JP2001337634A - 光触媒薄膜付き壁面表示装置 - Google Patents

光触媒薄膜付き壁面表示装置

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JP2001337634A
JP2001337634A JP2000157755A JP2000157755A JP2001337634A JP 2001337634 A JP2001337634 A JP 2001337634A JP 2000157755 A JP2000157755 A JP 2000157755A JP 2000157755 A JP2000157755 A JP 2000157755A JP 2001337634 A JP2001337634 A JP 2001337634A
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film
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Atsushi Tomosawa
淳 友澤
Toshiichi Tomioka
冨岡  敏一
Toshihiko Nukui
俊彦 貫井
Ryoichi Takayama
良一 高山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐紫外線性の蛍光顔料を含有する塗料で描か
れた模様を有する耐紫外線性の壁面装飾用フィルム、お
よび紫外線に対して劣化しにくい材料特性を有する壁面
装飾フィルム周囲、ならびに、人の目に有害でなくかつ
長寿命の光源を使用した壁面表示装置を提供すること。 【解決手段】 発光波長350nm以下の紫外線をほと
んど含まない冷陰極管発光装置と、光を導く透明かつ屈
曲性のプラスチックフィルム材料とからなる光触媒薄膜
付き壁面表示装置であって、前記フィルム材料が、裏面
には蛍光顔料を含む蛍光塗料で描かれた模様を有し、か
つ表面には光触媒薄膜による防汚パターンを有する、光
触媒薄膜付き壁面表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒薄膜付き壁
面表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、壁面に絵あるいは文字、模様
などを表示するためには、壁面にそれらを描き、そこに
照明を当てる方法が採られている。また、それらの模様
などをそのときの条件によって、消したり、浮かび上が
らせる演出が望まれるときは、透明なフィルムに模様な
どを蛍光顔料で描き、それに紫外線を照射することで、
蛍光顔料を発光させ、模様を浮き出させる方法が採られ
ている。従って、一般的に、特別な居住空間演出は、通
常の照明の下でフィルムの後ろの壁面をそのまま見せて
いる状態から、紫外線をフィルム面に照射して、フィル
ム上の模様を出現させることによって行う。
【0003】これまでに、蛍光顔料を発光させるには、
350nm以下の紫外線による、一般にブラックライト
と呼ばれる光源から、壁面装飾用のフィルム全面に向か
って、すなわち部屋の中に向かって、光を照射する方法
がとられている。しかし、従来の光源は、350nm以
下の紫外線を照射するため、人の目に有害であり、さら
に壁面やフィルムを構成する有機物の分解を促進し、壁
面などの材料の劣化および表面の退色に大きな影響を与
えるという問題点がある。また、壁面表示装置は、多く
の場合、人の手の届きにくい場所に設置されており、洗
浄が困難であるため、一般的に、装飾用フィルム面の模
様に付着する有機物による汚れを防止し、表面に付着し
た雑菌の繁殖を防止するような特殊な形態を付加した壁
面表示装置が要求されている。
【0004】また、従来のブラックライトの寿命は20
00時間〜3000時間程度と短いため、長寿命の光源
が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐紫
外線性の蛍光顔料を含有する塗料で描かれた模様を有す
る耐紫外線性の壁面装飾用フィルム、および紫外線に対
して劣化しにくい材料特性を有する壁面装飾フィルム周
囲、ならびに、人の目に有害でなくかつ長寿命の光源を
使用した壁面表示装置を提供することである。
【0006】本発明のさらなる目的は、長寿の冷陰極管
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、発光波長350nm以下の紫外線をほと
んど含まない冷陰極管発光装置と、光を導く透明かつ屈
曲性のプラスチックフィルム材料とから構成され、上記
フィルム材料は、裏面には蛍光顔料を含む蛍光塗料で描
かれた模様を有し、かつ表面には光触媒薄膜による防汚
パターンを有する、光触媒薄膜付き壁面表示装置を提供
する。
【0008】さらに、本発明の冷陰極管発光装置は、発
光波長に350−450nmの光を90%以上含む細い
管状のランプと、そのランプを駆動させるための電源回
路部と、ランプからの発光を一定方向に導く反射板と、
遮蔽板とからなる。
【0009】さらに、本発明の蛍光塗料は、励起波長が
350−450nmで、希望する色調の発光波長を有す
る顔料と、上記プラスチックフィルムと近似した屈折率
を有する塗料樹脂からなる。
【0010】さらに、本発明の防汚パターンは、励起波
長が350−450nmで活性のある酸化チタンの光触
媒薄膜からなり、上記フィルム上にパターン状に形成さ
れ、冷陰極発光装置のランプ近くでは、パターン面積の
設置比率が低く、遠ざかるにつれて面積比率を上昇させ
るように形成され、励起波長が350−450nmの光
が照射されることにより、上記フィルム上に有機物の汚
れが付着するのを防止するとともに、雑菌の繁殖をも防
止する、防汚、抗菌の機能を有する。
【0011】なおさらに、本発明のプラスチックフィル
ムは、350−450nmの波長域で透明性が高く屈折
率が1.4±0.2である樹脂からなる。
【0012】また、本発明の酸化チタン薄膜は、アナタ
ーゼ型の結晶構造を有し、その膜厚は0.03〜3μm
である。
【0013】本発明の酸化チタン光触媒薄膜の製造方法
として、プラズマCVD法を用い、反応ガスとして
2,O3,N2Oのうちから少なくとも一種類のガスを
用いることにより、その形成温度範囲を従来の温度より
も低い温度にし、耐熱温度の低いプラスチックフィルム
上への酸化チタン薄膜を形成することができる。
【0014】また、本発明の光源である冷陰極管自体の
寿命は、20000時間から40000時間であり、従
来の光源の約10倍の長寿命を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の膜付き壁面表示装置は、
発光波長350nm以下の紫外線をほとんど含まない冷
陰極管発光装置と、光を導く透明かつ屈曲性のプラスチ
ックフィルム材料とから構成され、上記フィルム材料
は、裏面には蛍光顔料を含む蛍光塗料で描かれた模様を
有し、かつ表面には光触媒薄膜による防汚パターンを有
する光触媒薄膜付き壁面表示装置である。以下に、具体
例を挙げて説明する。
【0016】(実施の形態1)本発明の実施例の形態に
おける壁面表示装置を、図1を用いて説明する。図1に
おいて、1は直径3mm、長さ30cmの冷陰極管を示
し、2は冷陰極管の発光を反射させるための反射板を示
し、3は350nm以上で450nm以下の波長線域の
励起光が照射されると赤に発光する蛍光顔料で描かれた
模様を示し、4は350nm以上で450nm以下の励
起光が照射されると青色に発光する蛍光顔料で描かれた
模様を示す。5は、上記模様に光を供給するためのフィ
ルムをかねたベース樹脂で、その素材は、2mm厚みの
ポリカーボネート樹脂であり、6は酸化チタンの膜であ
る。
【0017】反射板2は、冷陰極管1の発光をベース樹
脂5にのみ伝え、外部に漏らさない働きをする。すなわ
ち本発明のベース樹脂5は、その端面から励起光が照射
されると、光ファイバーと同様の動作原理により、ベー
ス樹脂の表面と裏面とで全反射を繰り返しながら、光を
入射した側から遠くの部分へと拡げていく。
【0018】ベース樹脂5の裏面には、通常の可視光照
射下では白色で、励起光照射時には様々な色に発光する
蛍光顔料を含む塗料で模様が描かれている。従って、ベ
ース樹脂の裏面にベース樹脂の屈折率と類似した屈折率
の塗料を付着させると、ベース樹脂中を進んできた励起
光は、ベース樹脂裏面において全反射されず、塗料中へ
と進む。このように、塗料中に励起光が導入され、蛍光
顔料が発光する。
【0019】ベース樹脂5の表面には、薄膜形成法によ
り、酸化チタンの薄膜6がドット状に設けられている。
このドットは光源に近い部分は荒く、光源から遠ざかる
に従って密に配置されている。
【0020】薄膜形成法として、プラズマCVD法が用
いられ、形成された酸化チタン薄膜はアナターゼ型の結
晶構造を有し、その膜厚は0.03〜3μmの範囲であ
る。このアナターゼ型の結晶構造は、本発明の目的の1
つである防汚、抗菌効果を高める。さらに、成膜時に樹
脂マスクやメタルマスクを用いることによりドット状の
パターンが形成されている。
【0021】プラズマCVD法を用い、さらに反応ガス
としてO2,O3,N2Oのうちから少なくとも一種類の
ガスを用いることにより、その形成温度範囲を、室温か
ら150℃と、従来の薄膜形成法よりも低い温度で形成
できる。このようにして、耐熱温度の低いプラスチック
フィルム上への酸化チタン薄膜の形成ができた。
【0022】次に、本発明の具体的実施例の光触媒薄膜
付き壁面表示装置の製造方法を説明する。
【0023】まず、幅60cm長さ1m、厚み2mmの
透明クリアのポリカーボネート性シートからなるベース
樹脂5を準備する。また、アクリルラッカーに蛍光顔料
赤色(シンロイヒ社製:商品名ルミライトカラー)を樹
脂成分比で20%になるよう良く分散混合した赤色蛍光
塗料を準備する。さらに、アクリルラッカーに蛍光顔料
青色(シンロイヒ社製:商品名ルミライトカラー)を樹
脂成分比で20%になるよう良く分散混合した青色蛍光
塗料も準備する。
【0024】前記ポリカーボネートシートの裏面を清浄
化した後、上記赤色蛍光塗料および青色蛍光塗料を利用
してポリカーボネートシート上に星空などの模様を描
く。この模様は、一カ所に広範囲なパターンを配置せず
に、ドットあるいは、小さなパターンの集合体になるよ
うな模様が望ましい。この模様形成方法については、筆
で直接描いてもよいがスクリーン印刷等の方法を用いる
ことが望ましい。すなわち、一カ所に塗装パターンを厚
みを厚く塗装せず、すべての模様の塗装厚みが均一に塗
装されることが望ましい。
【0025】このように、裏面に蛍光塗料により塗装さ
れたポリカーボネートシートは、塗料中の溶媒成分を十
分蒸発乾燥させた後、次の工程に送られる。
【0026】このポリカーボネートからなるベース樹脂
5上に光触媒薄膜を形成する方法について、図3をもと
に説明する。図3は、光触媒薄膜である酸化チタン薄膜
の製造に用いたプラズマCVD装置の概略図である。図
3において5はベース樹脂、21はヒーター、22はメ
タルマスク、23はチャンバー、24は原料容器、25
は原料、26はノズル、27は電極、28は高周波電
源、29はプラズマである。
【0027】まずベース樹脂5をヒーター21の表面に
取り付け、更にその上にメタルマスク22を取り付け
る。メタルマスク22にはドット状のパターンが形成さ
れており、覆われていない部分に酸化チタン薄膜が形成
される。ヒーター21により、ベース樹脂5を150℃
に加熱し、チャンバー23内を真空排気する。原料容器
24内に酸化チタン薄膜の原料25である液体のチタン
テトライソプロポキシドを入れ、70℃に加熱する。気
化した原料25を、キャリアガスである窒素とともにチ
ャンバー23内に導入する。さらに導入経路途中より、
反応ガスである酸素をチャンバー23内に導入する。ベ
ース樹脂5近傍に吹き出し口を設けたノズル26によ
り、ベース樹脂5の表面に原料25の気化ガスと反応ガ
スである酸素の混合ガスを吹き付けながら、電極27と
ヒーター21間に高周波電源28によりプラズマ29を
印可し、ベース樹脂5のメタルマスク22に覆われてい
ない部分に酸化チタン薄膜を形成する。薄膜形成を行い
ながら、ヒーター21をゆっくりと図3の右側方向に移
動させ、ベース樹脂5のメタルマスク22に覆われてい
ない部分全面に酸化チタン薄膜を形成する。
【0028】なお、本実施例では、ベース樹脂表面のパ
ターン形成にメタルマスクを用いたが、同等の形状を持
つ樹脂製のマスクを用いても全く同じ効果が得られるの
は言うまでもない。
【0029】またベース樹脂の加熱温度をポリカーボネ
ートの耐熱温度である150℃に設定したが、アクリル
樹脂のような耐熱温度がより低いベース樹脂を用いた場
合に、より低い加熱温度で薄膜を形成した場合でも、プ
ラズマの活性さを用いたプラズマCVD法で成膜するこ
とにより、同様の効果を持つ光触媒薄膜の形成が可能で
あり、さらに低い温度である室温においても、光触媒薄
膜の形成は可能である。
【0030】さらに本実施例では反応ガスに酸素を用い
たが、N2OやO3などのより酸化力の強い反応ガスを用
いた場合、同等の光触媒薄膜の形成をより低温で行うこ
とが可能となる。
【0031】次に、本発明壁面表示装置の動作原理につ
いて説明する。
【0032】本発明の構成要素である冷陰極管発光装置
のランプは可視光線を発光し、その中に350nm以上
で450nm以下の励起光をエネルギー比で90%以上
含む。白熱電球や蛍光灯など通常の照明では、可視光線
の中に含まれる350nm以上450nm以下の光の分
光光度割合は全体と比較すると少ない。しかし、本発明
に従ってこの光領域を励起光領域に用いることで、通常
光照射下の色調と、該励起光で蛍光塗料を発光させたと
きの発光による色調状態に差異を持たせることが可能と
なる。
【0033】上記冷陰極管発光装置で発生したこの励起
光は、反射板でその方向を集約され、ベース樹脂へと導
入される。導入された励起光は、その一部が上記蛍光顔
料を含む蛍光塗料中へと拡散し、ベース樹脂上に蛍光顔
料で描かれた多色模様を発光させる。
【0034】一方、励起光は、酸化チタン薄膜のパター
ンにも拡散する。酸化チタン薄膜のパターンに吸収され
た励起光は、酸化チタン薄膜を活性化し、酸化チタン薄
膜の表面で、いわゆる光触媒活性を発揮し、有機物の汚
れを分解する防汚、および雑菌の繁殖を防止する抗菌の
効果を及ぼす。
【0035】蛍光顔料で描かれた模様は、ベース樹脂の
裏面にあり、ベース樹脂を透過してベース樹脂表面から
観察できる。一方酸化チタン薄膜の表面は、観察側にあ
り、観察空間側から付着した汚染物質に対し上記光触媒
活性により、付着汚染物質の分解、付着雑菌の抗菌作用
を発揮するものである。
【0036】本発明実施例の壁面表示装置のベースフィ
ルム上の抗菌性能について、その特性を測定した結果に
ついて表1に示す。
【0037】評価の方法は、1999年度通商産業省主
導の生活関連新機能加工製品懇談会監修のガイドライン
に記載された光触媒系抗菌製品の評価方法に準拠し、一
部改良を加えた方法を用いた。
【0038】すなわち、本発明壁面表示装置のベースフ
ィルムに対して、大腸菌あるいは黄色ブドウ球菌を滴下
し、冷陰極管発光装置点灯時と非点灯時の生残菌数につ
いて測定した。また、酸化チタン薄膜を設けたもの(処
理区)と設けないもの(対象区)について比較を行っ
た。培地などの詳細条件については、上記評価法に従っ
た。
【0039】
【表1】
【0040】この抗菌性能の評価の結果から、本発明実
施例の壁面表示装置は、実用上十分な抗菌性能を発揮で
きることが確認できた。
【0041】さらに、本発明の実施例の壁面表示装置の
ベースフィルム上の防汚性能について、その特性を測定
した結果について表2に示す。
【0042】評価の方法は、本発明壁面表示装置のベー
スフィルムに対して、油脂成分の一種であるステアリン
酸溶液、およびタンパク質を構成するアミノ酸成分の一
種であるグリシン溶液を吹き付け、冷陰極管発光装置点
灯時と非点灯時のステアリン酸の量について測定した。
また、酸化チタン薄膜を設けたもの(処理区)と設けな
いもの(対象区)について比較を行った。ステアリン酸
溶液は0.5wt%のエタノール溶液、またグリシン溶
液は0.5wt%の水溶液で、吹き付け後に大気中、5
0℃で乾燥させた。これら有機物の定量は、FT−IR
により有機物のピークが減少する状態を、ピーク面積を
計算することによって行った。初期のピーク面積を10
0とし、1時間後のピーク面積の割合を算出した結果を
以下に示す。
【0043】
【表2】
【0044】この防汚性能の評価の結果から、本発明実
施例の壁面表示装置は、実用上十分な防汚性能を発揮で
きることが確認できた。
【0045】なお、本発明壁面表示装置は、屈折率が
1.4±0.2であるポリカーボネート樹脂をベース樹
脂に用いたが、同様の屈折率を有するアクリル樹脂を用
いても同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0046】また、光触媒薄膜からなる防汚パターンと
してドット状のものを用いたが、ストライプ状や、他の
形状のパターンを用いた場合でも同様の効果が得られる
ことは言うまでもない。
【0047】また、湿度の高い部分や、天井用として利
用する際には、本発明壁面表示装置のベース樹脂裏面に
透明性のある防湿層あるいはフィルムを積層できる。
【0048】(実施の形態2)もうひとつの、本発明の
実施の形態について、図2を用いて説明する。
【0049】図2の11は、350nmから450nm
の間の光を含む可視光域の励起光を発光する冷陰極管装
置のランプである。12は、この冷陰極管から発光する
励起光を透明で屈曲性のあるフィルム13に導き、外部
に漏らさないための円筒状反射板を兼ねたケース材料で
ある。フィルム13は、通常の状態ではケース材料12
に、巻き戻し収納機構14により捲廻されている。フィ
ルム13は、その一端を引くことにより巻き戻し収納機
構14の働きにより、ケース材料より引き出され下に垂
れる構造である。フィルム13は、1mm厚みのアクリ
ル樹脂製で幅60cmの屈曲性のある樹脂で、その表面
には、実施例1と同様に蛍光塗料による模様15、酸化
チタン薄膜のパターン16が設けられている。
【0050】動作原理は、ケース材料の中の冷陰極管発
光装置のランプが発光するとその発光中に含まれる励起
光成分の波長が、フィルム13中を拡散しフィルム表面
または裏面に描かれた蛍光塗料中に拡散し、その中の蛍
光顔料を発光させる。一方励起光は酸化チタン薄膜パタ
ーン中にも拡散し、酸化チタン薄膜の光触媒効果を発揮
させる。
【0051】フィルムは屈曲性があり、上記効果の発揮
の必要性のない時には、ケース材料中の巻き戻し収納機
構によりケース材料中にフィルムを捲廻収納が可能であ
る。
【0052】本実施例についても、実施例1と同様の抗
菌性能および防汚性能の評価試験を行い、実用上十分な
抗菌性能および防汚性能を確認した。
【0053】また、フィルム13は、上記説明のフィル
ム構造体に光を通さないフィルムをラミネートあるいは
二枚重ねした構造体を用いることも可能である。この場
合、本発明実施の形態2は、窓の日除けとして利用でき
る。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、防汚および抗菌機能な
どの特徴を有する、ヒトや環境に対して配慮された壁面
表示装置が提供できる。本発明の壁面表示装置を使用す
ることにより、生活空間から発生する有機物の汚れ付着
物の分解除去が可能であり、さらに壁面に付着した微生
物の繁殖を防止し、生活空間が清浄化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の説明図
【図2】本発明のもう一つの実施例の説明図
【図3】本発明の1実施例におけるプラズマCVD装置
の概略図
【符号の説明】
1 冷陰極管 2 反射板 3 赤に発光する蛍光顔料で描かれた模様 4 青色に発光する蛍光顔料で描かれた模様 5 ベース樹脂 6 酸化チタンの膜 11 冷陰極管装置のランプ 12 ケース材料 13 フィルム 14 巻き戻し収納機構 15 蛍光塗料による模様 16 酸化チタンのパターン 21 ヒーター 22 メタルマスク 23 チャンバー 24 原料容器 25 原料 26 ノズル 27 電極 28 高周波電源 29 プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 貫井 俊彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高山 良一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D075 CA32 DA04 DB48 DC22 EB22 EC02 EC11 4G069 AA03 BA04A BA04B BA48A CD10 DA06 EA08 EA11 5C096 AA00 BA02 CA03 CA12 CA28 CC02 CC10 CC36 CD02 CD53 EA00 EA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光波長350nm以下の紫外線をほと
    んど含まない冷陰極管発光装置と、光を導く透明かつ屈
    曲性のプラスチックフィルム材料とからなる光触媒薄膜
    付き壁面表示装置であって、前記フィルム材料が、裏面
    には蛍光顔料を含む蛍光塗料で描かれた模様を有し、か
    つ表面には光触媒薄膜による防汚パターンを有する、光
    触媒薄膜付き壁面表示装置。
  2. 【請求項2】 冷陰極管発光装置が、350−450n
    mの波長を90%以上含む細い管状のランプと、前記ラ
    ンプを駆動させるための電源回路部と、前記ランプから
    の発光を一定方向に導く反射板と、遮蔽板とからなる、
    請求項1記載の光触媒薄膜付き壁面表示装置。
  3. 【請求項3】 蛍光塗料が、励起波長が350−450
    nmであって所望の色調の発光波長を有する顔料と、プ
    ラスチックフィルムの屈折率と近似した屈折率を有する
    塗料樹脂とからなる、請求項1記載の光触媒薄膜付き壁
    面表示装置。
  4. 【請求項4】 防汚パターンが、励起波長が350−4
    50nmで活性のある酸化チタン薄膜からなり、前記防
    汚パターンが、フィルム上にパターン状に形成され、か
    つ冷陰極発光装置のランプ近くではパターン面積の設置
    比率が低く、遠ざかるにつれて面積比率を上昇させるよ
    うに形成されることを特徴とする、請求項1記載の光触
    媒薄膜付き壁面表示装置。
  5. 【請求項5】 プラスチックフィルムが、350−45
    0nmの波長域で透明性が高く、かつ屈折率が1.4±
    0.2である樹脂からなる、請求項1〜4のいずれかに
    記載の光触媒薄膜付き壁面表示装置。
  6. 【請求項6】 酸化チタン薄膜がアナターゼ型の結晶構
    造を有し、かつその膜厚が0.03〜3μmであること
    を特徴とする、請求項4記載の光触媒薄膜付き壁面表示
    装置。
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JP2003195020A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Otsuka Chemical Holdings Co Ltd 紫外線発生源用反射板材料
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JP2010089386A (ja) * 2008-10-08 2010-04-22 Tokyo Lithmatic Corp シート
JP2020106857A (ja) * 2014-06-03 2020-07-09 株式会社坪田ラボ 近視予防物品

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