JP2001354060A - アシストグリップ - Google Patents

アシストグリップ

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JP2001354060A
JP2001354060A JP2000175168A JP2000175168A JP2001354060A JP 2001354060 A JP2001354060 A JP 2001354060A JP 2000175168 A JP2000175168 A JP 2000175168A JP 2000175168 A JP2000175168 A JP 2000175168A JP 2001354060 A JP2001354060 A JP 2001354060A
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JP
Japan
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vehicle body
grip
hole
mounting
assist grip
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Application number
JP2000175168A
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English (en)
Inventor
Hozumi Noda
穂積 野田
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Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Nishikawa Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の増加や生産性の低下を招くことな
く、取付け状態が安定したアシストグリップを提供す
る。 【解決手段】 一対の可撓性係止片39をストッパピン
41Aで押し広げ、各可撓性係止片39先端の係止爪3
9aをインナパネル11の取付孔11a周縁に裏側から
係止させ、インナパネル11の取付孔11a周縁に表側
から当接する延設保持体29先端と係止爪39aとでイ
ンナパネル11を挟持することにより、アシストグリッ
プ1Aをインナパネル11に取り付ける。係止爪39a
をグリップ本体長手方向に長くしてグリップ本体長手方
向に対する係止領域を長くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車室内に装備さ
れるアシストグリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アシストグリップは、格納タイプと固定
タイプとに大別される。前者の格納タイプのアシストグ
リップは、長手方向両端に脚部を有する長尺状グリップ
本体と、上記脚部が回動自在に取り付けられた取付座と
を備え、車体パネルとしてのインナパネルに上記取付座
を取り付けた状態で、上記グリップ本体を格納位置と使
用位置との間で回動させるようになっている。
【0003】後者の固定タイプのアシストグリップは、
長尺状グリップ本体の長手方向両端に脚部を有し、車体
パネルとしてのインナパネルに上記脚部が動かないよう
に取り付けられるようになっている。
【0004】このようなアシストグリップとして、アシ
ストグリップをインナパネルに簡単かつ迅速に取り付け
るために、例えば特開平10−24759号公報に開示
されているような格納タイプのアシストグリップがあ
る。このアシストグリップでは、嵌合溝を有する嵌合
片、先端に係止爪を有する可撓性係止片及び当接片が取
付座底面に突設されている。このアシストグリップの取
付けの要領は、取付座をインナパネルの取付孔に挿入し
て上記当接片先端をインナパネルの取付孔周縁に表側か
ら当接させるとともに、上記嵌合片の嵌合溝をインナパ
ネルの取付孔周縁に嵌合させ、この状態からグリップ本
体を格納方向に回動させることでストッパピンを取付座
の貫通孔に挿入して上記嵌合片と可撓性係止片との間に
割り込ませ、上記可撓性係止片の係止爪をインナパネル
の取付孔周縁に裏側から係止させてインナパネルを上記
当接片先端と係止爪とで挟持するようになっている。
【0005】一方、インナパネルと車体内装材とからな
る取付体において、インナパネルと車体内装材との間隔
が広く、両者間の空間部にエネルギ吸収可能な樹脂製の
格子部材を配置し、当該配置箇所のインナパネルに固定
タイプのアシストグリップを取り付けることで、アシス
トグリップに衝撃が加わった際、上記格子部材を座屈さ
せて衝撃エネルギを吸収するようにした取付構造が特開
平9−277864号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記前者の
公報例の如き取付座構造を有するアシストグリップを後
者の公報例の如き構造の取付体に適用する場合、インナ
パネルと車体内装材との間隔が広いため、前者の公報例
の如き取付座構造をそのまま適用したのでは、嵌合片、
可撓性係止片及び当接片が短くてインナパネルに届か
ず、アシストグリップをインナパネルに取り付けること
ができない。
【0007】そこで、取付孔を有するブラケットをイン
ナパネルに溶接して当該ブラケットを車体内装材に接近
させ、当接片先端を上記ブラケットの取付孔周縁に表側
から当接させるとともに、嵌合片の嵌合溝をブラケット
の取付孔周縁に嵌合させ、可撓性係止片の係止爪をブラ
ケットの取付孔周縁に裏側から係止させてブラケットを
上記当接片先端と係止爪とで挟持することが考えられ
る。
【0008】しかし、この場合には、ブラケットが余分
に必要でその分だけ部品点数が増加するとともに、ブラ
ケットを溶接しなければならず生産性が低下する。
【0009】一方、ブラケットを溶接する代わりに、嵌
合片、可撓性係止片及び当接片をインナパネルに届くよ
うに延設することも考えられるが、これら可撓性係止片
等には、乗員がグリップ本体を握った際の引張力が加わ
ることから、上記公報例の如くグリップ本体長手方向の
厚みが薄い可撓性係止片では、グリップ本体長手方向に
対する係止領域が短いため、大きな引張力が加わった事
態を想定してアシストグリップの取付け状態の安定性を
考慮する必要がある。
【0010】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、部品点数の増加や生
産性の低下を招くことなく、取付け状態が安定したアシ
ストグリップを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、車体パネルの取付孔周縁に裏側から係
止する可撓性係止片の構造を改良したことを特徴とす
る。
【0012】具体的には、請求項1,2に記載の発明
は、長手方向両端に脚部を有する長尺状グリップ本体
と、上記脚部が回動自在に取り付けられた取付座とを備
え、車体パネルと車体内装材との間の空間部にエネルギ
吸収体が配置された取付体の上記車体パネルに上記取付
座を取り付けた状態で、上記グリップ本体を格納位置と
使用位置との間で回動させる格納タイプのアシストグリ
ップを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0013】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
取付座は、上記脚部を回動自在に支持する回動支持部が
設けられ、車体パネルに取付座を取り付けた状態で上記
車体内装材の取付孔を覆う取付座本体と、上記取付座本
体に延設され、上記車体内装材の取付孔から空間部に挿
入されて先端が車体パネルの取付孔周縁に表側から当接
し取付座本体を車体内装材の取付孔に対応保持する延設
保持体と、上記延設保持体を延設方向に貫通して取付座
本体側に開口する貫通孔と、上記延設保持体の先端に上
記貫通孔の両側に対向するように突設され、グリップ本
体長手方向に延びる係止爪を先端に有する一対の可撓性
係止片と、上記貫通孔に取付座本体側から挿入され、上
記可撓性係止片を車体パネルの取付孔周縁に向かって押
し係止爪を取付孔周縁に裏側から係止させて車体パネル
を上記延設保持体先端と係止爪とで挟持させるストッパ
ピンとを備えていることを特徴とする。
【0014】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、一対の可撓性係止片がストッパピンにより互いに
離れる方向に押しやられ、各可撓性係止片先端の係止爪
が車体パネルの取付孔周縁に裏側から係止し、車体パネ
ルの取付孔周縁に表側から当接する延設保持体先端と上
記係止爪とで車体パネルを挟持することにより、アシス
トグリップが車体パネルに取り付けられる。
【0015】この場合、上記可撓性係止片先端の係止爪
は、グリップ本体長手方向に長くなっていてグリップ本
体長手方向に対する係止領域が長いため、乗員がグリッ
プ本体を強く引っ張っても、大きな引張力に十分に耐え
得てアシストグリップが車体パネルに安定して取り付け
られる。また、車体パネルと車体内装材との間隔が広く
ても、この間の距離が延設保持体の長さで補われている
ため、可撓性係止片を係止させるためのブラケットがい
らず、その分だけ部品点数が低減するとともに、ブラケ
ットの溶接作業が不要で効率良く生産される。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、車体パネルに取付座を取り付けた状態
で、延設保持体先端の車体パネルとの当接部のうち、下
側当接部が上側当接部よりも可撓性係止片間を境にして
下側に長くなっていることを特徴とする。
【0017】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、乗員がグリップ本体を引っ張ると、延設保持体先
端の下側当接部が車体パネルに押し付けられるが、上記
下側当接部が下側に長くなっていて取付孔から遠く離れ
ているとともに当接面積が広くなっているため、取付座
が傾き難くなって係止爪が取付孔周縁から外れず、アシ
ストグリップの取付け状態がさらに安定する。
【0018】請求項3,4に記載の発明は、長尺状グリ
ップ本体の長手方向両端に脚部を有し、車体パネルと車
体内装材との間の空間部にエネルギ吸収体が配置された
取付体の上記車体パネルに上記脚部が動かないように取
り付けられる固定タイプのアシストグリップを対象と
し、次のような解決手段を講じた。
【0019】すなわち、請求項3に記載の発明は、上記
脚部は、車体パネルに取り付けられた状態で上記車体内
装材の取付孔を覆う底面部と、上記底面部に延設され、
上記車体内装材の取付孔から空間部に挿入されて先端が
車体パネルの取付孔周縁に表側から当接し底面部を車体
内装材の取付孔に対応保持する延設保持体と、上記延設
保持体を延設方向に貫通して底面部側に開口する貫通孔
と、上記延設保持体の先端に上記貫通孔の両側に対向す
るように突設され、グリップ本体長手方向に延びる係止
爪を先端に有する一対の可撓性係止片と、上記貫通孔に
底面部側から挿入され、上記可撓性係止片を車体パネル
の取付孔周縁に向かって押し係止爪を取付孔周縁に裏側
から係止させて車体パネルを上記延設保持体先端と係止
爪とで挟持させるストッパピンとを備えていることを特
徴とする。
【0020】上記の構成により、請求項3に記載の発明
では、固定タイプのアシストグリップにおいて、請求項
1に記載した格納タイプのアシストグリップと同様の作
用効果が得られる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、車体パネルに脚部を取り付けた状態
で、延設保持体先端の車体パネルとの当接部のうち、下
側当接部が上側当接部よりも可撓性係止片間を境にして
下側に長くなっていることを特徴とする。
【0022】上記の構成により、請求項4に記載の発明
では、固定タイプのアシストグリップにおいて、請求項
2に記載した格納タイプのアシストグリップと同様の作
用効果が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0024】(実施の形態1)図1〜9はこの発明の実
施の形態1に係る格納タイプのアシストグリップ1Aを
示す。このアシストグリップ1Aは、PP(ポリプロピ
レン)等を原料にして成形された長尺状グリップ本体3
と、POM(ポリアセタール)等を原料にして成形され
た取付座5A,5Bとを備え、これらグリップ本体3と
取付座5A,5Bとは別体物である。上記グリップ本体
3は断面略コの字形をしていて長手方向両端に脚部7を
有し、一方の脚部7が取付座5Aに、他方の脚部7が別
の取付座5Bにそれぞれ回動自在に取り付けられてい
る。なお、取付座5Aと取付座5Bとはヒンジ構造が異
なる(図9参照)が、後述する特徴部分は共通するの
で、共通するところの取付座5Bの説明は取付座5Aの
説明をもって代用する。
【0025】この実施の形態1では、上記アシストグリ
ップ1Aは、上記2つの取付座5A,5Bを介して取付
体9に取り付けられる。ここで、上記取付体9とは、車
両のボディを構成する車体パネルとしてのインナパネル
11と、その車室内側にあってインナパネル11表側を
覆う車体内装材としての天井材13とであり、インナパ
ネル11と天井材13との間隔が広くて両者間に空間部
15が形成され、アシストグリップ取付箇所の上記空間
部15には、エネルギ吸収可能な樹脂製の格子部材やエ
アバッグ等のエネルギ吸収体17が配置されている。上
記インナパネル11のアシストグリップ取付箇所には矩
形の取付孔11aが、上記天井材13のアシストグリッ
プ取付箇所には上記取付孔11aよりも大きな矩形の取
付孔13aがそれぞれアシストグリップ1Aの2つの脚
部7の間隔に対応して2つずつ形成されている。上記取
付座5A,5Bは上記インナパネル11の取付孔11
a,13aに取り付けられるようになっており、この取
付け状態で、グリップ本体3を格納位置と使用位置との
間で回動させるようになっている。ここで、格納位置と
は、図1実線のように、グリップ本体3が上側(図1右
側)に向いて略鉛直面になっている天井材13に沿った
状態をいい、使用位置とは、図1一点鎖線のように、グ
リップ本体3が車室内側に向いて略水平面に沿った状態
をいう。
【0026】上記グリップ本体3の脚部7背面(アシス
トグリップ格納状態で天井材13に対向する面)には、
脚部7下端から上側に向かって略矩形状に切り欠かれた
収納凹部19が形成され、アシストグリップ格納状態
で、取付座5A,5Bの天井材13から車室内側に突出
する後述する取付座本体21を上記収納凹部19に収納
して脚部7が取付座5A,5Bに干渉しないようになっ
ている。上記収納凹部19の底面19aにはストッパピ
ン挿入用の突起19bが突設されているとともに、収納
凹部19の底面19a下端である脚部7下端には、グリ
ップ本体3の使用位置での水平姿勢を保持する回り止め
としての当たり部19cが形成されている。これらの構
造に関しては左右の脚部7で共通していることである
が、グリップ本体3を取付座5A,5Bに回動自在に取
り付けるヒンジ構造に関しては左右の脚部7で若干異な
っている。すなわち、左右の脚部7では、収納凹部19
の左右方向に対向する2つの側面19dが軸受部の役目
をなし、そのうち一方(図9右側)の脚部7の2つの側
面19dには、貫通孔である大径のスペーサ嵌着孔19
eと有底穴である小径の軸受穴19fとが対向して形成
され、他方(図9左側)の脚部7の2つの側面19dに
は、貫通孔である軸受孔19gとこの軸受孔19gと同
じ径の有底穴である軸受穴19hとが対向して形成され
ている。
【0027】一方、上記取付座5A,5Bのうち図9右
側の取付座5Aは、図1〜5に示すように、天井材13
から車室内側に突出する取付座本体21を備え、この取
付座本体21は、底壁21aと周壁21bとで矩形箱形
形状に形成され、周壁21b内には車室内側に開口する
凹部21cが形成されている。上記底壁21a外周に
は、コの字形のフランジ21dが周壁21bよりも外方
に張り出すように形成され、インナパネル11に取付座
5Aを取り付けた状態で、天井材13の取付孔13aの
三辺をフランジ21dで覆うようになっている。上記周
壁21b上端の内面には、ストッパピン落込み防止用の
2つの係止段部21eが対向するように形成されている
(図4参照)。
【0028】上記取付座本体21の周壁21bにおいて
フランジ21dが形成されていない辺には、図9右側の
脚部7を回動自在に支持する有底筒状の回動支持部23
が一体に形成され、この回動支持部23は奥部に向かっ
て縮径する嵌合穴23aを有している。この回動支持部
23の底面には支軸23bが外方に向かって突設されて
いるとともに、上記嵌合穴23a内には先端に向かって
縮径する嵌合軸23cが上記支軸23bと同軸になるよ
うに突設されている。一方、図9右側の脚部7のスペー
サ嵌着孔19eには、先端に向かって縮径するスペーサ
25基端が嵌着され、このスペーサ25には、奥部に向
かって縮径する嵌合穴25aが先端から基端に亘って形
成されている。このスペーサ25は上記回動支持部23
の嵌合穴23aに隙間をあけて挿入されているととも
に、嵌合穴25aには上記回動支持部23の嵌合軸23
cが隙間をあけて挿入されている。これら2つの隙間は
連続して1つの隙間を構成し、この連続した隙間に例え
ばシリコン等の高粘度(100000cps 以上が望ましい)の
液体からなる粘性剤(図示せず)が封入され、グリップ
本体3が回動するときの回動抵抗となるトルクを発生す
るダンパ27が構成されている。
【0029】上記取付座本体21には延設保持体29が
延設されている。この延設保持体29は、アシストグリ
ップ取付け状態で左右に位置する2つの側壁31と、上
下に位置する上壁33及び下壁35とを備え、これら側
壁31、上壁33及び下壁35間には、貫通孔37が上
記延設保持体29を延設方向に貫通して取付座本体21
側(凹部21c内)に開口するように形成されている。
上記2つの側壁31先端には、矩形の切欠部31aが対
向して形成されているとともに、側壁31基端には、ス
トッパピン抜止め用の矩形の係止孔31bが上記貫通孔
37に開口するように対向して形成されている。上記上
壁33及び下壁35の先端側は、それぞれ互いに離れる
方向に張出し形成されて張出片33a,35aを構成
し、各々の張出片33a,35aの基端には、一対の可
撓性係止片39が上記延設保持体29の先端に上記貫通
孔37の両側に対向するようにかつ上記切欠部31aに
臨むように突設され、この発明の特徴の1つとして、各
可撓性係止片39先端には、係止爪39aがグリップ本
体長手方向に延びるように形成されている(図2,5参
照)。この発明の今1つの特徴として、インナパネル1
1に取付座5Aを取り付けた状態で、延設保持体29先
端である張出片33a,35aのインナパネル11との
当接部33b,35bのうち、アシストグリップ1Aを
格納する際のグリップ本体3の回動方向側(図1右側)
である上側当接部33bは直線形状であるのに対し、ア
シストグリップ1Aを使用する際のグリップ本体3の回
動方向側(図1左側)である下側当接部35bはコの字
形状になっており(図2参照)、その分だけ、下側当接
部35bが上側当接部33bよりも可撓性係止片39間
を境にして下側(図1及び図3で左側)に長くなってい
る。図1〜3において、下側当接部35bの寸法を符号
L1で示すとともに、上側当接部33bの寸法を符号L
2で示す。そして、上記延設保持体29は、上記天井材
13の取付孔13aから空間部15に挿入されてその先
端である上側当接部33b及び下側当接部35bがイン
ナパネル11の取付孔11a周縁に表側から当接し、取
付座本体21をインナパネル11の取付孔11aに対応
保持するようになっている。
【0030】上記一対の可撓性係止片39は、断面H形
の樹脂製ストッパピン41Aによって互いに離れる方向
に押し広げられるようになっている。上記ストッパピン
41Aの基端には矩形のキャップ43Aが一体に設けら
れ、このキャップ43A裏面には、先端に抜止爪45a
を有する2つの可撓性の抜止片45が上記ストッパピン
41Aの両側に位置するように一体に突設されている。
上記キャップ43A表面の中央であるストッパピン対応
箇所には、僅かに凹んだ凹部47が形成されている。上
記ストッパピン41Aは、上記貫通孔37に取付座本体
21側から挿入され、上記可撓性係止片39をインナパ
ネル11の取付孔11a周縁に向かって押し係止爪39
aを取付孔11a周縁に裏側から係止させてインナパネ
ル11を上記延設保持体29先端(当接部33b,35
b)と係止爪39aとで挟持させるようになっている。
【0031】上記ストッパピン41Aを貫通孔37に挿
入するやり方は、図1に示すように、まず、取付座5A
の延設保持体29を天井材13の取付孔13aに挿入し
て延設保持体29先端(当接部33b,35b)をイン
ナパネル11の取付孔11a周縁に表側から当接させる
とともに、一対の可撓性係止片39の係止爪39aを取
付孔11aに挿入し、ストッパピン41Aを貫通孔37
の途中まで挿入する。次いで、グリップ本体3を図1二
点鎖線の状態から図1実線の状態へと格納位置に回動さ
せ、この回動動作により収納凹部19内の突起19bで
キャップ43Aの凹部47を押圧してストッパピン41
A先端を梃子の原理で小さな押圧力でもって貫通孔37
に完全に挿入させる。これにより、ストッパピン41A
先端が一対の可撓性係止片39間に割り込んで両可撓性
係止片39をインナパネル11の取付孔11a周縁に向
かって互いに離れる方向に押しやり、各々の係止爪39
aをインナパネル11の取付孔11a周縁に裏側から押
し付けて取付孔11a周縁から離脱しないようにする。
この状態で、上記2つの抜止片45の抜止爪45aが上
記係止孔31bに貫通孔37側から係止してキャップ4
3Aが抜けないようにするとともに、キャップ43Aが
取付座本体21の凹部21cを覆ってストッパピン41
A等の内部構造を覆い隠して見栄えを良くするようにな
っている。また、キャップ43Aが取付座本体21の凹
部21cを覆った状態で、キャップ43Aの対向する2
辺が取付座本体21上端開口縁の対向する2つの係止段
部21eに係止し、ストッパピン41Aがそれ以上落ち
込まないようになっている。
【0032】一方、図9左側の取付座5Bは、グリップ
本体3を回動支持するヒンジ構造が図9右側の取付座5
Aと異なるが、その他の取付座本体21及び延設保持体
29については図9右側の取付座5Aと同様である。す
なわち、図9左側の取付座5Bでは、回動支持部49が
左右一対の軸受片で構成され、この一対の回動支持部4
9に軸51を嵌挿してその両端を脚部7の軸受孔19g
及び軸受穴19hに挿入し、上記軸51の回動支持部4
9間に捻りコイルバネ53を介装することで、この一対
の回動支持部49で図9左側の脚部7を回動自在に支持
している。また、グリップ本体3は、上記捻りコイルバ
ネ53の捩り力により、使用位置から格納位置に向かう
ように回動付勢され、アシストグリップ格納状態で上記
収納凹部19に取付座本体21が収納されるようになっ
ている(図1参照)。
【0033】したがって、この実施の形態1では、スト
ッパピン41Aを取付座5A,5Bの貫通孔37に挿入
して一対の可撓性係止片39を互いに離れる方向に押し
やり、その係止爪39aをインナパネル11の取付孔1
1a周縁に裏側から離脱しないように係止させ、インナ
パネル11の取付孔11a周縁に表側から当接する延設
保持体29先端(当接部33b,35b)と上記係止爪
39aとでインナパネル11を挟持することで、アシス
トグリップ1Aをインナパネル11に取り付けるように
している。
【0034】この場合、上記可撓性係止片39先端の係
止爪39aをグリップ本体長手方向に長くしてグリップ
本体長手方向に対する係止領域を長くしているので、乗
員が図1一点鎖線のようにグリップ本体3を強く引っ張
っても、大きな引張力に十分に耐え得てアシストグリッ
プ1Aをインナパネル11に安定して取り付けることが
できる。
【0035】また、インナパネル11と天井材13との
間隔が広くても、この間の距離を延設保持体29の長さ
で補っているので、可撓性係止片39を係止させるため
のブラケットがいらず、その分だけ部品点数が低減する
とともに、ブラケットの溶接作業を不要にして生産性を
向上させることができる。
【0036】さらに、インナパネル11に取付座5A,
5Bを取り付けた状態で、延設保持体29先端の車体パ
ネルとの当接部33b,35bのうち、下側当接部35
bを上側当接部33bよりも可撓性係止片39間を境に
して下側に長くしているので、乗員が使用時に図1一点
鎖線のようにグリップ本体3を引っ張ることで上記下側
当接部35bがインナパネル11に押し付けられても、
上記下側当接部35bが下側に長くなっていて取付孔か
ら遠く離れているとともに当接面積が広くなっているた
め、取付座5A,5Bが傾き難くなって係止爪39aが
取付孔11a周縁から外れず、アシストグリップ1Aを
インナパネル11にさらに安定して取り付けることがで
きる。
【0037】(実施の形態2)図10〜14はこの発明
の実施の形態2に係るアシストグリップ1Bを示す。こ
の実施の形態2では、長尺状グリップ本体3の長手方向
両端の脚部7がインナパネル11に動かないように取り
付けられる固定タイプのアシストグリップ1Bである。
つまり、実施の形態1の如き格納タイプのアシストグリ
ップ1Aで用いた取付座5A,5Bはなく、その代わり
に、延設保持体29を脚部7の底面部7aに延設してい
る。このため、上記底面部7aの面積をインナパネル1
1に取り付けられた状態で天井材13の取付孔13aを
覆う広さに設定している。また、脚部7下端に矩形の開
口部7bを形成し、貫通孔37をこの開口部7bに開口
させ、ストッパピン41Bを開口部7bから貫通孔37
に挿入するようにしている。上記ストッパピン41Bは
細長い板状をしており、その先端には膨出部55が膨出
して形成されているとともに、基端には矩形のキャップ
43Bが一体に設けられている。上記ストッパピン41
Bは、組付作業者がキャップ43Bを直接手で押圧する
ことで貫通孔37に挿入されるようになっており、アシ
ストグリップ取付け状態で上記キャップ43Bが開口部
7bを閉じるようになっている。
【0038】上記以外のアシストグリップ1Bの構成に
ついては、実施の形態1のアシストグリップ1Aと同様
であり、また、アシストグリップ1Bが取り付けられる
インナパネル11と、その車室内側にあってインナパネ
ル11表側を覆う天井材13との間に広い空間部15が
形成され、この空間部15にエネルギ吸収体17が配置
されていること等に関しても実施の形態1と同様である
ので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0039】したがって、この実施の形態2において
も、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができ
るものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,3に係
る発明によれば、ストッパピンで押し広げられて車体パ
ネルの取付孔周縁に裏側から係止する一対の可撓性係止
片の係止爪と、車体パネルの取付孔周縁に表側から当接
する延設保持体先端とで車体パネルを挟持することで、
アシストグリップを車体パネルに取り付ける場合におい
て、上記係止爪をグリップ本体長手方向に長くしてグリ
ップ本体長手方向に対する係止領域を長くした。これに
より、大きな引張力に十分に耐え得てアシストグリップ
の取付け状態を安定させることができる。また、車体パ
ネルと車体内装材との間隔が広くても、可撓性係止片を
係止させるためのブラケットがいらず、その分だけ部品
点数が低減するとともに、ブラケットの溶接作業が不要
で効率良く生産される。
【0041】請求項2,4に係る発明によれば、延設保
持体先端の車体パネルに対する下側当接部を上側当接部
よりも可撓性係止片間を境にして下側に長くしたので、
グリップ本体を引っ張っても係止爪が取付孔周縁に確実
に係止してアシストグリップの取付け状態の安定化をさ
らには図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プを車体パネルに取り付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プにおいて取付座の係止片をストッパピンで押し広げた
状態を示す底面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の側面図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の平面図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の正面図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの正面図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの側面図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの底面図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの全体図である。
【図10】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップを車体パネルに取り付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図11】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップの脚部を底面部側から見た斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入する前
の状態を示す正面図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入する前
の状態を示す斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入して係
止片をストッパーピンで押し広げた状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1A,1B アシストグリップ 3 グリップ本体 5A,5B 取付座 7 脚部 7a 底面部 9 取付体 11 インナパネル(車体パネル) 11a,13a 取付孔 13 天井材(車体内装材) 15 空間部 17 エネルギ吸収体 21 取付座本体 23,49 回動支持部 29 延設保持体 33b 上側当接部 35b 下側当接部 37 貫通孔 39 可撓性係止片 39a 係止爪 41A,41B ストッパピン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月7日(2001.8.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アシストグリップ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車室内に装備さ
れるアシストグリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アシストグリップは、格納タイプと固定
タイプとに大別される。前者の格納タイプのアシストグ
リップは、長手方向両端に脚部を有する長尺状グリップ
本体と、上記脚部が回動自在に取り付けられた取付座と
を備え、車体パネルとしてのインナパネルに上記取付座
を取り付けた状態で、上記グリップ本体を格納位置と使
用位置との間で回動させるようになっている。
【0003】後者の固定タイプのアシストグリップは、
長尺状グリップ本体の長手方向両端に脚部を有し、車体
パネルとしてのインナパネルに上記脚部が動かないよう
に取り付けられるようになっている。
【0004】このようなアシストグリップとして、アシ
ストグリップをインナパネルに簡単かつ迅速に取り付け
るために、例えば特開平10−24759号公報に開示
されているような格納タイプのアシストグリップがあ
る。このアシストグリップでは、嵌合溝を有する嵌合
片、先端に係止爪を有する可撓性係止片及び当接片が取
付座底面に突設されている。このアシストグリップの取
付けの要領は、取付座をインナパネルの取付孔に挿入し
て上記当接片先端をインナパネルの取付孔周縁に表側か
ら当接させるとともに、上記嵌合片の嵌合溝をインナパ
ネルの取付孔周縁に嵌合させ、この状態からグリップ本
体を格納方向に回動させることでストッパピンを取付座
の貫通孔に挿入して上記嵌合片と可撓性係止片との間に
割り込ませ、上記可撓性係止片の係止爪をインナパネル
の取付孔周縁に裏側から係止させてインナパネルを上記
当接片先端と係止爪とで挟持するようになっている。
【0005】一方、インナパネルと車体内装材とからな
る取付体において、インナパネルと車体内装材との間隔
が広く、両者間の空間部にエネルギ吸収可能な樹脂製の
格子部材を配置し、当該配置箇所のインナパネルに固定
タイプのアシストグリップを取り付けることで、アシス
トグリップに衝撃が加わった際、上記格子部材を座屈さ
せて衝撃エネルギを吸収するようにした取付構造が特開
平9−277864号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記前者の
公報例の如き取付座構造を有するアシストグリップを後
者の公報例の如き構造の取付体に適用する場合、インナ
パネルと車体内装材との間隔が広いため、前者の公報例
の如き取付座構造をそのまま適用したのでは、嵌合片、
可撓性係止片及び当接片が短くてインナパネルに届か
ず、アシストグリップをインナパネルに取り付けること
ができない。
【0007】そこで、取付孔を有するブラケットをイン
ナパネルに溶接して当該ブラケットを車体内装材に接近
させ、当接片先端を上記ブラケットの取付孔周縁に表側
から当接させるとともに、嵌合片の嵌合溝をブラケット
の取付孔周縁に嵌合させ、可撓性係止片の係止爪をブラ
ケットの取付孔周縁に裏側から係止させてブラケットを
上記当接片先端と係止爪とで挟持することが考えられ
る。
【0008】しかし、この場合には、ブラケットが余分
に必要でその分だけ部品点数が増加するとともに、ブラ
ケットを溶接しなければならず生産性が低下する。
【0009】一方、ブラケットを溶接する代わりに、嵌
合片、可撓性係止片及び当接片をインナパネルに届くよ
うに延設することも考えられるが、これら可撓性係止片
等には、乗員がグリップ本体を握った際の引張力が加わ
ることから、上記公報例の如くグリップ本体長手方向の
厚みが薄い可撓性係止片では、グリップ本体長手方向に
対する係止領域が短いため、大きな引張力が加わった事
態を想定してアシストグリップの取付け状態の安定性を
考慮する必要がある。
【0010】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、部品点数の増加や生
産性の低下を招くことなく、取付け状態が安定したアシ
ストグリップを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、車体パネルの取付孔周縁に裏側から係
止する可撓性係止片の構造を改良したことを特徴とす
る。
【0012】具体的には、請求項1,2に記載の発明
は、長手方向両端に脚部を有する長尺状グリップ本体
と、上記脚部が回動自在に取り付けられた取付座とを備
え、車体パネルと車体内装材との間の空間部にエネルギ
吸収体が配置された取付体の上記車体パネルに上記取付
座を取り付けた状態で、上記グリップ本体を格納位置と
使用位置との間で回動させる格納タイプのアシストグリ
ップを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0013】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
取付座は、上記脚部を回動自在に支持する回動支持部が
設けられ、車体パネルに取付座を取り付けた状態で上記
車体内装材の取付孔を覆う取付座本体と、この取付座本
体に延設され、上記車体内装材の取付孔から空間部に挿
入されて先端の当接部が車体パネルの取付孔周縁に表側
から当接し取付座本体を車体内装材の取付孔に対応保持
する延設保持体と、この延設保持体を延設方向に貫通し
て取付座本体側に開口する貫通孔と、上記延設保持体の
当接部よりも上記貫通孔の側において該貫通孔を挟んで
対向するように該延設保持体から突設され、グリップ本
体長手方向に延びる係止爪を先端に有する一対の可撓性
係止片と、上記貫通孔に取付座本体側から挿入され、上
記可撓性係止片を車体パネルの取付孔周縁に向かって押
し係止爪を取付孔周縁に裏側から係止させて車体パネル
を上記延設保持体先端の当接部と係止爪とで挟持させる
ストッパピンとを備えていることを特徴とする。
【0014】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、一対の可撓性係止片がストッパピンにより互いに
離れる方向に押しやられ、各可撓性係止片先端の係止爪
が車体パネルの取付孔周縁に裏側から係止し、車体パネ
ルの取付孔周縁に表側から当接する延設保持体先端と上
記係止爪とで車体パネルを挟持することにより、アシス
トグリップが車体パネルに取り付けられる。
【0015】この場合、上記可撓性係止片先端の係止爪
は、グリップ本体長手方向に長くなっていてグリップ本
体長手方向に対する係止領域が長いため、乗員がグリッ
プ本体を強く引っ張っても、大きな引張力に十分に耐え
得てアシストグリップが車体パネルに安定して取り付け
られる。また、車体パネルと車体内装材との間隔が広く
ても、この間の距離が延設保持体の長さで補われている
ため、可撓性係止片を係止させるためのブラケットがい
らず、その分だけ部品点数が低減するとともに、ブラケ
ットの溶接作業が不要で効率良く生産される。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、長尺状グリップ本体は、使用位置にお
いて略水平状態にされ、且つ該使用位置から上側に回動
して格納位置にされるものであり、延設保持体先端の当
接部は、可撓性係止片間を境にして上側に配置された上
側当接部と、下側に配置された下側当接部とからなり、
車体パネルに取付座を取り付けた状態で、延設保持体先
端の車体パネルとの当接部のうち、上記下側当接部の当
接面積は上側当接部の当接面積よりも広くなっているこ
とを特徴とする。
【0017】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、乗員がグリップ本体を引っ張ると、延設保持体先
端の下側当接部が車体パネルに押し付けられるが、上記
下側当接部の当接面積は上側当接部の当接面積よりも広
なっているため、取付座が傾き難くなって係止爪が取
付孔周縁から外れず、アシストグリップの取付け状態が
さらに安定する。
【0018】請求項3,4に記載の発明は、長尺状グリ
ップ本体の長手方向両端に脚部を有し、車体パネルと車
体内装材との間の空間部にエネルギ吸収体が配置された
取付体の上記車体パネルに上記脚部が動かないように取
り付けられる固定タイプのアシストグリップを対象と
し、次のような解決手段を講じた。
【0019】すなわち、請求項3に記載の発明は、上記
脚部は、車体パネルに取り付けられた状態で上記車体内
装材の取付孔を覆う底面部と、この底面部に延設され、
上記車体内装材の取付孔から空間部に挿入されて先端
当接部が車体パネルの取付孔周縁に表側から当接し底面
部を車体内装材の取付孔に対応保持する延設保持体と、
この延設保持体を延設方向に貫通して底面部側に開口す
る貫通孔と、上記延設保持体の当接部よりも上記貫通孔
の側において該貫通孔を挟んで対向するように該延設保
持体から突設され、グリップ本体長手方向に延びる係止
爪を先端に有する一対の可撓性係止片と、上記貫通孔に
底面部側から挿入され、上記可撓性係止片を車体パネル
の取付孔周縁に向かって押し係止爪を取付孔周縁に裏側
から係止させて車体パネルを上記延設保持体先端の当接
と係止爪とで挟持させるストッパピンとを備えている
ことを特徴とする。
【0020】上記の構成により、請求項3に記載の発明
では、固定タイプのアシストグリップにおいて、請求項
1に記載した格納タイプのアシストグリップと同様の作
用効果が得られる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、長尺状グリップ本体は、略水平に設け
られるものであり、延設保持体先端の当接部は、可撓性
係止片間を境にして上側に配置された上側当接部と、下
側に配置された下側当接部とからなり、車体パネルに取
付座を取り付けた状態で、延設保持体先端の車体パネル
との当接部のうち、上記下側当接部の当接面積は上側当
接部の当接面積よりも広くなっていることを特徴とす
る。
【0022】上記の構成により、請求項4に記載の発明
では、固定タイプのアシストグリップにおいて、請求項
2に記載した格納タイプのアシストグリップと同様の作
用効果が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0024】(実施の形態1)図1〜9はこの発明の実
施の形態1に係る格納タイプのアシストグリップ1Aを
示す。このアシストグリップ1Aは、PP(ポリプロピ
レン)等を原料にして成形された長尺状グリップ本体3
と、POM(ポリアセタール)等を原料にして成形され
た取付座5A,5Bとを備え、これらグリップ本体3と
取付座5A,5Bとは別体物である。上記グリップ本体
3は断面略コの字形をしていて長手方向両端に脚部7を
有し、一方の脚部7が取付座5Aに、他方の脚部7が別
の取付座5Bにそれぞれ回動自在に取り付けられてい
る。なお、取付座5Aと取付座5Bとはヒンジ構造が異
なる(図9参照)が、後述する特徴部分は共通するの
で、共通するところの取付座5Bの説明は取付座5Aの
説明をもって代用する。
【0025】この実施の形態1では、上記アシストグリ
ップ1Aは、上記2つの取付座5A,5Bを介して取付
体9に取り付けられる。ここで、上記取付体9とは、車
両のボディを構成する車体パネルとしてのインナパネル
11と、その車室内側にあってインナパネル11表側を
覆う車体内装材としての天井材13とであり、インナパ
ネル11と天井材13との間隔が広くて両者間に空間部
15が形成され、アシストグリップ取付箇所の上記空間
部15には、エネルギ吸収可能な樹脂製の格子部材やエ
アバッグ等のエネルギ吸収体17が配置されている。上
記インナパネル11のアシストグリップ取付箇所には矩
形の取付孔11aが、上記天井材13のアシストグリッ
プ取付箇所には上記取付孔11aよりも大きな矩形の取
付孔13aがそれぞれアシストグリップ1Aの2つの脚
部7の間隔に対応して2つずつ形成されている。上記取
付座5A,5Bは上記インナパネル11の取付孔11
a,13aに取り付けられるようになっており、この取
付け状態で、グリップ本体3を格納位置と使用位置との
間で回動させるようになっている。ここで、格納位置と
は、図1実線のように、グリップ本体3が上側(図1右
側)に向いて略鉛直面になっている天井材13に沿った
状態をいい、使用位置とは、図1一点鎖線のように、グ
リップ本体3が車室内側に向いて略水平面に沿った状態
をいう。
【0026】上記グリップ本体3の脚部7背面(アシス
トグリップ格納状態で天井材13に対向する面)には、
脚部7下端から上側に向かって略矩形状に切り欠かれた
収納凹部19が形成され、アシストグリップ格納状態
で、取付座5A,5Bの天井材13から車室内側に突出
する後述する取付座本体21を上記収納凹部19に収納
して脚部7が取付座5A,5Bに干渉しないようになっ
ている。上記収納凹部19の底面19aにはストッパピ
ン挿入用の突起19bが突設されているとともに、収納
凹部19の底面19a下端である脚部7下端には、グリ
ップ本体3の使用位置での水平姿勢を保持する回り止め
としての当たり部19cが形成されている。これらの構
造に関しては左右の脚部7で共通していることである
が、グリップ本体3を取付座5A,5Bに回動自在に取
り付けるヒンジ構造に関しては左右の脚部7で若干異な
っている。すなわち、左右の脚部7では、収納凹部19
の左右方向に対向する2つの側面19dが軸受部の役目
をなし、そのうち一方(図9右側)の脚部7の2つの側
面19dには、貫通孔である大径のスペーサ嵌着孔19
eと有底穴である小径の軸受穴19fとが対向して形成
され、他方(図9左側)の脚部7の2つの側面19dに
は、貫通孔である軸受孔19gとこの軸受孔19gと同
じ径の有底穴である軸受穴19hとが対向して形成され
ている。
【0027】一方、上記取付座5A,5Bのうち図9右
側の取付座5Aは、図1〜5に示すように、天井材13
から車室内側に突出する取付座本体21を備え、この取
付座本体21は、底壁21aと周壁21bとで矩形箱形
形状に形成され、周壁21b内には車室内側に開口する
凹部21cが形成されている。上記底壁21a外周に
は、コの字形のフランジ21dが周壁21bよりも外方
に張り出すように形成され、インナパネル11に取付座
5Aを取り付けた状態で、天井材13の取付孔13aの
三辺をフランジ21dで覆うようになっている。上記周
壁21b上端の内面には、ストッパピン落込み防止用の
2つの係止段部21eが対向するように形成されている
(図4参照)。
【0028】上記取付座本体21の周壁21bにおいて
フランジ21dが形成されていない辺には、図9右側の
脚部7を回動自在に支持する有底筒状の回動支持部23
が一体に形成され、この回動支持部23は奥部に向かっ
て縮径する嵌合穴23aを有している。この回動支持部
23の底面には支軸23bが外方に向かって突設されて
いるとともに、上記嵌合穴23a内には先端に向かって
縮径する嵌合軸23cが上記支軸23bと同軸になるよ
うに突設されている。一方、図9右側の脚部7のスペー
サ嵌着孔19eには、先端に向かって縮径するスペーサ
25基端が嵌着され、このスペーサ25には、奥部に向
かって縮径する嵌合穴25aが先端から基端に亘って形
成されている。このスペーサ25は上記回動支持部23
の嵌合穴23aに隙間をあけて挿入されているととも
に、嵌合穴25aには上記回動支持部23の嵌合軸23
cが隙間をあけて挿入されている。これら2つの隙間は
連続して1つの隙間を構成し、この連続した隙間に例え
ばシリコン等の高粘度(100000cps 以上が望ましい)の
液体からなる粘性剤(図示せず)が封入され、グリップ
本体3が回動するときの回動抵抗となるトルクを発生す
るダンパ27が構成されている。
【0029】上記取付座本体21には延設保持体29が
延設されている。この延設保持体29は、アシストグリ
ップ取付け状態で左右に位置する2つの側壁31と、上
下に位置する上壁33及び下壁35とを備え、これら側
壁31、上壁33及び下壁35間には、貫通孔37が上
記延設保持体29を延設方向に貫通して取付座本体21
側(凹部21c内)に開口するように形成されている。
上記2つの側壁31先端には、矩形の切欠部31aが対
向して形成されているとともに、側壁31基端には、ス
トッパピン抜止め用の矩形の係止孔31bが上記貫通孔
37に開口するように対向して形成されている。上記上
壁33及び下壁35の先端側は、それぞれ互いに離れる
方向に張出し形成されて張出片33a,35aを構成
し、各々の張出片33a,35aの基端には、一対の可
撓性係止片39が上記延設保持体29の先端に上記貫通
孔37の両側に対向するようにかつ上記切欠部31aに
臨むように突設され、この発明の特徴の1つとして、各
可撓性係止片39先端には、係止爪39aがグリップ本
体長手方向に延びるように形成されている(図2,5参
照)。この発明の今1つの特徴として、インナパネル1
1に取付座5Aを取り付けた状態で、延設保持体29先
端である張出片33a,35aのインナパネル11との
当接部33b,35bのうち、アシストグリップ1Aを
格納する際のグリップ本体3の回動方向側(図1右側)
である上側当接部33bは直線形状であるのに対し、ア
シストグリップ1Aを使用する際のグリップ本体3の回
動方向側(図1左側)である下側当接部35bはコの字
形状になっており(図2参照)、その分だけ、下側当接
部35bが上側当接部33bよりも可撓性係止片39間
を境にして下側(図1及び図3で左側)に長くなってい
る。図1〜3において、下側当接部35bの寸法を符号
L1で示すとともに、上側当接部33bの寸法を符号L
2で示す。そして、上記延設保持体29は、上記天井材
13の取付孔13aから空間部15に挿入されてその先
端である上側当接部33b及び下側当接部35bがイン
ナパネル11の取付孔11a周縁に表側から当接し、取
付座本体21をインナパネル11の取付孔11aに対応
保持するようになっている。
【0030】上記一対の可撓性係止片39は、断面H形
の樹脂製ストッパピン41Aによって互いに離れる方向
に押し広げられるようになっている。上記ストッパピン
41Aの基端には矩形のキャップ43Aが一体に設けら
れ、このキャップ43A裏面には、先端に抜止爪45a
を有する2つの可撓性の抜止片45が上記ストッパピン
41Aの両側に位置するように一体に突設されている。
上記キャップ43A表面の中央であるストッパピン対応
箇所には、僅かに凹んだ凹部47が形成されている。上
記ストッパピン41Aは、上記貫通孔37に取付座本体
21側から挿入され、上記可撓性係止片39をインナパ
ネル11の取付孔11a周縁に向かって押し係止爪39
aを取付孔11a周縁に裏側から係止させてインナパネ
ル11を上記延設保持体29先端(当接部33b,35
b)と係止爪39aとで挟持させるようになっている。
【0031】上記ストッパピン41Aを貫通孔37に挿
入するやり方は、図1に示すように、まず、取付座5A
の延設保持体29を天井材13の取付孔13aに挿入し
て延設保持体29先端(当接部33b,35b)をイン
ナパネル11の取付孔11a周縁に表側から当接させる
とともに、一対の可撓性係止片39の係止爪39aを取
付孔11aに挿入し、ストッパピン41Aを貫通孔37
の途中まで挿入する。次いで、グリップ本体3を図1二
点鎖線の状態から図1実線の状態へと格納位置に回動さ
せ、この回動動作により収納凹部19内の突起19bで
キャップ43Aの凹部47を押圧してストッパピン41
A先端を梃子の原理で小さな押圧力でもって貫通孔37
に完全に挿入させる。これにより、ストッパピン41A
先端が一対の可撓性係止片39間に割り込んで両可撓性
係止片39をインナパネル11の取付孔11a周縁に向
かって互いに離れる方向に押しやり、各々の係止爪39
aをインナパネル11の取付孔11a周縁に裏側から押
し付けて取付孔11a周縁から離脱しないようにする。
この状態で、上記2つの抜止片45の抜止爪45aが上
記係止孔31bに貫通孔37側から係止してキャップ4
3Aが抜けないようにするとともに、キャップ43Aが
取付座本体21の凹部21cを覆ってストッパピン41
A等の内部構造を覆い隠して見栄えを良くするようにな
っている。また、キャップ43Aが取付座本体21の凹
部21cを覆った状態で、キャップ43Aの対向する2
辺が取付座本体21上端開口縁の対向する2つの係止段
部21eに係止し、ストッパピン41Aがそれ以上落ち
込まないようになっている。
【0032】一方、図9左側の取付座5Bは、グリップ
本体3を回動支持するヒンジ構造が図9右側の取付座5
Aと異なるが、その他の取付座本体21及び延設保持体
29については図9右側の取付座5Aと同様である。す
なわち、図9左側の取付座5Bでは、回動支持部49が
左右一対の軸受片で構成され、この一対の回動支持部4
9に軸51を嵌挿してその両端を脚部7の軸受孔19g
及び軸受穴19hに挿入し、上記軸51の回動支持部4
9間に捻りコイルバネ53を介装することで、この一対
の回動支持部49で図9左側の脚部7を回動自在に支持
している。また、グリップ本体3は、上記捻りコイルバ
ネ53の捩り力により、使用位置から格納位置に向かう
ように回動付勢され、アシストグリップ格納状態で上記
収納凹部19に取付座本体21が収納されるようになっ
ている(図1参照)。
【0033】したがって、この実施の形態1では、スト
ッパピン41Aを取付座5A,5Bの貫通孔37に挿入
して一対の可撓性係止片39を互いに離れる方向に押し
やり、その係止爪39aをインナパネル11の取付孔1
1a周縁に裏側から離脱しないように係止させ、インナ
パネル11の取付孔11a周縁に表側から当接する延設
保持体29先端(当接部33b,35b)と上記係止爪
39aとでインナパネル11を挟持することで、アシス
トグリップ1Aをインナパネル11に取り付けるように
している。
【0034】この場合、上記可撓性係止片39先端の係
止爪39aをグリップ本体長手方向に長くしてグリップ
本体長手方向に対する係止領域を長くしているので、乗
員が図1一点鎖線のようにグリップ本体3を強く引っ張
っても、大きな引張力に十分に耐え得てアシストグリッ
プ1Aをインナパネル11に安定して取り付けることが
できる。
【0035】また、インナパネル11と天井材13との
間隔が広くても、この間の距離を延設保持体29の長さ
で補っているので、可撓性係止片39を係止させるため
のブラケットがいらず、その分だけ部品点数が低減する
とともに、ブラケットの溶接作業を不要にして生産性を
向上させることができる。
【0036】さらに、インナパネル11に取付座5A,
5Bを取り付けた状態で、延設保持体29先端の車体パ
ネルとの当接部33b,35bのうち、下側当接部35
bを上側当接部33bよりも可撓性係止片39間を境に
して下側に長くしているので、乗員が使用時に図1一点
鎖線のようにグリップ本体3を引っ張ることで上記下側
当接部35bがインナパネル11に押し付けられても、
上記下側当接部35bが下側に長くなっていて取付孔か
ら遠く離れているとともに当接面積が広くなっているた
め、取付座5A,5Bが傾き難くなって係止爪39aが
取付孔11a周縁から外れず、アシストグリップ1Aを
インナパネル11にさらに安定して取り付けることがで
きる。
【0037】(実施の形態2)図10〜14はこの発明
の実施の形態2に係るアシストグリップ1Bを示す。こ
の実施の形態2では、長尺状グリップ本体3の長手方向
両端の脚部7がインナパネル11に動かないように取り
付けられる固定タイプのアシストグリップ1Bである。
つまり、実施の形態1の如き格納タイプのアシストグリ
ップ1Aで用いた取付座5A,5Bはなく、その代わり
に、延設保持体29を脚部7の底面部7aに延設してい
る。このため、上記底面部7aの面積をインナパネル1
1に取り付けられた状態で天井材13の取付孔13aを
覆う広さに設定している。また、脚部7下端に矩形の開
口部7bを形成し、貫通孔37をこの開口部7bに開口
させ、ストッパピン41Bを開口部7bから貫通孔37
に挿入するようにしている。上記ストッパピン41Bは
細長い板状をしており、その先端には膨出部55が膨出
して形成されているとともに、基端には矩形のキャップ
43Bが一体に設けられている。上記ストッパピン41
Bは、組付作業者がキャップ43Bを直接手で押圧する
ことで貫通孔37に挿入されるようになっており、アシ
ストグリップ取付け状態で上記キャップ43Bが開口部
7bを閉じるようになっている。
【0038】上記以外のアシストグリップ1Bの構成に
ついては、実施の形態1のアシストグリップ1Aと同様
であり、また、アシストグリップ1Bが取り付けられる
インナパネル11と、その車室内側にあってインナパネ
ル11表側を覆う天井材13との間に広い空間部15が
形成され、この空間部15にエネルギ吸収体17が配置
されていること等に関しても実施の形態1と同様である
ので、同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0039】したがって、この実施の形態2において
も、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができ
るものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,3に係
る発明によれば、取付座本体又はグリップ本体脚部に延
設され、車体内装材の取付孔から空間部に挿入されて先
端の当接部が車体パネルの取付孔周縁に表側から当接し
取付座本体を車体内装材の取付孔に対応保持する延設保
持体と、この延設保持体を延設方向に貫通する貫通孔
と、上記延設保持体の当接部よりも上記貫通孔の側にお
いて該貫通孔を挟んで対向するように該延設保持体から
突設され、グリップ本体長手方向に延びる係止爪を先端
に有する一対の可撓性係止片と、上記貫通孔に挿入さ
れ、上記可撓性係止片を車体パネルの取付孔周縁に向か
って押し係止爪を取付孔周縁に裏側から係止させて車体
パネルを上記延設保持体先端の当接部と係止爪とで挟持
させるストッパピンとを備えているから、大きな引張力
に十分に耐え得てアシストグリップの取付け状態を安定
させることができまた、車体パネルと車体内装材との
間隔が広くても、可撓性係止片を係止させるためのブラ
ケットがいらず、その分だけ部品点数が低減するととも
に、ブラケットの溶接作業が不要で効率良く生産され
る。
【0041】請求項2,4に係る発明によれば、延設保
持体先端の車体パネルに対する下側当接部の当接面積が
上側当接部の当接面積よりも広くなっているので、グリ
ップ本体を引っ張っても係止爪が取付孔周縁に確実に係
止してアシストグリップの取付け状態の安定化をさらに
は図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プを車体パネルに取り付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プにおいて取付座の係止片をストッパピンで押し広げた
状態を示す底面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の側面図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の平面図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの取付座の正面図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの正面図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの側面図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プのストッパピンの底面図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係るアシストグリッ
プの全体図である。
【図10】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップを車体パネルに取り付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図11】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップの脚部を底面部側から見た斜視図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入する前
の状態を示す正面図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入する前
の状態を示す斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態2に係るアシストグリ
ップにおいてストッパピンを脚部の貫通孔に挿入して係
止片をストッパーピンで押し広げた状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】 1A,1B アシストグリップ 3 グリップ本体 5A,5B 取付座 7 脚部 7a 底面部 9 取付体 11 インナパネル(車体パネル) 11a,13a 取付孔 13 天井材(車体内装材) 15 空間部 17 エネルギ吸収体 21 取付座本体 23,49 回動支持部 29 延設保持体 33b 上側当接部 35b 下側当接部 37 貫通孔 39 可撓性係止片 39a 係止爪 41A,41B ストッパピン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向両端に脚部を有する長尺状グリ
    ップ本体と、 上記脚部が回動自在に取り付けられた取付座とを備え、 車体パネルと車体内装材との間の空間部にエネルギ吸収
    体が配置された取付体の上記車体パネルに上記取付座を
    取り付けた状態で、上記グリップ本体を格納位置と使用
    位置との間で回動させる格納タイプのアシストグリップ
    であって、 上記取付座は、上記脚部を回動自在に支持する回動支持
    部が設けられ、車体パネルに取付座を取り付けた状態で
    上記車体内装材の取付孔を覆う取付座本体と、 上記取付座本体に延設され、上記車体内装材の取付孔か
    ら空間部に挿入されて先端が車体パネルの取付孔周縁に
    表側から当接し取付座本体を車体内装材の取付孔に対応
    保持する延設保持体と、 上記延設保持体を延設方向に貫通して取付座本体側に開
    口する貫通孔と、 上記延設保持体の先端に上記貫通孔の両側に対向するよ
    うに突設され、グリップ本体長手方向に延びる係止爪を
    先端に有する一対の可撓性係止片と、 上記貫通孔に取付座本体側から挿入され、上記可撓性係
    止片を車体パネルの取付孔周縁に向かって押し係止爪を
    取付孔周縁に裏側から係止させて車体パネルを上記延設
    保持体先端と係止爪とで挟持させるストッパピンとを備
    えていることを特徴とするアシストグリップ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアシストグリップにおい
    て、 車体パネルに取付座を取り付けた状態で、延設保持体先
    端の車体パネルとの当接部のうち、下側当接部が上側当
    接部よりも可撓性係止片間を境にして下側に長くなって
    いることを特徴とするアシストグリップ。
  3. 【請求項3】 長尺状グリップ本体の長手方向両端に脚
    部を有し、車体パネルと車体内装材との間の空間部にエ
    ネルギ吸収体が配置された取付体の上記車体パネルに上
    記脚部が動かないように取り付けられる固定タイプのア
    シストグリップであって、 上記脚部は、車体パネルに取り付けられた状態で上記車
    体内装材の取付孔を覆う底面部と、 上記底面部に延設され、上記車体内装材の取付孔から空
    間部に挿入されて先端が車体パネルの取付孔周縁に表側
    から当接し底面部を車体内装材の取付孔に対応保持する
    延設保持体と、 上記延設保持体を延設方向に貫通して底面部側に開口す
    る貫通孔と、 上記延設保持体の先端に上記貫通孔の両側に対向するよ
    うに突設され、グリップ本体長手方向に延びる係止爪を
    先端に有する一対の可撓性係止片と、 上記貫通孔に底面部側から挿入され、上記可撓性係止片
    を車体パネルの取付孔周縁に向かって押し係止爪を取付
    孔周縁に裏側から係止させて車体パネルを上記延設保持
    体先端と係止爪とで挟持させるストッパピンとを備えて
    いることを特徴とするアシストグリップ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のアシストグリップにおい
    て、 車体パネルに脚部を取り付けた状態で、延設保持体先端
    の車体パネルとの当接部のうち、下側当接部が上側当接
    部よりも可撓性係止片間を境にして下側に長くなってい
    ることを特徴とするアシストグリップ。
JP2000175168A 2000-06-12 2000-06-12 アシストグリップ Pending JP2001354060A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006258295A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Itw De France 担持部材に固定用リングを固定する装置と、その装置を備えた支持体

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