JP2001355480A - アイドルストップ車両 - Google Patents
アイドルストップ車両Info
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Abstract
トップ状態からの発進時、車両を遅れなく発進させると
ともに、大きな加速度が突然作用し運転者に違和感を与
えるのを防止する。 【解決手段】 アイドルストップ車両は、エンジン1
と、モータジェネレータ3とを備え、エンジン自動的停
止中に所定のアイドルストップ解除条件が成立するとエ
ンジン1の自動再始動を行う。この際、コントローラ7
は車両が動き出すまで駆動力を増加させ、車両が動き始
めるとエンジン1及びモータジェネレータ3のトルクを
減少させ、極低車速域において駆動力を一時的に減少さ
せる。これにより、駆動力と走行抵抗の差を徐々に増加
させることができ、発進応答性とスムーズな発進を両立
させることができる。
Description
ジンの自動停止及び自動再始動を行うアイドルストップ
車両に関する。
信号待ちなどでエンジンを一時的に自動停止させるアイ
ドルストップ車両がハイブリッド車両を中心として実用
化されている(特開平8-193531号)。
キペダルON等の所定のアイドルストップ条件が成立す
るとエンジンを自動停止させる。そして、このエンジン
自動停止状態にあるときに、ブレーキペダルの踏み込み
が解除される等の所定のアイドルストップ解除条件が成
立するとエンジンを自動的に再始動させる。
このようなアイドルストップ車両では、発進時の駆動力
の立ち上がりが早いと、突然大きな加速度が車体に作用
し、運転者に唐突感を与える可能性があった。
がりを早めた場合、車両が動き始めると車両にかかる走
行抵抗が急速に減少するにも係らず駆動力は増大し続
け、両者の差が急激に広がるからである。図10に示す
ように駆動力の立ち上げを遅らせればこのような大きな
加速度の発生を防止できるが、駆動力の立ち上がりを遅
らせた場合、今度は車両が動き出すまでの時間(図中
t)が長くなり、発進応答性が悪化するという問題が生
じる。
れたもので、アイドルストップ車両において、発進時に
おいて大きな加速度が突然作用し運転者に唐突感を与え
るのを防止し、かつ高い発進応答性も実現することを目
的とする。
ン停止状態において所定のアイドルストップ解除条件が
成立するとエンジンの自動再始動を行うアイドルストッ
プ車両において、アイドルストップ状態からの発進時、
車両が動き出すまでは駆動力を増加させ、車両が動き始
めた直後の極低車速域においては、走行抵抗の減少に対
応して駆動力を一時的に低減させる駆動力制御手段を備
えたことを特徴とするものである。
力制御手段が、上記駆動力の低減量を車速に応じて変化
させることを特徴とするものである。
いて、駆動力制御手段が最初の発進時における上記駆動
力の低減量を2回目以降の発進時における低減量よりも
大きくすることを特徴とするものである。
て、駆動力制御手段が前回発進時の車両加速度あるいは
その変化速度が所定値よりも大きいときは上記駆動力の
低減量を大きくすることを特徴とするものである。
て、駆動力制御手段が前回発進時の車両加速度あるいは
その変化速度が所定値よりも小さいときは上記駆動力の
低減量を小さくすることを特徴とするものである。
は、アイドルストップ状態にあるときに所定のアイドル
ストップ解除条件が成立すると、車両を前進させるべく
従来同様に駆動力が増大されるが、車両が動き始めた直
後の極低車速域では駆動力が一時的に減らされる。
ると急激に減少するので、このように車両が動き始めた
後に駆動力を一時的に減少させることによって駆動力と
走行抵抗の差を徐々に増加させることができ、車体の加
速度を徐々に増加させることができる。従って、駆動力
の立ち上げを早く設定したとしても従来のように突然大
きな加速度が生じることがなくなり、発進応答性を高め
つつスムーズな発進を実現できる。
で、第2の発明を適用し、駆動力を車速に応じて減少さ
せるようにすれば走行抵抗を直接演算しなくても走行抵
抗に応じた駆動力を設定することができる。
における前記駆動力の低減量を大き目に設定しておけ
ば、最初の発進時においても唐突感を確実に防止するこ
とができる。
目以降の発進では前回発進時の車両加速度に基づき駆動
力の減少量が調節されるので、唐突感を確実に抑えつつ
発進応答性をさらに高めることができる。
発明の実施の形態について説明する。
車両の概略構成を示す。図1において、1はエンジン、
2は無段変速機であり、これらの間にはモータジェネレ
ータ3が介装される。エンジン1またはモータジェネレ
ータ3の出力は変速機2から駆動軸4を介して図示しな
い駆動輪に伝達される。
独立して制御可能な電子制御式スロットルバルブ(図示
せず)を備えたエンジンである。変速機2はトロイダル
式無段変速機であり、パワーローラ、入出力ディスク等
で構成される無段変速機構、トルクコンバータ8、前後
進切換機構9等で構成される。なお、変速機2として可
変プーリ、Vベルト等で構成されるベルト式無段変速機
や従来の有段自動変速機を用いることも可能である。
交流同期モータ等の交流機で、エンジン1のクランクシ
ャフトに直結若しくはベルトやチェーンを介して連結さ
れ、エンジン1と同期して回転するよう構成される。モ
ータジェネレータ3は、電動機あるいは発電機として機
能し、インバータ5によりその機能の切換えと回転速
度、発電量等が制御される。
するときは、強電バッテリ6(リチウムイオンバッテ
リ、ニッケル水素バッテリ等)からの電流がインバータ
5を介して供給される。また、発電機として機能すると
きは、電力コントロールユニット5を介して発電した電
流により強電バッテリ6の充電が行われる。
メモリ、入出力インターフェース等で構成され、エンジ
ン1の回転速度を検出するセンサ10、ブレーキペダル
の操作状態を検出するスイッチ11、アクセルペダルの
操作量を検出するセンサ12、車速を検出するセンサ1
3、変速機2のライン圧を検出するセンサ14、バッテ
リ6の電圧を検出するセンサ15等からの信号が入力さ
れる。コントローラ7は、これらの信号に基づいて燃料
噴射量・噴射時期制御、点火時期制御等の通常のエンジ
ン制御の他、所定のアイドルストップ条件、アイドルス
トップ解除条件が成立したか否かを判断し、エンジン1
の自動停止あるいは自動再始動を行う。
プ解除時に車両を遅れなく発進させると共に大きな加速
度が車体に突然作用するのを防止するために、車両が動
き始めるまでは従来同様に駆動力を早く立ち上げるが、
車両が動き始めると極低車速域において駆動力を一時的
に減少させる。
のは、車体に作用する走行抵抗は車両が動き出す直前ま
では大きな値を保っているが、車両が動き出すと急激に
減少し始めるためであり、駆動力を走行抵抗に対応させ
て減少させることで駆動力と走行抵抗の差を徐々に増加
させ、スムーズな発進が行われるようにしている。
を参照しながら説明する。
を示したフローであり、コントローラ7において実行さ
れる。
ーキペダルの操作状態、バッテリ電圧、エンジン自動停
止を開始してからの経過時間、変速機ライン圧等の運転
条件が読み込まれる。そして、ステップS2ではこの読
み込まれた運転条件に基づきアイドルストップ解除条件
が成立したか否かを判断する。アイドルストップ解除条
件としては例えば以下のようなものが設定される。
か ・バッテリ電圧が所定値以下まで低下したか ・エンジン自動停止してからの経過時間が所定時間を超
えたか ・変速機ライン圧が所定値以下まで低下したか ・ウインカー(方向指示器)が作動中か これらの条件のうちいずれか一つ又は二以上が成立した
ときにアイドルストップ解除条件が成立したと判断され
る。アイドルストップ解除条件が成立すると、モータジ
ェネレータ3を定格トルクで駆動してエンジン1のクラ
ンキングを開始し(ステップS3)、エンジン1の回転
速度が所定回転速度まで上昇した時点でエンジン1の点
火を開始する(ステップS4)。
Oが読み込まれ、ステップS6ではアクセルペダルが踏
み込まれているか否かの判断が行われる。アクセルペダ
ルが操作されていないと判断したとき(APO=0)は
ステップS7以降に進みエンジン1の回転速度が目標と
するアイドル回転速度(例えば、600rpm)となる
ようにエンジン1及びモータジェネレータ3のトルクが
制御される(クリープ制御)。
いると判断したとき(APO>0)はステップS11以
降に進み、アクセル操作量に応じて設定される目標駆動
力が実現されるようにエンジン1及びモータジェネレー
タ3のトルクが制御される(アクセル操作対応駆動力制
御)。
ず、ステップS7でエンジン回転速度低減係数K1が演
算される。この回転速度低減係数K1は車速VSPに基
づき図3に示すテーブルを参照して演算される係数K1
1と、前回発進時の車両加速度Gp(又は加速度の変化
量ΔGp)に基づき図4に示すテーブルを参照して演算
される係数K12とを乗じて演算される。すなわち係数
K1は、 K1=K11×K12 ・・・・・(1) となる。ここでK11演算テーブルは車両が動き始めた
直後に駆動力低減量が多くなるように極低車速域(例え
ば車速が5km/h以下)で1より大きな値をとるよう
に設定される。また、K12演算テーブルは、前回発進
時の加速度Gp(又は加速度変化速度ΔGp)が所定値
G0(又はΔG0)より大きいときは駆動力の低減量を
大きくして発進時の唐突感を抑えるべく1以上の値をと
り、所定値G0(又はΔG0)よりも小さいときは駆動
力の低減量を小さくして発進応答性を高めるべく1以下
の値をとるように設定される。所定値G0(又はΔG
0)は理想的な発進加速度であり、車両に応じて決定さ
れる。
は加速度変化速度ΔGp)の前回値が存在しないので予
め設定してある初期値を用いて係数K12を演算するこ
とになるが、この初期値としては、最初の発進時におい
ても唐突感を確実に防止するために大き目の値(1以上
の値)が設定されている。
NiとステップS7で演算された回転速度係数K1に基
づき、次式(2)、 tNe=tNi/K1 ・・・・・(2) によりエンジンの目標回転速度tNeが演算される。
転速度tNeを実現するのに必要なモータジェネレータ
トルク及びエンジントルクが演算され、エンジン1及び
モータジェネレータ3が制御される。
テップS11ではアクセル操作量APOに応じて目標と
する駆動力の基本値(目標駆動力基本値)tFd0が演
算される。目標駆動力基本値tFd0は例えばアクセル
操作量APOと車速VSPに基づき図5に示すマップを
参照して演算される。
2が演算される。目標駆動力低減係数K2は、具体的に
は、車速VSPに基づき図6に示すテーブルを参照して
演算される係数K21と、前回発進時の車両加速度Gp
(あるいは車両加速度の変化量ΔGp)に基づき図7に
示すテーブルを参照して演算される係数K22とを乗じ
て演算される。すなわち係数K2は、 K2=K21×K22 ・・・・・(3) となる。K21演算テーブルは、K11演算テーブルと
同様に、車両が動き始めた直後に目標駆動力低減係数K
2が大きくなり、駆動力の低減量が多くなるように極低
車速域で1より大きな値をとるように設定される。
テーブル同様に、前回発進時の加速度Gp(又は加速度
変化速度ΔGp)が所定値G0(又はΔG0)より大き
いときは1以上の値をとり、所定値G0(又はΔG0)
よりも小さいときは1以下の値をとるように設定され
る。なお、係数K22の演算に用いる車両加速度Gp
(或いは加速度の変化量ΔGp)の初期値としては、最
初の発進時の唐突感を防止するために1以上の値が設定
される。
d0と目標駆動力低減係数K2に基づき、次式(4)、 tFd=tFd0/K2 ・・・・・(4) により、目標駆動力tFdが演算される。
tFdを実現するのに必要なモータジェネレータトルク
及びエンジントルクが演算され、エンジン1及びモータ
ジェネレータ3が制御される。
操作対応駆動力制御によって車両が動き始めた場合に
は、図示しないフローによってそのときの車両加速度G
p(=ΔVSP/Δt)あるいは車両加速度の変化速度
ΔGp(=ΔVSP/Δt2)が演算され、コントロー
ラ7内のメモリに記録される。メモリに記録された車両
加速度Gpあるいは車両加速度の変化速度ΔGpは次回
発進時に読み出され、係数K12あるいは係数K22の
演算に用いられる。
いて説明する。
た後の各パラメータの変化の様子を示したものである。
図中には比較のため本発明を適用しない場合(駆動力の
立ち上げ特性を単に高く設定しただけのもの)を破線で
示してある。
レーキペダルの踏み込みを解除するなどしてアイドルス
トップ解除条件が成立すると、モータジェネレータ3に
よってエンジン1のクランキングが開始され、エンジン
1の回転速度が所定回転速度まで上昇するとエンジン1
の点火が開始される。このときエンジン1の吸気管内の
ブーストの発達が十分でないためエンジン1は吹き上が
ろうとするが、これを防止すべくモータジェネレータ3
が発電することによってエンジン1のトルクが吸収され
る。
なると車両が動き始めるが、本発明により、車速に応じ
て目標エンジン回転速度が減少補正され、エンジントル
ク及びモータジェネレータトルクが減少補正される。こ
れにより、駆動力と走行抵抗の差は徐々に増大すること
になり、大きな加速度が車体に突然作用することは防止
される。
ることからエンジン1は目標アイドル回転速度となるよ
うに制御されるが、この際、モータジェネレータ3はエ
ンジン1のトルク変動を吸収するように発電と駆動を交
互に繰り返す。
れていないときの発進の様子を示したが、アクセルペダ
ルが踏み込まれている場合も極低車速域では目標駆動力
が減少補正されるので同様に発進時の唐突感は防止され
る。
車両においては、車両が動き始めるまでは駆動力を早く
立ち上げ、車両が動き始めると一時的に駆動力を減少さ
せることにより、アイドルストップ状態からの発進時に
おいて発進遅れを最小限に抑えるとともに、大きな加速
度が突然作用し運転者に違和感を与えるのを防止するこ
とができる。駆動力を減少させるのは極低車速域におい
てのみであるので、その後の加速性能等に及ぼす影響は
最小限に抑えられる。
低減量は大きめに設定されるので、最初の発進時におい
ても唐突な発進感は確実に防止される。さらに、タイヤ
の空気圧、ブレーキμなどにバラツキ(磨耗、劣化、製
造誤差等)があっても、二回目以降の発進においては前
回発進時の車両加速度に基づき駆動力の減少量が調節、
例えば前回発進時の加速度が大き過ぎた場合は低減量が
多めに設定されるので、唐突感を防止しつつ発進応答性
を高めることができる。
が、ここで示した構成は本発明が適用可能な構成の一例
を示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定するもので
はない。本発明はここに示した車両に限らず、ハイブリ
ッド車両、発進時の駆動力を電気モータで補助する車両
等、アイドルストップを行う車両に対し広く適用するこ
とができるものである。
略構成を示したものである。
説明するためのフローチャートである。
で、アイドルストップ解除条件成立後における各パラメ
ータの変化の様子を示したものである。
駆動力の立ち上がりを早めた場合を示す。
ートで、駆動力の立ち上がりを遅らせた場合を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】エンジン停止状態において所定のアイドル
ストップ解除条件が成立するとエンジンの自動再始動を
行うアイドルストップ車両において、 アイドルストップ状態からの発進時、車両が動き出すま
では駆動力を増加させ、車両が動き始めた直後の極低車
速域においては、走行抵抗の減少に対応して駆動力を一
時的に低減させる駆動力制御手段を備えたことを特徴と
するアイドルストップ車両。 - 【請求項2】前記駆動力制御手段は、前記駆動力の低減
量を車速に応じて変化させることを特徴とする請求項1
に記載のアイドルストップ車両。 - 【請求項3】前記駆動力制御手段は、最初の発進時にお
ける前記駆動力の低減量を2回目以降の発進時における
低減量よりも大きくすることを特徴とする請求項1また
は2に記載のアイドルストップ車両。 - 【請求項4】前記駆動力制御手段は前回発進時の車両加
速度あるいはその変化速度が所定値よりも大きいときは
前記駆動力の低減量を大きくすることを特徴とする請求
項1から3のいずれか一つに記載のアイドルストップ車
両。 - 【請求項5】前記駆動力制御手段は前回発進時の車両加
速度あるいはその変化速度が所定値よりも小さいときは
前記駆動力の低減量を小さくすることを特徴とする請求
項1から4のいずれか一つに記載のアイドルストップ車
両。
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