JP2001356637A - フランジ付き電子写真感光体の製造方法、フランジ付き電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

フランジ付き電子写真感光体の製造方法、フランジ付き電子写真感光体及び画像形成装置

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JP2001356637A
JP2001356637A JP2000178720A JP2000178720A JP2001356637A JP 2001356637 A JP2001356637 A JP 2001356637A JP 2000178720 A JP2000178720 A JP 2000178720A JP 2000178720 A JP2000178720 A JP 2000178720A JP 2001356637 A JP2001356637 A JP 2001356637A
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Junichi Shibata
順一 柴田
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度ムラを小さくすることができるフランジ
付き電子写真感光体の製造方法、フランジ付き電子写真
感光体及び画像形成装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、感光体2の開口3にフランジ
4を嵌合してなるフランジ付き感光体1の製造方法にお
いて、感光体2の径の振れが最大となる最大振れ方向を
検出し、フランジ4の径の振れが最大となる最大振れ方
向を検出し、感光体2の最大振れ方向とフランジ4の最
大振れ方向とが互いにずれるようフランジのマーク7と
感光体2の最大振れ方向を位置合せする。この発明によ
れば、フランジ4と感光体2の最大振れ方向が互いにず
れるようフランジ4を感光体2の開口3に嵌合可能とな
り、フランジ付き電子写真感光体1全体として振れを小
さくすることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、フランジ付き電
子写真感光体の製造方法、フランジ付き電子写真感光体
及びこれを有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コピー機やプリンター等の画像形成装置
は一般的に円筒状の電子写真感光体を備えている。この
電子写真感光体は、円筒状基材の上に感光層を形成して
なり、その端部の開口には、電子写真感光体に回転駆動
力を与えるフランジが嵌合される。このフランジ付き電
子写真感光体は、フランジに回転駆動力が与えられると
回転シャフト周りに回転する。そして、電子写真感光体
の感光層が露光された後、現像され、その像が紙面等に
転写される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のフランジ付き電子写真感光体は、以下のような
課題を有する。
【0004】すなわち前述した従来のフランジ付き電子
写真感光体を画像形成装置に用いると、得られる画像に
おいて濃度ムラが大きくなる場合があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、濃度ムラを小さくすることができるフランジ付き電
子写真感光体の製造方法、フランジ付き電子写真感光体
及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について検討した。すなわち本発明者らは、電子写真感
光体の振れを形成する要素、およびフランジの振れを形
成する要素について以下のような考察を行った。ここ
で、「振れ」とは、データム軸を軸とする円筒面を持つ
べき対象をデータム軸周りに回転したとき、その表面が
半径方向に沿って変位する大きさをいう。
【0007】まず電子写真感光体を構成する円筒状基材
は、一般的にアルミニウム或いはアルミニウム合金に対
し押出・抽伸加工を施し、これを旋盤にて旋削加工する
ことにより作製されることが知られている。電子写真感
光体の振れに影響する成分としては、表1に示すものが
挙げられる。
【0008】
【表1】
【0009】表1に示す振れ形成要素のうち外径真円
度、内外径同軸度、内径真円度については、近年の旋盤
に因る旋削加工の加工技術の発展によって数μmで抑え
られるまでになってきている。しかし、偏芯について
は、未だに十数μm〜数十μmもの誤差を持っているの
が通常である。これは、旋削加工時において円筒状基材
の両端が治具によって抑えられることにより、軸方向だ
けでなくその方向に垂直な方向にも力が加えられるた
め、旋削が完了した円筒状基材には図12に示すように
曲がりが生じ、必ず偏芯が発生するからである。この現
象は、旋削コストを低減するために、加工時間を短くす
るとより顕著に顕れる傾向がある。
【0010】一方、フランジの振れを形成する要素とし
ては表2に示すものが挙げられる。
【0011】
【表2】
【0012】また、フランジは、ポリカーボネートやポ
リプロピレン、ABSなどの熱可塑性樹脂を射出成形し
てなることが一般的であるため、射出成形によっても振
れが形成される。
【0013】例えば図13には、フランジ100の一例
が示されているが、このフランジ100は、図13に示
す金型(雄型および雌型)101を用いて成形される。
図13に示す一方の金型(雄型)は、その位置合わせの
ためのガイドピン102を有し、他方の金型(雌型)
は、ガイドピン102を挿入するための孔であるガイド
ブッシュ103を有しており、ガイドピン102と、ガ
イドブッシュ103とは互いに摺動する。摺動するとい
うことは数μmの隙間をもっていることであり、その隙
間の片寄りによっては、その内外径同軸度などは数μm
ずれる傾向がある。また、当然、型の出来上がりそのも
のも公差をもって成されており、この理由に因っても、
成形されたフランジ100は数μmの振れを有する。
【0014】以上のように電子写真感光体及びフランジ
のいずれにも振れがあることが一般的である。従って、
電子写真感光体とフランジとを組み立てる際に、振れの
大きい方向が偶然にも一致した場合にはその振れ成分同
士が加算され、結果的に、フランジ付き電子写真感光体
として非常に大きな振れを構成してしまうことが多々起
こるのである。そして、このようにフランジ付き電子写
真感光体全体の振れが大きくなると、フランジ付き電子
写真感光体を画像形成装置に組み入れて画質評価をした
際には、前述したように濃度ムラのある画質となり、実
使用に耐えがたいものになってしまう。
【0015】ここで、フランジ付き電子写真感光体全体
の振れを小さくするために、理論的にはフランジ、電子
写真感光体それぞれの振れをゼロにするということが考
えられるが、実際は、振れを小さくすることには製造上
一定の限界がある。
【0016】そこで、本発明者等は、フランジ、電子写
真感光体のいずれにも振れがあることを前提とした上
で、フランジ付き電子写真感光体全体としての振れを小
さくすべく鋭意研究した結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0017】すなわち本発明は、円筒状基材の表面に感
光層を形成してなる電子写真感光体と、その電子写真感
光体の端部の開口に嵌合されるフランジとを備えるフラ
ンジ付き電子写真感光体の製造方法において、電子写真
感光体の径の振れが最大となる最大振れ方向を検出する
工程と、フランジの径の振れが最大となる最大振れ方向
を検出する工程と、電子写真感光体の最大振れ方向とフ
ランジの最大振れ方向とが互いにずれるようにフランジ
を電子写真感光体の端部の開口に嵌合する工程とを含む
ことを特徴とする。
【0018】この製造方法の発明によれば、電子写真感
光体の最大振れ方向とフランジの最大振れ方向がともに
検出されるので、電子写真感光体の最大振れ方向とフラ
ンジの最大振れ方向とが互いにずれるように電子写真感
光体の端部の開口にフランジを嵌合することが可能とな
る。電子写真感光体の最大振れ方向とフランジの最大振
れ方向とがずれることになれば、フランジ付き電子写真
感光体をその周方向に回転させるときに、全体としての
振れを小さくすることが可能となる。
【0019】また本発明は、円筒状基材の表面に感光層
を形成してなる電子写真感光体と、その電子写真感光体
の端部の開口に嵌合されるフランジとを備えるフランジ
付き電子写真感光体の製造方法において、電子写真感光
体の径の振れが最大となる最大振れ方向を検出する工程
と、フランジとして、その径の振れが最大となる最大振
れ方向に対して特定の方向にマークを有するフランジを
用意する工程と、電子写真感光体の最大振れ方向とフラ
ンジの最大振れ方向とが互いにずれるようにフランジの
マークと電子写真感光体の最大振れ方向との位置合わせ
を行い、フランジを電子写真感光体の端部の開口に嵌合
する工程とを含むことを特徴とする。
【0020】この製造方法の発明によれば、フランジの
マークがフランジの最大振れ方向に対して特定の方向に
あるので、フランジのマークの方向よりフランジの最大
振れ方向が分かる。従って、電子写真感光体の端部の開
口にフランジを嵌合するときに、電子写真感光体の最大
振れ方向とフランジの最大振れ方向とが互いにずれるよ
うに電子写真感光体の最大振れ方向とフランジのマーク
との位置合わせを行うことが可能となる。電子写真感光
体の最大振れ方向とフランジの最大振れ方向とがずれる
ことになれば、フランジ付き電子写真感光体をその周方
向に回転させるときに、全体としての振れを小さくする
ことが可能となる。
【0021】また本発明は、上記製造方法により製造さ
れるフランジ付き電子写真感光体である。更に本発明
は、上記フランジ付き電子写真感光体と、フランジ付き
電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電手段によ
り帯電されるフランジ付き電子写真感光体を露光する露
光手段と、露光手段により露光された部分を現像する現
像手段と、現像手段によりフランジ付き電子写真感光体
に現像された像を転写する転写手段とを備えることを特
徴とする。
【0022】上記フランジ付き電子写真感光体は、その
全体としての振れが小さくなる。このため、このフラン
ジ付き電子写真感光体を画像形成装置に用いると、得ら
れる画像において濃度ムラを小さくすることが可能とな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。
【0024】まず本発明のフランジ付き電子写真感光体
の製造方法の第1実施形態について説明する。
【0025】図1は、フランジ付き電子写真感光体を構
成するフランジ及び電子写真感光体の一例を示す斜視図
である。図1に示すように、電子写真感光体2は円筒状
となっており、電子写真感光体2は、円筒状基材5の外
周面に感光層6を形成してなるものである。
【0026】円筒状基材5は、円筒状に成型できる材料
からなるものであれば特に制限されないが、成形性、加
工性、強度などの観点から、金属、特にアルミニウムや
ステンレスが好適である。円筒状基材5には通常、図1
に示すようにフランジ4を嵌合するための開口3が両端
に形成される。ただし、画像形成装置において、フラン
ジ付き電子写真感光体1の一端を支持部材によって支持
し、他端にフランジ4を嵌合する場合には、必ずしも両
端にフランジ4を嵌合するための開口3が形成される必
要はなく、片端にのみ形成されていればよい。
【0027】円筒状基材5の外周面に設けられる感光層
6は、露光により帯電し得るものであればその材質に特
に制限はなく、公知の光導電性材料で構成することがで
きる。ただし、環境性などを考慮すると、樹脂をベース
とする有機光導電性材料を有する感光層が好適である。
当該有機光導電性材料を主体とする感光層としては、電
荷発生能及び電荷輸送能の双方を併せ持つ単層型の感光
層、これらの機能を分離して複数の層で構成した積層型
の感光層があり、本発明においてはいずれの型の感光層
であってもよいが、積層型の感光層が好適である。
【0028】単層型の感光層を作製する場合、電荷発生
物質、電荷輸送物質、結着樹脂を溶剤中に分散・混合し
て調合された塗布液を円筒状基材の外周面に塗布し、乾
燥することにより形成される。
【0029】積層型の感光層を作製する場合、電荷発生
物質、結着樹脂を溶剤中に分散・混合して調合された電
荷発生層形成用塗布液と、電荷輸送物質、結着樹脂を溶
剤中に分散・混合して調合された電荷輸送層形成用塗布
液をそれぞれ別々に用意する。そしてまず電荷発生層形
成用塗布液を円筒状基材の外周に塗布した後、乾燥して
円筒状基材の上に電荷発生層を形成する。次に、電荷輸
送層形成用塗布液を電荷発生層の上に塗布した後、乾燥
して電荷輸送層を形成する。こうして円筒状基材の表面
に積層型の感光層を形成する。
【0030】電荷発生物質としては、アゾ顔料、ジスア
ゾ顔料、キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔
料、インジゴ顔料、ビスベンジイミダソール顔料、フタ
ロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、ア
ズレニウム塩、三方晶型セレン等が挙げられる。
【0031】電荷輸送物質としては、主鎖または側鎖
に、アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン
等の多芳香族化合物、または、インドール、カルバゾー
ル、オキサゾール、イソオキサゾールチアオール、イミ
ダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリ
ン、ピアジアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合
物の骨格を有する化合物やヒドラゾン化合物等の正孔輸
送物質等が挙げられる。
【0032】結着樹脂としては、ポリカーボネート、ポ
リアリレート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステ
ル類、スチレン−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリ
エステル、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ポ
リサルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルニトリル、
ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、メチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、セルロース
エステル類等が挙げられる。
【0033】塗布液調整用の溶剤としては、揮発性が高
く、且つその蒸気の密度が空気より大きい溶剤が好適に
用いられ、例えば、n―ブチルアミン、ジエチルアミ
ン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリ
エタノールアミン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼ
ン、4-メトキシ-4-メチルペンタノン、ジメトキシメタ
ン、ジメトキシエタン、2,4-ペンタジオン、アニソー
ル、3-オキソブタン酸メチル、モノクロロベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタ
ン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1-ブ
タノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキ
シド、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセ
ルソルブ、メチルセルソルブアセテート等が挙げられ
る。
【0034】円筒状基材5と感光層6との間には、下引
き層を設けることが好ましい。該下引き層としては、ア
クリル系樹脂、メタクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹
脂、メラミン系樹脂等の各種樹脂類や、これら樹脂に有
機ジルコニウム化合物又は有機チタニウム化合物等を含
有したものが挙げられる。
【0035】一方、フランジ4は、電子写真感光体2の
端部の開口3に嵌合するものであり、その材質に制限は
ないが、大量生産や価格等の観点からは、熱可塑性樹脂
が好適である。このような熱可塑性樹脂としては、例え
ばポリカーボネート、ポリプロピレン、ABSなどが挙
げられる。
【0036】フランジ4は通常、金型を用いて所望の形
状に成形される。成形されるフランジ4は通常、電子写
真感光体2の端部の開口3に嵌合するための円筒状の嵌
合部4aと、嵌合部4aに一体に設けられる円筒状の露
出部4cとを備えており、フランジ4の中心には、電子
写真感光体2を回転させる回転シャフトを挿入するため
の貫通口4bが嵌合部4a及び露出部4cを貫通するよ
うに形成される。またフランジ4の露出部4cには、そ
の外周に沿って、必要に応じてギア(例えばインボリュ
ートギア)が一体に設けられてもよい。
【0037】こうして用意した電子写真感光体2及びフ
ランジ4のうち電子写真感光体2についてその径の最大
振れ方向を検出する。最大振れ方向とは、フランジ4の
データム軸からフランジ4の外周面に向かう方向(径方
向)であってフランジ4をデータム軸周りに回転させた
ときに径の振れが最大となる方向をいう。具体的には、
図2に示すように、まず電子写真感光体2の端部の開口
3にアルミニウム製のジグフランジ10を嵌合する。こ
のジグフランジ10は電子写真感光体2の振れ計測のた
めにのみ用いるフランジである。そして、これら電子写
真感光体2およびジグフランジ10を貫通するようにシ
ャフト11を挿入して、シャフト11の両端をV字形の
溝12aを有するブロック(以下「Vブロック」とい
う)12で支持する。
【0038】そして、電子写真感光体2をその周方向に
回転させながら、電子写真感光体2の径の最大振れ方向
を検出する。この場合、側距装置13をマグネットスタ
ンド14を用いて固定し、側距装置13の光出射部から
レーザ光を出射し、電子写真感光体2の表面で反射され
る光を光検出部で検出することにより電子写真感光体2
の径の最大振れ方向を検出することが好ましい。この場
合、非接触的に電子写真感光体2の最大振れ方向が検出
されるため、電子写真感光体2の表面に傷が付くことを
十分防止することができる。
【0039】電子写真感光体2の最大振れ方向は次のよ
うにして検出することもできる。すなわちまず図3に示
すように、ジグフランジ10の開口にシャフト11を挿
入して、シャフト11の両端をVブロック12で支持す
る。
【0040】次に、ピックテスタ15をマグネットスタ
ンド14で固定する。ピックテスタ15は、目盛盤16
と、その目盛盤16に取り付けられる針状の測定子17
とを有しており、目盛盤16はマグネットスタンド14
に固定され、測定子17の先端は目盛盤16に対して揺
動可能に取り付けられている。ピックテスタ15は、測
定に際して、測定子17が電子写真感光体2の周面に触
れるように固定される。
【0041】そしてジグフランジ10に回転駆動力を与
えてシャフト11の周りに回転させる。すると、電子写
真感光体2の径の振れの大きさに応じて測定子17が揺
動し、それに応じて目盛盤16に振れが表示される。こ
うして電子写真感光体2の径の振れの角度依存性を知る
ことができ、電子写真感光体2の最大振れ方向を検出す
ることができる。最大振れ方向が分かったら、その方向
に対応する電子写真感光体2の位置に、例えば極細油性
マジック(登録商標)、インクの噴射、レーザー光の照
射等により目印としてマークを付ける。ただし、電子写
真感光体2の最大振れ方向を検出した後、電子写真感光
体2をそのままの姿勢でフランジ付き電子写真感光体の
組立器まで搬送する装置を使用する場合には、必ずしも
電子写真感光体2にマークを付ける必要はない。
【0042】一方、フランジ4についてもその振れが最
大となる最大振れ方向を検出する。このとき、通常はフ
ランジ4の嵌合部4aの振れを検出する。ただし、フラ
ンジ4がギアを一体に有していない場合には、露出部4
cの振れを検出してもよい。
【0043】フランジ4の嵌合部4aの振れを検出する
場合、図4に示すように、まずフランジ4の貫通口4b
にシャフト11を挿入し、シャフト11の両端をVブロ
ック12で支持する。そして、フランジ4をその周方向
に回転させながら、フランジ4の嵌合部4aの径の最大
振れ方向を検出する。そして、側距装置13をマグネッ
トスタンド14を用いて固定し、側距装置13の光出射
部からレーザ光を出射し、フランジ4の嵌合部4aの表
面で反射される光を光検出部で検出する。こうしてフラ
ンジ4の嵌合部4aの径の最大振れ方向が検出される。
フランジ4の径の最大振れ方向が分かったら、フランジ
4の露出部4cの最大振れ方向に対応する位置に、例え
ば極細油性マジック、インクの噴射、レーザー光の照射
等により目印としてマークを付ける。ただし、フランジ
4の最大振れ方向を検出した後、フランジ4の最大振れ
方向をパーツフィーダを用いて一定方向に揃えながら電
子写真感光体2の近くまで搬送する場合には、上述した
電子写真感光体2の場合と同様、必ずしもフランジ4に
マークを付ける必要はない。
【0044】また、フランジ4の最大振れ方向は、電子
写真感光体2の場合と同様に、ピックテスタ15を用い
て検出することもできる。なお、フランジ4を2つ用い
る場合には、もう一方のフランジ4についても同様に最
大振れ方向を検出する。
【0045】こうして電子写真感光体2及びフランジ4
について径の最大振れ方向を検出したら、電子写真感光
体2の端部からジグフランジ10を取り外し、電子写真
感光体2の端部の開口3にフランジ4を嵌合する。この
とき、フランジ4の最大振れ方向と電子写真感光体2の
最大振れ方向とが互いにずれるようにフランジ4を電子
写真感光体2の端部の開口3に嵌合する。これにより、
フランジ4の振れ成分と電子写真感光体2の振れ成分と
が打ち消し合い、フランジ付き電子写真感光体1全体と
して振れを小さくすることができる。
【0046】ここで、フランジ4の最大振れ方向と電子
写真感光体2の最大振れ方向とのなす角は、180°±
30°の範囲であることが好ましく、180°であるこ
とがより好ましい。上記範囲とすることでフランジ付き
電子写真感光体1全体として振れを十分に小さくするこ
とができる。
【0047】次に、本発明のフランジ付き電子写真感光
体の製造方法の第2実施形態について説明する。
【0048】本実施形態は、予めマークを一体に有する
フランジを用いる点で第1実施形態と相違する。ここ
で、マーク7の位置は、フランジ4を電子写真感光体2
の端部の開口3に嵌合する際に、そのマーク7を視認し
得る位置であればよく、例えばマーク7はフランジ4の
露出部4cの表面に設けられる。ここで、マーク7は、
フランジ4の径の振れが最大となる最大振れ方向に対し
て特定の方向にあることが必要である。つまり、マーク
7の方向からフランジ4の最大振れ方向が分かる必要が
ある。例えば図5に示すように、マーク7は最大振れ方
向Aと特定角度θをなす方向にある。ここで、特定角度
θは必要に応じて適宜決められるが、通常は0°であ
る。この場合は、マーク7は最大振れ方向Aに沿った方
向にあることになる。こうしてフランジ4の最大振れ方
向Aが分かることになる。
【0049】このようなフランジ4を作製するために
は、金型の癖を予め計測し、振れが最大となる箇所を特
定して、金型にマーキングを行えばよい。金型の癖を計
測するためには、同じ金型を用いて多数のフランジを成
形し、それらのフランジ4の嵌合部4a又は露出部4c
についてその周方向に沿って振れの値を検出し、その振
れの値とその振れの値に対応する金型の位置との関係を
求めればよい。金型へのマーキングとしては、例えば金
型に凸部を設けたり、金型に凹部を設けたりすることが
挙げられる。金型に凹部を設ける場合、図6、図7に示
すように金型8に孔9を形成すればよい。なお、金型8
に突起を設ける場合には、成形品であるフランジ4の表
面に凹部を設けることができ、この凹部をマークとする
ことができる。こうして一度金型にマーキングを施して
おけば、予めマークを一体に有するフランジが得られる
ので、フランジ付き電子写真感光体を製造するたびにフ
ランジについて振れを検出する必要がなくなる。
【0050】フランジ4を電子写真感光体2の端部の開
口3に嵌合する場合、フランジ4の最大振れ方向と、電
子写真感光体2の最大振れ方向とが互いにずれるように
フランジ4を電子写真感光体2の端部の開口3に嵌合す
る。この場合、フランジ4の振れと電子写真感光体2の
振れが互いに打ち消し合い、フランジ付き電子写真感光
体1全体として振れを小さくすることが可能となる。
【0051】このとき、フランジ4及び電子写真感光体
2がそれらの最大振れ方向に対応する位置にそれぞれマ
ークを有する場合には、そのマークを目印にしてフラン
ジ4及び電子写真感光体2の最大振れ方向の位置合せを
行う。ただし、電子写真感光体2をそのままの姿勢で組
立器まで搬送することが可能な装置を使用する場合に
は、必ずしも電子写真感光体2がマークを有している必
要はない。またフランジ4のマーク7をパーツフィーダ
を用いて一定方向に揃えながら電子写真感光体の近くま
で搬送する場合には、電子写真感光体2の場合と同様、
必ずしもフランジ4にマークを付ける必要はない。
【0052】フランジ4を電子写真感光体2の端部の開
口3に嵌合するに際しては、フランジ4の最大振れ方向
と電子写真感光体2の最大振れ方向とのなす角は、第1
実施形態の場合と同様の範囲、すなわち180°±30
°とすることが好ましい。
【0053】次に、上述したフランジ付き電子写真感光
体を備える画像形成装置について説明する。
【0054】画像形成装置は、電子写真法を用いるもの
であれば如何なるものでも構わないが、画像形成装置と
しては、図8に示すように、フランジ付き電子写真感光
体18と、電子写真感光体25を帯電させる帯電手段1
9と、帯電手段19により帯電される電子写真感光体2
5を露光する露光手段20と、露光手段20により露光
された部分を現像する現像手段21と、現像手段21に
より電子写真感光体25に現像された像を紙22等に転
写する転写手段23とを備えるものが用いられる。この
画像形成装置によれば、フランジ付き電子写真感光体1
8の全体としての振れが小さくなるので、得られる画像
において濃度ムラを小さくすることが可能となる。な
お、フランジ付き電子写真感光体18の周囲には、電子
写真感光体25の表面をクリーニングするクリーニング
手段26と、除電装置24が更に配設されてもよい。
【0055】また、本発明の画像形成装置において、複
数本のフランジ付き電子写真感光体18が並設され、こ
れらフランジ付き電子写真感光体18の周囲のそれぞれ
に、帯電手段19、露光手段20、現像手段21及び転
写手段23が設けられてもよい。この場合、現像手段2
1は通常、それぞれ異なる色のトナーを有する。従っ
て、この画像形成装置によりカラー画像を形成すること
が可能となる。ここで、各フランジ付き電子写真感光体
18は上記第1及び第2実施形態により製造され、全体
としての振れが小さくなっている。このため、各フラン
ジ付き電子写真感光体から紙面等に転写される像の濃度
ムラが小さくなり、ひいては得られるカラー画像の色ム
ラが小さくなる。
【0056】画像形成装置としては、例えば、アナログ
露光系の電子写真複写機、レーザー露光式デジタル電子
写真複写機、電子写真式ファクシミリ、レーザービーム
プリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリ
ンター等が挙げられる。
【0057】以下、本発明の内容を実施例を用いてより
具体的に説明する。
【0058】
【実施例】(実施例1)外径φ30.3、内径φ28.
5、長さ340mmのA6063製アルミニウム素管を
準備した。このアルミニウム素管に対して外径がφ3
0.0となるように旋盤にて切削加工を施し、円筒状基
材を得た。
【0059】こうして得られた円筒状基材の表面に次の
ようにして感光層を形成した。まず下引き層用の塗布液
Aを用意した。塗布液Aは、下記構造式(1)のジルコ
ニウム化合物20重量部、下記構造式(2)のシランカ
ップリング剤2重量部、下記構造式(3)のポリビニル
ブチラール樹脂2重量部、1−ブタノール70重量部よ
り調整した。この塗布液Aを円筒状基材の表面に塗布
し、150℃にて10分間乾燥して乾燥膜厚1.0μm
の下引き層を作製した。
【0060】
【化1】
【0061】
【化2】
【0062】
【化3】
【0063】次に、電荷発生層用の塗布液Bを用意し
た。塗布液Bは、クロルガリウムフタロシアン5重量
部、下記構造式(4)の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体5重量部、酢酸n−ブチル200重量部を、1mmφ
のガラスビーズを用いたサンドミルで5時間分散して得
た。この塗布液Bを下引き層の表面に塗布して100℃
にて10分間乾燥し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層
を得た。
【0064】
【化4】
【0065】次に、電荷輸送層用の塗布液Cを用意し
た。塗布液Cは、下記構造式(5)の電荷輸送物質1重
量部、下記構造式(6)のポリカーボネート樹脂1重量
部、モノクロルベンゼン2量部、テトラヒドロフラン4
重量部より調整した。この塗布液Cを電荷発生層上に塗
布し、120℃、60分間乾燥して、乾燥膜厚25μm
の電荷輸送層を作製した。
【0066】
【化5】
【0067】
【化6】
【0068】こうして得られた電子写真感光体の両端部
にそれぞれ、アルミニウム製のジグフランジを嵌合し
た。このジグフランジは、該電子写真感光体との嵌合部
分の外径がφ28.47となるように加工し、さらに中
心にはφ8の穴を設けたものである。このフランジはジ
グであるため、ムク材からの削り出しで作製した。
【0069】両端にジグフランジを嵌合した電子写真感
光体にはさらにφ8のSUS304製シャフトを通し
た。次に、シャフトの両端をVブロック上に置き、電子
写真感光体には、基準となる位置(この位置を0°とし
た)に極細油性マジックを用いてマーキングを施した。
そして、ピックテスタで電子写真感光体の中央部の振れ
を計測した。その結果を図9に示す。図9に示すよう
に、最大振れ量は44μmであり、15°おきに計測し
た振れの値は、ほぼサインカーブを描いていることが分
かった。また図9に示すように、振れのピークは90°
近傍に存在したため、電子写真感光体の両端側の非画像
エリアであって、基準位置から90°近傍のところに極
細油性マジックにてマーキングを施した。
【0070】一方、フランジは、ポリカーボネート樹脂
(三菱瓦斯化学社製 LS−2020)を射出成形して
用意した。電子写真感光体の端部の開口と嵌合するフラ
ンジの嵌合部の外径はφ28.53であり、嵌合部の外
周には、モジュール1、歯数30のインボリュートギア
を一体に設けた。インボリュートギアはJIS規格にお
ける4級を満足するものであった。さらにフランジの中
心部にはφ8の穴を設けた。
【0071】このフランジの中心にSUS304製のシ
ャフトを通し、その両端をVブロックで支持し、フラン
ジを回転させた。このフランジについて、ピックテスタ
を用いて振れの角度依存性を計測した。その結果を図1
0に示す。図10に示すように、最大振れ量は32μm
であり、15°おきに計測した振れの値はほぼサインカ
ーブを描いていた。また図10に示すように、振れのピ
ークは90°近傍に存在したため、フランジの軸方向の
非画像エリア、90°近傍に極細油性マジックでマーキ
ングを施した。
【0072】電子写真感光体の反対側の端部に嵌合する
もう一方のフランジ(ギア無しフランジ)についても同
様に振れの角度依存性を計測し、その振れが最大となる
位置にマーキングを施した。最大振れ量は30μmであ
り、15°おきに計測した振れの値は、ほぼサインカー
ブを描いていた。
【0073】次に、上記電子写真感光体の内側であって
両端より5mmの位置にそれぞれ接着剤(セメダインE
P−007)を塗布した後、フランジを両側より押し込
んだ。このとき、各フランジのマークは、電子写真感光
体のマークとは180°反対側にセットした。
【0074】こうして得られたフランジ付き電子写真感
光体を24時間、常温で静置して保管し、接着剤の硬化
を確認した後、中心部にSUS304のシャフトを挿入
し、シャフトの両端をVブロックで支持し、電子写真感
光体の中央部の振れをピックテスタにて15°おきに計
測した。その結果を図11に示す。図11に示すよう
に、最大振れ量は18μmであった。
【0075】上記のようにしてフランジ付き電子写真感
光体を更に3個準備し、それぞれについて上記と同様に
して両フランジの振れ、電子写真感光体の振れ、および
フランジ付き電子写真感光体全体としての振れを測定し
た。その結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】表3に示すように、いずれのフランジ付き
電子写真感光体についても、その全体としての最大振れ
量が、フランジ、電子写真感光体の個々の最大振れ量よ
りも小さくなることが分かった。
【0078】次に、このようにして得た4本のフランジ
付き電子写真感光体を小径のタンデムフルカラー画像形
成装置(富士ゼロックス製 DocuColor404
0)のフランジ付き電子写真感光体と入れ替えて画質評
価をしたところ、濃度ムラのない画像を得ることが出来
た。 (実施例2)電子写真感光体については実施例1と同様
にして準備した。この電子写真感光体について実施例1
と同様にして振れ計測を行い、振れが最大となる位置に
は実施例1と同様にしてマーキングを施した。最大振れ
量は40μmであった。
【0079】一方、フランジについては、実施例1で用
意したフランジを金型の周方向位置との関係を明確にし
て100個成形し、これらのフランジについて振れを計
測したところ、金型とのある部分に振れのピークがくる
ことが判明した。そこで、振れのピークがくる金型の対
応箇所に、内径φ1.0mm、深さ1.5mmの穴をあ
けた。
【0080】こうして図6に示すように孔9をあけた金
型を用いてフランジを成形したところ、フランジの表面
にマーク7として凸部を得た。
【0081】このフランジについて径の振れを計測した
ところ、新設した凸部と振れのピークは一致した。その
ため、個々のフランジについての振れの計測値は記録し
なかった。
【0082】同様にしてもう一方のフランジにも凸部を
設け、振れのピークと凸部とが一致することを確認し
た。
【0083】次に、上記電子写真感光体の内側であって
端部より5mmの位置に接着剤(セメダインEP−00
7)を塗布し、フランジを両側より押し込んだ。
【0084】このとき、両フランジに設けた凸部を、電
子写真感光体のマーキングとは180°反対側にセット
した。
【0085】こうして得られたフランジ付き電子写真感
光体を常温で24時間静置保管し、接着剤の硬化を確認
した後に、中央部にSUS304製のシャフトを通し
て、その両端をVブロックで支持し、フランジ付き電子
写真感光体を回転させ、中央部の振れをピックテスタに
て計測した。
【0086】このようにして得られたフランジ付き電子
写真感光体を同様にして4個用意した。個々の振れと組
み立て後の振れを表4に示す。
【0087】
【表4】
【0088】表4に示すように、いずれのフランジ付き
電子写真感光体についても、それらの最大振れ量が電子
写真感光体の最大振れ量よりも十分小さくなることが分
かった。
【0089】次に、このようにして得られた4本のフラ
ンジ付き電子写真感光体を小径のタンデムフルカラー画
像形成装置(富士ゼロックス製 DocuColor4
040)に入れて画質評価をしたところ、濃度ムラのな
い画像を得ることが出来た。 (比較例1)実施例1と全く同じ電子写真感光体とフラ
ンジを用意した。電子写真感光体もフランジも実施例と
の対応を確認する為に、同様に振れを計測したが、その
ピークとなる位置にはマーキングをしなかった。
【0090】得られた電子写真感光体の内側であって端
部から5mmの位置に接着剤(セメダインEP−00
7)を塗布し、フランジを両側より押し込んだ。
【0091】フランジ及び電子写真感光体にはマーキン
グを施していないため、両フランジを電子写真感光体の
端部の開口に無作為に押し込んだ。
【0092】こうして得られたフランジ付き電子写真感
光体を常温で24時間静置保管し、接着剤の硬化を確認
した後に、中心部にSUS304製のシャフトを通し
て、その両端をVブロックで支持し、フランジ付き電子
写真感光体を回転させ、その中央部の振れをピックテス
タにて計測した。
【0093】同様にして、フランジ付き電子写真感光体
を更に4個用意し、個々の振れと組み立て後の振れを測
定した。その結果を表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5に示すように、いずれのフランジ付き
電子写真感光体についても、それらの最大振れ量が、フ
ランジ、電子写真感光体の最大振れ量よりも相当に大き
くなってしまうことが分かった。
【0096】次に、このようにして得た4本のフランジ
付き電子写真感光体を小径のタンデムフルカラー画像形
成装置(富士ゼロックス製 DocuColor404
0)に入れて画質評価をしたところ、フルカラーハーフ
トーンにて、ドラムピッチの色むらが顕著に発生するこ
とが分かった。 (実施例3)実施例2と同様にして電子写真感光体を用
意した。この電子写真感光体の内側であって端部より5
mmの位置に実施例2と同様にして接着剤を塗布した。
【0097】続いて実施例2と同様にして電子写真感光
体の振れ計測を行い、電子写真感光体の最大振れ方向に
対応する位置に実施例2と同様にしてマーキングを施し
た。
【0098】一方、フランジは実施例2と同様にして作
製した。パーツフィーダーにてその姿勢を揃えるため
に、フランジを並べる部分に溝を形成した。そして、上
述したフランジの凸部をその溝に入り込ませフランジを
整列させた。これにより、フランジを一定の方向に並べ
ることが出来た。このフランジを電子写真感光体の近く
まで搬送し、ロボットアームでフランジを持ち上げ、電
子写真感光体の端部の開口に嵌合した。このとき、両フ
ランジに設けた凸部が電子写真感光体のマークに対して
180°反対側に位置するようにフランジを電子写真感
光体にセットした。こうしてフランジ付き電子写真感光
体を得た。
【0099】このフランジ付き電子写真感光体につい
て、実施例2と同様にしてその中央部の振れを計測した
ところ、実施例2と全く同様の効果を得ることが出来
た。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ランジの最大振れ方向と電子写真感光体の最大振れ方向
とが互いにずれるようにフランジが電子写真感光体の端
部の開口に嵌合されるため、フランジ付き電子写真感光
体全体としての振れを小さくすることが可能となり、ひ
いては濃度ムラの小さい画質を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフランジ付き電子写真感光体を構成す
るフランジ及び電子写真感光体の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】電子写真感光体の振れを計測する工程の一例を
示す図である。
【図3】電子写真感光体の振れを計測する工程の他の例
を示す図である。
【図4】フランジの振れを計測する工程の一例を示す図
である。
【図5】フランジを示す正面図である。
【図6】フランジを成形する金型、及びフランジを示す
断面図である。
【図7】金型を開いた状態及び成形されたフランジを示
す断面図である。
【図8】本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略
図である。
【図9】実施例1に係る電子写真感光体について振れを
計測した場合におけるピックテスタの振れの値と計測角
度との関係を示すグラフである。
【図10】実施例1に係るフランジについて振れを計測
した場合におけるピックテスタの振れの値と計測角度と
の関係を示すグラフである。
【図11】実施例1に係るフランジ付き電子写真感光体
について振れを計測した場合におけるピックテスタの振
れの値と計測角度との関係を示すグラフである。
【図12】旋削加工により得られる円筒状基材の形状を
示す図である。
【図13】フランジ及びそのフランジを成形する金型を
示す断面図である。
【符号の説明】 1,18…フランジ付き電子写真感光体、2…電子写真
感光体、3…開口、4…フランジ、5…円筒状基材、6
…感光層、A…最大振れ方向、19…帯電手段、20…
露光手段、21…現像手段、23…転写手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基材の表面に感光層を形成してな
    る電子写真感光体と、その電子写真感光体の端部の開口
    に嵌合されるフランジとを備えるフランジ付き電子写真
    感光体の製造方法において、 前記電子写真感光体の径の振れが最大となる最大振れ方
    向を検出する感光体振れ検出工程と、 前記フランジの径の振れが最大となる最大振れ方向を検
    出するフランジ振れ検出工程と、 前記電子写真感光体の前記最大振れ方向と前記フランジ
    の前記最大振れ方向とが互いにずれるように前記フラン
    ジを前記電子写真感光体の端部の開口に嵌合する嵌合工
    程と、を含むことを特徴とするフランジ付き電子写真感
    光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 円筒状基材の表面に感光層を形成してな
    る電子写真感光体と、その電子写真感光体の端部の開口
    に嵌合されるフランジとを備えるフランジ付き電子写真
    感光体の製造方法において、 前記電子写真感光体の径の振れが最大となる最大振れ方
    向を検出する感光体振れ検出工程と、 前記フランジとして、その径の振れが最大となる最大振
    れ方向に対して特定の方向にマークを有するフランジを
    準備する準備工程と、 前記電子写真感光体の前記最大振れ方向と前記フランジ
    の前記最大振れ方向とが互いにずれるように前記フラン
    ジを前記電子写真感光体の端部の開口に嵌合する嵌合工
    程と、を含むことを特徴とするフランジ付き電子写真感
    光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記嵌合工程において、前記電子写真感
    光体の前記最大振れ方向と前記フランジの前記最大振れ
    方向とが180°±30°の角度をなしてずれるように
    前記フランジを前記電子写真感光体の端部の開口に嵌合
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のフランジ
    付き電子写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製
    造方法により製造されるフランジ付き電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のフランジ付き電子写真
    感光体と、 前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段により帯電される前記電子写真感光体を露
    光する露光手段と、 前記露光手段により露光された部分を現像する現像手段
    と、 前記現像手段により前記電子写真感光体に現像された像
    を転写する転写手段と、を備えることを特徴とする画像
    形成装置。
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