JP2001340021A - 野菜の多品種側枝多本仕立苗 - Google Patents

野菜の多品種側枝多本仕立苗

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JP2001340021A
JP2001340021A JP2000163991A JP2000163991A JP2001340021A JP 2001340021 A JP2001340021 A JP 2001340021A JP 2000163991 A JP2000163991 A JP 2000163991A JP 2000163991 A JP2000163991 A JP 2000163991A JP 2001340021 A JP2001340021 A JP 2001340021A
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JP2000163991A
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Sadaichi Sato
貞一 佐藤
Eiji Ichihashi
映二 市橋
Eiji Takaoka
英治 高岡
Haruki Sayama
春樹 佐山
Eiji Ishimura
英二 石村
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Nippon Del Monte Corp
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Nippon Del Monte Corp
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】容積の小さいサイズのポットを用い、少ない培
養土、少ない床面積で、短い育苗時間で、大量に作出す
ることができ、また接木活着率の高い野菜の多品種側枝
多本仕立苗を得ること。 【解決手段】二枚の子葉及び複数の本葉を有する少なく
とも三品種の穂木苗を、任意の一品種の台木苗と、その
他の穂木苗とに分け、該穂木苗はその子葉と第一本葉の
間及び子葉の直下をそれぞれ切断して子葉を有する穂木
とし、また該台木苗はその子葉と第一本葉の間の茎を1
箇所切断して子葉を有する摘芯台木とし、該穂木を該摘
芯台木に直列に接木し、該穂木及び該摘芯台木それぞれ
二枚の子葉の付根から側枝を発生させ伸長させて野菜の
多品種側枝多本仕立苗を得る。また二枚の子葉及び複数
の本葉を有する少なくとも三品種の穂木苗と、別に育苗
した台木苗を使用し、該穂木苗の子葉と第一本葉の間及
び子葉の直下をそれぞれ切断して子葉を有する穂木と
し、これらを該台木苗に直列に接木し、それぞれの穂木
の二枚の子葉の付根から側枝を発生させ伸長させて野菜
の多品種側枝多本仕立苗を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、一株で色、形状又
は大きさの異なる果実を多量に収穫できる接木苗、とく
に容積の小さいサイズのポットを用い、少ない培養土、
少ない床面積で、短い育苗時間で、大量に作出すること
ができ、また接木活着率の高い野菜の多品種側枝多本仕
立苗に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図3に示す如く、かなり成長した
台木苗を用い、この成長点を摘芯し、葉の付根から出る
腋芽をとり葉腋にツマ楊枝で穴をあけ、いろいろな品種
の苗を胚軸の先を尖らせてさし込み、一株に橙、桃、黄
のトマトを成らせることのできるトマト苗の作出法が知
られている(森俊人著「まるごと楽しむトマト百科」社
団法人、農山漁村文化協会、’96年9月20日発行、
第28〜29頁参照)。
【0003】しかし、この方法は台木として、かなり成
長した苗を使用するので、大苗にするために大きなサイ
ズのポットを必要とし、それに伴い培土量が多くなり、
床面積のスペースが広く、育苗期間も長くかかり、また
穂木を台木苗の葉の付根に設けた穴に差し込む場合、差
込穴の幅、深さ加減で台木苗と穂木の密着具合が左右さ
れ、接木活着率が悪い問題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容積の小さ
いサイズのポットを用い、少ない培養土、少ない床面積
で、短い育苗時間で、大量に作出することができ、また
接木活着率の高い野菜の多品種側枝多本仕立苗を得るこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、3品種の
ピ−マン苗を、それぞれ容積の小さなセルを碁盤の目状
に並んで有する育苗トレイで別々に大量に育て、そのま
ま育苗トレイ上で、子葉及び複数の本葉を有する苗に育
苗した。そして、三本(三品種)のピ−マン苗を、任意
の二本の穂木苗と、残り1本の台木苗とに分け、該穂木
苗はその子葉と第一本葉の間及び子葉の直下をそれぞれ
切断して子葉を有する穂木とし、また該台木苗はその子
葉と第一本葉の間の茎を1箇所切断して子葉を有する摘
芯台木とし、該穂木を該摘芯台木に直列に接木し、該穂
木及び該摘芯台木それぞれ二枚の子葉の付根から側枝を
発生させて伸長させた。一方また、上記で得られた二枚
の子葉及び複数の本葉を有する三品種の穂木苗と、これ
とは別に育苗した台木苗を用意し、該穂木苗の子葉と第
一本葉の間及び子葉の直下をそれぞれ切断して子葉を有
する穂木とし、これらを該台木苗に直列に接木し、それ
ぞれの穂木の二枚の子葉の付根から側枝を発生させて伸
長させた。そして、このように処理することにより、一
株で三品種の果実、例えば赤色ピ−マン、緑色ピ−マン
及び橙色ピ−マンが成るピ−マン苗が簡便に、効率良
く、しかも大量生産できることを知った。また育苗トレ
イ上で接木ができるので接木の効率が高く、またキュウ
リモザイクウイルスの弱毒ウイルスを接種しようとする
場合、穂木苗及び台木苗のうち一つの苗に接種するだけ
でよいので、該弱毒ウイルスは通常の接木苗作成の1/
3又は1/4の使用量で済み、さらに狭いガーデンでの
菜園であっても一株で三品種の果実を得ることができ、
さらに菜園の彩りを鮮やかにすることができるピ−マン
の多品種側枝多本仕立苗を提供できることを知った。
【0006】本発明は、これらの知見に基づいて完成し
たものであって、即ち本発明は、二枚の子葉及び複数の
本葉を有する少なくとも三品種の穂木苗を、任意の一品
種の台木苗と、その他の穂木苗とに分け、該穂木苗はそ
の子葉と第一本葉の間及び子葉の直下をそれぞれ切断し
て子葉を有する穂木とし、また該台木苗はその子葉と第
一本葉の間の茎を1箇所切断して子葉を有する摘芯台木
とし、該穂木を該摘芯台木に直列に接木し、該穂木及び
該摘芯台木それぞれ二枚の子葉の付根から側枝を発生さ
せ伸長させてなる野菜の多品種側枝多本仕立苗である。
【0007】また本発明は、二枚の子葉及び複数の本葉
を有する少なくとも三品種の穂木苗と、別に育苗した台
木苗を使用し、該穂木苗の子葉と第一本葉の間及び子葉
の直下をそれぞれ切断して子葉を有する穂木とし、これ
らを該台木苗に直列に接木し、それぞれの穂木の二枚の
子葉の付根から側枝を発生させ伸長させてなる野菜の多
品種側枝多本仕立苗である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明の野菜の多品種側枝多本仕立苗の作出法を具体的に説
明する。
【0009】図1は、本発明の野菜の多品種側枝多本仕
立苗の作出法を示す概略説明図、図2は別の作出法を示
す概略図である。本発明において、野菜の品種の組合せ
としては、ピ−マン、トマト、ナスなどの果実の色、形
状または大きさを異にする組合せ、果実の熟する時期を
異にする組合せなどが挙げられる。例えば果実の色を異
にするピ−マンの組合せとしては、サカタのタネ社のソ
ニア・ゴ−ルド、ソニア・レッド及び通常の緑色ピ−マ
ンの組合せ、タキイ種苗社のワンダ−ベル、ゴ−ルデン
ベル及び通常の緑色ピ−マンの組合せ、日本デルモンテ
社のレッドキッス、オレンジキッス及び通常の緑色ピ−
マンなどの組合せなどが挙げられ、また果実の形状を異
にするピ−マンの組合せとしては、唐辛子、カラ−ピ−
マン及び通常の緑色ピ−マンの組合せ、バナナピ−マ
ン、カラ−ピ−マン及び緑色ピ−マンの組合せなどが挙
げられる。
【0010】(播種、接木苗の育成操作)図1におい
て、赤色野菜、黄色野菜及び橙色野菜のそれぞれの種
を、床土を充填したセル状の穴を有するそれぞれの育苗
トレイ(a)に播種して、それぞれ赤色野菜穂木苗A、
黄色野菜穂木苗B及び橙色野菜穂木苗Cを育成した。育
苗トレイ(a)は38穴〜288穴の規格でよいが、1
28穴〜200穴規格のトレイが苗の生育、育苗スペー
ス、接木の作業効率などの面から好ましい。育苗トレイ
(a) は三品種とも同じ規格のものを用いることがそ
れぞれの苗の生育を均等にする上で望ましい。三品種の
穂木苗(A,B,C)の生育ステージが本葉2.0〜
4.0枚期で、子葉(A1,B1,C1)上の茎径が1
〜3mmで、該子葉と第一本葉(A2,B2,C2)と
の節間長が0.5〜2.0cmになったら接木を行う。
接木支持具Gはチューブ(スリーブ)及びピンなどが上
げられるが、これらの支持具を用いた接木の仕方にこだ
わるものではない。
【0011】(弱毒ウイルスの接種操作)穂木苗の生育
ステージが本葉0.5枚以上の生育期になったら、どち
らか一方の品種の穂木苗(例えばA)の葉面に、キユウ
リモザイクウイルスの弱毒ウイルス液(ワクチン)
(J)を噴霧器(K)などを用いて付着させ、その上か
らローラー(図面簡略のため図示せず)で擦り、該弱毒
ウイルスを接種する(特許第2908594号参照)。
あるいはその他の方法により、Aの穂木苗に弱毒ウイル
スを接種する。Aの穂木苗のみに接種しても、接木後弱
毒ウイルスは苗全体に移行し、弱毒ウイルス感染苗とな
る。したがって、B及び/又はCの穂木苗へ予め弱毒ウ
イルスを接種する操作は不要となる利点を有する。
【0012】(接木操作)図1において、赤色野菜穂木
苗A、黄色野菜穂木苗B及び橙色野菜穂木苗Cの三株の
野菜穂木苗を、任意の二株の穂木苗(B,C)と、残り
1株の台木苗Aとに分け、該穂木苗(B,C)はその子
葉(B1,C1)と第一本葉(B2,C2)の間及び子
葉(B1,C1)の直下を、破線で示す部位dでそれぞ
れ切断して、子葉を有する穂木(B−1,C−1)を得
た。一方該台木苗Aは子葉A1と第一本葉A2の間にお
いて、子葉A1の少し上の茎を、破線で示す部位dで切
断して苗を二つに分け、切断面から自根部までを摘芯台
木(A−1)とし、切断面から上側は使用することなく
廃棄した。そして前記該穂木(B−1,C−1)を該下
摘芯台木(A−1)に直列に接木した。そして、接木苗
E−1を作成した。
【0013】(接木後の養生)接木が完了したら直ちに
その接木苗E−1を育苗トレイごと、湿度93〜98
%、温度27℃〜30℃、薄曇り条件のもと3〜4日間
養生する。その後直接日光の当たらない場所に育苗トレ
イを移して徐々に外気に馴らす操作、順化処理(詳細は
特開平10−323124参照)を約1週間行う。そし
て該台木(A−1)及び該穂木(B−1,C−1)のそ
れぞれ2枚の子葉の付根から側枝、(A−2,A−
3)、(B−2,B−3)、(C−2,C−3)、を発
生させて、伸長させた。そして、野菜の多品種側枝多本
仕立苗F−1を作成した。
【0014】(最上段部の摘芯)なお、最上段部(図1
において穂木苗Cの場合)の摘芯は、接木の前が好まし
いが、接木中又は順化の時期におこなってもよい。しか
し、順化の時期を過ぎて摘芯を行うときは、摘芯台木
(A−1)及び穂木(B−1)の子葉の付根からの側枝
(A−2,A−3)、(B−2,B−3)の発生が遅
れ、生育のバランスが悪くなるので好ましくない。
【0015】本発明においてこの最上段部の穂木の摘芯
は、重要であって、摘芯を行わないときは、それより下
段の穂木の子葉の付根から側枝が発生しないか、又は発
生してもこの側枝は十分に成長することはない。したが
って、ここから発生する側枝からは品質の良好な果実を
収量よく収穫することは期待できない。
【0016】(通常の育苗管理)このように播種、穂木
苗の育成、弱毒ウイルスの接種、接木、養生及び摘芯な
どを行い通常の育苗管理を行って生育させ、接木から約
10〜20日後、育苗トレイの穴に根鉢を形成したら、
床土を詰めたポリポットなどの移植鉢に植え換える。な
お、鉢上げ用ポリポットは9〜12cmサイズが一般的
である。こうして、野菜の多品種側枝多本仕立苗を容易
に得ることができる。
【0017】
【実施例】
【0018】実施例1 (穂木苗の育成)図1において、Aを赤色ピ−マンであ
るレッドキッス(日本デルモンテ社製)とし、Bを緑色
ピ−マンとし、Cを橙色ピ−マンであるオレンジキッス
(日本デルモンテ社製)とし、aを床土を充填した12
8のセル状の孔を有する育苗トレイとして、通常の穂木
苗の育苗方法に従い、育苗管理した。
【0019】(弱毒ウイルスの接種)苗の生育ステ−ジ
が、本葉1.5枚(播種後25日)の時期に、レッドキ
ッスの葉面にキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス液
(ワクチン)(J)を噴霧器(K)により付着させ、そ
の上からロ−ラ−で擦り、該弱毒ウイルスを接種した
(特許第2908594号参照)。
【0020】播種後35日育成して、接木に好適な、子
葉及び複数の本葉を有し、接木に適した穂木苗を育苗し
た。この穂木苗は、生育ステージが本葉4.0枚期で、
子葉(A1,B1,C1)上の茎径が約2mmで、該子
葉と第一本葉(A2,B2,C2)との節間長が1.5
〜2.0cmで、通常の接木支持具を用いて接木を行な
う場合、支障のない大きさであった。
【0021】(接木操作)赤色ピ−マン穂木苗A、緑色
ピ−マンB及び橙色ピ−マンCの三本のピ−マン苗を、
任意の二本の穂木苗(B,C)と、残り1本の台木苗A
とに分け、該穂木苗(B,C)はその子葉(B1,C
1)と第一本葉(B2,C2)の間及び子葉(B1,C
1)の直下を、破線で示す部位dでそれぞれ切断して、
子葉を有する穂木(B−1,C−1)とした。一方該台
木苗Aは子葉A1と第一本葉A2の間において、子葉A
1の少し上の茎を、破線で示す部位dで切断して苗を二
つに分け、切断面から自根部までを摘芯台木(A−1)
とし、切断面から上側は使用することなく廃棄した。そ
して前記該穂木(B−1,C−1)を該下摘芯台木(A
−1)に直列に接木し、接木苗E−1を得た。
【0022】(接木後の養成、馴化処理)接木が完了し
たら直ちにその接木苗を育苗トレイごと湿度95%、温
度27〜32℃、薄曇りの条件のもと、5日間養成し
た。その後直射日光の当たらない場所に育苗トレイを移
して除々に外気に馴らす操作、馴化処理(特開平10−
323124参照)を約一週間行い、苗が根鉢を形成し
たので、床土を詰めた9cmポリポットに苗を移し換
え、通常の育苗管理を行い、該穂木(B−1,C−1)
及び該台木(A−1)それぞれ2枚の子葉の付根から側
枝(B−2,B−3)、(C−2,C−3)、(A−
2,A−3)を発生させて、伸長させ、本発明のピ−マ
ンの多品種側枝多本仕立苗を得た。この仕立苗の接木活
着率を調べた。結果を表1に示す。
【0023】 表1:接木活着率 台木 穂木 穂木 接木本数 接木活着数 活着率 (株数) (株数) (%) レッド 緑色 オレンジ 10 10 100 キッス ピ−マン キッス
【0024】こうして、容積の小さいサイズのポットを
用い、少ない培養土、少ない床面積で、幼苗期に育苗ト
レイ上で短い育苗時間で、接木活着率の高いピ−マンの
多品種側枝多本仕立苗F−1を得ることができた。
【0025】実施例2 実施例1 図2において、Aを赤色ピ−マンであるレッドキッス
(日本デルモンテ社製)とし、Bを緑色ピ−マンとし、
Cを橙色ピ−マンであるオレンジキッス(日本デルモン
テ社製)とし、また台木苗DをスケットK(南国種苗社
製)とし、aを床土を充填した128のセル状の孔を有
する育苗トレイとして、通常の穂木苗の育苗方法に従
い、育苗管理した。
【0026】(弱毒ウイルスの接種)苗の生育ステ−ジ
が、本葉1.5枚(播種後25日)の時期に、台木Dの
葉面にキユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス液(ワク
チン)(J)を噴霧器(K)により付着させ、その上か
らロ−ラ−で擦り、該弱毒ウイルスを接種した(特許第
2908594号参照)。
【0027】播種後35日育成して、接木に好適な、子
葉及び複数の本葉を有し、接木に適した穂木苗及び台木
苗を育苗した。この穂木苗及び台木苗は、生育ステージ
が本葉4.0枚期で、子葉(A1,B1,C1,D1)
上の茎径が約2mmで、該子葉と第一本葉(A2,B
2,C2,D2)との節間長が1.5〜2.0cmで、
通常の接木支持具を用いて接木を行なう場合、支障のな
い大きさであった。
【0028】(接木操作)赤色ピ−マン穂木苗A、緑色
ピ−マンB及び橙色ピ−マンCの三本のピ−マン苗を、
その子葉(A1,B1,C1)と第一本葉(A2,B
2,C2)の間及び子葉(A,B1,C1)の直下を、
破線で示す部位dでそれぞれ切断して、子葉を有する穂
木(A−1,B−1,C−1)とした。一方該台木苗D
は子葉D1と第一本葉D2の間において、子葉D1の少
し上の茎を、破線で示す部位dで切断して苗を二つに分
け、切断面から自根部までを摘芯台木(D−1)とし、
切断面から上側は使用することなく廃棄した。そして前
記該穂木(A−1,B−1,C−1)を該下摘芯台木
(D−1)に直列に接木し、接木苗E−2を得た。
【0029】(接木後の養成、馴化処理)接木が完了し
たら直ちにその接木苗を育苗トレイごと湿度95%、温
度27〜32℃、薄曇りの条件のもと、5日間養成し
た。その後直射日光の当たらない場所に育苗トレイを移
して除々に外気に馴らす操作、馴化処理(特開平10−
323124参照)を約一週間行い、苗が根鉢を形成し
たので、床土を詰めた9cmポリポットに苗を移し換
え、通常の育苗管理を行い、該穂木(A−1,B−1,
C−1)それぞれ2枚の子葉の付根から側枝(A−2,
A−3)、(B−2,B−3)、(C−2,C−3)を
発生させ、伸長させた。なお、台木Dの二枚の子葉の付
根は切断して側枝を発生させなかった。こうして、容積
の小さいサイズのポットを用い、少ない培養土、少ない
床面積で、幼苗期に育苗トレイ上で短い育苗時間で、接
木活着率の高いピ−マンの多品種側枝多本仕立苗F−2
を得ることができた。
【0030】
【本発明の効果】本発明は、容積の小さいサイズのポッ
トを用い、少ない培養土、少ない床面積で、幼苗期に育
苗トレイ上で短い育苗時間で作出することができ、また
接木活着率の高い野菜の多品種側枝多本仕立苗を得るこ
とができる。また一株で三種類以上の果実が収穫でき
る、例えば一株で赤色野菜、緑色野菜及び橙色野菜が収
穫できる野菜苗が簡便に、効率良く、しかも大量生産で
きる。また育苗トレイ上で接木ができるので接木の効率
が高く、キュウリモザイクウイルスの弱毒ウイルスは一
方の種類の苗のみに接種するので、通常の接木苗作成の
半分の使用量で済みコストが軽減される利点を有する。
また狭い菜園であっても、一株の苗で三品種以上のカラ
ー野菜が多量に収穫できるので、菜園の彩りを鮮やかに
することができる。最近、ガーデニングブームを反映
し、野菜を栽培して食用することと、ガーデンの彩りを
楽しむ、家庭菜園愛好家が増えているが、本発明はこれ
らの愛好家の期待に十分応えるものと思われる。また、
一般に普及している育苗トレイ幼苗接木方法の接木支持
具、育苗トレイをそのまま用いて本発明の多品種側枝多
本仕立苗を得ることができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピ−マンの多品種側枝多本仕立苗の作
出方法を示す概略説明図である(実施例1)。
【図2】本発明の別のピ−マンの多品種側枝多本仕立苗
の作出方法を示す概略説明図である(実施例2)。
【図3】1株で三種類のトマトが収穫できる、従来のト
マト苗の作出方法を示す概略説明図である。
【符号の説明】
a…育苗トレイ A…穂木苗 A1…子葉 A2…第一本葉 A−1…穂木(摘芯台木) A−2…側枝 A−3…側枝 B…穂木苗 B1…子葉 B2…第一本葉 B−1…穂木 B−2…側枝 B−3…穂木 C…穂木苗 C1…子葉 C2…第一本葉 C−1…穂木 C−2…側枝 C−3…側枝 D…台木苗 D1…子葉 D−1…摘芯台木 E−1…接木苗(実施例1) E−2…接木苗(実施例2) F−1…ピ−マンの多品種側枝多本仕立苗(実施例1) F−2…ピ−マンの多品種側枝多本仕立苗(実施例2) G…接木支持具 J…キユウリモザイクウイルス弱毒ウイルス液 K…噴霧器 d…切断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐山 春樹 東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本 デルモンテ株式会社内 (72)発明者 石村 英二 東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本 デルモンテ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二枚の子葉及び複数の本葉を有する少なく
    とも三品種の穂木苗を、任意の一品種の台木苗と、その
    他の穂木苗とに分け、該穂木苗はその子葉と第一本葉の
    間及び子葉の直下をそれぞれ切断して子葉を有する穂木
    とし、また該台木苗はその子葉と第一本葉の間の茎を1
    箇所切断して子葉を有する摘芯台木とし、該穂木を該摘
    芯台木に直列に接木し、該穂木及び該摘芯台木それぞれ
    二枚の子葉の付根から側枝を発生させ伸長させてなる野
    菜の多品種側枝多本仕立苗。
  2. 【請求項2】二枚の子葉及び複数の本葉を有する少なく
    とも三品種の穂木苗と、別に育苗した台木苗を使用し、
    該穂木苗の子葉と第一本葉の間及び子葉の直下をそれぞ
    れ切断して子葉を有する穂木とし、これらを該台木苗に
    直列に接木し、それぞれの穂木の二枚の子葉の付根から
    側枝を発生させ伸長させてなる野菜の多品種側枝多本仕
    立苗。
  3. 【請求項3】野菜がピ−マンである請求項1又は請求項
    2に記載の野菜の多品種側枝多本仕立苗。
  4. 【請求項4】使用する穂木苗が、本葉2〜4枚期の幼苗
    であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    に記載の野菜の多品種側枝多本仕立苗。
  5. 【請求項5】多品種の穂木苗が、相互に果実色を異にす
    る穂木苗の組合せである請求項1〜請求項4のいずれか
    に記載の野菜の多品種側枝多本仕立苗。
  6. 【請求項6】最上段にもってくる穂木苗の子葉と第一本
    葉の間の切断を接木前、接木中又は順化の時期に行って
    得られる請求項1〜請求項5のいずれかに記載の野菜の
    多品種側枝多本仕立苗。
  7. 【請求項7】穂木苗及び台木苗のうち少なくとも一品種
    の苗が、キユウリモザイクウイルスの弱毒ウイルスを接
    種したものである請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    の野菜の多品種側枝多本仕立苗。
JP2000163991A 2000-06-01 2000-06-01 野菜の多品種側枝多本仕立苗 Pending JP2001340021A (ja)

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