JP2001354108A - エアバッグ - Google Patents

エアバッグ

Info

Publication number
JP2001354108A
JP2001354108A JP2000178961A JP2000178961A JP2001354108A JP 2001354108 A JP2001354108 A JP 2001354108A JP 2000178961 A JP2000178961 A JP 2000178961A JP 2000178961 A JP2000178961 A JP 2000178961A JP 2001354108 A JP2001354108 A JP 2001354108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
airbag
slits
peripheral wall
vent hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000178961A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Hirano
達夫 平野
Yasushi Okada
靖 岡田
Michihisa Asaoka
道久 浅岡
Rie Ichino
りえ 市野
Mamoru Tomita
守 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2000178961A priority Critical patent/JP2001354108A/ja
Publication of JP2001354108A publication Critical patent/JP2001354108A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工数・コストを抑えて、膨張完了までのス
リットからの膨張用ガスの漏れを抑えることができるエ
アバッグを提供すること。 【解決手段】エアバッグ10は、周壁11に、スリット
20・21を備えて構成され、膨張用ガスの流入時、収
納部位33から突出して膨張するとともに、余剰の膨張
用ガスを、開口したスリット20・21により形成され
たベントホール22から排気可能としている。スリット
20・21は、スリット長手方向Xを、収納部位33か
らの突出時における周壁11のスリット配置部位に作用
する引張力T1の作用方向に沿わせて、配設されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
エアバッグ装置のエアバッグに関し、詳しくは、膨張用
ガスの流入時、収納部位から突出して膨張するととも
に、余剰の膨張用ガスをベントホールから排気可能とし
たエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、助手席用エアバッグ装
置等に使用されるエアバッグでは、展開膨張時、余剰の
膨張用ガスを排気させるために、ベントホールを備えて
構成されていた。
【0003】このベントホールとしては、膨張完了まで
の時間を短くでき、かつ、エアバッグに押圧力が作用し
た際に円滑に開口して膨張用ガスを排気できるように、
スリットによって構成するものがあった(特開平3−1
59836号公報参照)。
【0004】しかし、上記公報のエアバッグでは、スリッ
トが確実に閉塞されている訳ではなく、膨張完了まで
に、スリットから膨張用ガスが排気されてしまう虞れが
あった。
【0005】ちなみに、膨張完了まで、容易にスリットか
ら膨張用ガスが排気されないように、スリットを破断可
能な糸で縫合することも考えられるが(実開平6−33
757号公報参照)、縫合の工数がかかることから、望ま
しくない。
【0006】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、製造工数・コストを抑えて、膨張完了までのスリッ
トからの膨張用ガスの漏れを抑えることができるエアバ
ッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエアバッグ
は、周壁に、スリットにより形成されるベントホールが
配設されて構成され、膨張用ガスの流入時、収納部位か
ら突出して膨張するとともに、余剰の膨張用ガスを、開
口した前記スリットにより形成された前記ベントホール
から排気可能なエアバッグであって、前記スリットの長
手方向を、前記収納部位からの突出時における前記周壁
のスリット配置部位に作用する引張力の作用方向に沿わ
せて、前記スリットが、配設されていることを特徴とす
る。
【0008】そして、前記スリットは、スリット長手方
向に沿って、直線状に、複数配設させても良い。
【0009】また、前記ベントホールにおける前記スリ
ット長手方向の両端付近には、裂け防止用の補強部位を
配設させることが望ましい。
【0010】さらに、前記周壁の前記スリットの配置部
位に、内外周に貫通する取付孔を設け、前記取付孔を塞
ぐように、前記スリットを設けた前記取付基布の外周縁
を前記取付孔の内周縁に結合させて、前記スリットを前
記周壁に配設させても良い。
【0011】
【発明の効果】本発明に係るエアバッグでは、スリット
の長手方向を、収納部位からの突出時における周壁のス
リット配置部位に作用する引張力の作用方向に沿わせ
て、スリットが配設されていることから、収納部位から
突出するエアバッグの膨張中では、スリット周囲の周壁
には、スリット長手方向に沿う引張力が作用しており、ス
リットが閉じて大きく開口せず、スリットからの膨張用
ガスの漏れを極力抑えることができる。
【0012】そして、膨張完了後若しくは膨張途中で乗
員と干渉すれば、エアバッグの内圧が上昇して、周壁に、
エアバッグ膨張中と相違する方向の引張力が作用するこ
とから、スリットが開口し、膨張用ガスが、開口したス
リットにより構成されるベントホールから、円滑に排気
されて、乗員へのエアバッグの押圧力を低減することが
できる。
【0013】したがって、本発明に係るエアバッグで
は、単に、スリットの長手方向を、所定方向に配置させ
るだけであることから、簡便な構成であり、工数・コス
トを抑えて製造することができ、また、膨張完了まで、
あるいは、乗員と干渉するまで、スリットからの膨張用
ガスの漏れを極力抑えることができる。
【0014】そして、スリットを、スリット長手方向に
沿って、直線状に、複数配設させれば、エアバッグの内
圧上昇時にスリット間の部位を破断させて、大きな開口
のベントホールを形成できるため、膨張用ガスの排気量
を増加させることができ、エアバッグの急激な内圧上昇
時に容易に対処することができる。
【0015】また、ベントホールにおけるスリット長手
方向の両端付近に、裂け防止用の補強部位を配設させて
おけば、スリットの開口時、スリットが延長されるよう
な、ベントホールのスリット長手方向両端の裂けを、補
強部位で停止させることができて、ベントホールの開口
面積を所定以下に抑えることができ、ベントホールから
の膨張用ガスの流量を一定範囲内に抑えて、エアバッグ
の著しい内圧低下を防止できる。
【0016】さらに、周壁のスリットの配置部位に、内
外周に貫通する取付孔を設け、取付孔を塞ぐように、スリ
ットを設けた取付基布の外周縁を取付孔の内周縁に結合
させて、スリットを周壁に配設させる構成とすれば、ス
リットの長さ等の形状や数を変えた取付基布に取り替え
るだけで、ベントホールの開口面積を容易に変更でき、エ
アバッグの内圧調整を簡便に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】実施形態のエアバッグ10は、図3・4に
示すように、インストルメントパネル(以下、インパネ
と略す)1の上面1a側に配置されるトップマウントタ
イプの助手席用エアバッグ装置Mに使用されるものであ
り、このエアバッグ装置Mは、図3に示すように、折り
畳まれたエアバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガ
スを供給するインフレーター30と、エアバッグ10及
びインフレーター30を収納保持するケース32と、エ
アバッグ10をケース32に取り付けるためのリテーナ
27と、折り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグ
カバー43と、エアバッグカバー43をケース32に強
固に連結するための二つの押え板41と、を備えて構成
されている。
【0019】エアバッグ10をケース32に取り付ける
リテーナ27は、四角環状の板金製として、所定位置に
下方へ延びる複数のボルト27aを備えて、構成されて
いる。リテーナ27は、各ボルト27aをエアバッグ1
0の後述する取付孔17bを挿通させるとともに、ケー
ス32や押え板41の後述する底壁部35や横板部41
aに挿通させて、各ボルト27aにナット27bを螺合
させることにより、ケース32に取り付けられている。
【0020】インフレーター30は、シリンダタイプと
して、ケース32の後述する下部室37内に収納保持さ
れている。
【0021】エアバッグカバー43は、ポリオレフィン
系やポリエステル系等の熱可塑性エラストマー等から形
成されて、インパネ1の長方形状に開口する開口2を塞
ぐように配置される天井壁部44と、天井壁部44の下
面から下方へ延びる略四角筒形状の側壁部45と、から
構成されている。天井壁部44は、側壁部45に囲まれ
た内側に、周囲に薄肉の破断予定部44bを配置させ
て、二つの扉部44a・44aを、配設させている。破
断予定部44bは、天井壁部44の上方から見て、略H
字形状に配置されており、膨張時のエアバッグ10に押
されて破断した際、扉部44a・44aを図3・4の二
点鎖線や実線で示すように、観音扉を開かせるように、
車両の前後方向に開かせることとなる。また、天井壁部
44における車両の前後の縁には、下方へ突出する複数
の係止脚44cが形成されている。各係止脚44cは、
インパネ1の開口2の周縁に段差を有して設けられたフ
ランジ部3の下面側に、係止されている。側壁部45に
は、車両の前後方向の部位に、車両の前後方向に貫通す
る複数の係止孔45aが、形成されており、これらの係
止孔45aと押え板41とを使用して、側壁部45がケ
ース32の後述する上部室33に連結されている。
【0022】押え板41は、板金から形成されるととも
に、横板部41aと横板部41aの端部から上方へ延び
る縦板部41bとを備えた断面L字形として、ケース3
2の車両前後方向の部位に、それぞれ、配置されてい
る。そして、各横板部41aには、リテーナ27の各ボ
ルト27aを挿通させる貫通孔(図符号省略)が形成さ
れ、各縦板部41bの上端は、ケース32の後述する係
止突起34aに挿通可能に形成されている。
【0023】ケース32は、板金製として、上方を開口
させた直方体形状の上部室33と、上部室33と連通す
るように、ケース32の下部側に配置される下部室37
と、から構成されている。
【0024】上部室33は、折り畳んだエアバッグ10
を収納する部位であり、略四角筒形状の周壁部34と、
周壁部34の下部に配置される底壁部35と、から構成
されている。周壁部34には、エアバッグカバー側壁部
45の各係止孔45aに挿入される係止突起34aが、
外側に突出するように形成されている。底壁部35に
は、リテーナ27の各ボルト27aを挿通させるための
貫通孔(図符号省略)が形成され、車両前後方向の部位
の下面には、それぞれ、押え板41の横板部41aが当
接して配置されることとなる。
【0025】下部室37は、底壁部35の内側端部から
下方へ延びるような略四角筒形状の周壁部38と、周壁
部38の下端を塞ぐ底壁部39と、を備えて構成されて
いる。底壁部39には、ケース32をボディ5に取り付
けるためのナット39aが取り付けられている。底壁部
39は、ボディ5側のリンフォース5aから延びるブラ
ケット5bに取り付けられるものであり、ボルト6を、
ブラケット5bに設けられた連結孔(図符号省略)を経
て、ナット39aに螺合させることにより、ブラケット
5bに取り付けられている。
【0026】エアバッグ10は、図1・2・4に示すよ
うに、展開膨張時の形状を、車両の左右方向に軸心を有
した略三角柱状の袋状としている。すなわち、実施形態
の場合、 エアバッグ10は、展開膨張時に膨らんだ周
壁11が、それぞれ略三角形状の左・右側部15・16
と、左・右側部15・16相互を連結するような上側部
12・下側部13・端側部14と、を備えた形状となる
ように、構成されている。そして、エアバッグ10の展
開膨張時、上側部12は、ウインドシールドS側に配置
され、下側部13は、インパネ1の上面1a側に配置さ
れ、端側部14は、乗員側に配置され、左・右側部15
・16は、エアバッグ10の展開膨張時、エアバッグ1
0の左右両側におけるウインドシールドSとインパネ1
との間に配置されることとなる。
【0027】下側部13の車両前方側には、ケース上部
室33の底壁部35に、エアバッグ10を取り付けるた
めの取付部17が形成され、取付部17は、エアバッグ
10内に膨張用ガスを流入させるためのガス流入口17
aを備え、ガス流入口17aの周縁には、複数の取付孔
17bが貫通されている。これらの取付孔17bには、
リテーナ27の各ボルト27aが挿通されて、取付部1
7が、ケース32の底壁部35に取り付けられることと
なる。
【0028】なお、エアバッグ10の周壁11は、ポリ
エステルやポリアミド等の糸から織成された可撓性を有
する所定数の布材を縫合して形成されている。布材の数
は、裁断形状に応じて、一つ、あるいは、複数でも良く、
また、布材の裁断形状も、任意であり、各部12・13・
14・15・16と同様な形状としなくとも良い。
【0029】そして、左・右側部15.16の略中央に
は、それぞれ、周壁11の内外周を貫通するように、略
円形の開口とした取付孔15a・16aが設けられ、各
取付孔15a・16aには、スリット20・21を設け
た取付基布19が、各取付孔15a・16aを閉塞する
ように、配設されている。各取付基布19は、周壁11
と同様な材質の布材から形成されており、実施形態の場
合、ポリエステル糸等の縫合糸25を使用して、取付基布
19の外周縁を取付孔15a・16aの内周縁に縫合し
て、周壁11に結合されている。
【0030】各取付基布19のスリット20・21は、
開口した際に膨張用ガスを排気するベントホール22を
形成するものである。そして、スリット20・21は、
それらの長手方向X(図4のA参照)に沿って、直線状
に配設されている。また、スリット20・21の間の連
結部位19aは、エアバッグ10の所定以上の内圧上昇
時に破断して、スリット20・21を連続させて、一つ
のベントホール22を形成できるように、構成されてい
る。
【0031】なお、各スリット20・21の開口幅寸法
W(図1参照)は、カッタで切り込みを入れて各スリッ
ト20・21を形成したことから、略0mm、各スリット
20・21の長さ寸法L0(図2参照)は、約27mm、
連結部位19aの長さ寸法L1(図2参照)は、約6mm
としている。
【0032】そして、スリット20・21の長手方向X
は、収納されたケース上部室33から突出する際におけ
る左・右側部15・16のスリット配置部位付近に作用
する引張力T1の作用方向に沿わせて、配置されてい
る。実施形態の場合、図4のAに示すように、エアバッグ
10の車両搭載後の端側部14が乗員側へ展開して車両
後方側へ移動する時を基準として、車両前方側から車両
後方側にかけて、スリット後端20b・21bが、スリ
ット前端20a・21aより斜め後ろ上方向に位置する
ように、スリット長手方向Xが、設定されている。
【0033】このエアバッグ10の車両への搭載を説明
すると、まず、各取付孔17bからボルト27aを突出
させるように、内部にリテーナ27を配設させた状態
で、エアバッグ10を折り畳み、さらに、折り崩れしな
いように、折り畳んだエアバッグ10を破断可能なラッ
ピングシート28(図3参照)でくるんでおく。なお、
エアバッグ10の折り畳みでは、エアバッグ10の下側
部13が、膨張展開時、インパネ1の上面1aから後面
1bに沿い易いように、ガス流入口17aの後部側を長
くし、かつ、その部位を下面側に巻く逆ロール折りで折
り畳んでおく(図3参照)。
【0034】そして、ケース32の下部室37内にイン
フレーター30を収納させておくとともに、リテーナ2
7の各ボルト27aをケース32の各底壁部35から突
出させるように、折り畳んだエアバッグ10を上部室3
3内に収納させ、さらに、上方から、エアバッグカバー
43の側壁部45を上部室33に外装し、側壁部45の
各係止孔45aに周壁部34の係止突起34aを挿入さ
せる。
【0035】ついで、各縦板部41bの上端を、側壁部
45から突出している係止突起34aに挿通させるとと
もに、各横板部41aにボルト27aを挿通させて、ケ
ース32の前後部位に押え板41・41を配置させ、さ
らに、各ボルト27aにナット27bを螺合させれば、
エアバッグ装置Mを組み立てることができる。
【0036】そして、このように組み立てた助手席用エ
アバッグ装置Mは、車両に組み付けた状態のインパネ1
の開口2から挿入させて、各係止脚44cをフランジ部
3に係止させるとともに、ブラケット5bを経て、ナッ
ト39aにボルト6を螺合させ、ケース32をボディ5
に連結すれば、車両に搭載することができる。
【0037】エアバッグ装置Mの車両への搭載後、イン
フレーター30から膨張用ガスが吐出されれば、エアバ
ッグ10が、膨張して、ラッピングシート28を破断す
るとともに、エアバッグカバー43の破断予定部44b
を破断させて扉部44a・44aを図3・4の二点鎖線
や実線に示すように開かせることにより、ケース上部室
33から、大きく突出することとなる。
【0038】そして、実施形態のエアバッグ10では、
図4のAに示すように、スリット20・21の長手方向
Xを、収納されたケース上部室33からの突出時におけ
る周壁11のスリット配置部位に作用する引張力T1の
作用方向に沿わせて、スリット20・21を配設させて
いる。そのため、上部室33から突出するエアバッグ1
0の膨張中では、スリット20・21は、スリット長手
方向Xに沿う引張力T1で引っ張られて、大きく開口す
ることなく、閉じた状態となって、スリット20・21か
らの膨張用ガスの漏れを極力抑えることができる。
【0039】そして、図4のBに示すように、膨張完了後
若しくは膨張途中で乗員と干渉すれば、エアバッグ10
の内圧が上昇して、周壁11に、エアバッグ膨張中と相違
する方向、すなわち、スリット長手方向Xと略直交する
方向Yの引張力T2が作用することから、スリット20
・21が開口し、膨張用ガスが開口したスリット20・
21から円滑に排気されて、乗員へのエアバッグ10の
押圧力を低減することができる。
【0040】したがって、実施形態のエアバッグ10で
は、膨張完了まで、あるいは、乗員と干渉するまで、スリ
ット20・21からの膨張用ガスの漏れを極力抑えるこ
とができ、その対処の構成も、単に、スリット20・2
1の長手方向Xを、所定方向に配置させるだけであるこ
とから、簡便に構成することができて、工数・コストを
抑えて製造することができる。
【0041】また、実施形態のエアバッグ10では、ス
リット20・21を、スリット長手方向Xに沿って、直
線状に、二つ配設させており、図4のBに示すように、
エアバッグ10の内圧上昇時にスリット20・21間の
部位19aを破断させて、大きな開口のベントホール2
2を形成できるため、膨張用ガスの排気量を増加させる
ことができ、エアバッグ10の急激な内圧上昇時に容易
に対処することができる。
【0042】なお、実施形態では、スリット長手方向X
に沿うスリットを二つ設けた場合を示したが、スリット
はスリット長手方向に三つ以上設けても良い。もちろ
ん、上記の作用・効果を考慮しなければ、図5に示すよう
に、スリット20は、一つでも良いし、あるいは、複数のス
リットを、長手方向Xと略直交するように、並設させて
も良い。
【0043】さらに、実施形態の場合、ベントホール22
を形成した際のスリット長手方向Xの両端22a・22
b付近に、取付基布19と周壁11とを縫合することに
よる補強部位23(図2・4のB参照)が形成されてお
り、スリット20・21の開口時、スリット20・21
が延長されるような、ベントホール22のスリット長手
方向両端22a・22bの裂けを、補強部位23で停止
させることができて、ベントホール22の開口面積を所
定以下に抑えることができ、ベントホール22からの膨
張用ガスの流量を一定範囲内に抑えて、エアバッグ10
の著しい内圧低下を防止することができる。
【0044】なお、実施形態では、取付基布19と周壁
11とを縫合した部位を、補強部位23としたが、図6
に示すように、スリット20・21の近傍に、縫合糸2
5を縫合させて形成した補強部位23を設けても良い。
また、補強部位23は、糸や布を縫合させる他、布材を
接着剤で接合させて形成したり、あるいは、接着剤を含浸
させたりして形成しても良い。
【0045】さらに、実施形態のエアバッグ10では、周
壁11のスリット20・21の配置部位に、内外周に貫
通する取付孔15a・16aを設け、取付孔15a・1
6aを塞ぐように、スリット20・21を設けた取付基
布19の外周縁を取付孔15a・16aの内周縁に結合
させて、スリット20・21を周壁11に配設させる構
成としており、スリット20・21の長さ等の形状や数
を変えた取付基布に取り替えるだけで、ベントホール2
2の開口面積を容易に変更でき、エアバッグ10の内圧
調整を簡便に行うことができる。勿論、取付基布19の
周壁11に対する取付角度を調整して、スリット長手方
向Xの調整もエアバッグ毎に容易に行えることとなる。
【0046】なお、取付基布19の周壁11への結合
は、縫合を利用する他、接着を利用しても良い。
【0047】また、実施形態では、助手席用エアバッグ
装置Mに使用するエアバッグ10について説明したが、
ステアリングホイールやシート等に搭載されるエアバッ
グ装置のエアバッグに本発明を適用しても良い。
【0048】そして、それらのエアバッグにスリットを
配置させる場合には、エアバッグの突出時における膨張
完了状態となるまでの間で、周囲の部位に作用する引張
力の方向が周辺部材との干渉等で種々変化しない部位
に、配置させることが望ましく、実施形態のような助手
席用のエアバッグ10では、ウインドシールドSやイン
パネ1と干渉し難い左右の左・右側部15・16の略中
央付近に、スリット20・21を配設することが望まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグを単体で膨張
させた状態を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II部位の断面図である。
【図3】同実施形態のエアバッグが使用される助手席用
エアバッグ装置の使用態様を示す断面図である。
【図4】同実施形態のエアバッグの膨張状態を説明する
図である。
【図5】同実施形態の変形例を示す図である。
【図6】同実施形態の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10…エアバッグ、 11…周壁、 19…取付基布、 20・21…スリット、 22…ベントホール、 23…補強部位、 33…(収納部位)ケース上部室、 X…スリット長手方向、 T1…引張力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅岡 道久 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 市野 りえ 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 冨田 守 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA03 AA07 AA14 CC14 FF17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁に、スリットにより形成されるベン
    トホールが配設されて構成され、膨張用ガスの流入時、
    収納部位から突出して膨張するとともに、余剰の膨張用
    ガスを、開口した前記スリットにより形成された前記ベ
    ントホールから排気可能なエアバッグであって、 前記スリットの長手方向を、前記収納部位からの突出時
    における前記周壁のスリット配置部位に作用する引張力
    の作用方向に沿わせて、前記スリットが、配設されてい
    ることを特徴とするエアバッグ。
  2. 【請求項2】 前記スリットが、スリット長手方向に沿
    って、直線状に、複数配設されていることを特徴とする
    請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 【請求項3】 前記ベントホールにおける前記スリット
    長手方向の両端付近に、裂け防止用の補強部位が配設さ
    れていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に
    記載のエアバッグ。
  4. 【請求項4】 前記周壁が、前記スリットの配置部位
    に、内外周に貫通する取付孔を備え、前記スリットを備
    えた取付基布が、外周縁を前記取付孔の内周縁に結合さ
    せて、 前記スリットが、前記周壁に配設されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエアバ
    ッグ。
JP2000178961A 2000-06-14 2000-06-14 エアバッグ Withdrawn JP2001354108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178961A JP2001354108A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 エアバッグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178961A JP2001354108A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 エアバッグ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001354108A true JP2001354108A (ja) 2001-12-25

Family

ID=18680302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000178961A Withdrawn JP2001354108A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 エアバッグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001354108A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003306097A (ja) * 2002-04-12 2003-10-28 Honda Motor Co Ltd 車両外置きエアバック装置
JP2003312421A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Toyoda Gosei Co Ltd 運転者用エアバッグ
JP2004090814A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
DE102004049513A1 (de) * 2004-10-11 2006-04-20 Trw Automotive Gmbh Gassack mit Abströmöffnung
JP2008265623A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ装置
JP2009234562A (ja) * 2008-03-07 2009-10-15 Honda Motor Co Ltd 車両用エアバッグ装置
CN103221267A (zh) * 2011-01-20 2013-07-24 本田技研工业株式会社 气囊装置
GB2519869A (en) * 2013-10-31 2015-05-06 Ford Global Tech Llc Partial low risk deployment vent assembly for an airbag assembly
US10053043B2 (en) 2016-01-26 2018-08-21 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag for a front passenger seat
JP2018134998A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003306097A (ja) * 2002-04-12 2003-10-28 Honda Motor Co Ltd 車両外置きエアバック装置
JP2003312421A (ja) * 2002-04-25 2003-11-06 Toyoda Gosei Co Ltd 運転者用エアバッグ
JP2004090814A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
DE102004049513A1 (de) * 2004-10-11 2006-04-20 Trw Automotive Gmbh Gassack mit Abströmöffnung
JP2008265623A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ装置
JP2009234562A (ja) * 2008-03-07 2009-10-15 Honda Motor Co Ltd 車両用エアバッグ装置
JP4659090B2 (ja) * 2008-03-07 2011-03-30 本田技研工業株式会社 車両用エアバッグ装置
US8342570B2 (en) 2008-03-07 2013-01-01 Honda Motor Co., Ltd. Air bag system for vehicle
CN103221267A (zh) * 2011-01-20 2013-07-24 本田技研工业株式会社 气囊装置
US9039039B2 (en) 2011-01-20 2015-05-26 Honda Motor Co., Ltd. Airbag apparatus
CN103221267B (zh) * 2011-01-20 2016-04-13 本田技研工业株式会社 气囊装置
GB2519869A (en) * 2013-10-31 2015-05-06 Ford Global Tech Llc Partial low risk deployment vent assembly for an airbag assembly
CN104691489A (zh) * 2013-10-31 2015-06-10 福特全球技术公司 用于安全气囊总成的局部低风险展开通气组件
GB2519869B (en) * 2013-10-31 2017-05-24 Ford Global Tech Llc Partial low risk deployment vent assembly for an airbag assembly
US10053043B2 (en) 2016-01-26 2018-08-21 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag for a front passenger seat
JP2018134998A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 タカタ株式会社 エアバッグ及びエアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3365204B2 (ja) エアバッグ装置のエアバッグ
US7631894B2 (en) Airbag device
JP4465872B2 (ja) エアバッグ装置
JP3474799B2 (ja) エアバッグ
JP4158709B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP3900033B2 (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP3136897B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
US20080061536A1 (en) Airbag device
JPH10297409A (ja) 側面衝突用エアバッグ
JP6706503B2 (ja) 助手席用エアバッグ
JPH11278192A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2009056980A (ja) ラッピングシート
US20070018438A1 (en) Airbag Device
JP2004284416A (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP2001354108A (ja) エアバッグ
JP3867537B2 (ja) エアバッグ装置
JP4096847B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JPH1120586A (ja) エアバッグおよびエアバッグの製造方法
JP2014196063A (ja) エアバッグ装置
JP2002321588A (ja) 車両用エアバッグ
JP3807317B2 (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP2003072498A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP4120592B2 (ja) 膝保護用エアバッグ
JP4254451B2 (ja) 膝保護用エアバッグ装置
JP2001130364A (ja) エアーバッグ装置の取付け構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090324