JP4413887B2 - 物質同定システム - Google Patents
物質同定システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4413887B2 JP4413887B2 JP2006148327A JP2006148327A JP4413887B2 JP 4413887 B2 JP4413887 B2 JP 4413887B2 JP 2006148327 A JP2006148327 A JP 2006148327A JP 2006148327 A JP2006148327 A JP 2006148327A JP 4413887 B2 JP4413887 B2 JP 4413887B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electron beam
- diffraction image
- sample
- electron
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Description
図1は、本発明による物質同定システムの一例の概略構成図である。この物質同定システムは、電子線装置1、EDX分析部2、電子線回折像解析部3、物質同定のための検索用データベース(図19参照)及びデータベース検索機能を備えた物質同定部4を備える。電子線装置1は、電子銃12、コンデンサーレンズ13、対物レンズ14、投射レンズ24を備える。コンデンサーレンズ13と対物レンズ14の間には、電子線装置制御部19の制御下にある走査電源18から給電される走査コイル5が配置されている。対物レンズ14は強励磁により前磁場14aと後磁場14bの2つのレンズ作用を有し、対物レンズ14の前磁場14aと後磁場14bの間には、試料微動装置26により可動な試料ホルダ25に装着された試料15が挿入される。
(1) まず、電子線装置1で試料に電子線を照射し、照射した電子線を走査することにより、試料の二次電子像、明視野走査透過像、暗視野走査透過像観察を行い、試料の形状及び結晶構造観察を行う。観察結果は電子線装置制御部19に保存される。保存と同時に、その画像ファイル名又は画像データが物質同定部4に入力される。
(3') EDXスペクトルから電子線照射領域の試料の構成元素を求める。得られた組成データはEDX分析部2に記憶されると同時に、物質同定部4に入力される。
(5) 物質同定部4で物質同定を行い、結果を表示する。
(6) 物質同定部4において、物質同定結果及び(1)から(4)の一連のデータを同一ラベルで保存する。
まず、試料15の目的の箇所のEDX分析を行う。はじめから試料15に含まれないと考えられる元素は、この段階で取り除いておく。また、EDX分析部2では、検出元素の中でKα線とLα線が検出されたものについて、Lα線とKα線との強度比A=IL/IKを求めておく(S61)。残りの検出された元素をEDX分析部2から物質同定部4に入力する。物質同定部4では、EDX分析部2から入力されたデータと電子線回折像解析部3からのデータと自動検索用データとを比較する(S62)。両者のデータが一致する場合には、それらのデータを用いて物質同定処理を行う(S67)。
(1)〜(3)までは、図2と同じであり、格子面間隔データ及び組成データが出た時点で、電子線回折像観察用TVカメラ10を電子線軸からはずし、試料15を透過した電子線22をEELS分光器29に入射させる。試料15で損失を受けたエネルギーは、構成される物質により異なるため、分光器で分光され損失エネルギーごとスペクトルが得られ、構成する物質の組成が得られる。その結果を物質同定部4に入力する。
(4) 物質同定部4では、上記EELSデータと上記(3)で得られた結晶の格子面間隔データ及び上記(3')で得られた組成データを照合し、検索用データベースから該当する物質を検索する。あるいは、EELSデータのみを用いて検索用データベースから該当する物質を検索する。
(5) 物質同定部4で物質同定結果の表示を行う。
(6) 物質同定部4で、物質同定結果及び(1)から(4)の一連のデータを同一ラベルの下に保存する。
Claims (9)
- 電子線を細く絞って試料に照射する手段と、
前記電子線を試料上で走査する電子線走査部と、
電子線照射によって試料から放出された二次電子又は試料透過電子を検出する電子検出器と、
前記電子検出器の出力を用いて試料走査像を表示する試料像表示部と、
前記電子線と試料との相互作用によって得られるエネルギー線を分析して元素情報を出力する元素分析部と、
試料透過電子線によって形成される電子線回折像を撮像する電子線回折像撮像部と、
前記電子線回折像から求められた結晶の格子面間隔に適合する物質の情報を出力する電子線回折像解析部と、
組成と格子面間隔データを組にして保存する検索用データベースを有し、前記元素分析部から得られた情報と前記電子線回折像解析部から得られた情報とを元に試料の電子線照射領域に含有される物質を同定する物質同定部とを含み、
前記元素分析部は、
電子線照射によって試料から発生する特性X線を分析して前記試料が含有する元素を表す元素情報を出力するエネルギー分散型X線分析部であり、前記エネルギー分散型X線分析部は、各元素の特性X線スペクトルのKα線とLα線の強度比A(IL/IK)を算出し、
前記物質同定部は、
前記元素分析部から得られた情報と前記電子線回折像解析部から得られた情報とを比較し、両者が一致しない場合には、
前記電子線を前記試料近傍で通過させるとともに、前記エネルギー分散型X線分析部に前記試料近傍の特性X線を分析させてKα線とLα線の強度比H(I L /I K )を取得し、
前記強度比Aが1以上である場合は前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所から発せられたものであると判定し、
前記強度比Aが1未満である場合は、
前記強度比Aと前記強度比Hとを比較し、
A>Hであれば前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所から発せられたものであると判定し、
A≦Hであれば前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所以外から発せられたものであると判定する
ことを特徴とする物質同定システム。 - 請求項1記載の物質同定システムにおいて、試料上の1個所の分析によって得られた試料走査像、元素情報、電子線回折像、同定された物質に関する情報を一組のデータとして保存することを特徴とする物質同定システム。
- 請求項1記載の物質同定システムにおいて、前記電子線回折像撮像部によって撮像された電子線回折像を表示する電子線回折像表示部と、電子線回折像のカメラ長調節用レンズと、前記電子線走査部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記カメラ長調節用レンズの設定を変更するとき当該変更によって発生する前記電子線回折像の回転と同じ角度だけ前記試料像表示部に表示される試料像を回転させるように前記電子線走査部を制御することを特徴とする物質同定システム。
- 請求項1記載の物質同定システムにおいて、前記電子線回折像撮像部によって撮像された電子線回折像を表示する電子線回折像表示部と、電子線回折像のカメラ長調節用レンズと、前記電子線回折像表示部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記カメラ長調節用レンズの設定を変更するとき当該変更によって発生する前記電子線回折像の回転と同じ角度だけ前記電子線回折像表示部に表示される像を逆方向に回転させて表示するように前記電子線回折像表示部を制御することを特徴とする物質同定システム。
- 請求項1記載の物質同定システムにおいて、前記電子線回折像解析部は、前記電子線回折像表示部に表示されたスポット状の電子線回折像に対して少なくとも2つのスポットを囲むように設定された矩形領域の短辺の各位置において長辺方向の画素強度を積算した短軸強度プロファイルを作成する手段と、前記矩形領域の長辺の各位置において短辺方向の画素強度を積算した長軸強度プロファイルを作成する手段と、前記短軸強度プロファイルのピーク位置と前記長軸強度プロファイルのピーク位置から算出された前記2つのスポットの間の距離を元に結晶の格子面間隔を算出する手段とを備えることを特徴とする物質同定システム。
- 請求項1記載の物質同定システムにおいて、前記電子線回折像解析部は、前記電子線回折像表示部に表示されたスポット状の電子線回折像の2つのスポットに対して各スポットを囲むように設定された第1の領域と第2の領域の各々において画素強度分布を求める手段と、各画素強度分布のピーク位置に基づいて算出された前記2つのスポットの間の距離を元に結晶の格子面間隔を算出する手段とを備えることを特徴とする物質同定システム。
- 請求項1記載の物質同定システムにおいて、前記電子線回折像解析部は、前記電子線回折像表示部に表示されたメインスポットを中心とする同心円状の電子線回折像に対して、メインスポットを囲むように設定された領域内での画素強度分布を求める手段と、前記画素強度分布のピーク位置を求める手段と、前記ピーク位置を通り前記同心円を横切る直線上の強度プロファイルを求める手段と、前記強度プロファイルのピーク位置を求める手段と、前記直線上のピーク間距離を元に結晶の格子面間隔を算出する手段とを備えることを特徴とする物質同定システム。
- 請求項5〜7のいずれか一項に記載の物質同定システムにおいて、強度プロファイルのピークは、強度プロファイルを正規分布あるいは放物線にフィッティングさせることによって求めることを特徴とする物質同定システム。
- 電子線を細く絞って試料に照射する手段と、
電子線照射によって試料から発生する特性X線を検出するX線検出器と、
前記X線検出器で検出された特性X線を分析して元素情報を出力するエネルギー分散型X線分析部と、
試料透過電子線によって形成される電子線回折像を撮像する電子線回折像撮像部と、
前記電子線回折像から求められた結晶の格子面間隔に適合する物質の情報を出力する電子線回折像解析部と、
組成と格子面間隔データを組にして保存する検索用データベースを有し、前記エネルギー分散型X線分析部から得られた情報と前記電子線回折像解析部から得られた情報とを元に試料の電子線照射領域に含有される物質を同定する物質同定部と、
を備え、
前記エネルギー分散型X線分析部は、1つの元素に起因するとされた特性X線のKα線とLα線の強度比A(IL/IK)を算出し、
前記物質同定部は、
前記元素分析部から得られた情報と前記電子線回折像解析部から得られた情報とを比較し、両者が一致しない場合には、
前記電子線を前記試料近傍で通過させるとともに、前記エネルギー分散型X線分析部に前記試料近傍の特性X線を分析させてKα線とLα線の強度比H(I L /I K )を取得し、
前記強度比Aが1以上である場合は前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所から発せられたものであると判定し、
前記強度比Aが1未満である場合は、
前記強度比Aと前記強度比Hとを比較し、
A>Hであれば前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所から発せられたものであると判定し、
A≦Hであれば前記エネルギー分散型X線分析部が分析した特性X線が分析箇所以外から発せられたものであると判定する
ことを特徴とする物質同定システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006148327A JP4413887B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 物質同定システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006148327A JP4413887B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 物質同定システム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003073932A Division JP3888980B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 物質同定システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006258825A JP2006258825A (ja) | 2006-09-28 |
JP4413887B2 true JP4413887B2 (ja) | 2010-02-10 |
Family
ID=37098212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006148327A Expired - Fee Related JP4413887B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 物質同定システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4413887B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5308903B2 (ja) * | 2009-04-28 | 2013-10-09 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 結晶方位同定システム及び透過電子顕微鏡 |
-
2006
- 2006-05-29 JP JP2006148327A patent/JP4413887B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006258825A (ja) | 2006-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3888980B2 (ja) | 物質同定システム | |
US6072178A (en) | Sample analyzing apparatus | |
US8993961B2 (en) | Electric charged particle beam microscope and electric charged particle beam microscopy | |
JP3813798B2 (ja) | 電子顕微鏡 | |
JP4399471B2 (ja) | 電子分光器を備えた透過型電子顕微鏡 | |
US6548811B1 (en) | Transmission electron microscope apparatus with equipment for inspecting defects in specimen and method of inspecting defects in specimen using transmission electron microscope | |
JP2007225351A (ja) | 欠陥表示方法およびその装置 | |
JP3980856B2 (ja) | 電子顕微鏡における分析方法 | |
US10964510B2 (en) | Scanning electron microscope and image processing method | |
JP5308903B2 (ja) | 結晶方位同定システム及び透過電子顕微鏡 | |
US8772714B2 (en) | Transmission electron microscope and method of observing TEM images | |
JP2006173027A (ja) | 走査透過電子顕微鏡、及び収差測定方法、ならびに収差補正方法 | |
WO2017033591A1 (ja) | 荷電粒子線装置および試料ステージのアライメント調整方法 | |
JP2001307672A (ja) | 元素分析装置及び走査透過型電子顕微鏡並びに元素分析方法 | |
JP4413887B2 (ja) | 物質同定システム | |
JP4083193B2 (ja) | 電子顕微鏡 | |
JP2022155554A (ja) | 三次元電子回折データを取得するための方法およびシステム | |
JP5248759B2 (ja) | 粒子線分析装置 | |
JP2009002795A (ja) | 蛍光x線分析装置 | |
KR20220040466A (ko) | 하전 입자선 장치 | |
US20230377836A1 (en) | Analysis System | |
JP3270627B2 (ja) | 電子ビームマイクロアナライザーにおける試料の高さ表示方法 | |
US20220244201A1 (en) | Transmission Electron Microscope and Inspection Method Using Transmission Electron Microscope | |
JPS63243855A (ja) | 荷電粒子分析装置 | |
JP2003317654A (ja) | 電子顕微方法及びそれを用いた電子顕微鏡並び生体試料検査方法及び生体検査装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090728 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090918 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090918 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091118 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |