JP2001342263A - 光学材料用樹脂成形体およびそれからなる導光板 - Google Patents

光学材料用樹脂成形体およびそれからなる導光板

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JP2001342263A
JP2001342263A JP2001075742A JP2001075742A JP2001342263A JP 2001342263 A JP2001342263 A JP 2001342263A JP 2001075742 A JP2001075742 A JP 2001075742A JP 2001075742 A JP2001075742 A JP 2001075742A JP 2001342263 A JP2001342263 A JP 2001342263A
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Ikuo Morisada
郁生 森定
Kenji Manabe
健二 真鍋
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿性が改善され、かつ高い光学特性を有す
る光学材料用樹脂成形体、およびそれを用いた導光板を
提供する。 【解決手段】 本発明の光学材料用樹脂成形体は、メタ
クリル酸メチルとスチレン系単量体とを主成分とする共
重合体からなる樹脂成形体であって、縦210mm、横
210mm、厚さ3mmの樹脂成形体を歪検査機を用い
て目視で観察した時、この樹脂成形体に含まれる異物の
総数が150個以下であることを特徴とし、この樹脂成
形体からなる導光板を用いた液晶表示装置は、導光板の
反りによる表示面が白く濁ったようになる不具合が減少
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタクリル酸メチ
ルとスチレン系単量体とを主成分とする共重合体からな
る光学材料用樹脂成形体、この樹脂成形体からなる導光
板に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチル重合体はガラス以上
の可視光透過率を有し、かつ低複屈折であり、光学特性
が非常に優れた熱可塑性樹脂である。このため、従来か
ら種々の光学部品、例えば光学レンズ、光学ディスク、
液晶表示装置のバックライト用導光板等の材料として広
く使用されている。特に、最近は、液晶表示装置のバッ
クライト用導光板としての需要が増加している。バック
ライト用導光板とは、導光板の所定方向から入射した光
線を伝搬、拡散させ、液晶セル側に出射する作用を有す
るものをいう。バックライトの方式としとは、液晶表示
装置の薄型化の要請から、光源を導光板のエッジに配置
したエッジライト方式が主に採用されている。
【0003】かかるエッジライト方式では、導光板中の
光透過距離が比較的長いので導光板中での光損失が多く
なり、それを防止するため、導光板に使用される材料と
しては高い光透過性を有することが要求される。このた
め、従来から、光学特性に優れたメタクリル酸メチル重
合体が導光板に使用されている。
【0004】しかしながら、メタクリル酸メチル重合体
からなる導光板は吸湿性が大きく、吸湿による寸法変
化、反りが発生しやすいという問題がある。一方、前記
したように、液晶表示装置のバックライトでは、液晶表
示装置の薄型化が要請されていることから、導光板の上
下面に配置される拡散フィルム、反射シートの間は殆ど
間隙がない状態である。このため、導光板のわずかな反
りでも、導光板が拡散フィルムに密着してしまう。その
結果、導光板が密着した部位では、表示面が白く濁った
ようになる不具合が生じる。また、導光板の寸法が安定
しないと、液晶ディスプレイの組立てに支障がでるほ
か、製造後の品質にも悪影響を与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸湿
性が改善され、反りや変形が少なく、高い光透過性を有
する光学材料用樹脂成形体、およびそれからなる導光板
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定量のスチレン
系単量体を含むメタクリル酸メチルの共重合体からな
り、異物含量が特定量の成形体が、反りが少なく、可視
光透過率もメタクリル酸メチル重合体からなる成形体と
同等であることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、メタクリル酸メチルとスチレン系
単量体とを主成分とする共重合体からなる樹脂成形体で
あって、縦210mm、横210mm、厚さ3mmの樹
脂成形体を歪検査機を用いて目視で観察した時、この樹
脂成形体に含まれる異物の総数が150個以下であるこ
とを特徴とする光学材料用樹脂成形体、およびこの樹脂
成形体からなる導光板である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂成形体は、メタクリル酸メチルとスチレン
系単量体を主成分とする共重合体からなる。スチレン系
単量体としては、例えばスチレン、α-メチルスチレン
等が挙げられる。共重合体は、メタクリル酸メチル約9
0〜50重量%およびスチレン系単量体約10〜50重
量%からなる重合体が好ましい。スチレン系単量体が約
10重量%を下回る場合には吸湿性が高くなり、それに
伴って成形体の反りや寸法変化が大きくなり、逆にスチ
レン系単量体が約50重量%を超える場合には耐光性の
低下が顕著となり、いずれも好ましくない。
【0008】また、共重合体は、メタクリル酸メチル、
スチレン系単量体およびこれらと共重合可能な単量体と
からなる重合体でもよい。メタクリル酸メチルおよびス
チレン系単量体と共重合可能な単量体として、例えばメ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル
酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル
類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸等の不飽和カルボン酸またはその酸無水物、アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸モノグリセロー
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のヒドロキシ
含有単量体、アクリルアミド、アクリロニトリル、アリ
ルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル等が挙
げられる。このような単量体の添加量は、通常、アクリ
ル酸メチルおよびスチレン系単量体に対して約10重量
%迄である。このような単量体は、本発明の効果を損な
わない範囲で必要により添加されるものであり、従って
その添加量は、アクリル酸メチルおよびスチレン系単量
体に対して約0〜10重量%の範囲である。
【0009】メタクリル酸メチルおよびスチレン系単量
体を共重合するにあたっては、異物が共重合体中に混在
するのを出来るだけ排除しなければならい。このことに
よって、樹脂が本来有する高い光透過性が発現され、光
路長が200mmの樹脂成形体において、波長が380
nm〜780nmにおける平均光透過率が約83%以上、好
ましくは約85%以上である樹脂成形体が得られる。平
均光透過率が約83%を下回る場合には、メタクリル酸
メチルとスチレン系単量体とを主成分とする共重合体か
らなる樹脂成形体は光学部品として、特にバックライト
用導光板として性能が劣ったものになる。
【0010】すなわち、本発明においては、縦210m
m、横210mm、厚さ3mmの樹脂成形体を歪み検査
機を用いて目視で観察した時、この樹脂成形体に含まれ
る異物の総数が約150個以下、好ましくは約50個以
下にまで低減されているのが良い。成形体に含まれる異
物の総数が約150個を超える場合には、異物のために
成形体の平均光透過率が約83%を下回るようになる。
ここで、異物とは有色または白色の混入物をいい、糸
状、片状等のあらゆる形状のものを含んでいる。
【0011】このような異物が混入する原因は、次のよ
うに考えられる。すなわち、前記単量体を反応器内で塊
状重合させてシロップとする際、発生する重合熱と攪拌
熱を除去するために熱交換器を利用して伝熱により冷却
する方法を採用した場合、冷却面に液の停滞膜、つまり
重合物の膜が形成され、これが成長すると、攪拌翼が接
触する等して膜が剥離して重合体内に異物として混入す
るものと考えられる。また、単量体の潜熱を利用して重
合熱と攪拌熱を除去する方法も知られているが、この方
法では、単量体が蒸発できるように反応槽内に気相部分
を存在させることが必須になる。その結果、気相部分や
気相と液相の界面部分の反応槽壁面には、重合物の付着
が少なからず形成され、これが剥離して、重合体内に異
物として混入するものと考えられる。本発明では、後述
する製造方法によって、共重合体中の異物量を前記した
範囲まで低減することができる。
【0012】また、本発明の樹脂成形体は、飽和吸水量
が約1.7重量%以下、好ましくは約1.4重量%以下で
あるのが良い。飽和吸水量が約1.7重量%を超える場
合には、成形体に反りが発生したり、寸法安定性が悪く
なる傾向にある。
【0013】次に本発明の共重合体の製造方法の一例を
説明する。本発明では、メタクリル酸メチル、スチレン
系単量体および必要に応じてこれらと共重合しうる他の
単量体を完全混合型反応槽を用いて塊状重合し、重合体
含有率を約40〜70重量%のシロップとする。使用す
る重合槽は、攪拌装置を備えた槽型反応器である。攪拌
装置は、槽内溶液を実質的に完全混合状態とするもので
あれば良く、攪拌翼の形状は特に限定されない。攪拌効
果を高めるために、バッフルを取り付けるのが好まし
い。
【0014】また、反応槽の内部は、実質的に気相のな
い満液状態とする。満液にすることにより、気相部や気
液界面の槽内壁での重合体の付着、生成がなくなり、こ
の重合体が異物として共重合体へ混入することにより平
均光透過率が低下することを防止することができる。そ
の上、反応槽の容積を全て有効利用できるので、生産性
も向上する。
【0015】反応槽の内部を満液とするには、槽内溶液
の出口を反応槽の最上部に設置するのが最も簡便であ
る。なお、反応槽内に単量体の気体が発生しないように
するためには、槽内の圧力を、内溶液の温度における蒸
気圧以上の圧力とする。この圧力としては、約10〜2
0kg/cm2である。
【0016】また、反応槽の外側から実質的に熱の出入
りがないように断熱状態にすることが好ましい。つま
り、反応槽内と反応槽の外壁面側の温度とをほぼ同じ温
度にする。具体的には、たとえば反応槽の外壁面側にジ
ャケットを設置し、スチームや他の熱媒体を用いて反応
槽の外壁温度を反応槽内の温度に追従させて、ほぼ同じ
温度にする。反応槽を断熱状態とするのは、反応槽の内
壁面に、異物となる重合体が形成されるのを防止するこ
とと、重合反応を安定化させるためである。本発明にお
いて反応槽内で発生する熱、すなわち重合熱および攪拌
熱は、重合反応槽から出ていくシロップが持ち去る熱量
とでバランスさせる。シロップが持ち去る熱量は、シロ
ップの量、比熱、重合温度等によって定まる。なお、異
物とされる重合体が形成されるのを防止する目的で、重
合反応槽内の温度よりも反応槽の外壁面温度を若干高く
設定し操業することも可能である。
【0017】重合温度は、用いるラジカル開始剤の種類
にもよるが、約120〜200℃程度であり、好ましく
は約130〜180℃である。この温度があまり高い
と、得られる重合体のシンジオタクチック性が低くなっ
て、オリゴマーの生成量が増え、樹脂の耐熱性が低くな
る傾向にある。
【0018】重合反応槽へ供給する単量体は、新鮮な単
量体だけでなく、未反応で回収された単量体を用いても
よい。なお、調合した単量体を重合反応槽に供給する際
には、異物除去のため、ポアサイズが約0.1〜10μ
m、好ましくは約0.5〜5μmのフィルターで濾過す
ることが、得られる重合体の異物量を低減し、平均光透
過率を高めるうえで好ましい。フィルターとしては、テ
フロン(登録商標)等の樹脂製のもの、あるいは焼結金
属製のものが用いられる。濾過面積は単位時間当たりに
濾過したい単量体等の量に応じて調整することにより効
率的な濾過が可能となる。
【0019】また、重合反応槽における平均滞留時間は
約15分〜2時間、好ましくは約20分〜1.5時間で
ある。この時間が長すぎると、ダイマー、トリマー等の
オリゴマーの生成量が増え、樹脂の耐熱性が低くなる恐
れがある。平均滞留時間は、単位時間当たりの単量体の
供給量を変更することにより調節できる。
【0020】本発明に用いられるラジカル開始剤として
は、重合温度での半減期が約1分以内のものであれば特
に制限はなく、従って、種々のアゾ化合物、有機過酸化
物等が使用可能である。半減期が約1分を超えるもの
は、反応速度が遅くなり、好ましくない。用いるアゾ化
合物としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスジメチルバレロニトリル等が、また有機過酸化物
としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等がそれぞ
れ挙げられる。ラジカル開始剤の濃度C(モル/100
g単量体)は、下記式で算出される範囲内であるのが好
ましい。
【数1】 (式中、Θは平均滞留時間(分)、Tは重合温度(℃)
を表す。) ラジカル開始剤の濃度がこの範囲より少ないと、所定の
重合率とならず、また多すぎると、得られる重合体が熱
安定性の低いものとなり好ましくない。なお、この範囲
は単量体に対して約0.001〜1重量%である。この
ラジカル開始剤は、あらかじめ単量体に溶解して反応槽
に供給することができる。
【0021】本発明にかかる塊状重合は、上記範囲内で
条件を選択することにより、ラジカル重合における自動
促進効果(いわゆるゲル効果)を発現させ、それを安定
的に利用することができる。一般的にゲル効果は、重合
体含有率がある程度高い単量体溶液において発現するも
ので、重合体含有率が高いと粘度が高く、ポリマーラジ
カルの移動が遅く、重合停止反応が起こりにくいため、
重合速度が速くなるものである。従って、本来は暴走反
応を起こしやすかったが、本発明では、重合反応槽の内
外で温度差をなくし、熱の出入りのない断熱状態に調整
することにより、暴走反応を抑制し、安定的に反応を進
行させるものである。
【0022】重合反応槽内で単量体から重合体に変換す
る重合率は約40〜70重量%である。この重合率は、
反応槽がほぼ完全混合系であるので、反応槽から出てい
くシロップ中の重合体含有率に相当し、重合体の濃度に
等しい。
【0023】なお、生成する重合体の分子量を調整する
ために、周知の単官能、多官能の連鎖移動剤、例えばプ
ロピルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン等のア
ルキルメルカプタン、フェニルメルカプタン等の芳香族
メルカプタン等が使用できる。
【0024】重合反応槽から取り出したシロップは、必
要に応じて予熱して、未反応単量体を主とする揮発分を
蒸発分離し、重合体を取り出す。この際のシロップの移
送は、例えば移送区域の内壁面を150〜290℃で、
シロップより低くない温度に加熱し、かつシロップを1
〜20気圧の圧力下に維持して実質的に液相状態で移送
する方法(特公平4−48802号公報)が適してい
る。揮発分を蒸発分離する方法としては、脱揮押出機を
用いる方法が適しており、例えば特公昭51−2991
4号公報、特公昭52−17555号公報、特開平1−
53682号公報、特開平3−49925号公報などに
記載されている。
【0025】取り出された共重合体はペレット状等の適
宜な大きさに調製して、導光板等の成形材料として用い
る。導光板の成形には、射出成形、押出成形、プレス成
形等の熱可塑性樹脂を成形する際に用いられる公知の成
形方法を用いることができる。成形時における離型性を
良好なものにするために、共重合体中へ、例えば多価ア
ルコールと脂肪酸のエステル、1価のアルキルアルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩のうちの少な
くとも1種を添加する方法(特開昭61−73754号
公報)、グリセリン高級脂肪酸エステルと飽和脂肪族ア
ルコールを添加する方法(特開平1−294762号公
報)、ステアリン酸グリセライド、ベヘン酸グリセライ
ド、脂肪酸アルキルエステル等を添加する方法(特開平
2−115255号公報)等を用いても良い。また、本
発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて紫外線吸
収剤、酸化防止剤、光拡散剤、染料、顔料等を共重合体
に添加しても良い。
【0026】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、樹脂成形体の評価は次のとおりに行った。 (1) 光透過率の測定 得られたペレットを射出成形機(東芝機械(株)製のI
S−130FII)を用いて、シリンダー温度240℃
で射出成形し、縦200mm、横120mm、厚さ3m
mの樹脂成形体を作製した。得られた樹脂成形体の色差
および黄色度(YI)をJIS K 7105に基づい
て分光光度計(日立社製のU−3410)を用い、樹脂
成形体の縦方向に光を透過させて光透過率を測定した。
この時、波長380nmから780nmまでの範囲内で
5nm毎に光透過率を測定した。 (2) 異物の測定 得られた縦210mm、横210mm、厚さ3mmの成
形体について、歪み検査機(新東科学(株)製の「HE
IDON−13」)を用いて目視にて含まれる異物個数
を確認し、さらに倍率20倍の光学顕微鏡にて異物の大
きさを計測し、「きょう雑物測定図表」(大蔵省造幣局
発行)を用いて各大きさの範囲の個数を求めた。 (3) 飽和吸水量の測定 押出機(田辺プラスチック機械社製)を用いて作製した
厚さ3mmの成形体を縦100mm、横50mmに切断
して試験片を得た。試験片の重量を測定した後、23℃
の純水に浸漬した。水分を飽和させた後、試験片の重量
を測定して飽和吸水量を求めた。
【0027】実施例1 触媒調合槽にメタクリル酸メチルのほか、ラジカル開始
剤として1,1−ジーt−ブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルシロキサンが0.08重量%となるよう
に仕込み、攪拌混合して触媒調合液とした。一方、単量
体調合槽にメタクリル酸メチルのほか、スチレンおよび
連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタンをそれぞれ
19.6重量%および0.07重量%の濃度となるように
仕込み、攪拌混合して単量体調合液とした。重合反応槽
下部から前記触媒調合液および単量体調合液をそれぞれ
1.8kg/時間、16kg/時間で供給し、平均滞留
時間40分、重合反応槽温度175±2℃で重合反応を
行った。反応中は、重合反応槽の外壁面側に設置したジ
ャケットに水蒸気を通して、反応槽外壁面温度を前記重
合反応槽温度と同じか、それよりも若干高い温度に設定
した。得られたシロップは反応槽の上部から取り出し、
加熱器に導いた。加熱器ではジャケットに熱媒を通し
て、シロップを200℃まで加熱した後、液相状態で次
の脱揮押出機に導いた。脱揮押出機の各ベントは減圧と
し、シリンダーの温度を240℃程度として、未反応単
量体を主成分とする揮発分をベントから取り出した。共
重合体は溶融状態でストランドとして押出し、水冷後、
裁断してペレットを得た。得られた共重合体の組成を分
析したところ、メタクリル酸メチルが81重量%、スチ
レンが19重量%からなっていた。また230℃、3
7.3N加重で測定したメルトフローレートは4.3g/
10分であった。ペレット160gを型枠内に投入し、
上下より200℃でヒートプレスして、縦横210m
m,厚さ3mmの樹脂成形体を得た。成形体の色差、黄
色度(YI)および前記波長380nmから780nm
の範囲内での平均光透過率を表1に示す。樹脂成形体中
の異物の測定結果を表2に示す。樹脂成形体の飽和吸水
量を表3に示す。また、波長380nmから780nm
までの範囲内で測定した光透過率を図1に示す。表1に
示した平均光透過率は図1に示す測定結果から算出した
ものである。
【0028】実施例2 触媒調合槽にメタクリル酸メチルのほか、ラジカル開始
剤として1,1−ジーt−ブチルパーオキシ−3,3,
5−トリメチルシロキサンが0.15重量%となるよう
に仕込み、攪拌混合して触媒調合液とした。一方、単量
体調合槽にメタクリル酸メチルのほか、スチレンおよび
連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタンをそれぞれ
28.4重量%および0.045重量%の濃度となるよう
に仕込み、攪拌混合して単量体調合液とした。重合反応
槽下部から前記触媒調合液および単量体調合液をそれぞ
れ3.0kg/時間、26.9kg/時間で供給し、平均
滞留時間24分、重合反応槽温度175±2℃で重合反
応を行った。反応中は、重合反応槽の外壁面側に設置し
たジャケットに水蒸気を通して、反応槽外壁面温度を前
記重合反応槽温度と同じか、それよりも若干高い温度に
設定した。得られたシロップは反応槽の上部から取り出
し、加熱器に導いた。加熱器ではジャケットに熱媒を通
して、シロップを200℃まで加熱した後、液相状態で
次の脱揮押出機に導いた。脱揮押出機の各ベントは減圧
とし、シリンダーの温度を240℃程度として、未反応
単量体を主成分とする揮発分をベントから取り出した。
重合体は溶融状態でストランドとして押出し、水冷後、
裁断してペレットを得た。得られた重合体の組成を分析
したところ、メタクリル酸メチルが70重量%、スチレ
ンが30重量%からなっていた。また230℃、37.
3N加重で測定したメルトフローレートは8.2g/1
0分であった。実施例1と同様にして縦200mm、横
120mm、厚さ3mmの樹脂成形体を作製した。評価
結果を表1〜表3に示す。波長380nmから780n
mまでの範囲内で測定した光透過率は図1に示す実施例
1のものと殆ど同じであった。
【0029】比較例1〜3 比較のため市販の光学材料用のメタクリル酸メチル樹
脂、メタクリル酸−スチレン共重合体について実施例と
同様に評価した。 (1)メタクリル酸メチル樹脂(メタクリル酸メチル含
有量:約96重量%、アクリル酸メチル含有量:約4重
量%、230℃、37.3N加重で測定したメルトフロ
ーレートは5.1g/10分(分析値))(比較例1) (2)光学材料用メタクリル酸−スチレン共重合体(メ
タクリル酸メチル含有量:約60重量%、スチレン含有
量:40重量%(分析値))(比較例2) (3)光学材料用メタクリル酸−スチレン共重合体(メ
タクリル酸メチル含有量:約80重量%、スチレン含有
量:20重量%(分析値))(比較例3)
【0030】実施例3 実施例1と同様にして得られたペレットを射出成形して
得られる導光板を用いて、図2に示す断面模式図のよう
に、液晶セル(11)、位相差フィルム(21、2
2)、偏光フィルム(31、32)、レンズシート(4
1)、拡散シート(51)、導光板(61)、光源(6
2)、反射シート(71)を配置して得られる液晶表示
装置は、導光板の反りによる液晶表示装置の表示面が白
く濁ったようになる不具合は殆ど起こらない。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の樹脂成形体は、メタクリル樹脂
成形体と同等かそれに近い高い可視光透過率を有し、反
りが少なく、寸法安定性が良い。従って、本発明の樹脂
成形体からなる導光板を用いた液晶表示装置は、導光板
の反りによる表示面が白く濁ったようになる不具合が減
少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における光透過率を示すグラフである。
【図2】本発明の導光板を用いる液晶表示装置の一例の
断面模式図である。
【符号の説明】
11:液晶セル 21:偏光フィルム 22:偏光フィルム 31:位相差フィルム 32:位相差フィルム 41:レンズシート 51:拡散シート 61:導光板 62:光源 71:反射シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 212:08) C08F 212:08) C08L 33:12 C08L 33:12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸メチルとスチレン系単量体と
    を主成分とする共重合体からなる樹脂成形体であって、
    縦210mm、横210mm、厚さ3mmの樹脂成形体
    を歪検査機を用いて目視で観察した時、この樹脂成形体
    に含まれる異物の総数が150個以下であることを特徴
    とする光学材料用樹脂成形体。
  2. 【請求項2】光路長が200mmの樹脂成形体におい
    て、波長が380nm〜780nmにおける平均光透過率が
    83%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光
    学材料用樹脂成形体。
  3. 【請求項3】樹脂成形体の飽和吸水量が1.7重量%以
    下である請求項1又は2に記載の光学材料用樹脂成形
    体。
  4. 【請求項4】共重合体が、メタクリル酸メチル90〜5
    0重量%およびスチレン系単量体単位10〜50重量%
    からなる請求項1に記載の光学材料用樹脂成形体。
  5. 【請求項5】共重合体が、メタクリル酸メチル90〜5
    0重量%、スチレン系単量体単位10〜50重量%及び
    これらに対してこれらと共重合体可能な単量体0〜10
    重量%とからなる請求項1に記載の光学材料用樹脂成形
    体。
  6. 【請求項6】共重合体が、メタクリル酸メチルとスチレ
    ン系単量体を主成分とする単量体を、完全混合型反応槽
    を用い、該反応槽内を実質的に気相部分のない満液状態
    で、反応槽の外部から実質的に熱の出入りのない断熱状
    態で塊状重合して、重合体含有率40〜70重量%のシ
    ロップとし、次いでシロップから未反応単量体を主とす
    る揮発成分を蒸発分離して得られる重合体である請求項
    1に記載の光学材料用樹脂成形体。
  7. 【請求項7】請求項1記載の樹脂成形体からなる導光
    板。
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