JP2001341496A - 転写シート - Google Patents

転写シート

Info

Publication number
JP2001341496A
JP2001341496A JP2000168832A JP2000168832A JP2001341496A JP 2001341496 A JP2001341496 A JP 2001341496A JP 2000168832 A JP2000168832 A JP 2000168832A JP 2000168832 A JP2000168832 A JP 2000168832A JP 2001341496 A JP2001341496 A JP 2001341496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
layer
resin
sheet
surface protective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000168832A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Iizuka
孝志 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2000168832A priority Critical patent/JP2001341496A/ja
Publication of JP2001341496A publication Critical patent/JP2001341496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐アルコール性の他に、装飾層の隠蔽性が転
写時の熱で低下しない様な耐熱性も備えた転写シートと
する。 【解決手段】 転写シートSは、支持体シート1上の転
写層2として、その表面保護層3をアクリル樹脂からな
る第1の表面保護層3Aとブチラール樹脂からなる第2
の表面保護層3Bとの2層構成とした上で、装飾層4を
積層する。更に装飾層上に接着剤層5等を積層しても良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐アルコール性、
及び装飾層の隠蔽性の転写時の熱に対する耐熱性に優れ
た転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、転写シートの転写層には、転写
後の表面保護等の為に表面保護層を設ける事が多い。こ
の表面保護層には、例えば、(1) アクリル樹脂(特公平
7−436号公報等参照)、(2) ブチラール樹脂(特公
平7−45279号公報等参照)等が使用されている。
また、転写シートの転写には通常熱圧を利用する事が多
く、例えばローラ転写法の場合では、200℃前後に加
熱した転写ローラによって転写シートを加熱加圧して転
写している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き表面保護層
を転写層表面に設ける事によって、確かに耐摩耗性等は
向上する。しかし、上記(1) の如きアクリル樹脂の表面
保護層の場合には、アルコール程度に対する耐溶剤性は
十分であるが、転写後に装飾層の外観に変化が見られる
事があった。それは、転写時の熱で、表面保護層が装飾
層中に溶融浸透した際に、装飾層の隠蔽性を低下させる
為であった。また、上記(2) の如きブチラール樹脂の表
面保護層の場合には、上記(1) のアクリル樹脂の場合に
見られた転写時の熱で装飾層の隠蔽性が低下する問題は
改善されることがわかったが、耐溶剤性としての耐アル
コール性が弱く、アルコールを滲み込ませた布で、表面
を拭き取ると、表面の艶低下や白化を起こした。
【0004】すなわち、本発明の課題は、耐アルコール
性が良好であるとともに、装飾層の隠蔽性に関して転写
時の熱に耐え得る耐熱性も良好で隠蔽性が低下し無い転
写シートを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の転写シートは、支持体シートの片面
に、該支持体シートより剥離可能な転写層として、アク
リル樹脂からなる第1の表面保護層、ブチラール樹脂か
らなる第2の表面保護層、装飾層を順次積層した構成と
した。
【0006】この様に、表面保護層に、転写後に表側と
なる第1の表面保護層と、その下側の第2の表面保護層
とを用い、且つ前記第1の表面保護層にはアクリル樹脂
を用い、後者の第2の表面保護層にはブチラール樹脂を
用いる事で、装飾層の隠蔽性が転写時の熱で低下するの
を防げる様な耐熱性を付与できる上、転写後の転写層表
面の耐アルコール性も良好にできる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の転写シートについ
て、実施の形態を説明する。
【0008】〔概要〕先ず、図1は、本発明の転写シー
トの一形態を示す断面図である。同図の転写シートS
は、支持体シート1上に剥離可能に支持される転写層2
として、先ず、表面保護層3として、アクリル樹脂から
なる第1の表面保護層3A、ブチラール樹脂からなる第
2の表面保護層3Bが順次積層され、更に第2の表面保
護層3Bの上に、装飾層4、接着剤層5等が順次積層さ
れた構成である。この様に表面保護層を特定樹脂の第1
及び第2の表面保護層で構成する事で、耐アルコール性
と共に、装飾層の隠蔽性の耐熱性も良好な転写シートが
得られる。
【0009】以下、各層を順に詳述する。
【0010】〔支持体シート〕支持体シート1は、転写
層に対する剥離性が有れば、従来公知のもので良く特に
限定はない。なお、被転写面に凹凸が有る場合は更に、
凹凸への形状追従性も備えた従来公知のもので良い。従
って、被転写面が平面或いは二次元的凹凸表面であれ
ば、延伸性が無い紙等を利用する事も可能である。ま
た、被転写面が三次元的凹凸表面の場合には、少なくと
も転写時には延伸性の有る支持体シートを用いる。もち
ろん、延伸性の有る支持体シートは、被転写面が平面或
いは二次元的凹凸表面でも使用できる。延伸性のある支
持体シートとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−プロピレン−ブテン3元共重合体、
オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリアミド樹脂、或いは、ウレタン系熱可塑性エラ
ストマー等のエラストマー等の樹脂からなる、好ましく
は低延伸又は無延伸の樹脂フィルム(シート)を用い
る。また、支持体シートはこれらの単層又は異種材料か
らなる複層構成としても良い。例えば、被転写面が平面
的の場合には、上質紙にポリプロピレンを積層した構成
の支持体シートは転写性に優れ且つ安価である点で好ま
しい支持体シートの一つである。なお、支持体シートの
厚みは、通常は20〜200μm程度である。
【0011】なお、支持体シートには必要に応じ、転写
層側に転写層との剥離性を向上させる為、支持体シート
の構成要素として離型層を設けても良い。この離型層は
支持体シートを剥離時に、支持体シートの一部として転
写層から剥離除去される。離型層としては、例えば、シ
リコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス等の単体又はこ
れらを含む混合物が用いられる。例えば上記した上質紙
にポリプロピレンを離型層として積層した支持体シート
である。
【0012】また、支持体シートには、転写層側の面に
凹凸模様を設ければ、転写後の転写層表面に砂目、梨
地、木目導管溝等の凹凸模様を賦形したり、表面艶を調
整をしたりすることもできる。凹凸模様は、エンボス加
工、サンドブラスト加工、賦形層(離型層)による盛り
上げ印刷加工等の公知の方法で形成する。
【0013】〔表面保護層〕表面保護層3は、本発明で
は、支持体シート側となるアクリル樹脂からなる第1の
表面保護層3Aと、ブチラール樹脂からなる第2の表面
保護層3Bとから構成する。
【0014】なお、上記アクリル樹脂は、例えば、ポリ
メチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アク
リレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メ
タ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレー
ト−エチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メ
タ)アクリレート−スチレン共重合体等である。これら
アクリル樹脂は、1種又は2種以上混合して使用する。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメ
タクリレートの意味である。
【0015】表面保護層の形成は、上記樹脂を含む塗液
(又はインキ)を、従来公知の塗工法(又は印刷法)に
て形成すれば良い。塗工法は例えばロールコート等、印
刷法はグラビア印刷等である。なお、各表面保護層の厚
みは特に制限は無く用途によるが、通常1〜10μm程
度である。
【0016】また、表面保護層は通常は絵柄等を表現す
る装飾層を目視可能な様に透明(無着色又は着色)であ
る。しかし、装飾層が帯電防止層等の機能性層の場合に
は、表面保護層は不透明(無着色又は着色)であっても
良い。なお、本発明で装飾とはこの様な機能性付与も意
味する。
【0017】なお、表面保護層中には、物性調整等の為
に必要に応じて適宜、公知の各種添加剤を添加しても良
い。例えば、シリカ、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ホウ
素、アルミノシリケート等の粒子からなる減磨剤、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム等の粒子からなる体質顔料、
ワックス、シリコーン樹脂等の滑剤、着色剤、紫外線吸
収剤等である。
【0018】〔装飾層〕装飾層4は、グラビア印刷、シ
ルクスクリーン印刷、オフセット印刷、インキジェット
印刷等の従来公知の印刷等による形成方法及び材料で絵
柄を形成した絵柄層が代表的なものである。絵柄層の絵
柄は用途に合わせて、例えば木目模様、石目模様、布目
模様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾
何学模様、全面ベタ等を用いる。なお、全面ベタの装飾
層は、グラビアコート等で塗工形成しても良い。また、
絵柄層は、柄パターンを表現する柄層のみ、全ベタ層の
み、或いは通常はこれが多いが柄層と全ベタ層との組み
合わせとして形成する。
【0019】絵柄層形成用のインキ(又は塗液)は、一
般的なインキ(又は塗液)同様に、バインダー等からな
るビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える
各種添加剤からなる。バインダーに用いる樹脂は、例え
ば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹
脂等の単体又はこれらを含む混合物を用いる。着色剤と
しては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群
青等の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンイエ
ロー、イソインドリノンレッド、フタロシアニンブルー
等の有機顔料、アルミニウム箔粉、二酸化チタン被覆雲
母の箔粉等の光輝性顔料、或いは、その他染料等を用い
る。
【0020】また、装飾層としては、金属薄膜層等を用
いる事もある。金属薄膜層としては、アルミニウム、真
鍮、金、銀、銅、クロム等を用いて真空蒸着法、スパッ
タリング法等で形成する。また、金属薄膜層は全面又は
部分的(絵柄状等)な層とする。金属薄膜層は金属光沢
感等の意匠性を付与できる。
【0021】その他、装飾層としては、各種機能性層を
採用することも出来る。機能性層の例としては、銀、
銅、ニッケル等による導電性の金属薄膜層(前記の如き
金属光沢感の意匠を付与する層と兼用も可能)、又は導
電性金属箔粉、黒鉛箔粉等を添加した塗料からなる導電
体層、酸化鉄、フェライト等の磁性体からなる磁性体
層、蛍光体層等が挙げられる。
【0022】〔接着剤層〕接着剤層5は、転写層を被転
写体に転移、接着させるための層で、必要に応じて適宜
設ける。絵柄層等の装飾層自体が接着剤層の役割を有し
たり、被転写体側に接着剤層を設けたりすれば、転写シ
ート側の接着剤層は必ずしも必要では無いからである。
転写シートに接着剤層を設ける場合には、該接着剤層と
しては、従来公知の熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用い
れば良い。例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アイオ
ノマー、塩素化ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂、或い
は、フェノール樹脂、ブロックイソシアネート硬化型ウ
レタン樹脂等の熱硬化性樹脂等を1種又は2種以上の混
合物として用いる。接着剤層は、上記樹脂からなるイン
キ(又は塗液)をグラビア印刷(又はロールコート)等
の公知の印刷法(又は塗工法)等で形成すれば良い。接
着剤層の厚さは特に制限は無いが、通常は1〜100μ
m程度である。
【0023】〔転写シートを用いた転写方法〕なお、本
発明の転写シートを利用して被転写体に転写する転写方
法としては、圧力を用いた通常の転写方法が適用出来
る。その場合、更に必要に応じて熱の作用も利用する。
特に、被転写体の被転写面が三次元凹凸形状の場合に
は、熱と圧力の併用が好ましい。また、本発明の転写シ
ートは、特に転写時の熱による装飾層の隠蔽性低下を防
げる様にしてあるので、熱利用の転写方法は好適な転写
方法である。例えば、下記の様な各種転写方法を適用で
きる。
【0024】(1) 特公昭60−59876号公報、特開
平5−139097号公報に記載される様に、被転写体
上に転写層が被転写体側を向く様にして、転写シートを
載置し、支持体シート側から弾性体ローラ(鉄芯の表面
をシリコーンゴム等で被覆する等したローラ)で加圧し
て、転写層を被転写体と接着させた後、支持体シートの
みを剥離除去する、所謂ローラ転写方法。なお、通常、
弾性体ローラは内部の電熱ヒータや外部の赤外線輻射ヒ
ータ等の加熱源により加熱して加熱ローラとしても用い
る。
【0025】(2) 特公昭56−45768号公報(オー
バーレイ法)、特公昭60−58014号公報(真空プ
レス法)等に記載される様に、被転写体として成形品等
の立体形状物品の表面に転写シートを、間に必要に応じ
適宜接着剤を介して対向又は載置し、立体形状物品側か
らの真空吸引による圧力差により転写シートの転写層を
立体形状物品の表面に転写する、所謂真空成形積層法を
利用した転写方法(真空成形転写方法)。
【0026】(3) 特開平6−315950号公報に記載
される様に、転写シートをその転写層側が射出樹脂側を
向く様にして、射出成形の雌雄両金型間に配置した後、
溶融等で流動状態の樹脂を型内に射出充填し、被転写体
である樹脂成型品の成形と同時にその表面に転写シート
から転写層を転写させる、所謂射出成形同時絵付け転写
方法。
【0027】(4) 特公昭61−5895号公報、特開平
5−330013号公報等に記載される様に、被転写体
として円柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、転写シ
ートを間に必要に応じ適宜接着剤層を介して供給しつ
つ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状基材を構
成する複数の側面に順次転写シートを加圧接着して転写
層を転写してゆく、所謂ラッピング加工方法による転写
法。
【0028】(5) 特許第2844524号公報、特開平
10−193893号公報等に開示された様に、転写圧
の押圧手段自体が新規な転写方法である、固体粒子衝突
圧を利用する転写方法。この転写方法は、特に凹凸表面
へ転写する場合に有効である。すなわち、被転写体に、
転写シートの転写層側を対向させ、支持体シート側に多
数の固体粒子を衝突させ、その衝突圧によって転写シー
トを被転写体の表面形状に追従させ成形させ、転写する
方法である。なお、固体粒子としては、金属ビーズ等を
用いる。
【0029】(6) その他、BMC(Bulk Molding Compou
nd) 成形法、SMC(Sheet MoldingCompound)成形法、
ハンドレイアップ成形法等のFRP(Fiber Reinforced
Plastics) における各種成形法、或いは、RIM(React
ion Injection Molding)、マッチドモールド成形法等の
成形と同時に行う転写方法、等がある。
【0030】なお、上記(1) 、(2) 、(4) 及び(5) は既
に形状を有する被転写体に転写するものであり、(3) 及
び(6) は、樹脂成形品として被転写体の形状発現と同時
に転写するものである。また、上記(3) の方法では、樹
脂の成形型、又は別の型により転写シートを予備成形し
た後に、樹脂を射出成形して成形と同時に転写する方法
もある。これと同様に、(6) に列記の方法においても、
転写シートの成形は樹脂成形と同時の場合と、樹脂成形
の前に予備成形する場合がある。なお、ハンドレイアッ
プ法では、転写シートの成形は予備成形となる。
【0031】〔被転写体〕また、本発明の転写シートに
よる転写の被転写体としては、特に制限はない。用途に
応じ適宜の物を使用すれば良い。例えば、被転写体の材
質は、木質系、無機非金属系、金属系、プラスチック系
等である。具体的には、木質系では、例えば、杉、檜、
樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティク
ルボード、繊維板、集成材等がある。無機非金属系で
は、例えば、押し出しセメント、スラグセメント、AL
C(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コ
ンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セ
メント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶
磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺
瑯等のセラミックス等の無機質材料等がある。また、金
属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料
がある。また、プラスチック系では、例えば、ポリプロ
ピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料があ
る。なお、被転写体の形状としては、例えば前記各種転
写方法等の中から好適なものを適宜選択することによ
り、平板、シート、柱状体、立体形状物等の種々の形状
のものに転写が可能である。
【0032】〔転写物品の用途〕なお、本発明の転写シ
ートを用いて得られる転写物品の用途は、特に限定は無
い。例えば、サイディング等の外壁、塀、屋根、門扉、
破風板等の外装、壁面、天井、床等の建築物の内装、窓
枠、扉、手摺、敷居、鴨居等の建具類の表面化粧、箪笥
等の家具やテレビ受像機等の弱電・OA機器のキャビネ
ットの表面化粧、自動車、電車、航空機、船舶等の乗物
内装材等である。転写物品の形状は、平板、曲面板、柱
状体、立体物等と任意である。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって、
更に具体的に説明する。
【0034】〔実施例1〕図1の如き構成の転写シート
Sを、作製した。支持体シート1として厚さ26μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面
に、転写層2として、先ず、表面保護層3とするアクリ
ル樹脂からなる厚さ2μmの第1の表面保護層3Aと、
ブチラール樹脂からなる厚さ2μmの第2の表面保護層
3Bとをこの順にグラビア塗工により形成し、引き続
き、装飾層4として木目柄の絵柄層をグラビア印刷によ
って形成後、接着剤層5をグラビア塗工によって形成し
た。
【0035】なお、上記装飾層4は、その絵柄層とし
て、絵柄インキ層及び隠蔽ベタ層をこの順に印刷形成し
た。絵柄層の印刷に用いたインキは、絵柄インキ層及び
隠蔽ベタ層ともに、バインダーの樹脂にはアクリル樹脂
(ガラス転移温度50℃)と塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体(ガラス転移温度70℃)との6対4質量比の混
合樹脂を用いた。また、インキの着色剤は、絵柄インキ
層用は主成分が弁柄とカーボンブラックとし、隠蔽ベタ
層用は主成分がチタン白、弁柄、黄鉛とした。また、上
記接着剤層5は、ダイマー酸とエチレンジアミンとの縮
合物からなるポリアミド樹脂(融点150℃のものと融
点200℃のものとを8対19質量比で混合)を用いて
塗布量(固形分基準)30g/m2 となる様に塗工形成
した。
【0036】〔比較例1〕実施例1に於いて、第1の表
面保護層3Aにアクリル樹脂では無くブチラール樹脂を
用い、第2の表面保護層3Bは省略した他は、実施例1
と同様にして転写シートを作製した。
【0037】〔比較例2〕実施例1に於いて、アクリル
樹脂による第1の表面保護層3Aはそのままとして、第
2の表面保護層3Bを省略した他は、実施例1と同様に
して転写シートを作製した。
【0038】〔比較例3〕実施例1に於いて、第1の表
面保護層3Aにはアクリル樹脂では無くブチラール樹脂
を用い、第2の表面保護層3Bにはブチラール樹脂では
無くアクリル樹脂を用いて、第1と第2の表面保護層の
樹脂を取り替えた他は、実施例1と同様にして転写シー
トを作製した。
【0039】〔性能評価〕各転写シートについて、図2
の斜視図で示す如く、被転写体Bとして厚さ10mmの
MDF(中密度繊維板)からなる木質板の木口面eに対
して、転写ローラRを用いるローラ転写法によって転写
シートSから転写層を転写して、性能評価した。転写は
具体的には、図3の断面図で概念的に示す如く、2本の
転写ローラR1及びR2により連続して2回転写圧を与
えた後、後の転写ローラR2を通過直後に支持体シート
1を剥離し、更に被転写体Bに転写された転写層2に対
して加熱加圧ローラR3により直接加熱加圧して、被転
写体Bに完全に接着させた。なお、転写ローラR1及び
R2、加熱加圧ローラR3の各ローラには、鉄芯表面に
シリコーンゴムを被覆してなる弾性体ローラを加熱ロー
ラとして用いた。また、ローラ表面温度は、転写シート
R1及びR2は190℃、加熱加圧ローラR3は100
℃とした。転写速度は5m/min、加圧は2.5kN
(約250kgf)/全幅で行った。
【0040】そして、装飾層隠蔽性の転写時の耐熱性
と、転写後の転写層の耐アルコール性を評価した。結果
は表1に示す。
【0041】なお、隠蔽性は、装飾層の外観を目視観察
して転写前後で変化無ければ良好、転写後に隠蔽性が低
下していれば不良とした。また、耐アルコール性は、転
写された転写層の表面を、イソプロピルアルコールをし
み込ませたガーゼで軽く10往復拭き取り、表面の艶変
化や白化が無ければ良好、有る場合は不良とした。
【0042】
【表1】
【0043】表1の如く、実施例1では、装飾層の隠蔽
性の転写時耐熱性が良好である上、耐アルコール性も良
好となり、これら性能を両立できた。しかし、各比較例
は、いずれもこれら性能を両立できなかった。すなわ
ち、表面保護層がブチラール樹脂からなる1層のみの比
較例1は、耐熱性は良好となるものの耐アルコール性が
不良となった。また、表面保護層がアクリル樹脂からな
る1層のみの比較例2は、逆に耐アルコール性は良好と
なるものの耐熱性が不良となった。そして、表面保護層
を実施例1同様に第1及び第2の2層構成とするが、そ
の樹脂内容が実施例1と逆転している比較例3では、耐
熱性と耐アルコール性が、ともに不良となった。
【0044】
【発明の効果】本発明の転写シートによれば、装飾層の
隠蔽性が転写時の熱で低下するのを防げる様な耐熱性を
有する上、転写後の転写層表面の耐アルコール性も良好
にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写シートの一形態を例示する断面
図。
【図2】被転写体の被転写面(木口面)を説明する斜視
図。
【図3】性能評価の際の転写方法を概説する概念図。
【符号の説明】 1 支持体シート 2 転写層 3 表面保護層 3A 第1の表面保護層 3B 第2の表面保護層 4 装飾層 5 接着剤層 B 被転写体 e 被転写体の被転写面(木口面) R 転写ローラ R1 転写ローラ R2 転写ローラ R3 加熱加圧ローラ S 転写シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体シートの片面に、該支持体シート
    より剥離可能な転写層として、アクリル樹脂からなる第
    1の表面保護層、ブチラール樹脂からなる第2の表面保
    護層、装飾層を順次積層した、転写シート。
JP2000168832A 2000-06-06 2000-06-06 転写シート Pending JP2001341496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000168832A JP2001341496A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 転写シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000168832A JP2001341496A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 転写シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001341496A true JP2001341496A (ja) 2001-12-11

Family

ID=18671782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000168832A Pending JP2001341496A (ja) 2000-06-06 2000-06-06 転写シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001341496A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013230575A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Toppan Printing Co Ltd 転写箔、加飾成形品製造方法および加飾成形品
JP2016068362A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 大日本印刷株式会社 転写シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013230575A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Toppan Printing Co Ltd 転写箔、加飾成形品製造方法および加飾成形品
JP2016068362A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 大日本印刷株式会社 転写シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101733369B1 (ko) 화장 시트, 및 이것을 사용한 화장 부재
CN203391545U (zh) 转印箔及装饰成型品
JP4857488B2 (ja) 成形加飾用シート及び射出成形同時積層方法
JP3868589B2 (ja) 加飾品の製造方法
JPH11129426A (ja) 化粧シート
JP3953804B2 (ja) 加飾シートの製造方法及び加飾成形品の製造方法
JP4289569B2 (ja) 成形用シート及びそれを用いた成形方法
JP4872159B2 (ja) 加飾シートとその製造方法、及び射出成形同時加飾方法
JP2005059581A (ja) 化粧シート及びそれを用いた化粧材並びに化粧材の製造方法
JP2005074637A (ja) スクラッチ加工金属調化粧シート及び化粧材
JP2009083321A (ja) インサート加飾成形品の製造方法
JP2002038698A (ja) 床材及びその製造方法
JP4202490B2 (ja) 加飾成形品
JP2003072295A (ja) 転写シート
JP4743360B2 (ja) 射出成形同時積層絵付用の化粧シート及びそれを用いた射出成形同時積層絵付方法
JP2001341496A (ja) 転写シート
JPH11227147A (ja) ラミネート化粧方法
JPH11240091A (ja) 化粧シート及び転写シート
JP4043641B2 (ja) 転写シート
JP4297260B2 (ja) 化粧材及びその製造方法
JPH10297192A (ja) 転写シート及びそれを用いた化粧部材の製造方法
JP2001001690A (ja) 転写シート
JP2003341294A (ja) 転写シート
JP4268378B2 (ja) 射出成形同時加飾方法
JP2004042351A (ja) 成形加飾用シート及び射出成形同時加飾方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090609