JP2001352915A - 弾性食品組成物及びその製造方法 - Google Patents

弾性食品組成物及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度変化に強く、40℃以上の高温でも手にべ
た付かず、保型性が良好で、粘弾性に富んだ弾性食品組
成物及び該弾性食品組成物を短時間に容易に製造する方
法を提供する。 【解決手段】弾性食品組成物に、(1) 少なくとも50℃
以下の水に溶解する、(2) その1.5重量%水溶液が2
5℃条件下でゲル化しない、(3) ι−又はκ−タイプ、
または両者の混合物である、(4) カルシウムイオンを
0.1重量%以下の割合で含有する、のいずれか少なく
とも1つの性質を有する水可溶性カラギナンを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性食品組成物に
関する。より詳細には、本発明は温度変化に強く高温
(40℃以上)でも手にべた付かず、保型性が良好で、
粘弾性に富んだ弾性食品組成物に関する。また本発明は
上記弾性食品組成物の製造方法に関する。より詳細に
は、本発明は高温、短時間で乾燥処理することも可能と
なった弾性食品組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、グミキャンディー等の弾性食
品組成物を製造する方法として、ゲル化剤にゼラチンを
用いたグミキャンディーなどが種々検討されており、グ
ミキャンディーにおいては、上市されているのはほとん
どがゼラチンを用いたものである。しかし、ゼラチンを
用いたグミキャンディーは、温度変化に弱く、夏場の車
中といった40℃以上の高温条件下において、グミキャ
ンディーが手にべとついたり、また、保型性が欠けた
り、粘弾性が劣るという問題点があった。
【0003】また、ゼラチンを用いたグミキャンディー
は、製造時、スターチモールドなどの型に充填後、ゲル
が出来上がる(ゲルがセットする)までに、1〜3日と
いう長時間の工程を要するという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みて開発されたものであり、温度変化に強く、40
℃以上の高温でも出来上がった食品組成物が手にべとつ
かず、保型性が良好で、粘弾性に富んだ弾性食品組成物
を提供すること、及び該弾性食品組成物を短時間(12
時間以内)に容易に製造できることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点に鑑み、弾性食品組成物に使用するゲル化
剤に特に注目して、鋭意研究を重ねていたところ、水可
溶性のカラギナンを用いることにより、温度変化に強
く、粘弾性に富み、更には手にべとつかない弾性食品組
成物ができることを見つけた。また、水可溶性のカラギ
ナンを用いることにより、弾性食品組成物の製造工程が
短時間(12時間以内)となり、容易となることも見出
した。
【0006】本発明は、これらの知見に基づいて完成さ
れたものである。 項1.水可溶性カラギナンを含有することを特徴とす
る、水分含量10〜40重量%の弾性食品組成物。 項2.水可溶性カラギナンが、下記(1)〜(4): (1) 少なくとも50℃以下の水に溶解する (2) その1.5重量%水溶液が25℃条件下でゲル化し
ない (3) ι−又はκ−タイプ、または両者の混合物である (4) カルシウムイオンを0.1重量%以下の割合で含有
する のいずれか少なくとも1つの性質を有するものであるこ
とを特徴とする、項1に記載の弾性食品組成物。 項3.水可溶性カラギナンを1.0〜4.0重量%の割
合で含有する項1又は2に記載の弾性食品組成物。 項4.水溶性固形分が60〜90重量%である項1乃至
3のいずれかに記載の弾性食品組成物。 項5.ゲル強度がブルーム値として35〜240である
ことを特徴とする項1乃至4のいずれかに記載の弾性食
品組成物。 項6.水可溶性カラギナンと少なくとも甘味料を含む食
品原料を混合して水に溶解する工程、該溶液を加熱し煮
詰める工程、煮詰めた溶液を型に充填する工程、及び該
成型された弾性食品組成物を乾燥する工程を有し、該乾
燥工程が15〜70℃の条件で行われることを特徴とす
る項1乃至5のいずれかに記載の弾性食品組成物の調製
方法。 項7.型に充填する煮詰め液の水溶性固形分が55〜8
0重量%であることを特徴とする項6記載の弾性食品組
成物の調製方法。 項8.乾燥を弾性食品組成物の水溶性固形分が60〜9
0重量%となるまで行うことを特徴とする、項6又は7
に記載の弾性食品組成物の調製方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、水可溶性のカラギナン
を用いることを特徴とした弾性食品組成物及びその製造
方法に関するものである。
【0008】本発明において弾性食品組成物とは、水分
含量が10〜40重量%、好ましくは、15〜25重量
%のゼリー状或いは餅状の粘弾性が付与された食品をい
う。具体的には、グミゼリー、グミキャンディー、ゼリ
ービーンズ等のグミ食品をはじめとする洋菓子、もち
類、だんご等の和菓子等が該当するが、特にグミ食品と
して好適に用いられる。また、本発明の弾性食品組成物
は、酸性から弱アルカリ性の幅広い食品に適応すること
が出来る。
【0009】本発明で用いられる水可溶性カラギナンと
は、水に混合し、必要により泡立て器などの任意の攪拌
手段を用いて攪拌することにより、水に完全に溶解する
性質を有するものである。本発明でいう水可溶性カラギ
ナンは、上記性質を有するものであれば特に制限され
ず、いずれも使用可能であるが、下記の少なくとも1つ
の性質を有するものであることが好ましい。
【0010】(1) 少なくとも50℃以下の水に溶解する 従来公知の汎用カラギナンは、通常60℃以上に加温し
なければ水に溶解しないものであるが、本発明で用いる
水可溶性カラギナンは少なくとも50℃以下の水に溶解
することができるものである。更には、5〜40℃、よ
り好ましくは、5〜30℃の水に溶解するものであるの
が好ましい。すなわち、本発明で用いられる水可溶性カ
ラギナンは、18〜25℃程度の通常の水温の水で溶解
することができることを特徴とするものである。
【0011】(2) その1.5重量%水溶液が25℃条件
下でゲル化しない 従来公知の汎用カラギナンは、その1.5重量%水溶液
は25℃条件下でゲル化するものである。それに対し
て、本発明で用いる水可溶性カラギナンはその1.5重
量%水溶液の状態では25℃条件下でゲル化しないこと
を特徴とする。更に、好ましくは、25℃条件下、1.
8重量%水溶液状態でゲル化しないのがよく、最も好ま
しくは、2.5重量%水溶液でゲル化しないものであ
る。両者はこの点で明確に区別できるものである。具体
的には、1.5重量%水溶液の粘度が、BL型粘度計ロ
ーターNo.2((株)トキメック製)、回転数12rpm
の条件で測定した場合、25℃で4000mPa以下、
好ましくは1500mPa以下であるものであることが
望ましい。
【0012】(3) ι−タイプ若しくはκ−タイプのいず
れか、またはこれらの混合物である カラギナンには、通常ι−カラギナン、κ−カラギナン
及びλ−カラギナンの3タイプのカラギナンがある。本
発明で用いられるカラギナンとしては、ι−タイプ及び
κ−タイプを挙げることができる。なお、これらは1種
単独で本発明のカラギナンとして用いられてもよいし、
また2種以上を組み合わせて使用することもできる。好
ましくはι−タイプのカラギナンである。ι−タイプの
カラギナンを用いると最も粘弾性に富んだ柔らかい食感
となるからである。
【0013】(4) カルシウムイオンを0.1重量%以下
の割合で含有する 本発明で用いる水可溶性カラギナンに含まれるカルシウ
ムイオンの割合は多くとも0.1重量%程度、好ましく
は0.05重量%以下であることを特徴とする。カルシ
ウムイオン含量が少ないほど、弾性食品組成物のゲル化
温度が低くなり、弾性食品組成物の製造時、調製溶液を
高温で保持する必要がなくなるため、攪拌、充填等の作
業性が向上するからである。
【0014】なお、本発明で用いられる上記(1)〜(4)の
少なくとも1つの性質を有する水可溶性カラギナンは、
商業的に入手できるものであり、例えば、三栄源エフ・
エフ・アイ株式会社製のゲルリッチNo.1、ゲルリッ
チNo.3等が挙げられる。
【0015】本発明に係る弾性食品組成物への水可溶性
カラギナンの含有量であるが、粘弾性に富んだ柔らかい
食感を付与することや、得られた弾性食品の厚みを考慮
した場合、1.0〜4.0重量%、より好ましくは、
1.5〜3.0重量%、更に好ましくは、2.0〜2.
5重量%の割合で含有することが好ましい。
【0016】本発明に係る弾性食品組成物の水溶性固形
分は、60〜90%、より好ましくは、75〜85%で
ある。水溶性固形分がそれより低くなると、弾性食品組
成物の保存性及び保型性が悪くなり、また、高くなる
と、グミを調製する溶液が粘性を持つようになるため、
製造時の攪拌、充填等の作業性が悪くなるからである。
本発明で用いられる水溶性固形分としては、食品に用い
られる水溶性の固形分であれば特に制限はないが、後述
する弾性食品組成物に含有することが出来る甘味料を好
適に用いることができる。中でも、ショ糖、果糖ブドウ
糖液糖、麦芽水あめ、還元水あめ、ソルビトール、キシ
リトール、マルチトール、エリスリトール、パラチニッ
ト等の糖アルコール、トレハロース等といった、甘味を
有する水溶性固形分が好適に用いられる。
【0017】加えて、本発明に係る弾性食品組成物は、
ゲル強度がブルーム値として35〜240、より好まし
くは、40〜100であることが好ましい。ブルーム値
がこれより低いと、弾性食品の保型性が悪くなりべとつ
くことがあり、また、これよりブルーム値が高いと固く
なり過ぎて、良好な粘弾性が得られなくなるからであ
る。ここで、ブルーム値とは、ゼラチン等のゲル組成物
のゲル強度をみる測定値として広く用いられているもの
で、本発明ではスチーブンス社製テクスチャーアナライ
ザーを用いて測定した。
【0018】また、食感を改良する目的で、本発明の弾
性食品組成物にペクチン、寒天、タマリンド種子多糖
類、ジェランガム、マクロホモプシスガム、ローカスト
ビーンガム、キサンタンガム等の水溶性多糖類を含有し
ていてもよい。その際、当該食感改良剤としての水溶性
多糖類の添加量は、本発明の水可溶性カラギナンに対し
て5〜30重量%が適当である。
【0019】更に、上記原料に加えて、本発明の効果を
奏さない限りにおいて、甘味料、香料、色素、保存料、
酸化防止剤、ビタミン、ミネラル(カリウム、マグネシ
ウム、ナトリウム、カルシウム等)、サプリメント(プ
ロポリス、カテキン等)よりなる群から選択される少な
くとも1種を含有していてもよい。
【0020】なお、ここで甘味料としては、特に制限さ
れず従来甘味料として公知のものがいずれも使用でき
る。従来公知の甘味料としては、例えば、α-グルコシ
ルトランスフェラーゼ処理ステビア、α-サイクロデキ
ストリン、β-サイクロデキストリン、アスパルテー
ム、アセスルファムカリウム、N-アセチルグルコサミ
ン、アラビノース、アリテーム、イソトレハロース、イ
ソマルチトール、イソマルトオリゴ糖(イソマルトー
ス、イソマルトトリオース、パノース等)、エリスリト
ール、オリゴ-N-アセチルグルコサミン、ガラクトー
ス、ガラクトシルスクロース、ガラクトシルラクトー
ス、ガラクトピラノシル (β1-3) ガラクトピラノシル
(β1-4) グルコピラノース、ガラクトピラノシル (β1-
3) グルコピラノース、ガラクトピラノシル (β1-6) ガ
ラクトピラノシル (β1-4) グルコピラノース、ガラク
トピラノシル (β1-6) グルコピラノース、カンゾウ抽
出物(グリチルリチン)、キシリトール、キシリトー
ル、キシロース、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、
キシロビオース等)、グリセロール、グリチルリチン酸
三アンモニウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチ
ルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニ
ウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸
二ナトリウム、クルクリン、グルコース、ゲンチオオリ
ゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチ
オテトラオース等)、サッカリン、サッカリンナトリウ
ム、シクラメート、スクロース(ショ糖)、スクラロー
ス、スタキオース、ステビア抽出物、ステビア末、ズル
チン、ソルビトール、ソルボース、タウマチン(ソーマ
チン)、テアンデオリゴ、テアンデオリゴ糖、テンリョ
ウチャ抽出物、トレハルロース、トレハロース、ナイゼ
リアベリー抽出物、ニゲロオリゴ糖(ニゲロース等)、
ネオテーム、ネオトレハロース、ネオヘスペリジンジヒ
ドロカルコン、パラチニット、パラチノース、パラチノ
ースオリゴ糖、パラチノースシロップ、フコース、フラ
クトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、フラクト
シルトランスフェラーゼ処理ステビア、フラクトフラノ
シルニストース、ブラジルカンゾウ抽出物、フルクトー
ス、ポリデキストロース、マルチトール、マルトース、
マルトシル β-サイクロデキストリン、マルトテトライ
トール、マルトトリイトール、マルトオリゴ糖(マルト
トリオース、テトラオース、ペンタオース、ヘキサオー
ス、ヘプタオース等)、マンニトール、ミラクルフルー
ツ抽出物、メリビオース、ラカンカ抽出物、ラクチトー
ル、ラクチュロース、ラクトース、ラフィノース、ラム
ノース、リボース、異性化液糖、還元イソマルトオリゴ
糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元
麦芽糖水飴、還元水飴、酵素処理カンゾウ、酵素分解カ
ンゾウ、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)、大豆
オリゴ糖、転化糖、水飴及び蜂蜜等を挙げることができ
る。
【0021】本発明に係る弾性食品組成物の製造方法で
あるが、水可溶性カラギナンと少なくとも甘味料を含む
食品原料を混合して水に溶解する工程、該溶液を加熱し
煮詰める工程、煮詰めた溶液を型に充填する工程、及び
該成型された弾性食品組成物を乾燥する工程を有し、該
乾燥工程が15〜70℃、30分〜24時間の条件で調
製される。なお、得られた弾性食品組成物の粘弾性が適
度に保ちつつ、乾燥工程の時間を短縮するために、好ま
しくは、40〜60℃で2〜12時間で乾燥を行うこと
ができる。
【0022】型に充填する煮詰め液が水溶性固形分55
〜80重量%であり、また、乾燥工程を弾性食品組成物
の水溶性固形分が60〜90重量%となるまで行い、弾
性食品組成物の調製を行うことが好ましい。
【0023】本発明により得られた弾性食品組成物は、
温度変化に強く、特に40℃以上の高温で保持しても、
手にべた付かない、粘弾性に富んだ弾性食品組成物とな
った。また、本発明により、弾性食品組成物を60℃程
度の高温下で短時間(12時間以内)に乾燥処理するこ
とにより製造することも可能になった。
【0024】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、
%は、重量%をいうものとし、文中*印は、三栄源エフ
・エフ・アイ株式会社製を示す。
【0025】 実施例1:フルーツグミゼリーの調製(pH3.8) 処方 重量部 (グレープ風味) (ピーチ味) 水あめ(水溶性固形分75) 70 50 砂糖 10 25 砂糖 7 7 D-ソルビトール 10 10 5倍濃縮グレープ果汁 1 − 5倍濃縮白桃透明果汁 − 1 水可溶性カラギナン 2.5 2.5 (ι−カラギナン:ゲルリッチNo.3*) ペクチン 0.2 − クエン酸(結晶) 0.4 0.2 クエン酸三ナトリウム 0.3 0.2 色素(グレープ色RCG*) 0.1 − 色素(サンレッドYM*) − 0.005 香料(グレープオイルG*) 0.2 − 香料(ピーチオイルNO.82319*) − 0.2 水 15 22 合計 114.2 115.605
【0026】上記処方のうち、水あめ、ソルビトールを
秤量し、砂糖と水可溶性カラギナン及びペクチンの粉
体混合物を加え、混合、分散させる。 それに水を加え、砂
糖、本発明のカラギナンが溶解するまで煮沸させる。更
に、砂糖を加えて、水溶性固形分70%となるまで煮
詰める。煮詰め終了の少し手前でクエン酸三ナトリウム
を加え、溶解を確認する。続けて、果汁、クエン酸(結
晶)(50%W/V水溶液として)、香料、色素を混合
の後、型(スターチモールド等)に充填し、60℃で8
時間乾燥させて、水溶性固形分を70%から80%まで
上昇させ、グレープ風味及びピーチ風味のフルーツグミ
ゼリーを得た。
【0027】比較例として、フルーツグミゼリー(グレ
ープ風味)の処方において、カラギナンとペクチンの代
わりにアルカリゼラチン7部を用いてグミゼリーを調製
し、60℃で乾燥させたが、固まらなかった。また、常
温で2日間放置することで比較例のゼラチン使用のグミ
ゼリーが得られた。実施例及び比較例のグミゼリーを4
5℃の恒温器で5時間保存した結果、実施例のグミゼリ
ーはグミゼリーの保型性が保たれ、べとつき感もなかっ
たのに対し、比較例のグミゼリーは保型性が崩れ、べと
つきを生じ、商品価値が無くなった。
【0028】 実施例2:コーヒーグミゼリーの調製(pH5.5) 処方 重量部 水あめ 79 砂糖 8 D-ソルビトール 10 水可溶性カラギナン 2 (カッパタイプ:イオタタイプ=2:8の割合で含有) コーヒーエキス(コーヒーエキスH*) 3 香料(コーヒーオイルA*) 0.2 水 15 合計 120.2
【0029】水あめ、ソルビトールの中に砂糖、水可溶
性カラギナンの粉体混合物を加え、均一に分散させた
後、水を加え加熱、沸騰させて水溶性固形分70%まで
煮詰める。コーヒーエキス、香料を加え、全体を均一に
混合後、型(カップ、スターチモールド等)に充填、6
0℃で8時間乾燥させて、水溶性固形分を70%から8
0%まで上昇させ、コーヒーグミゼリーを得た。得られ
たゼリーは、粘弾性に富み、高温でも手にべとつかない
ものとなった。
【0030】 実施例3:ノンシュガーグミキャンディーの調製(pH4.7) 処方 重量部 還元水あめ 110 水可溶性カラギナン 2.5 (カッパタイプ:イオタタイプ=3:7の割合で含有) 香料(ク゛レーフ゜フルーツエッセンスNO.56616*) 0.8 クエン酸三ナトリウム* 0.3 クエン酸(結晶)N* 0.2 水 15 合計 128.8
【0031】糖アルコールの中に水可溶性カラギナンを
加え、均一に分散させた後、水を加え加熱、沸騰させて
約3分間加熱溶解し、クエン酸三ナトリウムを添加し
て、水溶性固形分70%になるまで煮詰める。香料、ク
エン酸(結晶)N(50%水溶液として)を加え、全体
を均一に混合後、型(カップ、スターチモールド等)に
充填、60℃で8時間乾燥させて、水溶性固形分を70
%から80%まで上昇させ、ノンシュガーグミキャンデ
ィーを得た。得られたグミキャンディーは、粘弾性に富
み、高温でも手にべとつかないものとなった。
【0032】 実施例4:桜餅の調製(pH7.0) 処方 重量部 水あめ 54 グラニュー糖 37 水可溶性カラギナン 2.5 (カッパタイプ:イオタタイプ=1:9の割合で含有) 油脂 1.0 香料(サクラノ葉フレーバー*) 0.4 色素(SRレッド K*) 0.07 乳化剤 0.2 水 25 合計 120.17
【0033】水あめの中に水可溶性カラギナンを加え、
均一に分散させた後、水を加え加熱、沸騰させて約3分
間加熱溶解後、グラニュー糖を加え、水溶性固形分80
%まで煮詰める。予め加熱溶解しておいた油脂、香料、
色素、乳化剤を加え、全体を均一に混合後、型(カッ
プ、スターチモールド等)に充填、25℃で15時間乾
燥させて、水溶性固形分を70%から80%まで上昇さ
せ、桜餅を得た。得られた桜餅は粘弾性に富み、高温で
も手にべとつかないものとなった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水可溶性カラギナンを含有することを特徴
    とする、水分含量10〜40重量%の弾性食品組成物。
  2. 【請求項2】水可溶性カラギナンが、下記(1)〜(4): (1) 少なくとも50℃以下の水に溶解する (2) その1.5重量%水溶液が25℃条件下でゲル化し
    ない (3) ι−又はκ−タイプ、または両者の混合物である (4) カルシウムイオンを0.1重量%以下の割合で含有
    する のいずれか少なくとも1つの性質を有するものであるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の弾性食品組成物。
  3. 【請求項3】水可溶性カラギナンを1.0〜4.0重量
    %の割合で含有する請求項1又は2に記載の弾性食品組
    成物。
  4. 【請求項4】水溶性固形分が60〜90重量%である請
    求項1乃至3のいずれかに記載の弾性食品組成物。
  5. 【請求項5】ゲル強度がブルーム値として35〜240
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記
    載の弾性食品組成物。
  6. 【請求項6】水可溶性カラギナンと少なくとも甘味料を
    含む食品原料を混合して水に溶解する工程、該溶液を加
    熱し煮詰める工程、煮詰めた溶液を型に充填する工程、
    及び該成型された弾性食品組成物を乾燥する工程を有
    し、該乾燥工程が15〜70℃の条件で行われることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性食品
    組成物の調製方法。
  7. 【請求項7】型に充填する煮詰め液の水溶性固形分が5
    5〜80重量%であることを特徴とする請求項6記載の
    弾性食品組成物の調製方法。
  8. 【請求項8】乾燥を弾性食品組成物の水溶性固形分が6
    0〜90重量%となるまで行うことを特徴とする、請求
    項6又は7に記載の弾性食品組成物の調製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002360174A (ja) * 2001-06-07 2002-12-17 Sugimotoya Seika Kk グミキャンディの製造方法
JP2007526210A (ja) * 2003-04-14 2007-09-13 エフ エム シー コーポレーション 低粘度カラゲニンを含む均一な熱可逆性ゲル及びそれから製造される製品
JP2015080419A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 ユーハ味覚糖株式会社 果皮を含む果肉様食感および果実様外観を有する菓子

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