JP2001349083A - 立体駐車場への再入場検知方法 - Google Patents

立体駐車場への再入場検知方法

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JP2001349083A
JP2001349083A JP2000168661A JP2000168661A JP2001349083A JP 2001349083 A JP2001349083 A JP 2001349083A JP 2000168661 A JP2000168661 A JP 2000168661A JP 2000168661 A JP2000168661 A JP 2000168661A JP 2001349083 A JP2001349083 A JP 2001349083A
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Akihiko Kitano
明彦 北野
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の立体駐車場に後付工事を施すことによ
り、簡単に車両への再入室のための再入場を検知するこ
とができる方法を提供する。 【解決手段】立体駐車場Sの既存の誘導システムに含ま
れる各センサ16〜20を用いる。センサ18が入力状
態のときに、センサ17,16が順に入力された後、さ
らにセンサ16,17が順に入力状態となったときは、
車両Cがケージ1に存在する状態で運転者が再入場し退
場したことを認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、主として立体
駐車場に適用され、立体駐車場に車両を駐車して一旦運
転者が退場した後、再度立体駐車場内に入場した状態を
検知するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば垂直循環式の立体駐車場では、
上下方向に循環移動される車両搭載用ケージ(以下、単
に「ケージ」という。)を複数備えており、このケージ
に車両を順次積載していくことにより、複数の車両を駐
車させるものである。このような立体駐車場では、車両
をケージに搭載して移動させるものであるから、車両が
半ドア状態では非常に危険である。このため、車両が半
ドア状態であるときはこれを運転者に確実に報知し、ま
た、半ドア状態でなくてもドアが確実に閉まっているこ
とを運転者に確認させるべく注意を促す必要がある。そ
こで、従来から、たとえば次のような半ドア報知システ
ムが提案されている。
【0003】第1に、仮に車両が半ドア状態であれば、
車両に光を照射することによって車両ボディとドア縁部
との間に影が形成される。このことを利用して、CCD
カメラを用いて車両を撮影し、実際に車両ボディとドア
縁部との間に影が映し出された場合には、車両が半ドア
状態であることを検知することができ、これを音声等に
より運転者に報知するというシステムである(特開平8
−177263号公報参照)。
【0004】第2に、CCDカメラを用いて入庫時と駐
車完了時とにおける車両の輪郭画像を画像データとして
取得し、これらの画像データを比較した結果相違があれ
ば、車両が半ドア状態であることを検知することがで
き、これを音声等により運転者に報知するというシステ
ムである(特開平7−82928号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】(1) しかし、上述の
ような実際の半ドア状態を検知する手段では、たしかに
半ドア状態を検出することができるのであるが、車両の
半ドア状態を画像処理や影の有無により判断するのは容
易でない。なぜなら、半ドア状態とは、わずかにドアが
車両ボディからずれている状態であるから、この微小な
ズレを画像処理や影の有無により判断するためには高精
度な検出手段が要求されるからである。
【0006】(2) また、たとえば、一旦入庫して運転
者が退場した後に車内に忘れ物をした場合等では、再度
入場して車内に入室するために車両のドアを開ける必要
がある。そして、このような状況において初めて半ドア
状態が生じる場合が多い。なお、以下では、かかる状況
における半ドア状態を、特に「再入室による半ドア状
態」という。
【0007】(3) ところで、従来の半ドア報知システ
ムは、立体駐車場全体の運転状況を制御する統合システ
ムの一環として組み込まれたものであり、半ドア状態の
みを監視するための独立したシステムではない。すなわ
ち、従来の半ドア報知システムは、ケージへの車両進入
とそのための音声案内に関するシステム、ケージの所定
位置への停車とそのための音声案内に関するシステム、
運転者等のケージからの退出誘導に関するシステム等、
種々のシーケンスシステムの一つとして組み込まれたも
のであり、運転者が一旦出入口から退場した後に再び入
場し、停車された車両のドアを開閉した後に出入口から
退場するという、いわゆるイレギュラな状態を想定して
上記統合システムが構築されているものではない。
【0008】したがって、従来においては、再入室によ
る半ドア状態を自動検知することができず、立体駐車場
のオペレータが運転者に口頭で注意を促す等の対策を講
じる必要があった。
【0009】(4) 一方、かかる問題を解決するため
に、たとえば半ドア検知用のCCDカメラを別途設置
し、半ドア状態のみを独立して常時監視するシステムを
追加することも考えられるが、これでは立体駐車場自体
のコストが大幅に上昇してしまうし、既存の立体駐車場
にいわゆる後付けで工事するには、スペース上の問題等
により不可能な場合も多い。
【0010】そこで、本発明の目的は、再入室による半
ドア状態を確実に防止すべく、立体駐車場への運転者の
再入場を検知することができる方法であって、既存の立
体駐車場にいわゆる後付工事により簡単に達成できるも
のを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】再入室による半ドア状態
を防止するために本願発明者は、一旦車両を駐車させた
運転者が立体駐車場へ再入場し、かつ車両を駐車させた
まま退場したことを確実に検出することが重要であり、
これを検出した場合には、既存の音声システム等を利用
して運転者に半ドアに対する注意を促して半ドア状態を
防止することができると考えた。
【0012】そこで、本願発明に係る立体駐車場への再
入場検知方法は、立体駐車場に車両を駐車させた運転者
が一旦退場した後、再び入退場したことを検知するため
の再入場検知方法であって、立体駐車場の出入口を通過
する物体の入退場の方向を検出する方向検出手段を設
け、車両が上記出入口に連通する車両搬出入部に存在し
ていることを検出する実車検出センサを設け、実車検出
センサが車両搬出入部に車両が存在していることを検出
している状態で、方向検出手段が入場方向の物体を検出
した後、退場方向の物体を検出したときに、立体駐車場
への再入場を検知することを特徴とするものである。
【0013】この構成によれば、実車検出センサにより
車両搬出入部に車両が存在していることを検出している
状態で、方向検出手段により物体の入場を検出した後、
さらに物体の退場を検出すると、車両を車両搬出入部に
残したまま、運転者のみが出入りしたことを検出するこ
とができる。
【0014】また、本願発明に係る立体駐車場への再入
場検知方法は、立体駐車場に車両を駐車させた運転者が
一旦退場した後、再び入退場したことを検知するための
再入場検知方法であって、立体駐車場の出入口に第1の
入退場検出センサを設け、上記出入口と立体駐車場内の
車両搬出入部に配設された車両停止位置との間に第2の
入退場検出センサを設け、車両が上記車両搬出入部に存
在していることを検出する実車検出センサを設け、実車
検出センサが車両搬出入部に車両が存在していることを
検出している状態で、第1の入退場検出センサと第2の
入退場検出センサとが順に入退場を検出した後、第2の
入退場検出センサと第1の入退場検出センサとが順に入
退場を検出したときに、立体駐車場への再入場を検知す
ることを特徴とするものである。
【0015】この構成によれば、実車検出センサにより
車両搬出入部に車両が存在している状態を検出すること
ができる。この状態で第1の入退場検出センサおよび第
2の入退場検出センサが順に入退場を検出することによ
り、車両が車両搬出入部に存在する状態で運転者が立体
駐車場に入場したこと、すなわち、一旦駐車した後に再
入場したことを検知することができる。ただし、この状
態では、立体駐車場から車両を出庫させるための再入場
なのか、あるいは車両への再入室のための再入場なのか
は判断することができない。
【0016】次いで、実車検出センサにより車両搬出入
部に車両が存在していることを検出した状態で、第2の
入退場検出センサおよび第1の入退場検出センサが順に
入退場を検出することにより、車両が出庫されることな
く、運転者が立体駐車場から退場したことを検出する。
つまりこのことは、一旦駐車した後に車両に再入室する
ために再入場し、かつ退場したことを意味する。
【0017】ここで、再入場のパターンとしては、入庫
のために車両を車両停止位置に乗り入れて運転者が出入
口から退場した後、格納操作を開始する前に運転者が再
入場して忘れ物を車内に取りに行く場合や、一旦格納さ
れた後、車内への用事のために一時的に車両を車両搬出
入部に搬出して再入場する場合等が想定される。
【0018】ところで、上記各センサは、従来の立体駐
車場に設備された運転状況を制御する統合システムに採
用されているものである。すなわち、従来から立体駐車
場には、上記統合システムの一つとして車両の入退場と
所定位置への停車を案内するためのシステムが採用され
ており、そのために、立体駐車場への車両の入場/退場
を検出するための上記第1および第2の入退場検出セン
サと、車両搬出入部に車両が存在していることを検出す
るための上記実車検出センサが設けられている。したが
って、運転者の再入場を検知するために、既存のセンサ
を利用することができる。
【0019】ここで、上記第1の入退場検出センサ,第
2の入退場検出センサおよび実車検出センサは、それぞ
れ、発光素子および受光素子を備えた光センサを採用す
ることができる。かかる光センサを採用することによ
り、上記各センサを安価なものとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態に係る垂直循
環式の立体駐車場の構造を模式的に示した図である。な
お、本発明は他のタイプの立体駐車場(エレベータ式、
平面往復式、水平循環式等)にも適用可能である。
【0022】同図を参照して、この立体駐車場Sは、複
数の車両搭載用のケージ1を備えており、これらが上部
スプロケット2と下部スプロケット3に巻き掛けられた
チェーン4にアタッチメント5を介して吊下支持されて
いる。そして、所定の駆動装置によってこのチェーン4
を予め設定された循環路6に沿って循環駆動することに
より、各ケージ1が当該循環路6に沿って上下方向に循
環され、これにより車両がケージ1に対して入出庫され
るようになっている。
【0023】なお、循環路6の上端部位を構成する上側
反転部7には、2つの円弧状ガイド部材8,9からなる
一対の上側反転部振止めガイド10,11が車両乗入れ
側から見て左右対称に配置されている。また、循環路6
の下端部位を構成する下側反転部14にも、2つの円弧
状ガイド部材8,9からなる一対の下側反転部振止めガ
イド12,13が車両乗入れ側から見て左右対称に配置
されている。これにより、上側反転部7および下側反転
部14において、ケージ1の移動が安定して案内される
ようになっている。さらに、下側反転部14の周辺空間
は、入出庫時に車両がケージ1に対して乗り入れ、乗り
出しを行う車両搬出入部Vを形成している。
【0024】図2ないし図4は、立体駐車場Sの車両搬
出入部Vを上方視した状態を模式的に示す図であって、
ケージ1への車両Cの進入を順に示した図である。
【0025】図2を参照して、立体駐車場Sは、車両C
を安全にケージ1上の車両停止位置Nへ駐車させるため
の誘導システムを備えている。この誘導システムは、車
両Cのケージ1への入庫を案内する入庫案内システム、
ケージ1上の車両停止位置Nへの停車を案内する停車案
内システム、運転者が降車したときの半ドア状態を防止
すべく注意を促すための半ドア防止システムおよび上記
チェーン4の駆動によるケージ1の搬送を許可/規制す
る駆動システムを備えており、立体駐車場Sの運転を統
合的に制御するシステムとなっている。なお、この誘導
システムは、従来の立体駐車場に一般的に装備されてい
るものと同様の構成である。
【0026】本実施形態の特徴とするところは、かかる
既存の誘導システムを用いて、運転者が車両Cを駐車さ
せた後、忘れ物等により再び車両Cにもどってドアを開
けた状況において半ドア状態が生じることを防止すべ
く、運転者の立体駐車場Sへの再入場を確実に検知し、
再入場を検知したときは、運転者に半ドア状態を防止す
るための注意を促すことができるようになっている点で
ある。以下、詳しく説明する。
【0027】図2を参照して説明する。まず、立体駐車
場Sに装備された誘導システムは、車両搬出入部Vの出
入口15に配設された第1入退場検出センサ16と、こ
のセンサ16よりも立体駐車場Sの内側で、車両停止位
置Nとの間に配設された第2入退場検出センサ17と、
車両搬出入部V内のケージ1に車両Cが停車しているこ
とを検出するための実車検出センサ18と、ケージ1上
の車両停止位置Nに車両Cが停車していることを検出す
るための位置決めセンサ19,20と、これら各センサ
16〜20による検出信号に基づいて後述の制御を行う
ための制御装置(図1では図示せず)と、運転者に当該
誘導システムによる誘導を認知させるための音声案内装
置21、22と、ケージ1の搬送を行うための操作装置
23とを備えている。ここで、上記第1入退場検出セン
サ16および第2入退場検出センサ17は、後に供述す
るが、車両搬出入部Vの出入口15を通過する物体(車
両や人等)の入退場の方向を検出する方向検出手段とし
て機能する。
【0028】上記各センサ16〜20は、いわゆる光セ
ンサであって、それぞれ、発光素子24および受光素子
25を備えている。各センサ16〜20は、それぞれ、
いわゆる入光ONタイプに設定されており、発光素子2
4から発せられる光が遮断されて受光素子25に到達し
なくなった状態で、各センサ16〜20が入力状態とな
り、それぞれ所定の検出信号が出力されるようになって
いる。なお、このように光が遮断されたときに検出信号
を出力するように設定しているのは、いわゆるフェール
セーフ設計によるものである。
【0029】音声案内装置21は、図示しない表示部と
音声を発するスピーカとを備えている。この音声案内装
置21は、後に詳述するが、車両Cの進入状況に応じ
て、「前進」、「後退」、「停止」等の表示とその旨の
音声を発するようになっている。また、音声案内装置2
2は、図示しないスピーカを備えており、上記各案内を
音声により行うようになっている。
【0030】操作装置23は、図示していないが、ケー
ジ1の運転および停止を行うための操作スイッチを備え
ており、これらをオペレータが操作することにより、ケ
ージ1を上記循環路6(図1参照)に沿って循環させる
ことができるようになっている。
【0031】図5は、立体駐車場Sの誘導システムのブ
ロック線図である。
【0032】同図に示すように、本実施形態に係る誘導
システムは、上記制御装置26を備えており、これに各
センサ16〜20が接続されると共に、音声案内装置2
1,22および操作装置23が接続されている。以下、
実際の誘導システムの作動について説明する。
【0033】図2を参照して、まず車両Cが矢印27の
方向に沿って立体駐車場Sの出入口15内に進入する
と、第1入退場検出センサ16の光が車両Cにより遮断
されて入力状態となり、第1出力信号P1を出力する
(図5参照)。そして、そのまま車両Cが進むと、図3
に示すように第2入退場検出センサ17が入力状態とな
り、第2出力信号P2が出力される(図5参照)。これ
らの信号P1,P2は、図5に示すように制御装置26
に入力され、制御装置26は、信号P1が入力された後
に信号P2が入力されたときに、車両Cが車両搬出入部
Vに進入したことを認識する。
【0034】車両Cが車両搬出入部Vに進入したことを
認識した制御装置26は、音声案内信号P6,P7を出
力する。この信号P6は音声案内装置21に入力され、
信号P7は音声案内装置22に入力される。これらの信
号P6,P7に基づいて、音声案内装置21は、「前
進」の表示とその旨の音声案内を発すると共に、音声案
内装置22が「そのまま前に進んで下さい。」の音声案
内を発するようになっている。
【0035】なお、上記信号P1が入力された時点で、
制御装置26は、立体駐車場S内に車両等が進入する可
能性があることを認識して出力信号P3を出力する。こ
の信号P3は操作装置23に入力され、この信号P3に
基づいて操作装置23は、ケージ1を駆動するための駆
動装置を停止させるようになっている。これにより、車
両Cの入場中は、ケージ1の駆動が確実に停止される。
【0036】さらに、車両Cが進むと、位置決めセンサ
19および実車検出センサ18が順に入力状態となり、
位置決めセンサ19が第3出力信号P4を出力し、実車
検出センサ18が第4出力信号P5を出力する。この信
号P4は制御装置26に入力され、信号P4が入力され
た制御装置26は、車両Cがケージ1上に進入したこと
を認識する。
【0037】その後、車両Cが進むと、いずれ車両Cの
後端部が第1入退出センサ16および第2入退出センサ
17を通過し、両センサ16,17がオープン状態とな
る。これにより、上記信号P1,P2の出力が絶たれる
ことになる。さらにそのまま車両Cが進むと、同様に、
位置決めセンサ19による出力信号P4の出力も絶たれ
ることになるが、上記信号P1,P2が絶たれた後、位
置決めセンサ19からの信号P4が絶たれるまでは、制
御装置26は出力信号P8が出力される。
【0038】すなわち、制御装置26に信号P4が入力
されている状態で、かつ信号P1または信号P2が入力
されているときは、上記信号P8がさらに出力され、こ
の信号P8が入力された音声案内装置21は、「前進」
の表示と音声案内を発する。これは、第1入退出センサ
16または第2入退出センサ17が入力状態となってお
り、かつ位置決めセンサ19が入力状態であるときは、
車両Cがケージ1上の車両停止位置Nの範囲内に完全に
停止していないことを意味するからである。
【0039】そして、上記案内に基づいて運転者は、さ
らに車両Cを前進させる。その後、位置決めセンサ19
からの信号P4の出力が絶たれると、制御装置26は出
力信号P9を出力する。この信号P9は音声案内装置2
1に入力され、これに基づいて音声案内装置21は、
「停止」の表示とその旨の音声案内並びに「サイドブレ
ーキを確実に引いて車から降りて下さい。」、「お車の
ドアおよびリヤドアは確実に閉めて下さい。お忘れにな
りますと、破損するおそれがあります。」の音声案内を
発する。つまり、実車検出センサ18からの信号P5の
みが出力されている状態で、制御装置26は上記信号P
9を出力すると共に、ケージ1上の車両停止位置Nの範
囲内に車両Cが停車していることを認識する。
【0040】なお、このとき、運転者が車両Cを前進さ
せすぎたときは、位置決めセンサ20が入力状態とな
り、出力信号P10を出力する。この信号P10は、制
御装置26に入力され、これにより制御装置26は出力
信号P11を出力する。この信号P11は音声案内装置
21に入力され、これに基づいて音声案内装置21は、
「後退」の表示とその旨の音声案内を発する。運転者は
これにしたがって車両Cを後退させ、ケージ1の車両停
止位置Nの範囲内に車両Cを停止させる。
【0041】次に、図4に示すように、運転者は車両C
から降り、車両搬出入部Vから退場する。すなわち、第
2入退場検出センサ17および第1入退場検出センサ1
6が、この順に入力状態となり、信号P2,P1が順に
制御装置26に入力される。すなわち、制御装置26
は、信号P5が入力されている状態で、信号P2,P1
が順に入力されたときは、車両Cを乗り入れた運転者が
車両搬出入部Vから退場したことを認識する。そして、
このときに、制御装置26は、さらに出力信号P12を
出力し、操作装置23は、ケージ1の駆動を操作するこ
とが許容される。
【0042】ここで、運転者が一旦立体駐車場Sから退
場した後に車内に忘れ物等をしたときは、車両Cに再入
室するために立体駐車場Sに再入場する場合がある。こ
のときの各センサ16〜20および制御装置の動作につ
いて説明する。
【0043】再入場すべく運転車は、出入口15に進入
する。これにより第1入退場検出センサ16および第2
入退場検出センサ17が順に入力状態となり、信号P
1,P2が出力される。これら信号P1,P2は制御装
置26に入力される。このとき、実車検出センサ18は
入力状態となっており、制御装置26には信号P5が入
力されている。つまり、この状況においては、車両Cが
車両搬出入部Vのケージ1上に駐車している状態で運転
者が再入場してきたことを意味し、制御装置26は、こ
れを認識することができる。ただし、この状況は、制御
装置26からすれば、車両Cへの再入室であるのか、あ
るいは車両Cを立体駐車場Sから出庫させるのかの判断
はできない。
【0044】その後、運転者が用を足して再び立体駐車
場Sから退場すると、第2入退場検出センサ17および
第1入退場検出センサ16が順に入力状態となり、信号
P2,P1が順に出力され、制御装置26に入力され
る。このとき、実車検出センサ18は入力状態であるか
ら、制御装置26は、信号P5が入力されている状態で
信号P2,P1が順に入力されることになる。このこと
は、車両Cが車両搬出入部Vのケージ1に停車したまま
で、運転者のみが退場したことを意味し、制御装置26
は、これを認識することができる。
【0045】なお、上記信号P2,P1が順に入力され
た場合であっても、そのときに信号P5が入力されてい
なければ、車両Cがケージ1に停車していないこと、す
なわち、車両Cが出庫されたことを意味し、制御装置2
6は、これを認識することができる。
【0046】このように車両Cが一旦車両搬出入部Vの
車両停止位置Nに停車された後、実車検出センサ18が
入力状態であるときに、信号P1,P2が順に入力され
かつその後信号P2,P1が順に入力されたときは、制
御装置26は、運転者が車両Cに再入室するために立体
駐車場Sに再入場したことを認識し、そのときに、出力
信号P13を出力する。この信号P13は音声案内装置
22に入力され、音声案内装置22は、この信号P13
に基づいて、「車のドアは閉まってますか。」の音声案
内を発する。これにより、運転者は、再入室による半ド
ア状態が発生していないかを、再度確認することができ
る。
【0047】以上のように本実施形態によれば、立体駐
車場Sに装備されている既存の各センサ16〜20を用
いて、運転者が車両Cへ再入室するために立体駐車場S
に再入場したことを確実に検知することができる。これ
により、既存の音声案内装置21,22を用いて再入室
による半ドア状態を防止すべく、その旨の注意を運転者
に促すことができる。
【0048】特に、本実施形態では、既存のセンサ16
〜20以外に他のセンサ等を新たに追加するものではな
いから、制御装置26のソフトウェアの簡単な修正等の
作業だけで、いわゆる後付工事により運転者の再入場を
検出することができる。しかも、各センサ16〜20は
光センサを用いているので、コストの上昇を一層効果的
に抑えることができる。
【0049】また、本実施形態では、立体駐車場Sの運
転を統合的に制御するための誘導システムの内容は一例
として開示したものであり、その他、種々の付加的なシ
ステムを追加することもできる。また、車両Cの案内に
関しても、上述した音声案内およ表示によるものに限定
されるものではなく、運転者にその旨の注意を促すこと
ができるものであれば、他の表示および音声案内を採用
することができる。
【0050】なお、本実施形態では、第2の入退場検出
センサとして第2入退場検出センサ17を設けたが、車
両停止位置Nの直前に設けた位置決めセンサ19を第2
の入退場検出センサに兼用してもよい。この場合、第2
入退場検出センサ17は不要であり、第1入退場検出セ
ンサ16および位置決めセンサ19が上記方向検出手段
を構成することになる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、運転者
の再入室のための立体駐車場への再入場を確実に検知す
ることができる。その結果、たとえば立体駐車場の既存
の音声案内システムを利用して、再入室による半ドア状
態を回避するための音声案内を行い、半ドア状態を防止
することができる。
【0052】しかも、かかる再入室のための再入場を検
知するために立体駐車場の既存のセンサを利用すること
により、簡単な後付作業(たとえば音声案内システムの
ソフトウェアの修正等)により簡単にコスト安価に再入
場の検知を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る立体駐車場の構造を
模式的に示した図である。
【図2】立体駐車場の下側反転部を上方視した状態を模
式的に示す図であって、ケージへの車両の進入の一部を
示した図である。
【図3】立体駐車場の下側反転部を上方視した状態を模
式的に示す図であって、ケージへの車両の進入の一部を
示した図である。
【図4】立体駐車場の下側反転部を上方視した状態を模
式的に示す図であって、ケージへの車両の進入の一部を
示した図である。
【図5】立体駐車場の誘導システムのブロック線図であ
る。
【符号の説明】
S 立体駐車場 C 車両 V 車両搬出入部 N 車両停止位置 P1 第1出力信号 P2 第2出力信号 P3 出力信号 P4 第3出力信号 P5 第4出力信号 P6 音声案内信号 P7 音声案内信号 P8 出力信号 P9 出力信号 P10 出力信号 P11 出力信号 P12 出力信号 P13 出力信号 1 ケージ 15 出入口 16 第1入退場検出センサ 17 第2入退場検出センサ 18 実車検出センサ 19 位置決めセンサ 20 位置決めセンサ 21 音声案内装置 22 音声案内装置 24 発光素子 25 受光素子 26 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体駐車場に車両を駐車させた運転者が
    一旦退場した後、再び入退場したことを検知するための
    再入場検知方法であって、 立体駐車場の出入口を通過する物体の入退場の方向を検
    出する方向検出手段を設け、 車両が上記出入口に連通する車両搬出入部に存在してい
    ることを検出する実車検出センサを設け、 実車検出センサが車両搬出入部に車両が存在しているこ
    とを検出している状態で、方向検出手段が入場方向の物
    体を検出した後、退場方向の物体を検出したときに、立
    体駐車場への再入場を検知することを特徴とする立体駐
    車場への再入場検知方法。
  2. 【請求項2】 立体駐車場に車両を駐車させた運転者が
    一旦退場した後、再び入退場したことを検知するための
    再入場検知方法であって、 立体駐車場の出入口に第1の入退場検出センサを設け、 上記出入口と立体駐車場内の車両搬出入部に配設された
    車両停止位置との間に第2の入退場検出センサを設け、 車両が上記車両搬出入部に存在していることを検出する
    実車検出センサを設け、 実車検出センサが車両搬出入部に車両が存在しているこ
    とを検出している状態で、第1の入退場検出センサと第
    2の入退場検出センサとが順に入退場を検出した後、第
    2の入退場検出センサと第1の入退場検出センサとが順
    に入退場を検出したときに、立体駐車場への再入場を検
    知することを特徴とする立体駐車場への再入場検知方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の立体駐車場への再入場検
    知方法において、 上記第1の入退場検出センサ,第2の入退場検出センサ
    および実車検出センサは、それぞれ、発光素子および受
    光素子を備えた光センサからなることを特徴とする立体
    駐車場への再入場検知方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016003493A (ja) * 2014-06-17 2016-01-12 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 機械式駐車場設備の安全確認システム、これを備えた機械式駐車場設備、および機械式駐車場設備の安全確認方法

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JP2016003493A (ja) * 2014-06-17 2016-01-12 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 機械式駐車場設備の安全確認システム、これを備えた機械式駐車場設備、および機械式駐車場設備の安全確認方法

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