JP2001343298A - 半導体圧力センサ装置 - Google Patents

半導体圧力センサ装置

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JP2001343298A
JP2001343298A JP2000167361A JP2000167361A JP2001343298A JP 2001343298 A JP2001343298 A JP 2001343298A JP 2000167361 A JP2000167361 A JP 2000167361A JP 2000167361 A JP2000167361 A JP 2000167361A JP 2001343298 A JP2001343298 A JP 2001343298A
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sensor chip
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経済性を考慮しつつ、汚れに対する耐量を向上
させてひいては圧力を正しく検出する。 【解決手段】樹脂パッケージ1には凹部3が形成され、
その凹部3にセンサチップ2がマウントされている。凹
部3には、開口面積が比較的小さい狭開口部7と、開口
面積が比較的大きい広開口部8とが2段に設けられ、狭
開口部7内に第1の保護部材9が配設され、広開口部8
内に第2の保護部材10が配設されている。第1の保護
部材9は、比較的高いヤング率の樹脂材料若しくはゴム
材料により構成され、センサチップ2のダイヤフラム2
aを露出させた状態で、インサートピン4の凹部3内で
の露出部分等を覆うように設けられている。また、第2
の保護部材10は、比較的低いヤング率のゲル状物質に
より構成され、第1の保護部材9並びにセンサチップ2
の上半部を覆うように設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力を検出するた
めの半導体圧力センサチップを樹脂パッケージにマウン
トして構成される半導体圧力センサ装置に関するもので
ある。なお、本発明の半導体圧力センサ装置は、例え
ば、自動車用エンジンの吸気負圧を測定するためのセン
サ装置、或いは自動車の煤煙用フィルタの詰まり具合を
検出すべく該フィルタ前後の圧力差を検出するためのセ
ンサ装置として用いられる。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、特開平11−
304619号公報の半導体圧力センサ装置が知られて
いる。同公報の装置では、樹脂パッケージに凹部が形成
され、その凹部内に半導体圧力センサチップがマウント
される。また、樹脂パッケージには導体部がインサート
成形され、その導体部がボンディングワイヤを介して半
導体圧力センサチップに電気的に接続される。そしてそ
の状態で、導体部及びその周辺部は、電気的な絶縁性を
有し且つヤング率が比較的高いもの(樹脂材料或いはゴ
ム材料)として構成された第1の保護部材によって覆わ
れる。また、第1の保護部材は、半導体圧力センサチッ
プのセンシング部を露出させた状態で設けられ、これら
センシング部及び第1の保護部材は、電気的な絶縁性を
有し且つヤング率が比較的低いもの(ゲル状物質)とし
て構成された第2の保護部材によって覆われる。
【0003】かかる場合、第1及び第2の保護部材から
成る2層構造により、樹脂パッケージと導体部との間に
生ずる空隙や導体部周囲の界面部分などに空気が閉じ込
められた状態となる場合にも、その部分を覆う第1の保
護部材が高ヤング率の材料から構成されるために、圧力
検出時において上記空隙や界面部分などから気泡が発生
する事態が抑制できる。これにより、半導体圧力センサ
装置の動作信頼性を向上させるようにしていた。
【0004】また、上記センサ装置では、低ヤング率の
ゲル状物質により半導体圧力センサのセンシング部分を
覆うことで、外部からの水、オイル、煤等に対し半導体
圧力センサが影響を受けにくい構造となっていた。
【0005】しかしながら、上記の半導体圧力センサ装
置を自動車に搭載することを考えると、その使用環境が
過酷になるため、以下のような問題が生ずる。例えば、
上記のセンサ装置を吸気負圧測定用の圧力センサとして
用いる場合、EGR等により多量な水や煤等が吸気管に
導入されるため、その水や煤等がセンシング部分のゲル
状物質に完全に覆い被さると、正常な圧力を検出するこ
とができなくなる。
【0006】また一方で、経済性の観点から保護部材の
必要量を考えると、凹部の容積は小さい方が望ましく、
上記の従来構成では、導体部やボンディングワイヤなど
での気泡発生を抑制するのに十分なだけの領域で凹部の
開口面積を決めていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、経済性を考慮しつつ、汚れに対する耐量を向上させ
てひいては圧力を正しく検出することができる半導体圧
力センサ装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の半導体
圧力センサ装置では、樹脂パッケージの凹部には半導体
圧力センサチップが配設され、該センサチップは、圧力
を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生
する。また、樹脂パッケージの凹部に半導体圧力センサ
チップをマウントした状態で、当該凹部内に電気的な絶
縁性を有する保護部材が設けられ、それにより半導体圧
力センサチップが保護される。なお、前記保護部材は、
例えばヤング率が比較的低いゲル状物質である。
【0009】特に本発明では、凹部の底部付近には、開
口面積が比較的小さい狭開口部が設けられると共に、そ
の狭開口部よりも入り口側には、開口面積が比較的大き
い広開口部が設けられており、狭開口部を設けたことに
より保護部材の充填量を必要最小限とする経済的な効果
が得られ、広開口部を設けたことにより本センサ装置の
汚れ耐量が向上するといった機能的な効果が得られる。
すなわち、凹部の入り口付近を拡げたことにより、保護
部材の表面に多量な水、煤等が付着したとしてもその水
や煤等が保護部材表面で分散され、センシング部近辺の
保護部材(ゲル状物質)を完全に覆い塞ぐことが防止さ
れる。故に、圧力検出値への悪影響が解消される。その
結果、本発明の半導体圧力センサ装置では、経済性を考
慮しつつ、汚れに対する耐量を向上させてひいては圧力
を正しく検出することができるようになる。
【0010】凹部の構造としては、次の請求項2又は3
の如く構成すると良い。つまり、請求項2に記載の発明
では、凹部の狭開口部及び広開口部が階段状に設けら
れ、請求項3に記載の発明では、凹部の狭開口部及び広
開口部がテーパ状に連続的に設けられる。
【0011】経済性の観点から保護部材の必要量を規定
するには、請求項4に記載したように、導体部上のボン
ディングパッド部を最小限含む領域で前記凹部の狭開口
部を設けるようにすると良い。またこの場合、その狭開
口部を拡げて広開口部を設けると良い。
【0012】請求項5に記載の発明では、凹部の狭開口
部には、半導体圧力センサチップのセンシング部を露出
させた状態で少なくとも導体部(センサチップに電気的
に接続された部位)を覆うようにして、電気的な絶縁性
を有し且つヤング率が比較的高い第1の保護部材を設
け、凹部の広開口部には、半導体圧力センサチップのセ
ンシング部及び第1の保護部材を覆うようにして、電気
的な絶縁性を有し且つヤング率が比較的低い第2の保護
部材を設けている。かかる場合、第1及び第2の保護部
材から成る2層構造により、樹脂パッケージと導体部と
の間に生ずる空隙や導体部周囲の界面部分などに空気が
閉じ込められた状態となる場合にも、圧力検出時に上記
空隙や界面部分などから気泡が発生する事態が抑制でき
る。これにより、半導体圧力センサ装置の動作信頼性が
向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体圧力センサ
装置を、自動車におけるエンジン吸気負圧測定用の圧力
センサ装置に適用した一実施の形態について図面を参照
しながら説明する。図1には、半導体圧力センサ装置を
要部で切断した状態の縦断面図を示し、図2には、同セ
ンサ装置の概略的な平面図を示す。
【0014】これら図1及び図2において、樹脂パッケ
ージ1は、例えばフィラーが充填されたエポキシ樹脂よ
り成るものであり、その上面には受圧面側(図の上側)
に開口する凹部3が形成されている。そして、この凹部
3に、後述する半導体圧力センサチップ2がマウントさ
れている。樹脂パッケージ1には、銅などの導電材料よ
り成る複数本のインサートピン4(本発明でいう導体部
に相当)がインサート成形により一体的に設けられてお
り、それらインサートピン4のうち所定の4本は、凹部
3の底面における四隅部に露出した状態で配置されてい
る。この場合、インサートピン4の各露出部分に金メッ
キが施されることにより、ボンディングパッド4a(図
2参照)として機能するように構成されている。
【0015】半導体圧力センサチップ(以下、センサチ
ップと略称する)2は、ピエゾ抵抗効果を利用した周知
構成のものであり、負圧を検出してその検出値に応じた
レベルの電気信号を発生する。また、該センサチップ2
は、その上面にセンシング部としてのダイヤフラム2a
及び図示しない拡散抵抗などを備えた構成となってお
り、凹部3の底面に例えばフロロシリコーン系の接着剤
5を介してダイボンディングされると共に、インサート
ピン4のボンディングパッド4aに対しボンディングワ
イヤ6を介して電気的に接続されている。
【0016】凹部3には、その底部付近において開口面
積が比較的小さい狭開口部7が設けられると共に、その
狭開口部7よりも入り口側において開口面積が比較的大
きい広開口部8が設けられ、その凹部3内には、センサ
チップ2及びボンディングワイヤ6等の保護、電気的な
絶縁性の確保、並びに防食などを図るための絶縁材料製
の第1の保護部材9及び第2の保護部材10が二層に充
填されている。なおここで、狭開口部7は、インサート
ピン4上のボンディングパッド4aを最小限含む領域で
設けられ、その狭開口部7を拡げるようにして広開口部
8が設けられる。
【0017】より具体的には、狭開口部7と広開口部8
とは階段状に2段に設けられ、狭開口部7内に第1の保
護部材9が配設され、広開口部8内に第2の保護部材1
0が配設されている。
【0018】第1及び第2の保護部材9,10のうち、
下層側に配置された第1の保護部材9は、比較的高いヤ
ング率(例えば0.1MPa以上、望ましくは0.3M
Pa以上、この場合は比較的硬いため針入度測定は困
難)のフッ素系或いはフロロシリコーン系の樹脂材料若
しくはゴム材料により構成されたものであり、センサチ
ップ2のダイヤフラム2aを露出させた状態で、インサ
ートピン4の凹部3内での露出部分(ボンディングパッ
ド4a部分)及びその周辺部、並びにセンサチップ2の
下半部(樹脂パッケージ1に対するマウント部分である
接着剤5も含む)を共に覆うように設けられている。
【0019】また、上層側に配置された第2の保護部材
10は、比較的低いヤング率(例えば針入度10以上、
望ましくは針入度40以上、この場合は柔らかいため正
確なヤング率の測定は困難)のフッ素系或いはフロロシ
リコーン系のゲル状物質により構成されたものであり、
第1の保護部材9並びにセンサチップ2の上半部(ダイ
ヤフラム2aを含む)をボンディングワイヤ6のセンサ
チップ接続部分と共に覆うように設けられている。なお
この場合、センシング部であるダイヤフラム2aはゲル
状物質より成る第2の保護部材10により覆われた状態
となっているため、センサチップ2によるセンシング機
能が損なわれることはない。
【0020】因みに、上記半導体圧力センサ装置ではそ
の製造工程において、樹脂パッケージ1の凹部3にセン
サチップ2が接着固定された状態で、ボンディングワイ
ヤ6がセンサチップ2及びボンディングパッド4aに接
合され、その後、真空雰囲気で凹部3(狭開口部7と広
開口部8)内に第1及び第2の保護部材9,10が充填
されるようになっている。
【0021】上記構成の半導体圧力センサ装置は、図示
しないハウジングにより収納された状態で、その凹部3
が自動車におけるエンジン吸気路と連通するように配置
され、これによりセンサチップ2にて負圧が検出され
る。樹脂パッケージ1内には、センサチップ2の出力信
号を増幅するための増幅回路11及びその増幅率などの
回路定数を調節するためのトリミング回路12が設けら
れており、センサチップ2及び増幅回路11間は図示し
ないリードフレームなどによって互いに接続されてい
る。
【0022】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。樹脂パッケージ1の凹部3にお
いて、狭開口部7を設けたことにより第1の保護部材9
の体積(充填量)を必要最小限とする経済的な効果が得
られ、広開口部8を設けたことにより本センサ装置の汚
れ耐量が向上するといった機能的な効果が得られる。す
なわち、凹部3の入り口付近を拡げたことにより、第2
の保護部材10の表面に多量な水、煤等が付着したとし
てもその水や煤等が保護部材10表面で分散され、セン
シング部近辺の第2の保護部材10を完全に覆い塞ぐこ
とが防止される。故に、圧力検出値への悪影響が解消さ
れる。その結果、経済性を考慮しつつ、汚れに対する耐
量を向上させてひいては負圧を正しく検出することがで
きる半導体圧力センサ装置が実現できる。
【0023】因みに、広開口部8の開口面積と本センサ
装置の汚れ耐量とはほぼ比例関係にあり、広開口部8の
開口面積を大きくするほどセンサ装置の汚れ耐量が向上
する。この場合、設計上実現したい汚れ耐量に基づい
て、広開口部8の開口面積を決定するようにしても良
い。
【0024】各々ヤング率が異なる第1及び第2の保護
部材9,10にて2層構造としたことにより、樹脂パッ
ケージ1とインサートピン4との間に生ずる空隙(一般
的にインサート成型後の樹脂収縮に起因して発生する)
や、ボンディングパッド4a周囲の界面部分などに空気
が閉じ込められた状態となる場合にも、センサチップ2
による負圧検出時において上記空隙や界面部分などから
気泡が発生する事態が抑制できる。また、接着剤5から
気泡が発生する事態も未然に防止できる。これにより、
気泡の発生に起因して第1及び第2の保護部材9,10
による絶縁保護性能が低下したり、気泡によりボンディ
ングワイヤ6が断線したりするおそれがなくなり、以て
半導体圧力センサ装置の動作信頼性が向上する。
【0025】更に、第1及び第2の保護部材9,10が
共に、ガソリンや軽油などに対し耐性がある材料のフッ
素系或いはフロロシリコーン系の材料により構成される
ので、本実施の形態のエンジン吸気負圧測定用の圧力セ
ンサ装置のように、ガソリン或いは軽油雰囲気などに晒
される状況下にある場合であっても問題なく使用できる
ようになる。
【0026】(第2の実施の形態)本発明は、車載煤煙
用フィルタに付加される差圧センサへの応用が有用であ
り、第2の実施の形態ではその概要を説明する。ここ
で、煤煙用フィルタとは、煤煙排出量の多いディーゼル
自動車の排気系に設けられ、排ガス中に含まれるパティ
キュレート(黒煙微粒子)等を除去するものである。ま
た、差圧センサは、煤煙用フィルタの前後の差圧を検出
し、それにより当該フィルタの詰まり具合(捕集具合)
をモニタするものである。
【0027】図3には、差圧センサの構成の概要を示
す。図3において、樹脂パッケージ21には、図中上下
一対のカバー22,23が組み付けられ、それにより、
上下一対の排ガス室24,25が形成されている。一方
(図の上側)の排ガス室24には連通路26を介して煤
煙用フィルタ通過後の排ガスが導入され、他方(図の下
側)の排ガス室25には連通路27を介して煤煙用フィ
ルタ通過前の排ガスが導入されるようになっている。
【0028】また、樹脂パッケージ21には、図の上側
の排ガス室24側に開口する凹部(便宜上、これを上側
凹部という)28と、図の下側の排ガス室25側に開口
する凹部(便宜上、これを下側凹部という)29とが形
成されており、これら凹部28,29は貫通孔30を介
して連通されている。上側凹部28には、貫通孔30を
塞ぐような状態で半導体圧力センサチップ(センサチッ
プ)31がマウントされ、接着剤等により固定されてい
る。また、センサチップ31は、ボンディングワイヤ3
2を介してインサートピン33に電気的に接続されてい
る。
【0029】上側凹部28には、その底部付近において
開口面積が比較的小さい狭開口部34が設けられると共
に、入り口付近において開口面積が比較的大きい広開口
部35が設けられている。そして、狭開口部34内に
は、高ヤング率の樹脂又はゴム材料から成る第1の保護
部材36が配設され、広開口部35内には、低ヤング率
のゲル状物質から成る第2の保護部材37が配設されて
いる。ここで、第1の保護部材36は、センサチップ3
1のダイヤフラム31a(センシング部)を露出させた
状態でインサートピン33上のボンディングパッド部を
覆うようにして設けられ、第2の保護部材37は、セン
サチップ31のダイヤフラム31a及び第1の保護部材
36を覆うようにして設けられる。
【0030】また、下側凹部29には、保護部材38及
び39が2層に分けて設けられている。ここで、貫通孔
30とその出口付近に配設される保護部材38は低ヤン
グ率のゲル状物質にて構成されており、高ヤング率の物
質を用いる場合に比べて温度変化による貫通孔30内で
の体積膨張収縮の影響が軽減される。故に、体積膨張収
縮によりダイヤフラム31aが変位して正常な差圧圧力
が得られなくなるといった不都合が解消されるようにな
っている。
【0031】一方、図の下側の保護部材39は、高ヤン
グ率の樹脂材料或いはゴム材料にて構成されており、上
側の保護部材38の下面を完全に覆うように配設され
る。この場合、上側の保護部材38(ゲル状物質)が振
動してもそれが下側の保護部材39(樹脂材料或いはゴ
ム材料)で緩和され、圧力検出値への影響が抑制され
る。なお、貫通孔30の入り口部分にはテーパ部40が
設けられており、保護部材38,39が充填し易くなる
ように構成されている。
【0032】上記構成の差圧センサでは、センサチップ
31上下の排ガス室24,25の圧力差により煤煙用フ
ィルタ前後の差圧が測定される。そして、該センサの検
出結果に応じて、煤煙用フィルタに捕集したパティキュ
レート等が燃焼除去されて該フィルタが再生される。
【0033】以上詳述した本実施の形態によれば、樹脂
パッケージ21の上側凹部28において、狭開口部34
と広開口部35とを2段に設けたことにより、保護部材
の体積(充填量)を必要最小限とする経済的な効果と、
水や煤等の汚れに対する耐量が向上するといった機能的
な効果が共に得られる。それ故、圧力検出値への悪影響
が解消され、長期に渡って差圧センサを正しく機能させ
ることが可能となる。また、下側凹部29についてもそ
の開口面積を拡げたことにより、上側凹部28と同様
に、水や煤等の汚れに対する耐量が向上する。
【0034】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記各実施の形態では、樹脂パッケージの
凹部の構造として、狭開口部及び広開口部を階段状に2
段に設けたが、これを変更する。例えば、凹部の狭開口
部及び広開口部をテーパ状に連続的に設けるようにして
も良い。
【0035】また、上記各実施の形態では、凹部の狭開
口部には高ヤング率の第1の保護部材を設け、凹部の広
開口部には低ヤング率の第2の保護部材を設けるといっ
た2層構造としたが、これを変更し、凹部の狭開口部及
び広開口部内を全て低ヤング率の保護部材としても良
い。或いは、第1の保護部材と第2の保護部材との間
に、それら保護部材の中間レベルの硬さ(ヤング率)の
第3の層が存在する構成としても良い。
【0036】過給圧を検出する過給圧用圧力センサに本
発明を具体化することも可能である。半導体圧力センサ
チップとしては、ピエゾ抵抗効果を利用したダイヤフラ
ム形式のものに限らず、静電容量形式の半導体センサチ
ップなど、他の形式のものを利用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における半導体圧力センサ装
置の縦断面図。
【図2】半導体圧力センサ装置の概略的な平面図。
【図3】車載煤煙用フィルタに付加される差圧センサへ
の応用例を示す断面図。
【符号の説明】
1…樹脂パッケージ、2…センサチップ、3…凹部、4
…インサートピン、4a…ボンディングパッド、6…ボ
ンディングワイヤ、7…狭開口部、8…広開口部、9…
第1の保護部材、10…第2の保護部材、21…樹脂パ
ッケージ、28…上側凹部、31…センサチップ、32
…ボンディングワイヤ、33…インサートピン、34…
狭開口部、35…広開口部、36…第1の保護部材、3
7…第2の保護部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F055 AA22 BB05 BB10 CC02 DD04 DD11 EE13 EE25 FF38 4M112 AA01 BA01 CA13 CA14 CA16 EA14 GA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力を検出してその検出値に応じたレベル
    の電気信号を発生する半導体圧力センサチップと、受圧
    面側に開口する凹部が形成された樹脂パッケージとを備
    え、樹脂パッケージの凹部に半導体圧力センサチップを
    マウントした状態で、当該凹部内に電気的な絶縁性を有
    する保護部材を設けた半導体圧力センサ装置において、 前記凹部の底部付近には、開口面積が比較的小さい狭開
    口部を設け、その狭開口部よりも入り口側には、開口面
    積が比較的大きい広開口部を設けたことを特徴とする半
    導体圧力センサ装置。
  2. 【請求項2】前記凹部の狭開口部及び広開口部を階段状
    に設けた請求項1に記載の半導体圧力センサ装置。
  3. 【請求項3】前記凹部の狭開口部及び広開口部をテーパ
    状に連続的に設けた請求項1に記載の半導体圧力センサ
    装置。
  4. 【請求項4】樹脂パッケージにインサート成形された導
    体部と、半導体圧力センサチップとをボンディングワイ
    ヤで電気的に接続し、導体部上のボンディングパッド部
    を最小限含む領域で前記凹部の狭開口部を設けたのに対
    し、その狭開口部を拡げて広開口部を設けた請求項1〜
    3の何れかに記載の半導体圧力センサ装置。
  5. 【請求項5】前記凹部の狭開口部には、半導体圧力セン
    サチップのセンシング部を露出させた状態で少なくとも
    導体部を覆うようにして、電気的な絶縁性を有し且つヤ
    ング率が比較的高い第1の保護部材を設け、 前記凹部の広開口部には、半導体圧力センサチップのセ
    ンシング部及び第1の保護部材を覆うようにして、電気
    的な絶縁性を有し且つヤング率が比較的低い第2の保護
    部材を設けた請求項1〜4の何れかに記載の半導体圧力
    センサ装置。
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