JP2001345182A - 電界発光素子 - Google Patents

電界発光素子

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JP2001345182A
JP2001345182A JP2000163487A JP2000163487A JP2001345182A JP 2001345182 A JP2001345182 A JP 2001345182A JP 2000163487 A JP2000163487 A JP 2000163487A JP 2000163487 A JP2000163487 A JP 2000163487A JP 2001345182 A JP2001345182 A JP 2001345182A
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light emitting
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JP2000163487A
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Yasuhiro Yamaguchi
康浩 山口
Katsumi Nukada
克己 額田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積化と低コスト生産が可能であり、且つ
優れた発光効率有する電界発光素子、さらに優れた耐久
性を有する電界発光素子を提供すること。 【解決手段】 電荷輸送性及び発光性を有する層の少な
くとも1層が、回旋状電荷輸送路構造を有する、ミクロ
相分離型電荷輸送性ブロック共重合又はグラフト共重合
体を含有してなる、又は、分子中に架橋硬化性基を有す
る電荷輸送性及び/又は発光性化合物の架橋硬化物を含
有してなる電界発光素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子として用い
られる電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光素子として用いられる電界発光素子
は、現在、様々な用途への展開を目指し、研究が盛んに
行われている。
【0003】電界発光素子(以下、「EL素子」という
ことがある)は、自発光性の全固体素子であり、視認性
が高く、衝撃にも強い、等の利点を有し、広く応用展開
が期待されている。現在は無機螢光体を用いたものが主
流であるが、製造コストが高く、また、駆動に200V
以上の交流電圧が必要、輝度が不十分等の問題点を有し
ている。一方、有機化合物を用いたEL素子の研究開発
も行われている。当初、アントラセン等の単結晶を用い
た電荷注入再結合型のEL素子の研究が行われたが、膜
厚が1mm程度と厚く100V以上の駆動電圧が必要で
あり、また発光効率も低かった。そのため、蒸着法によ
る薄膜化の検討がなされ{Thin SolidFil
ms,Vol.94,p171(1982)}、駆動電
圧の低下にはある程度の成果が得られたが、発光効率
は、低いままであった。
【0004】これに対し、1987年にKodakのT
angによって、正孔輸送性低分子化合物と、電子輸送
能を持つ螢光性低分子化合物を蒸着法を用いて順次薄膜
積層した機能分離型の素子が提案され、著しい発光効率
の向上と駆動電圧の低下が実現され{Appl.Phy
s.Lett.,Vol.51,p913(198
7)}、その後の活発な研究開発を喚起した。しかしな
がら、このタイプのEL素子では、蒸着法を用いて0.
1μm以下の薄膜を形成するためピンホールを生じ易
く、十分な性能を得るためには、厳しく管理された条件
下で製膜を行うことが必要であり生産性が低く、また大
面積化が難しいという、製造上の問題がある。また、E
L素子は数mA/cm2という高い電流密度状態で駆動
されるため、大量のジュール熱を発生し、蒸着にてアモ
ルファス状態で製膜された正孔輸送性低分子化合物や螢
光性低分子化合物が次第に結晶化し、クラックが入った
り、特性が変化したりし、輝度の低下を招く、等の安定
性に関する問題もあった。
【0005】これらの問題の解決を目指し、ポリフェニ
レンビニレン等の両極性電荷輸送性ポリマーを用いた系
{Nature,Vol.357,p477(199
2)}、正孔輸送性ポリビニルカルバゾール中に電子輸
送材料と螢光色素を分散させた系{第38回応用物理学
関係連合講演会予稿集31p−G−12(199
1)}、等のポリマーを用いた単層構造のEL素子が提
案されているが、未だ輝度、発光効率、等の点で積層型
EL素子に比肩するレベルにはない。しかしながら、こ
れらポリマーを用いた系では、溶液からの湿式塗布法に
よる製膜が可能であり、生産性が高く、大面積化が可能
と云った、製造上の利点があり、ポリマー系EL素子の
発光効率の向上が切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術における諸問題を解決し、以下の目的を達成すること
を課題とする。即ち、本発明の第一の目的は、大面積化
と低コスト生産が可能であり、且つ優れた発光効率有す
る電界発光素子を提供することにある。本発明の第二の
目的は大面積化と低コスト生産が可能であり、且つ優れ
た発光効率、さらに優れた耐久性を有する電界発光素子
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>一対の電極と、該電極間に挟持されてなる電荷輸
送性及び発光性を有する層とを具備する電界発光素子で
あって、前記電荷輸送性及び発光性を有する層の少なく
とも1層が、正孔輸送性及び/又は電子輸送性ドメイン
が回旋状に連なった電荷輸送路を有することを特徴とす
る電界発光素子である。
【0008】<2>一対の電極と、該電極間に挟持され
てなる電荷輸送性及び発光性を有する層とを具備する電
界発光素子であって、前記電荷輸送性及び発光性を有す
る層の少なくとも1層が、ミクロ相分離型ブロック共重
合体又はグラフト共重合体を含有してなることを特徴と
する電界発光素子である。
【0009】<3>一対の電極と、該電極間に挟持され
てなる電荷輸送性及び発光性を有する層とを具備する電
界発光素子であって、前記電荷輸送性及び発光性を有す
る層の少なくとも1層が、分子中に架橋硬化性基を有す
る電荷輸送性及び/又は発光性化合物の架橋硬化物を含
有してなることをを特徴とする電界発光素子である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態を詳細
に説明する。尚、当業者は高分子化学、EL技術等に関
する従来の知見を基に、本発明の実施の形態に任意の変
更を加えることが可能である。
【0011】(電界発光素子)本発明の電界発光素子
は、一対の電極と、該電極間に挟持されてなる電荷輸送
性及び発光性を有する層(以下、「電荷輸送性・発光性
層」という。)とを具備する。
【0012】電荷輸送性・発光性層は、下記(1)〜
(3)に示す条件の少なくとも一つを満たす。本発明の
電界発光素子は、下記(1)〜(3)に示す条件の少な
くとも一つを満たすことで、大面積化と低コスト生産が
可能であり、優れた発光効率を示す。また、下記(2)
〜(3)示す条件を満たすことで、さらに優れた耐久性
をも示す。詳しくは後述する。
【0013】(1)電荷輸送性・発光性層の少なくとも
1層は、正孔輸送性及び/又は電子輸送性ドメインが回
旋状に連なった電荷輸送路を有する(以下、「第一の電
荷輸送性・発光性層」という。)。
【0014】(2)電荷輸送性・発光性層の少なくとも
1層は、ミクロ相分離型ブロック共重合体又はグラフト
共重合体を含有してなる(以下、「第二の電荷輸送性・
発光性層」という)。
【0015】(3)電荷輸送性・発光性層の少なくとも
1層は、分子中に架橋性基を有する電荷輸送性及び/又
は発光性化合物の架橋硬化物を含有してなることをを特
徴とする電界発光素子(以下、「第三の電荷輸送性・発
光性層」という)。
【0016】第一の電荷輸送性・発光性層において、正
孔輸送性及び/又は電子輸送性(ホール及び/又はエレ
クトロン輸送性)ドメインが回旋状に連なった電荷輸送
路(以下。「回旋状電荷輸送路構造」という)とは、正
孔輸送性及び/又は電子輸送性ドメインが電荷輸送不活
性マトリックス中に存在し、各ドメインが連結し膜全体
を通して電荷輸送路を形成し、一つのドメインから次の
ドメインに電荷が移動する時に、外部電界方向に対して
逆行しなければ、その移動ができない構造である。
【0017】第一の電荷輸送性・発光性層は、この回旋
状電荷輸送路構造を有することで、積層構成のみなら
ず、単一層構成とした場合にも優れたに発光効率を示
す。特に単一層構成とした場合、従来の単一層電界発光
素子に比べ、著しい発光効率の向上が達成される。その
原因は、必ずしも明らかではないが、以下のように推測
される。
【0018】図1は、回旋状電荷輸送路構造を模式的に
説明する模式図である。図1に示すように、正孔輸送性
及び/又は電子輸送性ドメインを球と仮定して二次元で
模式的に説明する。2つのドメイン(球)が接触する場
合、各ドメイン(球)の中心と接点を結ぶ直線は、電界
方向に対して、0°から90°の値を取り得る。ここ
で、0°での接触の場合(ドメイン1、2)、一つのド
メイン1から次のドメインに電荷が移動する時、電界方
向に沿って電荷は移動できる。0°以外の場合(例えば
45°の場合ドメイン3、4;90°の場合ドメイン
5、6;等)、次のドメインに移動する時、一つのドメ
インの外部電界方向先端に行った電荷は、両者の接点ま
で電界に逆行して移動しなければならない。このよう
に、回旋状電荷輸送路では、外部電界に対して逆行しな
ければ電荷が移動できない為、電極から注入された電荷
は、外部電界の下、ドメインの中で、次のドメインとの
接点から電界方向前方(ドメイン3、5における凸部
7)に滞留することとなり、この滞留のお陰で、再結合
効率が向上し、その結果として発光効率が向上したもの
と推定される。これに対し、従来の単層EL素子では、
電荷輸送材料、発光材料を均一に混合する為、正孔と電
子はそれぞれ自由に移動できる為、再結合せずに互いに
すり抜けてしまう割合が多く、発光効率が低い。Tan
gによる高発光効率の達成は、電子輸送層と正孔輸送層
を積層化することで、一方の電荷が他方の層との界面で
ブロックされ、その結果として、積層界面にて高効率で
再結合が起こり、高発光効率を達成したものである。従
って、回旋状電荷輸送路構造は、このブロッキング効果
をミクロ相として実現したものであり、特に単一層にお
いての高発光効率を可能となる。
【0019】第一の電荷輸送性・発光性層において、回
旋状電荷輸送路構造形成の確認は、電流の電界強度依存
性や、電流の活性化エネルギーの電界強度依存性等を測
定することによって、行うことが可能である。即ち、一
般に、電荷輸送材料での電荷の移動は、電界により加速
されるドリフト移動であるため電界強度を高めると、電
流は増加する。これに対して、回旋状電荷輸送路が形成
されている場合には、電界強度が高いほど、電界に逆行
して移動することが困難となり、全体の電流量は低下す
ることになり、上述の一般のケースとは逆の挙動を示
す。
【0020】第一の電荷輸送性・発光性層において、回
旋状電荷輸送路構造は、例えば、電荷輸送性微粒子を電
荷輸送不活性バインダー中に粒子分散させる方法等によ
り、形成することができる。電荷輸送性微粒子を電荷輸
送性ドメインにする場合、電荷輸送性微粒子としては、
熱的安定性等の点で、電荷輸送性低分子化合物の微結
晶、電荷輸送性無機物質の微結晶、又は電荷輸送性ポリ
マーの3次元架橋硬化物等が好適に挙げられ、電荷輸送
性等の点で特に電荷輸送性低分子化合物又は電荷輸送性
無機物質の微結晶が好ましい。電荷輸送性低分子化合物
として、具体的には、正孔輸送性のものとして、トリア
リールアミン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリアリール
メタン誘導体、アントラセン誘導体、ポルフィリン誘導
体、フタロシアニン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロ
ロピロール誘導体、等が;電子輸送性のものとして、オ
キサジアゾール誘導体、ジフェノキノン誘導体、フルオ
レノン誘導体、アントラキノン誘導体、芳香族イミド誘
導体、キノリン誘導体、ビピリジン誘導体、ビピリミジ
ン誘導体等、及びこれらを配位子とする金属錯体等が挙
げられる。回旋状電荷輸送路構造形成させる電荷輸送性
微粒子の濃度は、微粒子の形状、大きさ等により異なる
ため一概には規定できないが、一般に10体積%から7
0体積%の範囲内が好ましく、20体積%から50体積
%の範囲がより好ましい。この濃度が、前記範囲以下で
あると、膜全体に亘っての連続した電荷輸送路が形成さ
れず、膜としての電荷輸送性が不充分となることがあ
る。一方前記範囲以上であると、ドメイン同士が密に接
触し過ぎ回旋状とならないことがある。
【0021】第一の電荷輸送性・発光性層において、回
旋状電荷輸送路構造を形成する方法としては、上述の電
荷輸送性微粒子を電荷輸送不活性バンダー中に分散させ
る方法に加え、ポリマーアロイ又はポリマーブレンド等
の相分離を用いる方法がある。例えば、電荷輸送活性ポ
リマーと電荷輸送不活性ポリマーを混合すれば、一般に
異なる高分子同士は相分離し、海−島構造あるいはスピ
ノーダル分解による変調構造を与え、回旋状電荷輸送路
を形成し得る。また、後述するミクロ相分離型ブロック
共重合体又はグラフト共重合体における電荷輸送性ブロ
ック共重合体又はグラフト共重合体のポリマーアロイで
は、ブロック長によって相分離のスケールが規制される
ため、再現性よく安定なミクロ相分離構造として、回旋
状電荷輸送路構造を形成し得る。さらに、後述する架橋
硬化性基を有する電荷輸送性化合物と電荷輸送不活性ポ
リマーを混合し、その混合物を加熱、光照射等により架
橋硬化させると、架橋が進み電荷輸送性化合物からなる
架橋硬化物の分子量が増すに連れ電荷輸送不活性ポリマ
ーとの相分離が進行することによって、回旋状電荷輸送
路を形成し得る。これとは逆に、架橋硬化性基を有する
電荷輸送不活性化合物と電荷輸送性ポリマーを混合し、
その混合物を加熱、光照射等により架橋硬化させること
によっても、同様に、回旋状電荷輸送路を形成し得る。
【0022】第二の電荷輸送性・発光性層は、ミクロ相
分離型ブロック又はグラフト共重合体を用いることで、
容易にミクロ相分構造を形成することができため、大面
積化と低コスト生産が可能であり、優れた発光効率を示
す。また、ミクロ相分離型ブロック又はグラフト共重合
体は、例えば電荷輸送不活性ブロック等を分子設計する
ことで、電荷輸送性を損なうことなく、電極との接着
性、強度、熱安定性、溶解性等をコントロールでき、電
極との接着性が良好で、ピンホールの無い層を容易に形
成することが可能となり、また、耐溶剤性を高め、容易
に浸漬塗布などの湿式法による積層化を可能とすること
もできる。なお、上述のように、ミクロ相分離型ブロッ
ク共重合体又はグラフト共重合体を用いることで、容易
に回旋状電荷輸送路構造を形成することができるが、回
旋状電荷輸送路構造を形成しなくても、上述のような優
れた効果を得ることが可能である。
【0023】第二の電荷輸送性・発光性層において、ミ
クロ相分離型ブロック共重合体又はグラフト共重合体と
しては、正孔輸送活性ブロックと正孔輸送不活性ブロッ
クとからなるブロック共重合体又はグラフト共重合体;
電子輸送活性ブロックと電子輸送不活性ブロックとから
なるブロック共重合体又はグラフト共重合体;正孔輸送
活性ブロックと電子輸送活性ブロックとからなるブロッ
ク共重合体又はグラフト共重合体;等の電荷輸送性ブロ
ック共重合体又はグラフト共重合体が挙げられる。ま
た、発光性ブロックと非発光性ブロックとからなるブロ
ック共重合体又はグラフト共重合体;電荷輸送性化合物
及び発光性化合物と相溶性を有するブロックと、電荷輸
送性化合物及び発光性化合物と非相溶性を有するブロッ
クと、からなるブロック共重合体又はグラフト共重合
体;等も挙げられる。
【0024】第二の電荷輸送性・発光性層において、正
孔輸送活性又は電子輸送活性ブロックとしては、正孔輸
送性ポリマー又は電子輸送性ポリマーとして知られる全
てのポリマーが利用可能である。正孔輸送不活性ブロッ
ク又は電子輸送不活性ブロックとしては、通常のポリカ
ーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、
ポリシロキサン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル
酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸等、及びこれらの
共重合体等が挙げられる。この正孔輸送不活性ブロック
或いは電子輸送不活性ブロックとしては、カルボキシル
基、ヒドロキシ基、−SiXn3-n基(Xはアルキル基
又はアリール基を示し、Yはアルコキシ基、アリールオ
キシ基、又はハロゲン原子を示し、nは0から2の整数
を意味する)等の化学吸着性を有する基を有するもの
が、より電極との接着性が良好であり、また、耐溶剤性
が高く、特に好ましい。
【0025】第二の電荷輸送性・発光性層において、例
えば、正孔輸送活性ブロックと正孔輸送不活性ブロック
とからなるブロック共重合体の具体例としては、特開平
10−182760号公報に記載されているものが挙げ
られる。電子輸送活性ブロックと電子輸送不活性ブロッ
クとからなるブロック又はグラフト共重合体の具体例と
しては、特願2000−78263号公報に記載されて
いる電子輸送活性高分子と電子輸送不活性高分子(例え
ばポリカーボネート、ポリエステル、ビニル系重合体
等)とからなるブロック又はグラフト共重合体が挙げら
れる。
【0026】第三の電荷輸送性・発光性層において、分
子中に架橋硬化性基を有する電荷輸送性及び/又は発光
性化合物を用いることで、大面積化と低コスト生産が可
能であり、優れた発光効率を示す。また、この電荷輸送
性及び/又は発光性化合物も、電極との接着性、強度、
熱安定性、等に優れ、また不溶であることから、電極と
の接着性が良好で、ピンホールの無い層を容易に形成す
ることが可能であり、また、耐溶剤性が高く、容易に浸
漬塗布などの湿式法により積層可能となる。
【0027】第三の電荷輸送性・発光性層において、分
子中に架橋硬化性基を有する電荷輸送性及び/又は発光
性化合物とは、分子中に架橋硬化性基を、少なくとも1
つ以上導入した化合物であり、それ単独で、或いは必要
に応じて硬化助剤と共に、加熱又は光照射処理すること
によって、3次元架橋硬化することが可能な化合物であ
る。ここで、架橋硬化性基としては、イソシアネート
基、エポキシ基、ヒドロキシ基、ビニル基、カルボキシ
ル基、−SiXn3-n基(ここで、Xはアルキル基又は
アリール基を示す。Yはアルコキシ基、アリールオキシ
基、又はハロゲン原子を示す。nは0から2の整数を示
す。)等が挙げられ、−SiXn3-n基が、電荷輸送性
等の点で特に好ましい。また、硬化助剤としては、水、
ジオール誘導体、ジアミン誘導体、金属アルコキシド、
金属塩等が挙げられる。
【0028】第三の電荷輸送性・発光性層において、電
荷輸送性及び/又は発光性の架橋硬化性化合物として、
具体的には、公知のものすべてのものを利用可能である
が、−SiXn3-n基を有する正孔輸送性化合物として
は、例えば、特開平9−129665号公報、特開平1
1−184106号公報等に記載されているものが挙げ
られる。
【0029】電荷輸送性・発光性層は、電荷輸送性(正
孔輸送性、電子輸送性)及び発光性の機能を有する単一
層からなってもよいし、機能を分離させた複数層(例え
ば、電荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送性)及び発光性
の機能を、それぞれ有する層からなる電荷輸送性・発光
性層、正孔輸送性の機能のみを有する層と電子輸送性及
び発光性の機能を有する層とからなる電荷輸送性・発光
性層等)からなってもよい。
【0030】電荷輸送性・発光性層おいて、それぞれ電
荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送性)の機能のみを有す
る層は、それぞれ上述の第一〜第三の電荷輸送性・発光
性層における電荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送性)の
化合物のみを用いることで形成することができる。電荷
輸送性(正孔輸送性、電子輸送性)の機能のみを有する
層を形成する場合、該層の膜厚としては、単分子層から
5μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは単分子層か
ら0.5μmの範囲である。
【0031】電荷輸送性・発光性層において、発光性、
及び電荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送性)の機能を組
み合わせた層は、必要に応じ、上述の第一〜第三の電荷
輸送性・発光性層における正孔輸送性化合物、電子輸送
性化合物、発光性化合物(後述する発光性化合物も含め
て)を適宜選択して用いることで形成することができ
る。
【0032】電荷輸送性・発光性層において、発光性の
機能のみを有する層を形成する場合は、上述の第三の電
荷輸送性・発光性層における発光性化合物以外に、「有
機EL素子とその工業化最前線,CMC出版,199
9」等に記載の公知の全ての化合物を用いることで形成
することができる。発光性の機能のみを有する層の膜厚
としては、単分子層から500nmの範囲が好ましく、
さらに好ましくは単分子層から100nmの範囲であ
る。発光性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種
以上併用してもよい。
【0033】電荷輸送性・発光性層において、上述の正
孔輸送性化合物、電子輸送性化合物、発光性化合物は、
それぞれ別々の化合物でもよいが、複数の機能を同時に
有する化合物も知れており、それを兼用して用いてもよ
い。発光性、及び電荷輸送性(正孔輸送性、電子輸送
性)の機能を組み合わせた層の場合、正孔輸送性化合
物、電子輸送性化合物、発光性化合物の濃度は、それら
の能力に依存し、一概には規定できないが、一般に、正
孔輸送性化合物と電子輸送性化合物とは、それぞれ20
体積%から80体積%の範囲内が好ましく、発光性化合
物は、0.5体積%から80体積%の範囲内が好まし
い。
【0034】電荷輸送性・発光性層は、通常、上記各材
料と必要に応じ結着樹脂とを含む溶液或いは分散液を塗
布、乾燥することによって形成できる。溶液又は分散液
の塗布法としては、浸漬塗布法、スピンコート法、印刷
法、リング塗布法、ワイヤーバー塗布法、ブレード塗布
法、インクジェット塗布法等の通常の湿式塗布法が利用
できる。このように電荷輸送性・発光性層は、湿式塗布
法にて形成することができるため、大面積化と低コスト
生産が可能である。また分散液を得るには、サンドミル
法、ペイントシェイク法、アトライター法、ボールミル
法、サンドミル法、ホモジナイザー法、超音波法、等の
粉砕/分散法が利用できる。また、上記第一〜第三の電
荷輸送性・発光性層以外の電荷輸送性・発光性層を形成
する場合、低分子化合物を用いて、蒸着等の方法を用い
て形成してもよい。
【0035】一対の電極は、その少なくとも一方の電極
は、発光を取出すため、透明又は半透明であることが好
ましい。この透明性の値としては、光の透過率が10%
以上であることが好ましく、50%以上であることがよ
り好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。
また、一方の電極面からのみ発光を取り出す場合には、
他方の電極は光を反射するように鏡面であることが好ま
しい。さらに、電極を通してではなく、電極水平方向か
ら光を取り出すことも可能であり、その場合には、一対
の電極で光が反射増幅されるように、両電極は、共に鏡
面であることが好ましい。
【0036】一方の電極材料としては、正孔の注入を行
うため仕事関数の大きなものが好ましく、導電性酸化物
(例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウ
ム亜鉛酸化物、酸化スズ、酸化インジウム等)及びこれ
らのドーピング処理物);金属(例えば金、白金、パラ
ジウム、ニッケル等);カーボン;等が挙げられが、透
明性、正孔注入性等の点で、インジウムスズ酸化物(I
TO)、インジウム亜鉛酸化物、酸化スズ及びこれらの
ドーピング処理物が特に好ましい。これらの電極はゾル
−ゲル法、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、電解
メッキ法、無電解メッキ法等の方法によって形成するこ
とができる。
【0037】他方の電極材料としては、電子の注入を行
うため仕事関数の小さなものが好ましく、導電性酸化物
(酸化チタン、酸化亜鉛及びこれらのドーピング処理物
等);リチウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カル
シウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、銀、イン
ジウム、等及びこれらの合金;等が挙げられるが、安定
性と電子注入性の点で、マグネシウムと銀との合金が特
に好ましい。これらの電極は、ゾル−ゲル法、CVD
法、スパッタリング法、蒸着法、電気化学誘導化学堆積
法等の方法によって形成することができる。
【0038】一対の電極は、その少なくとも一方が強度
を持たせる為に、支持体上に形成されていることが好ま
しく、該支持体としては、金属、セラミックス、ガラ
ス、プラスチック等が挙げられる。
【0039】一対の電極は、その形態が緻密あっても、
多孔質であってもよく、またその表面は平滑面であって
も租面であってもよい。また、形状は任意であり、素子
の形状に合わせて決定される。さらに、一対の電極の少
なくとも一方は、仕事関数の制御、接着性の改善、表面
汚染物の除去、安定化等を目的に、電子線照射処理、紫
外線照射処理、化学修飾処理、エッチング処理、洗浄処
理、切削/研磨処理、等の各種処理を施されてもよい。
【0040】本発明の電界発光素子は、素子としての強
度を持たせる為、酸素、湿気、紫外線等の侵入を防ぐ
為、等の目的により、一部又は全部をエポキシ樹脂、ガ
ラス等によって封止することが好ましい。
【0041】以下、本発明の電界発光素子における層構
成の具体例を示す。図2〜4は、本発明の電界発光素子
の一例を示す模式的断面図である。図2〜4に示す電界
発光素子における電荷輸送性・発光性層20における少
なくとも一層は、上記第一〜第三の電荷輸送性・発光性
層の条件を満たす。図2に示す電界発光素子は、電極1
0と対向電極40と、及び該電極間で挟持された電荷輸
送性・発光性層20とで構成され、電荷輸送性・発光性
層20が正孔輸送性の機能のみを有する層21と発光性
の機能のみを有する層22と電子輸送性の機能のみを有
する層23とからなる複数層である。図3に示す電界発
光素子は、電極10と対向電極40と、及び該電極間で
挟持された電荷輸送性・発光性層20とで構成され、電
荷輸送性・発光性層20が正孔輸送性の機能のみを有す
る層21と、発光性及び電子輸送性の機能を有する層3
1とからなる複数層である。図4に示す電界発光素子
は、電極10と対向電極40と、及び該電極間で挟持さ
れた電荷輸送性・発光性層20とで構成され、電荷輸送
性・発光性層20が、発光性、正孔輸送性、及び電子輸
送性の機能を有する層32からなる単一層である。
【0042】
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体
的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制
限するものではない。
【0043】(実施例1)下記構造式(1)で示される
−Si(OiPr)3基を分子中に2個有するテトラフェ
ニルベンジジン系正孔輸送性化合物の5重量%イソプロ
パノール/テトラヒドロフラン(1:1重量比)混合溶
液を調製し、0.1μm細孔径のポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)フィルターにて濾過処理を行った
(以降、該溶液を溶液Aと称する)。ITO透明導電性
層を片側表面全面に形成したガラス基板に、定法のエッ
チング処理を施し、ITOを2mm幅の短冊型に加工し
た。
【0044】
【化1】
【0045】この短冊型ITO電極上に、溶液Aをスピ
ンコート(回転速度2000rpm)し、150℃にて
5分間乾燥硬化させた。この塗布・乾燥操作を2回行
い、膜厚約100nmの架橋硬化正孔輸送層を形成し
た。次に、発光性及び電子輸送性を有する材料としてト
リスキノリナトアルミニウムをタングステンボートに入
れ、真空蒸着法により前記正孔輸送層上に製膜して、膜
厚50nmの電子輸送性及び発光性を有する層を形成し
た。
【0046】続いて、Mg−Ag合金を真空共蒸着法に
より、前記電子輸送性及び発光性を有する層上に、マス
クを用いて、2mm幅、150nm厚の短冊型に形成し
(前記ITO短冊型電極と交差させた)、対向電極とし
た。尚、以上のようにして形成されたEL素子の有効面
積は0.05cm2であった。
【0047】(実施例2)下記構造式(2)で示される
テトラフェニルベンジジン構造を主鎖に有する正孔輸送
性ポリエステルブロックと、正孔輸送不活性ポリ(スチ
レン−co−メタクリル酸)ブロックとからなるブロッ
ク共重合体{正孔輸送活性ブロックが55重量%、ポリ
(スチレン−co−メタクリル酸)ブロック中のメタク
リル酸成分が25重量%からなり、重量平均分子量は2
0万であった。}の5重量%トルエン/テトラヒドロフ
ラン(1:4重量比)混合溶液を調製し、0.1μm細
孔径のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィル
ターにて濾過処理を行った(以降、該溶液を溶液Bと称
する)。実施例1と同様にして作製したガラス基板短冊
型ITO電極上に、溶液Bを浸漬塗布し、115℃にて
10分間乾燥、膜厚約100nmの正孔輸送層を形成し
た。
【0048】
【化2】
【0049】次に、結着樹脂としてポリカーボネート樹
脂(PC−Z、粘度平均分子量4万、三菱瓦斯化学社
製)2重量部、発光材料としてトリスキノリナトアルミ
ニウムを0.2重量部、電子輸送材料として下記構造式
(3)で示される化合物1重量部を混合し、10重量%
トルエン/テトラヒドロフラン(4:1)溶液を調製
し、0.1μm細孔径のPTFEフィルターで濾過処理
を行った。この溶液を、前記正孔輸送層上に、浸漬塗布
し、115℃にて10分間乾燥して、膜厚150nmの
電子輸送性及び発光性を有する層を形成した。
【0050】
【化3】
【0051】続いて、Mg−Ag合金を真空共蒸着法に
より、前記発光層上に、マスクを用いて、2mm幅、1
50nm厚の短冊型に形成し(前記ITO短冊型電極と
交差させた)、対向電極とした。以上のようにして形成
されたEL素子の有効面積は0.05cm2であった。
【0052】なお、実施例2で用いたブロック共重合体
は、高極性のカルボキシル基を有するため、ITOとの
接着性が高く、またトルエン/テトラヒドロフラン混合
溶剤に対する溶解度は、テトラヒドロフランリッチの場
合には均一に溶解するが、トルエンリッチの場合には溶
解性が膨潤するのみである。よって、実施例2において
は、正孔輸送性層、並びに、電子輸送性及び発光性を有
する層の両層を浸漬塗布法等の湿式塗布法にて積層形成
することが可能となる。また、電子輸送性及び発光性を
有する層の塗布溶剤によって、正孔輸送性層は膨潤する
為、該層塗布時に、低分子の電子輸送性化合物と発光性
化合物の一部は正孔輸送性層中に侵入しているものと推
定される。
【0053】(実施例3)下記構造式(4)で示される
−Si(OMe)3基を分子中に1個有するトリフェニ
ルアミン系正孔輸送性化合物の1重量%メタノール溶液
を調製し、0.1μm細孔径のポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)フィルターにて濾過処理を行った(以
降、該溶液を溶液Cと称する)。ITO透明導電性層を
片側表面前面に形成したガラス基板に、定法のエッチン
グ処理を施し、ITOを2mm幅の短冊型に加工した。
この短冊型ITO電極を、溶液Cに浸漬し、還流下10
時間処理し、表面に前記トリフェニルアミン系正孔輸送
性化合物を単分子化学吸着させた。未吸着成分をメタノ
ールにて洗浄した後、100℃で加熱処理し、単分子層
の架橋硬化正孔輸送層を形成した。
【0054】
【化4】
【0055】次に、実施例2で用いた正孔輸送性ブロッ
ク共重合体(但し、正孔輸送性活性ブロックの比率が3
0重量%としたもの)2重量部、発光材料としてトリス
キノリナトアルミニウム0.1重量部、電子輸送材料と
して実施例2で用いた前記構造式(3)で示す化合物1
重量部を混合し、10重量%トルエン/テトラヒドロフ
ラン(1:4重量比)混合溶液を調製し、0.1μm細
孔径のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィル
ターにて濾過処理を行った(以降、該溶液を溶液Dと称
する)。溶液Dを、前記正孔輸送層上に、浸漬塗布し、
115℃にて10分間乾燥して、膜厚150nmの正孔
輸送性、電子輸送性、及び発光性を有する層を形成し
た。
【0056】続いて、Mg−Ag合金を真空共蒸着法に
より前記発光層上に、マスクを用いて、2mm幅、15
0nm厚の短冊型に形成し(前記ITO短冊型電極と交
差させた)、対向電極とした。尚、得られたEL素子の
有効面積は0.05cm2であった。また、得られたE
L素子における正孔輸送性、電子輸送性、及び発光性を
有する層は、これと電子輸送性材料を添加しない以外同
様の層を有する素子における印加電界と電流との相関を
調べ、高電界程電流が低下すると云う挙動を示したこと
から、回旋状電荷輸送路構造が形成されていることが確
認できた。
【0057】(比較例1)実施例1における架橋硬化正
孔輸送層の代わりに、前記構造式(1)で示される化合
物の2個の−Si(OiPr)3基をプロトンに置換した
非硬化性誘導体を真空蒸着法によって成膜した正孔輸送
層を用いた以外は、実施例1と同様にして、電界発光素
子を作製した。
【0058】(比較例2)実施例3における正孔輸送性
ブロック共重合体の代わりに、該正孔輸送性ブロック共
重合体の正孔輸送活性ブロックと同一構造の正孔輸送性
高分子を用いた以外は、実施例3と同様にして、電界発
光素子を作製した。
【0059】(比較例3)実施例3のける正孔輸送性ブ
ロック共重合体の代わりに、該正孔輸送性ブロック共重
合体の正孔輸送活性ブロックと正孔輸送不活性ブロック
とそれぞれ同一構造の正孔輸送性高分子と正孔輸送不活
性高分子の高分子ブレンドを用いた以外は、実施例3と
同様にして、電界発光素子を作製しようとしたが、正孔
輸送性、電子輸送性、及び発光性を有する層を塗布、乾
燥した所、白濁した不均質な膜となってしまい、素子作
製を断念した。これは、正孔輸送性高分子と正孔輸送不
活性高分子がマクロ相分離した為であり、この結果から
逆に、実施例2及び3のブロック共重合体はミクロ相分
離し、見掛け上、均質な膜を与えていることが、推定さ
れる。
【0060】(評価)実施例1〜3、及び比較例1〜2
のEL素子を、減圧下(0.133Pa(10-3Tor
r))でITO電極側をプラス、Mg−Ag対向電極側
をマイナスとして直流電圧を印加し、電界発光について
の評価を行った。各素子に対し得られた最高輝度を表1
に示す。また、乾燥窒素中で素子寿命の評価も行った。
寿命の評価は、一定低電流連続駆動により50cd/m
2の初期発光強度が半減するまでの時間を求め、これを
素子寿命(hr)とした。
【0061】
【表1】
【0062】上記実施例ならびに比較例の評価結果から
明らかなように、本発明の電界発光素子は、正孔輸送層
と電子輸送層を完全に分離独立させた従来の積層構成を
採らずとも、高い発光効率と寿命を有すると云う卓越し
た効果を奏することがわかる。また、本発明の電界発光
素子は、スピンコーティング法、浸漬法等の湿式塗布法
にて良好な薄膜を形成することが可能であり、ピンホー
ル等の不良も少なく、大面積化も容易であり、低コスト
にての量産化が可能であることがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、大面積化
と低コスト生産が可能であり、且つ優れた発光効率有す
る電界発光素子を提供することができる。さらに優れた
耐久性を有する電界発光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回旋状電荷輸送路構造を模式的に説明する模
式図
【図2】 本発明の電界発光素子の一例を示す模式的断
面図である。
【図3】 本発明の電界発光素子の他の一例を示す模式
的断面図である。
【図4】 本発明の電界発光素子の他の一例を示す模式
的断面図である。
【符号の説明】
10 電極、 20 電荷輸送性・発光性層 21 正孔輸送性の機能のみを有する層 22 発光性の機能のみを有する層 23 電子輸送性の機能のみを有する層 31 電子輸送性及び発光性の機能を有する層 32 正孔輸送性、電子輸送性、及び発光性の機能を有
する層 40 対向電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極と、該電極間に挟持されてな
    る電荷輸送性及び発光性を有する層とを具備する電界発
    光素子であって、 前記電荷輸送性及び発光性を有する層の少なくとも1層
    が、正孔輸送性及び/又は電子輸送性ドメインが回旋状
    に連なった電荷輸送路を有することを特徴とする電界発
    光素子。
  2. 【請求項2】 一対の電極と、該電極間に挟持されてな
    る電荷輸送性及び発光性を有する層とを具備する電界発
    光素子であって、 前記電荷輸送性及び発光性を有する層の少なくとも1層
    が、ミクロ相分離型ブロック共重合体又はグラフト共重
    合体を含有してなることを特徴とする電界発光素子。
  3. 【請求項3】 一対の電極と、該電極間に挟持されてな
    る電荷輸送性及び発光性を有する層とを具備する電界発
    光素子であって、 前記電荷輸送性及び発光性を有する層の少なくとも1層
    が、分子中に架橋硬化性基を有する電荷輸送性及び/又
    は発光性化合物の架橋硬化物を含有してなることをを特
    徴とする電界発光素子。
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