JP2001343110A - ごみ焼却炉における燃焼完結装置 - Google Patents

ごみ焼却炉における燃焼完結装置

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JP2001343110A
JP2001343110A JP2000165358A JP2000165358A JP2001343110A JP 2001343110 A JP2001343110 A JP 2001343110A JP 2000165358 A JP2000165358 A JP 2000165358A JP 2000165358 A JP2000165358 A JP 2000165358A JP 2001343110 A JP2001343110 A JP 2001343110A
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incineration ash
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Yoshio Komura
祐男 小村
Keiichi Tono
恵一 東野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼却炉から排出される焼却灰のおき燃焼を完全
に行うとともに、クリンカの肥大化を防止して焼却灰の
排出を容易にし、部品の焼損を防止する燃焼完結装置を
提供する。 【解決手段】段落レンガ1に主燃焼空気Mを供給して主
おき燃焼を促進させるとともに、傾斜火床板2と反転火
格子3と保護板5の各々に、燃焼空気H供給用の通気孔
21、32、51と冷却フィン22、36、52を設け
て要部の焼損・劣化を防止する。また、傾斜火床板2先
端27と反転火格子3先端38との間隙Gを200〜2
50mmにして焼却灰Aの自重落下を確実に防止する。さ
らに、傾斜火床板2に備えたクリンカ圧壊手段23を自
動出没させて、クリンカの肥大化を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般廃棄物や産業
廃棄物などのごみを焼却するごみ焼却炉における、焼却
灰の燃焼完結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ごみ焼却炉においては、ごみをよ
り完全に焼却処理するために、火格子の終端に各種のお
き燃焼手段を施している。
【0003】図6は、実開昭55−100835号に開
示された、後燃焼装置を後燃焼火格子の終端に配設した
概略縦断面図であり、図7は、上記後燃焼装置部分の縦
断面図である。
【0004】図6及び図7において、aは耐火物及び鋼
材で構成されたごみ焼却炉であって、上手側上部にごみ
投入ホッパbを有している。
【0005】c1 、c2 、c3 は、ごみ焼却炉a内のご
み投入ホッパbの下に配設された、それぞれ乾燥火格
子、主燃焼火格子、後燃焼火格子であり、dは各火格子
1 〜c3 の下方に配設された焼却灰A冷却用の水槽
で、eは各火格子c1 〜c3 の下部から上記水槽dまで
配設されたホッパとダクト、fは後燃焼火格子c3 の下
手端部から水槽dまで配設された焼却灰排出ダクト、g
は該焼却灰排出ダクトf内に配設され、不銹鋼または耐
熱加工済の普通鋼材による後燃焼装置である。
【0006】次に、後燃焼装置gの構造について図7に
基づいて説明する。
【0007】hは、上記焼却灰排出ダクトf内を水平方
向に貫通する回転自在な水平軸であって、焼却灰排出ダ
クトf内の部分は 図7に示すように断面角形に形成さ
れている。
【0008】iは、該水平軸h上に載置された受け皿で
あって、該受け皿iの底面に固着された一対の支持板j
は、上記水平軸hの両側面に沿っており、さらに該両支
持板j及び受け皿iは水平軸hに固着されている。
【0009】kは、受け皿iの上面に形成された燃焼空
気通気孔(スリット)、mは焼却灰排出ダクトfの内側
面の上端から受け皿i近傍まで配設された耐火物構造の
ガイド部であって、受け皿iの外周縁に対向するガイド
部mの部分は、水平軸hを中心とする円弧面nに形成さ
れている。
【0010】pは、上記受け皿iの外周縁から上記円弧
面nに沿って対向しながらのびる円弧板であって、受け
皿iが実線状態から仮想線状態になった場合において
も、該円弧板pの端が円弧面nに対向するように構成し
てある。
【0011】したがって、受け皿iとガイド部mとの間
のシールが保たれて、焼却灰Aの詰りを防ぐと同時に釘
や針金などの異物の噛み込みを抑えている。
【0012】qは、該円弧板pと受け皿iとの間に配設
された補強リブである。
【0013】rは、油圧シリンダであって、固定部s1
にピンs2 を介して回動自在に支持され、ピストンロッ
ドt先端は、前記水平軸hの一端に固着されたアームu
1 の遊端にピンu2 を介して連結されている。
【0014】vは、後燃焼火格子c3 の下手端部から上
記受け皿iの上方まで張り出された、耐火物で構築され
たごみ案内シュートである。
【0015】次に、以上のように構成された後燃焼装置
の作用を説明する。
【0016】まず、生ごみRをごみ投入ホッパbに投入
すれば、生ごみRは、乾燥火格子c 1 主燃焼火格子
2 、後燃焼火格子c3 上で順次燃焼され、燃焼後に残
る焼却灰Aは、焼却灰排出ダクトf内に排出される。こ
の時、受け皿iを図7に実線で示す水平状態にしておけ
ば、焼却灰Aは、受け皿iに受け止められ、この受け皿
i上において更に燃焼を続ける。
【0017】そして、受け皿i上に適当量の焼却灰Aが
積み上げられたころを見計らって、油圧シリンダrによ
りピストンロッドtを伸長させ、アームu1 を介して水
平軸h及び受け皿iを仮想線で示す如く約90°回動さ
せると、受け皿i上の焼却灰Aは焼却灰排出ダクトf内
を通って水槽dに落ちる。
【0018】そして、この受け皿iの回動に伴って円弧
板pも回動し、しかも該円弧板pの端が円弧面nと対向
して、円弧面nと円弧板pとの間に切れ目が生じないよ
うにしてあるため、この円弧板pは受け皿iにとって代
わり、焼却灰排出ダクトf内に落ちてくる焼却灰Aを受
け止める。
【0019】次に、ピストンロッドtを縮小させて受け
皿iを水平状態に復帰させると、円弧板pが円弧面nの
内に入り込むように回動し、仮想線状態の円弧板p上に
受け止めてあった焼却灰Aは、受け皿i上に落とされ
る。したがって、焼却灰Aが直接水槽d内に落ちること
はない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ごみ焼却炉a
に投入される生ごみRは、空缶等の金属類や土砂・ガラ
ス等の不燃物を含む上に、主体となる可燃物の性状の変
化が激しいために、一連の火格子c1 〜c3 における燃
焼を終わって後燃焼装置gに落下する焼却灰Aの性状も
大きく変化し、燃焼を終わってほぼ不燃物だけとなった
場合と、未燃物を多量に含む場合とがある。
【0021】後者の場合、従来の装置では、後燃焼装置
gに滞留する高さ約1mの焼却灰Aの厚い層に対して図
7に示すように燃焼空気Hを供給すれば、堆積する焼却
灰A中に残存する多量の未燃分の燃焼によって局部的に
温度が異常上昇する事態が起こり、後燃焼装置g周辺が
異常高温となり、受け皿i等が焼損したりガイド部mや
ごみ案内シュートv等の耐火物が劣化するだけでなく、
焼却灰Aが溶融してクリンカとなったり、空缶等による
ブリッジ現象が発生して、焼却灰Aの排出が不可能とな
る事態が発生する。
【0022】また、受け皿iが排出状態から水平位置に
復帰する際に、円弧板pとガイド部mとの上にあった焼
却灰Aの細粒や金属類の細片が円弧面nと円弧板pとの
間に挟まって、後燃焼装置gの動作を阻害したり、円弧
面nや円弧板pを損傷させるという不具合があった。
【0023】そこで、この問題を解決するために、実開
昭58−132338号公報に記載された「後燃焼装置
における灰圧縮装置」が提供されている。
【0024】図8は、上記灰圧縮装置の概略構造を示す
縦断面図であり、前記図7と同様の機器に対しては同一
符号を付し、詳細説明は省略する。
【0025】図8において、wは図7に示すガイド部m
に代わり先端のみを円弧状に曲げたガイド板、xはごみ
案内シュートv前面に設置された灰案内シュート、yは
ごみ案内シュートv内部に形成された凹部に内蔵され出
没自在な灰圧縮体であり、上記ガイド板w、灰案内シュ
ートx、灰圧縮体yは、何れも不銹鋼または耐熱加工済
の普通鋼材で作製されており、zは該灰圧縮体yの駆動
手段である。
【0026】上述の灰圧縮体yを作動させることによ
り、案内シュートv前面において局部燃焼を続ける未燃
物の塊をほぐして通気することにより燃焼を促進した
り、局部燃焼の結果発生して肥大したクリンカを圧縮・
破壊して中程度の塊とし、受け皿iを反転させて焼却灰
排出ダクトfに容易に排出させることができる。
【0027】また、ガイド板wの形状を変更することに
より、焼却灰A中の細粒や金属類の細片による円弧板p
の損傷を免れることができる。
【0028】しかしながら、ごみ焼却炉の宿命として、
上述の如きごみ案内シュートv前面における局部高温燃
焼は避けることができず、周囲の耐火物の劣化を早める
だけでなく、図7及び図8で説明した従来の後燃焼装置
における鋼構造の各部品については焼損が激しいが、狭
隘な場所であるために、その保守・取替作業が非常に困
難であった。
【0029】また、後燃焼装置g先端と灰案内シュート
xとの間隔Gが不適当な場合には、焼却灰Aが自重で落
下したり、排出が不十分となる問題があった。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のご
み焼却炉における燃焼完結装置は、一般廃棄物や産業廃
棄物などのごみ焼却炉から排出される焼却灰を、火格子
下端部から落下させる灰落下管内に設置されるごみ焼却
炉における燃焼完結装置であって、上記燃焼完結装置
は、火格子端面側に設置された段落レンガ、傾斜火床板
及び、傾斜火床板に対抗する位置に設置された保護板並
びに、上記傾斜火床板と保護板との間の下方に設けられ
た反転火格子により主体が構築され、段落レンガは、主
燃焼空気を供給するための炉幅方向に配設された通気管
と該通気管から分岐された複数の吹出し管とを内蔵する
耐火物で主体が構築され、傾斜火床板と保護板とは、複
数個に分割され各個に複数条の燃焼空気供給用の通気孔
と冷却フィンとが設けられた鋼材で製作されており、一
方、反転火格子は複数個に分割されるとともに、各単体
上面の前方及び後方の傾斜部には複数条の通気孔が開口
され、背面には複数条の冷却フィンと一対の支持板とが
配設され、保護板側の端面は前記保護板下端部と等間隔
を保持する円弧状に形成された鋼材で製作されており、
上記各単体は連結手段により中間で連結された駆動軸に
上記支持板で各々固着されるとともに、上記駆動軸を介
して反転火格子を規定時間ごとに回動させる駆動装置
が、灰落下管外部に取付けられたものである。
【0031】請求項2に係る発明のごみ焼却炉における
燃焼完結装置は、前記傾斜火床板には、当該傾斜火床板
に内蔵され、各傾斜火床板表面に開口されたスリットか
ら前記灰落下管中央方向に出没可能なクリンカ圧壊手段
と、該クリンカ圧壊手段を規定時間ごとに出没させる圧
壊手段駆動装置とが設けられたものである。
【0032】請求項3に係る発明のごみ焼却炉における
燃焼完結装置は、焼却灰堆積工程中における、前記傾斜
火床板先端と反転火格子の前方傾斜部先端との離隔距離
は200〜250mmである。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るごみ焼却炉
における燃焼完結装置の構成及び動作を示す概略縦断面
図であり、図2は、クリンカ圧壊手段を備えた燃焼完結
装置の概略縦断面図、図3は、反転火格子受け皿部分の
一例を示す平面図、図4は、同装置の細部を示し、図中
左部が図2のI−I線視、中央部が図2のII−II線断
面、右部が図2の III−III 線断面である図、図5は、
主に図2のIV−IV線視図である。
【0034】燃焼完結装置Bは、後燃焼火格子c3 下端
部から焼却灰を落下させる灰落下管としての焼却灰排出
ダクトf内に設置されており、後述の段落レンガ1、傾
斜火床板2、反転火格子3、駆動軸4及び保護板5で構
成され、各部品のうち、従来技術において説明した同一
部品及び物質については同一符号を付し、詳細説明は省
略する。
【0035】図1乃至図5において、1は後燃焼火格子
3 の下方に設けられた耐火物11で構築された段落レ
ンガであり、ごみ焼却炉幅方向に敷設された通気管12
と、該通気管12から分岐されて焼却灰Aの貯留部Sの
開口部13に連結された複数の吹出し管14とで構成さ
れている(図1及び図5参照)。
【0036】2は上記段落レンガ1の下方に設けられた
複数枚(図示例は4分割)に分割された傾斜火床板であ
り、焼却灰Aに接する各傾斜部表面には、縦または横方
向に刻まれた複数の燃焼空気の通気孔21が穿孔されて
おり、背面には複数の冷却フィン22が配設され、図示
しない構造体に取付けられている(図1及び図5参
照)。
【0037】また、請求項2に記載の発明においては、
傾斜火床板2には、さらに扇状のクリンカ圧壊手段23
が圧壊軸24を経て圧壊手段駆動装置25に駆動され
て、 当該傾斜火床板2の表面に開口されたスリット26
から焼却灰A内に出没可能に内蔵されている(図2及び
図5参照)。
【0038】3は反転火格子であり、縦断面形状船底形
の複数枚(図示例は3分割)に分割された焼却灰Aの受
け皿31と、受け皿31に連なる円弧板pとで構成され
ており、受け皿31の前後の上向き傾斜部表面には、複
数の燃焼空気の通気孔32が穿孔されるとともに、複数
条の補強リブ33が配設されている。
【0039】また、受け皿31の背面に取付けられた一
対の支持板34により受け皿31と円弧板pとがボルト
・ナット35により駆動軸4に固着されており、背面に
は、複数の前部及び後部冷却フィン36が取付けられて
おり、該冷却フィン36は補強材を兼ねている。
【0040】受け皿31の一部には、図3の中央部に示
す如く、切り欠き37が設けられ、下記の連結手段42
の上部が嵌め込まれている(図1、図3及び図4参
照)。
【0041】駆動軸4の軸部41は焼却灰排出ダクトf
内では断面角形に仕上げられるとともに、2分割された
左右の軸が連結手段42によって相互連結されており、
駆動装置としての油圧シリンダr及びその付属品によっ
て0〜90゜まで回転角度の調節が可能になされている
(図4参照)。
【0042】ここで、傾斜火床板2の下部の外方向に湾
曲した先端27と水平位置における反転火格子3の先端
38との間隔Gは、焼却灰Aの排出が容易であり、且つ
反転火格子3上に堆積された焼却灰Aが自重で落下しな
い限度の200〜250mmに設定されている(図1参
照)。
【0043】5は同じく複数に分割された保護板であ
り、下方には複数の燃焼空気の通気孔51が穿孔される
とともに複数の冷却フィン52が取付けられ、円弧板p
に相対する下部53は、僅少な間隙をあけて円弧板pに
沿った短い円弧状に形成されている(図1参照)。
【0044】ごみ焼却炉aの耐火物の下端に設置された
焼却灰排出ダクトfの上部は、水冷ジャケット61が設
けられており、当該水冷ジャケット61に連なる焼却灰
排出ダクトfのダクト部62には燃焼空気Hの送入口6
3が設けられている(図1参照)。
【0045】以上の傾斜火床板2、反転火格子3及び保
護板5とは、不銹鋼または耐熱加工済の普通鋼材によっ
て作製されている。
【0046】以上のように構成された燃焼完結装置Bの
操作について主に図1により説明する。
【0047】後燃焼火格子c3 上でほぼ燃焼を終えた焼
却灰A中には、多少の未燃分及び難燃物が残っている
が、燃焼完結装置B内の貯留部S内に約1時間堆積され
る間に、クリンカ圧壊手段23の出没による焼却灰Aの
解きほぐし効果と、通気管12から吹出し管14を通じ
て開口部13から未燃分及び不燃物の多い貯留部S上部
に供給される250℃前後の高温の主燃焼空気Mによっ
て主おき燃焼が行われるとともに、傾斜火床板2と反転
火格子3及び保護板5の各通気孔21、32、51から
供給される燃焼空気Hにより、残存の未燃分及び難燃物
のおき燃焼が続けられ完全燃焼されたのち、下方から冷
却されてゆく。
【0048】完全燃焼を終わった焼却灰Aは、該焼却灰
Aが自重で落下しないために傾斜火床板2の先端27と
の間の200〜250mmの間隙Gを保った受け皿31上
で堆積されるが、反転火格子3を実線で示す水平位置か
ら、仮想線で示す垂直位置まで転回させることにより、
点線で囲む1回分だけ排出され、反転火格子3を元の水
平位置まで戻せば、貯留部S内の焼却灰Aは1回分だけ
降下して、上述のおき燃焼を継続する。
【0049】ここで、生ごみRの性状が大幅に変化した
り、各火格子群c1 〜c3 の面積が不足した場合には、
焼却灰Aの中に未燃物や難燃物が多量に残り、貯留部S
内で局部燃焼して、焼却灰A内にクリンカが発生して焼
却灰Aの排出が不可能になることがある。
【0050】そのために、クリンカ圧壊手段23を規定
時間ごとに焼却灰A内に突出させることにより、クリン
カの肥大化を防止して、排出を容易にする事ができる
(図2参照)。
【0051】上述の如く、貯留部S内の焼却灰Aの温度
は、場合によっては1000℃を上回ることもあり、傾
斜火床板2、反転火格子3、保護板5が高温に晒されて
焼損する恐れがあるが、各部の通気孔21、32、51
から貯留部S内に供給される燃焼空気Hは、250℃前
後と貯留部S内の焼却灰Aの温度よりも遥に低いため、
各冷却フイン22、36、52及び水冷ジャケット61
の冷却効果により各部を冷却して、要部の焼損を免れる
ことができるし、また段落レンガ1の耐火物11の温度
上昇も、通気管12に流通する主燃焼空気Mによって冷
却されるので、異常温度上昇による耐火物の劣化を防ぐ
ことができる。
【0052】また、反転火格子3の駆動軸4は、連結手
段42により、その軸部41を左右に2分割可能にする
とともに、受け皿31は支持板34部をボルト・ナット
35で軸部41に取付けるようにしたため、狭隘な場所
でも、保守・取替作業が容易になっている。
【0053】なお、上述のクリンカ発生時に、クリンカ
圧壊手段23を焼却灰A内に突出させる説明をしたが、
クリンカ圧壊手段23の代わりに、傾斜火床板2の全体
もしくは一部をその上端部を中心にして下端部が揺動可
能な構造として、焼却灰A内に突出させるようにしても
よい。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のごみ焼却炉
における燃焼完結装置によれば、従来技術と比べ、段落
レンガを通じて主燃焼空気を供給することにより貯留部
における主おき燃焼を確実にすることができる。また、
クリンカ圧壊手段を設け、このクリンカ圧壊手段を規定
時間ごとに出没させることにより上述の効果とともに、
クリンカの肥大化を未然に防止できる。
【0055】さらに、傾斜火床板、反転火格子及び、保
護板に対し、燃焼空気の通気孔を各々に設けることによ
り、貯留部における残留物のおき燃焼を確実にするとと
もに、冷却フィンを各々に取付けることにより、高価な
耐熱鋳鋼または耐熱鋳鉄を使用することなく温度上昇に
よる鋼構造部の焼損を防止するとともに、主燃焼空気の
流通により段落レンガ等の構築する耐火物の劣化を防止
している。
【0056】また、反転火格子の駆動軸は、連結手段に
より、その軸部を左右に2分割可能にするとともに、複
数個に分割された反転火格子単体は、支持板を介して各
々着脱自在に軸部に取付けるようにしたため、狭隘な場
所でも、保守・取替作業が容易になっている。
【0057】さらに、傾斜火床板先端と反転火格子の前
方傾斜部先端との離間距離を200〜250mmにしたこ
とで、反転火格子からの焼却灰の自重落下を確実に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るごみ焼却炉における燃焼完結装置
の構成及び動作を示す概略縦断面図である。
【図2】クリンカ圧壊手段を備えた燃焼完結装置の概略
縦断面図である。
【図3】反転火格子受け皿部分の一例を示す平面図であ
る。
【図4】同装置の細部を示す断面図である。
【図5】主に図2のIV−IV線視図である。
【図6】従来の後燃焼装置を後燃焼火格子の終端に配設
した概略縦断面図である。
【図7】同じく従来の後燃焼装置の部分を示す縦断面図
である。
【図8】さらに、従来の後燃焼装置における灰圧縮装置
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 段落レンガ 12 通気管 14 吹出し管 2 傾斜火床板 21 通気孔 22 冷却フィン 23 クリンカ圧壊手段 3 反転火格子 32 通気孔 34 支持板 36 冷却フィン 4 駆動軸 5 保護板 51 通気孔 52 冷却フィン A 焼却灰 B 燃焼完結装置 f 焼却灰排出ダクト(灰落下管)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小村 祐男 大阪市西区京町堀1丁目6番17号 株式会 社プランテック内 (72)発明者 東野 恵一 大阪市西区京町堀1丁目6番17号 株式会 社プランテック内 Fターム(参考) 3K061 GA07 PB09 3K065 AA01 AB01 AC01 BA07 HA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般廃棄物や産業廃棄物などのごみ焼却
    炉から排出される焼却灰を、火格子下端部から落下させ
    る灰落下管内に設置されるごみ焼却炉における燃焼完結
    装置であって、 上記燃焼完結装置は、火格子端面側に設置された段落レ
    ンガ、傾斜火床板及び、傾斜火床板に対抗する位置に設
    置された保護板並びに、上記傾斜火床板と保護板との間
    の下方に設けられた反転火格子により主体が構築され、 段落レンガは、主燃焼空気を供給するための炉幅方向に
    配設された通気管と該通気管から分岐された複数の吹出
    し管とを内蔵する耐火物で主体が構築され、傾斜火床板
    と保護板とは、複数個に分割され各個に複数条の燃焼空
    気供給用の通気孔と冷却フィンとが設けられた鋼材で製
    作されており、一方、反転火格子は複数個に分割される
    とともに、各単体上面の前方及び後方の傾斜部には複数
    条の通気孔が開口され、背面には複数条の冷却フィンと
    一対の支持板とが配設され、保護板側の端面は前記保護
    板下端部と等間隔を保持する円弧状に形成された鋼材で
    製作されており、上記各単体は連結手段により中間で連
    結された駆動軸に上記支持板で各々着脱自在に固着され
    るとともに、上記駆動軸を介して反転火格子を規定時間
    ごとに回動させる駆動装置が、灰落下管外部に取付けら
    れたことを特徴とするごみ焼却炉における燃焼完結装
    置。
  2. 【請求項2】 前記傾斜火床板には、当該傾斜火床板に
    内蔵され、各傾斜火床板表面に開口されたスリットから
    前記灰落下管中央方向に出没可能なクリンカ圧壊手段
    と、該クリンカ圧壊手段を規定時間ごとに出没させる圧
    壊手段駆動装置とが設けられたことを特徴とする請求項
    1記載のごみ焼却炉における燃焼完結装置。
  3. 【請求項3】 焼却灰堆積工程中における、前記傾斜火
    床板先端と反転火格子の前方傾斜部先端との離隔距離は
    200〜250mmである、請求項1又は2記載のごみ焼
    却炉における燃焼完結装置。
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