JP2001355196A - 紙被覆用共重合体ラテックス、紙被覆用組成物およびダブル塗工紙 - Google Patents

紙被覆用共重合体ラテックス、紙被覆用組成物およびダブル塗工紙

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JP2001355196A
JP2001355196A JP2000172653A JP2000172653A JP2001355196A JP 2001355196 A JP2001355196 A JP 2001355196A JP 2000172653 A JP2000172653 A JP 2000172653A JP 2000172653 A JP2000172653 A JP 2000172653A JP 2001355196 A JP2001355196 A JP 2001355196A
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JP2000172653A
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English (en)
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Takashi Hosoya
隆史 細谷
Kazuyo Fujita
和代 藤田
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Nippon A&L Inc
Original Assignee
Nippon A&L Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にブレード塗工時の塗工適性に優れた紙被
覆用組成物を提供し得る紙被覆用共重合体ラテックスの
提供。 【解決手段】 脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系
不飽和カルボン酸単量体及びこれらと共重合可能な他の
単量体を乳化重合して得られる重量平均粒子径が0.0
5〜0.15μmの共重合体ラテックスであり、当該ラ
テックス中に残存する25〜55μmの範囲の共重合体
粒子が、ラテックス総固形分重量に対して0.1重量%
以下であることを特徴とする紙被覆用共重合体ラテック
ス、該ラテックスを含有するブレード塗工用紙被覆用組
成物、該ブレード塗工用紙被覆用組成物を、ダブル塗工
の上塗り用としてブレード塗工して作製したダブル塗工
紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙被覆用共重合体
ラテックスに関するものである。詳しくは、特にブレー
ド塗工時の塗工適性に優れた紙被覆用組成物を提供し得
る紙被覆用共重合体ラテックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、塗工紙は、その印刷効果が高い等
の理由から、非常に数多くの印刷物に利用されている。
季刊、月刊誌等の定期刊行物の中にも、全ての項に塗工
紙が使用される場合もかなり増えている。特に、メール
オーダービジネスにおけるダイレクトメールや商品カタ
ログ等においては、そのほとんどが全ての項に塗工紙を
使用している。
【0003】塗工紙は、非塗工紙に比べ、白色度、光沢
度、平滑度、印刷適性など多くの優れた点を有している
が、原紙を抄造した後に紙被覆用組成物をブレードコー
ターやロールコーター等を用いて塗工する工程が必要と
なるため、紙被覆用組成物の性能が最終的な塗工紙製品
の品質に大きく影響する。このため、紙被覆用組成物に
は高いレベルの消泡性、機械的安定性、流動性、保水性
などを含めた高速塗工適性が求められている。
【0004】一般に紙被覆用組成物は、クレーや炭酸カ
ルシウム等の白色顔料を水に分散した顔料分散液、顔料
同士および顔料を原紙に接着固定するためのバインダ
ー、およびその他の添加剤によって構成される水性塗料
である。バインダーとしてはスチレン−ブタジエン系共
重合体ラテックスに代表されるような合成エマルジョン
バインダーやデンプン、カゼインに代表されるような天
然バインダーが使用される。その中でもスチレン−ブタ
ジエン系共重合体ラテックスは、品質設計の自由度が大
きく、今日では紙被覆用組成物に最も適したバインダー
として広く使用されており、スチレン−ブタジエン系共
重合体ラテックスの性能が紙被覆用組成物の性能あるい
は最終的な塗工紙製品の品質に大きく影響すると言われ
ている。
【0005】特に、近年、このようなスチレン−ブタジ
エン系共重合体ラテックスにおいては、流動性、保水
性、さらには接着強度、印刷光沢といった観点からその
粒子径としては低粒子径化の方向にあるが、それに伴な
いラテックスの安定性が低下する傾向にあるため、塗工
時のトラブルの原因となるケースが発生する。
【0006】また、一般に塗工紙の塗工方法には、ブレ
ード塗工やロール塗工等の方法があるが、塗工スピード
や塗工品質に優れるブレード塗工が現在主流となってい
る。さらに、塗工品質の面からは、片面二度塗工する、
いわゆるダブル塗工が広く行われるようになってきた。
ダブル塗工に際しては、上塗りの塗工時に、塗工面に細
いスジ状のスクラッチあるいはストリークと呼ばれる傷
が発生する問題が見られるようになり、紙被覆用組成物
での改良が求められるようになってきた。
【0007】このようなスクラッチあるいはストリーク
の回避方法としては、塗工スピードを下げたり、紙被覆
用組成物の固形分を下げる等の方法がよく知られている
が、これらの方法では生産性が低下するという問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前述の
諸事情に鑑み現状の問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、紙被覆用組成物においてバインダーとして用いられ
る共重合体ラテックスについて鋭意検討した結果、特定
の粒子径を有する共重合体ラテックス中に残存する特定
範囲の粒子径を有する共重合体粒子が、特に高速のブレ
ード塗工時に発生するスクラッチやストリークの発生原
因となることを見出し、この特定範囲の粒子径を有する
共重合体粒子を特定の数値以下とすることにより、スク
ラッチあるいはストリークの発生が少ない紙被覆用組成
物が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1) 脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和
カルボン酸単量体及びこれらと共重合可能な他の単量体
を乳化重合して得られる重量平均粒子径が0.05〜
0.15μmの共重合体ラテックスであり、当該ラテッ
クス中に残存する25〜55μmの範囲の共重合体粒子
が、ラテックス総固形分重量に対して0.1重量%以下
であることを特徴とする紙被覆用共重合体ラテックス、
(2)共重合体ラテックスが、脂肪族共役ジエン系単量
体20〜70重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量
体0.5〜10重量%及びこれらと共重合可能な他の単
量体20〜79.5重量%を乳化重合して得られる共重
合体ラテックスである(1)記載の紙被覆用共重合体ラ
テックス、(3)(1)又は(2)記載のラテックスを
含有する紙被覆用組成物、(4)(1)又は(2)記載
のラテックスを含有するブレード塗工用紙被覆用組成
物、(5)(3)記載の紙被覆用組成物を、ダブル塗工
の上塗り用として塗工して作製したダブル塗工紙、およ
び(6)(4)記載のブレード塗工用紙被覆用組成物
を、ダブル塗工の上塗り用としてブレード塗工して作製
したダブル塗工紙を提供するものである。
【0010】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明における紙被覆用共重合体ラテックスを構成する脂肪
族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、
2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエ
ン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換及び側鎖共役ヘ
キサジエン類などが挙げられ、これらを一種または二種
以上使用することができる。特に、1,3−ブタジエン
の使用が好ましい。
【0011】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸(無水物)が挙げられ、これらを一種または二種以
上使用することができる。
【0012】上記脂肪族共役ジエン系単量体及びエチレ
ン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体
としては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カルボン酸
アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含有
する不飽和単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カル
ボン酸アミド単量体等が挙げられる。
【0013】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエン及びジビニルベンゼンなどが挙げられ、
これらを一種または二種以上使用することができる。特
にスチレンの使用が好ましい。
【0014】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレートなどが挙げられ、これらを一種ま
たは二種以上使用することができる。特にメチルメタク
リレートの使用が好ましい。
【0015】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、これらを一種または二種以上使用するこ
とができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの
使用が好ましい。
【0016】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
これらを一種または二種以上使用することができる。特
にアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの使用が
好ましい。
【0017】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらを
一種または二種以上使用することができる。特にアクリ
ルアミドまたはメタクリルアミドの使用が好ましい。
【0018】上記の単量体組成は、脂肪族共役ジエン系
単量体20〜70重量%、エチレン系不飽和カルボン酸
単量体0.5〜10重量%及びこれらと共重合可能な他
の単量体20〜79.5重量%が望ましい。
【0019】本発明における紙被覆用共重合体ラテック
スの製造方法としては、例えば連続乳化重合、一括乳化
重合、二段乳化重合、分割添加乳化重合などの公知の乳
化重合方法が採用できる。また、乳化重合に際し、公知
の連鎖移動剤、乳化剤、重合開始剤、電解質、キレート
剤等の一般の乳化重合に用いられている添加剤、助剤が
使用できる。
【0020】本発明において使用できる連鎖移動剤とし
ては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカ
プタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメル
カプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリル
メルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチルキサ
ントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲン
ジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレン
やα−メチルスチレンダイマー、テトラメチルチウラム
ジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テ
トラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合
物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリル
アルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロ
モメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、
α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアク
リロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等の
ビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニル
エタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコ
ール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコ
レート等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用
することができる。
【0021】本発明において使用できる乳化剤として
は、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン
酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、非イ
オン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオン性界面
活性剤あるいはポリエチレングリコールのアルキルエス
テル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエーテ
ル型等のノニオン性界面活性剤が挙げられ、これらを1
種又は2種以上使用することができる。
【0022】本発明において使用できる重合開始剤とし
ては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム等の水溶性重合開始剤、レドックス系重合開始
剤、過酸化ベンゾイル等の油溶性重合開始剤を適宜用い
ることができる。特に水溶性重合開始剤の使用が好まし
い。
【0023】また、本発明における紙被覆用共重合体ラ
テックスの重合に際して、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽
和炭化水素、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン等の不飽和
炭化水素、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘ
プテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロ
ヘキセン等の環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽
和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素などの炭化水素化合物を使用することができ
る。特に、環内に不飽和結合を1つ有する環状の不飽和
炭化水素の存在下で乳化重合することが好ましい。
【0024】上記共重合体ラテックスのガラス転移温度
は−45〜30℃、好ましくは−15〜20℃である。
なお、共重合体ラテックスのガラス転移温度は、室温乾
燥にて共重合体ラテックスフィルムを作製し、示差走査
熱量計を用いて測定することができる。
【0025】上記共重合体ラテックスはトルエン不溶分
を含有していることが好ましく、そのトルエン不溶分は
好ましくは20〜98重量%、更に好ましくは30〜9
5重量%である。なお、トルエン不溶分は次のようにし
て測定することができる。すなわち、共重合体ラテック
スを80℃で乾燥し、厚さ約0.5mmのフィルムを作製
後、フィルム約1gを精秤し、400ccのトルエン中
に48時間浸せきし、300メッシュの金網で濾過して
得られる残存固形分の全固形分に対する重量割合で示
す。
【0026】本発明における紙被覆用共重合体ラテック
スは、その重量平均粒子径が0.05〜0.15μmで
ある。0.05μm未満ではラテックス粘度が高くなる
ため取扱い上問題があり、また0.15μmを超えると
塗工紙物性である接着強度、印刷光沢が低下するため好
ましくない。特に好ましくは0.05〜0.12μmで
ある。本発明においては、特にその安定性が問題となる
低粒子径のラテックスを対象とするものであり、その安
定性において問題の少ない粒子径の大きい、粒子径が
0.15μmを超えるラテックスは対象外である。
【0027】また、本発明における紙被覆用共重合体ラ
テックスは、そのラテックス中に残存する25〜55μ
mの範囲の共重合体粒子が、ラテックス総固形分重量に
対して0.1重量%以下であることが必要であり、該共
重合体粒子が0.1重量%を超えると、高速のブレード
塗工時に発生するスクラッチやストリークの発生原因と
なるため好ましくない。特に0.05重量%以下とする
ことが好ましい。なお、一般にこのような共重合体ラテ
ックスを乳化重合する際には、その重合方法等によって
も異なるが、意図しない粗大粒子が生成するものであ
り、このような粗大粒子とストリークとの関係を指摘す
るような知見もあるが、本発明にて規定するような特定
の粒子径を有するラテックス中に残存する特定範囲の共
重合体粒子が特にこのストリークとの関係において重要
であり、その数値を特定数値以下とすることについての
明確な知見はない。
【0028】また、このような特定数値の共重合体粒子
を特定数値以下に制御するには、その乳化重合方法その
ものを種々の方法により制御すること、また重合後何ら
かの精製、例えば濾過等により、特定数値の共重合体粒
子を排除する方法またはその組合せにより制御すること
が可能である。
【0029】また、本発明にて製造された共重合体ラテ
ックスと共に紙被覆用組成物を構成する顔料としては、
例えば、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、酸化
チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、サチンホワイトなどの無機顔料、あるいはポリスチ
レンラテックスのような有機顔料が挙げられ、これらは
単独または混合して使用される。
【0030】また、必要に応じて澱粉、酸化澱粉、エス
テル化澱粉などの変性澱粉、大豆蛋白、カゼインなどの
天然バインダー、あるいはポリビニルアルコールなどの
水溶性合成バインダーなどを使用しても差し支えない。
さらに、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系ラテッ
クスなどの合成ラテックスなどを本発明の共重合体ラテ
ックスと併用してもよいが、本発明の効果を高く発揮さ
せるためには、これらの割合は全共重合体ラテックス
(固形分)の50重量%未満に抑えることが望ましい。
【0031】さらにその他の助剤、例えば分散剤(ピロ
リン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキサ
メタリン酸ナトリウムなど)、消泡剤(ポリグリコー
ル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコーンオイ
ルなど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミ
ド、尿素など)、防腐剤、離型剤(ステアリン酸カルシ
ウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光染料、カラ
ー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロース、アルギ
ン酸ナトリウムなど)を必要に応じて添加しても良い。
【0032】本発明における紙被覆用組成物を、紙に塗
被する方法としては、従来公知の方法、例えばサイズプ
レスコーター、ゲートロールコーター、リバースロール
コーターなどのロールコーター、ショートドウェルブレ
ードコーター、ファウンテンブレードコーター、ビルブ
レードコーター、フラデッドニップコーターなどのブレ
ードコーター、さらにはロッドコーター、エアーナイフ
コーターなどを用いることができるが、本発明における
紙被覆用組成物は、特にブレード塗工用として好適に使
用することができる。さらに、本発明における紙被覆用
組成物は、特にダブル塗工紙の上塗り用として使用する
ことにより、そのダブル塗工紙としての性能を最大限に
発揮することができるものであり、特に好ましく使用す
ることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。 なお、実施例中
の「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」
を意味する。
【0034】共重合体ラテックス1および3の作製 耐圧性の重合反応器に、炭酸水素ナトリウム0.2部、
表1に示した重量部の過硫酸カリウム、シクロヘキセ
ン、イタコン酸、重合水及びドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウムを仕込み、70℃に昇温後、表1に示した
重量部のブタジエン、スチレン、メチルメタクリレー
ト、アクリロニトリル及びt−ドデシルメルカプタンを
7時間かけて添加し、その後70℃で維持し、共重合体
ラテックスの重合転化率が96%以上になった時点で硫
酸ヒドロキシルアミンを0.1部と苛性ソーダを添加す
ることで、反応を停止させるとともに、pH=7.0に
調整した。その後、水蒸気蒸留により未反応単量体およ
び他の低沸点化合物を除去し、表1に示す共重合体ラテ
ックス1および3を得た。
【0035】共重合体ラテックス2の作製 耐圧性の重合反応器に、表1(左)に示した量の重合水
及びその他各成分を仕込み、65℃に昇温後、表1
(中)に示した量の過硫酸カリウム及びその他各成分を
添加し、30分間重合させた後、表1(右)に示した各
成分を9時間かけて添加し、その後、70℃に昇温、維
持し、共重合体ラテックスの重合転化率が96%以上に
なった時点で硫酸ヒドロキシルアミンを0.1部と苛性
ソーダを添加することで、反応を停止させるとともに、
pH=7.0に調整した。その後、水蒸気蒸留により未
反応単量体および他の低沸点化合物を除去し、表1に示
す共重合体ラテックス2を得た。
【0036】共重合体ラテックスの濾過 常法に従い、共重合体ラテックスを500メッシュ(目
開き25μm、使用線径0.025mm)の金網で濾過
した。
【0037】共重合体ラテックス中に残存する25〜5
5μmの範囲の共重合体粒子量の測定固形分濃度10%
に希釈した共重合体ラテックス500gを500メッシ
ュ(目開き25μm、使用線径0.025mm)の金網
で濾過し、メッシュを140℃のオーブンで60分間乾
燥後、メッシュ上に残った共重合体粒子量を測定した。
一方で、固形分濃度10%に希釈した共重合体ラテック
ス500gを300メッシュ(目開き55μm、使用線
径0.03mm)の金網で濾過し、メッシュを140℃
のオーブンで60分間乾燥後、メッシュ上に残った共重
合体粒子量を測定した。(1)で求めた共重合体粒子量
から(2)で求めた共重合体粒子量を差し引いた重量
を、共重合体ラテックス固形分50g当たりの25〜5
5μmの範囲の共重合体粒子量とした。
【0038】紙被覆用組成物の作製 表1に示した共重合体ラテックス1〜3を用いて、下記
に示した配合処方1または2に従って、紙被覆用組成物
を作製した。 (配合処方1) カオリンクレー 40部 重質炭酸カルシウム 60部 リン酸エステル化デンプン 6部 共重合体ラテックス3 9部 固形分濃度 62% (配合処方2) カオリンクレー 70部 重質炭酸カルシウム 30部 リン酸エステル化デンプン 3部 共重合体ラテックス1〜3 11部 固形分濃度 65%
【0039】ダブル塗工紙の作製と評価 市販の高速塗工機CLC−6000(Weyerhae
urser Company製)を使用し、塗工原紙
(坪量64g/m)に、共重合体ラテックス3を用い
て上記配合処方1にて作製した紙被覆用組成物を塗工・
乾燥し、同一の下塗り塗工紙を作製した後、その下塗り
塗工紙上に、共重合体ラテックス1〜3を用いて上記配
合処方2にて作製した3種類の紙被覆用組成物を各々塗
工・乾燥し、3種類のダブル塗工紙を作製した。なお、
各ダブル塗工紙の作製に当たり、全て次に示す条件下で
下塗りおよび上塗り塗工を行った。 塗工条件:前記の高速塗工機にて、上記組成物の塗工量
が下塗りおよび上塗りそれぞれ片面8g/mとなるよ
うに厚さ0.05inchのブレードを用いブレード接
触角50°で塗工した。塗工速度は1500m/min
に設定した。 乾燥条件:塗工前乾燥28sec(80%)、塗工後乾
燥30sec(100%)で乾燥を行った。 ダブル塗工紙のストリークの発生状態の評価:CLC塗
工後のダブル塗工紙面上観察により評価し、その結果を
表1に示した。(ストリーク無…○、ストリーク有…
×)
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明における共重合体ラテックスを用
いることにより、高速のブレード塗工時に発生するスク
ラッチあるいはストリークの発生が少ない紙被覆用組成
物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 19/82 D21H 19/82 Fターム(参考) 4J002 AC031 BG011 BG021 BG091 BG121 BH021 EA016 EA026 EA036 EA056 FD090 FD160 FD200 GK04 HA07 4J011 KA04 KA15 KA23 NA03 NA33 NA34 PA23 PB08 PB40 4J100 AB02R AB03R AB04R AB16R AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL03R AL04R AL09R AL10R AL36R AL39R AM02R AM03R AM15R AM19R AS02P AS07P BA03R BB01R CA05 EA07 FA20 JA13 4L055 AG63 AG70 AG71 AG74 AG76 AG89 AH37 BE09 EA16 FA15 GA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不
    飽和カルボン酸単量体及びこれらと共重合可能な他の単
    量体を乳化重合して得られる重量平均粒子径が0.05
    〜0.15μmの共重合体ラテックスであり、当該ラテ
    ックス中に残存する25〜55μmの範囲の共重合体粒
    子が、ラテックス総固形分重量に対して0.1重量%以
    下であることを特徴とする紙被覆用共重合体ラテック
    ス。
  2. 【請求項2】共重合体ラテックスが、脂肪族共役ジエン
    系単量体20〜70重量%、エチレン系不飽和カルボン
    酸単量体0.5〜10重量%及びこれらと共重合可能な
    他の単量体20〜79.5重量%を乳化重合して得られ
    る共重合体ラテックスである請求項1記載の紙被覆用共
    重合体ラテックス。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のラテックスを含有す
    る紙被覆用組成物。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載のラテックスを含有す
    るブレード塗工用紙被覆用組成物。
  5. 【請求項5】請求項3記載の紙被覆用組成物を、ダブル
    塗工の上塗り用として塗工して作製したダブル塗工紙。
  6. 【請求項6】請求項4記載のブレード塗工用紙被覆用組
    成物を、ダブル塗工の上塗り用としてブレード塗工して
    作製したダブル塗工紙。
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