JP2001338796A - X線発生装置及び発生方法 - Google Patents
X線発生装置及び発生方法Info
- Publication number
- JP2001338796A JP2001338796A JP2000158017A JP2000158017A JP2001338796A JP 2001338796 A JP2001338796 A JP 2001338796A JP 2000158017 A JP2000158017 A JP 2000158017A JP 2000158017 A JP2000158017 A JP 2000158017A JP 2001338796 A JP2001338796 A JP 2001338796A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electron beam
- scattered light
- laser
- laser beam
- ray
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- X-Ray Techniques (AREA)
Abstract
ができるX線発生装置を提供する。 【解決手段】 電子ビーム発生手段が電子ビームを出射
する。真空容器が、電子ビーム発生手段から出射された
電子ビームの飛翔経路を画定する。真空容器内を飛翔す
る電子ビームに衝突するように、レーザ光学系がレーザ
ビームを出射し伝搬させる。散乱光検出手段が、電子ビ
ームの飛翔経路及びその延長線から逸れた位置に配置さ
れ、電子ビームとレーザビームとの衝突により発生する
散乱光の一部を検出する。
Description
発生方法に関し、特に電子ビームとレーザビームとを衝
突させてX線を発生させるX線発生装置及び発生方法に
関する。
と、電子ビームの飛翔方向にX線が放射される。このX
線は、例えば材料加工や試料の内部観察等に利用され
る。発生したX線の光軸上に配置された被照射物に電子
ビームが入射しないようにするために、電子ビームとレ
ーザビームとが衝突した後に電子ビームが偏向電磁石で
曲げられる。通常、発生したX線の光軸上、すなわち電
子ビームの飛翔方向の延長線上にX線モニタが配置され
る。
ームとの衝突によって発生したX線以外に、電子ビーム
の上流側で発生した電磁波もX線モニタに入射する。こ
の電磁波により、X線モニタで検出される信号のS/N
比が低下してしまう。また、X線が被照射物に照射され
ている期間は、X線をモニタすることができない。
性をモニタすることができるX線発生装置及び発生方法
を提供することである。
射している期間中でも、照射されているX線の特性をモ
ニタすることが可能なX線発生装置及び発生方法を提供
することである。
と、電子ビームを出射する電子ビーム発生手段と、前記
電子ビーム発生手段から出射された電子ビームの飛翔経
路を画定する真空容器と、前記真空容器内を飛翔する電
子ビームに衝突するように、レーザビームを出射し伝搬
させるレーザ光学系と、前記電子ビームの飛翔経路及び
その延長線から逸れた位置に配置され、前記電子ビーム
とレーザビームとの衝突により発生する散乱光の一部を
検出する散乱光検出手段とを有するX線発生装置が提供
される。
出射する工程と、前記電子ビームに、レーザビームを衝
突させる工程と、前記電子ビームとレーザビームとの衝
突によって放射される散乱光の一部を、前記電子ビーム
の飛翔経路から逸れた位置で検出する工程とを有するX
線発生方法が提供される。
ることにより、X線の特性を知ることができる。散乱光
検出手段が、電子ビームの飛翔経路及びその延長線から
逸れた位置に配置されているため、X線を遮ることな
く、散乱光を検出することができる。
線発生装置の概略平面図を示す。メインチャンバ1に、
電子ビーム入射口2、レーザビーム入射口5、及び観察
窓3が取り付けられている。真空ダクト21が、電子ビ
ーム出射装置20と電子ビーム入射口2とを接続する。
電子ビーム出射装置20は、真空ダクト21及び電子ビ
ーム入射口2を通ってメインチャンバ1内に電子ビーム
30を入射する。電子ビーム出射装置20は、例えば電
子銃と電子ビーム加速器等により構成される。
一端が接続され、真空ダクト6の他端に分岐ダクト7の
一つの開口端が接続されている。真空ダクト6が接続さ
れた開口端とは反対側の開口端に、処理チャンバ10が
接続されている。分岐ダクト7は、レーザビーム入射窓
8を有する。レーザビーム入射口5、真空ダクト6、分
岐ダクト7、及び処理チャンバ10は、メインチャンバ
1内に入射した電子ビーム30の飛翔経路及びその延長
線に沿って配置され、それらの内部は真空排気されてい
る。
を通して分岐チャンバ7内にレーザビームを入射する。
レーザ光源11として、例えばTiサファイアレーザ発
振器が用いられる。Tiサファイアレーザ発振器から出
射されるレーザビームのフォトンエネルギは、約1.3
eVである。
1は、分岐ダクト7内に配置された反射鏡15で反射す
る。反射したレーザビーム32は、真空ダクト6及びレ
ーザビーム入射口5を通ってメインチャンバ1内に入射
する。レーザビーム32の光軸は、電子ビーム30の飛
翔経路とほぼ一致し、レーザビーム32の伝搬方向は、
電子ビーム30の飛翔方向と逆向きである。
レーザビーム32とが衝突する。この衝突により、電子
ビーム30の飛翔方向にX線33が放射される。X線3
3は、レーザビーム入射口5、真空ダクト6、分岐ダク
ト7、及びX線出射口9を通って、処理チャンバ10内
まで到達する。反射鏡15は、このX線を遮蔽しないよ
うに、X線の光軸からわずかにずれた位置に配置されて
いる。
置されている。試料ホルダ16は、被照射物17を、X
線33の光軸と交わるように保持する。X線33が、被
照射物17に入射する。
ム30の飛翔経路から逸れた位置に取り付けられてい
る。本願発明者の行った計算によると、電子ビーム30
とレーザビーム32との衝突により、X線33以外に、
散乱光が全方位に放射されることがわかった。放射され
た散乱光のうち一部は、観察窓3を通ってメインチャン
バ1の外部に放射される。検出器4が、メインチャンバ
1の外部に放射された散乱光を検出する。検出器4は、
例えばフォトダイオードで構成される。
取り付けられている。偏向電磁石12は、レーザビーム
32と衝突した後、真空ダクト6内に入射した電子ビー
ムの飛翔方向を変える。飛翔方向を変えられた電子ビー
ムは、ファラデーカップ13に入射する。偏向電磁石1
2を配置することにより、電子ビームが処理チャンバ1
0まで到達することを防止できる。
特性を観測する方法について説明する。
子ビーム30がZ軸の正の方向に飛翔し、レーザビーム
32が原点Oにおいて電子ビーム30に衝突する。この
衝突により、散乱光33が放射される。レーザビーム3
2の光軸とZ軸の正の向きとの成す角度(衝突角度)を
αとし、散乱光33の放射される方向とZ軸の正の向き
とのなす角度(散乱角度)をθとする。散乱光35のフ
ォトンエネルギをEX、レーザビーム32のフォトンエ
ネルギをEL、電子ビーム30の飛翔速度の光速に対す
る割合をβとすると、
ザビームのフォトンエネルギELが1.3eV、衝突角
度αが0度の場合、散乱角度θが0度の方向に放射され
る散乱光のフォトンエネルギが2.1keVになり、散
乱角度θが90度の方向に放射される散乱光のフォトン
エネルギが2.6eVになる。すなわち、Z軸の正の方
向にX線が放射され、XY面に平行な方向に緑色の可視
光が放射される。この緑色の可視光が、図1に示した検
出器4で検出される。
ン数と、XY面に平行な方向に放射された可視光のフォ
トン数との間には、一定の関係がある。従って、検出器
4で検出されたフォトン数から、Z軸の正の向きに放射
されたX線のフォトン数を求めることができる。
合、すなわち電子ビーム30とレーザビーム32とが正
面衝突する場合を取り上げたが、必ずしも衝突角度αを
0度にする必要はない。例えば、衝突角度αが90度の
場合、散乱角度θが0度及び90度の方向に放射される
散乱光のフォトンエネルギが、それぞれ1.04keV
及び1.3eVになる。
する方向に放射された可視光を検出するが、電子ビーム
とレーザビームとの衝突によって、散乱光が全方位に放
射される。このため、Z軸と直交する方向に放射される
散乱光の代わりに、他の方向に放射される散乱光を検出
してもよい。ただし、Z軸の正の方向に放射されるX線
を遮ることなく散乱光を検出するために、検出器をZ軸
から逸れた位置に配置することが好ましい。
乱光のフォトンエネルギ及びフォトン数の分布の計算結
果を示す。図3(A)の半径方向がフォトンエネルギを
単位「eV」で表す。図3(B)の半径方向がフォトン
数を単位「個」で表す。なお、電子ビームのエネルギを
10MeV、電荷量を1nC、パルス幅を10ps、ビ
ームウエストサイズを50μmとし、レーザビームのフ
ォトンエネルギを1.3eV、エネルギを10mJ、パ
ルス幅を10ps、ビームウエストサイズを50μmと
し、衝突角度αを0度とした。
位に散乱光が放射されていることがわかる。また、散乱
角度θが大きくなるに従ってフォトンエネルギは低下
し、フォトン数が減少していることがわかる。すなわ
ち、散乱角度θが大きくなるに従って散乱光の波長が長
くなり、かつ強度が低下する。
乱光を効率的に検出するために、散乱光が、ガラス窓を
容易に透過する波長領域内の波長となる散乱角度の位置
に検出器4を配置することが好ましい。すなわち、紫外
線領域よりも可視光領域の波長となる散乱角度の位置に
検出器4を配置することが好ましい。
フォトン数が少なくなるため、散乱光の検出が困難にな
る。これらを考慮すると、散乱角度θが60度〜90度
の位置に検出器4を配置することが好ましい。散乱角度
θが60度のとき、数式(1)によれば、入射レーザ光
の4倍波に相当する波長の散乱光が観測される。また、
散乱角度θが90度のとき、入射レーザ光の2倍波に相
当する波長の散乱光が観測される。これらの波長は、電
子ビームが飛翔する真空ダクト21やメインチャンバ1
内で発生するノイズ電磁波の波長から遠く離れている。
このため、散乱光検出のS/N比を高めることができ
る。
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
電子ビームとレーザビームとの衝突により放射された散
乱光を、電子ビームの飛翔経路から逸れた位置で検出す
る。このため、電子ビームの飛翔方向に放射されるX線
の伝搬を妨げることなく、散乱光の一部を検出すること
ができる。散乱光の一部を検出することにより、電子ビ
ームの飛翔方向に放射されたX線の特性を知ることがで
きる。
図である。
位置関係を説明するためのXYZ直交座標系を示す斜視
図である。
布を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 電子ビームを出射する電子ビーム発生手
段と、 前記電子ビーム発生手段から出射された電子ビームの飛
翔経路を画定する真空容器と、 前記真空容器内を飛翔する電子ビームに衝突するよう
に、レーザビームを出射し伝搬させるレーザ光学系と、 前記電子ビームの飛翔経路及びその延長線から逸れた位
置に配置され、前記電子ビームとレーザビームとの衝突
により発生する散乱光の一部を検出する散乱光検出手段
とを有するX線発生装置。 - 【請求項2】 前記レーザ光学系が、前記電子ビームの
飛翔経路にほぼ一致し、かつ該電子ビームの飛翔方向と
反対向きに前記レーザビームを伝搬させる請求項1に記
載のX線発生装置。 - 【請求項3】 さらに、前記電子ビームとレーザビーム
との衝突位置よりも、前記電子ビームの下流側において
前記電子ビームの飛翔方向を変化させる偏向手段と、 前記衝突位置における前記電子ビームの飛翔経路を、そ
の飛翔方向に延長した仮想直線と交差するように処理対
象物を保持する保持手段とを有する請求項2に記載のX
線発生装置。 - 【請求項4】 電子ビームを出射する工程と、 前記電子ビームに、レーザビームを衝突させる工程と、 前記電子ビームとレーザビームとの衝突によって放射さ
れる散乱光の一部を、前記電子ビームの飛翔経路から逸
れた位置で検出する工程とを有するX線発生方法。 - 【請求項5】 前記散乱光の一部を検出する工程におい
て、前記電子ビームの飛翔方向に対して60度〜90度
の方向に放射された散乱光の一部を検出する請求項4に
記載のX線発生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000158017A JP3497447B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | X線発生装置及び発生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000158017A JP3497447B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | X線発生装置及び発生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001338796A true JP2001338796A (ja) | 2001-12-07 |
JP3497447B2 JP3497447B2 (ja) | 2004-02-16 |
Family
ID=18662553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000158017A Expired - Fee Related JP3497447B2 (ja) | 2000-05-29 | 2000-05-29 | X線発生装置及び発生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3497447B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108320A1 (ja) * | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Ihi Corporaion | 電子ビーム及びレーザービームのプロファイル測定装置及び方法 |
WO2009005061A1 (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-08 | Ihi Corporation | X線計測装置及びx線計測方法 |
US8102968B2 (en) | 2007-07-03 | 2012-01-24 | Ihi Corporation | High brightness X-ray generating device and method |
JP2012078359A (ja) * | 2011-11-01 | 2012-04-19 | Ihi Corp | X線計測装置及びx線計測方法 |
-
2000
- 2000-05-29 JP JP2000158017A patent/JP3497447B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108320A1 (ja) * | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Ihi Corporaion | 電子ビーム及びレーザービームのプロファイル測定装置及び方法 |
US7817288B2 (en) | 2006-03-23 | 2010-10-19 | Ihi Corporation | Device and method for measuring profiles of electron beam and laser beam |
US8102968B2 (en) | 2007-07-03 | 2012-01-24 | Ihi Corporation | High brightness X-ray generating device and method |
WO2009005061A1 (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-08 | Ihi Corporation | X線計測装置及びx線計測方法 |
JP2009016147A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Ihi Corp | X線計測装置及びx線計測方法 |
US8345824B2 (en) | 2007-07-04 | 2013-01-01 | Ihi Corporation | X-ray metering apparatus, and X-ray metering method |
JP2012078359A (ja) * | 2011-11-01 | 2012-04-19 | Ihi Corp | X線計測装置及びx線計測方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3497447B2 (ja) | 2004-02-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5001737A (en) | Focusing and guiding X-rays with tapered capillaries | |
US6995382B2 (en) | Arrangement for the generation of intensive short-wave radiation based on a plasma | |
CN109041393B (zh) | 一种超快硬x射线源的产生装置及方法 | |
US20060226377A1 (en) | Plasma radiation source | |
JP4799093B2 (ja) | 直線型x線レーザー発生装置 | |
US20060233309A1 (en) | Laser x-ray source apparatus and target used therefore | |
JP4261691B2 (ja) | X線管 | |
Glotin et al. | Tunable X-ray generation in a free-electron laser by intracavity Compton backscattering | |
JP3497447B2 (ja) | X線発生装置及び発生方法 | |
CN111065333B (zh) | 会聚x射线成像装置和方法 | |
US6326617B1 (en) | Photoelectron spectroscopy apparatus | |
JP2001345503A (ja) | レーザ逆コンプトン光生成装置 | |
EP1200979B1 (en) | Minimization of electron fogging in electron beam lithography | |
US11715617B2 (en) | Method and apparatus for synchronizing charged particle pulses with light pulses | |
JPH021999A (ja) | X線レーザ発生方法及び装置 | |
JP4174331B2 (ja) | X線発生装置及び発生方法 | |
JP2009180535A (ja) | テラヘルツ波電子線分光測定方法および装置 | |
JPH09178676A (ja) | X線コリメータ及びx線放射装置 | |
JP5744612B2 (ja) | ミュオン生成・加速システム | |
JP2011165543A (ja) | X線発生装置 | |
JP5454837B2 (ja) | 硬x線ビーム走査装置および方法 | |
JP2015167139A (ja) | ミュオン生成装置 | |
JP2007157581A (ja) | イオン分析装置 | |
JP2002184597A (ja) | レーザー誘起x線源 | |
Muchnoi | Performance of the FCC-ee Polarimeter |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031118 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071128 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |