JP2001342500A - 濃縮型中性洗剤組成物 - Google Patents

濃縮型中性洗剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】濃縮洗剤において温度依存性のない長期間安定
な商品を確保すると共に、水で適当に希釈したときの安
定性、使用感、すすぎ性などを改善する。 【解決手段】以下の組成よりなる濃縮型中性洗浄剤組成
物。 界面活性剤として、 ア.水溶性非イオン界面活性剤35〜70W% イ.陰イオン界面活性剤5〜20W% ウ.塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化
セチルピリジニウム、ヤシ脂肪酸アシルアルギニンなど
から選ばれた水溶性タイプの陽イオン界面活性剤0.5
〜5W% 多価アルコール5〜5W% (C5H8)nを骨格とするテルペン化合物2〜8W
% ヒドロキシ酢酸、プロピオン酸、蟻酸、酢酸などの有
機カルボンでPHを6〜8に調整

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は 濃縮型洗剤として水溶
性界面活性剤が 60%〜90W%含み水で3〜10倍
に希釈した 実用に供する中性洗剤組成物に関するもの
である。濃縮型のタイプにすることによって 容器包装
の軽減を図り安定性、安全性、使用感、トータルコスト
のすぐれた中性洗剤を提供することを目的とする。 【0002】 【従来の技術】従来から界面活性剤が60W%以上含ん
だ 濃縮型洗剤は数多く提供しているがいくつかの課題
を有している。 (1)界面活性剤を 60W%含有しているもの 例えば特開平5−179298、特開平5−32068
8、特開平6−240292、特開平7−258691
などは水溶性希釈タイプなるも その液の防腐、抗菌な
どの安定性にかけること及び使用感が悪く界面活性剤の
ヌルツキ、残留性が有在している。 (2)界面活性剤を60W%含有し D−リモネン、α
−ピネンなどのカンキツ系テルペン化合物を含んだ中性
タイプのものとして特願平4−35534、特願平6−
137722(本願出願人)などがあるが界面活性剤の
安定性が急速の温度変化によって 白濁したり他成分の
析出などがあり 全温度的な対応に不安が残る。 (3)界面活性剤を80W%〜100W%にしたものは
水での希釈時の状態が不均一であり 衛生的な面での配
慮はなく 使用感も淡白で商品価値に劣るきらいがある
ばかりでなく 原液の温度、湿度、経時変化での物理的
化学的 生物的工夫がないことによって 商品として
の実用性に乏しい。本発明者は従来のこれらの課題を充
分に考慮して 原液の安定性、水での希釈時の安定性、
安全性、使用感、抗菌性及び流通での経済性、簡便性を
すべて解決すべく本発明に至ったものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は 濃
縮型つまり界面活性剤が60W%のものも含めて いく
つかの問題が見い出され 本発明を構成するに至った。
即ち (1)界面活性剤がとりわけ60W%以上のものは温度
依存性に弱いことから低級アルコールや多価アルコール
などを併用しており 水で希釈した場合の生物特性(抗
菌、防腐)に劣るし、その変質から生じる異臭が商品価
値を損なう。 (2)防腐剤や酸化防止剤などを含有することも出来る
が 溶液安定性や人体などへの影響が懸念される。 (3)PHコントロールの為に 酸性物質を使用するが
水分が少ないと 溶剤の安定性が微妙に変動し易い。 (4)界面活性剤の中心のものは 水溶性から生じる不
必要の泡立ち及びすすぎ性が極端に悪いので使用濃度を
抑える為に本来の洗浄力も低下する。 (5)水洗いした場合の粘度をキープする為に必ずとい
ってよい程 脂肪酸ジエタノールアミドが含まれてい
る。 これがアルカリ性を生じフリーのアミンの存在から近年
米国などで人体への影響を懸念する情報が封じられてい
る 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は水溶性界面活性
剤を60〜90W%有する濃縮型であって その内非イ
オンタイプを30〜70W%、陰イオンタイプを5〜2
0W% 水溶性の陽イオンタイプを0,5〜5W%の割
合として 夫々の役割を厳格に区別した構成となしこれ
を安定化させる2つの溶剤 即ち 水溶性である多価ア
ルコールと油溶性(C〜C)nの骨格となすカンキ
ツ系果皮抽出に含有するテルペン化合物で可溶化させ
これをPH調整として 液性酸性物質で安定化中和する
ことによって 安定性はもとより 安全性、洗浄力、ス
キンケア効果、泡切れなど洗剤に要求させるすべての要
件を具備した組成物とすることに 成功したものであ
る。界面活性剤を60W%以上含有した 所謂濃縮型タ
イプは過去に多く開示されてきたが 多くは水で希釈し
たものと 粘度の恒常性にポイントがおかれてきた。そ
の為に他のファクターが軽視され 全体としての洗剤の
安定性に不安が残っていた。本発明は水溶性界面活性剤
を60〜90W%にしてこれを非イオン系:具体的には
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグル
コシド、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルアミンオ
キシド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、でアルキ
ル基がC10〜C18、エチレンオキサイドが7〜18
モルが代表的な水溶性タイプを35〜70W%。更に陰
イオン系:具体的にはアルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルファオレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸エステル塩、アシルグルタミン酸塩、
のナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノール
アミンの塩類が5〜20W%。又、陽イオン系は水溶性
の塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セ
チルピリジニウム、塩化ジメチルヤシ油脂肪酸アシルア
ルギニンエチルピロリドンカルボン酸塩(CAE▲R
▼)、臭化ジメチルベンジルジドシルアンモニウム、塩
化デシルオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジデシル
ジメチルアンモニウム、などが0,5〜5W%に配合す
ることによって 水で希釈したときの水溶性が透明且つ
安定であり中性洗剤の粘度バラツキも(20℃で)70
〜250cpであり洗浄力、すすぎ性、スキンケア、抗
菌効果などがすぐれていることを確認した。そして こ
れからの界面活性剤は多価アルコールとテルペン化合物
の2種の溶剤でより安定性が図れる。多価アルコールと
しては ポリエチレングリコール(#200〜60
0)、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、グリセリン、ソルビトー
ル、ジプロピレングリコールが5〜20W%好ましくは
8〜15W%が相応しく油溶性の溶剤としては(C
)nの骨格を有するテルペン化合物、具体的にはD−
リモネン、α−ピネン、ターピネオール、P−ペンタ
ン、l−リモネン、シトロネロール、β−ミルセン、な
どカンキツ系の果皮抽出物が2〜8W%に調整すること
によって界面活性剤の高濃度の安定性が −10℃〜4
0の 広い範囲に亘って担持することが出来ると共に
泡切れ効果も際立つ。勿論、上記テルペン化合物はそれ
自体、芳香性だけでなく防腐、抗菌や皮膚刺激性も緩和
させる効果を有する。この中にPH調整剤として液状酸
性物が加わる。この物質は単にPHの位置付けを支配す
るだけでなく テルペン化合物の安定性をより向上させ
ると共に、使用時の安定性はもとより 使用後の排水の
浄化に有利な成分に寄与するものであり具体的には蟻
酸、酢酸、デヒドロ酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロピオン
酸、酪酸、乳酸、グルコン酸、バレリアン酸、メトキシ
酢酸から選ばれた常温で液性であって有機のカルボン酸
であることがポイントになる。従来例のように ただ酸
性物質として 例えば塩酸(特開平6−240292)
を使用したものは 例えばフリーアミン、フリーアミン
誘導体を中和反応してアミン化合物を有し生体への毒性
が懸念されているし「Journal of the
American College ofToxico
logy 15(6)1996」 ハロゲン化合物 その他 イオウ(硫酸)、ちっ素(硝
酸)、りん(りん酸)、にしてもそれぞれ有毒な後遺症
を派生することがあり安全な野菜や果物までも洗浄する
中性洗剤としては不安が残る。又、固形の酸性物(例え
ばスルファミン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸など)
を中和に使用すると 本発明のように水分が5%未満の
中では 安定性に欠けて晶出塩折などの現象を生じて
商品として好ましくない本発明の最大の特徴とするとこ
ろは 従来から多く開示されてきた単なる界面活性剤の
含有を多く(60W%〜)するだけでなく 商品として
とりわけ野菜、果物、銀食器、調理用具、あるいはウー
ル、シルク、アセテート、などのデリケートな繊維製品
のせんたく用に 十分配慮した設計に工夫をした事であ
る。その上で −10〜40℃の温度変化にも十分耐性
を有して水溶性液(多くは5〜10倍)自体の経時安定
性、安全性にも万全をつくし 尚且つ増粘の為に各種ポ
リマー例えば キサンタンガム、カルボキシビニルポリ
マー、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、
アルギン酸ソーダ、カゼイン化でんぷん、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなども自由に含ませることができる特
性も有し 従来例ではなしえなかった特質である。又、
水分を絶対的に5%未満好ましくは3%以下にまで制限
して濃厚液の安定性を図ること 腐敗性を抑制すること
(CMC:微生物最小発育濃度)を図ることであり、液
状カルボン酸と相まって有効に機能する。この他にも
洗剤組成物として通常配合が予想される 用途別有効添
加物(コラーゲン、ヒアルロン酸、アライトイン、甘
草、α−オリザノール、カロチン、プラセンタ、コンド
ロイチン硫酸、PCAソーダ、エラスチン、フラボノイ
ド、高分子多糖類、トレハロース、シルクカゼイン、シ
ルクプロティン、乳酸ソーダ、その他生薬エキスなど)
を加入させることが有利である。これも水分が極めて少
ないからであり 防腐、安定性も向上できることにより
パラベン、安息香酸ソーダ、デヒドロ酸ソーダ、フェノ
キシエタノール、サルチル酸メチル、エルソルビン酸ソ
ーダなどの 合成保存料の添加も極力軽減できる。以
下、本発明の構成からもたらされる効果を次の点で比較
してみる。 −10℃及び40℃、60日間の変化、外観観察 凍解くり返しテスト −20℃ →30℃ 20回の外観の安定性観察、の所見 すすぎ性 組成物の0,08%水溶液を作成し 通常の水道水を5
lの槽に入れて直径20cmの丸皿(白色磁製皿)を5
分間浸してから取り出したこれを25℃±0,5℃で休
息乾燥してから 流水で30秒すすいだ後の当該丸皿の
表面に形成した水滴数をカウントして その数により優
劣を判定する 抗菌性 水道水で10倍(10%)水溶液を作り 経時変化によ
る防菌性をテストした。 ア Aspergillus Niger イ Escherichia Coli NIHJ ウ Pseudomonas aeruginosa
IFO エ Proteus vulgaris ox−19 タンパク変性テスト(INTER NATIONA
L JOURNALOF COSMETIC SCIE
NCE P33〜46(’84)に基ずく(タンパ
ク質は 卵白アルブミンを使用) 30時後の卵白アルブミンの変性率(%)をもって示す
数値の少ない程タンパク変性が少ない 即ち手あれが少
ない傾向。 皮膚刺激性 25℃±0,5℃下、JASCOED,SPECTRO POLARIMETERを用いて円偏光二色性から分子
楕円率を測算してアルブミンの値が−10,8×10,
6 deg,cm/decimol基準値としてこ
れより においの経時安定性 10%水溶液を試作して ガラスビン(遮光性 100
ml)に密栓したものを常温(ブランク)と40℃ 6
0日(70RH)の条件で保存したものをそれぞれ
品用意して嗅覚対比をした。 以下具体的に本発明の実施例をあげ比較データをして効
果の有意差を証明する 【0005】 【実施例−1】次の配合組成物を試作して比較データを
検討した 【表1】【表2】いずれのテストにおいても すべて本発明の組成物のみ
が商品としての適格性を認めた。 【0006】 【実施例−2】次の試作品を従来品のものと次の点につ
いて検討してみた。 【表3】次に組成物の溶液安定性を 原液、30%水溶液、10
%水溶液の3種試作品について詳細に比較した。 溶液安定性:−10℃で30日放置しついで40℃で6
0日間放置し更に20℃で30日放置した後の外観、粘
度及びにおいの変動を観察する(n=3)評価法 〔粘 度〕:B型粘度計 次に泡切れ性「0,35W%.及び0,08W%の洗剤
濃度について(水はCaO:20ppm硬水下).25
℃) 200mlの栓付メスシリンダにおいて 1分間よく前
後に振とうしてその泡の高さ(mm)を比較した 濃度間の差が大なる程 泡切れがよいことを示す(n=
3のχ) 以上の結果を 【表4】に記する。 【0007】 【発明の効果】本発明の界面活性剤が60W%〜90W
%であり且つ非−陰−陽イオンの順に含有量を規制した
水溶性の酸性物での中和タイプの濃縮洗剤は溶液安定
性が 極めて良好であること つまり今後使用時に水で
うすめることにより 包材や物流コストの低減化に対処
する為の 保存の長期化に有利であることがあげられ
る。又、野菜 果物 乃至食器洗剤その他 シルク ウ
ール 麻 アセテートなどのデリケートな繊維製品の洗
浄や 洗髪用や手洗いなどの スキン及びヘアケア用に
も有用に利用することができる他 結果として界面活性
剤などの有機物の濃度が下がり 水質汚染の軽減など環
境負荷への対応にすぐれているなどの巾広い効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 1/86 C11D 1/86 3/18 3/18 3/20 3/20 Fターム(参考) 4C083 AC111 AC122 AC182 AC271 AC301 AC302 AC611 AC642 AC691 AC692 AC712 AC741 AC782 AC792 AD042 AD202 AD531 AD532 BB04 BB05 CC23 DD27 EE06 EE07 4H003 AB15 AB27 AB31 AB46 AC05 AC08 AC13 AE05 AE08 AE09 AE10 BA13 DA01 DA02 DA17 EA06 EB02 EB04 EB07 EB08 EB36 ED02 FA02 FA03 FA16 FA23 FA28

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項−1】 界面活性剤として ウ 陽イオン界面活性剤として塩化ベンザルコニウム、
    塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、ヤシ油
    脂肪酸アシルアルギニンエチルピロリドンカルボン酸
    塩、塩化デシルオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ
    デシルジメチルアンモニウム、から選ばれた水溶性タイ
    プが0,5〜5W%から選ばれた水溶性タイプが0,5
    〜5W% 多価アルコール 5〜20W%以上 (C)n を骨格とするテルペン化合物が2
    〜8W% ヒドロキシ酢酸、プロピオン酸、蟻酸、酢酸、グル
    コン酸、乳酸、酪酸、バレリアン酸、メトキシ酢酸から
    選ばれた 有機カルボン酸液状酸性物が組成物のPHが
    6〜8になる量に調整した濃縮型中性洗剤組成物
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