JP2001338420A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001338420A
JP2001338420A JP2001078919A JP2001078919A JP2001338420A JP 2001338420 A JP2001338420 A JP 2001338420A JP 2001078919 A JP2001078919 A JP 2001078919A JP 2001078919 A JP2001078919 A JP 2001078919A JP 2001338420 A JP2001338420 A JP 2001338420A
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optical disk
density
signal
optical
disk
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JP2001078919A
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Toshio Morizumi
寿雄 森住
Eiji Kumagai
英治 熊谷
Kenji Nagashima
健二 長嶋
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現行フォーマットの光ディスクとの互換性を
保ちながら、記録密度の高密度化が図られた光ディスク
に対するデータの読み出しや書き込みを適切に行う。 【解決手段】 光ディスクに照射する光ビームの波長を
780nm、対物レンズの開口数NAを0.50±0.
01又は0.55±0.01に設定し、2倍密度CD−
Rに対する信号の読み出しや書き込みを行う場合には、
この2倍密度CD−Rを0.9±0.05m/secの
N倍の線速度(Nは標準速度に対する倍率)で回転操作
し、イコライザの特性を、1MHzのN倍の周波数の近
傍でブーストして3〜4dBのゲインが得られるように
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに対す
るデータの読み出し或いは書き込みを行う光ディスク装
置に関し、特に、下位互換を保ちながら記録密度が高め
られた光ディスクに対するデータの読み出し或いは書き
込みを適切に行うことができる光ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】外径寸法が約120mm、厚さが約1.
2mmの光ディスクを記録媒体として用い、この光ディ
スクの信号記録面に対物レンズで集光した光を照射させ
ることで信号の読み出し或いは書き込みを行うようにし
たCD(コンパクトディスク)システムが普及してい
る。
【0003】CDシステムは、当初、デジタルオーディ
オデータの記録再生システムとして開発されたものであ
るが、広く普及するに従って、用途に応じた様々なバリ
エーションへと展開されるに至っている。
【0004】特に、近年では、パーソナルコンピュータ
が情報処理手段として一般家庭にまで広く浸透してきた
こととあいまって、コンピュータで扱うデータを記録し
ておく記録媒体として、CD−ROM(Read Only Memo
ry)と呼ばれる再生専用光ディスクが広く普及してきて
いる。
【0005】また、このようなCD−ROMと再生互換
を保ちながら、データの記録が可能とされた光ディスク
として、CD−R(Recordable)のような追記型光ディ
スクや、CD−RW(Rewritable)のような書き換え可
能型光ディスクが開発され、実用化されるに至ってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パーソナル
コンピュータ等で扱うデータのデータ量は益々増加する
傾向にあり、このようなデータを記録しておく記録媒体
としてのCD−ROMやCD−R、CD−RW等に対し
ては、記憶容量の増大化を図ることが強く望まれるよう
になってきている。
【0007】このような光ディスクの記録容量の増大化
は、トラックピッチを狭くし、また、最短ピット長を短
くして(線密度を高めて)、記録密度を高めることで実
現されることになる。
【0008】一方、このような光ディスクに対してデー
タの読み出し、或いはデータの書き込みを行う光ディス
ク装置においては、開口数NAの高い対物レンズを使用
し、また、短波長の光源を用いて、光ディスクに照射す
る光ビームのスポット径を小さくするようにすれば、記
録密度が高められた光ディスクに対しても、隣接トラッ
ク間でのクロストークや記録トラックに沿った方向での
符号間干渉等を実用上問題とならない程度にまで抑え
て、データの読み出しを適切に行うことができ、また、
データの書き込みも適切に行うことができるようにな
る。
【0009】しかしながら、光ディスクの記録密度を高
めて記録容量の増大化を実現しても、光ディスク装置が
この記録密度が高められた光ディスクのみにしか対応で
きず、広く普及している現行フォーマットの光ディスク
に対するデータの読み出しや書き込みが容易に行えない
ようでは、その有用性は損なわれてしまう。
【0010】すなわち、光ディスク装置の対物レンズの
開口数を大きくしたり、光源の波長を短くしたりすれ
ば、記録密度が高められた光ディスクへの対応を容易に
図ることができるが、対物レンズの開口数をあまり大き
くしたり、光源の波長をあまり短くしたりすると、現行
フォーマットの光ディスクに対するデータの読み出しや
書き込みを適切に行うことができなくなる。このため、
当該光ディスク装置は、記録密度が高められた光ディス
クに特化したものとなってしまい、有用性が損なわれて
しまうことになる。
【0011】本発明は、以上のような実情に鑑みて創案
されたものであって、現行フォーマットの光ディスクと
の互換性を容易に確保することができると共に、記録密
度の高密度化が図られた光ディスクに対するデータの読
み出しや書き込みを適切に行うことが可能な光ディスク
装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ディスク
装置は、互いに記録密度が異なる複数種の光ディスクに
対応したものであり、光ディスクを回転操作するディス
ク回転手段と、上記ディスク回転手段により回転操作さ
れる光ディスクに向けて波長が780nmの光ビームを
出射する光源と、開口数が0.50±0.01の範囲内
又は0.55±0.01の範囲内に設定され、上記光源
から出射され上記光ディスクに照射される光ビームを集
束する光ビーム集束手段と、上記光ディスクからの戻り
光を検出して電気信号に変換する戻り光検出手段と、上
記戻り光検出手段により得られた電気信号に対して、イ
コライザによるイコライジング処理を行い、この電気信
号をもとに再生データを生成する再生手段と、上記ディ
スク回転手段により回転操作される光ディスクの種別を
判別する光ディスク判別手段とを備えている。
【0013】そして、この光ディスク装置では、上記光
ディスク判別手段が、上記ディスク回転手段により回転
操作される光ディスクを、トラックピッチが1.1±
0.1μmの範囲内に設定された光ディスクであると判
別したときに、上記ディスク回転手段が、この光ディス
クを0.9±0.05m/secのN倍の線速度(Nは
標準速度に対する倍率)で回転操作すると共に、上記再
生手段が、上記イコライザの特性を、1MHzのN倍の
周波数の近傍でブーストして3〜4dBのゲインが得ら
れるように設定する。
【0014】この光ディスク装置においては、ディスク
回転手段により回転操作される光ディスクに向けて、波
長が780nmの光ビームが光源から出射されることに
なる。光源から出射された光ビームは、開口数が0.5
0±0.01の範囲内又は0.55±0.01の範囲内
に設定された光ビーム集束手段により集束され、ディス
ク回転手段により回転操作される光ディスクに照射され
る。そして、光ディスクにより反射された戻り光が戻り
光検出手段により検出され、電気信号に変換される。こ
の電気信号は、再生手段に供給され、イコライザによる
イコライジング処理が行われた後、2値化処理やクロッ
ク生成、誤り訂正処理等が行われ、これにより再生デー
タが生成されることになる。
【0015】ここで、本発明に係る光ディスク装置は、
記録密度が異なる複数種の光ディスクにそれぞれ対応し
たものとなっており、記録再生の対象となる光ディスク
の種別(記録密度)、すなわち、ディスク回転手段によ
り回転操作される光ディスクの種別が、ディスク判別手
段により判別されるようになっている。そして、この光
ディスク装置においては、ディスク回転手段により回転
操作される光ディスクが、トラックピッチが1.1±
0.1μmの範囲内に設定された光ディスクであるとデ
ィスク判別手段により判別されたときには、ディスク回
転手段が、この光ディスクを0.9±0.05m/se
cのN倍の線速度(Nは標準速度に対する倍率)で回転
操作し、また、再生手段が、イコライザの特性を、1M
HzのN倍の周波数の近傍でブーストして3〜4dBの
ゲインが得られるように設定する。
【0016】すなわち、ディスク回転手段により回転操
作される光ディスクが、トラックピッチが1.1±0.
1μmの範囲内に設定された光ディスクであると判別さ
れたときは、この光ディスクは、ディスク回転手段によ
って、0.9±0.05m/secのN倍の線速度で回
転操作される。具体的には、例えば、トラックピッチが
1.1±0.1μmの範囲内に設定された光ディスクに
対して標準速度で記録再生を行う場合には、この光ディ
スクは、ディスク回転手段によって、線速度が0.9±
0.05m/secの範囲内となるように回転操作さ
れ、トラックピッチが1.1±0.1μmの範囲内に設
定された光ディスクに対して標準速度の2倍の速度(い
わゆる2倍速記録再生)で記録再生を行う場合には、こ
の光ディスクは、ディスク回転手段によって、線速度が
(0.9±0.05)×2m/secの範囲内となるよ
うに回転操作される。
【0017】そして、波長が780nmの光ビームが、
開口数が0.50±0.01の範囲内又は0.55±
0.01の範囲内に設定された光ビーム集束手段により
集束され、この光ディスクに照射される。
【0018】そして、この光ディスクからの戻り光が戻
り光検出手段により検出され、電気信号に変換されて、
再生手段に供給される。再生手段に供給された電気信号
は、1MHzのN倍の周波数の近傍で3〜4dBのゲイ
ンが得られるような特性に設定されたイコライザによっ
てイコライジング処理が行われる。そして、このような
特性に設定されたイコライザによってイコライジング処
理が行われた電気信号をもとにして、再生データが生成
されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0020】本発明を適用した光ディスク装置は、記録
密度の高密度化が図られた光ディスクに対してデータの
読み出しや書き込みを適切に行うことができると共に、
現行フォーマットの光ディスクに対するデータの読み出
しや書き込みも適切に行うことができるように構成され
たものである。なお、ここでは、追記型光ディスクとし
てのCD−Rに対してデータの読み出しや書き込みを行
う光ディスク装置を例に挙げて説明するが、本発明を適
用した光ディスク装置は、この例に限定されるものでは
なく、例えば、書き換え可能型光ディスクとしてのCD
−RWに対応した構成とされていても良いし、また、読
み出し専用の光ディスクとしてのCD−ROM等に対応
した構成とされていても良い。
【0021】CD−R 先ず、本発明を適用した光ディスク装置の具体的な説明
に先立ち、この光ディスク装置によりデータの読み出し
や書き込みが行われる現行フォーマットのCD−R(以
下、1倍密度CD−Rという。)及び新たに定義される
2倍密度CD−Rについて説明する。なお、以下の説明
において、1倍密度CD−Rと2倍密度CD−Rとで共
通の部分については、両者を特に区別せずにCD−Rと
総称する。
【0022】CD−Rの各種仕様は、Orange Book Part
IIの名で規格化されているので、ここでは、基本的
な構成と、1倍密度CD−Rと2倍密度CD−Rとで異
なる部分のみについて説明する。
【0023】CD−Rは、図1に示すように、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(P
C)等の樹脂材料が、外径寸法120mm、厚さ1.2
mmのディスク状に成形されてなるディスク基板1を備
え、このディスク基板1上に、有機色素系の記録材料が
スピンコートされてなる記録層2が形成されている。こ
の記録層2上には、例えば金(Au)や銀(Ag)等が
成膜されて反射膜3が形成されており、更に、反射膜3
上には、例えば紫外線硬化樹脂等がスピンコートされて
保護層4が形成されている。
【0024】このCD−Rでは、書き込むべきデータ
(以下、記録データという。)に応じて変調された記録
用のレーザ光が記録層2に照射されることで、この光が
照射された部分の記録層2及びこれに接するディスク基
板1の相互作用によりこれらの界面に変形が生じ、これ
によって、記録データに対応したピット列が非可逆的に
形成されることになる。そして、このピット列に再生用
のレーザ光が照射され、その反射率変化が検出されるこ
とで、CD−Rに書き込まれたデータが読み出されるこ
とになる。
【0025】ところで、1倍密度CD−Rのディスク基
板1の厚さは、1.20±0.1mmの範囲内とするこ
とが、Red Bookにより規定されている。このように、デ
ィスク基板1の厚さに±0.01mmもの公差を持たせ
たのは、Red Book規定時におけるディスク基板の製造技
術を考慮してのものである。現状ではディスク基板の製
造技術も進歩しているので、それほどの公差を持たせな
くとも、ディスク基板を歩留まり良く製造することがで
きるようになっている。
【0026】ここで、新たに定義される2倍密度CD−
Rのディスク基板1の厚さの公差について検討すると、
プラス方向での公差をできるだけ小さく設定することが
望ましい。これは、ディスク基板1の厚さが厚くなる
と、光軸とディスク面とのずれであるスキューが生じた
ときに大きなコマ収差が発生することになり、隣接トラ
ック間でのクロストークや記録トラックに沿った方向で
の符号間干渉等の影響による信号のS/Nが劣化してし
まうためである。特に、2倍密度CD−Rでは、1倍密
度CD−Rに比べてトラックピッチが狭ピッチとなって
おり、また、線密度も高められているので、コマ収差の
影響をできるだけ抑えることが要求される。
【0027】また、ディスク基板1の厚さが大きくなる
と、ディスク基板1に付着した塵埃等の影響を受けやす
くなる。このことからも、2倍密度CD−Rでは、ディ
スク基板1の厚さのプラス方向での公差をできるだけ小
さく設定することが望ましい。
【0028】以上の点を考慮して、2倍密度CD−Rで
は、ディスク基板1の厚さの公差がプラス方向では0.
02mm、マイナス方向では−0.1mmに設定されて
いる。すなわち、2倍密度CD−Rでは、ディスク基板
1の厚さが1.10〜1.22mmの範囲内に設定され
ることになる。
【0029】CD−Rの記録領域のレイアウトを図2
(A)及び図2(B)に示す。図2(A)及び図2
(B)に示すように、CD−Rには、ディスク内周側か
ら順番に、PCA(Power Caribration Area)11と、
PMA(Program Memory Area)12と、リードインエ
リア13と、プログラムエリア14と、リードアウトエ
リア15とがそれぞれ設けられている。
【0030】PCA11は、記録時のレーザパワーを校
正するための領域であり、実際に試し書きを行うための
Test Areaと、このTest Areaの使用状況を記録しておく
Count Areaとを有している。また、PMA12は、書き
込むデータのモードや記録開始位置並びに記録終了位置
等の情報を各トラック毎に一時的に保管しておくための
領域である。これらPCA11とPMA12は、記録時
にのみ必要とされる領域であり、ファイナライゼーショ
ンを行ってリードインエリア13やリードアウトエリア
15への書き込みが終了すると、再生時には光学ピック
アップがアクセスすることがない。
【0031】リードインエリア13は、プログラムエリ
ア14に書き込まれたデータの読み出しに利用される領
域であり、例えばTOC(Table Of Contents)情報等
が記録される。再生時には、このリードインエリア13
に記録されたTOC情報を読むことで、光学ピックアッ
プは所望のトラックに瞬時にアクセスすることが可能と
なる。
【0032】プログラムエリア14は、実際に記録デー
タが書き込まれる領域であり、最大で99の論理トラッ
クが設定されている。
【0033】リードアウトエリア15は、ディスクに関
する各種情報が記録される領域である。また、リードア
ウトエリア15は、光ディスク装置の光学ピックアップ
がオーバーランしてしまうことを防止する緩衝領域とし
ての機能も有している。
【0034】ここで、1倍密度CD−Rでは、図2
(A)に示すように、リードインエリア13がφ46m
mからφ50mmの領域、プログラムエリア14がφ5
0mmから最大でφ116mmの領域、リードアウトエ
リア15がφ116mmから最大でφ118mmの領域
にそれぞれ設定されている。そして、リードインエリア
13の更に内周側にPCA11とPMA12とがそれぞ
れ設けられている。なお、PCA11の最内周はφ4
4.7mmの領域である。
【0035】これに対して、2倍密度CD−Rでは、図
2(B)に示すように、リードインエリア13がφ4
5.2mmからφ48mmの領域、プログラムエリア1
4がφ48mmから最大でφ117mmの領域、リード
アウトエリア15がφ117mmから最大でφ118m
mの領域にそれぞれ設定されている。そして、リードイ
ンエリア13の更に内周側にPCA11とPMA12と
がそれぞれ設けられており、PCA11の最内周はφ4
4.38mmの領域とされている。
【0036】以上のような2倍密度CD−Rのレイアウ
トは、1倍密度CD−Rとの互換性を保ちながら、且
つ、プログラムエリア14を最大限に拡張する目的で設
定されている。すなわち、2倍密度CD−Rでは、記録
密度を高めるだけでなく、実際に記録データが書き込ま
れる領域であるプログラムエリア14を、1倍密度CD
−Rとの互換性が保たれる範囲で拡張することでも、記
録容量の増大化が図られている。
【0037】また、CD−Rでは、図1及び図3に示す
ように、ディスク基板1に、蛇行(ウォブリング)した
案内溝であるウォブリンググルーブ5が、例えばスパイ
ラル状に形成されている。そして、記録層2のウォブリ
ンググルーブ5に対応した部分が記録トラックとして設
定されており、この記録トラックに、EFM変調が施さ
れた信号(EFM信号)が記録されるようになされてい
る。すなわち、CD−Rでは、図3に示すように、隣接
するウォブリンググルーブ5間の間隔がトラックピッチ
TPとなり、1倍密度CD−Rでは、このトラックピッ
チTPが1.6±0.1μmの範囲内に設定されてお
り、2倍密度CD−Rでは、このトラックピッチTPが
1.1±0.1μmの範囲内に設定されている。2倍密
度CD−Rでは、このようにトラックピッチTPを1倍
密度CD−Rよりも狭めることにより、記録密度の高密
度化を図るようにしている。
【0038】また、2倍密度CD−Rでは、トラックピ
ッチTPを狭めると同時に記録トラックに沿った方向で
の記録密度(線密度)も高めるようにしている。具体的
には、例えば、1倍密度CD−Rでの最短ピット長(3
T)が約0.83μmとされるのに対して、2倍密度C
D−Rでの最短ピット長(3T)は約0.62μmとさ
れる。
【0039】以上のように、2倍密度CD−Rでは、ト
ラックピッチTPを狭めると共に線密度を高めること
で、記録密度を1倍密度CD−Rの約2倍とし、1倍密
度CD−Rの容量の約2倍、具体的には1GB以上のデ
ータを記録できるようになされている。
【0040】なお、これらCD−RのトラックピッチT
Pは、ディスク基板1の型となる原盤を作製する工程に
おいて、ガラス基板上のレジスト層にウォブリンググル
ーブ5に対応した潜像を形成する際の送り量、すなわ
ち、ガラス基板を1回転させる毎にガラス基板の径方向
に送り動作される送り量を調整することで適切な値に設
定することができる。具体的には、原盤作製工程におい
てガラス基板の径方向への送り量をガラス基板が1回転
する毎に1.6±0.1μmの範囲内に設定すること
で、トラックピッチTPが1.6±0.1μmの範囲内
に設定された1倍密度CD−Rを得ることができる。ま
た、原盤作製工程においてガラス基板の径方向への送り
量をガラス基板が1回転する毎に1.1±0.1μmの
範囲内に設定することで、トラックピッチTPが1.1
±0.1μmの範囲内に設定された2倍密度CD−Rを
得ることができる。
【0041】また、これらCD−Rの線密度の変更は、
これらCD−Rを回転操作する際の線速度を適切な値に
設定することで実現できる。具体的には、1倍密度CD
−Rを回転操作する際の線速度は1.2±0.1m/s
ecの範囲内に設定され、2倍密度CD−Rを回転操作
する際の線速度は0.9±0.05m/secに設定さ
れることになる。なお、この線速度は、標準速度で記録
再生を行う場合の線速度であり、例えば、いわゆる2倍
速記録再生のように、標準速度のN倍の速度で記録再生
を行う場合には、1倍密度CD−Rを回転操作する際の
線速度は1.2±0.1m/secのN倍に設定され、
2倍密度CD−Rを回転操作する際の線速度は0.9±
0.05m/secのN倍に設定されることになる。
【0042】ところで、ウォブリンググルーブ5は、僅
かに正弦波状に蛇行(ウォブリング)するように形成さ
れており、このウォブリングによって、FM変調された
位置情報、すなわちディスク上の絶対位置を示す時間軸
情報等が、ATIP(Absolute Time In Pregroove)ウ
ォブル信号として記録されている。
【0043】ATIPウォブル信号は、CD−Rが所定
の速度で回転操作されたときに、中心周波数が例えば2
2.05kHzとなるように記録されている。ATIP
ウォブル信号の1セクタは、記録データの1データセク
タ(2352バイト)と一致しており、記録データを書
き込む場合には、ATIPウォブル信号のセクタに対し
て記録データのデータセクタの同期を取りながら書き込
みが行われる。
【0044】ATIPウォブル信号のフレーム構造を図
4に示す。ATIPウォブル信号の1フレームは42ビ
ットからなり、最初の4ビットは同期信号「SYNC」
である。そして、時間軸情報である「minutes」,「sec
onds」,「frames」がそれぞれ2DigitBCD(8ビッ
ト)で示されている。更に、14ビットのCRC(Cycl
ic Redundancy Code)が付加されて1フレームが構成さ
れている。CD−Rでは、このATIPウォブル信号の
同期信号「SYNC」のパターンを1倍密度CD−Rと
2倍密度CD−Rとで異ならせるようにしている。
【0045】1倍密度CD−RのATIPウォブル信号
の同期信号「SYNC」のパターンの具体的な一例を図
5(A)乃至図5(E)に示す。
【0046】図5(A)に示すATIPウォブル信号
は、バイフェーズマーク変調されることで図5(B)或
いは図5(D)に示すようなチャンネルビットパターン
となる。ここで、ATIPウォブル信号の同期信号「S
YNC」は、直前のチャンネルビットが「0」のとき
は、図5(B)に示すように「11101000」のチ
ャンネルビットパターンとされ、バイフェーズマーク変
調を施した後のバイフェーズ信号は図5(C)に示すよ
うな波形となる。また、ATIPウォブル信号の同期信
号「SYNC」は、直前のチャンネルビットが「1」の
ときは、図5(D)に示すように「00010111」
のチャンネルビットパターンとされ、バイフェーズマー
ク変調を施した後のバイフェーズ信号は図5(E)に示
すような波形となる。すなわち、1倍密度CD−RのA
TIPウォブル信号の同期信号「SYNC」のパターン
は、3T波形と逆極性の3T波形とが1T波形を挟んで
接続されたパターンとなっている。
【0047】一方、2倍密度CD−RのATIPウォブ
ル信号の同期信号「SYNC」のパターンの具体的な一
例を図6(A)乃至図6(E)に示す。
【0048】図6(A)に示すATIPウォブル信号
は、バイフェーズマーク変調されることで図6(B)或
いは図6(D)に示すようなチャンネルビットパターン
となる。ここで、ATIPウォブル信号の同期信号「S
YNC」は、直前のチャンネルビットが「0」のとき
は、図6(B)に示すように「11100010」のチ
ャンネルビットパターンとされ、バイフェーズマーク変
調を施した後のバイフェーズ信号は図6(C)に示すよ
うな波形となる。また、ATIPウォブル信号の同期信
号「SYNC」は、直前のチャンネルビットが「1」の
ときは、図6(D)に示すように「00011101」
のチャンネルビットパターンとされ、バイフェーズマー
ク変調を施した後のバイフェーズ信号は図6(E)に示
すような波形となる。すなわち、2倍密度CD−RのA
TIPウォブル信号の同期信号「SYNC」のパターン
は、3T波形と逆極性の3T波形とが連続したパターン
となっている。
【0049】以上のように、CD−Rでは、このATI
Pウォブル信号の同期信号「SYNC」のパターンを1
倍密度CD−Rと2倍密度CD−Rとで異ならせるよう
にしているので、光ディスク装置は、このATIPウォ
ブル信号を検出してその同期信号を読み出したときに、
装着されたCD−Rが1倍密度CD−Rであるのか、或
いは2倍密度CD−Rであるのかを瞬時に判別すること
ができることになる。
【0050】光ディスク装置 次に、上述した1倍密度CD−R及び2倍密度CD−R
に対してデータの読み出しや書き込みを行う本発明を適
用した光ディスク装置について説明する。
【0051】本発明を適用した光ディスク装置の一構成
例を図7に示す。この図7に示す光ディスク装置20
は、スピンドルモータ21を備えており、このスピンド
ルモータ21に記録媒体としてのCD−R(1倍密度C
D−R又は2倍密度CD−R)が装着されるようになさ
れている。
【0052】スピンドルモータ21はモータ制御部22
により駆動制御されるようになされており、このモータ
制御部22の制御によって、1倍密度CD−Rが装着さ
れた場合には、この1倍密度CD−Rを1.2±0.1
m/sec(標準速度)の範囲内でCLV(Constant L
inear Velocity:線速一定)にて回転操作し、2倍密度
CD−Rが装着された場合には、この2倍密度CD−R
を0.9±0.05m/sec(標準速度)の範囲内で
CLVにて回転操作する。
【0053】また、光ディスク装置20は、スピンドル
モータ21により回転操作されるCD−Rに対して集束
した光ビームを照射し、また、CD−Rにて反射された
戻り光を検出する光学ピックアップ23を備えている。
この光学ピックアップ23は、波長が780nmの光ビ
ームを出射する半導体レーザ24と、この半導体レーザ
24から出射された光ビームを平行光に変換するコリメ
ータレンズ25と、光ビームの光路を分岐するビームス
プリッタ26と、開口数NAが0.5±0.01の範囲
内或いは0.55±0.01の範囲内に設定され、ビー
ムスプリッタ26を透過した光を集束してCD−Rに照
射させる対物レンズ27と、CD−Rにて反射されビー
ムスプリッタ26により反射された戻り光を集束する集
光レンズ28と、集光レンズ28により集束された戻り
光を受光する光検出器29とを有している。
【0054】再生時には、光量がコントロールされた波
長780nmの光ビームが半導体レーザ24から出射さ
れる。半導体レーザ24から出射された光ビームは、コ
リメータレンズ25により平行光に変換された後、ビー
ムスプリッタ26を透過して対物レンズ27に入射す
る。対物レンズ27は、開口数NAが0.5±0.01
の範囲内或いは0.55±0.01の範囲内に設定され
ており、この開口数に応じたパワーで光ビームを集束す
る。そして、対物レンズ27により集束された光ビーム
がスピンドルモータ21により回転操作されるCD−R
に照射され、記録データに対応したピット列に沿って光
スポットが形成されることになる。
【0055】CD−Rに照射された光ビームは、このC
D−Rにて反射されることになるが、このとき、光スポ
ットが形成された箇所のピット列の状態(ピットの有無
やピット長)によってその反射率が異なったものとな
る。この反射率の違いはピット列の状態、すなわち記録
データを反映したものであるので、CD−Rにて反射さ
れた戻り光は、信号成分を含んだものとなる。
【0056】この信号成分を含んだ戻り光は、対物レン
ズ27を透過した後にビームスプリッタ26により反射
され、集光レンズ28により集束されて光検出器29に
受光される。光検出器29は、例えば2分割された受光
部を有し、これら受光部により受光された戻り光を光電
変換及び電流電圧変換して、戻り光に応じた電圧信号を
生成する。そして、光検出器29により生成された電圧
信号は、RFアンプ部30に供給されることになる。
【0057】RFアンプ部30は、光学ピックアップ2
3の光検出器29から供給された電圧信号に基づいて、
再生信号(RF信号)や、フォーカスエラー信号、トラ
ッキングエラー信号、ウォブル信号を生成する。このR
Fアンプ部30で生成された再生信号はイコライザ31
に、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号
はサーボ制御部32に、ウォブル信号はATIPデコー
ダ33にそれぞれ供給される。
【0058】イコライザ31は、RFアンプ部30から
供給された再生信号に対してイコライジング処理を行っ
て、この再生信号の波形修正を行う。イコライザ31の
特性は、制御部34によって切り替えられるようになっ
ており、詳細を後述するように、1倍密度CD−Rから
のデータを再生するときは、1倍密度CD−Rに適した
特性に設定され、2倍密度CD−Rからのデータを再生
するときは、2倍密度CD−Rに適した特性に設定され
ることになる。イコライザ31によりイコライジング処
理が行われた再生信号は、2値化/クロック生成部35
に供給される。
【0059】2値化/クロック生成部35は、イコライ
ザ31から供給された再生信号の2値化処理を行ってデ
ジタルデータに変換し、このデジタルデータをデータ処
理部36に供給する。また、2値化/クロック生成部3
5は、このデジタルデータに同期するクロック信号の生
成も行い、生成したクロック信号をデジタルデータと共
にデータ処理部36に供給する。
【0060】サーボ制御部32は、RFアンプ部30か
ら供給されたフォーカスエラー信号やトラッキングエラ
ー信号に基づいて、フォーカス制御やトラッキング制御
を行うための制御信号を生成し、この制御信号を2軸ド
ライバ37に供給する。
【0061】2軸ドライバ37は、サーボ制御部32か
ら供給された制御信号に基づいて、図示しない2軸アク
チュエータを駆動する。これにより、2軸アクチュエー
タに保持された光学ピックアップ23の対物レンズ27
が、CD−Rに近接離間する方向及びCD−Rの径方向
の2軸方向に移動操作され、フォーカス制御及びトラッ
キング制御が行われることになる。
【0062】ATIPデコーダ33は、制御部34の制
御のもとで、RFアンプ部30から供給されたウォブル
信号の復調処理を行い、時間軸情報を示すATIPウォ
ブル信号を生成する。このATIPデコーダ33で生成
されたATIPウォブル信号は、システム制御部34に
供給される。そして、光学ピックアップ23のアクセス
動作を行うときは、システム制御部34がこのATIP
ウォブル信号に基づいて、図示しないアクセス制御部を
制御して、光学ピックアップ23を所望の記録トラック
にアクセスさせる。
【0063】データ処理部36は、制御部34の制御の
もとで、2値化/クロック生成部35から供給されたデ
ジタルデータをEFM復調すると共に、デインターリー
ブ処理やCIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Co
de)による誤り訂正処理を行う。更に、データ処理部3
6では、デスクランブル処理やECC(Error Correcti
ng Code)による誤り訂正処理等も行われる。また、デ
ータ処理部36では、EFM復調が施された後のデータ
からサブコードが取り出される。この取り出されたサブ
コードは、制御部34に供給されることになる。
【0064】データ処理部36において誤り訂正処理が
施されたデータは、RAM等のバッファメモリに蓄えら
れた後に、再生データとして、インターフェース38を
介してホスト側のコンピュータ等に供給される。
【0065】また、データ処理部36は、ホスト側のコ
ンピュータ等から記録データが供給されたときには、こ
の記録データをRAM等のバッファメモリに一時蓄えな
がら、バッファメモリから記録データを順次読み出し
て、所定のセクターフォーマットにエンコードすると共
に、この記録データ誤り訂正用のECCを付加する。更
に、データ処理部36では、CIRCエンコード処理や
EFM変調処理等も行い、書き込み信号を生成する。そ
して、この書き込み信号をレーザドライバ39に供給す
る。
【0066】レーザドライバ39は、制御部34の制御
のもとで、データ処理部36から供給された書き込み信
号に応じて光学ピックアップ23の半導体レーザ24を
駆動し、半導体レーザ24から記録データに応じて変調
された光ビームを出射させる。半導体レーザ24から出
射された光ビームは対物レンズ27により集束されてス
ピンドルモータ21により回転操作されるCD−Rに照
射される。これにより、記録データに応じたピット列が
CD−Rに形成され、CD−Rに記録データが記録され
ることになる。
【0067】制御部34にはROM40が接続されてお
り、このROM40には、光ディスク装置20全体の動
作を制御するための動作制御用プログラムが格納されて
いる。制御部34は、ATIPデコーダ33から供給さ
れたATIPウォブル信号の同期信号「SYNC」のパ
ターンから、スピンドルモータ21に装着されているC
D−Rが1倍密度CD−Rであるのか、或いは2倍密度
CD−Rであるのかを識別し、それに応じた動作制御用
プログラムに基づいて、光ディスク装置20全体の動作
を制御する。
【0068】具体的には、制御部34は、スピンドルモ
ータ21に装着されているCD−Rが1倍密度CD−R
であると判断した場合には、それに応じた制御信号をモ
ータ制御部22に供給する。モータ制御部22は、この
制御信号に基づいて、1倍密度CD−Rが1.2±0.
1m/secの範囲内の線速度で回転操作されるように
スピンドルモータ21を駆動制御する。また、制御部3
4は、スピンドルモータ21に装着されているCD−R
が2倍密度CD−Rであると判断した場合には、それに
応じた制御信号をモータ制御部22に供給する。モータ
制御部22は、この制御信号に基づいて、2倍密度CD
−Rが0.9±0.05m/secの範囲内の線速度で
回転操作されるようにスピンドルモータ21を駆動制御
する。なお、これらの線速度は、標準速度で記録再生を
行う場合の線速度であり、例えば、いわゆる2倍速記録
再生のように、標準速度のN倍の速度で記録再生を行う
場合には、1倍密度CD−Rを1.2±0.1m/se
cのN倍の線速度で回転操作するようにスピンドルモー
タ21が駆動制御され、2倍密度CD−Rを0.9±
0.05m/secのN倍の線速度で回転操作するよう
にスピンドルモータ21が駆動制御されることになる。
【0069】また、制御部34は、スピンドルモータ2
1に装着されているCD−Rが2倍密度CD−Rである
と判断した場合には、イコライザ31の特性を、図8に
示すように、1MHzのN倍の周波数の近傍でブースト
して3〜4dBのゲインが得られるような特性に設定す
る。
【0070】再生信号のスペクトルは、最短ピット(3
T)の周波数よりも高いところにも存在する。ここで、
2倍密度CD−Rは、上述したように、スピンドルモー
タ21によって線速度が0.9×N±0.05m/se
cの範囲内となるように回転操作される。そして、この
2倍密度CD−Rに書き込まれた信号の空間周波数を電
気の周波数に変換すると、カットオフ周波数が約1.0
5MHzのN倍の周波数となる。したがって、この2倍
密度CD−Rから読み出された再生信号に対してイコラ
イジング処理を行う場合は、1MHzのN倍の周波数の
近傍までをブーストすれば良い。そして、このブースト
周波数近傍で3〜4dBのゲインが得られるようにする
と、2倍密度CD−Rから読み出された再生信号の波形
修正を適切に行って、ジッター特性を良好にすることが
可能となる。なお、カットオフ周波数を超えた周波数帯
域では再生信号のスペクトル成分はないので、この周波
数帯域でブーストしてもノイズを増幅するのみである。
したがって、カットオフ周波数を超えた周波数帯域で
は、ゲインを速やかに減衰させることが望ましい。
【0071】一方、制御部34は、スピンドルモータ2
1に装着されているCD−Rが1倍密度CD−Rである
と判断した場合には、イコライザ31の特性を、図9に
示すように、1MHzのN倍の周波数の近傍でブースト
して2〜3dBのゲインが得られるような特性に設定す
る。
【0072】1倍密度CD−Rに書き込まれた信号の最
短ピット長は、2倍密度CD−Rに書き込まれた信号の
最短ピット長よりも長くなるが、1倍密度CD−Rは、
上述したように、スピンドルモータ21によって線速度
が1.2×N±0.1m/secの範囲内となるように
回転操作されるので、この1倍密度CD−Rに書き込ま
れた信号の空間周波数を電気の周波数に変換すると、カ
ットオフ周波数が2倍密度CD−Rに書き込まれた信号
と同様に約1.05MHzのN倍の周波数となる。した
がって、この1倍密度CD−Rから読み出された再生信
号に対してイコライジング処理を行う場合は、2倍密度
CD−Rから読み出された再生信号に対してイコライジ
ング処理を行う場合と同様に、1MHzのN倍の周波数
の近傍までをブーストすれば良いことになる。ゲイン方
向については、1倍密度CD−Rの場合は、2倍密度C
D−Rに比べて少ないゲインで波形修正が適切に行え
る。具体的には、ブースト周波数近傍で2〜3dBのゲ
インが得られるようにすると、1倍密度CD−Rから読
み出された再生信号の波形修正を適切に行って、ジッタ
ー特性を良好にすることが可能となる。
【0073】本発明を適用した光ディスク装置20で
は、上述したように、データの読み出しや書き込みを行
うCD−Rが1倍密度CD−Rであるのか或いは2倍密
度CD−Rであるのかを制御部34が識別するようにし
ている。そして、2倍密度CD−Rからデータを読み出
す場合には、イコライザ31の特性を前掲した図8に示
すように、2倍密度CD−Rに最適な状態に設定し、1
倍密度CD−Rからデータを読み出す場合には、イコラ
イザ31の特性を前掲した図9に示すように、1倍密度
CD−Rに最適な状態に設定するようにしている。した
がって、この光ディスク装置20によれば、規格化され
た既存のCD−Rである1倍密度CD−Rからのデータ
を読み出す場合でも、記録密度が高められた2倍密度C
D−Rからのデータを読み出す場合でも、ジッター特性
を良好にして、適切な再生動作を行うことができる。
【0074】また、この光ディスク装置20では、使用
するレーザ光の波長λを、1倍密度CD−Rのみに対応
した既存の光ディスク装置と同様の780nmとし、ま
た、対物レンズ27の開口数NAを大きく変更すること
なく0.50±0.01の範囲内又は0.55±0.0
1の範囲内に設定しているので、1倍密度CD−Rに対
しても適切にデータの読み出しや書き込みを行うことが
できる。
【0075】なお、以上説明した光ディスク装置20に
おいては、ATIPウォブル信号の同期信号「SYN
C」のパターンの違いからディスクの種別(1倍密度C
D−Rであるか2倍密度CD−Rであるか)を識別する
ようにしているが、ディスクの種別を識別する方法は、
以上の例に限定されるものではなく、例えば、再生時に
おいては、検出されたデータのフレーム同期信号の違い
からディスクの種別を判別するようにしても良い。
【0076】また、以上説明した光ディスク装置20
は、追記型の光ディスクであるCD−Rに対応した構成
とされているが、同様の構成で書き換え可能型光ディス
クであるCD−RWに対応することも可能である。具体
的には、CD−RWはCD−Rと比較して反射率が低い
ので、弱い信号を増幅するAGC(Auto Gain Control
l)を上記構成に付加するようにすれば、光ディスク装置
20をCD−RWに対応したものとすることができる。
【0077】また、以上説明した光ディスク装置20で
は、再生専用光ディスクであるCD−ROMからのデー
タの読み出しも適切に行うことができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る光ディスク装置によれば、現行フォーマットの光ディ
スクとの互換性を保ちながら、記録密度の高密度化が図
られた光ディスクに対するデータの読み出しや書き込み
を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CD−Rの要部断面図である。
【図2】上記CD−Rの記録領域のレイアウトを示す図
であり、(A)は1倍密度CD−Rの記録領域のレイア
ウトを示し、(B)は2倍密度CD−Rの記録領域のレ
イアウトを示している。
【図3】上記CD−Rのディスク基板の一部を拡大して
示す斜視図である。
【図4】ATIPウォブル信号のフレーム構造を示す図
である。
【図5】1倍密度CD−RのATIPウォブル信号の同
期信号「SYNC」のパターンの具体的な一例を示す図
であり、(A)はATIPウォブル信号を示し、(B)
は直前のチャンネルビットが「0」の場合のチャンネル
ビットパターンを示し、(C)は(B)のチャンネルビ
ットパターンに対応したバイフェーズ信号を示し、
(D)は直前のチャンネルビットが「1」の場合のチャ
ンネルビットパターンを示し、(E)は(D)のチャン
ネルビットパターンに対応したバイフェーズ信号を示し
ている。
【図6】2倍密度CD−RのATIPウォブル信号の同
期信号「SYNC」のパターンの具体的な一例を示す図
であり、(A)はATIPウォブル信号を示し、(B)
は直前のチャンネルビットが「0」の場合のチャンネル
ビットパターンを示し、(C)は(B)のチャンネルビ
ットパターンに対応したバイフェーズ信号を示し、
(D)は直前のチャンネルビットが「1」の場合のチャ
ンネルビットパターンを示し、(E)は(D)のチャン
ネルビットパターンに対応したバイフェーズ信号を示し
ている。
【図7】本発明を適用した光ディスク装置の一構成例を
示すブロック図である。
【図8】2倍密度CD−Rからデータを再生する場合に
設定されるイコライザの特性を示す図である。
【図9】1倍密度CD−Rからデータを再生する場合に
設定されるイコライザの特性を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク基板、2 記録層、5 ウォブリンググル
ーブ、20 光ディスク装置、21 スピンドルモー
タ、22 モータ制御部、23 光学ピックアップ、2
4 半導体レーザ、27 対物レンズ、29 光検出
器、30 RFアンプ部、31 イコライザ、32 サ
ーボ制御部、33 ATIPデコーダ、34制御部、3
5 2値化/クロック生成部、36 データ処理部、3
7 2軸ドライバ、38 インターフェース、39 レ
ーザドライバ、40 ROM

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに記録密度が異なる複数種の光ディ
    スクに対応した光ディスク装置であって、 光ディスクを回転操作するディスク回転手段と、 上記ディスク回転手段により回転操作される光ディスク
    に向けて波長が780nmの光ビームを出射する光源
    と、 開口数が0.50±0.01の範囲内又は0.55±
    0.01の範囲内に設定され、上記光源から出射され上
    記光ディスクに照射される光ビームを集束する光ビーム
    集束手段と、 上記光ディスクからの戻り光を検出して電気信号に変換
    する戻り光検出手段と、 上記戻り光検出手段により得られた電気信号に対して、
    イコライザによるイコライジング処理を行い、この電気
    信号をもとに再生データを生成する再生手段と、 上記ディスク回転手段により回転操作される光ディスク
    の種別を判別する光ディスク判別手段とを備え、 上記光ディスク判別手段が、上記ディスク回転手段によ
    り回転操作される光ディスクを、トラックピッチが1.
    1±0.1μmの範囲内に設定された光ディスクである
    と判別したときに、上記ディスク回転手段が、この光デ
    ィスクを0.9±0.05m/secのN倍の線速度
    (Nは標準速度に対する倍率)で回転操作すると共に、
    上記再生手段が、上記イコライザの特性を、1MHzの
    N倍の周波数の近傍でブーストして3〜4dBのゲイン
    が得られるように設定することを特徴とする光ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 上記光ディスクは、位置情報に応じてウ
    ォブリングされたグルーブを有し、 上記光ディスク判別手段は、上記グルーブからの位置情
    報を読み出すことで得られる同期パターンに基づいて、
    上記光ディスクの種別を判別することを特徴とする請求
    項1記載の光ディスク装置。
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