JP2001349854A - 電子分光装置における分析位置設定方法 - Google Patents
電子分光装置における分析位置設定方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光学顕微鏡を用いて特定した分析位置を実際
に分析することができる電子分光装置における分析位置
設定方法を提供すること。 【解決手段】 光学顕微鏡の光軸O上に位置している注
目領域Cが、図7に示すように、電子分光器の光軸O’
を横切りかつ光学顕微鏡の光軸O上を移動するように試
料ステージが移動される。そして、各ステージ位置に対
応して、注目領域Cを構成する元素に関する電子強度が
測定されて記憶される。そして、その記憶された情報に
基づいて、前記同定元素に関するラインプロファイルが
求められ、そのラインプロファイルに基づき、前記注目
領域Cのほぼ中心を基準分析位置A上に位置させるため
の試料ステージ位置が求められる。そして、その求めら
れた位置に試料ステージが移動されて分析が行われる。
に分析することができる電子分光装置における分析位置
設定方法を提供すること。 【解決手段】 光学顕微鏡の光軸O上に位置している注
目領域Cが、図7に示すように、電子分光器の光軸O’
を横切りかつ光学顕微鏡の光軸O上を移動するように試
料ステージが移動される。そして、各ステージ位置に対
応して、注目領域Cを構成する元素に関する電子強度が
測定されて記憶される。そして、その記憶された情報に
基づいて、前記同定元素に関するラインプロファイルが
求められ、そのラインプロファイルに基づき、前記注目
領域Cのほぼ中心を基準分析位置A上に位置させるため
の試料ステージ位置が求められる。そして、その求めら
れた位置に試料ステージが移動されて分析が行われる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、光電子分光装置
などの電子分光装置における分析位置設定方法に関す
る。
などの電子分光装置における分析位置設定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 光電子分光装置は、X線を試料表面に
照射し、試料から放出された光電子をエネルギーアナラ
イザなどから成る電子分光器でエネルギー測定すること
により、試料表面に存在する元素の同定、化学結合状態
および構造解析を行う装置である。
照射し、試料から放出された光電子をエネルギーアナラ
イザなどから成る電子分光器でエネルギー測定すること
により、試料表面に存在する元素の同定、化学結合状態
および構造解析を行う装置である。
【0003】この光電子分光装置を用いて試料表面上の
特定の部位を分析する場合、その分析位置の特定に光学
顕微鏡が一般的に用いられている。この光学顕微鏡は通
常、その光軸が、エネルギーアナライザに光電子を捕集
するための入射レンズによって決まる基準分析位置に交
錯するように位置合わせされて配置される。
特定の部位を分析する場合、その分析位置の特定に光学
顕微鏡が一般的に用いられている。この光学顕微鏡は通
常、その光軸が、エネルギーアナライザに光電子を捕集
するための入射レンズによって決まる基準分析位置に交
錯するように位置合わせされて配置される。
【0004】ここで、このような光学顕微鏡の位置合わ
せについて説明する。
せについて説明する。
【0005】まず、図1に示すような位置合わせのため
のテストサンプルが用意される。このテストサンプル
は、Alの円盤状基板上に、直径0.5mm程度のAu
粒子を固定したものである。
のテストサンプルが用意される。このテストサンプル
は、Alの円盤状基板上に、直径0.5mm程度のAu
粒子を固定したものである。
【0006】そして、図2に示すように、図1に示した
テストサンプルが試料ステージ上にセットされる。その
後、テストサンプル表面が基準高さz0、すなわち、上
述した入射レンズによって決まる基準分析位置Aの高さ
に位置するように、試料ステージがz方向へ移動され
る。この際、テストサンプルの表面は鏡面に仕上げられ
ていて凹凸がなく、また、テストサンプルの表面は試料
ステージの基準面と合わされているので、容易にテスト
サンプルの表面を基準分析位置Aの高さに合わせること
ができる。
テストサンプルが試料ステージ上にセットされる。その
後、テストサンプル表面が基準高さz0、すなわち、上
述した入射レンズによって決まる基準分析位置Aの高さ
に位置するように、試料ステージがz方向へ移動され
る。この際、テストサンプルの表面は鏡面に仕上げられ
ていて凹凸がなく、また、テストサンプルの表面は試料
ステージの基準面と合わされているので、容易にテスト
サンプルの表面を基準分析位置Aの高さに合わせること
ができる。
【0007】次に、Auに関する電子強度が測定される
ようにエネルギーアナライザの測定条件が設定された状
態で、試料表面にX線が照射される。そして、試料ステ
ージがxy方向に走査されて、測定されたAuのピーク
強度が最も高くなるxy位置に試料ステージが位置決め
される。
ようにエネルギーアナライザの測定条件が設定された状
態で、試料表面にX線が照射される。そして、試料ステ
ージがxy方向に走査されて、測定されたAuのピーク
強度が最も高くなるxy位置に試料ステージが位置決め
される。
【0008】このようにして、テストサンプル上のAu
粒子が前記基準分析位置Aに位置されると、このAu粒
子が光学顕微鏡の視野中央に来るように、光学顕微鏡の
位置合わせが行われる。この結果、図2に示すように、
光学顕微鏡は、その光軸Oが電子分光器の光軸O’上の
基準分析位置Aと交錯するように位置合わせされ、この
とき光学顕微鏡の焦点は基準分析位置Aに合わされてい
る。
粒子が前記基準分析位置Aに位置されると、このAu粒
子が光学顕微鏡の視野中央に来るように、光学顕微鏡の
位置合わせが行われる。この結果、図2に示すように、
光学顕微鏡は、その光軸Oが電子分光器の光軸O’上の
基準分析位置Aと交錯するように位置合わせされ、この
とき光学顕微鏡の焦点は基準分析位置Aに合わされてい
る。
【0009】以上、光学顕微鏡の位置合わせについて説
明したが、未知試料の分析時には、前記テストサンプル
に代えてその未知試料が試料ステージ上にセットされ
る。そして、光学顕微鏡を用いて、試料上の分析したい
位置が顕微鏡の視野中央に来るように、すなわち、分析
したい位置が前記基準分析位置Aに位置するように試料
ステージが移動されて、試料の分析が行われる。
明したが、未知試料の分析時には、前記テストサンプル
に代えてその未知試料が試料ステージ上にセットされ
る。そして、光学顕微鏡を用いて、試料上の分析したい
位置が顕微鏡の視野中央に来るように、すなわち、分析
したい位置が前記基準分析位置Aに位置するように試料
ステージが移動されて、試料の分析が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、分析位置
の特定に用いられる上述した光学顕微鏡は、電子分光器
の光軸O’と光学顕微鏡の光軸Oを同軸上に配置するこ
とが困難であるため、焦点深度が浅いものが使用され
る。
の特定に用いられる上述した光学顕微鏡は、電子分光器
の光軸O’と光学顕微鏡の光軸Oを同軸上に配置するこ
とが困難であるため、焦点深度が浅いものが使用され
る。
【0011】しかし、通常入手可能な光学顕微鏡では焦
点深度が±200μm程度ある。このため、図3に示す
ように、電子分光器の光軸O’と顕微鏡の光軸Oの開き
角をθ、分析試料上におけるx方向への分析位置の偏差
をδL、顕微鏡光軸上における前記基準分析位置Aから
の偏差をδdとすると、δL=δdsinθの偏差が存
在する。
点深度が±200μm程度ある。このため、図3に示す
ように、電子分光器の光軸O’と顕微鏡の光軸Oの開き
角をθ、分析試料上におけるx方向への分析位置の偏差
をδL、顕微鏡光軸上における前記基準分析位置Aから
の偏差をδdとすると、δL=δdsinθの偏差が存
在する。
【0012】例えば、δd=0.2mm、θ=45度で
あれば、分析試料上においてx方向に140μm程度の
分析位置のズレが生じる。このように従来においては、
せっかく光学顕微鏡を用いて分析位置を特定しても、そ
の部分が実際には分析されないという問題があった。
あれば、分析試料上においてx方向に140μm程度の
分析位置のズレが生じる。このように従来においては、
せっかく光学顕微鏡を用いて分析位置を特定しても、そ
の部分が実際には分析されないという問題があった。
【0013】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、光学顕微鏡を用いて特定した分析位
置を実際に分析することができる電子分光装置における
分析位置設定方法を提供することにある。
ので、その目的は、光学顕微鏡を用いて特定した分析位
置を実際に分析することができる電子分光装置における
分析位置設定方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成する本
発明の電子分光装置における分析位置設定方法は、試料
ステージ上に置かれた試料に一次線を照射するための一
次線照射手段と、その一次線照射によって試料から発生
した電子をエネルギー選別して、ある特定のエネルギー
を有する電子を取り出す電子分光器と、光軸が前記電子
分光器の光軸と交わるように配置され、かつ焦点がそれ
らの光軸の交点付近に合わされた試料観察用光学顕微鏡
を備えた電子分光装置を用意し、前記光学顕微鏡を用い
て、分析したい試料上の注目領域が光学顕微鏡の視野中
央に来るように、前記試料ステージを移動させ、試料に
一次線を照射し、その一次線照射によって試料から発生
した電子を前記電子分光器で検出して、前記注目領域を
構成する元素を同定し、その同定された元素に関する電
子強度が測定されるように、前記電子分光器の測定条件
を設定し、試料に一次線を照射すると共に、前記注目領
域が電子分光器の光軸を横切りかつ光学顕微鏡の光軸上
を移動するように、前記試料ステージを移動させ、その
ステージ移動に同期させて、前記同定元素に関する電子
強度を電子分光器で測定し、各ステージ位置に対応させ
てその電子強度を記憶させ、その記憶された情報に基づ
いて、前記同定元素に関するラインプロファイルを求
め、そのラインプロファイルに基づき、前記注目領域の
ほぼ中心を前記光軸交点上に位置させるための試料ステ
ージ位置を求め、その求めたステージ位置に試料ステー
ジを移動させることを特徴とする。
発明の電子分光装置における分析位置設定方法は、試料
ステージ上に置かれた試料に一次線を照射するための一
次線照射手段と、その一次線照射によって試料から発生
した電子をエネルギー選別して、ある特定のエネルギー
を有する電子を取り出す電子分光器と、光軸が前記電子
分光器の光軸と交わるように配置され、かつ焦点がそれ
らの光軸の交点付近に合わされた試料観察用光学顕微鏡
を備えた電子分光装置を用意し、前記光学顕微鏡を用い
て、分析したい試料上の注目領域が光学顕微鏡の視野中
央に来るように、前記試料ステージを移動させ、試料に
一次線を照射し、その一次線照射によって試料から発生
した電子を前記電子分光器で検出して、前記注目領域を
構成する元素を同定し、その同定された元素に関する電
子強度が測定されるように、前記電子分光器の測定条件
を設定し、試料に一次線を照射すると共に、前記注目領
域が電子分光器の光軸を横切りかつ光学顕微鏡の光軸上
を移動するように、前記試料ステージを移動させ、その
ステージ移動に同期させて、前記同定元素に関する電子
強度を電子分光器で測定し、各ステージ位置に対応させ
てその電子強度を記憶させ、その記憶された情報に基づ
いて、前記同定元素に関するラインプロファイルを求
め、そのラインプロファイルに基づき、前記注目領域の
ほぼ中心を前記光軸交点上に位置させるための試料ステ
ージ位置を求め、その求めたステージ位置に試料ステー
ジを移動させることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。
施の形態について説明する。
【0016】図4は、本発明の電子分光装置の一例を示
した図である。
した図である。
【0017】まず図4の装置構成について説明すると、
1は真空容器であり、真空容器1の内部、すなわち試料
室2は排気装置3によって超高真空に排気されている。
試料室2には試料ステージ4が配置されており、この試
料ステージ4は、ステージ駆動機構5によってx,yお
よびz方向に移動される。また、試料6を保持した試料
ホルダ7が試料ステージ4上にセットされている。
1は真空容器であり、真空容器1の内部、すなわち試料
室2は排気装置3によって超高真空に排気されている。
試料室2には試料ステージ4が配置されており、この試
料ステージ4は、ステージ駆動機構5によってx,yお
よびz方向に移動される。また、試料6を保持した試料
ホルダ7が試料ステージ4上にセットされている。
【0018】8は一次線照射手段であるX線源であり、
前記試料6にX線を照射するためのX線源8は、真空容
器1に取り付けられている。
前記試料6にX線を照射するためのX線源8は、真空容
器1に取り付けられている。
【0019】9は電子分光器であり、電子分光器9は真
空容器1に取り付けられている。この電子分光器9は、
X線照射によって試料6から発生した光電子を分光させ
るためのものである。そして、この電子分光器9は、試
料6からの光電子を減速させる上述した入射レンズ10
と、入射レンズ10からの光電子をエネルギー選別して
ある特定のエネルギーを有する光電子を取り出すエネル
ギーアナライザ11と、エネルギーアナライザ11で抽
出された光電子を検出する検出器12で構成されてい
る。図中O’は電子分光器9の光軸であり、光軸O’は
xz平面上に位置している。
空容器1に取り付けられている。この電子分光器9は、
X線照射によって試料6から発生した光電子を分光させ
るためのものである。そして、この電子分光器9は、試
料6からの光電子を減速させる上述した入射レンズ10
と、入射レンズ10からの光電子をエネルギー選別して
ある特定のエネルギーを有する光電子を取り出すエネル
ギーアナライザ11と、エネルギーアナライザ11で抽
出された光電子を検出する検出器12で構成されてい
る。図中O’は電子分光器9の光軸であり、光軸O’は
xz平面上に位置している。
【0020】また、13はズーム式のCCDカメラ付光
学顕微鏡であり、試料6を観察するための光学顕微鏡1
3は真空容器1に取り付けられていて、その焦点深度は
±200μm程度である。光学顕微鏡13の光軸Oはx
z平面上に位置していて、その光軸Oは、電子分光器9
の光軸O’上の前記基準分析位置Aと交錯している。ま
た、光学顕微鏡13の焦点はその基準分析位置A近傍に
合わされており、このような光学顕微鏡13の位置合わ
せは上述した方法による。なお、図4中θは、電子分光
器9の光軸O’と顕微鏡13の光軸Oの開き角である。
学顕微鏡であり、試料6を観察するための光学顕微鏡1
3は真空容器1に取り付けられていて、その焦点深度は
±200μm程度である。光学顕微鏡13の光軸Oはx
z平面上に位置していて、その光軸Oは、電子分光器9
の光軸O’上の前記基準分析位置Aと交錯している。ま
た、光学顕微鏡13の焦点はその基準分析位置A近傍に
合わされており、このような光学顕微鏡13の位置合わ
せは上述した方法による。なお、図4中θは、電子分光
器9の光軸O’と顕微鏡13の光軸Oの開き角である。
【0021】14はX線制御手段であり、X線制御手段
14は、前記X線源8を制御するものである。
14は、前記X線源8を制御するものである。
【0022】また、15はエネルギーアナライザ制御手
段であり、エネルギーアナライザ制御手段15は、エネ
ルギーアナライザ11の分光エネルギーを制御したり、
入射レンズ10のレンズ条件を制御するものである。1
6は光電子計測手段であり、光電子計測手段16は検出
器12の出力を受けて、エネルギーアナライザ11で抽
出された光電子をエネルギー別に計数するものである。
段であり、エネルギーアナライザ制御手段15は、エネ
ルギーアナライザ11の分光エネルギーを制御したり、
入射レンズ10のレンズ条件を制御するものである。1
6は光電子計測手段であり、光電子計測手段16は検出
器12の出力を受けて、エネルギーアナライザ11で抽
出された光電子をエネルギー別に計数するものである。
【0023】17は顕微鏡像表示手段であり、顕微鏡像
表示手段17は、試料の光学像が結像される光学顕微鏡
13のCCDカメラの出力を受けると共に、光学顕微鏡
13のレンズ条件を制御するものである。
表示手段17は、試料の光学像が結像される光学顕微鏡
13のCCDカメラの出力を受けると共に、光学顕微鏡
13のレンズ条件を制御するものである。
【0024】また、18はステージ制御手段であり、ス
テージ制御手段18は前記ステージ駆動機構5を制御す
るものである。
テージ制御手段18は前記ステージ駆動機構5を制御す
るものである。
【0025】上述した構成14〜18は中央制御装置1
9に接続されており、中央制御装置19はそれらの構成
を制御するものである。また、表示手段20と、キーボ
ードやマウスを備えた入力手段21が中央制御装置19
に接続されている。22はラインプロファイル測定手段
であり、これは中央制御装置19の一部を構成してい
る。
9に接続されており、中央制御装置19はそれらの構成
を制御するものである。また、表示手段20と、キーボ
ードやマウスを備えた入力手段21が中央制御装置19
に接続されている。22はラインプロファイル測定手段
であり、これは中央制御装置19の一部を構成してい
る。
【0026】以上、図4の装置構成について説明した
が、以下、このような装置における分析位置設定につい
て説明する。
が、以下、このような装置における分析位置設定につい
て説明する。
【0027】まずオペレータは、入力手段21により、
試料6の光学像を表示手段20の画面上に表示させる指
示を行う。この指示を受けた中央制御装置19は、光学
顕微鏡13のCCDカメラの出力が供給される顕微鏡像
表示手段17の出力に基づき、試料6の光学像を表示手
段20の画面上に表示させる。なお、このとき、光学顕
微鏡13の焦点深度を最短にするために、そのズーム倍
率は最高倍に設定されている。
試料6の光学像を表示手段20の画面上に表示させる指
示を行う。この指示を受けた中央制御装置19は、光学
顕微鏡13のCCDカメラの出力が供給される顕微鏡像
表示手段17の出力に基づき、試料6の光学像を表示手
段20の画面上に表示させる。なお、このとき、光学顕
微鏡13の焦点深度を最短にするために、そのズーム倍
率は最高倍に設定されている。
【0028】そしてオペレータは、この光学像を見なが
ら試料ステージ4を移動させて、明らかに試料基板であ
る領域Bを探す。この試料ステージ4の移動は入力手段
21を用いて行われ、オペレータが入力手段21により
試料ステージ4の移動を指示すると、この指示を受けた
中央制御装置19は、試料ステージ4をその指示された
方向に指示された量だけ移動させるためのステージ移動
信号をステージ制御手段18に送る。このステージ移動
信号を受け取ったステージ制御手段18は、その信号に
基づいてステージ駆動機構5を駆動させるので、試料ス
テージ4はオペレータが指示したように移動する。
ら試料ステージ4を移動させて、明らかに試料基板であ
る領域Bを探す。この試料ステージ4の移動は入力手段
21を用いて行われ、オペレータが入力手段21により
試料ステージ4の移動を指示すると、この指示を受けた
中央制御装置19は、試料ステージ4をその指示された
方向に指示された量だけ移動させるためのステージ移動
信号をステージ制御手段18に送る。このステージ移動
信号を受け取ったステージ制御手段18は、その信号に
基づいてステージ駆動機構5を駆動させるので、試料ス
テージ4はオペレータが指示したように移動する。
【0029】このようにして、オペレータは試料基板領
域Bを探すと、その基板領域Bが図5に示すように表示
画面中央に来るように、すなわち、その基板領域Bが光
学顕微鏡13の視野中央に来るように、入力手段21を
用いて試料ステージ4を移動させる。この結果、基板領
域Bは光学顕微鏡13の光軸O上に位置する。
域Bを探すと、その基板領域Bが図5に示すように表示
画面中央に来るように、すなわち、その基板領域Bが光
学顕微鏡13の視野中央に来るように、入力手段21を
用いて試料ステージ4を移動させる。この結果、基板領
域Bは光学顕微鏡13の光軸O上に位置する。
【0030】そして、オペレータが入力手段21により
分析開始を指示すると、中央制御装置19は、X線を試
料表面に照射するための制御信号をX線源制御手段14
に送ると共に、エネルギーアナライザ11の分光エネル
ギーを掃引させるための制御信号をエネルギーアナライ
ザ制御手段15に送る。すると、X線源制御手段14
は、X線を発生させるようにX線源8を制御するので、
X線源8からX線が発生する。
分析開始を指示すると、中央制御装置19は、X線を試
料表面に照射するための制御信号をX線源制御手段14
に送ると共に、エネルギーアナライザ11の分光エネル
ギーを掃引させるための制御信号をエネルギーアナライ
ザ制御手段15に送る。すると、X線源制御手段14
は、X線を発生させるようにX線源8を制御するので、
X線源8からX線が発生する。
【0031】このX線照射を受けた試料からは光電子が
発生し、前記基板領域Bからの光電子は、入射レンズ1
0を介してエネルギーアナライザ11に導かれる。そし
て、その光電子はエネルギーアナライザ11でエネルギ
ー選別されて、検出器12で検出される。この検出器1
2の出力は光電子計測手段16に送られ、光電子計測手
段16は、エネルギーアナライザ11の分光エネルギー
を参照して、エネルギーアナライザ11で抽出された光
電子をエネルギー別に計数する。
発生し、前記基板領域Bからの光電子は、入射レンズ1
0を介してエネルギーアナライザ11に導かれる。そし
て、その光電子はエネルギーアナライザ11でエネルギ
ー選別されて、検出器12で検出される。この検出器1
2の出力は光電子計測手段16に送られ、光電子計測手
段16は、エネルギーアナライザ11の分光エネルギー
を参照して、エネルギーアナライザ11で抽出された光
電子をエネルギー別に計数する。
【0032】そして、中央制御装置19は、光電子計測
手段16の計測結果に基づき、横軸に運動エネルギー、
縦軸に電子強度をとった前記基板領域Bについてのスペ
クトルを作成する。このスペクトルは、中央制御装置1
9の記憶部に記憶される。
手段16の計測結果に基づき、横軸に運動エネルギー、
縦軸に電子強度をとった前記基板領域Bについてのスペ
クトルを作成する。このスペクトルは、中央制御装置1
9の記憶部に記憶される。
【0033】このようにして、基板領域Bに関するスペ
クトルが得られると、次にオペレータは、表示手段20
の画面上に表示されている試料6の光学像を見ながら、
入力手段21を用いて試料ステージ4を移動させて、分
析したい試料上の注目領域Cを探す。
クトルが得られると、次にオペレータは、表示手段20
の画面上に表示されている試料6の光学像を見ながら、
入力手段21を用いて試料ステージ4を移動させて、分
析したい試料上の注目領域Cを探す。
【0034】そして、オペレータは分析したい試料上の
注目領域Cを探すと、その注目領域Cが図6に示すよう
に表示画面中央に来るように、すなわち、その注目領域
Cが光学顕微鏡13の視野中央に来るように、入力手段
21を用いて試料ステージ4を移動させる。この結果、
注目領域Cは光学顕微鏡13の光軸O上に位置する。し
かし、上述したように、光学顕微鏡13の焦点深度は±
200μm程度あるので、注目領域Cの中心が前記基準
分析位置A上に位置しているとは限らない。
注目領域Cを探すと、その注目領域Cが図6に示すよう
に表示画面中央に来るように、すなわち、その注目領域
Cが光学顕微鏡13の視野中央に来るように、入力手段
21を用いて試料ステージ4を移動させる。この結果、
注目領域Cは光学顕微鏡13の光軸O上に位置する。し
かし、上述したように、光学顕微鏡13の焦点深度は±
200μm程度あるので、注目領域Cの中心が前記基準
分析位置A上に位置しているとは限らない。
【0035】そこでオペレータは、入力手段21によ
り、前記基準分析位置Aを中心とするxy平面上におけ
るエネルギーアナライザの分析領域の径Sを、次式を満
足する程度の大きさに設定する指示を行う。
り、前記基準分析位置Aを中心とするxy平面上におけ
るエネルギーアナライザの分析領域の径Sを、次式を満
足する程度の大きさに設定する指示を行う。
【0036】S≒2(光学顕微鏡の前方焦点深度+後方
焦点深度)×sinθ例えば、オペレータがS=400
μmに設定する指示を行うと、この指示を受けた中央制
御装置19は、S=400μmとするための制御信号を
エネルギーアナライザ制御手段15に送る。すると、エ
ネルギーアナライザ制御手段15は、その信号に基づい
て入射レンズ10のレンズ条件を制御するので、エネル
ギーアナライザの分析領域の径Sは400μmに設定さ
れる。なお、通常の試料分析においては、その径Sは1
00μm程度に設定されるが、この場合、上述した焦点
深度による分析位置のズレがあっても前記注目領域Cの
分析が行われるように、エネルギーアナライザの分析領
域の径は400μmに大きく設定されている。
焦点深度)×sinθ例えば、オペレータがS=400
μmに設定する指示を行うと、この指示を受けた中央制
御装置19は、S=400μmとするための制御信号を
エネルギーアナライザ制御手段15に送る。すると、エ
ネルギーアナライザ制御手段15は、その信号に基づい
て入射レンズ10のレンズ条件を制御するので、エネル
ギーアナライザの分析領域の径Sは400μmに設定さ
れる。なお、通常の試料分析においては、その径Sは1
00μm程度に設定されるが、この場合、上述した焦点
深度による分析位置のズレがあっても前記注目領域Cの
分析が行われるように、エネルギーアナライザの分析領
域の径は400μmに大きく設定されている。
【0037】こうして、エネルギーアナライザの分析領
域サイズが変更設定されると、オペレータは入力手段2
1により分析開始を指示する。すると、中央制御装置1
9は、X線を試料表面に照射するための制御信号をX線
源制御手段14に送ると共に、エネルギーアナライザ1
1の分光エネルギーを掃引させるための制御信号をエネ
ルギーアナライザ制御手段15に送る。このため、前記
X線源8からX線が発生する。
域サイズが変更設定されると、オペレータは入力手段2
1により分析開始を指示する。すると、中央制御装置1
9は、X線を試料表面に照射するための制御信号をX線
源制御手段14に送ると共に、エネルギーアナライザ1
1の分光エネルギーを掃引させるための制御信号をエネ
ルギーアナライザ制御手段15に送る。このため、前記
X線源8からX線が発生する。
【0038】このX線照射を受けた試料からは光電子が
発生し、前記注目領域Cからの光電子を含む試料からの
光電子は、入射レンズ10を介してエネルギーアナライ
ザ11に導かれる。そして、その光電子はエネルギーア
ナライザ11でエネルギー選別されて、検出器12で検
出される。この検出出力は光電子計測手段16に送ら
れ、光電子計測手段16は、エネルギーアナライザの分
光エネルギーを参照して、エネルギーアナライザ11で
抽出された光電子をエネルギー別に計数する。
発生し、前記注目領域Cからの光電子を含む試料からの
光電子は、入射レンズ10を介してエネルギーアナライ
ザ11に導かれる。そして、その光電子はエネルギーア
ナライザ11でエネルギー選別されて、検出器12で検
出される。この検出出力は光電子計測手段16に送ら
れ、光電子計測手段16は、エネルギーアナライザの分
光エネルギーを参照して、エネルギーアナライザ11で
抽出された光電子をエネルギー別に計数する。
【0039】そして、中央制御装置19は、光電子計測
手段16の計測結果に基づき、前記注目領域Cを含む試
料領域についてのスペクトルを作成する。この注目領域
Cに関するスペクトルは、中央制御装置19の記憶部に
記憶される。
手段16の計測結果に基づき、前記注目領域Cを含む試
料領域についてのスペクトルを作成する。この注目領域
Cに関するスペクトルは、中央制御装置19の記憶部に
記憶される。
【0040】このようにして、注目領域Cに関するスペ
クトルと、基板領域Bに関するスペクトルが得られる
と、中央制御装置19は、それらのスペクトルの比較対
照を行い、注目領域Cを構成する元素が試料基板を構成
する元素と同一元素であるか否かを判断する。
クトルと、基板領域Bに関するスペクトルが得られる
と、中央制御装置19は、それらのスペクトルの比較対
照を行い、注目領域Cを構成する元素が試料基板を構成
する元素と同一元素であるか否かを判断する。
【0041】例えば、注目領域Cを構成する元素が、S
i基板上に形成されたタングステンWである場合、中央
制御装置19は、注目領域Cを構成する元素が試料基板
を構成する元素と異なると判断する。そしてこの場合、
中央制御装置19は、注目領域Cを構成する試料基板側
に含まれない元素(この場合タングステン)に関する電
子強度ラインプロファイルを測定する指示を、ラインプ
ロファイル測定手段22に送る。
i基板上に形成されたタングステンWである場合、中央
制御装置19は、注目領域Cを構成する元素が試料基板
を構成する元素と異なると判断する。そしてこの場合、
中央制御装置19は、注目領域Cを構成する試料基板側
に含まれない元素(この場合タングステン)に関する電
子強度ラインプロファイルを測定する指示を、ラインプ
ロファイル測定手段22に送る。
【0042】一方、例えば、注目領域Cの物質がCu2
Oであって、このCu2Oが試料基板CuO上に形成さ
れている場合、中央制御装置19は、注目領域Cは複数
の元素で構成されていて、注目領域Cを構成する各元素
が試料基板を構成する各元素と一致すると判断する。そ
してこの場合、中央制御装置19は、それらの元素(こ
の場合CuとO)に関する組成比ラインプロファイルを
測定する指示を、ラインプロファイル測定手段22に送
る。
Oであって、このCu2Oが試料基板CuO上に形成さ
れている場合、中央制御装置19は、注目領域Cは複数
の元素で構成されていて、注目領域Cを構成する各元素
が試料基板を構成する各元素と一致すると判断する。そ
してこの場合、中央制御装置19は、それらの元素(こ
の場合CuとO)に関する組成比ラインプロファイルを
測定する指示を、ラインプロファイル測定手段22に送
る。
【0043】さて、ラインプロファイル測定手段22
は、上述した例えばWに関する電子強度ラインプロファ
イルの指示を受けると、この同定されたWに関する電子
強度を測定するための制御信号をエネルギーアナライザ
制御手段15に送る。エネルギーアナライザ制御手段1
5は、この制御信号に基づき、エネルギーアナライザ1
1の分光エネルギーを、Wに関する電子強度を測定する
分光エネルギーに設定する。
は、上述した例えばWに関する電子強度ラインプロファ
イルの指示を受けると、この同定されたWに関する電子
強度を測定するための制御信号をエネルギーアナライザ
制御手段15に送る。エネルギーアナライザ制御手段1
5は、この制御信号に基づき、エネルギーアナライザ1
1の分光エネルギーを、Wに関する電子強度を測定する
分光エネルギーに設定する。
【0044】また、ラインプロファイル測定手段22
は、上述したエネルギーアナライザの分析領域の径S
を、通常分析時の大きさである100μm程度とするた
めの制御信号をエネルギーアナライザ制御手段15に送
る。エネルギーアナライザ制御手段15は、その制御信
号に基づいて入射レンズ10のレンズ条件を制御するの
で、エネルギーアナライザ11の分析領域の径Sは10
0μm程度に設定される。
は、上述したエネルギーアナライザの分析領域の径S
を、通常分析時の大きさである100μm程度とするた
めの制御信号をエネルギーアナライザ制御手段15に送
る。エネルギーアナライザ制御手段15は、その制御信
号に基づいて入射レンズ10のレンズ条件を制御するの
で、エネルギーアナライザ11の分析領域の径Sは10
0μm程度に設定される。
【0045】こうして、エネルギーアナライザ11の分
光エネルギーと、エネルギーアナライザ11の分析領域
サイズが設定されると、ラインプロファイル測定手段2
2は、X線を試料表面に照射するための制御信号をX線
源制御手段14に送る。このため、前記X線源8からX
線が発生する。
光エネルギーと、エネルギーアナライザ11の分析領域
サイズが設定されると、ラインプロファイル測定手段2
2は、X線を試料表面に照射するための制御信号をX線
源制御手段14に送る。このため、前記X線源8からX
線が発生する。
【0046】さらにラインプロファイル測定手段22
は、光軸OとO’の開き角θの情報に基づき、現在光学
顕微鏡13の光軸O上に位置している前記注目領域C
が、図7に示すように、電子分光器9の光軸O’を横切
りかつ光学顕微鏡13の光軸O上を移動するためのステ
ージ移動信号をステージ制御手段18に送る。
は、光軸OとO’の開き角θの情報に基づき、現在光学
顕微鏡13の光軸O上に位置している前記注目領域C
が、図7に示すように、電子分光器9の光軸O’を横切
りかつ光学顕微鏡13の光軸O上を移動するためのステ
ージ移動信号をステージ制御手段18に送る。
【0047】図7において、Lは、注目領域Cが光軸O
上を移動する距離であり、その距離LはL=2×(光学
顕微鏡の前方焦点深度+後方焦点深度)程度に設定され
る。また、図7において、(x1,y0,z1),(x2,
y0,z2),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)は、注目領
域Cが光軸O上を移動するときの各ステージ停止位置で
あり、前記ステージ移動信号は、試料ステージ4がこれ
らの各ステージ位置で一旦停止するように作成されてい
る。なお、となり合うステージ停止位置のステージ座標
は、y座標は同じで、x座標はdx、z座標はdzの差
がある。
上を移動する距離であり、その距離LはL=2×(光学
顕微鏡の前方焦点深度+後方焦点深度)程度に設定され
る。また、図7において、(x1,y0,z1),(x2,
y0,z2),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)は、注目領
域Cが光軸O上を移動するときの各ステージ停止位置で
あり、前記ステージ移動信号は、試料ステージ4がこれ
らの各ステージ位置で一旦停止するように作成されてい
る。なお、となり合うステージ停止位置のステージ座標
は、y座標は同じで、x座標はdx、z座標はdzの差
がある。
【0048】さて、このようなステージ移動信号を受け
たステージ制御手段18は、そのステージ移動信号に基
づき、まず、試料ステージ4が座標(x1,y0,z1)
に位置するようにステージ駆動機構5を制御する。そし
て、そのステージ位置(x1,y0,z1)において、X
線照射により試料6から発生した光電子は、入射レンズ
10を介してエネルギーアナライザ11に導かれる。
たステージ制御手段18は、そのステージ移動信号に基
づき、まず、試料ステージ4が座標(x1,y0,z1)
に位置するようにステージ駆動機構5を制御する。そし
て、そのステージ位置(x1,y0,z1)において、X
線照射により試料6から発生した光電子は、入射レンズ
10を介してエネルギーアナライザ11に導かれる。
【0049】上述したように、エネルギーアナライザ1
1の分光エネルギーは、Wに関する電子強度を測定する
分光エネルギーに固定されているので、Wに関する光電
子のみが検出器12で検出される。この検出出力は光電
子計測手段16に送られ、光電子計測手段16は、エネ
ルギーアナライザ11の分光エネルギーを参照して、エ
ネルギーアナライザ11で抽出されたWに関する光電子
を計数する。そして、ラインプロファイル測定手段22
は、光電子計測手段16の計測結果と、現在のステージ
位置情報に基づき、ステージ位置(x1,y0,z1)に
対応させてWに関する電子強度を記憶させる。
1の分光エネルギーは、Wに関する電子強度を測定する
分光エネルギーに固定されているので、Wに関する光電
子のみが検出器12で検出される。この検出出力は光電
子計測手段16に送られ、光電子計測手段16は、エネ
ルギーアナライザ11の分光エネルギーを参照して、エ
ネルギーアナライザ11で抽出されたWに関する光電子
を計数する。そして、ラインプロファイル測定手段22
は、光電子計測手段16の計測結果と、現在のステージ
位置情報に基づき、ステージ位置(x1,y0,z1)に
対応させてWに関する電子強度を記憶させる。
【0050】次に、試料ステージ4が座標(x2,y0,
z2)に位置するように、ステージ駆動機構5がステー
ジ制御手段18によって制御され、前記同様にして、ラ
インプロファイル測定手段22は、ステージ位置
(x2,y0,z2)に対応させてWに関する電子強度を
記憶させる。
z2)に位置するように、ステージ駆動機構5がステー
ジ制御手段18によって制御され、前記同様にして、ラ
インプロファイル測定手段22は、ステージ位置
(x2,y0,z2)に対応させてWに関する電子強度を
記憶させる。
【0051】以後、試料ステージ4が順に移動され、ラ
インプロファイル測定手段22は、ステージ位置
(x3,y0,z3),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)に対応させ
てWに関する電子強度を記憶する。なお、図8は、この
ようなプロファイル測定時のステージ駆動タイミングを
示した図であり、各位置にステージが停止した後でプロ
ファイル測定が行われる。
インプロファイル測定手段22は、ステージ位置
(x3,y0,z3),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)に対応させ
てWに関する電子強度を記憶する。なお、図8は、この
ようなプロファイル測定時のステージ駆動タイミングを
示した図であり、各位置にステージが停止した後でプロ
ファイル測定が行われる。
【0052】このようにして、ラインプロファイル測定
手段22は、各ステージ位置におけるWに関する電子強
度を記憶すると、その記憶した情報に基づき、図9に示
すようなWに関する電子強度ラインプロファイルを求め
る。この図9に示すように、前記注目領域Cの中心が前
記基準分析位置A上に位置するステージ位置(x0,
y0,z0)付近においては、注目領域Cは前記エネルギ
ーアナライザ11の分析領域内に入るので、Wに関する
光電子は検出されて電子強度が高くなっている。しか
し、注目領域Cがエネルギーアナライザ11の分析領域
内に入ってこないそれ以外のステージ位置においては、
Wに関する光電子は検出器12で検出されないので電子
強度は低い。
手段22は、各ステージ位置におけるWに関する電子強
度を記憶すると、その記憶した情報に基づき、図9に示
すようなWに関する電子強度ラインプロファイルを求め
る。この図9に示すように、前記注目領域Cの中心が前
記基準分析位置A上に位置するステージ位置(x0,
y0,z0)付近においては、注目領域Cは前記エネルギ
ーアナライザ11の分析領域内に入るので、Wに関する
光電子は検出されて電子強度が高くなっている。しか
し、注目領域Cがエネルギーアナライザ11の分析領域
内に入ってこないそれ以外のステージ位置においては、
Wに関する光電子は検出器12で検出されないので電子
強度は低い。
【0053】そして、ラインプロファイル測定手段22
は、求めた図9に示す電子強度ラインプロファイルか
ら、前記注目領域Cの中心を前記基準分析位置A上に位
置させるためのステージ位置座標(x0,y0,z0)を
算出する。すなわち、ラインプロファイル測定手段22
は、まず図9に示すように、電子強度ピークの立ち上が
りステージ位置(xa,y0,za)と、立ち下がりステ
ージ位置(xb,y0,zb)を求める。そして、ライン
プロファイル測定手段22は、((xa−xb)/2,y
0,(za−zb)/2)から、前記ステージ位置座標
(x0,y0,z0)を求める。
は、求めた図9に示す電子強度ラインプロファイルか
ら、前記注目領域Cの中心を前記基準分析位置A上に位
置させるためのステージ位置座標(x0,y0,z0)を
算出する。すなわち、ラインプロファイル測定手段22
は、まず図9に示すように、電子強度ピークの立ち上が
りステージ位置(xa,y0,za)と、立ち下がりステ
ージ位置(xb,y0,zb)を求める。そして、ライン
プロファイル測定手段22は、((xa−xb)/2,y
0,(za−zb)/2)から、前記ステージ位置座標
(x0,y0,z0)を求める。
【0054】以上、電子強度ラインプロファイルからス
テージ位置座標(x0,y0,z0)を求める場合につい
て説明した。
テージ位置座標(x0,y0,z0)を求める場合につい
て説明した。
【0055】一方、ラインプロファイル測定手段22
は、上述した例えばCuとOに関する組成比ラインプロ
ファイルの指示を受けると、上述した電子強度ラインプ
ロファイル取得と同様な制御により、まず、ステージ位
置(x1,y0,z1),(x2,y0,z2),(x3,
y0,z3),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)に対応させ
て同定元素Cuに関する電子強度を記憶する。
は、上述した例えばCuとOに関する組成比ラインプロ
ファイルの指示を受けると、上述した電子強度ラインプ
ロファイル取得と同様な制御により、まず、ステージ位
置(x1,y0,z1),(x2,y0,z2),(x3,
y0,z3),……,(x0,y0,z0),……,
(xn-1,y0,zn-1),(xn,y0,zn)に対応させ
て同定元素Cuに関する電子強度を記憶する。
【0056】次にラインプロファイル測定手段22は、
同様な制御により、ステージ位置(x1,y0,z1),
(x2,y0,z2),(x3,y0,z3),……,
(x0,y0,z0),……,(xn-1,y0,zn-1),
(xn,y0,zn)に対応させて同定元素Oに関する電
子強度を記憶する。
同様な制御により、ステージ位置(x1,y0,z1),
(x2,y0,z2),(x3,y0,z3),……,
(x0,y0,z0),……,(xn-1,y0,zn-1),
(xn,y0,zn)に対応させて同定元素Oに関する電
子強度を記憶する。
【0057】このようにして、ラインプロファイル測定
手段22は、各ステージ位置におけるCuとOに関する
電子強度を記憶すると、その記憶した情報に基づき、図
10に示すようなCuとOに関する組成比ラインプロフ
ァイルを求める。この図10に示すように、前記注目領
域Cの中心が前記基準分析位置A上に位置するステージ
位置(x0,y0,z0)付近と、その両側においては、
その組成比が異なっていることが分かる。これは注目領
域CがCu2Oで形成されていて、一方、試料基板Bが
CuOで形成されているためである。
手段22は、各ステージ位置におけるCuとOに関する
電子強度を記憶すると、その記憶した情報に基づき、図
10に示すようなCuとOに関する組成比ラインプロフ
ァイルを求める。この図10に示すように、前記注目領
域Cの中心が前記基準分析位置A上に位置するステージ
位置(x0,y0,z0)付近と、その両側においては、
その組成比が異なっていることが分かる。これは注目領
域CがCu2Oで形成されていて、一方、試料基板Bが
CuOで形成されているためである。
【0058】そして、ラインプロファイル測定手段22
は、求めた図10に示す組成比ラインプロファイルか
ら、前記注目領域Cの中心を前記基準分析位置A上に位
置させるためのステージ位置座標(x0,y0,z0)を
算出する。すなわち、ラインプロファイル測定手段22
は、まず図10に示すように、例えばCuに関する組成
比ピークの立ち上がりステージ位置(xa,y0,za)
と、立ち下がりステージ位置(xb,y0,zb)を求め
る。そして、ラインプロファイル測定手段22は、
((xa−xb)/2,y0,(za−zb)/2)から、
前記ステージ位置座標(x0,y0,z0)を求める。な
お、このとき、同定元素Oに関する組成比ラインプロフ
ァイルから、前記ステージ位置座標(x0,y0,z0)
を求めるようにしてもよい。
は、求めた図10に示す組成比ラインプロファイルか
ら、前記注目領域Cの中心を前記基準分析位置A上に位
置させるためのステージ位置座標(x0,y0,z0)を
算出する。すなわち、ラインプロファイル測定手段22
は、まず図10に示すように、例えばCuに関する組成
比ピークの立ち上がりステージ位置(xa,y0,za)
と、立ち下がりステージ位置(xb,y0,zb)を求め
る。そして、ラインプロファイル測定手段22は、
((xa−xb)/2,y0,(za−zb)/2)から、
前記ステージ位置座標(x0,y0,z0)を求める。な
お、このとき、同定元素Oに関する組成比ラインプロフ
ァイルから、前記ステージ位置座標(x0,y0,z0)
を求めるようにしてもよい。
【0059】以上、図4の装置について説明したが、こ
の装置を用いれば、試料上の目的部位をエネルギーアナ
ライザの真の分析中心に設定できることにより、目的部
位が試料基板の構成元素と異なる元素からなる場合に
は、信号強度的に最適な条件で測定が可能となる。ま
た、目的部位が試料基板と同じ構成元素からなる場合に
は、上述した方法で得られるラインプロファイルによる
化学量論的な考察から、光学顕微鏡によるだけの分析位
置合わせと比して、より正確な分析位置の設定が可能と
なる。
の装置を用いれば、試料上の目的部位をエネルギーアナ
ライザの真の分析中心に設定できることにより、目的部
位が試料基板の構成元素と異なる元素からなる場合に
は、信号強度的に最適な条件で測定が可能となる。ま
た、目的部位が試料基板と同じ構成元素からなる場合に
は、上述した方法で得られるラインプロファイルによる
化学量論的な考察から、光学顕微鏡によるだけの分析位
置合わせと比して、より正確な分析位置の設定が可能と
なる。
【図1】 光学顕微鏡の位置合わせに用いられるテスト
サンプルを示した図である。
サンプルを示した図である。
【図2】 図1に示したテストサンプルが試料ステージ
上にセットされた状態を示した図である。
上にセットされた状態を示した図である。
【図3】 光学顕微鏡の焦点深度による、分析位置のズ
レを説明するために示した図である。
レを説明するために示した図である。
【図4】 本発明の電子分光器の一例を示した図であ
る。
る。
【図5】 表示手段の画面上に表示される試料の光学像
を説明するために示した図である。
を説明するために示した図である。
【図6】 表示手段の画面上に表示される試料の光学像
を説明するために示した図である。
を説明するために示した図である。
【図7】 図4の装置におけるステージ移動を説明する
ために示した図である。
ために示した図である。
【図8】 プロファイル測定時の、ステージ駆動タイミ
ングを示した図である。
ングを示した図である。
【図9】 電子強度ラインプロファイルを示した図であ
る。
る。
【図10】 組成比ラインプロファイルを示した図であ
る。
る。
1…真空容器、2…試料室、3…排気装置、4…試料ス
テージ、5…ステージ駆動機構、6…試料、7…試料ホ
ルダ、8…X線源、9…電子分光器、10…入射レン
ズ、11…エネルギーアナライザ、12…検出器、13
…光学顕微鏡、14…X線源制御手段、15…エネルギ
ーアナライザ制御手段、16…光電子計測手段、17…
顕微鏡像表示手段、18…ステージ制御手段、19…中
央制御装置、20…表示手段、21…入力手段、22…
ラインプロファイル測定手段
テージ、5…ステージ駆動機構、6…試料、7…試料ホ
ルダ、8…X線源、9…電子分光器、10…入射レン
ズ、11…エネルギーアナライザ、12…検出器、13
…光学顕微鏡、14…X線源制御手段、15…エネルギ
ーアナライザ制御手段、16…光電子計測手段、17…
顕微鏡像表示手段、18…ステージ制御手段、19…中
央制御装置、20…表示手段、21…入力手段、22…
ラインプロファイル測定手段
Claims (3)
- 【請求項1】 試料ステージ上に置かれた試料に一次線
を照射するための一次線照射手段と、その一次線照射に
よって試料から発生した電子をエネルギー選別して、あ
る特定のエネルギーを有する電子を取り出す電子分光器
と、光軸が前記電子分光器の光軸と交わるように配置さ
れ、かつ焦点がそれらの光軸の交点付近に合わされた試
料観察用光学顕微鏡を備えた電子分光装置を用意し、前
記光学顕微鏡を用いて、分析したい試料上の注目領域が
光学顕微鏡の視野中央に来るように、前記試料ステージ
を移動させ、試料に一次線を照射し、その一次線照射に
よって試料から発生した電子を前記電子分光器で検出し
て、前記注目領域を構成する元素を同定し、その同定さ
れた元素に関する電子強度が測定されるように、前記電
子分光器の測定条件を設定し、試料に一次線を照射する
と共に、前記注目領域が電子分光器の光軸を横切りかつ
光学顕微鏡の光軸上を移動するように、前記試料ステー
ジを移動させ、そのステージ移動に同期させて、前記同
定元素に関する電子強度を電子分光器で測定し、各ステ
ージ位置に対応させてその電子強度を記憶させ、その記
憶された情報に基づいて、前記同定元素に関するライン
プロファイルを求め、そのラインプロファイルに基づ
き、前記注目領域のほぼ中心を前記光軸交点上に位置さ
せるための試料ステージ位置を求め、その求めたステー
ジ位置に試料ステージを移動させることを特徴とする電
子分光装置における分析位置設定方法。 - 【請求項2】 前記注目領域を構成する元素が、試料基
板を構成する元素と異なる場合には、注目領域を構成す
る元素に関する電子強度ラインプロファイルを求め、一
方、前記注目領域を構成する各元素が、試料基板を構成
する各元素と一致する場合には、それらの元素に関する
組成比ラインプロファイルを求めるようにしたことを特
徴とする請求項1記載の電子分光装置における分析位置
設定方法。 - 【請求項3】 前記一次線はX線であることを特徴とす
る請求項1または2に記載の電子分光装置における分析
位置設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000169148A JP2001349854A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 電子分光装置における分析位置設定方法 |
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---|---|---|---|
JP2000169148A JP2001349854A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 電子分光装置における分析位置設定方法 |
Publications (1)
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JP2000169148A Withdrawn JP2001349854A (ja) | 2000-06-06 | 2000-06-06 | 電子分光装置における分析位置設定方法 |
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JP (1) | JP2001349854A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006170770A (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-29 | Jeol Ltd | 試料分析装置 |
-
2000
- 2000-06-06 JP JP2000169148A patent/JP2001349854A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006170770A (ja) * | 2004-12-15 | 2006-06-29 | Jeol Ltd | 試料分析装置 |
JP4616631B2 (ja) * | 2004-12-15 | 2011-01-19 | 日本電子株式会社 | 試料分析装置 |
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