JP2001352155A - フレキシブル配線板および電子部品の実装方法 - Google Patents

フレキシブル配線板および電子部品の実装方法

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JP2001352155A
JP2001352155A JP2000106336A JP2000106336A JP2001352155A JP 2001352155 A JP2001352155 A JP 2001352155A JP 2000106336 A JP2000106336 A JP 2000106336A JP 2000106336 A JP2000106336 A JP 2000106336A JP 2001352155 A JP2001352155 A JP 2001352155A
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flexible wiring
layer
insulating layer
opening
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JP2000106336A
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Hiroshi Yamazaki
博司 山崎
Mineyoshi Hasegawa
峰快 長谷川
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだによる接合において、超音波洗浄を行
なっても断線を生じることのない、フレキシブル配線
板、および、そのフレキシブル配線板に電子部品を実装
するための実装方法を提供すること。 【解決手段】 導体層3における配線部5とパッド部6
との間の連続部分12をカバー層4によって被覆するよ
うにする。そうすれば、超音波洗浄処理において、その
連続部分12に純水が浸入することがなく、そのため、
キャビテーションの発生によってこの連続部分12にク
ラックが生ずることを、有効に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブル配線
板、および、そのフレキシブル配線板に電子部品を実装
するための実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フレキシブル配線板に、半導
体素子、抵抗素子、コンデンサ、LEDなどの電子部品
を実装する場合には、フレキシブル配線板および電子部
品の各端子間をはんだにより接合することがよく行なわ
れている。
【0003】はんだ接合によって、フレキシブル配線板
に電子部品を実装する場合には、フレキシブル配線板の
導体パターンとして形成されるパッドに、はんだめっき
層、Ni/Auめっき層、Snめっき層などの金属めっ
き層を形成するとともに、電子部品の端子にも、はんだ
めっき層、Auめっき層、Snめっき層などの金属めっ
き層を形成して、これら金属めっき層を位置合わせした
状態で、電子部品をフレキシブル配線板に仮固定し、は
んだリフロー装置などを用いて、これら金属めっき層の
間をはんだにより接合するようにしている。
【0004】そして、このような、はんだ接合による電
子部品のフレキシブル配線板への実装においては、通
常、はんだによって接合した後に、はんだおよびフラッ
クスの残渣を除去するために、超音波洗浄が実施されて
いる。この超音波洗浄は、例えば、電子部品が実装され
たフレキシブル配線板を、純水中に浸漬して、40kH
zで30秒間、超音波洗浄処理するようにして行なわれ
ている。
【0005】一方、従来のフレキシブル配線板におい
て、このようなはんだ接合するための金属めっき層は、
図6に示すように、カバー層23を、導体パターン21
として形成されるパッド22の周縁部がすべて露出する
ように開口して、その開口部24内に形成するようにし
ている。そのため、カバー層23の開口部24には、パ
ッド22に接続されている配線25が、パッド22とと
もに露出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した超音
波洗浄においては、金属めっき層が形成される部分にお
いて、パッド22と配線25との接続部分26にクラッ
クを生じて、断線してしまう場合がある。
【0007】すなわち、超音波洗浄においては、超音波
によりフレキシブル配線板が処理周波数で共振し、フレ
キシブル配線板における電子部品の実装部分とそれ以外
の部分との間に振動差が生じることにより、パッド22
と配線25との接続部分26に、純水が浸入して、キャ
ビテーションが発生する。また、これと同時に、溶存酸
素の圧縮時に発生する熱と酸素の作用により接続部分2
6の導体が急激に酸化され、酸化された皮膜がキャビテ
ーションの衝撃波により剥ぎとられ、導体の表面が露出
する。そして、露出した導体の表面が、このような酸化
および剥離を繰り返すことにより、孔食が発生し、これ
によってクラックを生じて、その結果、断線を引き起こ
してしまう場合がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、はんだによる接合に
おいて、超音波洗浄を行なっても断線を生じることのな
い、フレキシブル配線板、および、そのフレキシブル配
線板に電子部品を実装するための実装方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、所定の回路パターンとして形成されてい
る導体層が、絶縁層によって被覆されているフレキシブ
ル配線板において、前記回路パターンは、信号伝達回路
と、その信号伝達回路に連続して形成される電極部とを
有し、前記絶縁層には、前記絶縁層が前記信号伝達回路
と前記電極部とが連続する連続部分を被覆するような状
態で、前記電極部を露出させる開口部が形成されてお
り、前記絶縁層の開口部に露出する前記電極部には、は
んだによって電子部品と接合するためのはんだ接合層が
形成されていることを特徴としている。
【0010】また、本発明のフレキシブル配線板におい
ては、前記電極部が、前記信号伝達回路の幅よりも広く
形成されており、かつ、前記電極部における少なくとも
1つの側縁部が、前記連続部分を含む1つの辺として形
成され、前記絶縁層には、前記絶縁層がその側縁部を被
覆するような状態で、前記開口部が形成されていてもよ
い。
【0011】また、本発明のフレキシブル配線板におい
ては、前記電極部が、前記信号伝達回路の幅よりも広く
形成されており、かつ、前記電極部における少なくとも
1つの側縁部が、前記連続部分に向かってその幅が次第
に狭くなるように形成され、前記絶縁層には、前記絶縁
層がその側縁部の少なくとも途中までを被覆するような
状態で、前記開口部が形成されていてもよい。
【0012】また、本発明のフレキシブル配線板におい
ては、前記絶縁層には、前記絶縁層が前記電極部の周縁
部のすべてを被覆するような状態で、前記開口部が形成
されていてもよい。
【0013】また、本発明のフレキシブル配線板におい
ては、前記はんだ接合層が、はんだめっき層、Ni/A
uめっき層、または、Snめっき層であることが好まし
い。
【0014】さらに、本発明は、フレキシブル配線板に
電子部品を実装するための実装方法であって、請求項1
〜4のいずれかに記載のフレキシブル配線板を用意する
工程と、前記フレキシブル配線板のはんだ接合層と、前
記電子部品の端子とを、はんだによって接合する工程
と、接合された部分を超音波洗浄する工程とを含んでな
る、電子部品の実装方法をも含むものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のフレキシブル配
線板の一実施形態を示す要部断面図、図2は、図1に示
すフレキシブル配線板の要部平面図である。
【0016】図1において、このフレキシブル配線板1
は、絶縁体からなるベース層2の上に、導体層3が形成
されている。
【0017】ベース層2は、フレキシブル配線板の絶縁
体として通常使用される、例えば、ポリイミド、ポリエ
ーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化
ビニルなどの樹脂が用いられ、好ましくは、ポリイミド
が用いられる。また、ベース層2の厚みは、特に制限は
ないが、通常、1〜100μm、好ましくは、5〜50
μmである。
【0018】また、導体層3は、フレキシブル配線板の
導体として通常使用される、例えば、金、銀、銅、白
金、鉛、錫、ニッケル、コバルト、インジウム、ロジウ
ム、クロム、タングステン、ルテニウム、および、はん
だ、ステンレスなどの金属箔が用いられ、好ましくは、
銅箔が用いられる。また、導体層3の厚みは、特に制限
はないが、通常、1〜50μm、好ましくは、2〜35
μmである。
【0019】また、図2に示すように、この導体層3
は、信号伝達回路としての配線部5と、電極部としての
パッド部6とを有する所定の回路パターンとして形成さ
れている。配線部5は、所定の幅を有する線状をなし、
各部に信号を伝達するために所定のパターン(図2には
現れていない。)として形成されている。パッド部6
は、電子部品と接合するために、配線部5の幅よりも広
い略矩形状をなし、配線部5の端縁部に連続して形成さ
れている。
【0020】このような回路パターンとして、導体層3
をベース層2の上に形成するには、例えば、サブトラク
ティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法などの
公知のパターンニング法が用いられる。例えば、サブト
ラクティブ法では、上記した樹脂をドライフィルムなど
に成形することによりベース層2を形成した後、そのベ
ース層2の表面に、上記した金属箔を、接着剤を介して
貼着し、次いで、その金属箔の上に、配線部5およびパ
ッド部6を有する所定の回路パターンに対応させてエッ
チングレジストを形成し、このエッチングレジストをレ
ジストとして、金属箔をエッチングした後、エッチング
レジストを除去することにより、導体層3を形成すれば
よい。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、エ
ポキシ−ニトリルブチルゴム系接着剤、エポキシ−アク
リルゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ブチラール系接
着剤、ウレタン系接着剤など、公知の接着剤が用いられ
る。また、金属箔の表面に、ポリアミド酸溶液などの単
量体の樹脂溶液を成膜し、これを乾燥硬化させることに
よりベース層2を形成した後、金属箔の上に、配線部5
およびパッド部6を有する所定の回路パターンに対応さ
せてエッチングレジストを形成し、このエッチングレジ
ストをレジストとして、金属箔をエッチングした後、エ
ッチングレジストを除去することにより、導体層3を形
成してもよい。
【0021】また、例えば、アディティブ法では、上記
した樹脂をドライフィルムなどに成形することによりベ
ース層2を形成した後、そのベース層2の表面に、配線
部5およびパッド部6を有する所定の回路パターンと逆
パターンでめっきレジストを形成し、次いで、ベース層
2におけるめっきレジストが形成されていない表面に、
めっきをした後、めっきレジストを除去することによ
り、導体層3を形成すればよい。
【0022】また、例えば、セミアディティブ法では、
まず、上記した樹脂をドライフィルムなどに成形するこ
とによりベース層2を形成した後、そのベース層2の表
面に、下地となる導体の薄膜を真空蒸着法などにより形
成して、次いで、この下地の表面に、配線部5およびパ
ッド部6を有する所定の回路パターンと逆パターンでめ
っきレジストを形成した後、下地におけるめっきレジス
トが形成されていない表面に、めっきをした後、めっき
レジストおよびそのめっきレジストが積層されていた下
地を除去することにより、導体層3を形成すればよい。
【0023】なお、図1には、上記したサブトラクティ
ブ法において用いられるベース層2と導体層3との間に
介在される接着剤層は、省略して示されている。
【0024】また、このフレキシブル配線板1では、導
体層3の上に、絶縁体からなる絶縁層としてのカバー層
4が被覆されている。このカバー層4は、ベース層2と
同様の樹脂が用いられ、また、その厚さも、ベース層2
と同様である。カバー層4は、図2に示すように、導体
層3の配線部5を覆うように形成されるとともに、パッ
ド部6に対応する部分には、パッド部6を露出させるた
めの開口部としてのオープニング7が形成されている。
より具体的には、この開口部7は、パッド部6よりもや
や小さい相似形状で開口形成されている。そのため、図
2に示すように、パッド部6の周縁部のすべてが、オー
プニング7の周縁部のカバー層4によって被覆されてお
り、そのオープニング7内に、パッド部6におけるカバ
ー層4によって被覆されていない内側部分が露出してい
る。(なお、図2においては、後述する金属めっき層8
がその上に形成されている。)このようなカバー層4に
よって導体層3を被覆するには、例えば、予め、上記し
た樹脂をドライフィルムなどに成形することによりフィ
ルム状のカバー層4を形成するとともに、パッド部6に
対応する所定の位置に、パッド6よりも小さい相似形状
でオープニング7を穿孔しておき、このようなオープニ
ング7を有するカバー層4を、接着剤(図1において接
着剤層9として現れている。)を介して、導体層3およ
び導体層3が形成されていないベース層2の上から貼着
すればよい。カバー層4を穿孔するには、例えば、打ち
抜き、ドリル穿孔、レーザーアブレーション法、化学エ
ッチング法、プラズマエッチング法など公知の穿孔方法
が用いられる。また、接着剤は、上記したベース層2と
導体層3との貼着に用いられる接着剤と同様のものが用
いられ、また、その厚さは、通常、1〜50μm、好ま
しくは、5〜30μmである。さらに、カバー層4の貼
着は、用いられる接着剤の種類に応じて加熱圧着するこ
とが好ましい。なお、加熱圧着すると、図1に示すよう
に、加熱圧着時の熱および圧力により、接着剤層9が、
オープニング7の内側に少しはみだすようになる。
【0025】また、カバー層4の形成は、フィルム状に
成形した樹脂のドライフィルムを接着剤を介して貼着し
た後に、例えば、レーザーアブレーション法、化学エッ
チング法、プラズマエッチング法などによって、オープ
ニング7を穿孔するようにしてもよく、また、例えば、
ベース層2の形成と同様に、導体層3の表面に、ポリア
ミド酸溶液などの単量体の樹脂溶液を成膜し、これを乾
燥硬化させた後、例えば、レーザーアブレーション法、
化学エッチング法、プラズマエッチング法などによっ
て、オープニング7を穿孔するようにしてもよい。
【0026】そして、このフレキシブル配線板1では、
カバー層4のオープニング7内に露出するパッド部6の
表面に、はんだによって電子部品と接合するためのはん
だ接合層としての金属めっき層8が形成されている。こ
の金属めっき層8の形成は、電子部品と接合するために
通常使用される金属めっきであれば、特に制限されない
が、例えば、はんだ、Ni/AuまたはSnなどを、電
解めっきまたは無電解めっきすることにより、はんだめ
っき層、Ni/Auめっき層またはSnめっき層として
形成することが好ましい。これらの金属めっき層8であ
れば、はんだによって電子部品と良好に接合され、接続
信頼性を向上させることができる。また、この金属めっ
き層8の厚みは、特に制限はないが、通常、0.01〜
20μm、好ましくは、はんだめっき層の場合は、1〜
20μm、Ni/Auめっき層またはSnめっき層の場
合は、0.01〜2μmである。なお、金属めっき層8
には、さらに、必要により、ベンゾトリアゾール系、ア
ルキルイミダゾール系、アルキルベンズイミダゾール系
などの耐熱プリフラックスを塗布してもよい。
【0027】そして、このような本実施形態のフレキシ
ブル配線板1には、半導体素子、抵抗素子、コンデン
サ、LEDなどの電子部品が実装される。フレキシブル
配線板1に電子部品を実装するには、例えば、図3に示
すように、フレキシブル配線板1の金属めっき層8に電
子部品の端子部11をはんだ16により接合する。な
お、電子部品の端子部11は、はんだめっき層、Auめ
っき層、Snめっき層などの金属めっき層により形成さ
れている。はんだ16による接合は、例えば、フレキシ
ブル配線板1の金属めっき層8と、電子部品の端子部1
1とを位置合わせした状態で、電子部品をフレキシブル
配線板1に仮固定し、はんだリフロー装置などを用い
て、これら金属めっき層8と端子部11とをはんだ16
により接合すればよい。
【0028】そして、はんだによって接合した後に、は
んだおよびフラックスの残渣を除去するために超音波洗
浄を行なう。この超音波洗浄は、例えば、電子部品が実
装されたフレキシブル配線板1を、純水中に浸漬して、
20〜100kHzで10〜120秒間、超音波洗浄処
理すればよい。
【0029】この超音波洗浄処理において、本実施形態
のフレキシブル配線板1では、パッド部6の周縁部のす
べてが、オープニング7の周縁部のカバー層4によって
被覆されているので、超音波により、フレキシブル配線
板1における電子部品の実装部分とそれ以外の部分との
間に振動差が生じても、導体層3における配線部5とパ
ッド部6との間の連続部分12に純水が浸入することが
なく、そのため、キャビテーションの発生によってこの
連続部分12にクラックが生ずることが、有効に防止さ
れている。したがって、本実施形態のフレキシブル配線
板1は、超音波洗浄を行なっても配線部5を断線させる
ことがなく、はんだ接合による良好な接続信頼性を確保
して、電子部品を良好に実装することができる。
【0030】また、以上の説明では、図2に示すよう
に、カバー層4のオープニング7を、パッド部6よりも
やや小さい相似形状で開口形成して、パッド部6の周縁
部のすべてを、オープニング7の周縁部のカバー層4に
よって被覆するように形成したが、少なくとも、導体層
3における配線部5とパッド部6との間の連続部分12
がカバー層4によって被覆されていればよく、例えば、
図4に示すように、カバー層4のオープニング7を、パ
ッド部6における連続部分12を含む側縁部のみを被覆
して、その他の側縁部を露出させるような形状に開口形
成して、パッド部6における連続部分12を含む側縁部
の辺13のみを、オープニング7の周縁部のカバー層4
によって被覆し、パッド部6のその他の部分を露出させ
るようにしてもよい。
【0031】また、例えば、図5に示すように、パッド
部6における配線部5側の側縁部を、配線部5との間の
連続部分12に向けて、その幅が次第に狭くなるような
テーパ状の先細部14として形成するとともに、カバー
層4のオープニング7を、パッド部6における先細部1
4の途中までを被覆して、その他の側縁部を露出させる
ような形状に開口形成して、パッド部6における連続部
分12を含む先細部14の途中までを、オープニング7
の周縁部のカバー層4によって被覆し、パッド部6のそ
の他の部分を露出させるようにしてもよい。
【0032】なお、図4および図5に示すような実施形
態であっても、導体層3における配線部5とパッド部6
との間の連続部分12をカバー層4によって被覆するこ
とはできるが、図4および図5に示す実施形態では、パ
ッド部6における配線部5側の側縁部以外の側縁部が露
出しているので、それらの側縁部にキャビテーションの
作用によるクラックが生ずるおそれがあることから、図
2に示す実施形態がより好適である。
【0033】また、図2および図4に示すように、パッ
ド部6における配線部5側の側縁部から、カバー層4の
オープニング7の周縁部までの長さ、すなわち、エッジ
被覆幅15は、5μm以上、好ましくは、50μm以上
であり、通常は、5〜300μm、好ましくは、50〜
300μmである。それより小さいと、超音波洗浄時に
おいて、純水がカバー層4とパッド部6との界面に浸入
して、カバー層4が剥離する場合がある。また、上限は
特にないが、あまりにエッジ被覆幅15が大きいと、は
んだリフロー時に、カバー層4およびその下の導体層3
にその熱が伝達されて、はんだの接合不良が生じる場合
がある。
【0034】また、以上の説明では、パッド部6を略矩
形状に形成したが、その形状は特に制限されず、例え
ば、円板状、三角形状、あるいは、その他の多角形状で
あってもよい。また、配線部5の一側縁部に形成される
ものに限らず、配線部5の途中に形成されていてもよ
い。その場合には、複数の配線部5と連続する各接続部
分12が、カバー層4によって被覆される。
【0035】また、以上の説明では、オープニング7を
カバー層4に形成したが、例えば、ベース層2に形成し
てもよく、あるいは、ベース層2およびカバ−層4の両
方に形成してもよい。
【0036】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および
比較例に限定されることはない。 1)フレキシブル配線板の作製 実施例1〜3 まず、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(ベース
層)に、エポキシ系接着剤を厚さ10μmで塗布し、そ
の上に、厚さ18μmの圧延銅箔(導体層)を貼着した
後、加圧硬化させることにより基材を作製した。そし
て、この基材に、サブトラクティブ法により、配線部お
よびパッド部を有する所定の回路パターンを形成した。
なお、配線部は、その幅を100μmとし、パッド部
は、その長手方向の長さを1400μm、その幅方向の
長さを1150μmの矩形状として形成した。
【0037】次いで、厚さ12.5μmのポリイミドフ
ィルム(カバー層)に、エポキシ系接着を厚さ15μm
で塗布した後、そのポリイミドフィルムにおける所定の
位置を金型で打ち抜くことにより、パッド部よりもやや
小さい相似形状のオープニングを形成することによりカ
バーレイを作製した。
【0038】そして、基材にカバーレイを、パッド部の
周縁部のすべてを、オープニングの周縁部のカバーレイ
が被覆するような状態(エッジ被覆幅150μm)で貼
着し、加熱圧着した後、オープニングに露出するパッド
部に、電解めっきにより厚さ15μmのはんだめっき層
を形成することにより、フレキシブル配線板Aを作製し
た。このフレキシブル配線板Aは、図2に示す実施形態
に相当する。
【0039】実施例2 カバーレイのオープニングを、パッド部における連続部
分を含む側縁部のみを被覆して、その他の側縁部を露出
させるような矩形状に開口形成して、基材にカバーレイ
を、パッド部における連続部分を含む側縁部の辺のみ
を、オープニングの周縁部のカバー層によって被覆し、
パッド部のその他の部分が露出するように貼着した以外
は、実施例1と同様の方法により、フレキシブル配線板
Bを作製した。このフレキシブル配線板Bは、図4に示
す実施形態に相当する。
【0040】実施例3 パッド部における配線部側の側縁部を、配線部との間の
連続部分に向けて、その幅が次第に狭くなるようなテー
パ状の先細部として形成するとともに、カバーレイのオ
ープニングを、パッド部における先細部の途中までを被
覆して、その他の側縁部を露出させるような形状に開口
形成して、基材にカバーレイを、パッド部における連続
部分を含む先細部の途中までを、オープニングの周縁部
のカバー層によって被覆し、パッド部のその他の部分が
露出するように貼着した以外は、実施例1と同様の方法
により、フレキシブル配線板Cを作製した。このフレキ
シブル配線板Cは、図5に示す実施形態に相当する。
【0041】比較例1 カバーレイのオープニングを、パッド部よりもやや大き
い相似形状に開口形成して、基材にカバーレイを、パッ
ド部のすべての周縁部およびパッド部に連続する配線部
が露出するように貼着した以外は、実施例1と同様の方
法により、フレキシブル配線板Dを作製した。このフレ
キシブル配線板Dは、図6に示す従来の実施形態に相当
する。 2)評価 実施例1〜3および比較例1のフレキシブル配線板を、
下記の条件によって超音波洗浄し、サンプル数1000
個中においてクラックが発生した個数を求めた。その結
果を表1に示す。
【0042】超音波洗浄条件:40kHz、30秒およ
び60秒
【0043】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜3のフレキシブル
配線板は、比較例1のフレキシブル配線板に比べて、ク
ラック発生率が極端に少なく、はんだ接合後の超音波洗
浄に十分に耐え得ることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のフレキシブ
ル配線板は、絶縁層が、電極部と信号伝達回路とが連続
する連続部分を被覆しているので、はんだ接合により電
子部品を実装する場合には、超音波洗浄時において、超
音波により、フレキシブル配線板における電子部品の実
装部分とそれ以外の部分との間に振動差が生じても、導
体層における信号伝達回路と電極部との間の連続部分に
純水が浸入することはなく、そのため、キャビテーショ
ンの発生によってこの連続部分にクラックが生じること
が、有効に防止される。したがって、接合時における断
線が生じることなく、はんだ接合による良好な接続信頼
性を確保して、電子部品を良好に実装することができ
る。
【0045】特に、絶縁層が、電極部の周縁部のすべて
を被覆していると、電極部の周縁部のすべてが、キャビ
テーションの作用を受けないため、クラックの発生が一
層有効に防止され、一層良好な接続信頼性を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブル配線板の一実施形態を示
す要部側断面図である。
【図2】図1に示すフレキシブル配線板の要部平面図で
ある。
【図3】図1に示すフレキシブル配線板に電子部品を実
装する工程を示す要部側断面図である。
【図4】図2に示す実施形態と異なる実施形態のフレキ
シブル配線板の要部平面図である。
【図5】図2および図3に示す実施形態と異なる実施形
態のフレキシブル配線板の要部平面図である。
【図6】従来のフレキシブル配線板の要部平面図であ
る。
【符号の説明】
1 フレキシブル配線板 3 導体層 4 カバー層 5 配線部 6 パッド部 7 オープニング 8 金属めっき層 11 電子部品の端子 12 連続部分 13 辺 14 テーパ部 16 はんだ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E314 AA24 BB02 CC15 DD10 FF06 GG01 GG12 GG26 5E319 AA03 AA07 AB05 AC03 AC11 CC33 CD01 GG20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回路パターンとして形成されてい
    る導体層が、絶縁層によって被覆されているフレキシブ
    ル配線板において、 前記回路パターンは、信号伝達回路と、その信号伝達回
    路に連続して形成される電極部とを有し、 前記絶縁層には、前記絶縁層が前記信号伝達回路と前記
    電極部とが連続する連続部分を被覆するような状態で、
    前記電極部を露出させる開口部が形成されており、 前記絶縁層の開口部に露出する前記電極部には、はんだ
    によって電子部品と接合するためのはんだ接合層が形成
    されていることを特徴とする、フレキシブル配線板。
  2. 【請求項2】 前記電極部は、前記信号伝達回路の幅よ
    りも広く形成されており、かつ、前記電極部における少
    なくとも1つの側縁部が、前記連続部分を含む1つの辺
    として形成され、 前記絶縁層には、前記絶縁層がその側縁部を被覆するよ
    うな状態で、前記開口部が形成されていることを特徴と
    する、請求項1に記載のフレキシブル配線板。
  3. 【請求項3】 前記電極部は、前記信号伝達回路の幅よ
    りも広く形成されており、かつ、前記電極部における少
    なくとも1つの側縁部が、前記連続部分に向かってその
    幅が次第に狭くなるように形成され、 前記絶縁層には、前記絶縁層がその側縁部の少なくとも
    途中までを被覆するような状態で、前記開口部が形成さ
    れていることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシ
    ブル配線板。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層には、前記絶縁層が前記電極
    部の周縁部のすべてを被覆するような状態で、前記開口
    部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3の
    いずれかに記載のフレキシブル配線板。
  5. 【請求項5】 前記はんだ接合層が、はんだめっき層、
    Ni/Auめっき層、または、Snめっき層であること
    を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のフレキ
    シブル配線板。
  6. 【請求項6】 フレキシブル配線板に電子部品を実装す
    るための実装方法であって、 請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブル配線板を
    用意する工程と、 前記フレキシブル配線板のはんだ接合層と、前記電子部
    品の端子とを、はんだによって接合する工程と、 接合された部分を超音波洗浄する工程とを含んでなるこ
    とを特徴とする、電子部品の実装方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008118057A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Nec Saitama Ltd フレキシブルプリント配線基板
US7807932B2 (en) 2005-11-15 2010-10-05 Sharp Kabushiki Kaisha Printed circuit board and method for manufacturing the same
KR101600202B1 (ko) * 2014-12-09 2016-03-07 영풍전자 주식회사 회로기판의 구조

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