JP2001355812A - 噴霧式燃焼装置 - Google Patents

噴霧式燃焼装置

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JP2001355812A
JP2001355812A JP2000179049A JP2000179049A JP2001355812A JP 2001355812 A JP2001355812 A JP 2001355812A JP 2000179049 A JP2000179049 A JP 2000179049A JP 2000179049 A JP2000179049 A JP 2000179049A JP 2001355812 A JP2001355812 A JP 2001355812A
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air
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spray
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Atsushi Doi
淳 土井
Masaharu Saikai
正治 西海
Shinji Hirase
伸二 平瀬
Masaru Hiroyasu
勝 廣安
Ryoji Hasegawa
良司 長谷川
Hideaki Yoshitomi
英明 吉富
Hitoshi Hara
人志 原
Hirobumi Tanaka
博文 田中
Tetsuo Hamada
哲郎 濱田
Akira Maekawa
旭 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体部の前段側に熱が伝わることを防止し、
熱による不具合を解消することができる噴霧式燃焼装置
の開発を課題とするものである。 【解決手段】 噴霧式燃焼装置1は、前段側5と熱交換
器側6に分かれた本体部2を有し、その中に燃焼筒本体
3が内蔵されている。本体部2の前段側5と熱交換器側
6の境界は仕切り壁12によって仕切られている。本体
部2の前段側5であって仕切り壁12の近傍に、仕切り
壁12と略平行に区切り壁43が設けられている。前段
側5を流れる空気は、区切り壁43と仕切り壁12の間
を通過して熱交換器側6に供給される。そのため仕切り
壁12の近傍に空気層が形成され、この空気層が断熱層
として機能し、熱交換器側6の熱が前段側5に伝わらな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器等に使用さ
れる噴霧式燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】給湯器等においては、石油等の液体燃料
を噴霧して燃焼させる噴霧式燃焼装置が多用されてい
る。
【0003】図14は、従来技術の噴霧式燃焼装置を採
用した給湯器の断面図である。噴霧式燃焼装置100
は、本体部2内に燃焼筒本体3が内蔵されたものであ
る。また本体部2は、大きく前段側5と熱交換器側6に
分かれている。本体部2の前段側5は、四角形の箱体1
1であり、上部にファン7が取り付けられている。また
前段側5の内部には、燃焼筒本体3の他、これと同心状
に筒体15が内蔵されている。筒体15は、天面が開放
され、底面(仕切り壁12側)は閉塞している。
【0004】一方、本体部2の熱交換器側6は、銅板等
によって角筒状に構成された燃焼ケース8を有し、下部
に熱交換器10が内蔵されている。本体部2の前段側5
と熱交換器側6の境界は仕切り壁12によって仕切られ
ている。仕切り壁12の中央には、燃焼筒本体3の前端
部が取り付けられる開口がある。また仕切り壁12の周
部には、空気噴射口となる開口13が設けられている。
【0005】燃焼筒本体3は、逆燃式と称される形式で
あって、下方に向かって火炎を噴射するものである。ま
た図示した燃焼筒本体3は、液体燃料の燃焼を行ういわ
ゆる二段燃焼筒を用いた燃焼量可変式ガンタイプバーナ
であって、気流はほぼ下向きである。すなわち燃焼筒本
体3は、燃料噴射ノズル16を内蔵した端部開放型のノ
ズル収納筒17と当該ノズル収納筒17の開放端に接続
された端部開放型の燃焼筒18を備える。前者のノズル
収納筒17は、さらに内筒と外筒を有し、外筒には図示
しない空気導入口が設けられている。そして外筒に入っ
た空気の一部が内筒内に導入される構造となっている。
【0006】またさらに燃焼筒18は、ノズル収納筒1
7の開放端に接続された第一燃焼筒20と当該第一燃焼
筒20にさらに接続された、より大径の第二燃焼筒21
から構成されている。第一燃焼筒20及び第二燃焼筒2
1にも、多数の空気導入口30が設けられている。
【0007】燃焼筒本体3は、前記した前段側5にあ
り、開放端19が仕切り壁12から熱交換器側6に向か
って開いている。またさらに燃焼筒本体3の開放端19
近くには、燃料拡散板32が取り付けられている。燃料
拡散板32は、燃料の攪拌を促進するための部材であ
り、略棒状をしている。
【0008】次に、噴霧式燃焼装置100における空気
及び燃料の流れついて説明する。噴霧式燃焼装置100
を使用する際には、送風機7を起動して本体部2の前段
側5に空気を送ると共に燃料ポンプを動作させて燃料噴
射ノズル16から燃料を噴射させる。送風機7から前段
側5内に入った空気は、ノズル収納筒17の外筒に入
り、さらにその一部がノズル収納筒17の内筒内に入っ
て燃料噴射ノズル16から噴射された灯油等の液体燃料
と混合される。そして混合された燃料と空気は燃焼筒1
8内に送られ、燃焼筒18内で燃焼する。発生した火炎
は、燃焼筒18内から熱交換器側6に向かって噴射され
る。
【0009】また、前段側5に入った空気の一部は筒体
15内に入り、第一燃焼筒20及び第二燃焼筒21に設
けられた空気導入口30から燃焼筒18の内部に導入さ
れ、いわゆる二次空気として燃焼に用いられる。さらに
筒体15の外側を流れる空気は、仕切り壁12の開口1
3から直接的に熱交換器側6入り、二次空気として燃焼
に寄与する。
【0010】上記した構成では、前段側5の箱体11内
に二列の空気流路40,41が形成されている。すなわ
ち箱体11内には、燃焼筒18・筒体15間で形成され
る空気流路40と、筒体15・箱体11間で形成される
空気流路41がある。このように燃焼筒18・筒体15
によって空気流路40を形成させた理由は、燃焼筒18
を冷却し、前段側5が加熱されることを防ぐためであ
る。すなわち噴霧式燃焼装置100では、前段側5に点
火プラグや着火センサ等の配線や、比較的耐熱性が低い
合成樹脂で作られた部材がある。そのため前段側5が過
度に加熱されるとこれらが破損するおそれがある。そこ
で従来技術の噴霧式燃焼装置100では、前記したよう
に燃焼筒18の周囲に空気流路40によって空気層を形
成させ、燃焼筒18の熱が前段側5の全体に広がること
がないように工夫されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の噴霧式燃焼
装置100では、前記した様に燃焼筒18の周囲に空気
層を形成させて、燃焼筒18の側面の熱が前段側5の全
体に広がることがないように工夫されている。しかしな
がら従来技術で熱の拡散が防止されているのは、燃焼筒
18の側面側だけであり、前段側5が熱交換器側6から
受ける熱については、何らの断熱対策もなされていな
い。すなわち従来技術の噴霧式燃焼装置100では、熱
交換器側6に燃焼ガスが広がり、仕切り壁12が高温に
さらされる。そのため前段側5が加熱され、不具合が生
じる懸念があった。特に図14で説明した噴霧式燃焼装
置100の様な、燃焼筒本体3の開放側に燃料拡散板3
2が設けられている場合は、燃料拡散板32が火炎によ
って高温状態となり、燃料拡散板32から前段側5側に
熱が移行し易く、断線の危険や樹脂が溶融する懸念があ
った。また他の問題点として、熱交換器側6の燃焼ケー
ス8の側壁25が火炎の作用で減肉するという問題があ
った。従来技術の噴霧式燃焼装置100では、減肉に対
する対策は、何らなされていない。
【0012】さらに従来技術の噴霧式燃焼装置100
は、燃焼中に発生するドレインによって熱交換器や本体
部が錆びるという問題もあった。すなわち燃料は、水素
原子を含むので燃焼することにより水が発生する。この
水は、噴霧式燃焼装置100が盛んに燃焼しているとき
は、その熱によって直ちに蒸発するが、燃焼を終える直
前に発生した水は蒸発しきれずに本体部の熱交換器側6
に残留する。そのためこの水によって熱交換器等が腐食
してしまう。
【0013】この問題を解決するための方策として、本
体部の熱交換器側に蓄熱作用を持つ部材を置くことが考
えられる。すなわち本体部の熱交換器側6に蓄熱作用を
持つ部材を置くことにより、燃焼終了後も本体部2の熱
交換器側6を一定時間、高温状態に保ち、内部の水を蒸
発させる。ここで蓄熱部材を熱交換器10の近傍に配置
すると、熱交換器10の加熱を妨げることになるので、
蓄熱部材は、仕切り壁12の近傍に配置すべきである。
しかしながら、仕切り壁12には空気噴射口となる開口
13が設けられているから、仕切り壁12の近傍に蓄熱
部材を配置すると開口13から噴射される冷たい空気が
直接接触して蓄熱部材が冷やされ、蓄熱部材が十分に昇
温しない。
【0014】そこで本発明は、従来技術の上記した諸問
題に注目し、本体部の前段側に熱が伝わることを防止
し、熱による不具合を解消することができる噴霧式燃焼
装置の開発を課題とするものである。また加えて本発明
は、燃焼ケースの減肉を防止し、また内部に発生したド
レインを円滑に排出することができ、寿命が長い噴霧式
燃焼装置の開発を課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、仕切り壁によっ
て熱交換器側と前段側に分かれた本体部を有し、前段側
から熱交換器側に燃焼ガスが噴射される噴霧式燃焼装置
において、本体部の前段側であって仕切り壁の近傍に区
切り壁が設けられ、当該区切り壁は、本体部の前段側を
燃焼ガスの噴射方向と交わる方向に仕切り、空気は仕切
り壁と前記区切り壁の間を通過して熱交換器側に供給さ
れることを特徴とする噴霧式燃焼装置である。
【0016】本発明の噴霧式燃焼装置は、前段部側に区
切り壁が設けられ、仕切り壁の近傍に空気が通過する空
隙部が形成されている。そのため当該空隙が断熱層とし
て機能し、熱交換器側の熱が前段部の奥側(上流側)に
伝わらない。
【0017】また同様の課題を解決するための請求項2
に記載の発明は、仕切り壁によって熱交換器側と前段側
に分かれた本体部と、燃料が噴霧される燃焼室を構成す
る一端が開放された燃焼筒本体を有し、燃焼筒本体は本
体部の前段側にあって開放端が熱交換器側に向かって開
き、本体部の前段側内に空気流路が形成されていて当該
空気流路から熱交換器側に空気が供給される噴霧式燃焼
装置において、本体部の前段側であって仕切り壁の近傍
に、仕切り壁と略平行に区切り壁が設けられ、前段側を
流れる空気は、区切り壁と仕切り壁の間を通過して熱交
換器側に供給されることを特徴とする噴霧式燃焼装置で
ある。
【0018】本発明の噴霧式燃焼装置は、本体部の熱交
換器側であって仕切り壁の近傍に、仕切り壁と略平行に
区切り壁が設けられている。そして空気は、区切り壁と
仕切り壁の間を通過して熱交換器側に供給される。その
ため本発明では、仕切り壁の近傍に空気層が形成され、
この空気層が断熱層として機能し、熱交換器側の熱が前
段部の奥側に伝わらない。
【0019】また請求項3に記載の発明は、区切り壁は
燃焼筒本体の周囲にあり、仕切り壁の熱交換器側の側壁
に近い部位に空気噴射口が設けられ、区切り壁と仕切り
壁の間には、前記空気噴射口よりも燃焼筒本体寄りの部
位に設けられた空気導入口から空気が導入され、空気は
区切り壁と仕切り壁の間を流れて前記空気噴射口から熱
交換器側に供給されることを特徴とする請求項2に記載
の噴霧式燃焼装置である。
【0020】本発明の噴霧式燃焼装置では、空気導入口
が燃焼筒本体に近い部位にあり、空気噴射口は、前記空
気導入口よりも熱交換器側の側壁に近い部位にある。す
なわち空気導入口と空気噴射口は、平面的に離れた位置
にある。そのため空気は区切り壁と仕切り壁の間を仕切
り壁に沿って流れ、内部で滞留しない。したがって熱交
換器側の熱が前段部の奥側に伝わらない。また本発明で
は、空気噴射口が空気導入口よりも熱交換器側の側壁に
近い部位に設けられている。そのため空気流が熱交換器
側の側壁に導かれ、側壁に沿った空気の流れが生じ、熱
交換器側の側壁が冷却される。また熱交換器の側壁に沿
って空気が流れるので熱交換器側の減肉が防止される。
すなわち空気流が熱交換器側の側壁に導かれ、側壁が冷
却されると共に、ドレインが発生しやすいこの胴体近傍
の領域に多量の空気が供給されるため、排ガス量に対し
て空気量が多くなり排ガス濃度が低下してドレインの発
生が抑制される。また、この領域では空気の供給量増大
に伴い、酸素濃度が上昇するのでドレイン中の硝酸濃度
の低いものとなり、ドレインによる減肉がより防止され
る。 そのため本発明の噴霧式燃焼装置は装置の寿命が
長く、いつまでも安定した動作が期待できる。
【0021】さらに請求項4に記載の発明は、仕切り壁
には空気噴射口が設けられ、当該空気噴射口は、熱交換
器側の側壁側に向かって開口していることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の噴霧式燃焼装置であ
る。
【0022】また本発明の噴霧式燃焼装置では、仕切り
壁には空気噴射口が設けられ、当該空気噴射口は、熱交
換器側の側壁側に向かって開口している。そのため空気
流が熱交換器側の側壁に導かれ、側壁に沿った空気の流
れが生じ、熱交換器側の側壁が冷却される。また本発明
の噴霧式燃焼装置は、熱交換器側の側壁に沿って空気が
流れるので前述した理由により、ドレインによる減肉が
より防止され、噴霧式燃焼装置の寿命が長い。
【0023】また請求項5に記載の発明は、仕切り壁に
よって熱交換器側と前段側に分かれた本体部を有し、前
段側から熱交換器側に燃焼ガスが噴射されると共に仕切
り壁に空気噴射口が設けられ、当該空気噴射口から熱交
換器側に空気が供給される噴霧式燃焼装置において、熱
交換器側内に蓄熱部材が設けられ、当該蓄熱部材と空気
噴射口の間に障壁部材が設けられ、空気噴射口から噴射
された空気は障壁部材と衝突することを特徴とする噴霧
式燃焼装置である。
【0024】本発明の噴霧式燃焼装置は、熱交換器側内
に蓄熱部材が設けられている。そして本発明では、該蓄
熱部材と仕切り壁に設けられた空気噴射口の間に障壁部
材が設けられ、空気噴射口から噴射された空気は、障壁
部材と衝突する。そのため本発明の噴霧式燃焼装置で
は、空気噴射口から噴射された空気が直接的に蓄熱部材
と衝突することはなく、空気噴射口から噴射された空気
によって蓄熱部材が冷やされることはない。そのため蓄
熱部材は、燃焼中に十分に加熱され、燃焼終了後も内部
を高温に保つ。なお蓄熱部材は、大きな厚さを有する必
要はなく、例えばステンレススチールの板の様な物で足
りる。
【0025】また請求項6に記載の発明は、障壁部材と
蓄熱部材の間に空隙が設けられていることを特徴とする
請求項5に記載の噴霧式燃焼装置である。
【0026】前記した様に障壁部材には、直接的に空気
が衝突するので、障壁部材は温度が低い。そこで本発明
は、蓄熱部材を障壁部材から離し、蓄熱部材の熱が障壁
部材側に逃げるのを防いでいる。
【0027】また請求項7に記載の発明は、蓄熱部材又
は障壁部材は、本体部の熱交換器側の側壁に沿ってのび
る側壁部を有することを特徴とする請求項5又は6に記
載の噴霧式燃焼装置である。
【0028】本発明の噴霧式燃焼装置では、蓄熱部材又
は障壁部材は、本体部の熱交換器側の側壁に沿ってのび
る側壁部を有する。したがって本発明では、空気流が熱
交換器側の側壁に導かれ、側壁に沿った空気の流れが生
じる。そのため本発明の噴霧式燃焼装置では、熱交換器
側の側壁が冷却される。また熱交換器の側壁に沿って空
気が流れるのでドレインの発生が抑制され、さらに側壁
近傍の酸素濃度が上昇し、前記したようにドレイン中の
硝酸濃度が減少して熱交換器側の減肉が防止される。
【0029】また請求項8に記載の発明は、障壁部材は
仕切り壁の略全面を覆い、空気噴射口よりも外側の部位
から熱交換器側に空気を排出することを特徴とする請求
項5乃至7のいずれかに記載の噴霧式燃焼装置である。
【0030】本発明では、障壁部材は仕切り壁の略全面
を覆い、空気噴射口よりも外側の部位から熱交換器側に
空気を排出する。そのため空気流は、熱交換器側の側壁
に導かれ、側壁に沿った空気の流れが生じ、熱交換器側
の側壁が冷却される。また熱交換器の側壁に沿って空気
が流れるのでドレインの発生が抑制され、さらに側壁近
傍の酸素濃度が上昇し、前記したようにドレイン中の硝
酸濃度が減少して熱交換器側の減肉が防止される。
【0031】さらに請求項9に記載の発明は、蓄熱部材
は、厚みを有する耐火物で構成され、その端部は本体部
の熱交換器側の側壁近傍に至り、蓄熱部材の端面と、本
体部の熱交換器側の側壁との間に、空気が通過する隙間
が設けられたことを特徴とする請求項5乃至8のいずれ
かに記載の噴霧式燃焼装置である。
【0032】蓄熱部材は、厚みを有する耐火物で構成さ
れている。そのため蓄熱部材の熱容量が大きく、ドレイ
ンを蒸発させる機能が高い。また本発明では、蓄熱部材
の端部が本体部の熱交換器側の側壁近傍に至り、蓄熱部
材の端面と、本体部の熱交換器側の側壁との間に、空気
が通過する隙間が設けられている。そのため本発明で
は、空気が蓄熱部材の端面と側壁の間の隙間を流れ、こ
の隙間から熱交換器側の側に空気が供給される。したが
った本発明についても、前述と同様の作用により熱交換
器側の減肉が防止される。
【0033】
【発明の実施の形態】(実施例1)以下さらに本発明の
実施例について説明する。なお以下の実施例の説明にお
いて、従来技術と同一の部材については、図14と同一
の番号を付して重複した説明を省略する。図1は、本発
明の第1実施例の噴霧式燃焼装置の断面図である。図2
は、図1の噴霧式燃焼装置の仕切り板の部分を図1の下
方向から見た底面図である。図3は、図1の区切り壁と
仕切り壁近傍の分解斜視図である。図4は、図1の区切
り壁と仕切り壁近傍の拡大図である。図5は、本発明の
第1実施例の噴霧式燃焼装置の変形例を示す断面図であ
る。図6は、図5の区切り壁と仕切り壁近傍の拡大図で
ある。
【0034】図において、1は本発明の実施例の噴霧式
燃焼装置である。本実施例の噴霧式燃焼装置1は、前述
した従来技術と同様に、前段側5と熱交換器側6に分か
れた本体部2を有し、その中に燃焼筒本体3が内蔵され
たものである。
【0035】熱交換器側6は従来技術と全く同一であ
り、銅板等によって角筒状に構成された燃焼ケース8を
有し、下部に熱交換器10が内蔵されている。
【0036】燃焼筒本体3の構造も、従来と全く同一で
あり、燃料噴射ノズル16を内蔵した端部開放型のノズ
ル収納筒17と当該ノズル収納筒17の開放端に接続さ
れた端部開放型の燃焼筒18を備え、さらにノズル収納
筒17は、内筒と外筒を有する。また燃焼筒18は、第
一燃焼筒20と第二燃焼筒21からなり、これらには多
数の空気導入口30が設けられている。そして燃焼筒本
体3は、前段側5にあり、開放端が仕切り壁12から熱
交換器側6に向かって開いている。さらに噴霧式燃焼装
置1の本体部2の下流側には、燃料拡散板32が取り付
けられている。
【0037】本体部2の前段側5と熱交換器側6の境界
は従来技術と同様に仕切り壁12によって仕切られてい
る。本実施例の噴霧式燃焼装置1の特徴的な構成は、本
体部2の前段側5内に区切り壁43が設けられている点
である。すなわち本実施例で採用する本体部2の前段側
5は、四角形の箱体11である点、筒体15が内蔵され
ている点、上部にファン7が取り付けられている点で従
来技術と同一であるが、その内部に区切り壁43が設け
られている点で従来技術と異なる。
【0038】ここで区切り壁43は、前段側5の内部で
あって、仕切り壁12の近傍に配されている。すなわち
区切り壁43は、仕切り壁12の上流側近傍に設けられ
ている。区切り壁43は、図1,3の様に筒体15と箱
体11の外壁の間に広がり、仕切り壁12と平行に面し
ている。言い換えると仕切り壁12は、燃焼筒本体3の
周囲にあり、内部を燃焼ガスの噴射方向と交わる方向に
仕切る。したがって区切り壁43と仕切り壁12によっ
て仕切り壁12の上流側に空隙44が形成される。
【0039】そして本実施例では、区切り壁43の筒体
15近傍の位置に、円弧状の空気導入口45が設けられ
ている。また仕切り壁12側には、空気噴射口46が設
けられているが、本実施例では形状が長穴状である。空
気噴射口46は、図の様に燃焼ケース8の側壁25に沿
った位置に設けられている。
【0040】本実施例の噴霧式燃焼装置1についても、
送風機7から前段側5内に入った空気はノズル収納筒1
7の内筒内に入り、燃料噴射ノズル16から噴射された
灯油等の液体燃料と混合される。そして混合された燃料
と空気は燃焼筒18内に送られ、燃焼筒18内で燃焼す
る。火炎は燃焼筒18内から熱交換器側6に向かって噴
射される。また、前記した筒体15を流れる空気は、第
一燃焼筒20及び第二燃焼筒21に設けられた空気導入
口30から燃焼筒18の内部に入り、いわゆる二次空気
として燃焼に用いられる。
【0041】一方、筒体15の外側の空気流路41を流
れる空気は、従来技術と異なり、図4の様に空気導入口
45から区切り壁43と仕切り壁12の間の空隙44に
入り、矢印のように仕切り壁12に沿って外側に流れ
る。そして燃焼ケース8の側壁25近傍に設けられた空
気噴射口46から熱交換器側6に入る。すなわち本実施
例の噴霧式燃焼装置1では、区切り壁43と仕切り壁1
2の間の空隙44が空気流路を構成する。本実施例の噴
霧式燃焼装置1では、仕切り壁12の下流側が高温とな
るが、仕切り壁12の内側に仕切り壁12に沿って流れ
る空気流があるため、下流側の熱が前段側5の上流側に
伝わらない。すなわち本実施例では、仕切り壁12が高
温にさらされるが、仕切り壁12の直近に設けられた空
隙44に、空気導入口45を経て常温の空気が次々に供
給され、空隙44での空気の滞留はない。そのため区切
り壁43と仕切り壁12の間の空隙44に熱はこもら
ず、当該部位の熱は、熱交換器側6に運ばれる。したが
って下流側の熱は、仕切り壁12の上流側に伝わらず、
前段側5は低温状態を維持する。
【0042】仕切り壁12の空気噴射口46から熱交換
器側6入った空気は、燃焼ケース8の側壁25に沿って
流れ、側壁25の内側には、熱交換器側6に流れるエア
ーカーテンが形成される。その結果、燃焼ケース8の側
壁25は冷却され、側壁25の薄肉化が防止される。さ
らに側壁25の近傍に空気が大量に供給されるので、側
壁25近傍の燃焼ガスの濃度が低下し、ドレインの発生
が抑制される。さらに当該部位を流れる空気は燃焼に対
する寄与が少なく、多くの酸素を含む。そのためたとえ
ドレインが発生してもドレインの酸性度は低く、側壁2
5の薄肉化が防がれる。
【0043】上記した実施例では仕切り板12が平板状
であり、空気噴射口46の平面は、筒体15の軸線と直
交する。したがって空気は筒体15の軸線に対して平行
に流れる。しかしながら、燃焼ケース8を冷却するとい
う作用効果をより顕著に発揮させたい場合は、図5,6
の様に空気噴射口46を燃焼ケース8の側壁25側に傾
斜させることが望ましい。すなわち図5,6に示した噴
霧式燃焼装置60では、仕切り壁47に段押し状の凹部
48が設けられ、この傾斜面に空気噴射口46を設けて
いる。詳細に説明すると、仕切り壁47に設けられた凹
部48(下に凸)は、断面形状が台形であり、30°程
度の二つの傾斜面を持つ。そして本実施例では、燃焼ケ
ース8側の側壁25の傾斜面に空気噴射口46を設けて
いる。なお空気噴射口46は、前記した実施例と同様に
長穴状である。本実施例では、傾斜面に空気噴射口46
が設けられているので、空気噴射口46から出る空気は
斜め方向に向いて噴射し、燃焼ケース8の側壁25と衝
突する。そして空気のいくらかは、燃焼ケース8の側壁
25に沿って流れ、燃焼ケース8の側壁25を冷却する
と共に当該部位に酸素を供給して側壁25の薄肉化を防
ぐ。
【0044】(実施例2)次に本実施例の第2実施例に
ついて説明する。図7は、本発明の第2実施例の噴霧式
燃焼装置の断面図である。図8は、図7の区切り壁と仕
切り壁近傍の分解斜視図である。図9は、図8の区切り
壁と仕切り壁近傍の拡大図である。図10は、本発明の
第2実施例の噴霧式燃焼装置の変形例を示す断面図であ
る。図11は、図10の噴霧式燃焼装置の区切り壁と仕
切り壁近傍の分解斜視図である。図12は、図10の区
切り壁と仕切り壁近傍の拡大図である。図13は、本発
明の第2実施例の噴霧式燃焼装置の他の変形例を示す断
面図である。
【0045】本実施例の噴霧式燃焼装置70では、仕切
り壁12に設けられた空気噴射口46は、従来技術と同
様に燃焼筒本体3と側壁25間の中心近くに設けられて
いる。また本実施例の噴霧式燃焼装置70は、前記した
区切り壁に代わって障壁部材71を持つ。本実施例の噴
霧式燃焼装置70は、熱交換器側6に蓄熱部材50を備
える。障壁部材71は、図8,9に示すように四角形で
あり、仕切り板12と略等しい面積を持つ。障壁部材7
1の中央には燃焼ガスを通過させるための開口72があ
る。また障壁部材71は、縁73の部分を残して全体が
大きく窪んでいる。
【0046】蓄熱部材50は、図8の様にステンレスス
チール製の正方形の板を折り曲げたものであり、中央に
開口51が設けられている。また蓄熱部材50は、各図
で明らかなように、4辺が下側(熱交換器側6)に折り
返されており、平板部分58に対して垂直方向にのびる
側壁部60が形成されている。すなわち蓄熱部材50の
各辺は断面形状が「L」字状をしている。側壁部60の
長さは、平板部分58の縦又は横の寸法の8%〜20%
程度である。蓄熱部材50の角の部位は、図8の様に面
取り形状をしており、角の部分については、側壁部60
は無い。
【0047】前記した障壁部材71は、仕切り壁12の
熱交換器側6に取り付けられている。障壁部材71は、
仕切り壁12の熱交換器側6の略全域を覆う。したがっ
て障壁部材71の凹部と仕切り壁12の間で空隙部74
が形成されている。障壁部材71の縁73の部位と仕切
り壁12の間には僅かな隙間75がある。
【0048】一方、蓄熱部材50は、ネジ78によって
障壁部材71の下流側に取り付けられている。蓄熱部材
50と障壁部材71の間には、僅かに空隙部77があ
り、蓄熱部材50と障壁部材71の間は離れている。蓄
熱部材50と障壁部材71の間に空隙部77を設ける方
策としては、両者の間に面積が小さく、かつ厚みが薄い
介在物を挟み込むことが考えられる。あるいは障壁部材
71又は蓄熱部材50の一部に突起を設け、突起の先端
だけを接触させ、他の大部分の部位に空隙部77を設け
てもよい。
【0049】仕切り壁12に設けられた空気噴射口46
は、障壁部材71の凹部と仕切り壁12の間で空隙部7
4に開口する。
【0050】また蓄熱部材50の側壁部60は、平板部
分58に対して垂直であるから、各側壁部60は、燃焼
ケース8の側壁25と面する。すなわち各側壁部60
は、燃焼ケース8の側壁25に沿って下方向(熱交換器
10側)にのびる。したがって蓄熱部材50の側壁部6
0は、燃焼ケース8の側壁25に対して平行に位置し、
両者の間に隙間80が形成される。この隙間80は、概
ね5mm〜15mm程度である。
【0051】本実施例の噴霧式燃焼装置70について
も、送風機7から前段側5内に入った空気はノズル収納
筒17の内筒内に入り、燃料噴射ノズル16から噴射さ
れた灯油等の液体燃料と混合される。そして混合された
燃料と空気は燃焼筒18内に送られ、燃焼筒18内で燃
焼する。火炎は燃焼筒18内から熱交換器側6に向かっ
て噴射される。また、前記した筒体15を流れる空気
は、第一燃焼筒20及び第二燃焼筒21に設けられた空
気導入口30から燃焼筒18の内部に入り、いわゆる二
次空気として燃焼に用いられる。
【0052】そして筒体15の外側の空気流路41を流
れる空気は、従来技術と同様に仕切り壁12の空気噴射
口46から熱交換器側6に入る。しかし、本実施例の噴
霧式燃焼装置1では、仕切り壁12に対して平行に障壁
部材71があり、且つ仕切り壁12に設けられた空気噴
射口46は、仕切り壁12と障壁部材71の間に形成さ
れる空隙部74に開口し、空気噴射口46の平面は、筒
体15の軸線と直交する。
【0053】そのため仕切り壁12の空気噴射口46か
ら熱交換器側6入った空気は、図8,図9の様に障壁部
材71の内面側と垂直に衝突し、空隙部74を流れる。
ここで本実施例の噴霧式燃焼装置70においても、燃焼
筒本体3の開放側に燃料拡散板32が設けられ、蓄熱部
材50が高温となるが、蓄熱部材50と障壁部材71の
間に二つの空隙部74,77があり、これらが空気層と
して機能して断熱効果を発揮するから、下流側の熱が仕
切り壁12に伝わらない。特に本実施例では、仕切り壁
12の下流側に障壁部材71との間で形成される厚い空
気層があり、仕切り壁12は低温状態を維持する。すな
わち本実施例では、燃料拡散板32が障壁部材71に取
り付けられているので、障壁部材71は比較的高温とな
り、蓄熱部材50と仕切り壁12の間の空隙部74の空
気が加熱されるが、当該部位には前段側5の空気流路4
1から空気噴射口46を経て常温の空気が次々に供給さ
れ、空気の滞留はない。そのため仕切り壁12の間の空
隙部77に熱はこもらず、当該部位の熱は、熱交換器1
0側に運ばれる。したがって下流側の熱は、仕切り壁1
2に伝わらず、前段側5は低温状態を維持する。
【0054】また障壁部材71内の空気は、周部の隙間
75から排出され、燃焼ケース8の側壁25と衝突す
る。ここで本実施例では、蓄熱部材50の4辺が折り返
されて側壁部60を構成し、この側壁部60が燃焼ケー
ス8の側壁25に対して平行に位置するから、燃焼ケー
ス8の側壁25と衝突した空気は、下方向に向きを変
え、燃焼ケース8の側壁25と蓄熱部材50の側壁部6
0の間の隙間80を流れる。また蓄熱部材50の側壁部
60は、ある程度の長さを持つので、空気は下方向に付
勢され、空気は蓄熱部材50の側壁部60が無い部位に
ついても燃焼ケース8の側壁25に沿って流れる。した
がって本実施例の噴霧式燃焼装置70では、燃焼ケース
8の側壁25に沿って空気が流れ、側壁25の内側に熱
交換器10側に流れるエアーカーテンが形成される。そ
の結果、燃焼ケース8の側壁25は冷却され、側壁25
の薄肉化が防止される。さらに側壁25の近傍を流れる
空気は、燃焼に対する寄与が少なく、多くの酸素を含
む。そのためさらに側壁25の薄肉化が防がれる。
【0055】一方、前段側5から供給される空気は、前
記した様に仕切り壁12の空気噴射口46を出て、障壁
部材71の内面(上流側の凹んだ平面)と衝突し、蓄熱
部材50と直接的には接触しない。したがって蓄熱部材
50が直接的に空気で冷却されることはない。また蓄熱
部材50と障壁部材71の間には、僅かではあるが空隙
部77があり、両者は直接的には接していない。したが
って両者間の直接接触による熱移動もない。そのため蓄
熱部材50が前段側5から供給される空気によって冷や
されることはない。したがって本実施例の噴霧式燃焼装
置70では、燃焼の際に蓄熱部材50が加熱され、蓄熱
部材50に熱が蓄積される。そのため噴霧式燃焼装置7
0が燃焼を停止しても、燃焼ケース8の内部は保温さ
れ、ドレインは蒸発する。したがって本実施例の噴霧式
燃焼装置70は、内部にドレインが溜まることがなく、
腐食が無いので長持ちする。
【0056】以上説明した実施例では、蓄熱部材として
金属の板で作ったものを例示したが、例えばセラミック
等の耐熱部材によって蓄熱部材を製作してもよい。図1
0〜12は、先に例示したステンレススチール製の蓄熱
部材50に代わってセラミック製の蓄熱部材81を採用
した例である。セラミック製の蓄熱部材81は、前記し
たステンレススチール製の蓄熱部材50と同等の面積を
持ち、端面は、燃焼ケース8の側壁25の近傍に至って
いる。また蓄熱部材81は、前記したステンレススチー
ル製の蓄熱部材50と同等の厚さ(側壁部60を含めた
総厚さ)を持ち、端面82は側壁部60と同様の機能を
発揮する。すなわち燃焼ケース8の側壁25と衝突した
空気が側壁25と蓄熱部材50の端面82の間の隙間8
3を流れ、側壁25の内側に熱交換器10側に流れるエ
アーカーテンが形成する。その結果、燃焼ケース8の側
壁25が冷却されると共に多くの酸素が供給され、側壁
25の薄肉化が防がれる。
【0057】以上説明した実施例では、蓄熱部材は、い
ずれも側壁部を有するものを例示したが、単にドレイン
の発生を防ぐ目的に限定するのであれば、側壁部は、不
要である。図13に側壁部を持たない蓄熱部材を採用し
た例を示す。本実施例の構成物は、蓄熱部材を除いて図
の実施例と同一であるので、詳細な説明は省略する。ま
た上記した実施例では、側壁部はいずれも蓄熱部材側に
設けたが障壁部材側に側壁部を設けて空気を側壁25の
近傍に導いてもよい。また上記した実施例では、蓄熱部
材50と障壁部材71の間に空隙部77を設けたが、両
者の間に断熱材を介在させて密着してもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明した様に、請求項1乃至4及び
請求項7に記載の噴霧式燃焼装置では、熱交換器側の熱
が前段側に伝わらず、前段側の温度は上昇しない。その
ため前段側の部材が熱によって傷むことがない。したが
って本発明の噴霧式燃焼装置は、故障が少ないという効
果がある。
【0059】また特に請求項2に記載の噴霧式燃焼装置
は、本体部の熱交換器側であって仕切り壁の上流側が常
温の空気流によって覆われる。そのため本発明の噴霧式
燃焼装置は、さらに前段側の温度は上昇が少なく、故障
も少ない。
【0060】また請求項3に記載の噴霧式燃焼装置で
は、空気導入口が燃焼筒本体に近い部位にあり、空気噴
射口は、前記空気導入口よりも熱交換器側の側壁に近い
部位にあるので、空気は区切り壁と仕切り壁の間を仕切
り壁に沿って流れ、内部で滞留しない。したがって熱交
換器側の熱が前段側の奥側に伝わらない。そのため本発
明の噴霧式燃焼装置は、さらに前段側の温度は上昇が少
なく、故障も少ない。
【0061】また請求項3,4,7,9に記載の噴霧式
燃焼装置では、空気流が熱交換器側の側壁に導かれ、側
壁が冷却されると共に、側壁近傍におけるドレインの発
生が抑制され、さらに側壁近傍におけるドレイン中の硝
酸濃度の低いものとして側壁の減肉を未然に防ぐことが
できる効果がある。そのため本発明の噴霧式燃焼装置
は、装置の寿命が長い。
【0062】特に請求項4に記載の噴霧式燃焼装置で
は、空気噴射口が熱交換器側の側壁側に向かって開口し
ているので、空気流が熱交換器側の側壁に導かれ、請求
項7に記載の発明では、側壁部によって空気流が熱交換
器側の側壁に導かれ、請求項9に記載の発明では、蓄熱
部材の端面によって空気流が熱交換器側の側壁に導かれ
るので、側壁を冷却する効果やドレインを減少させる効
果が高い。
【0063】さらに請求項5〜9に記載の噴霧式燃焼装
置は、本体部の熱交換器側に蓄熱部材が設けられている
ので、燃焼を停止しても、本体部内は保温され、ドレイ
ンが蒸発する。そのため本実施例の噴霧式燃焼装置は、
ドレインによる腐食が少なく、寿命が長いという効果が
ある。
【0064】特に請求項5に記載の噴霧式燃焼装置で
は、該蓄熱部材と仕切り壁に設けられた空気噴射口の間
に障壁部材が設けられ、空気噴射口から噴射された空気
が直接蓄熱部材と衝突しないので、空気噴射口から噴射
された空気によって蓄熱部材が冷やされることはない。
そのため蓄熱部材は、燃焼中に十分に加熱され、燃焼終
了後も内部を高温に保ち、ドレインが円滑に蒸発させて
ドレインによる腐食を防ぐ。そのため請求項5に記載の
噴霧式燃焼装置は、特に寿命が長い。
【0065】さらに請求項6に記載の噴霧式燃焼装置で
は蓄熱部材が障壁部材から離れているので、蓄熱部材の
熱が障壁部材側に逃げない。そのため蓄熱部材は高温と
なり、ドレインの蒸発が円滑であり、腐食が少なく、寿
命が長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の噴霧式燃焼装置の断面図
である。
【図2】図1の噴霧式燃焼装置の仕切り板の部分を図1
の下方向から見た底面図である。
【図3】図1の区切り壁と仕切り壁近傍の分解斜視図で
ある。
【図4】図1の区切り壁と仕切り壁近傍の拡大図であ
る。
【図5】本発明の第1実施例の噴霧式燃焼装置の変形例
を示す断面図である。
【図6】図5の区切り壁と仕切り壁近傍の拡大図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例の噴霧式燃焼装置の断面図
である。
【図8】図7の区切り壁と仕切り壁近傍の分解斜視図で
ある。
【図9】図8の区切り壁と仕切り壁近傍の拡大図であ
る。
【図10】本発明の第2実施例の噴霧式燃焼装置の変形
例を示す断面図である。
【図11】図10の噴霧式燃焼装置の区切り壁と仕切り
壁近傍の分解斜視図である。
【図12】図10の区切り壁と仕切り壁近傍の拡大図で
ある。
【図13】本発明の第2実施例の噴霧式燃焼装置の他の
変形例を示す断面図である。
【図14】従来技術の噴霧式燃焼装置を採用した給湯器
の断面図である。
【符号の説明】
1,60,70 噴霧式燃焼装置 2 本体部 3 燃焼筒本体 5 前段側 6 熱交換器側 8 燃焼ケース 10 熱交換器 12,47 仕切り壁 15 筒体 18 燃焼筒 25 側壁 43 区切り壁 44 空隙 46 空気噴射口 48 凹部 50,81 蓄熱部材 60 側壁部 71 障壁部材 74 空隙部 77 空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平瀬 伸二 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 廣安 勝 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 長谷川 良司 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 吉富 英明 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 原 人志 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 田中 博文 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 濱田 哲郎 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 前川 旭 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K055 AA08 AA09 AB08 BA07 BC04 BC10 BD10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕切り壁によって熱交換器側と前段側に
    分かれた本体部を有し、前段側から熱交換器側に燃焼ガ
    スが噴射される噴霧式燃焼装置において、本体部の前段
    側であって仕切り壁の近傍に区切り壁が設けられ、当該
    区切り壁は、本体部の前段側を燃焼ガスの噴射方向と交
    わる方向に仕切り、空気は仕切り壁と前記区切り壁の間
    を通過して熱交換器側に供給されることを特徴とする噴
    霧式燃焼装置。
  2. 【請求項2】 仕切り壁によって熱交換器側と前段側に
    分かれた本体部と、燃料が噴霧され燃焼室を構成する一
    端が開放された燃焼筒本体を有し、燃焼筒本体は本体部
    の前段側にあって開放端が熱交換器側に向かって開き、
    本体部の前段側内に空気流路が形成されていて当該空気
    流路から熱交換器側に空気が供給される噴霧式燃焼装置
    において、本体部の前段側であって仕切り壁の近傍に、
    仕切り壁と略平行に区切り壁が設けられ、前段側を流れ
    る空気は、区切り壁と仕切り壁の間を通過して熱交換器
    側に供給されることを特徴とする噴霧式燃焼装置。
  3. 【請求項3】 区切り壁は燃焼筒本体の周囲にあり、仕
    切り壁の熱交換器側の側壁に近い部位に空気噴射口が設
    けられ、区切り壁と仕切り壁の間には、前記空気噴射口
    よりも燃焼筒本体寄りの部位に設けられた空気導入口か
    ら空気が導入され、空気は区切り壁と仕切り壁の間を流
    れて前記空気噴射口から熱交換器側に供給されることを
    特徴とする請求項2に記載の噴霧式燃焼装置。
  4. 【請求項4】 仕切り壁には空気噴射口が設けられ、当
    該空気噴射口は、熱交換器側の側壁側に向かって開口し
    ていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の噴霧式燃焼装置。
  5. 【請求項5】 仕切り壁によって熱交換器側と前段側に
    分かれた本体部を有し、前段側から熱交換器側に燃焼ガ
    スが噴射されると共に仕切り壁に空気噴射口が設けら
    れ、当該空気噴射口から熱交換器側に空気が供給される
    噴霧式燃焼装置において、熱交換器側内に蓄熱部材が設
    けられ、当該蓄熱部材と空気噴射口の間に障壁部材が設
    けられ、空気噴射口から噴射された空気は障壁部材と衝
    突することを特徴とする噴霧式燃焼装置。
  6. 【請求項6】 障壁部材と蓄熱部材の間に空隙が設けら
    れていることを特徴とする請求項5に記載の噴霧式燃焼
    装置。
  7. 【請求項7】 蓄熱部材又は障壁部材は、本体部の熱交
    換器側の側壁に沿ってのびる側壁部を有することを特徴
    とする請求項5又は6に記載の噴霧式燃焼装置。
  8. 【請求項8】 障壁部材は仕切り壁の略全面を覆い、空
    気噴射口よりも外側の部位から熱交換器側に空気を排出
    することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載
    の噴霧式燃焼装置。
  9. 【請求項9】 蓄熱部材は、厚みを有する耐火物で構成
    され、その端部は本体部の熱交換器側の側壁近傍に至
    り、蓄熱部材の端面と、本体部の熱交換器側の側壁との
    間に、空気が通過する隙間が設けられたことを特徴とす
    る請求項5乃至8のいずれかに記載の噴霧式燃焼装置。
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CN113551224A (zh) * 2021-07-31 2021-10-26 台州乐达卫厨有限公司 燃气热水器及其燃烧器

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