JP2001353546A - 中空部材を製造する方法 - Google Patents

中空部材を製造する方法

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Theodor Ostermann
テオドール・オステルマン
Matthias Adolph
マテイアス・アドルフ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変化する横断面を有する中空部材最終輪郭も
できるだけ簡単に製造することができる、中空部材を製
造する新しい方法を提供する。 【解決手段】 型の型空洞内において冷間変形可能な金
属を少なくとも部分的に静液圧的に変形することによっ
て大容積の中空部材を製造する方法が図示され、かつ記
載されている。本発明の課題は、わずかな材料使用及び
わずかなコストの際に、さらに高いプロセス安全性を有
する、大容積の中空部材を製造する新しい方法を提供す
ることにある。この課題の解決策は、とくに次の方法ス
テップによって与えられる： ａ．薄板を裁断し、 ｂ．少なくとも１つの開口を有する圧力密の３次元部材
を提供するために、薄板裁断物を変形し、かつ対向する
突き合わせ面を溶接し、 ｃ．型内において部材を静液圧的に広げ、 ｄ．閉鎖片を溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、まず薄板を裁断
し、３次元部材を提供するために、薄板裁断物を変形
し、かつ対向する突き合わせ面を圧力密に溶接し、かつ
型内において部材を静液圧的に広げる、方法ステップに
より、型の型空洞内において冷間変形可能な金属を少な
くとも部分的に静液圧的に広げることによって中空部材
を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】このような方法は、例えばドイツ連邦共
和国特許第１９７１９５３１号明細書により公知であ
る。ここにおいて、全体として直方体の１つの側におい
て開いた薄板ハウジングを、とくにパン焼きがまを製造
する方法が示さ、かつ記載されており、それにより薄板
からなる裁断物は、丸い周面になるように曲げられ、か
つ突き合わせ位置において溶接される。それから周面
は、機械的な曲げによってほぼ直方体にされ、両方の端
面のうちの一方が、端壁における溶接によって閉じら
れ、かつそれから周面と端壁から形成された部材は、液
圧的な内圧変形によって直方体の最終形にされる。
【０００３】しかしながらこの方法は、それにより１段
の拡張プロセスにおいて比較的一定の横断面を有する中
空部材だけしか製造できないという欠点を有する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】それ故に本発明の課題
は、変化する横断面を有する中空部材最終輪郭もできる
だけ簡単に製造することができる、中空部材を製造する
新しい方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この課題の解決策は、特
許請求の範囲第１項の特徴から、とくに特徴部分の特徴
から明らかであり、それによれば、薄板裁断物の形が、
中空部材の最終形に整合されている。
【０００６】本発明による方法は、多数の利点を有す
る。最も重要な利点は、製造すべき大容積の中空部材の
最終形の背景の前において、まず薄板裁断物を製造する
ことができ、この薄板裁断物が、少なくとも１つの開口
を有する３次元の圧力密の部材に薄板裁断物を変形した
後に、大きさ及び材料に関して中空部材の最終形に整合
されるという点にある。具体的にこのことは、中空部材
の最終形が大きな横断面を有する範囲において、薄板裁
断物から形成される部材も大きな横断面を備え、かつ中
空部材の最終形がさらに小さな横断面を有する範囲にお
いて、部材も小さな横断面を備えているということを意
味する。これに関連して、円錐形、円筒形及び区間ごと
に円錐形又は円筒形の基礎部材が生じることができ、こ
れらの基礎部材は、それから後に静液圧により広げられ
る。
【０００７】本発明によれば、１つの方法ステップにお
いて静液圧的な拡張により管部材を最終輪郭にまで変形
することもできる。管部材のこの１段の拡張によって、
中空部材の製造の間の手間のかかる中間熱処理が避けら
れる。
【０００８】方法の有利な構成において、閉鎖片は、す
でに静液圧的に広げる前に、圧力密に管部材に溶接され
る。
【０００９】本発明によるこの方法は、すでに管状の部
材の開口が静液圧的な拡張の前に閉じられることによっ
て、２つの開口の内側順応又は外側順応による手間のか
かる密閉を回避する。この方法は、技術的にあまり手間
のかからない型によって行なうことができ、かつそれ故
にコスト的に望ましい。
【００１０】方法の有利な構成において、静液圧的に広
げる前に、管部材は、型内において扁平な楕円形にプレ
スされる。このことは、本来型の開口横断面に対して大
きすぎる管部材が型半部分の衝突によって型内において
一層良好に心出しされ、したがってさらに高度なプロセ
ス安全性が達成されるという利点を有する。その他の場
合、型内に部材を挿入する前に、不利な様式で、分離し
た装置において部材を扁平な楕円の形にすることが必要
である。
【００１１】本発明による別の変形した方法において、
扁平な楕円の状態への管部材のいわゆる押付けの前に、
押付けの際に折り目形成等を避けるために、この管部材
にすでに所定の圧力をかけて圧力液体を充填することも
可能である。
【００１２】本発明によるとくに有利な別の方法におい
て、管部材を広げる後に、かつ閉鎖片を溶接する前に、
中空部材内に組込み部分が配置される。このことは、こ
れらの方法においてまだ存在する１つの開口に基づいて
簡単に可能であり、その際、一方において中空部材内に
落下した異物の封入を避けるために、予防処置を講じる
必要はない。他方において本発明によるこれらの方法に
おいて、側方からすでにあらかじめ取付けられた構成群
は、かなりの程度まで閉じた部材内に侵入することがで
きる。このことは、プロセスの安全性をはっきりと高め
る。
【００１３】本発明による方法の別の変形において、中
空部材を広げた後に、これに少なくとも１つの開口を持
込むことが可能であり、この開口は、例えばタンク状の
中空部材を充填しかつ空にするために利用することがで
きる。
【００１４】今述べた本発明による方法に関連して、静
液圧的に広げる間に、設けられた開口の範囲にそれぞれ
１つの回りを囲むカラーが形成され、このカラーが、溶
接管片として使われることも可能である。
【００１５】本発明による方法の最後の変形において、
管部材内に、これを静液圧的に広げる前に、液体排斥す
る要素が挿入され、それにより充填し及び空にする時間
がはっきりと減少するという方法に関する利点が生じ
る。このような液体排斥する要素は、例えばアダプタに
取付けることができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】本発明のそれ以上の利点は、実施
例の次の説明から明らかである。
【００１７】図面において大容積の中空部材は、全体と
して参照符号１０によって示されている。
【００１８】このような中空部材１０は、冷間変形可能
な薄板裁断物１１（図１参照）から製造され、この薄板
裁断物は、巻込み又はその他の過程によって、２つの開
口Ａ１及びＡ２を有する管状の部材１２（図２参照）に
変形される。対向する薄板端面の結合は、なるべくタン
グステン−不活性ガス−溶接源によって突き合わせ継目
の製造を介して行なわれ、その際、例えばレーザ溶接の
ようなその他の溶接方法を使用してもよい（図２におけ
る溶接継目Ｓ１参照）。
【００１９】薄板裁断物１１は、巻込み過程の後に円錐
形、円筒形及び／又は区間ごとに円錐形又は円筒形の部
材１２が生じるように、中空部材１０の所望の最終形に
よって確定され、その際、管部材１２の両方の端部に円
筒形の横断面が存在することが重要である。薄板裁断物
１１又はそれにより生じる管部材１２の形は、所定の範
囲において中空部材１０の最終形の種々の大きさに同調
される。拡張ステップ及び材料の可能な最大の変形によ
って管部材１２のそれぞれの範囲に、中空部材１０の最
終輪郭を達成するということが目的である。とくに１つ
のプロセスステップにおける管部材１２の拡張は、それ
により冷却硬化が生じることがなく、したがって手間の
かかる中間熱処理が避けられるので、重要である。
【００２０】図３及び４において、溶接継目Ｓ２によっ
て管状の部材１２にキャップ１３が溶接されることが認
められる。キャップ１３は、その幾何学的構造に応じ
て、同様に液圧成形プロセスにより又は深絞りによって
製造することができる。図３及び４に示したものとは別
に、なるべく管状の部材１２において、大きい方の開口
がキャップによって閉じられる。なぜなら他方の開口の
小さい方の直径は、順応及び密閉のためにさらにわずか
な側方閉鎖力を必要とするからである。
【００２１】一方の側においてキャップ１３によって閉
じられた図４に示した管部材１２は、この時、−図５に
示すように−、型１４内に挿入され、この型は、型上側
部分１５及び型下側部分１６からなる。型１４のきわめ
て簡単化した表示において、型上側部分１５の刻印部１
７、及び型下側部分１６の刻印部１８が認められ、それ
により中空部材１０の最終形を製造するようにする。
【００２２】図６に、扁平な楕円の状態に管状の部材１
２をいわゆる押付けた後の挿入された中空部材１０を含
む型が示されている。一方において互いに密に載った型
上側部分１５及び型下側部分１６の密閉面１９が認めら
れる。他方において押付けの前に、管状の部材１２内に
アダプタ２０が押込まれ、かつ締付けられ、このアダプ
タは、排斥構成部分２１を有する。排斥構成部分２１に
よって、液圧成形プロセスのために必要な圧力液体量
は、明らかに減少しており、それにより充填しかつ空に
する時間は、大幅に減少する。管状の部材１２に圧力液
体を充填した後に、最終的に型上側部分と型下側部分１
５、１６の衝突が行なわれる。管状の部材１２の充填に
関連して、アダプタ２０内に圧力液体のための図面に示
されていない通路が存在することを指摘しておく。
【００２３】図７において、管状の部材１２から出発し
た中空部材１０の最終輪郭が、まだ型１４内において認
められる。ほぼ１，０００バールまでの高い圧力によっ
て、管状の部材１２の外周面は、完全に型上側部分１５
及び型下側部分１６の刻印部１７及び１８に接触してい
る。
【００２４】中空部材１０を空にし、アダプタ２０を取
り除き、型１４から中空部材１０を取り出し、かつ中空
部材１０を清掃しかつ乾燥した後に、別の作業ステップ
において、この場合に開口Ａ２を通して、自動車タンク
のための組込み物、すなわち例えばポンプ２２及び波除
け器２３を組込むことができる（図９参照）。−図示し
ていないが−、この時点に又は図８に示した時点に、密
閉端部２４の切離しの他に、例えばタンク充填管片を配
置するために追加的に必要な開口を提供することも可能
である。
【００２５】最後に図１０に、開口Ａ２がその間に溶接
継目Ｓ３により別のキャップ２５によって閉じられた最
終的な中空部材１０が認められる。本実施例において自
動車のタンクとして設けられた中空部材１０は、もちろ
ん前に説明しかつ図示した実施例とは全く異なった形及
び寸法を有することができる。記載した例は、本発明に
よる方法の簡単な図示及び説明のために使われるにすぎ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図１】平らな薄板裁断物を示す図である。
【図２】図１により示した薄板裁断物から形成された管
状の部材を示す図である。
【図３】閉鎖キャップを有する図２による管部材の図で
ある。
【図４】図３の溶接した閉鎖キャップを有する図２によ
る管部材の図である。
【図５】図４による管状の部材を有する型の概略的な断
面図である。
【図６】アダプタによって閉じた型部材を有する図５に
よる表示である。
【図７】部材の静液圧的な変形を行なった後の図５及び
６による断面図である。
【図８】分離された密閉端部を含む静液圧的な部材を示
す図である。
【図９】内部空間内に取付けられた組込み部分を含む静
液圧的に変形された部材を示す図である。
【図１０】溶接された閉鎖キャップを有する中空部材の
図である。
【符号の説明】
１０ 中空部材 １１ 薄板裁断物 １２ 管状の部材 １３ 閉鎖片 １４ 型 ２１ 液体排斥要素 ２２ 組込み部分 ２３ 組込み部分 ２５ 閉鎖片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カルル・ノルベルト・ローマン ドイツ連邦共和国バルベ・グラールバツハ 27 (72)発明者 テオドール・オステルマン ドイツ連邦共和国メンデン・アイリンゲ ル・カンプ28 (72)発明者 マテイアス・アドルフ ドイツ連邦共和国メンデン・カルル−ミレ ツケル・シユトラーセ８

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ａ．薄板を裁断し、 ｂ．３次元部材を提供するために、薄板裁断物を変形
    し、かつ対向する突き合わせ面を圧力密に溶接し、かつ ｃ．型内において部材を静液圧的に広げる、 方法ステップにより、型の型空洞内において冷間変形可
    能な金属を少なくとも部分的に静液圧的に広げることに
    よって中空部材を製造する方法において、 薄板裁断物（１１）の形が、中空部材（１０）の最終形
    に整合されていることを特徴とする、中空部材を製造す
    る方法。
  2. 【請求項２】 閉鎖片（１３）が、すでに静液圧的に広
    げる前に、圧力密に管部材（１２）に溶接されることを
    特徴とする、請求項１に記載の方法。
  3. 【請求項３】 静液圧的に広げる前に、管部材（１２）
    が、型（１４）内において扁平な楕円形にプレスされる
    ことを特徴とする、請求項１又は２に記載の方法。
  4. 【請求項４】 あらかじめ管部材（１２）に圧力液体の
    充填が行なわれることを特徴とする、請求項３に記載の
    方法。
  5. 【請求項５】 管部材（１２）を広げることによって中
    空部材（１０）を製造した後に、かつ閉鎖片（２５）を
    溶接する前に、中空部材（１０）内に組込み部分（２
    ２，２３）が配置されることを特徴とする、前記請求項
    の１つに記載の方法。
  6. 【請求項６】 中空部材（１０）を広げた後に、これに
    タンク充填管片等のための少なくとも１つの開口が持込
    まれることを特徴とする、前記請求項の１つに記載の方
    法。
  7. 【請求項７】 静液圧的に広げる間に、設けられた開口
    の範囲にそれぞれ１つの回りを囲むカラーが形成され、
    このカラーが、溶接管片として使われることを特徴とす
    る、請求項６に記載の方法。
  8. 【請求項８】 管部材（１２）内に、これを静液圧的に
    広げる前に、液体排斥する要素（２１）が挿入されるこ
    とを特徴とする、前記請求項の１つに記載の方法。
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