JP2001354681A - リチウム塩、それらの塩の製造方法、非水性電解液および電気化学セル - Google Patents

リチウム塩、それらの塩の製造方法、非水性電解液および電気化学セル

Info

Publication number
JP2001354681A
JP2001354681A JP2001107117A JP2001107117A JP2001354681A JP 2001354681 A JP2001354681 A JP 2001354681A JP 2001107117 A JP2001107117 A JP 2001107117A JP 2001107117 A JP2001107117 A JP 2001107117A JP 2001354681 A JP2001354681 A JP 2001354681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
lithium salt
carbonate
group
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001107117A
Other languages
English (en)
Inventor
Udo Heider
ハイダー ウド
Michael Dipl-Phys Schmitt
シュミット マイケル
Andreas Kuehner
クエナー アンドレアス
Dagmar Petigk
ペティック ダグマー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck Patent GmbH filed Critical Merck Patent GmbH
Publication of JP2001354681A publication Critical patent/JP2001354681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F19/00Metal compounds according to more than one of main groups C07F1/00 - C07F17/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0568Liquid materials characterised by the solutes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/14Cells with non-aqueous electrolyte
    • H01M6/16Cells with non-aqueous electrolyte with organic electrolyte
    • H01M6/162Cells with non-aqueous electrolyte with organic electrolyte characterised by the electrolyte
    • H01M6/166Cells with non-aqueous electrolyte with organic electrolyte characterised by the electrolyte by the solute
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Primary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウムイオン電池の電気化学セルに用いる
電解液用の電解質塩に適するリチウム塩を提供するこ
と。 【解決手段】 電解質塩に適するリチウム塩は、下記一
般式で表され、 Li[P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de]
(I) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=6、か
つR1からR4は、互いに独立してアルキル、アリールま
たはヘテロアリール基であって、R1からR4の少なくと
も2個が単結合または二重結合により互いに直接結合し
てもよく、ただし、リチウムペルフルオロピナコリルテ
トラフルオロホスホネート(V)を例外とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なリチウム
塩、その製造方法、そのリチウム塩を含む非水性電解
液、その非水性電解液が存在する電気化学セル、および
リチウムイオン電池用添加剤としてリチウム塩の使用に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池またはリチウム二次
電池では、通常、電解液中の電解質塩としてフッ素含有
Li塩を用いている。しかしながら、Li塩として最もよ
く用いられるLiPF6は、きわめて加水分解感受性で、
かつ熱的に不安定な物質であるという欠点がある。湿気
または電解液に存在する、例えば溶媒からでる残留水分
に接触したときに、特にこの物質はフッ化水素(HF)を
生成する。その毒性を別にしても、HFは、用いた電極
から金属、特にマグネシウムを浸出させるおそれがあっ
て、電池システムのサイクル特性および性能に重大な悪
影響を及ぼしている。
【0003】これらの不利益を回避するために、代替L
i化合物として、米国特許A-4505997号では、例
えばリチウムイミド、具体的にはリチウムビス(トリフ
ルオロメチルスルホニル)イミド、または米国特許A-5
273840号では、リチウムメタニド、具体的にはリ
チウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタニド
が提案されている。これらの塩は、高いアノード安定性
を有し、有機炭酸化合物中で高導電性の溶液を形成す
る。
【0004】しかしながら、通常リチウムイオン電池で
カソード端子リードとして用いるアルミニウムは、少な
くともリチウムイミドによっては、十分に不動態化され
ない。一方、リチウムメタニドは、製造と精製がきわめ
て難しい。しかも、不純物を含むリチウムメタニドの使
用は、酸化安定性およびアルミニウム不動態化に関連す
る電気化学特性に対して悪影響を及ぼす。
【0005】さらなる代替化合物として、欧州特許第0
698301号で、リチウムスピロボラートが提案さ
れ、Elektrochemical and Solid-State Letters、
2(2)60〜62(1999)で、リチウムスピロホスフェートが
提案されている。カテコールなどの2座配位子を用いる
ことにより、これらの塩は約 200℃以上の高い熱分解点
を持つようになる。しかしながら、Li/Li+に対して酸
化電位が 4.3V以下であるために、これらの塩の電気化
学的安定性は、LiMn24またはLiCo1-xNix2(0
<x<1)などの強酸化電極材料を有するリチウムイオン
電池用には十分ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】それ故、電気化学セ
ル、特にリチウムイオン電池で使用する電解液用の電解
質塩として安定なリチウム塩を提供すること、および従
来の技術で知られている不利益を回避することが本発明
の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、本発明
の目的は、請求項1に記載の電解質塩、請求項6に記載
の電解質塩の製造方法、請求項13および14に記載の
非水性電解液、請求項15に記載の電気化学セル、およ
び請求項16に記載の使用により達成できる。発明の内
容の有利かつ好ましい実施形態を従属項に示してある。
【0008】本発明は、電解質塩として、一般式(I)で
表されるリチウム塩であって、 Li[P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de] (I) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=6、か
つR1からR4は、互いに独立してアルキル、アリールま
たはヘテロアリール基であって、R1からR4の少なくと
も2個が単結合または二重結合により互いに直接結合し
てもよく、ただし、リチウムペルフルオロピナコリルテ
トラフルオロホスホネート(V)を例外とするリチウム塩
を提供する。
【0009】同様に、本発明は、有機溶媒の存在下で、
一般式(II)で表されるリン(V)化合物であって、 P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de (II) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=5、か
つR1からR4は上記定義の通りであるリン(V)化合物と
フッ化リチウムを反応させることにより一般式(I)で表
されるリチウム塩の製造方法を提供する。
【0010】さらに、本発明は、リチウムペルフルオロ
ピナコリルテトラフルオロホスホネートおよび一般式
(I)で表される少なくとも1種のリチウム塩から選択さ
れたリチウム塩、および所望により少なくとも1種の有
機溶媒を含む電気化学セル用の非水性電解液を提供す
る。
【0011】また、本発明は、アノード、カソードおよ
びその間に配置した非水性電解液を含む、特にリチウム
イオン電池の構成成分としての電気化学セルを提供す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、一般式(I)で表される
リチウム塩であって、 Li[P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de] (I) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=6、か
つR1からR4は、互いに独立してアルキル、アリールま
たはヘテロアリール基であって、R1からR4の少なくと
も2個が単結合または二重結合により互いに直接結合し
てもよく、ただし、リチウムペルフルオロピナコリルテ
トラフルオロホスホネート(V)を例外とするリチウム塩
を提供する。
【0013】Chem.Ber.(1978)、111(9)、3105〜311
1 に、N-シリル化イミノホスフィンと過フッ素化ケト
ンの反応が記載されている。これらの反応の1つで、リ
チウムペルフルオロピナコリルテトラフルオロホスホネ
ート(V)が副生物として生成しているが、その特性およ
び使用の可能性については記載がない。
【0014】上記式(I)のアリール基R1からR4は、フ
ェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントレ
ニル基からなる群から選択することが好ましい。上記式
(I)のヘテロアリール基R1からR4は、ピリジル、ピラ
ジルおよびピリミジル基からなる群から選択することが
好ましい。
【0015】R1からR4に対する上記アルキル、アリー
ルおよびヘテロアリール基は、少なくとも1個のハロゲ
ン置換基、具体的にはフッ素、塩素または臭素を含有し
てもよい。アルキル基は、例えば、1から 10個、特に
1から6個の炭素原子を含む。アルキル基は、直鎖また
は枝分かれでもよい。アリールおよびヘテロアリール基
は、例えば 10個まで、特に6個までの炭素原子を含
む。
【0016】アリールおよびヘテロアリール基は、同様
に、例えば1から6個の炭素原子を有する少なくとも1
つのアルキル置換基で置換されていてもよい。
【0017】本発明により、驚くべきことに、上記リチ
ウム塩がきわめて高い電気化学的安定性をもっているこ
とが判明した。さらに、このようなリチウム塩を電解液
の電解質塩として用いるときに、Li/Li+に対して 5.5
V以上のきわめて高い酸化電位が得られる。特に、フッ
素化有機ジオール、例えばペルフルオロピナコールから
誘導される配位子を使用することが、きわめて高い熱安
定性をもつリチウム塩を与える。
【0018】同様に、本発明は、有機溶媒の存在下で、
一般式(II)で表されるリン(V)化合物であって、 P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de (II) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=5、か
つR1からR4は上記定義の通りであるリン(V)化合物と
フッ化リチウムを反応させることにより上記一般式(I)
で表されるリチウム塩の製造方法を提供する。
【0019】本発明による反応は、-20 から 60℃、特
に好ましくは 20から 25℃の範囲の温度で、好ましくは
0.5 から 36時間、特に好ましくは約24時間で行うこと
が好ましい。
【0020】本発明による反応は、好ましくは、炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン、炭酸エチレ
ン、炭酸メチルエチル、炭酸メチルプロピル、γ-ブチ
ロラクトン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メ
チル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、
ジメチルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラン、ア
セトニトリル、アクリロニトリル、ジメトキシエタン、
炭酸1,2-ブチレン、炭酸2,3-ブチレン、1,3-ジオ
キサン、アセトンおよびそれらの混合物からなる群から
選択した有機溶媒の存在下で行う。環式および非環式溶
媒の混合物、例えば炭酸エチレンと開鎖炭酸化合物の混
合物を用いることが特に好ましい。非プロトン溶媒の混
合物、例えば炭酸エチレンと炭酸ジエチルおよび/また
は炭酸エチルメチルの混合物がまさしく特に好ましい。
【0021】大量に得ることが難しい高純度PF5を用
いるLiPF6の合成と異なり、本発明のリチウム塩の製
造は、通常、例えば蒸留または再結晶により精製が容易
である上記式(II)で表される液体または固体化合物を、
前駆体として用いて行う。
【0022】式(II)で表される化合物は、例えば、上に
引用した文献Chem.Ber.(1978)、111(9)、3105〜311
1;およびHouben-Weyl、Methoden der Organischen
Chemie、phosphorus compounds I et seq;Zeitun
g Anorg.Allg.Chemie、Volume No.533(1986)、1
8〜22、またはZeitung Naturforschung、Volume33b
(1978)、131〜135 に記載されている。
【0023】本発明のリチウム塩の製造は、慣用のガラ
スまたはプラスティック製容器、好ましくはポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)製の反応容器を用いて行
う。
【0024】さらに、本発明は、電気化学セル、コンデ
ンサ、スーパーコンデンサ、一次および二次電池、好ま
しくはLiイオン電池用の非水性電解液を提供するもの
であり、この電解液は、電解質塩または添加剤としてリ
チウムペルフルオロピナコリルテトラフルオロホスホネ
ート(V)を含む上式(I)で表される少なくとも1種のリ
チウム塩および所望により少なくとも1種の有機溶媒を
含んでいる。
【0025】また、本発明は、電気化学セル用のポリマ
ー電解液またはゲル電解液を提供するものであり、この
電解液は、電解質塩または添加剤としてリチウムペルフ
ルオロピナコリルテトラフルオロホスホネートおよび一
般式(I)で表される少なくとも1種のリチウム塩から選
択されたリチウム塩を含む。
【0026】同様に、本発明は、電気化学セル、コンデ
ンサ、スーパーコンデンサ、一次および二次電池、好ま
しくはLiイオン電池用の非水性電解液を提供するもの
であり、この電解液は、本発明の方法で直接的に得た反
応混合物を含んでいる。この実施形態は、本発明の方法
で作製したリチウム塩を溶媒から分離する必要がなく、
むしろ、リチウム塩および溶媒、特に非プロトン性溶媒
を含む反応混合物は、例えばリチウムイオン電池の電解
液としてそのまま使用できるので、特に有利である。
【0027】添付の図面は本発明の説明に役立つもので
ある。
【0028】本発明の非水性電解液は、遷移金属カソー
ドを備えたリチウムイオン電池用として特に適してい
る。
【0029】同様に、本発明は、アノード、カソードお
よびその間に配置された本発明の電解液を含む電気化学
セルを提供する。
【0030】最後に、本発明は、リチウムペルフルオロ
ピナコリルテトラフルオロホスホネート(V)を含む、上
式(I)で表されるリチウム塩または本発明の方法により
得たリチウム塩をリチウムイオン電池用の電解液の添加
剤としての使用を提供する。
【0031】この添加剤は、電解液中で通常の電解質塩
と共に使用できる。適切な電解液は、例えば、LiP
6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3
3、LiN(CF3CF2SO2)2、LiN(CF3SO2)2
よびLiC(CF3SO2)3およびそれらの混合物からなる
群から選択した電解質塩を含んでいる。さらに、この電
解液は、水分含有量を低減するために有機イソシアネー
ト(DE 19944603号)を含有してもよい。同様
に、この電解液は、添加剤として有機アルカリ金属塩
(DE 19910968)を含んでもよい。このタイプ
の適切な塩は、次の一般式で表されるアルカリ金属ボラ
ートであり、 Li+-(OR1)m(OR2)p 上式中、mおよびpは、各々0、1、2、3または4で
あり、m+p=4であり、R1およびR2は、同一である
かまたは異なり、単結合または二重結合により互いに直
接結合してもよく、各々の場合に個別にまたは共に芳香
族または脂肪族のカルボニル、ジカルボニルまたはスル
ホニル基であり、または各々の場合に個別にまたは共
に、非置換のまたはAまたはHalで一置換から四置換し
たフェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナン
トレニルからなる群から選択した芳香族環であり、また
は各々の場合に個別にまたは共に、非置換のまたはAま
たはHalで一置換から三置換したピリジル、ピラジルお
よびビピリジルからなる群から選択した複素環式芳香族
環であり、または各々の場合に個別にまたは共に、非置
換のまたはAまたはHalで一置換から四置換した芳香族
ヒドロキシカルボン酸および芳香族ヒドロキシスルホン
酸からなる群から選択した芳香族ヒドロキシ酸であり、
かつHalはF、ClまたはBrであり、Aは1から6個の
炭素原子を有するアルキル基であって、1ハロゲン化か
ら3ハロゲン化されていてもよいアルカリ金属ボラート
である。同様に、下記一般式 Li+OR- で表されるアルカリ金属アルコキシドであって、上式
中、Rは、芳香族または脂肪族のカルボニル、ジカルボ
ニルまたはスルホニル基であり、または非置換のまたは
AまたはHalで一置換から四置換したフェニル、ナフチ
ル、アントラセニルおよびフェナントレニルからなる群
から選択した芳香族環であり、または非置換のまたはA
またはHalで一置換から三置換したピリジル、ピラジル
およびビピリジルからなる群から選択した複素環式芳香
族環であり、または非置換のまたはAまたはHalで一置
換から四置換した芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳
香族ヒドロキシスルホン酸からなる群から選択した芳香
族ヒドロキシ酸であり、かつHalはF、ClまたはBrで
あり、Aは1から6個の炭素原子を有するアルキル基で
あって、1ハロゲン化から3ハロゲン化されていてもよ
いアルカリ金属アルコキシドが好ましい。
【0032】また、下式のリチウム錯塩であって、
【0033】
【化1】
【0034】上式中、R1およびR2は、同一であるかま
たは異なり、単結合または二重結合により互いに直接結
合してもよく、各々の場合に個別にまたは共に非置換の
またはアルキル(C1からC6)、アルコキシ基(C1からC
6)またはハロゲン(F、Cl、Br)で一置換から六置換し
たフェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナン
トレニルからなる群から選択した芳香族環であり、また
は非置換のまたはアルキル(C1からC6)、アルコキシ基
(C1からC6)またはハロゲン(F、Cl、Br)で一置換か
ら四置換したピリジル、ピラジルおよびピリミジルから
なる群から選択した芳香族複素環であり、または各々の
場合に個別にまたは共に非置換のまたはアルキル(C1
らC6)、アルコキシ基(C1からC6)またはハロゲン
(F、Cl、Br)で一置換から四置換したヒドロキシベン
ゼンカルボニル、ヒドロキシナフタレンカルボニル、ヒ
ドロキシベンゼンスルホニルおよびヒドロキシナフタレ
ンスルホニルからなる群から選択した芳香環であり、R
3〜R6は、各々の場合に個別にまたは対になって単結合
または二重結合により互いに直接結合することができ、
かつ下記の意味
【0035】1.アルキル(C1からC6)、アルコキシ基
(C1からC6)またはハロゲン(F、Cl、Br) 2.非置換のまたはアルキル(C1からC6)、アルコキシ
基(C1からC6)またはハロゲン(F、Cl、Br)で一置換
から六置換したフェニル、ナフチル、アントラセニルお
よびフェナントレニル、および非置換のまたはアルキル
(C1からC6)、アルコキシ基(C1からC6)またはハロゲ
ン(F、Cl、Br)で一置換から四置換したピリジル、ピ
ラジルおよびピリミジルからなる群から選択した芳香環
を有するリチウム錯塩であって、下記の方法(DE 19
932317): a)適切な溶媒中で、3-、4-、5-、6-置換フェノール
をクロロスルホン酸で処理すること、 b) a)で得た中間体をクロロトリメチルシランと反応さ
せ、ろ過した後に分別蒸留すること、 c)適切な溶媒中で、b)で得た中間体をリチウムテトラメ
タノラートボラート(1-)と反応させ、最終生成物を分
離して電解液中に存在させることにより調製される。
【0036】同様に、この電解液は、下式(DE 199
41566)の化合物であって、 [([R1(CR23)k]lx)yKt]+ -N(CF3)2 上式中、Kt=N、P、As、Sb、S、Se、 A=N、P、P(O)、O、S、S(O)、SO2、As、A
s(O)、Sb、Sb(O)、 R1、R2およびR3は、同一であるかまたは異なり、各
々H、ハロゲン、置換または非置換のアルキルCn
2n+1、1〜18個の炭素原子および1個または複数の二重
結合をもつ置換または非置換のアルケニル、1〜18個の
炭素原子および1個または複数の三重結合をもつ置換ま
たは非置換のアルキニル、置換または非置換のシクロア
ルキルCm2m-1、一置換または多置換または非置換の
フェノール、置換または非置換のヘテロアリールであ
り、Aは、R1、R2および/またはR3の種々の位置に含
まれてもよく、Ktは、環式または複素環式環に含まれ
てもよく、Ktに結合する基は、同一であるかまたは異
なっていてもよく、n=1〜18;m=3〜7;k=0、1
〜6;l=1または2(x=1およびx=0のとき);x=
0、1;y=1〜4である化合物を含んでもよい。
【0037】これらの化合物の製造方法は、下記一般式
で表されるアルカリ金属塩であって、 D+ -N(CF3)2 上式中、D+はアルカリ金属からなる群から選択アルカ
リ金属塩を、極性有機溶媒中で、下記一般式で表される
塩であって、 [([R1(CR23)k]lx)yKt]+ -E 上式中、Kt、A、R1、R2、R3、k、l、xおよびyは上
に定義したものであり、-EはF-、Cl-、Br-、I-、B
4 -、ClO4 -、AsF6 -、SbF6 -またはPF6 -である
塩と反応させることを特徴とする。
【0038】しかしながら、下記一般式(DE 1995
3638)で表される化合物であって、 X-(CYZ)m-SO2N(CR123)2 上式中、XはH、F、Cl、Cn2n+1、Cn2n-1、(S
2)kN(CR123)2であり、YはH、F、Cl、Zは
H、F、Clであり、R1、R2、R3はHおよび/または
アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキルであり、
mは0〜9、かつX=Hのとき、m≠0であり、nは1
〜9、kはm=0のとき0、m=1〜9のとき1である
化合物であって、部分フッ素化または過フッ素化アルキ
ルスルホニルフッ化物を、有機溶媒中のジメチルアミン
と反応させて調製する化合物、または下記一般式(DE
19951804)で表される錯塩であって、
【0039】
【化2】
【0040】上式中、xおよびyは1、2、3、4、5、
6であり、Mx+は金属イオンであり、EはBR1
23、AlR123、PR12345、AsR12
345、VR12345、からなる群から選択した
ルイス酸であり、R1からR5は、同一であるかまたは異
なり、単結合または二重結合により互いに直接結合して
もよく、各々の場合に個別にまたは共に、 ハロゲン(F、Cl、Br)、 F、Cl、Brで部分的または完全に置換されていてもよ
いアルキルまたはアルコキシ基、酸素を経由して結合し
てもよく、かつ非置換のまたはアルキル(C1からC8)ま
たはF、Cl、Brにより一置換から六置換したフェニ
ル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントレニル
からなる群から選択する芳香環、酸素を経由して結合し
てもよく、かつ非置換のまたはアルキル(C1からC8)ま
たはF、Clにより一置換から四置換したピリジル、ピ
ラジルおよびピリミジルからなる群から選択する芳香族
複素環式環であり、かつZはOR6、NR67、CR6
78、OSO26、N(SO26)(SO27)、C(SO2
6)(SO27)(SO28)、OCOR6であり、式中、
6からR8は、同一であるかまたは異なり、単結合また
は二重結合により互いに直接結合してもよく、各々の場
合に個別にまたは共に、水素原子またはR1からR5に対
する定義と同様であり、適切なホウ素またはリンルイス
酸溶媒アダクトとリチウムまたはテトラアルキルアンモ
ニウムイミド、メタニドまたはトリフレートとを反応さ
せて調製する錯塩を含む電解液も使用可能である。
【0041】また、下記一般式のボラート塩であって、
【0042】
【化3】
【0043】上式中、Mは金属イオンまたはテトラアル
キルアンモニウムイオンであり、x、yは1、2、3、
4、5または6であり、R1からR4は、同一または異な
るアルコキシまたはカルボキシル基(C1〜C8)であり、
単結合または二重結合により互いに直接結合していても
よいボラート塩(DE 19959722)が存在しても
よい。これらのボラート塩は、リチウムテトラアルコキ
シボラートまたはリチウムアルコキシとホウ酸エステル
の1:1の混合物を非プロトン性溶媒中で適切なヒドロ
キシまたはカルボキシ化合物と2:1または4:1の比率
で反応させて調製する。
【0044】また、下記一般式で表されるリチウムフル
オロアルキルホスフェートであって Li+[PFx(Cy2y+1-zz)6-x]- 上式中、1≦x≦5、3≦y≦8、0≦z≦2y+1であ
り、配位子(Cy2y+1-z z)は同一または異なってもよ
いリチウムフルオロアルキルホスフェートを含む電解液
に添加剤を用いることができるが、下記一般式で表され
る化合物であって Li+[PFa(CHbc(CF3)d)e]- 上式中、aは2から5の整数であり、b=0または1、c
=0または1、d=2、eは1から4の整数であって、た
だしbおよびcは共に0ではなく、a+e=6の条件が付
き、かつ配位子(CHbc(CF3)d)は同一または異なっ
てもよい化合物は除外する(DE 10008955)。
上式のリチウムフルオロアルキルホスフェートの製造方
法は、下記一般式で表される化合物であって、 HmP(Cn2n+1)3-m OP(Cn2n+1)3 ClmP(Cn2n+1)3-mmP(Cn2n+1)3-m CloP(Cn2n+1)5-ooP(Cn2n+1)5-o 上式中、各々、0≦m≦2、3≦n≦8および0≦o≦4
である少なくとも1つの化合物を、フッ化水素中で電気
分解してフッ素化し、得られたフッ素化生成物の混合物
を抽出、相分離および/または蒸留により分別し、得ら
れたフッ素化アルキルホスホランを無水条件下で非プロ
トン性溶媒または溶媒混合物中でフッ化リチウムと反応
させ、得られた塩を精製し通常の手段で分離することを
特徴とする。
【0045】また、下記一般式で表されるイオン性液体
であって K+- 上式中、K+は、一般式
【0046】
【化4】
【0047】(式中、R1からR5が、同一かまたは異な
り、単結合または二重結合により互いに直接結合してい
てもよく、各々の場合に個別にまたは共に、水素、ハロ
ゲン、別の基、好ましくはF、Cl、N(Cn(2n+1-x)
x)2、O(Cn(2n+1-x)x)、SO2(Cn(2n+1-x)
x)、Cn(2n+1-x)x(式中1<n<6、および0<x<1
3 である)で部分的または完全に置換していてもよいア
ルキル基(C1からC8)である)からなる群から選択した
カチオンであり、かつA-は、一般式 [B(OR1)n(OR2)m(OR3)o(OR4)p]- (式中、0≦n、m、o、p≦4、m+n+o+p=4であ
り、R1からR4が、対になって異なるかまたは同一であ
り、単結合または二重結合により互いに直接結合してい
てもよく、各々の場合に個別にまたは共に、非置換のま
たはCn(2n+1-x)x(式中、1<n<6および0<x≦1
3)またはハロゲン(F、Cl、Br)で一置換または多置換
したフェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナ
ントレニルからなる群から選択する芳香環、非置換のま
たはCn(2n+1-x)x(式中、1<n<6および0<x≦1
3)またはハロゲン(F、Cl、Br)で一置換または多置換
したピリジル、ピラジルおよびピリミジルからなる群か
ら選択する芳香族複素環式環、別の基、好ましくはF、
Cl、N(Cn(2n+1-x)x)2、O(Cn(2n+1-x)x)、
SO2(Cn(2n+1-x)x)、Cn(2n+1-x)x(式中1<
n<6、および0<x≦13)で部分的または完全に置換し
ていてもよいアルキル基(C1からC8)であり、またはO
1からOR4が、各々の場合に個別にまたは共に、別の
基、好ましくはF、Cl、N(Cn(2n+1-x)x)2、O
(Cn(2n+1-x)x)、SO2(Cn(2n+1 -x)x)、Cn
(2n+1-x)x(式中1<n<6、および0<x≦13)で部分
的または完全に置換していてもよい芳香族または脂肪族
のカルボキシル、ジカルボキシル、オキシスルホニルま
たはオキシカルボキシル基である)からなる群から選択
したアニオンである]で表されるイオン性液体が、電解
液中に存在してもよい。
【0048】また、イオン性液体K+-[式中、K+は上
で定義した通りであり、A-は一般式 [PFx(Cy2y+1-zz)6-x]- (式中、1≦x<6、1≦y≦8および0≦z≦2y+1)か
らなる群から選択したアニオンである]が電解液中に存
在してもよい(DE 10027995)。
【0049】本発明に従い用いる化合物は、下式の化合
物であって、 NR123 上式中、R1およびR2は、各々H、Cy2y+1-zzまた
はCn2n-mmX(式中、Xが芳香族または複素環基で
ある)であり、R3は、(Cn2n-mm)Y(式中,Yが複素
環基)、または(Co2o-pp)Z(式中、Zが芳香族基)
であり、かつn、m、o、p、yおよびzが、下記条件0≦n
≦6、0≦m≦2n、2≦o≦6、0≦p≦2o、1≦y≦
8および0≦z≦2y+1を満たしている化合物を含む電
解液中に存在してもよく、電気化学セル中で非プロトン
性電解液システムの酸含有量を低減させる。
【0050】また、下記一般式で表されるフルオロアル
キルホスフェートであって、 Mn+[PFx(Cy2y+1-zz)6-x]n - 上式中、0≦x≦6、0≦y≦8、0≦z≦2y+1、1≦
n≦3であり、かつMn+は、1価から多価のカチオンで
あり、特に、NR1234、PR1234、P(N
12)k3 m4 4-k-m(式中、k=1-4、m=0-3およ
びk+m≦4)、C(NR12)(NR34)(NR56)、C
(アリール)3、Rbまたはトロピリュウムであり、(式
中、R1からR8は、各々H、またはF、ClまたはBrで
部分的に置換していてもよいアルキルまたはアリール
(C1〜C8)であって、ただし、Mn+=Li+、Na+、C
s+、K+、Ag+を除くフルオロアルキルホスフェートが
存在してもよい。
【0051】これらのフルオロアルキルホスフェート
は、有機非プロトン性溶媒中でホスホランとフッ素の反
応、またはフルオロアルキルホスフェート金属塩とフッ
素または塩素の反応で得られる(DE 1003885
8)。
【0052】また、電解液は、 a)下記一般式で表されるリチウムフルオロアルキルホス
フェートであって、 Li+[PFx(Cy2y+1-zz)6-x]- 上式中、1≦x≦5、1≦y≦8、0≦z≦2y+1、かつ
配位子(Cy2y+1-zz)が同一または異なっている少な
くとも1種のリチウムフルオロアルキルホスフェート、
および b)少なくとも1種のポリマー(DE 10058264)
を含む混合物を含んでいてもよい。
【0053】また、電解液は、下記一般式で表されるテ
トラキスフルオロアルキルボラート塩であって、 Mn+([BR4]-)n 上式中、Mn+は1価、2価または3価カチオンであり、
配位子Rは同一であって、かつ各々(Cx2x+1)(式中、
1≦x≦8)であり、n=1、2または3であるテトラキ
スフルオロアルキルボラート塩を含んでいてもよい。
【0054】テトラキスフルオロアルキルボラート塩の
製造方法は、一般式Mn+([B(CN) 4]-)n[式中、Mn+
よびnは上に定義した通りである]で表される少なくとも
1種の化合物を、少なくとも1種の溶媒中で少なくとも
1種のフッ素化剤と反応させてフッ素化し、得られたフ
ッ素化化合物を精製し、通常の方法で分離することを特
徴としている。
【0055】また、電解液は、下記一般式で表されるボ
ラート塩であって、 Mn+[BFx(Cy2y+1-zz)4-x]n - 上式中、1<x≦3、1≦y≦8、0≦z≦2y+1、Mn+
は1価から3価のカチオン(1≦n≦3)であって、カリ
ウムまたはバリウムではなく、特にLi、NR123
4、PR5678、P(NR56)k7 m8 4-k-m(式
中、k=1-4、m=0-3およびk+m≦4)、またはC
(NR56)(NR78)(NR910)であり、[式中、R1
からR4は各々Cy2y+1-zzであり、およびR5からR
10は各々HまたはCy2y+1-zz、または芳香族複素環
式カチオン、特に窒素-および/または酸素-および/また
は硫黄-含有芳香族複素環式カチオンである]であるボラ
ート塩を含んでもよい(DE 10103189)。
【0056】これらの化合物の製造方法は、a)BF3-溶
媒錯体を冷却しながらアルキルリチウムと1:1で反応
させ、徐々に加温した後溶媒の大部分を除去し、引き続
き固体をろ過して取り除き、適切な溶媒を用いて洗浄す
る、または、b)リチウム塩を適切な溶媒中でB(CF3)
3 -と1:1で反応させ、混合物を高められた温度で攪
拌し、溶媒を除去した後、反応混合物を非プロトン性非
水性溶媒、好ましくは電気化学セルに用いる溶媒と混合
し、乾燥する、または、c)B(CF3)F3 -塩を水中で高
められた温度でリチウム塩と1:1から 1:1.5 で反応
させ、沸点で 0.5から2時間加熱し、水を除去し、反応
混合物を非プロトン性非水性溶媒、好ましくは電気化学
セルに用いる溶媒と混合し、乾燥することを特徴として
いる。
【0057】電解液は、下記一般式で表されるフルオロ
アルキルホスフェート塩であって、 Mn+([PFx(Cy2y+1-zz)6-x]-)n 上式中、Mn+は1価、2価または3価カチオンであり、
1≦x≦5、1≦y≦8、0≦z≦2y+1、n=1、2ま
たは3、配位子(Cy2y+1-zz)は同一かまたは異なる
ものであり、ただし、Mn+がリチウムカチオンであるフ
ルオロアルキルホスフェート塩および塩:M+([PF4(C
3)2]-)(式中、M+=Cs+、Ag+またはK+)、M+([P
4(C25)2]-)(式中、M+=Cs+)、M+([PF3(C2
5)3]-)(式中、M+=Cs+、K+、Na+またはp-Cl(C6
4)N 2 +)、M+([PF3(C37)3]-)(式中、M+=Cs+
+、Na+、p-Cl(C64)N2 +またはp-O2N(C64)
2 +)を除くものとするフルオロアルキルホスフェート
塩を含んでもよい(DE 10055812)。
【0058】これらのフルオロアルキルホスフェート塩
の製造方法は、一般式 HrP(Cs2s+1)3-r OP(Cs2s+1)3 ClrP(Cs2s+1)3-rrP(Cs2s+1)3-r CltP(Cs2s+1)5-tおよび/または FtP(Cs2s+1)5-t [式中、各々の場合、0≦r≦2、3≦s≦8および0≦t
≦4]で表される少なくとも1つの化合物をフッ化水素
中で電気分解してフッ素化し、得られたフッ素化生成物
の混合物を分別し、得られたフッ素化アルキルホスホラ
ンを非プロトン性溶媒または溶媒混合物中で、無水条件
下で、一般式Mn+(F-)n[式中、Mn+およびnは上記定義
の通りである]で表される化合物と反応させ、得られた
フルオロアルキルホスホラン塩を精製し、通常の方法で
分離することを特徴としている。
【0059】この添加剤は、アノード材料がSb、Bi、
Cd、In、Pb、Gaおよび錫とそれらの合金からなる群
から選択した被覆金属コアからなり、電気化学セル用の
電解液に使用できる。これらのアノード材料の製造方法
は、a)金属または合金コアのウロトロピン懸濁液または
ゾルを調製すること、b)懸濁液をC5〜C12炭化水素で
乳化すること、c)乳化液を金属または合金コア上に沈積
させること、d)この系を加熱処理して、金属水酸化物を
相当する酸化物に転化することを特徴とする。
【0060】また、この添加剤は、通常のリチウム内位
添加化合物および挿入化合物を含むカソード、さもなけ
ればリチウム混合酸化物粒子を有機溶媒に懸濁し、この
懸濁液を加水分解性金属化合物の溶液および加水分解溶
液と混合し、ろ過、乾燥し、できればこの被覆粒子を焼
成することにより、1種または複数の金属酸化物で被覆
したリチウム混合酸化物粒子(DE 19922522)
からなるカソード材料を備えた電気化学セル用の電解液
として使用できる。また、このカソード材料は、1種ま
たは複数のポリマーで被覆したものであって(DE 19
946066)、粒子を溶媒中に懸濁させ、引き続いて
被覆粒子をろ過、乾燥し、できれば焼成する方法で得た
リチウム混合酸化物粒子からなるものでもよい。
【0061】同様に、本発明に従って用いる添加剤は、
カソードがアルカリ金属化合物および金属酸化物で1回
または複数回被覆したリチウム混合酸化物粒子からなる
系で使用できる。これらの材料の製造方法は、粒子を有
機溶媒中に懸濁させ、有機溶媒に懸濁させたアルカリ金
属塩および有機溶媒に溶解した金属酸化物を加え、懸濁
液に加水分解性溶液を混合し、かつ引き続いて被覆粒子
をろ過、乾燥し、焼成することを特徴とする。
【0062】本発明を下記実施例で説明する。
【0063】
【実施例】実施例1: リチウムペルフルオロピナコリ
ルテトラフルオロホスホネート(V)の調製 0.47g(18mモル)のLiFおよび9mLの炭酸エチレン/炭
酸ジメチル(1:1)をPTFE製の反応容器に入れ、次
に 7.56g(18mモル)のトリフルオロホスホランを加え
る。混合物を攪拌しながら室温で 24時間反応させる。
得られた所望のリチウム塩を電解質塩として含む溶液
は、電池電解液としてそのまま使用できる。
【0064】実施例2: 電気化学的安定性の測定 実施例1で得た反応液を電解液として用い、プラチナ電
極、リチウム対電極およびリチウム参照電極を備えた測
定セル中で、5サイクルの電流電位曲線を連続して記録
する。これらの測定で、電位が最初に残留電位から 10
mV/sの速度でLi/Li+に対して6Vに上がり、続いて
残留電位に戻っている。
【0065】これを図1に特性曲線として示す。Li/L
i+に対して 5.5V以上の電位であっても、50μA/cm2
のきわめて低い電流密度である。このように、この電解
液は、遷移金属カソードを有するリチウムイオン電池で
の使用に適している。
【0066】実施例3: リチウムビス(ペルフルオロピ
ナコリル)ジフルオロホスホネート(V)の調製 0.26g(10mモル)のLiFおよび5mLの炭酸エチレン/炭
酸ジメチル(1:1)をPTFE製の反応容器に入れ、次
に 7.14g(10mモル)のビス(ペルフルオロピナコリル)フ
ルオロホスホランを加える。混合物を攪拌しながら室温
で 24時間反応させる。得られた所望のリチウム塩を電
解質塩として含む溶液は、電池電解液としてそのまま使
用できる。
【0067】実施例4: 電気化学的安定性の測定 実施例3で得た反応液を電解液として用い、プラチナ電
極、リチウム対電極およびリチウム参照電極を備えた測
定セル中で、5サイクルの電流電位曲線を連続して記録
する。これらの測定で、電位が最初に残留電位から 10
mV/sの速度でLi/Li+に対して6Vに上がり、続いて
残留電位に戻る。
【0068】これを図2に特性曲線として示す。Li/L
i+に対して 5.8V以上の電位であっても、50μA/cm2
のきわめて低い電流密度である。このように、この電解
液は、遷移金属カソードを有するリチウムイオン電池で
の使用に適している。
【0069】
【発明の効果】本発明により、電気化学セル、特にリチ
ウムイオン電池で使用する電解液用の電解質塩として安
定なリチウム塩を提供すること、および従来の技術で知
られている不利益を回避することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で測定した電流電位曲線サイクルを示
す図である。
【図2】実施例4で測定した電流電位曲線サイクルを示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591032596 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ウド ハイダー ドイツ連邦共和国 64560 リードシュタ ット レイガーシュトラーセ 37 アー (72)発明者 マイケル シュミット ドイツ連邦共和国 64342 シーハイム− ユーゲンハイム ヴァインベルクシュトラ ーセ 41 (72)発明者 アンドレアス クエナー ドイツ連邦共和国 64289 ダルムシュタ ット バークハウスシュトラーセ 22 (72)発明者 ダグマー ペティック ドイツ連邦共和国 65428 ルエッセルシ ャイム イン デン ローゼンガエルテン 33 Fターム(参考) 4H050 AA01 AA02 AB78 AB91 AC90 BB15 BB16 BB17 BB21 BB22 BB23 BB25 BC10 BC19 BE61 5H029 AJ07 AM02 AM05 AM07 HJ02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるリチウム塩であっ
    て、 Li[P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de] (I) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=6、か
    つR1からR4は、互いに独立してアルキル、アリールま
    たはヘテロアリール基であって、R1からR4の少なくと
    も2個が単結合または二重結合により互いに直接結合し
    てもよく、ただし、リチウムペルフルオロピナコリルテ
    トラフルオロホスホネート(V)を例外とするリチウム
    塩。
  2. 【請求項2】 前記アリール基が、フェニル、ナフチ
    ル、アントラセニルおよびフェナントレニル基からなる
    群から選択されるものである請求項1に記載のリチウム
    塩。
  3. 【請求項3】 前記ヘテロアリール基が、ピリジル、ピ
    ラジルおよびピリミジル基からなる群から選択されるも
    のである請求項1または2に記載のリチウム塩。
  4. 【請求項4】 前記アルキル、アリールまたはヘテロア
    リール基が少なくとも1個のハロゲン置換基を有する請
    求項1から3の少なくとも一項に記載のリチウム塩。
  5. 【請求項5】 前記アリールまたはヘテロアリール基
    が、1から6個の炭素原子をもつ少なくとも1個のアル
    キル置換基を有する請求項1から4の少なくとも一項に
    記載のリチウム塩。
  6. 【請求項6】 有機溶媒の存在下で、一般式(II)で表さ
    れるリン(V)化合物であって、 P(OR1)a(OR2)b(OR3)c(OR4)de (II) 上式中、0<a+b+c+d≦5、a+b+c+d+e=5、か
    つR1からR4は請求項1で定義の通りであるリン(V)化
    合物とフッ化リチウムを反応させることにより請求項1
    で定義した一般式(I)で表されるリチウム塩を製造する
    方法。
  7. 【請求項7】 前記反応を、-20から60℃の範囲の
    温度で、0.5から36時間行う請求項6に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記反応を、20から25℃の範囲の温
    度で行う請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記反応を、24時間行う請求項7また
    は8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記有機溶媒を、炭酸ジメチル、炭酸
    ジエチル、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸メチル
    エチル、炭酸メチルプロピル、γ-ブチロラクトン、酢
    酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオ
    ン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、ジメチルスルホ
    キシド、ジオキソラン、スルホラン、アセトニトリル、
    アクリロニトリル、ジメトキシエタン、炭酸1,2-ブチ
    レン、炭酸2,3-ブチレン、1,3-ジオキサン、アセト
    ンおよびそれらの混合物からなる群から選択する請求項
    6から9の少なくとも一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記有機溶媒が環式および非環式炭酸
    化合物の混合物である請求項6から10の少なくとも一
    項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記有機溶媒が、炭酸エチレン、炭酸
    ジエチルおよび/または炭酸エチルメチルの混合物であ
    る請求項6から11の少なくとも一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 リチウムペルフルオロピナコリルテト
    ラフルオロホスホネート(V)および請求項1で定義した
    一般式(I)で表される少なくとも1のリチウム塩から選
    択されたリチウム塩、および所望により少なくとも1種
    の有機溶媒を含む電気化学セル用の非水性電解液。
  14. 【請求項14】 請求項6から12の少なくとも一項に
    記載の方法により得た反応混合物を含む電気化学セル用
    の非水性電解液。
  15. 【請求項15】 アノード、カソード、およびその間に
    配置された請求項13または14に記載の非水性電解液
    を含む、特にリチウムイオン電池の構成成分としての電
    気化学セル。
  16. 【請求項16】 請求項1で定義した一般式(I)で表さ
    れるリチウム塩または請求項6から12の少なくとも一
    項に記載の方法により得られたリチウム塩の電気化学セ
    ル、スーパーコンデンサおよびリチウムイオン電池への
    使用。
JP2001107117A 2000-04-05 2001-04-05 リチウム塩、それらの塩の製造方法、非水性電解液および電気化学セル Pending JP2001354681A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10016801.9 2000-04-05
DE10016801A DE10016801A1 (de) 2000-04-05 2000-04-05 Lithiumsalze, Verfahren zu deren Herstellung, nichtwässriger Elektrolyt sowie elektrochemische Zelle

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001354681A true JP2001354681A (ja) 2001-12-25

Family

ID=7637596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001107117A Pending JP2001354681A (ja) 2000-04-05 2001-04-05 リチウム塩、それらの塩の製造方法、非水性電解液および電気化学セル

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20020001755A1 (ja)
EP (1) EP1143548A2 (ja)
JP (1) JP2001354681A (ja)
KR (1) KR20010095331A (ja)
CN (1) CN1318546A (ja)
BR (1) BR0101308A (ja)
CA (1) CA2342696A1 (ja)
DE (1) DE10016801A1 (ja)
TW (1) TW527357B (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008032793A1 (fr) * 2006-09-13 2008-03-20 National University Corporation Shizuoka University Sel de lithium
US7557233B2 (en) 2005-01-24 2009-07-07 Central Glass Company, Limited Method for synthesizing ionic complex
WO2014002584A1 (ja) 2012-06-28 2014-01-03 富士重工業株式会社 リチウムイオン二次電池
WO2016052092A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 セントラル硝子株式会社 ジフルオロイオン性錯体の製造方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100473433B1 (ko) * 2000-07-17 2005-03-08 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 비수전해액 및 그것을 포함하는 비수전해액전지 및 전해콘덴서
DE10038858A1 (de) * 2000-08-04 2002-02-14 Merck Patent Gmbh Fluoralkylphosphate zur Anwendung in elektrochemischen Zellen
DE10055811A1 (de) 2000-11-10 2002-05-29 Merck Patent Gmbh Tetrakisfluoroalkylborat-Salze und deren Verwendung als Leitsalze
JP2004146346A (ja) * 2002-08-28 2004-05-20 Nisshinbo Ind Inc 非水電解質および非水電解質二次電池
CN104466244B (zh) * 2013-09-12 2017-12-22 华为技术有限公司 一种非水有机高电压电解液添加剂、非水有机高电压电解液和锂离子二次电池
CN103682440A (zh) * 2013-12-11 2014-03-26 宁德新能源科技有限公司 锂离子电池及其电解液
CN103730687B (zh) * 2013-12-27 2015-11-04 广西科技大学 一种锂离子电池和超级电容用双功能电解液及其制备方法
US10734677B2 (en) * 2017-06-26 2020-08-04 Robert Bosch Gmbh Substituted imidazole and benzimidazole lithium salts

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7557233B2 (en) 2005-01-24 2009-07-07 Central Glass Company, Limited Method for synthesizing ionic complex
WO2008032793A1 (fr) * 2006-09-13 2008-03-20 National University Corporation Shizuoka University Sel de lithium
US8236980B2 (en) 2006-09-13 2012-08-07 National University Corporation Shizuoka University Lithium salt
WO2014002584A1 (ja) 2012-06-28 2014-01-03 富士重工業株式会社 リチウムイオン二次電池
WO2016052092A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 セントラル硝子株式会社 ジフルオロイオン性錯体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1143548A2 (de) 2001-10-10
TW527357B (en) 2003-04-11
KR20010095331A (ko) 2001-11-03
DE10016801A1 (de) 2001-10-11
CA2342696A1 (en) 2001-10-05
US20020001755A1 (en) 2002-01-03
CN1318546A (zh) 2001-10-24
BR0101308A (pt) 2001-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7166724B2 (en) Ionic liquids
JP2002033127A (ja) 電気化学的電池の電解液添加物として用いるシラン化合物
KR100801811B1 (ko) 전기화학 전지용 플루오로알킬 포스페이트
US20020160261A1 (en) Borate salts for use in electrochemical cells
JP3542762B2 (ja) リチウムフルオロアルキルホスフェート化合物およびこれらの化合物の電解質塩としての使用
US20010033964A1 (en) Alkylspiroborate salts for use in electrochemical cells
JP2001097944A (ja) 電気化学電池用の低燃焼性溶剤としてのフッ素化スルホンアミド化合物
US6815119B2 (en) Tetrakisfluoroalkylborate salts and their use as conducting salts
CA2328020A1 (en) Alkylspiroborate salts for use in electrochemical cells
JP2001354681A (ja) リチウム塩、それらの塩の製造方法、非水性電解液および電気化学セル
US20020114996A1 (en) Electrolytes
US6582849B1 (en) Stable (CF3)2N— salts and process for preparing them
RU2246499C2 (ru) Способ получения литиевых комплексных солей для использования в химических источниках тока
JP2002356491A (ja) フルオロアルキルホスフェートの調製方法
CA2324630A1 (en) Complex salts for use in electrochemical cells
JP2001006736A (ja) メタニド電解質の精製方法