上の本発明に 従う活性化合物からなる製薬学的調合物、並びにこれらの調合物の製造方法も包 括する。 1種もしくは複数の活性化合物は場合により1種もしくはそれ以上の上記の賦 形剤中のマイクロカプセル形態で存在することもできる。 治療的に活性な化合物は上記の製薬学的調合物中に好ましくは合計混合物の約 0.1〜99.5重量%、好ましくは約0.5〜95重量%の濃度で存在すべきで ある。 本発明に従う化合物の他に、上記の製薬学的調合物は別の製薬学的に活性な化 合物を含有することもできる。 一般的には、人間および動物用薬品の両方においては、所望する結果を得るた めには、1種もしくは複数の本発明に従う活性化合物を24時間当たり約0.5 〜約500mg/kg体重、好ましくは5〜100mg/kg体重の合計量で、 適宜数回の個別投与量形態で、投与することが有利であると証されている。個別 投与量は1種もしくは複数の本発明に従う活性化合物を好ましくは約1〜約80 mg/kg体重、特に3〜30、mg/kg体重の量で含有する。 合成実施例 本発明の課題である全てのチオカルボニル−アミノ酸またはチオカルボニル− ペプチド共役体は下記の一般的工程に従い合成される。 1ミリモルの基礎的なアミノ酸またはペプチド共役体の50mlの無水ジメチ ルホルムアミド中溶液を1個の遊離アミノ基当たり1.1ミリモルの適当なイソ チオシアナートの各々で処理する。1.74ml(10ミリモル)のエチルジイ ソプロピルアミンの添加後に、混合物を室温でアミノ酸またはペプチド共役体が 薄層クロマトグラム中でもはや検出できなくなるまでであるが最長で16時間に わたり撹拌する。混合物を真空中で濃縮しそして残渣を高真空中で乾燥後にシリ カゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより、例えば酢酸エチル/石油エ ーテルまたはジクロロメタン/メタノール系を使用して、精製する。ジクロロメ タン/メタノール1:1(容量/容量)とジエチルエーテルからの多数回の再沈 澱もしばしば純粋な生成物を与える。 残存する保護基を次に第二段階で文献から既知である方法により除去 する(例えば無水ジメチルホルムアミド中のピペリジンを室温で使用するフルオ レニル−9−メトキシカルボニル基;例えば無水ジクロロメタン中のトリフルオ ロ酢酸を室温で使用するtert−ブトキシカルボニル基)。 適当なイソチオシアナート類は専門化学業界で入手できるかまたは文献から既 知である方法により合成される。前駆体の合成実施例 :アミノ酸およびペプチド共役体実施例I.1 N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]−バトラシリン ,トリフルオロ酢酸塩 I.1.a) N−[Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニ ル−9−メトキシカルボニル)−リシル]−バトラシリン: Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メトキ シカルボニル)−リシン(5.3g、11.3ミリモル)および2−イソブトキシ −1−イソブトキシカルボニル−1,2−ジヒドロ−キノリン(4ml、14ミ リモル)を40mlのジクロロメタン中に溶解させる。室温で20分間撹拌した 後に、バトラシリン(2.5g、10 ミリモル)のジメチルホルムアミド(80ml)中溶液を加えそして混合物を室 温でさらに24時間撹拌する。それを次に真空中で結晶化が始まるまで濃縮する 。得られた懸濁液をエタノール(500ml)で処理しそして1時間にわたり還 流する。室温に冷却した後に、生成物を濾別しそしてアセトンおよび次にジエチ ルエーテルで洗浄する。黄色結晶(5.9g、84%)が得られる[TLC(酢 酸エチル):Rf=0.57;融点=158℃(分解)]。 I.1) N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]−バ トラシリン,トリフルオロ酢酸塩: 上記化合物(5.6g、8ミリモル)のジクロロメタン(75ml)中懸濁液 を無水トリフルオロ酢酸(25ml)で処理しそして生じた溶液を室温で90分 間撹拌する。真空中で濃縮した後に、ジエチルエーテル(200ml)の添加に より残渣を結晶化させる。沈澱を濾別しそしてジエチルエーテルで強く洗浄する 。ジクロロメタン/メタノール1:1からジエチルエーテルを用いて多数回再沈 澱させた後に、黄橙色結晶(5.13g、90%)が得られる[TLC(酢酸エ チル):Rf=0.05;融点=162℃(分解)]。実施例I.2 N−[セリル−D−アラニル]−バトラシリン,トリフルオロ酢酸塩 I.2.a) N−[N−ベンジルオキシカルボニル−D−アラニル]−バトラシリ ン: 実施例I.1.aと同様にしてN−ベンジルオキシカルボニル−D−アラニン( 3.9g、17.5ミリモル)をバトラシリン(4.1g、16.4ミリモル)と反 応させる。真空中で50mlに濃縮した後に、残渣を酢酸エチルで300mlと しそして直ちに10分間にわたり加熱沸騰させる。それを次に室温に放冷し、濾 別しそして濾過した物質を酢酸エチル(200ml)と共に再び沸騰させること により抽出する。0℃に撹拌しながら冷却しそして濾過して黄色結晶を与える。 結晶(6.4g、80%)を濾過により除去しそして一緒にした濾液を真空中で 濃縮した後にフラッシュクロマトグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル3:2 →1:1]により精製する。さらに1.35g(17%)が得られる[TLC( 酢酸エチル):Rf=0.45;融点=256℃、[α]25=+75.1°(c=1. 0/CH2Cl2+0.5%CH3OH)]。 I.2.b) N−[D−アラニル]−バトラシリン: 化合物I.2.a(11.4g、25ミリモル)を臭化水素の氷酢酸(100m l)中33%強度溶液の中に溶解させる。室温における30分後に、混合物を真 空中で30mlに濃縮しそして次に飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1000ml )中に激しく撹拌しながら注ぐ。撹拌を10分間続け、そして固体を濾別しそし て水、少量のイソプロパノールおよびジエチルエーテルで洗浄する。生成物が黄 色結晶(7.87g、98%)で得られる[TLC(酢酸エチル):Rf=0.0 6;融点=267℃(分解)]。 I.2.c) N−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−セリル−D −アラニル]−バトラシリン: N−(tert−ブトキシカルボニル)−セリンおよびN−[D−アラニル]−バ トラシリン(実施例I.2.b)からの実施例I.1.aと同様な製造;収率:77 %。 I.2) N−[セリル−D−アラニル]−バトラシリン,トリフルオロ酢酸塩: 化合物I.2.cからの実施例I.1と同様な製造;収率:98%。実施例I.3 N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]−キノロン−a ,トリフルオロ酢酸塩I.3.a) N−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−アラニル]−キノ ロン−a: N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−アラニン(3.6g、19.2ミリ モル)および2−イソブトキシ−1−イソブトキシカルボニ ル−1,2−ジヒドロ−キノリン(5.8g、19.2ミリモル)を200mlの ジメチルホルムアミド中に溶解させる。室温で8時間撹拌した後に、キノロン− a(4g、9.6ミリモル)およびエチルジイソプロピルアミン(3.3ml)を 加えそして混合物を10時間にわたり超音波で処理する。それを濃縮し、残渣を ジクロロメタン中に加えそして混合物をエーテルで沈澱させる。濾過、エーテル を用いる洗浄および高真空中での乾燥後に、4.58g(81%)の目標生成物 が得られ、それをさらに精製せずに反応させる。 I.3.b) N−[D−アラニル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸: 4.56g(7.75ミリモル)の上記実施例からの化合物をジクロロメタン( 50ml)および無水トリフルオロ酢酸(50ml)の混合物中に0℃において 溶解させそしてこの温度で1時間撹拌する。混合物を濃縮し、ジクロロメタンと 共に再蒸留しそして残渣をメタノールからジエチルエーテルを用いて再沈澱させ る。4.07g(87%)の結晶性目標生成物が得られる[TLC(アセトニト リル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.34]。 I.3.c) N−[Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニ ル−9−メトキシカルボニル)−リシル]−キノロン−a: Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メトキ シカルボニル)−リシン(1.57g、3.36ミリモル)をジメチルホルムアミ ド(25ml)中に溶解させそして0℃においてN−ヒドロキシスクシンイミド (600mg、5.04ミリモル)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイ ミド(820mg、4.03ミリモル)で処理する。3時間後に、生じたウレア を濾別し、1.5g(2.86ミ リモル)の実施例I.3.b)からの化合物を濾液に加えそしてそれを室温で16 時間撹拌する。残ったウレアを濾別しそして濾液をフラッシュクロマトグラフィ ー[ジクロロメタン/メタノール97.5:2.5→90:10]により精製する 。混合物を次にジクロロメタン/メタノール1:1からジエチルエーテルを用い て再沈澱させる。収量:1.5g(56%)[TLC(ジクロロメタン/メタノ ール9:1):Rf=0.47]。 I.3) N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル−D− アラニル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 実施例I.1と同様な化合物I.3.cからのtert−ブトキシカルボニル基 の除去および粗製生成物のメタノールからのジエチルエーテルを用いる再沈澱で 黄色結晶を与える。収率:80%[TLC(ジクロロメタン/メタノール/アン モニア(17%強度)15:4:0.5):Rf=0.36]。実施例I.4 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル−アラニ ル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩I.4.a) 20−O−(アラニル)−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩: カンプトテシン(500mg、1.44ミリモル)を無水ジメチルホルムアミ ド(20ml)中に溶解させそして次に4−ジメチルアミノピリジン(50mg )および無水N−tert−ブトキシカルボニル−アラニン−N−カルボキシ( 775mg、3.6ミリモル)で処理する。3時間後に、さらに775mg(3. 6ミリモル)の無水N−tert−ブトキシカルボニル−アラニン−N−カルボ キシを加えそして懸濁液を超音波で16時間処理する。それを濃縮し、粗製物質 をジクロロメタン(50ml)中に加えそして5mlのトリフルオロ酢酸を0℃ で加える。30分間撹拌した後に、混合物を再び濃縮しそして生成物をフラッシ ュクロマトグラフィー(アセトニトリル/水20:1)により精製する。適する 画分を集め、濃縮しそしてジオキサン/水の中に溶解させた後に凍結乾燥する。 712mg(93%)の目標化合物が得られる[FAB−MS:m/e=422 0(M+H)+]. I.4) 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル −アラニル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩: 実施例I.4.aからの共役体を標準的工程(実施例I.1.aを参照のこと)に 従いNα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メト キシカルボニル)−リシンと結合させそして次に実施例I.1と同様にしてα−ア ミノ官能基上で脱保護する。目標化合物が24%の収率で得られる[TLC(ア セトニトリル/水20:1):Rf=0.15]。実施例I.5 7−エチル−20−O−(リシル−アラニル)−カンプトテシン,ジートリフルオ ロ酢酸塩 I.5.a) 7−エチル−20−O−[N−(tert−ブトキシカルボニル)− アラニル]−カンプトテシン: 1.88g(5.0ミリモル)の20(S)−7−エチル−カンプトテシン(S.S awada et al.,Chem.Pharm.Bull.39(1991)1446-1454)の100mlの無水 ジメチルホルムアミド中溶液を撹拌しながら2.15g(10.0ミリモル)の無 水N−(tert−ブトキシカルボニル)−アラニン−N−カルボン酸および15 0mg(1.2ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジンで処理する 。室温における3時間後に、さらに2.15g(10.0ミリモル)の無水N−( tert−ブトキシカルボニル)−アラニン−N−カルボン酸および150mg (1.2ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジンを加えそして混合 物を室温で一夜処理する。それを真空中で濃縮しそして残渣をフラッシュクロマ トグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル2:1→1:1→酢酸エチル]により 精製する。2.02g(73.8%)の無色結晶が得られる[TLC(酢酸エチル ):Rf=0.56;融点=206−212℃;FAB−MS:m/e=548( M+H+)]。 I.5.b) 30−O−アラニル−7−エチル−カンプトテシン,トリフルオロ 酢酸塩: 化合物I.5.a(1.81g、3.3ミリモル)の70mlのジクロロメタンお よび7mlの無水トリフルオロ酢酸の混合物中溶液を室温で90分間撹拌する。 真空中で少量となるまで濃縮した後に、生成物をジエチルエーテルを用いて沈澱 させそしてジエチルエーテルで充分洗浄する。1.34g(72.3%)の薄黄色 結晶が得られる[TLC(酢酸エチル):Rf=0.05;融点=242℃(分解 )]。 I.5.c) 7−エチル−20−O−[Nα,Nε−ジ−(tert−ブトキシカ ルボニル)−リシル−アラニル]−カンプトテシン: 1.57g(4.55ミリモル)のN,N−ジ−(tert−ブトキシカルボニル )−リシンおよび923mg(6.83ミリモル)の1−ヒドロキシ−1H−ベン ゾトリアゾール水和物を35mlのジメチルホルムアミド中に溶解させる。1. 09g(5.7ミリモル)のN−エチル−N'−(ジメチルアミノプロピル)−カル ボジイミド塩酸塩および990μl(5.7ミリモル)のエチルジイソプロピル アミンの添加後に、混合物を室温で30分間撹拌する。化合物I.5.b(1.3 g、2.32ミリモル)の35mlのジメチルホルムアミド中溶液および408 μl(2.32ミリモル)のエチル−ジイソプロピルアミンを次に加えそして混 合物を室温でさらに16時間撹拌する。真空中での濃縮およびフラッシュクロマ トグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル2:1→1:1→酢酸エチル]による 精製後に、薄黄色結晶が得られる。収量:1.38g(75.3%)[TLC(酢 酸エチル):Rf=0.53;融点=125℃(分解)]。 I.5) 7−エチル−20−O−(リシル−アラニル)−カンプトテシン,ジ−ト リフルオロ酢酸塩: 上記化合物(1.18g、1.5ミリモル)のジクロロメタン(50ml)中懸 濁液を無水トリフルオロ酢酸(5ml)で処理しそして生じた溶液を室温で1時 間撹拌する。真空中での少量となるまでの濃縮後に、生成物をジエチルエーテル の添加により沈澱させる。沈澱を濾別しそして酢酸エチルから再結晶化させる。 862mg(71.5%)の黄色結晶が得られる。[TLC(酢酸エチル):Rf =0.05;融点=137℃(分解)]。実施例I.6: 7−{Nε−[フルオレニル−9−メトキシカルボニル]−L−リシル−L−バリ ルオキシメチル}−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 I.6.a) 7−ヒドロキシメチル−カンプトテシン: この化合物はMiyasaki et al.(Chem.Pharm.Bull.39(1991)2574)の工程 に従い製造される。 I.6.b) 7−L−バリルオキシメチル}−カンプトテシン,トリフルオロ酢 酸塩: 1g(2.64ミリモル)の7−ヒドロキシメチル−カンプトテシンを100 mlのDMF中に溶解させそして次に100mgの4−N,N−ジメチルアミノ ピリジンおよび1当量の無水N−tert−ブトキシカルボニル−L−バリン− N−カルボキシで処理しそして懸濁液を室温で16時間撹拌する。それを濃縮し そして残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル/石油エーテル1 :1およびその後に1.5:1上で精製する。精製した物質を30mlのジクロ ロメタン中に加え そして0℃で5mlのトリフルオロ酢酸で処理する。30分間撹拌した後に、混 合物を濃縮しそしてアミノ−脱保護された生成物をジクロロメタン/エーテルか ら沈澱させる。目標化合物が55%の合計収率で得られる。[TLC(アセトニ トリル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.37] I.6 7−{Nε−[フルオレニル−9−メトキシカルボニル]−L−リシル− L−バリルオキシメチル}−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 560mlの実施例I.64.bからの共役体を560mg(1.5当量)のNα ,Nε−ビス−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リシン、239mgの N−ヒドロキシベンゾトリアゾールおよび271mgのN−エチル−N'−(3− ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩の50mlのジメチルホルム アミド中溶液に加えそして混合物を室温で2時間撹拌する。それを濃縮し、ジク ロロメタン中に加えそして水で3回抽出する。有機相を乾燥した後に、それを濃 縮しそしてフラッシュ により精製する。 得られた生成物を20mlのジクロロメタン中に加え、0℃において3mlの トリフルオロ酢酸で処理しそして室温で1時間撹拌する。濃縮およびジクロロメ タン/エーテルからの沈澱後に、目標化合物が62%の収率で得られる。[TL C(アセトニトリル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.62] I.7 10,11−メチレンジオキシ−20−O−{Nε−[フルオレニル−9 −メトキシカルボニル]−リシル−ロイシル}−カンプトテシン, トリフルオロ酢酸塩 I.7.a) 10,11−メチレンジオキシ−カンプトテシン: このカンプトテシン誘導体はWall et al.(J.Med.Chem.29(1986),2358 )に従い、例えばラセミ体の分割により得られるS立体異性を有する鏡像異性体 的に純粋な三環式化合物から製造される。 I.7.b) 10,11−(メチレンジオキシ)−20−O−ロイシル−カンプト テシン,トリフルオロ酢酸塩 150mg(0.382ミリモル)の10,11−メチレンジオキシ−カンプト テシンを20mlのDMF中に溶解させそして次に20mgの4−N,N−ジメ チルアミノピリジンおよび10当量の無水N−tert−ブトキシカルボニル− L−ロイシン−L−カルボキシで処理しそして懸濁液を40℃で16時間撹拌す る。それを濃縮しそしてフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル/石油 エーテル2:1上で精製する。精製した物質を15mlのジクロロメタン中に加 えそして0℃で2mlのトリフルオロ酢酸で処理する。30分間撹拌した後に、 それを濃縮しそしてアミノ−脱保護された生成物をジクロロメタン/メタノール からエーテルを用いて沈澱させる。目標化合物が35%の合計収率で得られる。 I.7.c) 10,11−メチレンジオキシ−20−O−{Nε−[フルオレニル −9−メトキシカルボニル]−リシル−ロイシル}−カンプトテシン,トリフルオ ロ酢酸塩 実施例I.7.bからの共役体を標準的工程(実施例I.1.aを参照のこと)に 従いNα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メト キシカルボニル)−リシンに結合させそして次にα−ア ミノ官能基上でトリフルオロ酢酸の作用により脱保護する。収率:2段階に対し て69%。[TLC(アセトニトリル/水10:1):Rf=0.4]。実施例I.8 20−O−(リシル−アスパルチル)−カンプトテシン,ジ−臭化水素酸塩 I.8.a) 20−O−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−アスパルチル −(γ−ベンジルエステル)]−カンプトテシン: 5.23g(15.0ミリモル)の20(S)−カンプトテシンの400mlの無 水ジメチルホルムアミド中懸濁液を撹拌しながら10.45g(30.0ミリモル )の無水N−(tert−ブトキシカルボニル)−アスパラギン酸(γ−ベンジル エステル)−N−カルボン酸および367mg(3.0ミリモル)の4−(N,N− ジメチルアミノ)−ピリジンで処理する。60℃で8時間撹拌した後に、さらに 5.23g(15.0ミリモル)の無水N−(tert−ブトキシカルボニル)−ア スパラギン酸(γ−ベンジルエステル)−N−カルボン酸および183.5mg(1 .5ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピリジンを加えそして混合 物を室温で3日間撹拌する。それを次に真空中で濃縮しそして残渣をフラッシュ クロマトグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル1:2]により精製する。2. 3g(23.4%)の橙黄色結晶が得られる[TLC(酢酸エチル):Rf=0. 59;融点=130℃(分解)]。 I.8.b) 20−O−アスパルチル−(γ−ベンジルエステル)]−カンプトテ シン,トリフルオロ酢酸塩: 化合物I.8.a(2.22g、3.4ミリモル)の70mlのジクロロメタンお よび7mlの無水トリフルオロ酢酸の混合物中溶液を室温で90分間撹拌する。 真空中での少量となるまでの濃縮後に、生成物をジエチルエーテルを用いて沈澱 させそしてジエチルエーテルで充分洗浄する。1.08g(72.3%)のベージ ュ色結晶が得られる[TLC(酢酸エチル):Rf=0.14;融点=216℃( 分解)]。 I.8.c) 20−O−[Nα,Nε−ジ−(tert−ブトキシカルボニル)−リ シル−アスパルチル−(γ−ベンジルエステル)]−カンプトテシン: 433mg(1.25ミリモル)のN,N−ジ−(tert−ブトキシカルボニ ル)−リシンおよび338mg(2.50ミリモル)の1−ヒドロキシ−1H−ベ ンゾトリアゾール水和物を15mlのジメチルホルムアミド中に溶解させる。3 60mg(1.88ミリモル)のN−エチル−N'−(ジメチルアミノプロピル)− カルボジイミド塩酸塩および500μl(3.0ミリモル)のエチルジイソプロ ピルアミンの添加後に、混合物を室温で15分間撹拌する。化合物I.8.b(5 00.7mg、0.75ミリモル)の15mlのジメチルホルムアミド中溶液およ び200μl(1.13ミリモル)のエチル−ジイソプロピルアミンを次に 加えそして混合物を室温でさらに16時間撹拌する。真空中での濃縮後に、残渣 をジクロロメタン中に加えそして溶液を水で1回洗浄する。それをMgSO4上 で乾燥しそして真空中での濃縮後に残った残渣をフラッシュクロマトグラフィー [石油エーテル/酢酸エチル1:2]により精製してベージュ色結晶を与える。 収量:473.8mg(70.5%)[TLC(酢酸エチル):Rf=0.42;融 点=99℃(分解)]。 I.8) 20−O−(リシル−アスパルチル)−カンプトテシン,ジ−臭化水素酸 塩: 上記化合物(462mg、0.52ミリモル)のジクロロメタン(25ml) 中溶液を臭化水素の氷酢酸(5ml)中33%強度溶液で処理しそして2、3分 後に生じた懸濁液を室温で1時間処理する。沈澱した生成物を傾斜しそして残渣 をジエチルエーテルで充分洗浄する。精製のために、暖かいエタノール中への溶 解後にジエチルエーテルの添加により生成物を再沈澱させる。391mg(10 0%)の黄色結晶が得られる[TLC(アセトニトリル/水5:1):Rf=0. 05;融点=225℃(分解)]。実施例I.9 20−O−(リシル−セリル)−カンプトテシン,ジ−臭化水素酸塩 I.9.a) 20−O−[O−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル) −セリル]−カンプトテシン: 5.23g(15.0ミリモル)の20(S)−カンプトテシンの400mlの無 水ジメチルホルムアミド中懸濁液を撹拌しながら9.64g(30.0ミリモル) の無水O−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−セリン−N−カル ボン酸および367mg(3.0ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)−ピ リジンで処理する。60℃で8時間撹拌した後に、さらに4.82g(15.0ミ リモル)のO−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−セリン−N− カルボン酸および183.5mg(1.5ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミ ノ)−ピリジンを加えそして混合物を室温で3日間撹拌する。混合物を次に濾過 し、濾液を真空中で濃縮しそして残渣をフラッシュクロマトグラフィー[石油エ ーテル/酢酸エチル2:1→1:1→1:2]により精製する。6.66g(7 0.9%)の黄色フォームが得られる[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル1 :1):Rf=0.66;FAB−MS:m/e=626(M+H+)]。 I.9.b) 20−O−[O−ベンジル−セリル]−カンプトテシン,トリフルオ ロ酢酸塩: 化合物I.9.a(2.5g、4.0ミリモル)の20mlのジクロロメタンおよ び4mlの無水トリフルオロ酢酸の混合物中溶液を室温で1時間撹拌する。真空 中での少量となるまでの濃縮後に、生成物をジエチルエーテルを用いて沈澱させ そしてジエチルエーテルで充分洗浄する。2.51g(98.1%)の黄色結晶が 得られる[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.17;融点 =198℃(分解)]。 I.9.c) 20−O−[Nα,Nε−ジ−(tert−ブトキシカルボニル)−リ シル−(O−ベンジル)−セリル]−カンプトテシン: 1.73mg(5.0ミリモル)のN,N−ジ−(tert−ブトキシカルボニル )−リシンおよび1.35g(10ミリモル)の1−ヒドロキシ−1H−ベンゾト リアゾール水和物を50mlのジメチルホルムアミド中に溶解させる。1.44 g(7.5ミリモル)のN−エチル−N'−(ジメチルアミノプロピル)−カルボジ イミド塩酸塩および2.0ml(12ミリモル)のエチルジイソプロピルアミン の添加後に、混合物を室温で15分間撹拌する。化合物I.9.b(1.92g、 3.0ミリモル)の50mlのジメチルホルムアミド中溶液および790μl( 4.5ミリモル)のエチル−ジイソプロピルアミンを次に加えそして混合物を室 温でさらに16時間撹拌する。真空中での濃縮後に、残渣をフラッシュクロマト グラフィー[石油エーテル/酢酸エチル3:1→1:1→1:3]により精製し て黄色結晶を与える。収量:2.32g(89.1%)[TLC(酢酸エチル): Rf=0.45;融点=130℃(分解)]。 I.9) 20−O−(リシル−セリル)−カンプトテシン,ジ−臭化水素酸塩: 上記化合物(2.13g、2.46ミリモル)のジクロロメタン(120ml) 中溶液を臭化水素の酢酸(25ml)中33%強度溶液で処理しそして2、3分 後に生じた懸濁液を室温で1時間処理する。沈澱した生成物を傾斜しそして残渣 をジエチルエーテルで充分洗浄する。精製のために、ジクロロメタン/メタノー ル1:1中への溶解後にジエチルエーテルの添加により生成物を再沈澱させる。 1.78g(100%)の黄色結晶が得られる[TLC(アセトニトリル/水5 :1):Rf=0. 05]。実施例I.10 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−L−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 I.10.a) 20−O−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−バリル]−7 −エチル−カンプトテシン: I.5.aに記載された方法を用いて、この化合物は1.88g(5.05ミリモ ル)の20(S)−エチル−カンプトテシン(S.Sawada et al.,Chem.Pharm.B ull.39(1991)1446-1454)および2.43g(10.0ミリモル)の無水N−( tert−ブトキシカルボニル)−バリン−N−カルボン酸から製造される。1. 46g(51%)のベージュ色結晶が得られる[TLC(アセトニトリル):Rf =0.86;融点=224−227℃(分解);FAB−MS:m/e=576 (M+H+)]。 I.10.b) 7−エチル−20−O−バリル−カンプトテシン,トリフルオロ 酢酸塩: I.5.bに記載されている通りにして、N−(tert−ブトキシカルボニル) 基を化合物I.10.a(1.44g、2.5ミリモル)から除 去する。626mg(43%)の黄色結晶が得られる[TLC(アセトニトリル ):Rf=0.45;融点=160℃(分解)]。 I.10.c) 20−O−[Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フ ルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル−バリル]−7−エチル−カンプ トテシン: I.5.cと同様にして、797mg(1.7ミリモル)のNα−(tert−ブ トキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシン を化合物I.10.b(590mg、1.0ミリモル)と反応させる。真空中での 濃縮およびフラッシュクロマトグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル1:2] による精製後に、ベージュ色結晶が得られる。収量:287mg(31%)[T LC(酢酸エチル):Rf=0.50;融点=172℃(分解)]。 I.10) 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカル ボニル)−リシル−L−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩: 上記化合物(277.8mg、0.3ミリモル)を上記の通りにしてジクロロメ タン中のトリフルオロ酢酸を用いて脱保護する。209mg(74%)の黄色結 晶が得られる[TLC(酢酸エチル):Rf=0.06;融点=199℃(分解) ]。実施例I.11 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−10−ヒドロキシ−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 I.11.a) 20−O−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−バリル]−7 −エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシン: I.5aに記載された方法を使用して、この化合物は392.4mg(1.0ミリ モル)の20(S)−7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシン(S.Sawad a et al.,Chem.Pharm.Bull.39(1991)1446-1454)および合計2.43g( 10.0ミリモル)の無水N−(tert−ブトキシカルボニル)−バリン−N− カルボン酸から6日間にわたり製造される。フラッシュクロマトグラフィー[石 油エーテル/酢酸エチル5:1→2:1→1:1]後に、353mg(45%) の薄黄色結晶が得られる[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル1:1):Rf =0.63;融点=95−97℃]。 I.11.b) 7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−バリル−カンプトテ シン,トリフルオロ酢酸塩: I.5.bに記載されている通りにして、N−(tert−ブトキシカルボニル) 基を化合物I.11.a(340mg、0.43ミリモル)から除去する。255 mg(98%)の黄色結晶が得られる[TLC(アセ トニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.04;融点=189℃(分解)]。 I.11.c) 20−O−[Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−Nε−(フ ルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル−バリル]−7−エチル−10− ヒドロキシ−カンプトテシン: I.5.cと同様にして、562.3mg(1.2ミリモル)のNα−(tert− ブトキシカルボニル)−Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシ ンを化合物I.11.b(242.2mg、0.4ミリモル)と反応させる。真空中 での濃縮およびフラッシュクロマトグラフィー[石油エーテル/酢酸エチル5: 1→3:1→1:1]による精製後に、黄色結晶が得られる。収量:251mg (67%)[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.68;融 点=163℃(分解)]。 I.11) 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカル ボニル)−リシル−バリル]−10−ヒドロキシ−カンプトテシン,トリフルオロ 酢酸塩: 上記化合物(244.9mg、0.26ミリモル)を上記の通りにしてジクロロ メタン中のトリフルオロ酢酸を用いて脱保護する。115mg(46%)の黄色 結晶が得られる[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.05 ;融点=196℃(分解)]。実施例1.1−1:1.3 バトラシリンとアミノ酸の共役体;一般式:1.1) N−[N−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−D− アラニル]−バトラシリン 出発物質: N−(D−アラニル)−バトラシリン 収率: 76%[TLC(アセトニトリル/酢酸エチル100:1):Rf =0.53;融点=185℃] 1.2) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リ シル]−バトラシリン 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− バトラシリン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して68%[TLC(ジクロロメタン/メタノール5: 1):Rf=0.31;融点=162℃(分解)] 1.3) N−[Nε−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リ シル]−バトラシリン 出発物質: N−[Nα−(tert−ブトキシカルボニル)−リシル]−バトラシ リン 収率: 2段階に対して71%[TLC(ジクロロメタン/メタノール5: 1):Rf=0.30;融点=162℃(分解)]実施例1.4−1:1.8 バトラシリンと2種のアミノ酸の共役体;一般式: 1.4) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リ シル−D−アラニル]−バトラシリン 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル− D−アラニル]−バトラシリン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して70%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.36] 1.5) N−[N−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−セリ ル−D−アラニル]−バトラシリン 出発物質: N−(セリル−D−アラニル)−バトラシリン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 45%[TLC(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア17% 強度15:2:0.2):Rf=0.32] 1.6) N−[N−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−グル タミル−D−アラニル]−バトラシリン 出発物質: N−(グルタミル−D−アラニル)−バトラシリン 収率: 70%[TLC(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア17% 強度15:8:0.8):Rf=0.68] 1.7) N−[Na,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカル ボニル)−リシル−セリル]−バトラシリン 出発物質: N−(リシル−セリル)−バトラシリン,ジ−トリフルオロ酢酸塩 収率: 46%[TLC(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア17% 強度15:3:0.2):Rf=0.24;融点:155−157℃(分解)] 1.8) N−{Nα−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ− チオカルボニル)−リシル]−α,β−ジアミノプロピオニル}−バトラシリン 出発物質: N−[Nα−リシル−Nβ−(フルオレニル−9−メトキシカルボニ ル)−α,β−ジアミノプロピオニル]−バトラシリン,ジ−トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して39%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.54]実施例2.1−2.10 キノロン−aとアミノ酸の共役体;一般式:2.1) N−[N−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−アラ ニル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 出発物質: N−(アラニル)−キノロン−a 収率: 48%[TLC(アセトニトリル/水10:1):Rf=0.55] 2.2) N−[N−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−D− アラニル]−キノロン−a 出発物質: N−(D−アラニル)−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 61%[TLC(ジクロロメタン/メタノール/氷酢酸90:10 :1):Rf=0.38] 2.3) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−α ,γ−ジアミノブチリル]−キノロン−a,塩酸塩 出発物質: N−[Nγ−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−α,γ−ジ アミノブチリル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して60%[TLC(ジクロロメタン/メタノ ール/アンモニア17%強度10:10:3):Rf=0.51;融点=221℃ (分解)] 塩酸塩: この化合物を水中に懸濁させそして0.1N塩酸を用いてpHを2 −3に調節する。濾過後に、濾液を凍結乾燥する。 2.4) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リ シル]−キノロン−a,塩酸塩 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して74%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.33] 2.5) N−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカル ボニル)−D−リシル]−キノロン−a 出発物質: N−[D−リシル]−キノロン−a,ジ−トリフルオロ酢酸塩 収率: 59%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5:1:0.2): Rf=0.33;融点:186℃] 2.6) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−オ ルニチル]−キノロン−a,塩酸塩 出発物質: N−[Nδ−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−オルニチ ル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して47%[TLC(ジクロロメタン/メタノ ール/アンモニア17%強度10:10:3):Rf=0.36;融点=211℃ (分解)] 塩酸塩: この化合物を水中に懸濁させそして0.1N塩酸を用いてpHを2 −3に調節する。濾過後に、濾液を凍結乾燥する。 2.7) N−[Nα−(フェニルアミノ−チオカルボニル)−リシル]−キノロン −a 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して58%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.48] 2.8) N−[Nα−(4−イソチオシアナト−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル]−キノロン−a 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して73%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.38] 2.9) N−[Nα−(4−カルボキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リ シル]−キノロン−a 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して62%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸10 :3:1.5):Rf=0.6] 2.10) N−[Nα−(フェニル−メチル−アミノ−チオカルボニル)−リシル ]−キノロン−a 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル]− キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して59%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.44]実施例2.11 キノロン−aと2種のアミノ酸の共役体;一般式: 2.11) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)− リシル−D−アラニル]−キノロン−a 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル− D−アラニル]−キノロン−a,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して53%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.33]実施例3 ドキソルビシンの共役体;一般式: 3) N−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リシ ル−アラニル]ドキソルビシン 出発物質: N−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル− アラニル]−ドキソルビシン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して46%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.2;FAB−MS:m/e=894(M+H)+実施例4.1−4.11 20(S)−カンプトテシンの共役体;一般式: 4.1) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−アラニル]−カンプトテシン 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−アラニル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して80%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.32] 4.2) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−ロイシル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−ロイシル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して71%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.48] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.3) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−フェニルアラニル]−カンプトテシン 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニ ル)−リシル−フェニルアラニル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 収率: 2段階に対して75%[TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5: 1:0.2):Rf=0.33] 4.4) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して68%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.35;FAB−MS:m/e=727(M+H )+] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.5) 20−O−[Nα−(4−カルボキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して79%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1・0.2):Rf=0.46] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.6) 20−O−[Nα−(4−クロロ−フェニルアミノ−チオカルボ ニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して86%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸10:1:0.1):Rf=0.24] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.7) 20−O−[Nα−(フェニルアミノ−チオカルボニル)−リシル−バリ ル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して67%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.5] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.8) 20−O−[Nα−(フェニル−メチル−アミノ−チオカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して55%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.5] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量 の0.1N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.9) 20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チ オカルボニル)−リシル−アラニル]−カンプトテシン 出発物質: 20−O−[リシル−アラニル]−カンプトテシン,ジ−トリフルオ ロ酢酸塩 収率: 64%[TLC(アセトニトリル/水10:1):Rf=0.72] 4.10) 20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ− チオカルボニル)−リシル−D−アラニル]−カンプトテシン 出発物質: 20−O−[リシル−D−アラニル]−カンプトテシン,ジ−トリフ ルオロ酢酸塩 収率: 77%[TLC(アセトニトリル/水20:1):Rf=0.40; FAB−MS:m/e=850(M+H)+] 4.11) 20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ− チオカルボニル)−リシル−フェニルアラニル]−カンプトテシン 出発物質: 20−O−[リシル−フェニルアラニル]−カンプトテシン,ジ−ト リフルオロ酢酸塩 収率: 84%[TLC(アセトニトリル/水20:1):Rf=0.6] 4.12) 20−O−[Nα−(3−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボ ニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して58%[TLC(アセトニトリル/酢酸エ チル1:1):Rf=0.03;融点=195℃(分解);FAB−MS:m/e =727(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして1N塩酸を用いて懸濁液をpH2に 酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥する。 4.13) 20−O−[Nα−(2−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボ ニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して36%[TLC(アセトニトリル/酢酸エ チル1:1):Rf=0.03;融点=192℃(分解);FAB−MS:m/e =727(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして1N塩酸を用いて懸濁液をpH2に 酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥する。 4.14) 20−O−[Nα−(4−メトキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して54%[TLC(アセトニトリル/酢酸エ チル1:1):Rf=0.06;融点=195℃(分解);FAB−MS:m/e =741(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして1N塩酸を用いて懸濁液を pH2に酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥 する。 4.15) 20−O−[Nα−(3−メトキシ−フェニルアミノ−チオカルボニ ル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して65%[TLC(アセトニトリル/酢酸エ チル1:1):Rf=0.08;融点=197℃(分解);FAB−MS:m/e =741(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして1N塩酸を用いて懸濁液をpH2に 酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥する。 4.16) 20−O−[Nα−(4−ニトロ−フェニルアミノ−チオカルボニル) −リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して86%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.5] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水を使用して溶解させそして1当量の0 .1N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.17) 20−O−[Nα−(3−ニトロ−フェニルアミノ−チオカルボニル) −リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニ ル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して46%。Fmoc−保護された中間体をフ ラッシュクロマトグラフィーによりシリカゲル上でジクロロメタン/メタノール 50:1)を用いて精製する。脱保護を次にピペリジンを用いて実施する[TL C(アセトニトリル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.45] 塩酸塩: この化合物を水中に溶解させそして1当量の0.1N塩酸を用いて 塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する[FAB−MS:m/e= 756(M+H)+]。 4.18) 20−O−[Nα−(4−アミノ−フェニルアミノ−チオカルボニル) −リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 モノ−Fmoc−保護されたp−フェニレン−ジアミン: これはフェニレンジアミンから0.5当量のFmoc−Clを用い てさらに塩基を添加せずに製造される。それを次に標準的な条件に従いマスター ド油に転化させる。 塩を含まない前駆体:2段階に対して46%。Fmoc−保護された中間体をフ ラッシュクロマトグラフィーによりシリカゲル上でジクロロメタン/メタノール 50:1)を用いて精製する。脱保護を次にピペリジンを用いて実施する。精製 を次にフラッシュクロマトグラフィーによりシリカゲル上でジクロロメタン/メ タノール/アンモニア17%強度15:1:0.1)を用いて再び実施する。[ TLC(アセトニトリル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.45] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する[FAB− MS:m/e=726(M+H)+]。 4.19) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボ ニル)−ヒスチジル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[ヒスチジル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ 酢酸塩 塩を含まない前駆体:81%[TLC(アセトニトリル/水10:1)Rf=0. 4] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.20) 20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボ ニル)−リシル−ロイシル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リ シル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して71%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2)Rf=0.45] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.21) 20−O−{[Nα−Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミ ノ−チオカルボニル)−リシル−バリル}−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 20−O−{リシル−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボ ニル)−リシル]−バリル}−カンプトテシン,ビス−トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して79%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2)Rf=0.46]:[FAB−MS:m/e=1006(M +H)+]。 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.22) 20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ− チオカルボニル)−リシル−アスパルチル]−カンプトテシン,ナトリウム塩 出発物質: 20−O−(リシル−アスパルチル)−カンプトテシン,ジ−臭化水 素酸塩 塩を含まない前駆体:50%−精製はジクロロメタン/メタノール1:1からジ エチルエーテルを使用して多数回再沈澱させることにより実施する[TLC(ア セトニトリル/水5:1)Rf=0.58;融点=192℃(分解);FAB−M S:m/e=894(M+H)+]。 ナトリウム塩: この化合物を水中に懸濁させそして1当量の0.1N水酸化 ナトリウム溶液で処理する。生じた溶液を次に凍結乾燥する。 4.23) 20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ −チオカルボニル)−リシル−セリル]−カンプトテシン 出発物質: 200−O−(リシル−セリル)−カンプトテシン,ジ−臭化水素酸 塩 収率: 50%−精製はフラッシュクロマトグラフィー[石油エーテル/酢 酸エチル2:1→1:2→酢酸エチル]により行われる[TLC(アセトニトリ ル/水5:1)Rf=0.70;融点=183℃(分解);FAB−MS:m/e =866(M+H)+]。実施例5 20(S)−7−エチル−カンプトテシンの共役体;一般式:5.1) 7−エチル−20−O−[Nα,Nε−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニ ルアミノ−チオカルボニル)−リシル−アラニル]−カンプトテシン 出発物質: 7−エチル−20−O−(リシル−アラニル)−カンプトテシン,ジ −トリフルオロ酢酸塩 収率: 27%[TLC(アセトニトリル):Rf=0.68;融点=122 ℃(分解);FAB−MS:m/e=879(M+H)+] 5.2) 7−エチル−20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ− チオカルボニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカル ボニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して61%[ベージュ色結晶;TLC(アセト ニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.02;融点=220℃(分解);FA B−MS:m/e=755(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして1N塩酸を用いて懸濁液をpH2に 酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥する。実施例6 10,11−(メチレンジオキシ)−カンプトテシンの共役体;一般式:6) 10,11−(メチレンジオキシ)−20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ− フェニルアミノ−チオカルボニル)−リシル−ロイシル]−カンプトテシン,塩酸 塩 出発物質: 10,11−(メチレンジオキシ)−20−O−[Nε−(フルオレニ ル−9−メトキシカルボニル)−リシル−ロイシル]−カンプトテシン,トリフル オロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して90%[TLC(アセトニトリル/水/氷 酢酸5:1:0.2):Rf=0.43] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量 の0.1N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。実施例7 7−ヒドロキシメチル−カンプトテシンの共役体;一般式: 7) 7−[Nα−(4−ヒドロキシ−フェニルアミノ−チオカルボニル)−リシ ル−バリルオキシメチル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 7−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカルボニル)−リシル− バリルオキシメチル]−カンプトテシン,トリフルオロ酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して60%。Fmoc−保護された中間体をフ ラッシュクロマトグラフィーによりシリカゲル上でジクロロメタン/メタノール 20:1を用いて精製する。脱保護を次にピペリジンを用いて実施する。[TL C(アセトニトリル/水/氷酢酸5:1:0.2):Rf=0.54] 塩酸塩: この化合物をジオキサン/水の中に溶解させそして1当量の0.1 N塩酸を用いて塩酸塩に転化させる。生じた溶液を次に凍結乾燥する。実施例8 20(S)−7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトテシンの共役体; 一般式: 8) 7−エチル−10−ヒドロキシ−20−O−[Nα−(4−ヒドロキシ−フ ェニルアミノ−チオカルボニル)−リシル−バリル]−カンプトテシン,塩酸塩 出発物質: 7−エチル−20−O−[Nε−(フルオレニル−9−メトキシカル ボニル)−リシル−バリル]−10−ヒドロキシ−カンプトテシン,トリフルオロ 酢酸塩 塩を含まない前駆体:2段階に対して69%[ベージュ色結晶;TLC(アセト ニトリル/酢酸エチル1:1):Rf=0.03:融点=225℃(分解);FA B−MS:m/e=771(M+H)+] 塩酸塩: この化合物を水で処理しそして懸濁液を1N塩酸を用いてpH2に 酸性化する。生じた溶液をセライトを通して濾過しそして次に凍結乾燥する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 5/072 A61K 37/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU (72)発明者 バウムガルテン,イエルク ドイツ連邦共和国デー―42115ブツペルタ ール・ヘンゼルベーク13 (72)発明者 シユペルツエル,ミヒヤエル ドイツ連邦共和国デー―42275ブツペルタ ール・ノルマネンシユトラーセ31

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式(I) [式中、 してn'はMの可能な結合部位の最大数に相当し、 式中、 Arは炭素数10までのアリール基を表し、それはXに加えて、場合により炭素 数6までのアルキル、炭素数6までのアルコキシ、炭素数6までのアルコキシカ ルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル、炭素数6までのカルボキシアルキル、 シアノ、ニトロ、イソシアナト、イソチオシアナト、ハロゲン、スルホニルおよ び/またはスルホンアミドによりモノ−もしくはポリ置換されていてもよく、 Xは直接的単結合または炭素数6までのアルキレンを表し、 Mはα−アミノ基を介しておよび/または側鎖のアミノおよび/またはヒドロキ シ基を介して互いに同一であるかまたは相異なるn個の基 テトラペプチドを表し、ここでペプチドの他の官能基は場合により保護基を有し ていてもよく、 Cはアミノ官能基を介してまたは酸素原子を介してMに結合されている細胞増殖 抑制剤(cytostatic)または細胞増殖抑制性誘導体(cytostatic derivative)の基 を表す] の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混合物および塩。 2.Arがさらにヒドロキシル、カルボキシル、イソチオシアナトまたはハロ ゲンをXに対するパラー位置に有していてもよいフェニル基を表すことを特徴と する、請求の範囲第1項記載の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混 合物および塩。 3.Xが単結合またはメチレンを表すことを特徴とする、請求の範囲第1項ま たは第2項に記載の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混合物および 塩。 4.Mがα−アミノ基を介しておよび/または側鎖のアミノおよび/またはヒ ドロキシ基を介して互いに同一であるかまたは相異なる1〜n たはテトラペプチドを表し、ここでペプチドの他の官能基が場合により保護基を 有していてもよいことを特徴とする、請求の範囲第1項、第2項または第3項に 記載の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混合物および塩。 5.ペプチドMがアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ロイ シン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、オルニチン、セリン、チロシン、バリ ンまたはジアミノプロピロン酸から誘導されるアミノ酸基からなり、複数のアミ ノ酸基がα−アミノ基を介してそして場合により側鎖アミノ官能基を介して並び に両方の官能基を介して両者でペプチ ド形態に結合することが可能であることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第4 項の1つに記載の化合物並びにそれらの立体異性体、立体異性体混合物および塩 。 6.Cがバトラシリン、メトトレキセート、キノロン−a、エトポシド、メル ファラン、タキソールまたはカンプトテシン基、A環もしくはB環において修飾 されたカンプトテシン誘導体、ダウノマイシンまたはドキソルビシン基を表し、 ここでCがアミノまたはヒドロキシル官能基を介してMに結合されていることを 特徴とする、請求の範囲第1項〜第5項の1つに記載の化合物並びにそれらの立 体異性体、立体異性体混合物および塩。 7.一般式(II) M'−C (II) [式中、Cは請求の範囲第1項に示された意味を有し、そしてM'は請求の範囲 第1項で定義されている基Mを表し、それは所望する結合部位に水素原子を有し そしてそれの他の可能な結合部位は保護基により保護されている] の化合物を適当な溶媒中で塩基の存在下に一般式(III) Ar−X−N=C=S (III) の化合物と反応させて一般式(Ia) [式中、 Ar、XおよびCは上記の意味を有し、そしてM"は基Mを表し、それの他の可 能な結合部位は保護基により保護されている] の化合物を与え、 導入の場合には、対応する保護基を場合により式(Ia)の化合物から選択的に 除去し、後者を上記の方法で最初に導入されたものとは異なる一般式(III)の 別の化合物と反応させ、そして適宜、この反応工程を 入し、 そして残存する保護基を場合により除去し、 さらに立体異性体を適宜一般的な方法に従い分離し、そして適宜化合物をそれら の塩に転化させる ことを特徴とする、請求の範囲第1項記載の一般式(I)の化合物の製造方法。 8.薬品の製造のための請求の範囲第1項記載の一般式(I)の化合物の使用 。 9.請求の範囲第1項記載の一般式(I)の化合物を含んでなる薬品。
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