JP2001347201A - オイル塗布装置及びオイル塗布方法 - Google Patents

オイル塗布装置及びオイル塗布方法

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JP2001347201A
JP2001347201A JP2000168910A JP2000168910A JP2001347201A JP 2001347201 A JP2001347201 A JP 2001347201A JP 2000168910 A JP2000168910 A JP 2000168910A JP 2000168910 A JP2000168910 A JP 2000168910A JP 2001347201 A JP2001347201 A JP 2001347201A
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nozzle
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key
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Yasushiro Fujimoto
靖史郎 藤本
Yasuhiro Matsunaga
靖宏 松永
Jun Sato
潤 佐藤
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Original Assignee
Minebea Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多大な設備投資を必要とせず、かつ、複数の
キー穴に対し効率的にオイル塗布を行なうことを可能と
する。 【解決手段】 オイルパンに張ったオイルにノズル3の
先端部3aを浸す。ノズルを引き上げる際に、表面張力
を利用して、ノズル先端部3aに一定量のオイルを付着
させる。続いて、トップエンクロージャ6に形成された
キー穴6a,6a’に、ノズル3を挿入し、ノズル3よ
りエアを吹き出す。そして、ノズル先端部3aに付着し
たオイルを霧状にして、摺動面6b,6b’部にのみ一
定量のオイルを塗付する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パソコン用キーボ
ード等の筐体と、それに装着されるキーとの摺動部分に
おける摩耗防止を主な目的として、キーボードの筐体に
形成されたキー穴の摺動面にオイルを塗布するための技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、パソコン用キーボードは、経
済性を重視してその筐体及びキーに樹脂成型品を用い、
該筐体のキー穴とキーの樹脂面を互いに接触させる構造
を採用している。また、キーボードは作業者が直接手で
触れて操作するものゆえ、良好なキーの操作感を備える
必要がある。よって、キーボードの筐体に形成されたキ
ー穴と、キーとの摺動部分には、一定以上の嵌め合い精
度と良好な摺動性とが要求される。
【0003】以上の要求を満足し、キー穴と、キーとの
摺動部分の摩耗を防止するために、従来から、キーボー
ドの筐体に形成されたキー穴とキーとの摺動部分には、
オイル(シリコンオイル等)を塗布している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、キーボードの筐
体に形成されたキー穴とキーとの摺動部分にオイルの塗
布作業を行なうに際し、余分なオイルを付着させること
に起因する動作不良を防ぐため、キー穴の必要部分(具
体的には四隅の部分)にのみ適量のオイル塗布を行なう
必要がある。したがって、従来は、作業者が複数のキー
穴の一つ一つに対し、その必要部分を狙って、手作業で
オイルの塗布を行なっていた。
【0005】しかしながら、デスクトップパソコンのキ
ーボードには、通常、1台当り100箇所以上のキー穴
が形成されているため、各穴に対し手作業でオイルの塗
布を行なうことは、極めて非効率である。そこで、オイ
ルの塗布作業を自動化すべく、オイル噴射ノズルの角度
や位置などを自由に制御することが可能なロボット等を
利用して、オイルを吹き付ける手法が考えられている。
【0006】かかる手法において、吹き付け作業を短時
間で効率的に行なうためには、一つのキー穴に対し一つ
のノズルを設け、全てのキー穴に対し、同時に一定量の
オイルを吹き付けるという手法を採る必要がある。しか
しながら、100箇所以上あるキー穴の全てに対し、一
定量のオイルを正確に計量して吹き付けることは困難で
あり、これを可能とするために、高価な精密計量器等の
機器を用いてオイル塗布装置を構成する必要があった。
よって、従来のオイル塗布装置は、塗布作業を効率的に
行なうことは可能であるが、大きな設備投資を余儀なく
されるものであった。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、多大な設備投資を必要
とせず、かつ、複数のキー穴に対し効率的にオイル塗布
を行なうことを可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1に係るオイル塗布装置は、キーボー
ドの筐体に形成されたキー穴の摺動面にオイルを塗布す
る装置であって、オイルパンと、該オイルパンの上方で
昇降可能なノズルと、該ノズルにエアを供給する供給手
段と、前記ノズルの昇降経路を横切るようにスライド可
能に設けたワーク支持台とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明では、前記オイルパンにオイルを張
って、前記ノズルを下降させてその先端部をオイルに浸
すことにより、表面張力を利用して、前記ノズル先端部
に一定量のオイルを付着させる。続いて、該ノズルを上
昇させてから、該ノズルの昇降径路を横切るように、ワ
ーク支持台をスライドさせて、ワークを前記ノズルの下
方に配置する。ここで再び前記ノズルを下降させて、キ
ーボードの筐体に形成されたキー穴に、前記ノズルを挿
入する。そして、前記ノズルの先端部を、前記キー穴の
摺動面に対面させて、前記ノズルよりエアを吹き出す。
かかるエアによって、前記ノズル先端部に付着したオイ
ルを、前記キー穴の摺動面に塗布する。
【0010】また、本発明の請求項2に係るオイル塗布
装置では、前記ノズルは上下方向へと伸び、ノズル径お
よび先端形状はオイルの塗布対象物に合わせて選択され
ることを特徴とする。
【0011】この構成によると、前記ノズルが上下方向
に伸びることによって、前記キー穴に対する出入を容易
とし、また、オイルの塗布対象物に合わせて先端形状を
選択することにより、該ノズル先端部を、オイルを塗付
する必要がある摺動面へと向ける。しかも、前記ノズル
先端部の径、折り曲げ角度、折り曲げ量等に応じて、オ
イルパンに張られたオイルに浸した際の、オイルの付着
量を制御することができる。
【0012】また、本発明の請求項3に係るオイル塗布
装置では、前記ノズルを昇降させる昇降手段は、前記オ
イルパンに張られたオイルに対する前記ノズルの浸し量
を制御可能としている。この構成により、前記ノズル先
端部のオイル付着量の制御を、前記オイルパンに張られ
たオイルに対する浸し量に応じ制御する。
【0013】さらに、本発明の請求項4に係るオイル塗
布装置では、前記オイルパンはオイルレベル維持手段を
備えている。この構成によると、前記オイルパンに張ら
れたオイルレベルによっても、前記ノズル先端部に付着
させるオイル量を制御することができる。
【0014】また、本発明の請求項5に係るオイル塗布
装置では、キーボードの筐体に形成されたキー穴の配列
に倣って、前記ノズルを複数配置している。この構成に
より、複数のキー穴に対し同時にオイル塗付作業を行な
う。
【0015】また、本発明の請求項6に係るオイル塗布
装置は、各キー穴の複数の摺動面と同数のノズルを設け
ている。この構成により、各キー穴の複数の摺動面に対
しても、同時にオイル塗付作業を行なう。
【0016】また、上記課題を解決するための本発明の
請求項7に係るオイル塗付方法は、キーボードの筐体に
形成されたキー穴の摺動面にオイルを塗布する方法であ
って、オイルパンに一定レベルのオイルを張り、その液
面に所定深さまでノズルを浸し、該ノズルを引き上げる
際に、表面張力を利用して前記ノズル先端部にオイルを
付着させ、該ノズルを前記キー穴の摺動面に対面させ
て、該ノズルよりエアを吹き出し、該ノズル先端部に付
着したオイルを塗布することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、一定レベルに張られたオ
イルの液面に対し、所定深さまで前記ノズルを浸すこと
で、前記ノズルの先端部に付着させるオイル量を一定量
に制御する。そして、前記ノズルを前記キー穴の摺動面
に対面させて、前記ノズルよりエアを吹き出すことによ
り、前記ノズルの先端部に付着したオイルを霧状にし
て、前記摺動面にのみ一定量のオイルを塗付する。
【0018】また、本発明の請求項8に係るオイル塗布
方法では、前記ノズルのノズル径および先端形状をオイ
ルの塗布対象物に合わせて選択することを特徴とする。
この構成によれば、前記オイルパンに張られたオイルに
当該先端部を浸した際の、前記ノズル先端部へのオイル
付着量を、前記ノズル先端部の径、折り曲げ角度、折り
曲げ量等に応じて、制御することができる。
【0019】また、本発明の請求項9に係るオイル塗布
方法では、キーボードの筐体に形成された複数のキー穴
に対し、同時にオイルを塗付する。この構成により、各
キー穴に対するオイル塗付作業を同時に完了する。
【0020】さらに、本発明の請求項10記載の発明で
は、前記キー穴の複数の摺動面に対し、該摺動面と同数
のノズルを対面させて、各摺動面に対し同時にオイルを
塗布する。そして、各キー穴の複数の摺動面に対し、同
時にオイル塗付作業を行なう。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0022】図4(a)には、本発明の実施の形態に係る
オイル塗付装置によって、必要量のオイルを塗付する対
象物である、キーボードの筐体6(トップエンクロージ
ャ)に形成されたキー穴6aを示している。また、図4
(b)には、キー穴6aの断面図を示している。
【0023】前述のごとく、キー穴6aへのオイルの塗
付に際し、余分なオイルを付着させることに起因する動
作不良を防ぐため、キー穴6aの必要部分にのみオイル
塗付を行なうことが必要である。かかる必要部分は、キ
ー(図示省略)が実際にキー穴6aに接触し、キー操作
の際に摺動する摺動面6bである。図4に示すキー穴6
aの場合は、図示のごとく四隅の一定の範囲が、この摺
動面6bとなっている。そして、以下に説明する本発明
の実施の形態に係るオイル塗付装置は、各キー穴6aの
摺動面6bに対して、必要量のオイルを塗布するように
構成されている。
【0024】図1には、本発明の実施の形態に係るオイ
ル塗付装置1の側面図を、図2には同正面図を、各々概
略的に示している。オイル塗付装置1は、オイルパン2
を有し、オイルパン2の上方には、複数のノズル3を昇
降可能に配置している。また、各ノズル3へとエアを供
給するエア供給手段4とを備え、かつ、トップエンクロ
ージャを載置するためのワーク支持台5を、ノズル3の
昇降経路を横切る方向へと、スライド可能に設けてい
る。
【0025】オイルパン2は、上方へと開放した所定の
深さを有する容器である。本装置は、このオイルパン2
に、常時一定レベル(液面高さ)のオイルを張っておくた
めの、ポンプ、液量センサ等を含むオイルレベル維持手
段(図示省略)を備えている。そして、オイルパン2への
オイルの補充が必要となったときには、当該オイルレベ
ル維持手段によって、オイルタンク7からオイルパン2
へと、必要量のオイルを供給する。
【0026】図3には、ノズル3を示している。ノズル
3は、上下方向へと伸ばしたパイプ(例えば、直径0.8〜
1.0mm程度)であり、その先端部を、図示の3aのごとく
折り曲げた形状としている。また、四本のノズル3の先
端部3aを放射状に並べて一組とし、ホルダ8で各ノズ
ル3の位置関係を固定して一体化した、ノズル組立体9
を構成している。なお、説明の便宜上、図3 (b) ,
(e)の何れも、ノズル3は一本のみ示している。
【0027】ここで、図3(a),(b),(c)に示すノズル
組立体9は、キーボードのトップエンクロージャ6に設
けられた複数種類のキー穴のうち、比較的開口面積の小
さいキー穴6aに対してオイル塗付を行なうためのもの
である。また、図3(d),(e),(f)に示すノズル組立体
9’は、比較的開口面積の大きいキー穴6a’に対して
オイル塗付を行なうために、各ノズル3の間隔を広くし
てホルダ8’で固定したものである。このように、キー
ボードのトップエンクロージャ6に形成された複数種類
のキー穴に対応したノズル組立体を備えている。
【0028】これらのノズル組立体9,9’は、図3に
その一部分のみ示す位置決めプレート10に対し、着脱自
在となっている。また、位置決めプレート10は、キーボ
ードのトップエンクロージャ6の全体に覆い被さるよう
な形状を有しており、この位置決めプレート10の必要な
位置に、必要数のノズル組立体9,9’を取付けること
で、トップエンクロージャ6に形成されたキー穴の配列
に倣った配列で、ノズル組立体9,9’を保持すること
ができる。
【0029】この位置決めプレート10は、ブラケット11
(図1、図2)に支持されている。また、ブラケット11
は、シリンダ12によって昇降駆動されるようになってい
る。さらに、ブラケット11及びシリンダ12は、スライド
ユニット13に支持されており、スライドユニット13は、
シリンダ14によって昇降駆動されるようになっている。
【0030】そして、後述するオイル塗付工程におい
て、ノズル3の先端部をオイルパン2に張ったオイルへ
と浸す際には、シリンダ14のみ作動させて、ブラケット
11及びシリンダ12を共に昇降させる。また、ノズル3の
先端部にオイルを付着させた後に、ワーク支持台5に載
置されたトップエンクロージャ(図示省略)のキー穴に対
しノズル3を挿入する際には、シリンダ14は作動させず
にシリンダ12のみ作動させる。
【0031】ワーク支持台5は、トップエンクロージャ
の裏面を上に向けて保持するガイド5aを備え、ノズル
3の昇降経路を横切る方向(水平方向)へと伸びるスラ
イドユニット15に支持されている。また、ワーク支持台
5をスライドユニット15上でスライドさせるための駆動
手段として、シリンダ16を備えている。
【0032】なお、図1,図2において符号17で示され
る部分は、オイルパン2に張られたオイルの液面に合わ
せて装置全体の水平出しを行なうための、アジャスタ付
き脚であり、符号18で示す部分は、本装置の操作盤であ
る。さらに、作動中の安全性を確保するために、必要部
分を覆うカバー19(図2)を備えている。
【0033】ここで、本発明の実施の形態に係るオイル
塗付装置1により、トップエンクロージャ6に設けられ
た各キー穴6a,6a’にオイルを塗付する手順を説明
する。
【0034】まず、ワーク支持台5が図1の待機位置に
あるとき、シリンダ14を作動させて、待機位置にあるノ
ズル3を、オイルパン2に張られたオイルの液面に、所
定深さ(例えば、0.5mm程度)まで浸す。前述のごと
く、オイルレベル維持手段によって、オイルパン2に
は、常に一定レベルのオイルが張られており、また、シ
リンダ14の作動ストロークを正確に制御することで、ノ
ズル3の先端部3aを液面に浸す深さを、高精度に制御
することができる。
【0035】次に、シリンダ14を作動させて、ノズル3
を再び待機位置(図1に示す位置)へと上昇させる。そ
して、ノズル3をオイルパン2の液面から引き上げる際
に、表面張力を利用してノズル先端部3aに一定量のオ
イルを付着させる。この時のオイル付着量は、オイルの
物性(粘度等)、ノズル3の直径、折り曲げたノズル先
端部3aの長さ、折り曲げ角度、ノズル先端部3aを液
面へと浸す深さ等の物理的数値を変化させることによ
り、自由に制御することが可能である。なお、ノズルの
先端部3aを液面に浸す深さが深すぎると、オイルがノ
ズル先端部から滴下して必要なオイル量をノズル先端部
3aに残すことができないので、かかる点を考慮してノ
ズルを浸す深さを決定する。
【0036】次に、ワーク支持台5に、トップエンクロ
ージャ6の裏面を上に向けて載置し、ガイド5aによっ
て、各キー穴6aが上下方向へと向くようにトップエン
クロージャを固定する。
【0037】続いて、シリンダ16を作動させて、ワーク
支持台5上に固定されたトップエンクロージャを、ノズ
ル3の昇降経路を横切る位置へと移動させる。そして、
シリンダ12を駆動して、ブラケット11と共にノズル3を
下降させ、図3(b),(e)に示すように、ノズル3を
キー穴6a,6a’に挿入する。形状の異なるトップエ
ンクロージャに対しても、シリンダ12の作動ストローク
を制御することにより、最適な位置へとノズル先端部3
aを配置する。
【0038】なお、各ノズル3は、その先端部3aがキ
ー穴6a,6a’に挿入された時点で各キー穴の摺動面
6b(図4参照)へと向くように、ホルダ8,8'によって
固定されている。
【0039】ここで、エア供給手段4により各ノズル3
へと、所定圧のエアを供給する。すると、ノズル先端部
3aに付着したオイルは、霧状となって、ノズル先端部
3aの軸線方向へと飛散する。そして、霧状に飛散した
オイルは、ノズル先端部3aと対面するキー穴6a,6
a’の各摺動面6b,6b’へと付着する。したがっ
て、各摺動面に対し、ノズル先端部3aに付着した一定
量のオイルを、塗付することができる。なお、エア供給
手段4により供給されるエアの圧力は、ノズル先端部3
aに付着したオイルを霧状に噴霧するに適した値とす
る。
【0040】最後に、シリンダ12,16を作動させて、ノ
ズル3及びワーク支持台5を待機位置(図1参照)まで戻
し、オイル塗付作業の1サイクルを終了する。
【0041】ここで、上記構成をなす本発明の実施の形
態から得られる作用効果を、まとめる。まず、本発明の
実施の形態では、オイルパン2にオイルを張って、シリ
ンダ14によりノズル3を下降させてその先端部3aをオ
イルに浸すことにより、表面張力を利用して、ノズル先
端部3aに、一定量のオイルを付着させることができ
る。ノズル先端部3aへのオイル付着量の制御は、オイ
ルの物性(粘度等)、ノズル3の直径、折り曲げたノズ
ル先端部3aの長さ,折り曲げ角度、ノズル先端部3a
を液面へと浸す深さ等の物理的数値を変化させることに
より、自由に制御することが可能である。
【0042】続いて、シリンダ14を作動させて、ノズル
3を上昇させてから、ノズル3の昇降径路を横切るよう
に、シリンダ16によりワーク支持台5をスライドさせ
る。そして、トップエンクロージャ6をノズル3の下方
に配置する。ここで、シリンダ12を作動させて再びノズ
ル3を下降させ、トップエンクロージャ6に形成された
キー穴6a,6a’に、ノズル3を挿入する。そして、
ノズル先端部3aを、キー穴6a,6a’の摺動面6b,
6b'に対面させて、ノズル3よりエアを吹き出す。か
かるエアによって、ノズル先端部3aに付着したオイル
を霧状にして、摺動面6b,6b’部にのみ一定量のオ
イルを塗付する。
【0043】ここで、ノズル先端部3aにオイルを付着
させる際にはシリンダ14を作動させ、キー穴6a,6
a’にノズル3を挿入する際にはシリンダ12を作動させ
る理由は、ノズル3の待機位置(図1参照)とオイルパン
2の位置との関係は常に一定であるのに対し、ノズル3
の待機位置とキー穴6a,6a’との位置関係は、オイ
ルを塗付するキーボードの形状を変更する度に変化し得
るものであることに起因する。すなわち、シリンダ14は
常に一定量のストロークをさせることで、ノズル先端部
3aへのオイル付着量を一定に保つ。また、シリンダ12
は必要に応じて作動ストロークを変更させることで、キ
ーボードの形状変更によるノズル3の待機位置とキー穴
6a,6a’との位置関係のズレを吸収させる機能を持
たせたものである。
【0044】また、本実施の形態では、ホルダ8によっ
て支持されるノズル3は、上下方向へと伸びる形状を有
しているので、キー穴6,6a’への挿入を容易に行な
うことができる。また、オイルの塗布対象物であるキー
ボードのキー穴6, 6a’の形状に合わせて、先端部3
aを折り曲げていることから、ノズル3をキー穴6,6
a’に単に挿入することによって、キー穴の摺動面6
b,6b’へと、ノズル先端部3aを向けることができ
る。そして、オイル塗付が必要な部分である摺動面6
b,6b’にのみオイルを塗布することができる。な
お、ノズル先端部3aの折り曲げ角度、折り曲げ量等に
応じて、オイルパンに張られたオイルにノズル先端部3
aを浸した際の、オイル付着量を制御することができる
ので、オイル塗付量の制御も容易となる。
【0045】また、オイルパン2はオイルレベル維持手
段を備えており、オイルパン2に張られたオイルレベル
を制御することによっても、ノズル先端部3aに付着さ
せるオイル量を制御することができる。
【0046】また、ノズル組立体9、9’を位置決めプ
レート10に対し着脱自在としたので、キーの配列が変更
されたときの、ノズル組立体の交換が容易である。ま
た、位置決めプレート10の必要な位置に必要数のノズル
組立体9,9’を取付けることで、トップエンクロージ
ャ6に形成されたキー穴の配列に倣った配列で、ノズル
組立体9,9’を保持することができるようにしたの
で、複数のキー穴に対し同時にオイル塗付作業を行なう
ことが可能となり、オイル塗付作業の効率を高めること
ができる。
【0047】しかも、ノズル組立体9,9’は、四本の
ノズル3の先端部3aを放射状に並べて一体化したもの
である。すなわち、ノズル組立体9,9’は、各キー穴
の複数の摺動面6b(図4参照)と同数のノズル3を備え
るので、各キー穴の複数の摺動面に対しても、同時にオ
イル塗付作業を行なうことが可能となる。よって、オイ
ル塗付作業の効率をさらに高めることができる。
【0048】以上のごとく,本発明の実施の形態に係る
オイル塗付装置1によれば、精密計量器等の高価な機器
を用いることなく、一定量のオイルを、複数のキー穴に
対して同時に塗付することが可能となり、大きな設備投
資をすることなく、キーボードのトップエンクロージャ
に対し、効率的にオイル塗布作業を行なうことが可能と
なる。
【0049】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず、本発明の請求項1に係る
オイル塗付装置によれば、多大な設備投資を必要とせ
ず、かつ、複数のキー穴に対し効率的にオイル塗布を行
なうことが可能となる。
【0050】また、本発明の請求項2に係るオイル塗付
装置によれば、前記キー穴に対する前記ノズルの出入を
容易とし、また、前記ノズルをオイルパンに張られたオ
イルに浸した際のオイルの付着量を制御して、オイル塗
付作業を正確かつ確実に行なうことが可能となる。
【0051】また、本発明の請求項3、請求項4に係る
オイル塗付装置によって、前記ノズルをオイルパンに張
られたオイルに浸した際のオイルの付着量を制御し、オ
イル塗付作業を正確かつ確実に行なうことが可能とな
る。
【0052】また、本発明の請求項5に係るオイル塗付
装置によれば、複数のキー穴に対し同時にオイル塗付作
業を行なうことが可能となり、請求項6に係るオイル塗
付装置によれば、各キー穴の複数の摺動面に対しても、
同時にオイル塗付作業を行なうことが可能となり、複数
のキー穴に対し効率的にオイル塗布を行なうことが可能
となる。
【0053】また、本発明の請求項7に係るオイル塗付
方法によれば、一定レベルに張られたオイルの液面に対
し、所定深さまで前記ノズルを浸すことで、オイルの表
面張力を利用して、前記ノズルの先端部に付着させるオ
イル量を一定量に制御するので、精密計量器等の高価な
機器を用いることなく、一定量のオイルを計量すること
が可能となる。そして、前記ノズルを前記キー穴の摺動
面に対面させて、前記ノズルよりエアを吹き出すことに
より、前記ノズルの先端部に付着したオイルを霧状にし
て、必要な部分にのみ一定量のオイルを塗付することが
可能となる。よって、多大な設備投資を必要とせず、か
つ、複数のキー穴に対し効率的にオイル塗布を行なうこ
とが可能となる。
【0054】また、本発明の請求項8に係るオイル塗付
方法によれば、前記ノズルの先端部に付着させるオイル
量の制御を容易とし、オイル塗付作業を正確かつ確実に
行なうことが可能となる。
【0055】また、本発明の請求項9に係るオイル塗付
方法によれば、複数のキー穴を有するキーボードの筐体
への、オイル塗付作業を短時間で完了することができ
る。
【0056】さらに、本発明の請求項10に係るオイル
塗付方法によれば、各キー穴の複数の摺動面に対し、同
時にオイル塗付作業を行なうことで、オイル塗付作業の
効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るオイル塗付装置の概
略側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るオイル塗付装置の概
略正面図である。
【図3】図1、図2に示すオイル塗付装置の、ノズルを
示す図である。
【図4】キーボードのトップエンクロージャに形成され
たキー穴を示す図である。
【符号の説明】
1 オイル塗付装置 3 ノズル 2 オイルパン 3a ノズル先端部 4 エア供給手段 5 ワーク支持台 6 トップエンクロージャ 6a キー穴 6b 摺動面 12 シリンダ 13 スライドユニット 14 シリンダ 15 スライドユニット 16 シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 潤 神奈川県藤沢市片瀬1丁目1番1号 ミネ ベア株式会社藤沢製作所内 Fターム(参考) 4D075 AA02 AA81 AA85 DA19 DA23 DC21 EA37 4F035 AA04 CA01 CA05 CB03 CB13 CC01 CD02 CE02 CE06 4F042 AA28 BA08 DF04 DF34 EA04 EA08 EA09 EA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーボードの筐体に形成されたキー穴の
    摺動面にオイルを塗布する装置であって、オイルパン
    と、該オイルパンの上方で昇降可能なノズルと、該ノズ
    ルにエアを供給する供給手段と、前記ノズルの昇降経路
    を横切るようにスライド可能に設けたワーク支持台とを
    備えることを特徴とするオイル塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルは上下方向へと伸び、ノズル
    径および先端形状はオイルの塗布対象物に合わせて選択
    されることを特徴とする請求項1記載のオイル塗布装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルを昇降させる昇降手段は、前
    記オイルパンに張られたオイルに対する前記ノズルの浸
    し量を制御可能であることを特徴とする請求項1又は2
    記載のオイル塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記オイルパンはオイルレベル維持手段
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1
    項記載のオイル塗布装置。
  5. 【請求項5】 キーボードの筐体に形成されたキー穴の
    配列に倣って、前記ノズルを複数配置したことを特徴と
    する請求項1から4のいずれか1項記載のオイル塗布装
    置。
  6. 【請求項6】 各キー穴の複数の摺動面と同数のノズル
    を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1
    項記載のオイル塗布装置。
  7. 【請求項7】 キーボードの筐体に形成されたキー穴の
    摺動面にオイルを塗布する方法であって、オイルパンに
    一定レベルのオイルを張り、その液面に所定深さまでノ
    ズルを浸し、該ノズルを引き上げる際に、表面張力を利
    用して前記ノズル先端部にオイルを付着させ、該ノズル
    を前記キー穴の摺動面に対面させて、該ノズルよりエア
    を吹き出し、該ノズル先端部に付着したオイルを塗布す
    ることを特徴とするオイル塗布方法。
  8. 【請求項8】 前記ノズルのノズル径および先端形状を
    オイルの塗布対象物に合わせて選択することを特徴とす
    る請求項7記載のオイル塗布方法。
  9. 【請求項9】 キーボードの筐体に形成された複数のキ
    ー穴に対し、同時にオイルを塗付することを特徴とする
    請求項7又は8記載のオイル塗付方法。
  10. 【請求項10】 前記キー穴の複数の摺動面に対し、該
    摺動面と同数のノズルを対面させて、各摺動面に対し同
    時にオイルを塗布することを特徴とする請求項7から9
    のいずれか1項記載の記載のオイル塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010274200A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Daihatsu Motor Co Ltd オイル塗布装置
JP2015039665A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 アルファーデザイン株式会社 液体吐出装置
CN117410621A (zh) * 2023-12-15 2024-01-16 深圳市千浪化工有限公司 一种电池包、上漆装置及其控制方法

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