JPH09175225A - スタック脱出装置 - Google Patents

スタック脱出装置

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JPH09175225A
JPH09175225A JP7352571A JP35257195A JPH09175225A JP H09175225 A JPH09175225 A JP H09175225A JP 7352571 A JP7352571 A JP 7352571A JP 35257195 A JP35257195 A JP 35257195A JP H09175225 A JPH09175225 A JP H09175225A
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torque
vehicle
stack
speed
escape
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JP7352571A
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English (en)
Inventor
Yasushi Suga
裕史 菅
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の運転技術に拘わらず容易にスタック
状態から脱出する。 【解決手段】 窪みに車輪を捕られたときなど通常の運
転操作では車両を操作できない状態(スタック状態)に
車両が陥ったことを、アクセルペダルを踏み込んでいる
にも拘わらず所定時間継続して車速Vが閾値VESより小
さいときに判定する(S102〜S114)。車両がス
タック状態に陥ったと判定されると、駆動軸に取り付け
られたアシストモータのトルクを、車速Vが値0以上の
ときにはアクセルペダルの踏込量に応じた値とし(ステ
ップS118)、車速Vが値0未満のときには値0とす
る(ステップS120)。この制御により、車両は、前
後に揺さぶられ、その揺れのエネルギが窪みを脱出する
エネルギを越えたときにスタック状態から脱出する。こ
の結果、運転技術に拘わらず、誰でも容易に車両をスタ
ック状態から脱出させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタック脱出装置
に関し、詳しくは、窪みに車輪を捕られたときなど通常
の運転操作では車両を操作できない状態であるスタック
状態から車両を脱出させるスタック脱出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】路面状態が悪く路面の窪みに車輪を捕ら
れたときや、オフロードを走行している最中にぬかるみ
にはまったときなど、通常の運転操作では車両を操作す
ることができない状態(スタック状態)になったときに
は、運転者は、アクセルペダルの踏込量を微妙に加減す
るアクセルワークと共にギヤの切り換えにより車両を前
後に揺さぶり、その反動を利用してこの状態から脱出し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た運転者のアクセルワークやギヤの切り換えには、熟練
した運転操作を必要とするという問題があった。このた
め、悪路やオフロードの運転経験の少ない者にとって、
車両をスタック状態から脱出はさせるのは困難であっ
た。
【0004】また、原動機の動力を流体式トルクコンバ
ータにより駆動軸に伝達して駆動する車両では、運転者
の操作によるギヤの瞬時の切り換えや微妙なアクセルワ
ークに伴う駆動軸への微妙なトルクの作用は困難であっ
た。
【0005】本発明のスタック脱出装置は、こうした問
題を解決し、悪路やオフロードの運転経験の少ない者で
も簡易にスタック状態から脱出できることを目的とし、
次の手段を採った。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明のスタック脱出装置は、窪みに車輪を捕られたとき
など通常の運転操作では車両を操作できない状態である
スタック状態から該車両を脱出させるスタック脱出装置
であって、駆動軸にトルクを作用させるトルク作用手段
と、前記車両の速度を検出する車速検出手段と、所定の
指示がなされるまで、前記車速検出手段に検出された速
度に基づいて、該速度の方向に車両を加速するトルクが
前記駆動軸に作用するよう前記トルク作用手段を制御す
るトルク制御手段とを備えることを要旨とする。
【0007】このスタック脱出装置は、所定の指示がな
されるまで、トルク制御手段が、車速検出手段に検出さ
れた車両の速度に基づいて、この速度の方向に車両を加
速するトルクが駆動軸に作用するよう駆動軸にトルクを
作用させるトルク作用手段を制御する。
【0008】このスタック脱出装置によれば、車両の速
度の方向に車両を加速するトルクが駆動軸に作用するか
ら、スタック状態からの脱出のための揺さぶりが徐々に
大きくなり、車両をスタック状態から脱出させることが
できる。
【0009】こうした本発明のスタック脱出装置におい
て、前記車両がスタック状態から脱出したことを判定す
る脱出判定手段を備え、前記所定の指示は前記脱出判定
手段による脱出の判定であるものとすることもできる。
こうすれば、スタック状態から脱出した直後に駆動軸に
作用するトルクを解除することができる。
【0010】また、本発明のスタック脱出装置におい
て、前記所定の指示は、運転者によるアクセルペダルの
踏み込みの解放であるものとすることもできる。こうす
れば、スタック状態の脱出動作をいつでも解除すること
ができる。
【0011】本発明のスタック脱出装置において、前記
トルク制御手段は、前記トルク制御手段は、前記車速検
出手段により検出された速度の方向が前記車両の前進方
向のときには該速度の方向に車両を加速するトルクが前
記駆動軸に作用し、前記検出された速度の方向が前記車
両の後進方向のときにはトルクが前記駆動軸に作用しな
いよう前記トルク作用手段を制御する手段であるものと
することもできる。こうすれば、車両の前進方向へのス
タック状態の脱出の確率を大きくすることができる。
【0012】本発明のスタック脱出装置において、前記
車両をスタック状態から該車両の前進方向に脱出させる
か後進方向に脱出させるかを選択する脱出方向選択手段
を備え、前記トルク制御手段は、前記車速検出手段によ
り検出された速度の方向が前記脱出方向選択手段により
選択された方向のときには該選択された方向に前記車両
を加速するトルクが前記駆動軸に作用し、前記検出され
た速度の方向が前記脱出方向選択手段により選択されな
かった方向のときにはトルクが前記駆動軸に作用いない
よう前記トルク作用手段を制御する手段であるものとす
ることもできる。こうすれば、車両をスタック状態から
所望の方向に脱出させることができる。
【0013】本発明のスタック脱出装置において、前記
トルク制御手段は、前記車速検出手段に検出される速度
の方向の反転回数を計数する反転回数計数手段と、前記
駆動軸に作用させるトルクとして、前記反転回数計数手
段により計数された反転回数に応じて順次大きくなるト
ルクを設定するトルク設定手段とを備えるものとするこ
ともできる。
【0014】こうすれば、駆動軸に作用させるトルクを
徐々に大きくすることができる。この結果、早期にスタ
ック状態を脱出することができる。
【0015】本発明のスタック脱出装置において、前記
トルク制御手段は、運転者によるアクセルペダルの踏込
量に応じたトルクが前記駆動軸に作用するよう前記トル
ク作用手段を制御する手段であるものとすることもでき
る。こうすれば、駆動軸に作用させるトルクを運転者の
意志に沿ったものとすることができる。
【0016】本発明のスタック脱出装置において、前記
車両がスタック状態にあるのを検出するスタック状態検
出手段を備え、前記トルク制御手段は、前記スタック状
態検出手段によりスタック状態にあるのを検出したと
き、前記トルク作用手段を制御する手段であるものとす
ることもできる。こうすれば、運転者による特別な操作
なしにスタック状態から脱出することができる。この場
合、前記スタック状態検出手段は、アクセルペダルが踏
み込まれた状態で前記車速検出手段により検出された速
度の大きさが所定時間継続して所定値以下のときに、前
記車両がスタック状態にあるとことを検出する手段であ
るものとしてもよい。
【0017】本発明のスタック脱出装置において、前記
トルク作用手段は、前記駆動軸をトルクの出力軸とする
電動機であるものとしたり、原動機の動力をトルク変換
して前記駆動軸に伝達する流体式トルクコンバータとプ
ラネタリギヤユニットとからなる動力伝達手段であるも
のとすることもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例の
スタック脱出装置として機能する動力伝達装置20の概
略構成を示す構成図、図2は図1の動力伝達装置20を
構成するクラッチモータ30およびアシストモータ40
の構造を示す断面図、図3は図1の動力伝達装置20を
組み込んだ車両の概略構成を示す構成図である。説明の
都合上、まず図3を用いて、車両全体の構成から説明す
る。
【0019】図3に示すように、この車両には、動力源
であるエンジン50としてガソリンにより運転されるガ
ソリンエンジンが備えられている。このエンジン50
は、吸気系からスロットルバルブ66を介して吸入した
空気と燃料噴射弁51から噴射されたガソリンとの混合
気を燃焼室52に吸入し、この混合気の爆発により押し
下げられるピストン54の運動をクランクシャフト56
の回転運動に変換する。ここで、スロットルバルブ66
はアクチュエータ68により開閉駆動される。点火プラ
グ62は、イグナイタ58からディストリビュータ60
を介して導かれた高電圧によって電気火花を形成し、混
合気はその電気火花によって点火されて爆発燃焼する。
【0020】このエンジン50の運転は、電子制御ユニ
ット(以下、EFIECUと呼ぶ)70により制御され
ている。EFIECU70には、エンジン50の運転状
態を示す種々のセンサが接続されている。例えば、スロ
ットルバルブ66の開度(ポジション)を検出するスロ
ットルバルブポジションセンサ67、原動機の50の負
荷を検出する吸気管負圧センサ72、エンジン50の水
温を検出する水温センサ74、ディストリビュータ60
に設けられクランクシャフト56の回転数と回転角度を
検出する回転数センサ76及び回転角度センサ78など
である。なお、EFIECU70には、この他、例えば
イグニッションキーの状態STを検出するスタータスイ
ッチ79なども接続されているが、その他のセンサ,ス
イッチなどの図示は省略した。
【0021】エンジン50のクランクシャフト56に
は、本実施例の動力伝達装置20が結合されている。動
力伝達装置20の駆動軸22は、ディファレンシャルギ
ヤ24に結合されており、動力伝達装置20からのトル
クは最終的に左右の駆動輪26,28に伝達される。こ
の動力伝達装置20は、制御装置80により、制御され
ている。制御装置80の構成は後で詳述するが、内部に
は制御CPUが備えられており、シフトレバー82に設
けられたシフトポジションセンサ84やアクセルペダル
64に設けられたアクセルペダルポジションセンサ6
5、車両の車速Vを検出する車速センサ86なども接続
されている。また、制御装置80は、上述したEFIE
CU70と通信により、種々の情報をやり取りしてい
る。これらの情報のやり取りを含む制御については、後
述する。
【0022】動力伝達装置20の構成について説明す
る。図1に示すように、エンジン50のクランクシャフ
ト56の一端に取り付けられた動力伝達装置20は、大
きくは、クランクシャフト56にアウタロータ32が機
械的に結合されたクラッチモータ30、このクラッチモ
ータ30のインナロータ34に機械的に結合されたロー
タ42を有するアシストモータ40、およびクラッチモ
ータ30とアシストモータ40を駆動・制御する制御装
置80から構成されている。
【0023】各モータの概略構成について、図1により
説明する。クラッチモータ30は、図1に示すように、
アウタロータ32の内周面に永久磁石35を備え、イン
ナロータ34に形成されたスロットに三相のコイル36
を巻回する同期電動機として構成されている。この三相
コイル36への電力は、回転トランス38を介して供給
される。インナロータ34において三相コイル36用の
スロット及びティースを形成する部分は、無方向性電磁
鋼板の薄板を積層することで構成されている。なお、ク
ランクシャフト56には、その回転角度θeを検出する
レゾルバ39が設けられているが、このレゾルバ39
は、ディストリビュータ60に設けられた回転角度セン
サ78と兼用することも可能である。
【0024】他方、アシストモータ40も同期電動機と
して構成されているが、回転磁界を形成する三相コイル
44は、ケース45に固定されたステータ43に巻回さ
れている。このステータ43も、無方向性電磁鋼板の薄
板を積層することで形成されている。ロータ42の外周
面には、複数個の永久磁石46が設けられている。アシ
ストモータ40では、この永久磁石46により磁界と三
相コイル44が形成する磁界との相互作用により、ロー
タ42が回転する。ロータ42が機械的に結合された軸
は、動力伝達装置20のトルクの出力軸である駆動軸2
2であり、駆動軸22には、その回転角度θdを検出す
るレゾルバ48が設けられている。また、駆動軸22
は、ケース45に設けられたベアリング49により軸支
されている。
【0025】係るクラッチモータ30とアシストモータ
40とは、クラッチモータ30のインナロータ34がア
シストモータ40のロータ42、延いては駆動軸22に
機械的に結合されている。従って、エンジン50と両モ
ータ30,40との関係を簡略に言えば、エンジン50
のクランクシャフト56の回転および軸トルクが、クラ
ッチモータ30のアウタロータ32およびインナロータ
34を介して駆動軸22に伝達され、アシストモータ4
0によるトルクがこれに加減算されるということにな
る。
【0026】アシストモータ40は、通常の永久磁石型
三相同期モータとして構成されているが、クラッチモー
タ30は、永久磁石35を有するアウタロータ32も三
相コイル36を備えたインナロータ34も、共に回転す
るよう構成されている。そこで、クラッチモータ30の
構成の詳細について、図2を用いて補足する。クラッチ
モータ30のアウタロータ32は、クランクシャフト5
6に嵌合されたホイール57の外周端に圧入ピン59a
およびネジ59bにより取り付けられている。ホイール
57の中心部は、軸形状に突設されており、ここにベア
リング37A,37Bを用いてインナロータ34が回転
自在に取り付けられている。また、インナロータ34に
は、駆動軸22の一端が固定されている。
【0027】アウタロータ32に永久磁石35が設けら
れていることは既に説明した。この永久磁石35は、実
施例では4個設けられており、アウタロータ32の内周
面に貼付されている。その磁化方向はクラッチモータ3
0の軸中心に向かう方向であり、一つおきに磁極の方向
は逆向きになっている。この永久磁石35と僅かなギャ
ップにより対向するインナロータ34の三相コイル36
は、インナロータ34に設けられた計24個のスロット
(図示せず)に巻回されており、各コイルに通電する
と、スロットを隔てるティースを通る磁束を形成する。
各コイルに三相交流を流すと、この磁界は回転する。三
相コイル36の各々は、回転トランス38から電力の供
給を受けるよう接続されている。この回転トランス38
は、ケース45に固定された一次巻線38Aとインナロ
ータ34に結合された駆動軸22に取り付けられた二次
巻線38Bとからなり、電磁誘導により、一次巻線38
Aと二次巻線38Bとの間で、双方向に電力をやり取り
することができる。なお、三相(U,V,W相)の電流
をやり取りするために、回転トランス38には三相分の
巻線が用意されている。
【0028】隣接する一組の永久磁石35が形成する磁
界と、インナロータ34に設けられた三相コイル36が
形成する回転磁界との相互作用により、アウタロータ3
2とインナロータ34とは種々の振る舞いを示す。通常
は、三相コイル36に流す三相交流の周波数は、クラン
クシャフト56に直結されたアウタロータ32の回転数
(1秒間の回転数)とインナロータ34の回転数との偏
差の周波数としている。この結果、両者の回転には滑り
を生じることになる。クラッチモータ30及びアシスト
モータ40の制御の詳細については、後でフローチャー
トを用いて詳しく説明する。
【0029】次に、クラッチモータ30およびアシスト
モータ40を駆動・制御する制御装置80について説明
する。制御装置80は、クラッチモータ30を駆動する
第1の駆動回路91、アシストモータ40を駆動する第
2の駆動回路92、両駆動回路91,92を制御する制
御CPU90、二次電池であるバッテリ94から構成さ
れている。制御CPU90は、1チップマイクロプロセ
ッサであり、内部に、ワーク用のRAM90a、処理プ
ログラムを記憶したROM90b、入出力ポート(図示
せず)およびEFIECU70と通信を行なうシリアル
通信ポート(図示せず)を備える。この制御CPU90
には、レゾルバ39からのエンジン50の回転角度θ
e、レゾルバ48からの駆動軸22の回転角度θd、ア
クセルペダルポジションセンサ65からのアクセルペダ
ルポジション(アクセルペダルの踏込量)AP、シフト
ポジションセンサ84からのシフトポジションSP、車
速センサ86からの車速V、第1の駆動回路91に設け
られた2つの電流検出器95,96からのクラッチ電流
値Iuc,Ivc、第2の駆動回路に設けられた2つの
電流検出器97,98からのアシスト電流値Iua,I
va、バッテリ94の残容量を検出する残容量検出器9
9からの残容量BRMなどが、入力ポートを介して入力さ
れている。なお、残容量検出器99は、バッテリ94の
電解液の比重またはバッテリ94の全体の重量を測定し
て残容量を検出するものや、充電・放電の電流値と時間
を演算して残容量を検出するものや、バッテリの端子間
を瞬間的にショートさせて電流を流し内部抵抗を測るこ
とにより残容量を検出するものなどが知られている。
【0030】また、制御CPU90からは、第1の駆動
回路91に設けられたスイッチング素子である6個のト
ランジスタTr1ないしTr6を駆動する制御信号SW
1と、第2の駆動回路92に設けられたスイッチング素
子としての6個のトランジスタTr11ないしTr16
を駆動する制御信号SW2とが出力されている。第1の
駆動回路91内の6個のトランジスタTr1ないしTr
6は、トランジスタインバータを構成しており、それぞ
れ、一対の電源ラインP1,P2に対してソース側とシ
ンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点
に、クラッチモータ30の三相コイル(UVW)36の
各々が、回転トランス38を介して接続されている。電
源ラインP1,P2は、バッテリ94のプラス側とマイ
ナス側に、それぞれ接続されているから、制御CPU9
0により対をなすトランジスタTr1ないしTr6のオ
ン時間の割合を制御信号SW1により順次制御し、各コ
イル36に流れる電流を、PWM制御によって擬似的な
正弦波にすると、三相コイル36により、回転磁界が形
成される。
【0031】他方、第2の駆動回路92の6個のトラン
ジスタTr11ないしTr16も、トランジスタインバ
ータを構成しており、それぞれ、第1の駆動回路91と
同様に配置されていて、対をなすトランジスタの接続点
は、アシストモータ40の三相コイル44の各々に接続
されている。従って、制御CPU90により対をなすト
ランジスタTr11ないしTr16のオン時間を制御信
号SW2により順次制御し、各コイル44に流れる電流
を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、三相
コイル44により、回転磁界が形成される。
【0032】以上構成を説明した動力伝達装置20の動
作について説明する。動力伝達装置20の動作原理、特
にトルク変換の原理は以下の通りである。エンジン50
がEFIECU70により運転され、エンジン50の回
転数Neが値N1で回転しているとする。このとき、制
御装置80が回転トランス38を介してクラッチモータ
30の三相コイル36に何等電流を流していないとすれ
ば、即ち第1の駆動回路91のトランジスタTr1ない
しTr6が常時オフ状態であれば、三相コイル36には
何等の電流も流れないから、クラッチモータ30のアウ
タロータ32とインナロータ34とは電磁的に全く結合
されていない状態となり、エンジン50のクランクシャ
フト56は空回りしている状態となる。この状態では、
トランジスタTr1ないしTr6がオフとなっているか
ら、三相コイル36からの回生も行なわれない。即ち、
エンジン50はアイドル回転をしていることになる。
【0033】制御装置80の制御CPU90が制御信号
SW1を出力してトランジスタをオンオフ制御すると、
エンジン50のクランクシャフト56の回転数Neと駆
動軸22の回転数Ndとの偏差(言い換えれば、クラッ
チモータ30におけるアウタロータ32とインナロータ
34の回転数差Nc(Ne−Nd))に応じて、クラッ
チモータ30の三相コイル36に一定の電流が流れる。
即ち、クラッチモータ30は発電機として機能し、電流
が第1の駆動回路91を介して回生され、バッテリ94
が充電される。この時、アウタロータ32とインナロー
タ34とは一定の滑りが存在する結合状態となる。即
ち、エンジン50の回転数Ne(クランクシャフト56
の回転数)よりは低い回転数Ndでインナロータ34は
回転する。この状態で、回生された電気エネルギと等し
いエネルギがアシストモータ40で消費されるように、
制御CPU90が第2の駆動回路92を制御すると、ア
シストモータ40の三相コイル44に電流が流れ、アシ
ストモータ40においてトルクが発生する。
【0034】図4に照らせば、エンジン50が、トルク
と回転数とにより現わされる出力エネルギ一定の曲線上
のトルクTeが値T1で回転数Neが値N1の運転ポイ
ントで運転されているときに、領域G1のエネルギをク
ラッチモータ30から回生し、これを領域G2のエネル
ギとしてアシストモータ40に付与することにより、駆
動軸22を同一の出力エネルギ一定の曲線上のトルクが
値T2で回転数Ndが値N2の運転ポイントで駆動する
ことができるのである。こうして、クラッチモータ30
における滑り、即ち正の値の回転数差Ncに応じたエネ
ルギをトルクとして駆動軸22に付与して、トルクの変
換を行なうのである。
【0035】次に、エンジン50が、トルクTeが値T
2で回転数Neが値N2の運転ポイントで運転されてお
り、駆動軸22の回転数Ndが値N2より大きな値N1
で回転している場合を考える。この状態では、クラッチ
モータ30のインナロータ34は、アウタロータ32に
対して回転数差Nc(Ne−Nd)の絶対値で示される
回転数で駆動軸22の回転方向の向き回転するから、ク
ラッチモータ30は、通常のモータとして機能し、バッ
テリ94からの電力により駆動軸22に回転エネルギを
与える。一方、制御CPU90によりアシストモータ4
0により電力を回生するよう第2の駆動回路92を制御
すると、アシストモータ40のロータ42とステータ4
3との間の滑りにより三相コイル44に回生電流が流れ
る。ここで、アシストモータ40により回生される電力
がクラッチモータ30により消費されるよう制御CPU
90により第1および第2の駆動回路91,92を制御
すれば、クラッチモータ30を、バッテリ94に蓄えら
れた電力を用いることなく駆動することができる。
【0036】図4に照らせば、エンジン50が、トルク
と回転数とにより現わされる出力エネルギ一定の曲線上
のトルクTeが値T2で回転数Neが値N2の運転ポイ
ントで運転されているときに、領域G2と領域G3との
和のエネルギをアシストモータ40から回生し、これを
領域G1と領域G3との和のエネルギとしてクラッチモ
ータ30に付与することにより、駆動軸22を同一の出
力エネルギ一定の曲線上のトルクが値T1で回転数Nd
が値N1の運転ポイントで駆動することができるのであ
る。
【0037】なお、実施例の動力伝達装置20では、こ
うしたトルク変換に加えて、エンジン50からの出力エ
ネルギ(トルクTeと回転数Neとの積)と、クラッチ
モータ30により回生または消費される電気エネルギ
と、アシストモータ40により消費または回生される電
気エネルギとを調節することにより、余剰の電気エネル
ギを見い出してバッテリ94を放電したり、不足する電
気エネルギをバッテリ94に蓄えられた電力により補っ
たりして、エンジン50からの出力エネルギをより効率
よく動力として駆動軸22に伝達する。
【0038】また、動力伝達装置20では、トランジス
タTr1ないしTr6をオフとしてアウタロータ32と
インナロータ34との電磁的な結合を完全に解除し、バ
ッテリ94に蓄えられた電力を用いてアシストモータ4
0により駆動軸22を駆動することもできる。
【0039】次に、路面状態が悪く路面の窪みに車輪を
捕られたときや、オフロードを走行している最中にぬか
るみにはまったときなど、通常の運転操作では車両を操
作することができない状態(スタック状態)になったと
きに、動力伝達装置20がスタック脱出装置として機能
する際の動作について図5に例示するスタック状態処理
ルーチンに基づき説明する。本ルーチンは、割込処理に
て所定時間毎に繰り返し実行される。本ルーチンが実行
されると、制御装置80の制御CPU90は、まずアク
セルペダルポジションセンサ65からのアクセルペダル
ポジションAPを読み込む処理を行なう(ステップS1
00)。アクセルペダル64は運転者が出力トルクが足
りないと感じたときに踏み込まれるものであり、したが
って、アクセルペダルポジションAPの値は運転者の欲
している出力トルク(すなわち、駆動軸22のトルク)
に対応するものである。次に、読み込んだアクセルペダ
ルポジションAPに基づいてアクセルペダル64が踏み
込まれているか否かを判断し(ステップS102)、ア
クセルペダル64が踏み込まれていないときには、スタ
ック状態の検出やスタック状態からの脱出は不要と判断
し、スタック状態にあることを判定するスタック状態判
定フラグFESおよびスタック状態の検出に使用されるカ
ウンタCに値0のセットして(ステップS130,13
2)、本ルーチンを終了する。
【0040】ステップS102でアクセルペダル64が
踏み込まれていると判定されたときには、車速センサ8
6により検出される車速Vを読み込み(ステップS10
4)、読み込んだ車速Vと閾値VESと比較する(ステッ
プS106)。ここで、車速Vは車両が前進する方向を
正の値とする。また、閾値VESは、車両がスタック状態
にあるかを判定するための閾値で、停止状態にある車両
に対してアクセルペダル64を僅かに踏み込んで所定時
間(例えば1秒)経過した後に車両が到達する速度より
若干小さな値として設定される。したがって、車速Vが
閾値VES以上のときには、車両はスタック状態にないと
判断してスタック状態判定フラグFESおよびカウンタC
に値0をセットして本ルーチンを終了する(ステップS
130,S132)。
【0041】車速Vが閾値VESより小さいときには、既
に車両がスタック状態にあるとの判定がなされているか
をスタック状態判定フラグFESにより調べる(ステップ
S108)。まだスタック状態にあるとの判定がなされ
ていないときには(FES=0のとき)、本ルーチンが繰
り介し実行される毎にカウンタCをインクリメントし
(ステップS110)、カウンタCが設定値CES以上と
なったときにスタック状態にあると判定して(ステップ
S112)、スタック状態判定フラグFESに値1をセッ
トする(ステップS114)。ここで、設定値CESは、
アクセルペダル64が僅かでも踏み込まれた状態で所定
時間(例えば1秒)経過しても車速Vが閾値VES以上に
ならないときに車両がスタック状態にあると判定するた
めの所定時間の経過を設定するために用いられる設定値
で、所定時間の設定や本ルーチンの起動間隔によって定
められる。
【0042】ステップS108でスタック状態判定フラ
グFESが値1であるか、ステップS114でスタック状
態判定フラグFESに値1が設定されると、制御CPU9
0は、車速Vを値0と比較する(ステップS116)。
車速Vが値0以上のとき、即ち車両が停止しているか前
進方向に移動しているときには、アシストモータ40の
トルク指令値Ta*にアクセルペダルポジションAPの
値に応じて定まるトルクを設定し(ステップS11
8)、車速Vが値0未満のとき、即ち車両が後進方向に
移動しているときには、アシストモータ40のトルク指
令値Ta*に値0を設定する(ステップS120)。な
お、ステップS118におけるトルク指令値Ta*の設
定は、各アクセルペダルポジションAPとこれに応じた
トルクの値をマップとして予めROM90bに記憶し、
ステップS100で読み込んだアクセルペダルポジショ
ンAPに対応するトルクをおのマップから導出するもの
とした。
【0043】次に、クラッチモータ30のトルク指令値
Tc*に値0を設定し(ステップS122)、これら設
定したトルク指令値を用いてクラッチモータ30の制御
(ステップS124)と、アシストモータ40の制御
(ステップS126)と、エンジン50のアイドル運転
制御(128)とを行なう。図5のスタック状態処理ル
ーチンでは、図示の都合上、クラッチモータ30の制御
とアシストモータ40の制御とエンジン50のアイドル
運転制御とは別々のステップとして記載しているが、実
際には、これらの制御は同時に並行して行なわれる。例
えば、制御CPU90が割り込み処理を利用して、クラ
ッチモータ30とアシストモータ40の制御を同時に実
行すると共に、通信によりEFIECU70に指示を送
信して、EFIECU70によりエンジン50のアイド
ル運転制御も同時に行なわせるのである。
【0044】ステップS124のクラッチモータ30の
制御は、ステップS122でクラッチモータ30のトル
ク指令値Tc*に値0が設定されるから、第1の駆動回
路91のトランジスタTr1ないしTr6をすべてオフ
とする制御がなされる。この制御により、クラッチモー
タ30のアウタロータ32とインナロータ34との電磁
的な結合は完全に解除され、クランクシャフト56と駆
動軸22は互いにその回転を拘束されることなく、自由
に回転できるようになる。
【0045】ステップS126のアシストモータ40の
制御は、図6に例示するアシストモータ制御処理に基づ
いて行なわれる。この処理が実行されると、制御装置8
0の制御CPU90は、まず駆動軸22の回転角度θd
をレゾルバ48から読み込む処理を行なう(ステップS
140)。次に、電流検出器97,98により、アシス
トモータ40の三相コイル44のU相とV相に流れてい
る電流Iua,Ivaを検出する処理を行なう(ステッ
プS142)。電流はU,V,Wの三相に流れている
が、その総和はゼロなので、二つの相に流れる電流を測
定すれば足りる。こうして得られた三相の電流を用いて
座標変換(三相−二相変換)を行なう(ステップS14
4)。座標変換は、永久磁石型の同期電動機のd軸,q
軸の電流値に変換することであり、次式(1)を演算す
ることにより行なわれる。
【0046】
【数1】
【0047】ここで座標変換を行なうのは、永久磁石型
の同期電動機においては、d軸及びq軸の電流がトルク
を制御する上で本質的な量だからである。もとより、三
相のまま制御することも可能である。次に、2軸の電流
値に変換した後、アシストモータ40におけるトルク指
令値Ta*から求められる各軸の電流指令値Ida*,
Iqa*と実際各軸に流れた電流Ida,Iqaと偏差
を求め、各軸の電圧指令値Vda,Vqaを求める処理
を行なう(ステップS146)。即ち、まず以下の式
(2)の演算を行ない、次に次式(3)の演算を行なう
のである。
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】ここで、Kp1,2およびKi1,2は、
各々係数である。これらの係数は、適用するモータの特
性に適合するよう調整される。
【0051】ここで、電圧指令値Vda,Vqaは、電
流指令値I*との偏差△Iに比例する部分(上式(3)
右辺第1項)と偏差△Iのi回分の過去の累積分(右辺
第2項)とから求められる。その後、こうして求めた電
圧指令値をステップS144で行なった変換の逆変換に
相当する座標変換(二相−三相変換)を行ない(ステッ
プS148)、実際に三相コイル44に印加する電圧V
ua,Vva,Vwaを求める処理を行なう。各電圧
は、次式(4)により求める。
【0052】
【数4】
【0053】実際の電圧制御は、第2の駆動回路92の
トランジスタTr11ないしTr16のオンオフ時間に
よりなされるから、式(4)によって求めた各電圧指令
値となるよう各トランジスタTr11ないしTr16の
オン時間をPWM制御する(ステップS150)。
【0054】なお、図5のスタック状態処理ルーチンの
ステップS120ではアシストモータ40のトルク指令
値Ta*に値0が設定されるから、この場合、前述のク
ラッチモータ30の制御と同様に第2の駆動回路92の
トランジスタTr11ないしTr16をすべてオフとす
る制御を行なう。即ち上述した図6のアシストモータ制
御処理は、ステップS118によりトルク指令値Ta*
が設定されたときに実行されるのである。また、こうし
たアシストモータ40の駆動に必要な電力は、バッテリ
94に蓄えられた電力により賄われる。
【0055】ステップS128のエンジン50のアイド
ル運転制御は、ステップS124のクラッチモータ30
の制御によって何等負荷が接続されていない状態でのア
イドル運転制御となる。実施例では、このアイドル運転
制御は、制御CPU90から通信により指示を受信した
EFIECU70が、エンジン50の回転数Neが予め
設定されているアイドル回転数になるようスロットルバ
ルブ66をバイパスする図示しない空気通路に設けられ
た空気流入量を調節するアイドルスピードコントロール
バルブISCVの開度と燃料噴射量とを制御することに
より行なう。
【0056】次に、こうしたスタック状態処理ルーチン
を実行することにより、車両がスタック状態から脱出す
る様子について図7および図8を用いて説明する。図7
は、駆動軸22が窪みに嵌まって車両がスタック状態と
なったときに、車両がスタック状態から脱出する際の車
速V,アシストモータ40のトルクTaおよびスタック
状態判定フラグFESの状態の変化を例示する説明図であ
り、図8はスタック状態から脱出する際の駆動輪26の
状態を例示する説明図である。
【0057】図8(a)に示すように、駆動輪26が窪
みに嵌まって車両がスタック状態となると、アクセルペ
ダル64を踏み込んでも駆動輪26が回転しないか、あ
るいは駆動輪26が空転して車両の車速Vはほぼ値0
(閾値VES未満の値)となる。この状態に陥ったときを
時間t0とすると、この時間t0から、図5のスタック
状態処理ルーチンではステップS110のカウンタCの
インクリメントを開始する。車両がスタック状態に陥っ
たままアクセルペダル64が踏み続けられて所定時間
(例えば1秒)経過して時間t1となると、カウンタC
は設定値CES以上となり、アシストモータ40のトルク
指令値Ta*には車速Vの符号によりアクセルペダルポ
ジションAPに応じた値か値0かが設定され、クラッチ
モータ30のトルク指令値Tc*には値0が設定され
る。
【0058】いま、時間t1で車速Vが値0であったと
すると、アシストモータ40のトルク指令値Ta*に
は、そのときのアクセルペダルポジションAP(値AP
1)に応じた値(f(AP1))が設定されるから、駆
動輪26は、図8(b)に示すように窪みを前進方向に
上る。しかし、スタック状態を脱出するまでには至らず
途中で停止し(時間t2)、図8(c)に示すように、
重力の作用で途中まで上った窪みを下り、その勢いで窪
みを後進方向に上る。このとき、車速Vは負の値となる
から、アシストモータ40のトルク指令値Ta*には値
0が設定され、駆動輪26には何らトルクが作用してい
ない状態となる。このように駆動輪26は窪みを後進方
向に上るが、エネルギの損失により前進方向に上ったと
きの高さよりは低い高さまで上ったところで停止し(時
間t3)、再び前進方向に窪みを下り始める。この時間
t3からは車速Vが値0以上となるから、アシストモー
タ40のトルク指令値Ta*には再びアクセルペダルポ
ジションAPに応じた値が設定されて加速される。した
がって、車両には重力とアシストモータ40からのトル
クが作用するから、駆動輪26は、図8(d)に示すよ
うに、前回窪みを前進方向に上ったとき(図8(b))
に比して高い位置まで上ることになる。
【0059】こうした時間t1ないし時間t5による前
後の揺さぶりの動作を繰り返すと(図8の(b)ないし
(e))、前進方向の窪みを上る位置は順次高くなり、
この高さが窪みの高さを超えたときに、駆動輪26は窪
みから脱出する(図8(f))。しかし、アシストモー
タ40のトルクTaは、アクセルペダルポジションAP
に応じた値であるから、トルクTaが小さいときには、
窪みから脱出することができない場合もある。このよう
な場合には、運転者が更にアクセルペダル64を踏み込
むことにより、アシストモータ40のトルクTaを大き
くすることができる。例えば、図7の時間t4から時間
t5間でアクセルペダル64を更に踏み込んでアクセル
ペダルポジションAPを値AP2とすると、車速Vが値
0以上となる時間t5以降で、アシストモータ40のト
ルク指令値Ta*にアクセルペダルポジションAPに応
じた値(f(AP2))が設定され、この値のトルクで
駆動輪26は加速されて窪みを前進方向に上り、窪みか
ら脱出する。
【0060】このように駆動輪26は窪みを脱出する
が、脱出した後でも車速Vは値0以上であるから、アシ
ストモータ40のトルク指令値Ta*にはアクセルペダ
ルポジションAPに応じた値が設定され車両は加速され
る。しかし、車両の車速Vが閾値VES以上となると(時
間t6)、図5のスタック状態処理ルーチンのステップ
S106で車両がスタック状態から脱出したことの判断
がなされ、スタック状態からの脱出の制御を終えて通常
の走行制御が実行される。なお、車両がスタック状態か
ら脱出したのを運転者が判断して、踏み込んでいたアク
セルペダル64を解放すれば、車両の車速Vに拘わら
ず、スタック状態からの脱出の制御を終了し、通常の制
御を実行する。
【0061】以上説明した実施例のスタック脱出装置に
よれば、車両がスタック状態にあるかを判定することが
できる。そして、車両がスタック状態にある場合、運転
者の運転技術に拘わらず、容易に車両をスタック状態か
ら脱出させることができる。しかも、車両の車速Vが値
0以上のときにのみ前進方向に車両を加速するトルクを
作用させるから、車両をスタック状態から前進方向に脱
出させることができる。また、スタック状態から脱出す
る際のアシストモータ40のトルク指令値Ta*をアク
セルペダル64の踏込量に応じた値としたから、駆動軸
22に作用するトルクTaに運転者の意志を反映させる
ことができる。
【0062】この他、実施例のスタック脱出装置によれ
ば、車両がスタック状態から脱出したのを車速Vにより
判断することができる。また、スタック状態からの脱出
の如何に拘わらず、運転者がアクセルペダル64の踏み
込みを解放することにより、スタック状態からの脱出の
制御を終了することができる。さらに、エンジン50
は、アイドル回転数となるよう制御されるから、燃料を
無駄に使用することがない。
【0063】実施例のスタック脱出装置では、アクセル
ペダル64を踏み込んでいるにも拘わらず所定時間継続
して車速Vが閾値VES未満のときに車両がスタック状態
に陥ったと判定し、スタック状態からの脱出の処理を行
なったが、車両がスタック状態に陥ったか否かの判定は
運転者に行なわせ、スタック状態からの脱出の処理のみ
を行なう構成としてもよい。この場合、運転者により車
両がスタック状態に陥った際の明示の指示、例えば、ス
イッチの操作などがなされたときに、図5のスタック状
態処理ルーチンのステップS108ないしS114を除
いたルーチンを実行する。
【0064】実施例のスタック脱出装置では、車速Vが
値0以上のときには車両が前進方向に加速するようアシ
ストモータ40のトルク指令値Ta*を設定し、車速V
が値0未満のときにはトルク指令値Ta*に値0を設定
したが、車速Vが値0以上のときには車両が前進方向に
加速するようアシストモータ40のトルク指令値Ta*
を設定し、車速Vが値0未満のときには車両が後進方向
に加速するようアシストモータ40のトルク指令値Ta
*を設定するものとしてもかまわない。また、逆に、車
速Vが値0以下のときには車両が後進方向に加速するよ
うアシストモータ40のトルク指令値Ta*を設定し、
車速Vが値0より大きいときにはトルク指令値Ta*に
値0を設定するものとしてもよい。こうすれば、車両を
スタック状態から後進方向に脱出させることができる。
さらに、こうしたスタック状態からの前進方向への脱出
制御と後進方向への脱出制御をシフトポジションSPに
より切り換えるもの、即ち、シフトポジションSPがD
レンジやLレンジ等のように車両を前進方向に駆動する
レンジにあるときには、実施例として説明したスタック
状態からの前進方向への脱出制御を行ない、シフトポジ
ションSPがRレンジ等のように車両を後進方向に駆動
するレンジにあるときには、変形例のスタック状態から
の後進方向への脱出制御を行なうものとしてもよい。こ
うすれば、運転者は所望の方向に車両をスタック状態か
ら脱出させることができる。
【0065】実施例のスタック脱出装置では、車速Vが
値0以上のときにはアクセルペダルポジションAPに応
じて車両が前進方向に加速するトルクをアシストモータ
40のトルク指令値Ta*に設定したが、アクセルペダ
ルポジションAPに応じたものでない所定値のトルクを
アシストモータ40のトルク指令値Ta*に設定するも
のとしてもよく、アシストモータ40のトルク指令値T
a*を順次大きくするものとしてもよい。アシストモー
タ40のトルク指令値Ta*を順次大きくする場合、図
5のスタック状態処理ルーチンのステップS116ない
しS120に代えて図9のスタック状態処理ルーチンの
ステップS162なしいS170を実行する。即ち、車
速Vの符号が負から正に変化したかを判定し(ステップ
S162)、変化した場合には、符号変化回数nをイン
クリメントする(ステップS164)。そして、車速V
を値0と比較し(ステップS166)、値0以上のとき
にはアシストモータ40のトルク指令値Ta*を次式
(5)で算出し、値0未満のときにはトルク指令値Ta
*に値0を設定する。ここで、式(5)中、TSTは最初
に作用させる初期トルクであり、Tiは順次増加させる
トルク値である。こうすれば、アクセルペダル64の操
作なしに順次作用するトルクが大きくなるから、早期に
車両はスタック状態から脱出することができる。
【0066】Ta*=TST+n×Ti …(5)
【0067】実施例のスタック脱出装置では、車両がス
タック状態に陥ったときには、クラッチモータ30のト
ルク指令値Tc*に値0を設定すると共にアシストモー
タ40のトルク指令値Ta*にアクセルペダルポジショ
ンAPに応じたトルクを設定して、アシストモータ40
によりスタック状態から脱出するものとしたが、クラッ
チモータ30のトルク指令値Tc*にアクセルペダルポ
ジションAPに応じたトルクを設定してクラッチモータ
30によりスタック状態から脱出するものとしても差し
支えない。この場合、図5のスタック状態処理ルーチン
のステップS116ないしS128に代えて図10のス
タック状態処理ルーチンのステップS216ないしS2
28を実行する。以下、このクラッチモータ30による
スタック状態からの脱出制御について説明する。
【0068】車速Vと値0とを比較し(ステップS21
6)、値0以上のときにはクラッチモータ30のトルク
指令値Tc*にアクセルペダルポジションAPに応じた
値f(AP)を設定し(ステップS218)、値0未満
のときにはトルク指令値Tc*に値0を設定する(ステ
ップS220)。ここで、クラッチモータ30のトルク
指令値Tc*に設定するアクセルペダルポジションAP
に応じた値f(AP)は、前述したアシストモータ40
のトルク指令値Ta*に設定するときと同様である。
【0069】次に、アシストモータ40のトルク指令値
Ta*に値0を設定し(ステップS222)、エンジン
50の目標トルクTe*にクラッチモータ30のトルク
指令値Tc*に設定したアクセルペダルポジションAP
に応じた値f(AP)を、エンジン50の回転数Neに
アイドル回転数より若干高い値N1を設定する(ステッ
プS223)。そして、クラッチモータ30の制御(ス
テップS224)とアシストモータ40の制御(ステッ
プS226)とエンジン50の制御(ステップS22
8)とを行なう。これらの各制御は、図5のスタック状
態処理ルーチンと同様に同時に並行して行なわれる。
【0070】ステップS224のクラッチモータ30の
制御は図11に例示するクラッチモータ制御処理に基づ
き行なわれる。このクラッチモータ制御処理が実行され
ると、制御装置80の制御CPU90は、まずレゾルバ
48により検出される駆動軸22の回転角度θdとレゾ
ルバ39により検出されるエンジン50のクランクシャ
フト56の回転角度θeを読み込む処理を行ない(ステ
ップS242,S244)、両軸の相対角度θcを計算
する(ステップS246)。次に、電流検出器95,9
6により、クラッチモータ30の三相コイル36のU相
とV相に流れている電流Iuc,Ivcを検出する(ス
テップS248)。その後、図6のアシストモータ制御
処理のステップS144ないしS148と同様の処理で
ある座標変換(ステップS250)、電圧指令値Vd
c,Vqcの演算(ステップS252)、電圧指令値の
逆座標変換(ステップS254)を行なって、クラッチ
モータ30の第1の駆動回路91のトランジスタTr1
ないしTr6のオンオフ制御時間を求め、PWM制御を
行なう(ステップS256)。
【0071】なお、こうしたクラッチモータ30の制御
を行なうと、アウタロータ32とインナロータ34とに
滑りが生じるから、この滑りに応じた電力が回生される
ことになる。実施例では、この回生された電力は電源ラ
インP1,P2を介してバッテリ94の充電に用いられ
る。
【0072】ステップS226のアシストモータ40の
制御としては、ステップS222でアシストモータ40
のトルク指令値Ta*に値0が設定されるから、図5の
ステップS124のクラッチモータ30の制御と同様
に、第2の駆動回路92のトランジスタTr11ないし
Tr16をすべてオフとする制御が行なわれる。
【0073】ステップS228のエンジン50の制御と
しては、ステップS223において設定された目標トル
クTe*および目標回転数Ne*の運転ポイントで定常
運転状態となるようトルクTeおよび回転数Neの制御
が行なわれる。実際には、制御CPU90から通信によ
りEFIECU70に指示を送信し、燃料噴射量やスロ
ットルバルブ開度を増減して、エンジン50のトルクが
目標トルクTe*に、回転数が目標回転数Ne*になる
よう調整されるのである。
【0074】以上説明したクラッチモータ30によるス
タック状態からの脱出制御によれば、駆動軸22に結合
されたクラッチモータ30によりスタック状態から車両
を脱出させることができる。
【0075】実施例のスタック脱出装置では、エンジン
50のクランクシャフト56と駆動軸22とを電磁的に
結合するクラッチモータ30と、駆動軸22にトルクを
付加するアシストモータ40とを備えるものとしたが、
駆動軸22にトルクを作用させることができ作用させる
トルクを車速Vに応じて制御が可能であればよいから、
クラッチモータ30だけを備える構成やアシストモータ
40だけを備える構成としてもよい。例えば、図12や
図13に例示する駆動軸22にモータMが取り付けられ
たハイブリッド型の車両の構成に適用するものとしても
よい。
【0076】なお、図12に例示するハイブリッド型の
車両は、エンジンEGからの動力を駆動軸22を駆動す
る動力と発電機Gを駆動する動力とに分配するプラネタ
リギヤPGと、発電機Gにより発電された電力を蓄える
バッテリBTと、駆動軸22に動力を付加するモータM
と、アクセルペダルポジションセンサ65や車速センサ
86等により検出された信号に基づいてエンジンEGや
プラネタリギヤPG,モータM,発電機G等を駆動制御
する車両コントローラCCとを備え、図13に例示する
ハイブリッド型の車両は、エンジンEGからの動力によ
り駆動する発電機Gと、発電機Gにより発電された電力
を蓄えるバッテリBTと、駆動軸22に動力を付加する
モータMと、アクセルペダルポジションセンサ65や車
速センサ86等により検出された信号に基づいてエンジ
ンEG,モータM,発電機G等を駆動制御する車両コン
トローラCCとを備える。こうした図12および図13
に例示するハイブリッド型の車両を構成する機器のうち
モータMと車両コントローラCCとが実施例のスタック
脱出装置のアシストモータ40と制御装置80とに相当
し、図5のスタック状態処理ルーチンと同様なルーチン
を実行して車両をスタック状態から脱出させる。
【0077】次に、第2の実施例としてのスタック脱出
装置について説明する。図14は、第2実施例のスタッ
ク脱出装置として動作可能な動力伝達装置120の構成
の概略を例示する構成図である。第2実施例の動力伝達
装置120は、図示するように、流体式トルクコンバー
タ130と、プラネタリギヤユニット140とから構成
されている。
【0078】流体式トルクコンバータ130は、一般的
なロックアップ機構付きの3要素1段2相のトルクコン
バータとして構成され、詳しくは、エンジン122のク
ランクシャフト124に結合されたポンプインペラ13
2と、プラネタリギヤユニット140へ動力を伝達する
インプットシャフト128に結合されたタービンランナ
134と、ポンプインペラ132とタービンランナ13
4とを循環する流体がタービンランナ134からポンプ
インペラ132へ戻される際の流向を変えるステータ1
36と、ステータ136をフリーにするステータワンウ
ェイクラッチ137と、クランクシャフト124とイン
プットシャフト128とを選択的に連結してその回転数
差をなくすロックアップクラッチ138とを備える。
【0079】プラネタリギヤユニット140は、2つの
プラネタリギヤを用いた前進3段後退1段の一般的なギ
ヤユニットとして構成され、詳しくは、フロントサンギ
ヤ152,フロントリングギヤ154,フロントピニオ
ンギヤ156およびフロントプラネタリキャリア158
からなるフロントプラネタリギヤ150と、リヤサンギ
ヤ162,リヤリングギヤ164,リヤピニオンギヤ1
66およびリヤプラネタリキャリア168からなるリヤ
プラネタリギヤ160と、リヤリングギヤ164に結合
されたインタミーディットシャフト142とインプット
シャフト128とを選択的に連結するフロントクラッチ
170と、フロントサンギヤ152およびリヤサンギヤ
162と一体形成されたサンギヤシャフト144とイン
プットシャフト128とを選択的に連結するリヤクラッ
チ172と、サンギヤシャフト144を動力伝達装置1
20のケースに連結して固定可能とするサンギヤ固定ブ
レーキ174と、サンギヤシャフト144を一方向のみ
回転可能とするサンギヤワンウェイクラッチ180を機
能させるクラッチ機能ブレーキ176と、フロントプラ
ネタリキャリア158を動力伝達装置120のケースに
連結して固定可能とするキャリア固定ブレーキ178
と、キャリア固定ブレーキ178がオフのときにフロン
トプラネタリキャリア158を一方向のみ回転可能とす
るキャリアワンウェイクラッチ182とを備える。フロ
ントプラネタリギヤ150のフロントリングギヤ154
とリヤプラネタリギヤ160のリヤプラネタリキャリア
168は、共にディファレンシャルギヤを介して車輪に
結合された駆動軸126に連結されている。
【0080】流体式トルクコンバータ130およびプラ
ネタリギヤユニット140の各クラッチ138,17
0,172および各ブレーキ174,176,178
は、それぞれ図示しない油圧式のアクチュエータを備え
ており、各アクチュエータの駆動によりそれぞれ機能す
る。これらのアクチュエータは、導電ラインにより後述
する制御装置280に接続されており、制御装置280
により駆動制御される。
【0081】なお、図示しないが、第2実施例の動力伝
達装置120が搭載された車両も、第1実施例の動力伝
達装置20が搭載された車両と同様に、アクセルペダル
264のポジションを検出するアクセルペダルポジショ
ンセンサ265、スロットルバルブ66のポジションを
検出するスロットルバルブポジションセンサ67、シフ
トレバー282のポジションを検出するシフトポジショ
ンセンサ284、車速Vを検出する車速センサ286等
の各センサを備える。
【0082】図15は、動力伝達装置120の電気的な
構成を制御装置280を中心に概略したブロック図であ
る。図示するように制御装置280は、CPU280a
を中心として構成されるマイクロコンピュータであり、
詳しくは、CPU280aにより実行される制御プログ
ラムを記憶するROM280bと、制御データ等を一時
的に記憶するRAM280cと、エンジンコントロール
ユニット270からの信号やアクセルペダルポジション
センサ265,シフトポジションセンサ284,車速セ
ンサ286等の各センにより検出された信号を入力する
入力処理回路280dと、エンジンコントロールユニッ
ト270への通信信号や動力伝達装置120が備える各
クラッチおよび各ブレーキのアクチュエータへの駆動信
号を出力する出力処理回路280e等を備える。
【0083】こうして構成された動力伝達装置120
は、制御装置280により各クラッチおよび各ブレーキ
のオンオフ制御を受けることにより、前進3段後退1段
の変速を行なって、エンジン122からの動力を駆動軸
126に伝達する。各段における各クラッチおよび各ブ
レーキの状態は、次表に示すとおりである。ここで、表
中、○印はクラッチまたはブレーキが作動して連結また
は固定されていることを示し、△印はエンジンブレーキ
のときにのみ作用することを示す。なお、これらの各段
におけるプラネタリギヤユニット140の動作は周知で
あるから、その説明は省略する。
【0084】
【表1】
【0085】次に、この第2実施例の動力伝達装置12
0がスタック脱出装置として機能する際の動作について
図16に例示するスタック状態処理ルーチンに基づき説
明する。なお、動力伝達装置120では、このスタック
状態処理ルーチンは、シフトレバー282が通常走行時
のDレンジでプラネタリギヤユニット140の状態が1
速(ファースト)のときか、シフトレバー282がファ
ースト固定のLレンジのときに繰り返し実行される。ま
た、図16のスタック状態処理ルーチンのステップS3
00ないしS316は、図5のスタック状態処理ルーチ
ンのステップS100ないしS116の処理と同一の処
理であるから、異なる処理についてのみ説明する。
【0086】図16のスタック状態処理ルーチンでは、
車両がスタック状態のときには、車速Vと値0とを比較
し(ステップS316)、車速Vが値0以上のときには
フロントクラッチ170をオンとしインプットシャフト
128とインタミーディットシャフト142を連結し
(ステップS318)、車速Vが値0未満のときにはフ
ロントクラッチ170をオフとしてインプットシャフト
128とインタミーディットシャフト142との連結を
解除する(ステップS320)。即ち、車両の揺さぶり
に対して、車両が停止しているか、僅かにでも前進して
いるときには、プラネタリギヤユニット140の状態を
上記表におけるファーストの状態としてエンジン122
の動力を駆動軸126へ伝達し、車両が後退していると
きには、フロントクラッチ170をオフすることにより
エンジン122の動力の駆動軸126への伝達を解除す
るのである。この結果、車両は、図8を用いた説明と同
様には、前後の揺れを次第に大きくして、スタック状態
から前進方向に脱出する。
【0087】なお、流体式トルクコンバータ130の伝
達する動力がアクセルペダル264の踏込量に応じたも
のとなるから、スタック状態から脱出する際の動力もア
クセルペダル264の踏込量に応じたものとなる。
【0088】以上説明したスタック脱出装置によれば、
車両がスタック状態にあるかを判定することができる。
そして、車両がスタック状態にある場合、運転者の運転
技術に拘わらず、容易に車両をスタック状態から脱出さ
せることができる。しかも、車両の車速Vが値0以上の
ときにのみ前進方向に車両を加速する動力を作用させる
から、車両をスタック状態から前進方向に脱出させるこ
とができる。また、スタック状態から脱出する際の動力
をアクセルペダル264の踏込量に応じた値としたか
ら、駆動軸22に作用する動力に運転者の意志を反映さ
せることができる。更に、車両がスタック状態から脱出
したのを車速Vにより判断することができる。また、ス
タック状態からの脱出の如何に拘わらず、運転者がアク
セルペダル64の踏み込みを解放することにより、スタ
ック状態からの脱出の制御を終了することができる。
【0089】第2実施例のスタック脱出装置では、Dレ
ンジのファーストの状態のときかLレンジのときに、フ
ロントクラッチ170をオンオフすることによりスタッ
ク状態から前進方向に脱出するものとしたが、シフトレ
バー282が後退のRレンジのときに、リヤクラッチ1
72をオンオフすることによりスタック状態から後進方
向に脱出するものとしてもよい。シフトレバー282が
Rレンジのときには、プラネタリギヤユニット140の
状態は表中のリバースの状態となるから、リヤクラッチ
172をオンすることによりエンジン122の動力を駆
動軸126へ伝達し、リヤクラッチ172をオフするこ
とによりエンジン122の動力の駆動軸126への伝達
を解除することができる。この場合、図16のスタック
状態処理ルーチンのステップS316ないしS320の
処理に代えて、車速Vが値0以下のときにはリヤクラッ
チ172をオンとし、車速Vが値0より大きいときには
リヤクラッチ172をオフとする処理を実行すればよ
い。
【0090】また、第2実施例のスタック脱出装置で
は、第1実施例のスタック脱出装置と同様に、車両がス
タック状態に陥ったか否かの判定を行なったが、こうし
た判定は行なわない構成としてもよい。第2実施例のス
タック脱出装置では、フロントクラッチ170をオンと
したときには、アクセルペダル64の踏込量に応じたト
ルクが駆動軸126に作用するものとしたが、エンジン
122の制御を組み合わせてフロントクラッチ170を
オンとしたときの駆動軸126に作用するトルクを制御
するものとしてもよい。
【0091】第2実施例のスタック脱出装置では、前進
3段後退1段のプラネタリギヤユニット140を備える
動力伝達装置120により構成したが、インプットシャ
フト128の動力の駆動軸126への伝達とその解除が
行なえるものであれば如何なる構成としてもよい。例え
ば、3つのプラネタリギヤから構成される前進5段後退
1段のプラネタリギヤユニットを備える動力伝達装置
や、ロックアップ機構のない流体式トルクコンバータを
備える動力伝達装置等としてもよい。
【0092】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスタック脱出装置として機能
する動力伝達装置20の概略構成を示す構成図である。
【図2】図1の動力伝達装置20を構成するクラッチモ
ータ30およびアシストモータ40の構造を示す断面図
である。
【図3】図1の動力伝達装置20を組み込んだ車両の概
略構成を示す構成図である。
【図4】動力伝達装置20の動作原理を説明するための
グラフである。
【図5】制御装置80の制御CPU90により実行され
るスタック状態処理ルーチンを例示するフローチャート
である。
【図6】制御装置80により実行されるアシストモータ
40の制御の基本的な処理を例示するフローチャートで
ある。
【図7】車両がスタック状態から脱出する際の車速V,
アシストモータ40のトルクTaおよびスタック状態判
定フラグFESの状態の変化を例示する説明図である。
【図8】車両がスタック状態を脱出する際の駆動輪26
の状態を例示する説明図である。
【図9】図5のスタック状態処理ルーチンの変形例の一
部を例示するフローチャートである。
【図10】図5のスタック状態処理ルーチンの変形例の
一部を例示するフローチャートである。
【図11】制御装置80により実行されるクラッチモー
タ30の制御の基本的な処理を例示するフローチャート
である。
【図12】実施例のスタック脱出装置を適用可能なハイ
ブリッド型電気自動車の概略構成を例示する構成図であ
る。
【図13】実施例のスタック脱出装置を適用可能なハイ
ブリッド型電気自動車の概略構成を例示する構成図であ
る。
【図14】第2実施例のスタック脱出装置として動作可
能な動力伝達装置120の概略構成を例示する構成図で
ある。
【図15】第2実施例のスタック脱出装置として動作可
能な動力伝達装置120の電気的な構成の概略を例示す
るブロック図である。
【図16】第2実施例の制御装置280のCPU28a
により実行されるスタック状態処理ルーチンを例示する
フローチャートである。
【符号の説明】
20…動力伝達装置 22…駆動軸 24…ディファレンシャルギヤ 26,28…駆動輪 30…クラッチモータ 32…アウタロータ 34…インナロータ 35…永久磁石 36…三相コイル 37A,37B…ベアリング 38…回転トランス 38A…一次巻線 38B…二次巻線 39…レゾルバ 40…アシストモータ 42…ロータ 43…ステータ 44…三相コイル 45…ケース 46…永久磁石 48…レゾルバ 49…ベアリング 50…エンジン 51…燃料噴射弁 52…燃焼室 54…ピストン 56…クランクシャフト 57…ホイール 58…イグナイタ 59a…圧入ピン 59b…ネジ 60…ディストリビュータ 62…点火プラグ 64…アクセルペダル 65…アクセルペダルポジションセンサ 66…スロットルバルブ 67…スロットルバルブポジションセンサ 68…アクチュエータ 70…EFIECU 72…吸気管負圧センサ 74…水温センサ 76…回転数センサ 78…回転角度センサ 79…スタータスイッチ 80…制御装置 82…シフトレバー 84…シフトポジションセンサ 86…車速センサ 90…制御CPU 90a…RAM 90b…ROM 91…第1の駆動回路 92…第2の駆動回路 94…バッテリ 95,96…電流検出器 97,98…電流検出器 99…残容量検出器 120…動力伝達装置 122…エンジン 124…クランクシャフト 126…駆動軸 128…インプットシャフト 130…流体式トルクコンバータ 132…ポンプインペラ 134…タービンランナ 136…ステータ 137…ステータワンウェイクラッチ 138…ロックアップクラッチ 140…プラネタリギヤユニット 142…インタミーディットシャフト 144…サンギヤシャフト 150…フロントプラネタリギヤ 152…フロントサンギヤ 154…フロントリングギヤ 156…フロントピニオンギヤ 158…フロントプラネタリキャリア 160…リヤプラネタリギヤ 162…リヤサンギヤ 164…リヤリングギヤ 166…リヤピニオンギヤ 168…リヤプラネタリキャリア 170…フロントクラッチ 172…リヤクラッチ 174…サンギヤ固定ブレーキ 176…クラッチ機能ブレーキ 178…キャリア固定ブレーキ 180…サンギヤワンウェイクラッチ 182…キャリアワンウェイクラッチ 264…アクセルペダル 265…アクセルペダルポジションセンサ 270…エンジンコントロールユニット 280…制御装置 280a…CPU 280b…ROM 280c…RAM 280d…入力処理回路 280e…出力処理回路 282…シフトレバー 284…シフトポジションセンサ 286…車速センサ BT…バッテリ CC…車両コントローラ EG…エンジン G…発電機 M…モータ P1,P2…電源ライン PG…プラネタリギヤ Tr1〜Tr6…トランジスタ Tr11〜Tr16…トランジスタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】
【数1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】
【数2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】
【数3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】
【数4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窪みに車輪を捕られたときなど通常の運
    転操作では車両を操作できない状態であるスタック状態
    から該車両を脱出させるスタック脱出装置であって、 駆動軸にトルクを作用させるトルク作用手段と、 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、 所定の指示がなされるまで、前記車速検出手段に検出さ
    れた速度に基づいて、該速度の方向に車両を加速するト
    ルクが前記駆動軸に作用するよう前記トルク作用手段を
    制御するトルク制御手段とを備えるスタック脱出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスタック脱出装置であっ
    て、 前記車両がスタック状態から脱出したことを判定する脱
    出判定手段を備え、 前記所定の指示は、前記脱出判定手段による脱出の判定
    であるスタック脱出装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の指示は、運転者によるアクセ
    ルペダルの踏み込みの解放である請求項1記載のスタッ
    ク脱出装置。
  4. 【請求項4】 前記トルク制御手段は、前記車速検出手
    段により検出された速度の方向が前記車両の前進方向の
    ときには該速度の方向に車両を加速するトルクが前記駆
    動軸に作用し、前記検出された速度の方向が前記車両の
    後進方向のときにはトルクが前記駆動軸に作用しないよ
    う前記トルク作用手段を制御する手段である請求項1記
    載のスタック脱出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のスタック脱出装置であっ
    て、 前記車両をスタック状態から該車両の前進方向に脱出さ
    せるか後進方向に脱出させるかを選択する脱出方向選択
    手段を備え、 前記トルク制御手段は、前記車速検出手段により検出さ
    れた速度の方向が前記脱出方向選択手段により選択され
    た方向のときには該選択された方向に前記車両を加速す
    るトルクが前記駆動軸に作用し、前記検出された速度の
    方向が前記脱出方向選択手段により選択されなかった方
    向のときにはトルクが前記駆動軸に作用いないよう前記
    トルク作用手段を制御する手段であるスタック脱出装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載のスタッ
    ク脱出装置であって、 前記トルク制御手段は、 前記車速検出手段に検出される速度の方向の反転回数を
    計数する反転回数計数手段と、 前記駆動軸に作用させるトルクとして、前記反転回数計
    数手段により計数された反転回数に応じて順次大きくな
    るトルクを設定するトルク設定手段とを備えるスタック
    脱出装置。
  7. 【請求項7】 前記トルク制御手段は、運転者によるア
    クセルペダルの踏込量に応じたトルクが前記駆動軸に作
    用するよう前記トルク作用手段を制御する手段である請
    求項1ないし5記載のスタック脱出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7いずれか記載のスタッ
    ク脱出装置であって、 前記車両がスタック状態にあるのを検出するスタック状
    態検出手段を備え、 前記トルク制御手段は、前記スタック状態検出手段によ
    りスタック状態にあるのを検出したとき、前記トルク作
    用手段を制御する手段であるスタック脱出装置。
  9. 【請求項9】 前記スタック状態検出手段は、アクセル
    ペダルが踏み込まれた状態で前記車速検出手段により検
    出された速度の大きさが所定時間継続して所定値以下の
    ときに、前記車両がスタック状態にあるとことを検出す
    る手段である請求項8記載のスタック脱出装置。
  10. 【請求項10】 前記トルク作用手段は、前記駆動軸を
    トルクの出力軸とする電動機である請求項1ないし9い
    ずれか記載のスタック脱出装置。
  11. 【請求項11】 前記トルク作用手段は、原動機の動力
    をトルク変換して前記駆動軸に伝達する流体式トルクコ
    ンバータとプラネタリギヤユニットからなる動力伝達手
    段である請求項1ないし9いずれか記載のスタック脱出
    装置。
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