(実施例1) 図1から図9に本発明に係るごみ焼却設備の実施例1を示す。本発明における前後、左右、上下とは、図1、図2に示す交差矢印と、交差矢印の近傍の前後・左右・上下の表記に従う。図2においてごみ焼却設備は、第1焼却炉(焼却炉)1と、第2焼却炉(焼却炉)2と、両焼却炉1・2の間に配置されて、各焼却炉1・2から送給された燃焼排ガス中の煤塵などを除去する集塵装置3とを備える。本実施例に係るごみ焼却設備では、各焼却炉1・2は独立して稼動可能に構成されており、各焼却炉1・2は独立して焼却処理を行うことができる。また、本実施例に係るごみ焼却炉では、これら焼却炉1・2から排出された燃焼排ガスに含まれる煤塵は集塵装置3で集約的に除去される。これら第1焼却炉1と第2焼却炉2は同じ構造であるので、以下では第1焼却炉1について説明し、第2焼却炉2には同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
第1焼却炉1は左右横長の長方箱形に構成された焼却炉ケース11を基体とする。より詳しくは、第1焼却炉1は、図2に向かって左端の端部ブロック4と、右端のエンドブロック5と、これら両ブロック4・5の間に配置される5個の中間ブロック6を接続して左右横長の長方箱形に構成されており、その内部に前段燃焼室7と、同室7に連続する次段燃焼室8とが設けられている。前段燃焼室7の炉床9は、次段燃焼室8の炉床10より高い位置に設けられており、後者の炉床10は前者の炉床9に対して段落ち状に設けられている(図1参照)。なお、本実施例においては前段燃焼室7と次段燃焼室8を、単に燃焼室101と総称することがあり、また、前段燃焼室7の炉床9と次段燃焼室8の炉床10は、単に炉床102と総称することがある。
前段燃焼室7の内部には、炉床9で燃焼している可燃ごみを次段燃焼室8へ向かって送込む第1プッシャー13が設けられ、次段燃焼室8には焼却灰を灰排出口15へ向かって送込む第2プッシャー14が設けられている。灰排出口15は炉床10の端部の前後3個所に設けられている(図4参照)。各プッシャー13・14は、油圧シリンダー16・17を駆動源にして、そのピストンロッド18・19の先端に移送ブレード20・21を固定して構成されている。移送ブレード20・21を油圧シリンダー16・17で断続的に往復移動させることにより、前段燃焼室7内の可燃ごみを炉床9に沿って次段燃焼室8へ送込み、あるいは、次段燃焼室8内の焼却灰を炉床10に沿って灰排出口15へ送り込むことができる。
第1焼却炉1の前段燃焼室7側の端部には、可燃ごみを前段燃焼室7に投入するごみ投入口24が設けられ、第1焼却炉1のエンドブロック5の端部壁5a(次段燃焼室8の端部壁5a)には、燃焼排ガスの排出口25が設けられている。ごみ投入口24は、端部ブロック4の隣の中間ブロック6の天井壁の前後2個所に設けられ、さらに同ブロック6の後壁に助燃バーナー26が設けられている。燃焼排ガスの排出口25は、後述する集塵器49に対応して端部壁5aの前後5個所に形成されている(図4参照)。
前段燃焼室7および次段燃焼室8に燃焼空気を供給するために、第1焼却炉1には空気供給装置が設けられている。図5において空気供給装置は、モーターで回転駆動されるブロワー(送風ファン)28と、ブロワー28で加圧送給される燃焼空気の送給先を変更するダンパー29と、燃焼空気を各燃焼室7・8(燃焼室101)に送給する2種の送気管30・31と、後述する煙突57の内部に設けた一対の排煙ノズル32と、これらの機器を接続する送気通路103とを備えている。送気管30・31は、燃焼空気を主として燃焼室101の上半部に送給する上部エリア送気管30と、燃焼空気を主として燃焼室101の炉床102の近傍に送給する複数の炉床エリア送気管31とからなる。ダンパー29は、ブロワー28で加圧された燃焼空気の全てを各送気管30・31に送給する状態と、ブロワー28で加圧された燃焼空気の大半を一対の排煙ノズル32に送給する状態に切換えることができる。
上記の空気供給装置によれば、ダンパー29を切換え操作するだけで、ブロワー28から送給される燃焼空気を送気管30・31に送給し、あるいは排煙ノズル32に送給して、各燃焼室7・8の圧力状態を好適に調整することができる。詳しくは、ブロワー28で加圧された燃焼空気の全てを各送気管30・31に送給する場合には、各燃焼室7・8の内部圧力を大気圧より高い圧力にして可燃ごみの燃焼を促進することができる。また、ブロワー28で加圧された燃焼空気の大半を一対の排煙ノズル32に送給する状態では、燃焼空気の大半を排煙ノズル32から送出し、各送気管30・31への燃焼空気の送給量を減少させることにより、各焼却炉1・2の炉内を負圧にして、火炎や燃焼ガスがごみ投入口24から吹出すのを解消できる。また、各焼却炉1・2には、ひとつの空気供給装置が設けてあればよいので、各焼却炉1・2に対する送気構造が複雑になるのを解消して、焼却炉1・2の導入コストを削減できる。
図6に示すように、前段燃焼室7における上部エリア送気管30は、鋼管または鋳造管で形成される管本体33と、管本体33の上端に固定されるフランジ34とを備えており、管本体33の下部に一群の噴気穴35が開口されて、管本体33の下端はキャスタブル耐火材で形成した栓体104で塞がれている。この実施例では図7に示すように、管本体33の周面の等間隔おきに4個の噴気穴35を開口し、4個一組の噴気穴35を多段状(6段)に設けて、各段の噴気穴35が千鳥状に隣接するようにした。また管本体33の下側1段目から3段目までの噴気穴35の上下の隣接ピッチP1を、管本体33の下側4段目から6段目までの噴気穴35の上下の隣接ピッチP2より小さく設定して、管本体33の下端からより多くの燃焼空気を吹き出して、管本体33の下端部分を効果的に冷却できるようにした。このように、管本体33の下端部分を冷却することにより、高温に晒されやすい管本体33の下端部分が過熱して早期に損耗することをよく防止できる。栓体104は、耐熱性に優れた分厚い金属板材を管本体33の下端に配置固定して形成することができる。
前段燃焼室7には全部で6個の送気管30・31を設けるが、その内の3個は上部エリア送気管30であって、前段燃焼室7の天井壁に設けた装着穴を貫通して炉内に差込まれている。残る3個は炉床エリア送気管31であって、前段燃焼室7の天井壁から下向きに突設した耐火筒36の上開口から挿入されて、前記フランジ34が耐火筒36の底壁で固定支持された状態で、炉内に差込まれている(図6参照)。耐火筒36は、キャスタブル耐火材で円筒状に形成されており、その内直径は管本体33の内直径の約3倍に設定されている。具体的には、管本体33および送気通路103の内直径が73mmであるとき、耐火筒36の内直径は220mmとした。このように、送気通路103と炉床エリア送気管31が、これらの管路より断面積が大きな耐火筒36の筒内空間109を介して接続されていると、耐火筒36の内部が低温の燃焼空気で満たされるので、炉床エリア送気管31の上部を冷却して同管31が高温になるのを防止できる。また、筒内空間109が大きい分だけ炉床エリア送気管31の交換作業を円滑にしかも速やかに行うことができる。
前段燃焼室7の天井壁に装着した上部エリア送気管30の下端は、前段燃焼室7の上下高さの約半分の高さに位置しており、主に前段燃焼室7の上半部分に燃焼空気を吹出している。また、耐火筒36に装着した炉床エリア送気管31の下端は前段燃焼室7の炉床9に達しており、主に前段燃焼室7の炉床9の近傍部分に燃焼空気を吹出している。耐火筒36の上開口は天井壁の外に露出されて、送気通路103に設けたフランジ105で塞がれている。前段燃焼室7における上部エリア送気管30の管本体33と炉床エリア送気管31の管本体33の構造および上下長さは同じである。このように、各送気管30・31を構造および上下長さが同じ管本体33で形成すると、長短2種の送気管を用意して各送気管を前段燃焼室7の天井壁から炉内に突設する場合に比べて、1種類の管本体33を用意すれば良いので、その分だけ各送気管30・31を低コスト化できる。また、炉床エリア送気管31を燃焼室101の天井壁から下向きに突設した耐火筒113の底壁に固定するので、耐火筒113に送給される低温の燃焼空気で、炉床エリア送気管31の上部を冷却することができる。
図2に示すように、前段燃焼室7の天井壁に装着した上部エリア送気管30と、耐火筒36に装着した炉床エリア送気管31は、前後互い違い状(千鳥状)に配置されて、両送気管30・31が移送ブレード20の進出−退入軌跡を間に挟む状態で配置されている(図4参照)。このように、各上部エリア送気管30を移送ブレード20の進出−退入軌跡を間に挟んで千鳥状に配置し、さらに各上部エリア送気管30の下端位置を異ならせることにより、前段燃焼室7の内部に燃焼空気をむらなく充満させて、燃焼室7における可燃ごみの燃焼を促進してごみ焼却を効果的に行うことができる。なお、天井壁に装着した上部エリア送気管30と、耐火筒36に装着した炉床エリア送気管31は、前段燃焼室7に臨む2個の中間ブロック6と、端部ブロック4の前後にのみ設けられており、ごみ投入口24が形成された中間ブロック6には送気管30・31は設けられていない。
この実施例においては、上部エリア送気管30と炉床エリア送気管31の前後ピッチを、移送ブレード20の前後幅の約2倍にした。このように、両送気管30・31の前後ピッチが、移送ブレード20の前後幅の2倍前後に設定されていると、可燃ごみを移送ブレード20で送込むとき、可燃ごみが移送ブレード20の前後端からはみ出たとしても、はみ出た可燃ごみが炉床9に達している炉床エリア送気管31の下端に当たることを防ぐことができる。
前段燃焼室7の炉床9には、炉床エリア送気管31の下端を覆うホルダー体37が設けられている。ホルダー体37は炉床9上に膨出形成したリング状の耐火材(キャスタブル耐火材)で形成された耐火壁106であり、その中央に炉床エリア送気管31の下端を受入れる保持穴38が形成されている。このように、炉床エリア送気管31の下端部の周囲を保持穴38の周囲の耐火壁106で覆うと、炉床エリア送気管31の下端が高温に晒されて熔損するのをよく防止できるので、同送気管31の交換頻度を低下できるうえ、炉床エリア送気管31の交換のために、ごみ焼却設備の稼働が停止される間隔を長引かせることができ、換言すれば、ごみ焼却設備の稼動時間を長くすることができる。さらに、たとえ炉床エリア送気管31の下端の一部が熔損したとしても、炉床9で支持された栓体104が脱落することがないので、引き続き燃焼空気を噴気穴35から吹出し送給してごみ焼却を継続でき、炉床エリア送気管31の交換頻度をさらに低下することができる。加えて、大量の可燃ごみが第1プッシャー13の移送ブレード20で次段燃焼室8へ送込まれるとき、移送ブレード20からはみ出た可燃ごみが炉床エリア送気管31に衝突したとしても、炉床エリア送気管31が傾動するのを防いで、炉床エリア送気管31を垂直姿勢に維持することができる。
次段燃焼室8には、前段燃焼室7と同様に上部エリア送気管30と炉床エリア送気管31を設ける。次段燃焼室8の上部エリア送気管30は、前段燃焼室7の上部エリア送気管30と同様に、管本体40とフランジ41を備えており、管本体40の下部に一群の噴気穴42が開口されて、管本体40の下端は栓体104で塞がれている。噴気穴42の配置パターン、および噴気穴42の上下の隣接ピッチP1・P2の関係は、前段燃焼室7の上部エリア送気管30の噴気穴35と同じである。また、管本体40の下端からより多くの燃焼空気を吹き出して、管本体40の下端部分を効果的に冷却して、炉床9に近い側の管本体40の下端部分が過熱し損耗するのを解消できるようにする点も同じである。耐火筒43の上開口は天井壁の外に露出されて、送気通路103に設けたフランジ105で塞がれている。
次段燃焼室8における上部エリア送気管30の管本体40と炉床エリア送気管31の管本体40の構造および上下長さは同じである。このように各送気管30・31が、構造および上下長さが同じ管本体40で形成されていると、長短2種の送気管を用意して各送気管を次段燃焼室8の天井壁から炉内に突設する場合に比べて、1種類の管本体40を用意すれば良いので、その分だけ各送気管30・31を低コスト化できる。但し、次段燃焼室8の上下高さは、前段燃焼室7の上下高さより大きいので、次段燃焼室8の各送気管30・31の上下長さは、前段燃焼室7の各送気管30・31の上下長さに比べて大きく設定されている(図6参照)。
次段燃焼室8には全部で4個の送気管30・31を設けるが、その内の2個は次段燃焼室8の天井壁に設けた装着穴を貫通して炉内に差込まれており、残る2個は次段燃焼室8の天井壁から下向きに突設した耐火筒43の上開口から挿入されて、フランジ41が耐火筒36の底壁で固定支持された状態で、炉内に差込まれている(図6参照)。耐火筒43は、キャスタブル耐火材で円筒状に形成されており、その上開口は天井壁の外に露出されて、送気通路103に設けたフランジ105で塞がれている。次段燃焼室8の天井壁に装着した上部エリア送気管30の下端は、次段燃焼室8の上下高さの約半分の高さに位置している。また、耐火筒43に装着した炉床エリア送気管31の下端は、次段燃焼室8の炉床10に達している。
次段燃焼室8に設けた炉床エリア送気管31の下端は、炉床10上に膨出形成したリング状の耐火材(キャスタブル耐火材)で形成したホルダー体44で覆われている。このように、炉床エリア送気管31の下端部の周囲を保持穴45の周囲の耐火壁106で覆うと、炉床エリア送気管31の下端が高温に晒されて熔損するのをよく防止できるので、同送気管31の交換頻度を低下できるうえ、炉床エリア送気管31の交換のために、焼却炉1の稼働が停止される間隔を長引かせて、焼却炉1の稼動時間を長くすることができる。さらに、たとえ炉床エリア送気管31の下端の一部が熔損したとしても、炉床10で支持された栓体104が脱落することがないので、引き続き燃焼空気を噴気穴35から吹出し送給してごみ焼却を継続でき、炉床エリア送気管31の交換頻度をさらに低下させることができる。また、大量の可燃ごみや焼却灰が第2プッシャー14の移送ブレード21で灰排出口15へ送込まれるとき、移送ブレード21からはみ出た可燃ごみや焼却灰が炉床エリア送気管31に衝突したとしても、炉床エリア送気管31が傾動するのを防いで垂直姿勢に維持される。
図2に示すように、次段燃焼室8の天井壁に装着した上部エリア送気管30と、耐火筒43に装着した炉床エリア送気管31は、前後互い違い状(千鳥状)に配置されて、両送気管30・31が移送ブレード21の進出−退入軌跡を間に挟む状態で配置されている(図4参照)。このように、各送気管30・31を移送ブレード21の進出−退入軌跡を間に挟んで千鳥状に配置し、さらに各送気管30・31の下端位置を異ならせることにより、次段燃焼室8の内部に燃焼空気をむらなく充満させて、次段燃焼室8における可燃ごみの燃焼を促進してごみ焼却を効果的に行うことができる。なお、前後の送気管30・31の前後ピッチと、移送ブレード21の前後幅の関係は、前段燃焼室7における前後の送気管30・31の関係と同じにした。なお、本実施例においては上部エリア送気管30および炉床エリア送気管31を構成する鋼管製の管本体33・40を、単に管本体110と総称することがあり、フランジ34・41、噴気穴35・42、耐火筒36・43、ホルダー体37・44、保持穴38・45についても、単にフランジ111、噴気穴112、耐火筒113、ホルダー体114、保持穴115と総称することがある。
灰排出口15の下方には、灰排出口15から落下した焼却灰を、第1焼却炉1の前方(外面)へ移送するための耐熱コンベア(焼却灰搬送装置)46が設けられている。耐熱コンベア46は、焼却灰の温度が低下した状態で起動され、コンベアベルトで焼却灰を受取って第1焼却炉1の前方へ移送し、図示していないコンテナに投入する。
図1および図4において集塵装置3は、4つの側面を有する四角箱状の集塵ケース48と、集塵ケース48に収容される合計10個の集塵器49とでマルチサイクロン構造に構成されている。第1焼却炉1と第2焼却炉2は、長方箱形に形成された焼却炉ケース11をベースとし、その端部壁5aが集塵ケース48の左右の側面に接する状態で接続されている。10個の集塵器49のうち5個は、第1焼却炉1用の集塵器49であり、残る5個の集塵器49は第2焼却炉2用の集塵器49である。集塵ケース48の上部には集塵器49から送出された除塵排煙を集合する排煙室50が設けられている。集塵ケース48の左右の対向する側面に各焼却炉1・2の端部壁5aが接続されており、左側面に沿って第1焼却炉1用の集塵器49が列設され、右側面に沿って第2焼却炉2用の集塵器49が列設されている。各集塵器49は、下すぼまり状の排塵口51を備えた外筒52と、外筒52の上壁を上下に貫通し、上開口が排煙室50で開口する排煙筒53と、排出口25に接続される入口筒54とを備えている。入口筒54から導入した燃焼排ガスは排煙筒53の周囲を旋回する間に燃焼排ガス中の煤塵などの塵埃を排塵口51側へ落下させ、除塵後の排煙のみが排煙筒53から排煙室50へ送出される。排塵口51の下部は、集塵ケース48の下部に区画した煤塵室55に臨んでいる。煤塵室55に溜まった塵埃などは、図示していない掻きだし口から取出すことができる。図5に示すように、排煙室50の後部には煙道56が導出されて煙突57に接続されている。符号58は、煙道56に分岐形成した緊急排気筒である。
上記のように、マルチサイクロン構造の集塵器49によれば、集塵器49に可動部分を設ける必要がないので、集塵装置の構造を簡素化して同装置を低コストで構成でき、その分だけごみ焼却設備の全体コストを削減できる。また、排出口25が5個の集塵器49に対応して、各焼却炉1・2の端部壁5aの5個所に形成されている、前段燃焼室7および次段燃焼室8で発生した燃焼排ガスの全量を、各排出口25から対応する各集塵器49に確実に送り込んで適確に除塵することができる。さらに、各焼却炉1・2の端部壁5aを集塵装置3に直接接続するだけで、排出口25と集塵器49の入口筒54を連通できるので、各焼却炉1・2を集塵装置3に接続する際の手間と時間を省ける利点もある。
図8にごみ投入口24の詳細構造を示している。ごみ投入口24は、前段燃焼室7の天井壁のごみ通口66の外面に固定されるごみ受シュート61と、ごみ受シュート61の上下中途部に配置されるロータリードラム62と、ロータリードラム62の上部のごみ受ホッパー63と、ごみ受シュート61の出口64を開閉する遮炎ダンパー65などで構成する。ロータリードラム62は、上面にごみ受口67が開口してある円筒状のドラムからなり、その周面がごみ受シュート61に設けた部分円弧状の一対のドラム支持壁68で回転可能に支持されている。ロータリードラム62は、ごみ受シュート61の後面に設けたドラム駆動構造69で往復回転操作されて、ごみ受口67がごみ受ホッパー63に向かって開口するごみ受姿勢(図8に示す状態)と、ごみ受口67が出口64に向かって開口するごみ投下姿勢(図9に示す状態)に切換えることができる。また、遮炎ダンパー65は、図示していないダンパー駆動構造で開閉操作されて、出口64とごみ通口66を連通させる開放姿勢(図9に示す状態)と、出口64とごみ通口66の間を遮断する遮断姿勢(図8に示す状態)に切換えることができる。
図示していないごみピットに集積された可燃ごみを、第1焼却炉1と第2焼却炉2のごみ投入口24に移送するために、建屋の天井にクレーン装置71が配置されている。クレーン装置71は、建屋の梁に固定される一対の走行レール72と、走行レール72上を左右に往復移動する一対のサドル73と、サドル73の間に固定支持されるガーダ74と、ガーダ74上を前後にて往復移動する走行台車75と、該台車75に設けた巻上装置76で昇降操作されるグラブバケット77などで構成される。走行台車75およびグラブバケット77は各ごみ投入口24・24とごみピットの間を移動して、ごみピットに集積された可燃ごみをグラブバケット77で掴んで、各ごみ投入口24・24へ搬送し投入する。
グラブバケット77で掴んだ可燃ごみをごみ投入口24に投入するときは、図8に示すようにロータリードラム62をごみ受姿勢にして、ごみ受ホッパー63に投下された可燃ごみをロータリードラム62の内部に落下させる。次に、遮断姿勢になっていた遮炎ダンパー65を起立させて開放姿勢に切り換え、その状態でロータリードラム62をごみ投下姿勢に向かって時計回転方向へ回動操作する。ロータリードラム62がごみ受姿勢から回転する状態では、一対のドラム支持壁68の下端の間の空間が、ロータリードラム62の周囲壁で塞がれている。また、可燃ごみの投入時には、各送気管30・31への燃焼空気の送給量を減少させ、燃焼空気の大半を排煙ノズル32から送出させるので、各焼却炉1・2の炉内を負圧状態に保持できる。従って、前段燃焼室7内の火炎や燃焼ガスがごみ投入口24から噴出することはない。
ロータリードラム62がごみ受姿勢から約90度強回転すると、ごみ受口67の一方の端がドラム支持壁68の下端を越えて出口64に臨む状態になり、ロータリードラム62内の可燃ごみがごみ受口67から徐々に落下し始める。そして、ロータリードラム62がごみ受姿勢から約180度回転すると、ごみ受口67の全体が出口64に向かって開口するので、ロータリードラム62内の可燃ごみの全てを、出口64とごみ通口66を介して前段燃焼室7に投下することができる。以後は、遮炎ダンパー65を傾倒させて遮断姿勢に戻し、火炎や燃焼ガスがごみ受シュート61内へ逆流するのを防止した状態で、ロータリードラム62をごみ受姿勢に戻す。
上記のように構成したごみ焼却設備は、第1焼却炉1の端部から第2焼却炉2の端部までの左右長さが16m、各焼却炉1・2の前後長さは2400mm、上下高さは2100mmの中規模のごみ焼却設備であり、焼却炉1基当たりの設置面積は38.4平方メートルである。また、各焼却炉1・2の可燃ごみの焼却能力は、1基当たり5トン/Hrである。従って、ごみ焼却設備を8時間連続して稼働した場合の焼却能力は(5トン×2基×8時間=80トン)となる。これを、ごみ焼却設備を24時間連続してフル稼働した場合の焼却能力に換算すると240トン/日となり、大型のごみ焼却設備に匹敵する焼却能力を発揮できる。しかし、多くの場合は、ごみ焼却設備を8〜16時間だけ稼働させる運用形態が多いので、本実施例に係るごみ焼却設備は人口規模が数万人〜数十万人の比較的小さな自治体で使用するのに適した、中規模のごみ焼却設備とすることができる。因みに、従来の大形の焼却施設の導入コストが数十億円以上であるのに対して、本実施例で説明したごみ焼却設備を導入するときの総コストは3〜4億円と10分の1以下にすることができ、その点でも人口規模が比較的小さな自治体に適したごみ焼却設備であるということができる。
次にごみ焼却設備で可燃ごみを焼却する場合の手順の概略を説明する。可燃ごみを焼却する場合には、点火温度が低い乾燥した紙類や段ボールを前段燃焼室7に投入して点火し、火炎が拡がるのを待ってブロワー28を起動して各送気管30・31から燃焼空気を吹出す。この状態で、所定量の可燃ごみを各焼却炉1・2のごみ投入口24から前段燃焼室7に投入して焼却する。このとき、各焼却炉1・2の内部の可燃ごみに向かって、各送気管30・31から加圧された燃焼空気を吹出し送給して、着火した可燃ごみの自燃作用でごみ焼却を行うので、常にバーナーを作動させてごみ焼却を行う従来の焼却炉に比べて、運転コストを大幅に削減できる。例外的に、含水率が80%以上の難燃性の可燃ごみが、終日にわたって連続して投入される場合には、助燃バーナー26を稼働して可燃ごみの燃焼を補助するが、多くの場合は難燃性の可燃ごみと含水率の低い燃えやすい可燃ごみが混合した状態で投入されるので、助燃バーナー26を作動させる必要はなく、可燃ごみの自燃作用のみでごみ焼却を行うことができる。従って燃料の消費量を大幅に減少できる。各可燃ごみは、15分間隔で1.5立方メートルずつ追加投入され、先に投入された可燃ごみの燃焼熱で乾燥され焼却される。
前段燃焼室7に投入された可燃ごみはその表面から燃焼するため、炉床9に近い側の可燃ごみは燃焼熱を受けてある程度乾燥するものの燃焼するには至らない。こうした状態の可燃ごみを第1プッシャー13の移送ブレード20で次段燃焼室8へ向かって断続的に送込むことにより、燃焼途中の可燃ごみと炉床9に近い側の未燃ごみを、炉床9の端部から落下させて撹拌することにより、未燃ごみの乾燥および燃焼を促進させて、可燃ごみの全体をより短時間で効果的に燃焼させることができる。また、次段燃焼室8には各送気管30・31から燃焼空気が供給され続けているので、次段燃焼室8の内部における燃焼空気の濃度を高水準に維持することができる。ごみ焼却時の次段燃焼室8の内部は、天井、炉床10、炉内周壁の輻射熱によって850℃前後の高温度に晒される。そのため、先の未燃ごみを完全燃焼させてダイオキシン類が発生するのを防止でき、有害物質が大気中に排出されるのを確実に防止できる。
次段燃焼室8の炉床10に堆積する燃焼灰は、850℃前後の高温度に晒されて完全に燃焼し、チャーコールグレーまたは白色状の嵩の低い粉状の灰となる。そのため、前段燃焼室7に投入された可燃ごみに対する灰残量(熱灼減量)は0.6%程度でしかなく、例えば1日当たり一定時間(例えば8時間)だけ焼却作業を行うような場合には、焼却終了時に灰出し作業を行う必要はない。灰出し作業は、炉内温度が十分に低下する翌日の焼却運転前に、第2プッシャー14と、耐熱コンベア46を作動させて行えばよい。因みに、1日当たりのごみ焼却量が同程度の従来の焼却設備における灰残量は15%前後にも達することがあるため、焼却作業に連続して灰出し作業を行わねばならないことが多い。
本実施例に係るごみ焼却設備では、集塵装置3を構成する集塵ケース48を4つの側面を有する四角箱状に形成し、この集塵ケース48の左右の側面に各焼却炉1・2を接続した。加えて本実施例のごみ焼却設備では、各焼却炉1・2を独立して稼動させて、各焼却炉1・2のごみ投入口24に投入されたごみを焼却処理するとともに、これら焼却炉1・2から排出された燃焼排ガスに含まれる煤塵を集塵装置3で集約的に除去することができるようにした。以上のような構成からなる本実施例に係るごみ焼却設備によれば、複数基の焼却炉1・2を独立に稼動させることができるので、1台の焼却炉のみを備える従来の焼却設備や、2台の焼却炉を交互に稼動させる従来の焼却設備に比べて、ごみの焼却処理量を倍増させることが容易であり、焼却処理能力の格段の向上を図ることができる。また、各焼却炉1・2から送出される燃焼排ガスを1個の集塵装置3でまとめて処理できるので、焼却設備の全体構造を簡素化して、製造コストと運転コストを削減できる。焼却炉1・2が、焼却炉ケース11の他端側に位置する端部壁5aが集塵ケース48の側面に接するとともに、焼却炉ケース11に設けられた排出口25が集塵器49の入口筒54に連通するようにしたので、焼却炉1・2と集塵装置3とが別々に設置されており、両者の間がパイプなどの配管からなる煙道で接続される構成に比べて、焼却炉1・2から集塵器49に至る煙道の長さ距離を短くでき、従って焼却炉1・2から集塵器49に燃焼排ガスを導くための多大な誘引能力は不要となり、ごみ焼却設備の構造を簡素化して、ごみ焼却設備の製造コストを削減できる。
次段燃焼室8の炉床10を、前段燃焼室7の炉床9に対して段落ち状に設けて、前段燃焼室7に可燃ごみを炉床9に沿って次段燃焼室8へ向かって断続的に送込む第1プッシャー13を設けるようにした。こうした焼却設備によれば、前段燃焼室7の炉床9上の可燃ごみを、第1プッシャー13の移送ブレード20で次段燃焼室8へ向かって断続的に送込んで落下させることにより、可燃ごみ中の未燃ごみを撹拌してごみ塊の表面に露出させ、次段燃焼室8において効果的に乾燥させ燃焼させることができる。また、第1プッシャー13および第2プッシャー14は、可燃ごみや焼却灰を断続的に送り込むので、各プッシャー13・14の送出しストロークは、最大でも待機位置から2.5mほどあれば足りるので、各プッシャー13・14の送出し動作を安定した状態で行うことができるうえ、プッシャー13・14の送出しストロークが炉床9の左右長さと同じに設定してある場合に比べて、プッシャー13・14の全体コストを削減できる利点もある。
第1焼却炉1と第2焼却炉2は、それぞれ排出口25が設けられた次段燃焼室8の端部壁5aのそれぞれを、集塵ケース48の左右に対向するケース壁に接続して、第1焼却炉1と集塵装置3と第2焼却炉2の3者を直線列状に一体化するようにした。こうした焼却炉によれば、ごみ焼却設備の全体構造を簡素化して、その設置に要するスペースを小さくできる。従って、ごみ焼却設備を導入するにあたって、広大な敷地を確保する必要がなく、例えば山間部の開豁地などであっても容易にごみ焼却設備を構築できる。
各焼却炉1・2の上方に、可燃ごみを搬送するクレーン装置71を配置し、灰排出口15の下方に、灰排出口15から落下した焼却灰を各焼却炉1・2の前方へ移送する耐熱コンベア46を設けるようにしたので、各焼却炉1・2に対する可燃ごみの投入と、灰排出口15から落下した焼却灰の取出しの自動化が可能となり、ごみ焼却に携わる作業者の負担を軽減し安全性を向上できる。
各焼却炉1・2は、端部ブロック4と、エンドブロック5と、両ブロック4・5の間に配置される5個の中間ブロック6でセクショナル構造炉として構成するようにしたので、工場で製造した各ブロック4・5・6を施工現場へ搬送して組立てるだけでごみ焼却設備を短期間で構築できる。また、既設の焼却設備でも、中間ブロック6を追加することで焼却設備の焼却能力を増強できる。さらに、傷んだ部分のブロックを交換するだけで焼却設備の修復を終了できるなど、長期にわたって焼却設備の稼働を停止する必要もなく、傷んだ焼却炉を短時日で復旧できる利点がある。故障の発生あるいはメンテナンスのために、各焼却炉1・2の片方の稼働を停止する必要がある場合でも、他方の焼却炉を稼働してごみ焼却を行うことができる利点もある。
また、上記のごみ焼却設備においては、端部ブロック4と中間ブロック6の天井壁の前後に、燃焼室101に燃焼空気を供給する合計10個の送気管30・31を交互に配置するようにしたので、燃焼空気を燃焼室101の内部の隅々までむらなく送給して、可燃ごみを効果的に焼却できる。また、各送気管30・31の管端を第1プッシャー13および第2プッシャー14の送込み軌跡の外に臨ませているので、可燃ごみを第1プッシャー13で移動させ、あるいは焼却灰を第2プッシャー14で移動させる場合に、炉床エリア送気管31の管端に可燃ごみや焼却灰がぶつかるのを確実に防止しながら、前段燃焼室7および次段燃焼室8に燃焼空気を満遍なく送給して、燃焼途中の可燃ごみや未燃ごみの燃焼を促進できる。
さらに、端部ブロック4に隣接する中間ブロック6の天井壁の前後にごみ投入口24を形成したので、ごみ投入口24から前段燃焼室7に投入された可燃ごみのごみ塊形状を、ごみ投入口24の真下で山形に整えてその表面積を大きくすることができる。従って、ごみ塊の表面積が大きい分だけ、可燃ごみの乾燥および燃焼を促進して、焼却に要する時間を削減できる。因みに、端部ブロック4の内面と炉床9との隅部に可燃ごみが投入された場合には、ごみ塊が先の隅部を埋めるように堆積するので、ごみ塊の表面積は小さくなる。
ごみ受シュート61と、ロータリードラム62と、ごみ受シュート61の出口64を開閉する遮炎ダンパー65などでごみ投入口24を構成するようにしたので、ロータリードラム62と遮炎ダンパー65の姿勢を交互に切換えて、可燃ごみを前段燃焼室7に投下すると、前段燃焼室7内の火炎や燃焼ガスがごみ投入口24から噴出しようとするのを、ロータリードラム62または遮炎ダンパー65で確実に防止できる。従って、可燃ごみの前段燃焼室7への投入を安全な状態で行えるうえ、高温の燃焼ガスが炉外へ排出されて炉内温度が低下するのを確実に防止できる。
空気供給装置をブロワー28と、燃焼空気を主に燃焼室101の上半部に送給する複数の上部エリア送気管30と、燃焼空気を主に燃焼室101の炉床102の近傍に送給する複数の炉床エリア送気管31とを備えるものとした。また、上部エリア送気管30の下端を燃焼室101の上下高さの中央付近に位置させ、炉床エリア送気管31の下端を、燃焼室101の炉床102に達するものとして、その下端部の周囲が、炉床102に設けた耐火材製のホルダー体114で覆われるようにした。こうしたごみ焼却設備によれば、燃焼室101の内部に燃焼空気をむらなく充満させることができる。また、炉床エリア送気管31の下端が炉床102に達するようにしたので、炉床エリア送気管31の下部から放出される燃焼空気を炉床102の付近で燃焼している可燃ごみに確実に送給し、燃焼室101における可燃ごみの焼却を効果的に行って、可燃ごみをより短い時間で焼却できる。さらに、炉床エリア送気管31の下端を耐火材製のホルダー体114で覆っているので、炉床エリア送気管31の下端が高温に晒されて熔損するのをよく防止できる。従って、同送気管31の交換頻度を低下して、その分だけごみ焼却設備の運転コストを低減できる。
図10はごみ投入口24の内部構造を変更した別の実施例を示している。図10のごみ投入口24は、ごみ通口66の外面に固定されるごみ受シュート80の内部の上下に、上遮炎ダンパー81と下遮炎ダンパー82をそれぞれ揺動開閉可能に支持し、各ダンパー81・82に固定したダンパーレバー83・84にT字状の連動リンク85を連結して、連動リンク85をエアーシリンダー86で昇降移動できるようにした。符号87・88は各ダンパー81・82に固定した揺動軸であって、図示していないブラケットで揺動可能に軸支してある。
上遮炎ダンパー81が上ダンパー口89を開放しているとき、下遮炎ダンパー82は下ダンパー口90を下面側から塞いでおり、この状態で可燃ごみがごみ受シュート80に投入される。この状態で、連動リンク85をエアーシリンダー86でシリンダー本体側へ引き寄せ操作すると、上遮炎ダンパー81および下遮炎ダンパー82が同時に下降傾動するので、上ダンパー口89は上遮炎ダンパー81で塞がれ、下遮炎ダンパー82は下ダンパー口90を開放して、それまで下遮炎ダンパー82で支持されていた可燃ごみを、ごみ通口66から前段燃焼室7に投下することができる。このとき、各送気管30・31への燃焼空気の送給量を減少させ、燃焼空気の大半を排煙ノズル32から送出させて、各焼却炉1・2の炉内を負圧状態に保持し、さらに上下の遮炎ダンパー81・82をエアーシリンダー86で急速に切換え操作することにより、前段燃焼室7内の火炎や燃焼ガスがごみ投入口24から噴出するのを防止できる。可燃ごみを投入した後は、上下の遮炎ダンパー81・82を上向きに復帰揺動させて、上ダンパー口89を再び開放し、下ダンパー口90を下遮炎ダンパー82で塞いで、次回の可燃ごみの投入に備える。
上記のように、上ダンパー口89と下ダンパー口90を上下の遮炎ダンパー81・82で同時に開閉止しながら、可燃ごみを前段燃焼室7に投下すると、上下のダンパー口89・90が上下の遮炎ダンパー81・82で閉止される途中状態において、ごみ通口66と外部空間が瞬間的に連通するものの、その時間は極めて短い。そのため、可燃ごみを前段燃焼室7に投下するとき、前段燃焼室7内の火炎や燃焼ガスがごみ投入口24から噴出するのを良く防止できる。従って、可燃ごみの前段燃焼室7への投入を安全な状態で行えるうえ、高温の燃焼ガスが炉外へ排出されて炉内温度が低下するのを良く防止できる。
上記の実施例では、第1焼却炉1と集塵装置3と第2焼却炉を直線列状に直結するようにしたが、その必要はない。例えば、直方体状の集塵ケース48の周面の3ないし4個所に、3基ないし4基の焼却炉を直結して、ごみ焼却設備を平面視でT字状や、平面視で十文字状に構成することができる。また、直方体状の集塵ケース48の隣接する周面に2基の焼却炉を直結して、ごみ焼却設備を平面視でL字状に構成することができる。集塵ケース48の断面を四角形以外の多角形状に形成して、その周面に複数基の焼却炉が放射状に配置してあってもよい。上記の実施例では、集塵ケース48の内部に合計で10個の集塵器49を設けたが、集塵器49は例えば5個だけ設けて、その周面に第1焼却炉1用の入口筒54と、第2焼却炉2用の入口筒54とを設けてもよい。