JP2001336807A - 温調装置の運転制御装置 - Google Patents

温調装置の運転制御装置

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JP2001336807A JP2000161985A JP2000161985A JP2001336807A JP 2001336807 A JP2001336807 A JP 2001336807A JP 2000161985 A JP2000161985 A JP 2000161985A JP 2000161985 A JP2000161985 A JP 2000161985A JP 2001336807 A JP2001336807 A JP 2001336807A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内外の信号の伝送を不要とし、安価、簡単な
構成でサーモオン/オフ制御を確実に行うことが可能な
温調装置の運転制御装置を提供する。 【解決手段】 ポンプ9と、温調機器2とを配管で接続
することにより水循環経路を構成し、上記ポンプ9を駆
動することによって、熱源により加熱又は冷却された温
調水を水循環経路内に循環供給するように構成する一
方、上記配管温度を検知するための温度検知手段35を
設け、上記配管温度が設定温度に達したときに、上記熱
源を停止するように構成した温調装置において、上記熱
源停止時に、上記水循環経路内の循環流量を定常運転時
よりも低流量に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、温調水を水循環
経路内に循環供給することが可能な温調装置において、
水温によるサーモオン/オフ制御が可能な温調装置の運
転制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている温調装置として
は、水熱交換器、循環ポンプ等を有する温調ユニット
と、温水によって温度調節可能な床暖房パネルとを配管
によって接続し、上記水循環経路内の湯水と冷媒回路を
流通する冷媒との間の熱交換を上記水熱交換器で行うよ
うに構成したヒートポンプ式床暖房装置がある。そし
て、このようなヒートポンプ式床暖房装置では、熱源側
の室外熱交換器を蒸発器として機能させる共に、利用側
の水熱交換器を凝縮器として機能させることにより、床
暖房パネルに温水を供給する床暖房を行うことが可能で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記床暖房装
置では、通常、床温を直接検出することにより、床暖房
の運転/停止の制御を行っている。具体的には、上記床
温が床暖停止温度以上になれば、自動的に上記ヒートポ
ンプを停止し(サーモオフ)、また上記床温が床暖開始
温度以下になれば、自動的にヒートポンプを運転する
(サーモオン)ような制御を行っている。しかしなが
ら、上記床温を検知するためには内外伝送用の信号線が
必要になるため、本発明者は、このような信号線を必要
としない水循環経路の配管温度を検知することによって
上記制御を行いたいと考えた。しかし、上記サーモオフ
時においては、循環ポンプも共に停止されるため、水循
環経路の室内側の配管と室外側の配管とでは冷却速度が
異なり、配管温度に差が生じてしまう。すると、上記配
管温度を検知することによって、正確な床温が検知でき
なくなるため、床暖房運転時における快適な床温調整が
できないという問題がある。
【0004】また上記問題を解決するために、サーモオ
フ時に循環ポンプを駆動するよう制御すると、循環ポン
プを駆動するための余分な電力が必要になるという問題
が生じる。さらに、複数の暖房機器を有するマルチ回路
に上記床暖房装置を並列に接続した場合、他の暖房機器
が運転されているようなときは、上記床暖房装置がサー
モオフ時であっても、床暖房装置側の冷媒回路に凝縮冷
媒が貯留されるのを防ぐために、常に少量の冷媒を冷媒
回路中に流通させるような制御が行われている。このた
め、上記したように正確な床温を検知するために循環ポ
ンプを運転したままにしておくと、上記冷媒との間で多
量の熱交換が行われるため、床暖房運転を停止すること
ができないという問題が生じる。
【0005】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであり、その目的は、内外の信号の伝送
を不要とし、安価、簡単な構成でサーモオン/オフ制御
を確実に行うことが可能な温調装置の運転制御装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の温調装
置の運転制御装置は、ポンプ9と、温調機器2とを配管
で接続することにより水循環経路を構成し、上記ポンプ
9を駆動することによって、熱源により加熱又は冷却さ
れた温調水を水循環経路内に循環供給するように構成す
る一方、上記配管温度を検知するための温度検知手段3
5を設け、上記配管温度が設定温度に達したときに、上
記熱源を停止するように構成した温調装置において、上
記熱源停止時に、上記水循環経路内の循環流量を定常運
転時よりも低流量に維持することを特徴としている。
【0007】上記請求項1の温調装置の運転制御装置で
は、上記熱源停止時に、上記水循環経路内の循環流量を
定常運転時よりも低流量に維持するようにしている。こ
の結果、常に少量の温調水が水循環経路内を流通するこ
とになり、上記水循環経路内を流れる温調水の温度の均
一化を保つことができるため、上記温度検知手段35を
設ける位置に制限を受けず、温調機器2の温度調節を確
実に行うことが可能となる。この結果、上記温度検知手
段35を室外側に設けることができるようにもなる。
【0008】また請求項2の温調装置の運転制御装置
は、上記温度検知手段35を水循環経路の戻り経路側に
設けたを特徴としている。
【0009】上記請求項2の温調装置の運転制御装置で
は、上記水循環経路の戻り経路側に温度検知手段35を
設けている。ところで上記戻り経路は、通常、室外側に
設けられているため、上記温調水が水循環経路内を循環
していないときの戻り経路側の水温と、室内側に配置さ
れた温調機器2側の水温との差はかなり大きなものとな
る。このため、上記戻り経路側に温度検知手段35が設
けられている場合は、上記請求項1の効果がより顕著に
現れる。
【0010】さらに請求項3のヒートポンプシステム
は、上記熱源は、ヒートポンプシステムにおける凝縮器
として機能する水熱交換器16であり、さらに上記ヒー
トポンプシステムは、凝縮器として機能すると共に上記
水熱交換器16と並列に接続された他の熱交換器を有
し、上記他の熱交換器が運転中に上記請求項1又は請求
項2の制御を行うことを特徴としている。
【0011】上記請求項3のヒートポンプシステムで
は、凝縮器として機能すると共に上記水熱交換器16と
並列に接続された他の熱交換器を有している。ところ
で、このように複数の熱交換機が並列に接続されている
ような回路において、他の熱交換器が運転されているよ
うな場合は、上記温調装置がサーモオフ時であっても、
上記温調装置側の冷媒回路に凝縮冷媒が貯留されるのを
防ぐために、常に少量の冷媒を冷媒回路中に流通させる
ような制御が行われている。従って、このとき、上記水
循環経路内の循環流量を定常運転時よりも低流量で運転
させるような制御を行えば、上記冷媒との間でわずかに
行われる熱交換を利用して、温調装置の保温を行うこと
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の温調装置の運転
制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。まず、図1に示しているシステム
は、マルチ型のヒートポンプシステムを利用したもの
で、一台の室外機に対して、室内ユニットと温調ユニッ
トとを並列に接続している。そして室外機と室内ユニッ
トとによって空気調和機が構成されており、また室外機
と温調ユニット、床温調パネル等によって床温調機が構
成さている。この実施形態において、特徴的なのは、温
調装置としての床温調機であるが、いま便宜上、両者に
ついて説明する。図1は、上記加熱源としてヒートポン
プを用いた床温調機の水系統及び床温調機と空気調和機
との冷媒系統を示す回路図である。
【0013】まず図1における回路図の床温調機の水系
統について説明する。同図において、1は温調ユニッ
ト、2は家屋の床面に配置された床温調パネルであり、
両者1、2及びヒートポンプシステムの室外機17によ
って床温調機(温調装置)が構成されている。上記温調
ユニット1と床温調パネル2とは、温調水往き配管3a
と温調水戻り配管3bとから成る温調水配管3によって
接続されている。そしてこの温調水配管3を通して、温
調ユニット1と床温調パネル2との間の温調水8の循環
供給を行うよう構成されている。
【0014】上記温調ユニット1は、機械室1aとヘッ
ダ室1bとを備えており、上記機械室1aには、水熱交
換器16、簡易密閉型の膨張タンク7、循環ポンプ9、
電装品33等が設けられている。一方、上記ヘッダ室1
bには往きヘッダ4、戻りヘッダ6等が設けられてい
る。詳細に説明すると、上記機械室1aにおける膨張タ
ンク7の底部には往き管10が接続されており、その先
端が循環ポンプ9を介してヘッダ室1bの往きヘッダ4
に接続されている。上記往きヘッダ4は、略筒状のヘッ
ダ本体4aと、その基端部に形成された主管接続部4b
と、ヘッダ本体4a外周部の長手方向に並設して形成さ
れた複数個(本実施形態では、2個)の分岐管接続部4
c、4cとから成り、上記主管接続部4bに往き管10
が接続され、また各分岐管接続部4cに上記床温調パネ
ル2へと通じる温調水往き配管3aの一端が接続されて
いる。そしてこれら温調水往き配管3a、3aには、各
分岐管接続部4c、4cに対応させて開閉弁である熱動
弁15、15が付設されている。一方、上記温調水往き
配管3aの他端は、床温調パネル2に形成された蛇行形
状の温調水循環パイプ11の一端の接続部5に接続され
ている。従って、上記膨張タンク7内の温調水8は循環
ポンプ9の作動によって往き管10に供給され、さらに
往きヘッダ4で複数本の温調水往き配管3aに分流され
て、各床温調パネル2へと供給される。
【0015】一方、上記床温調パネル2に形成された温
調水循環パイプ11のもう一方の接続部5には、温調水
戻り配管3bが接続されており、さらにその先端がヘッ
ダ室1bの戻りヘッダ6に接続されている。上記戻りヘ
ッダ6は、往きヘッダ4と同様に、略筒状のヘッダ本体
6aと、その基端部に形成された主管接続部6bと、ヘ
ッダ本体6a外周部の長手方向に並設して形成された複
数個(本実施形態では2個)の分岐管接続部6c、6c
とから成り、上記分岐管接続部6cに温調水戻り配管3
bが接続されると共に、上記主管接続部4bに戻り管1
2が接続されている。また、上記戻り管12と膨張タン
ク7とは熱交換路13によって接続されているが、この
熱交換路13は、以下に述べる冷媒回路の凝縮器又は蒸
発器として機能する水熱交換器16と熱交換可能に設け
られており、ここで、上記戻り管12から返流される温
調水8を加熱又は冷却するようにしている。そしてこの
熱交換路13の先端が膨張タンク7の底部に接続されて
いるのである。なお、図1では、1対の温調水配管3の
みを示したが、図示しない他の温調水配管3についても
同様に床温調パネル2や他の温調機器に接続されている
ものとする。これより、床温調パネル2の温調水循環パ
イプ11を流通した温調水8は、温調水戻り配管3bを
通って戻りヘッダ6に流入し、この戻りヘッダ6によっ
て各温調水戻り配管3b、3bを流通する温調水8が合
流されて戻り管12に供給され、さらに上記熱交換路1
3で加熱された後、膨張タンク7に供給される。このと
き上記戻り管12には、温度検知手段である戻り温度検
知サーミスタ35が、また上記水熱交換器16には、水
熱交温度検知サーミスタ36が取付けられている。
【0016】次に冷媒系統について説明する。なお以下
においては、暖房運転時を例にしてその説明を行ってい
る。本実施の形態では温調水8の加熱に水熱交換器16
を使用し、この水熱交換器16と、マルチ型のヒートポ
ンプシステムの室外機17がの室外熱交換器19との間
で冷媒循環回路を構成して、熱交換路13を流れる温調
水8を加熱するようにしている。また図1に示すよう
に、このヒートポンプシステムの室外機17に接続され
た1台の室内ユニット18を備えており、室外機17と
室内ユニット18によって空気調和機を構成している。
この空気調和機では、冷媒が循環可能な順序で、圧縮機
21、室内ファン20aを付設した室内熱交換器20、
減圧機構22、室外ファン19aを付設した室外熱交換
器19を接続して冷媒循環回路を構成している。より詳
しく説明すると、圧縮機21の吐出管21aと吸入管2
1bとが四路切換弁23の1次ポートに接続されてお
り、上記吸込管21bにアキュムレータ31が介設され
る一方、上記吐出管21aには、吐出管温度検知サーミ
スタ38が付設されている。また、上記四路切換弁23
の一対の2次ポートの間には第1ガス管24a、室内熱
交換器20、第1液管24b、減圧機構22、第2液管
24c、室外熱交換器19及び第2ガス管24dが、順
番に環状に接続されている。このとき、上記室内熱交換
器20と室外熱交換器19には、それぞれ室内熱交温度
検知サーミスタ43と室外熱交温度検知サーミスタ41
とが付設されており、さらに上記室内ユニット18と室
外機17には、室内温度検知サーミスタ44と外気温度
検知サーミスタ42とがそれぞれ取付けられている。
【0017】また上記第1液管24bには、上記温調ユ
ニット1内に設けられた各ヘッダ4、6と同様の略筒状
のヘッダ26が介設されており、このヘッダ26と室内
熱交換器20とを結ぶ間の部分が連絡配管25の液管2
5aとなる。同様に上記第1ガス管24aにも略筒状の
ヘッダ27が介設されており、このヘッダ27と室内熱
交換器20とを結ぶ間の部分が連絡配管25のガス管2
5bとなる。そして、上記ヘッダ26に接続されたもう
1つの連絡配管28である液管28aが、温調ユニット
1の水熱交換器16の一端に接続され、また上記ヘッダ
27に接続されたもう1つの連絡配管28であるガス管
28bが、水熱交換器16の他端に接続されている。こ
れによって、四路切換弁23には室外熱交換器19、減
圧機構22、温調ユニット1の水熱交換器16が環状に
接続されることになる。また、連絡配管25、28の各
液管25a、28aはそれぞれ電動膨張弁29、30を
介してヘッダ26に接続されており、この電動膨張弁2
9、30の開閉を適宜制御することによって、室内ユニ
ット18及び温調ユニット1の両方に供給する冷媒量を
制御できるように成っている。ここで、上記液管25a
の室内ユニット18側と、液管28aの温調ユニット1
側には、それぞれ液管温度検知サーミスタ39、37が
付設されており、上記ガス管25b、28bの室外機1
7側には、それぞれガス管温度検知サーミスタ40a、
40bが付設されている。
【0018】なお、室外機17に設けた電装品32に
は、電源から例えば200V、20Aの電力が供給さ
れ、室外機17内の電気的制御が行われる。また、上記
床温調機には、室内の冷暖房運転の開始や停止等の操作
を行うためのワイヤレスリモコン45と、床の冷暖房に
対して同様の操作を行うためのワイヤードリモコン46
とがそれぞれ設けられている。なおこれら各リモコン4
5、46によって、利用者が希望する室温、床温等の設
定も行われる。さらに、この室外機17の電装品32と
室内ユニット18に設けた電装品34、及び上記室外機
17の電装品32と温調ユニット1に設けた電装品33
とは、それぞれ信号・電源線で接続されている。このた
め、空気調和機と温調ユニット1とを連動させる設定が
利用者によって行われると、例えばワイヤレスリモコン
45における運転開始操作で、空気調和機と温調ユニッ
ト1とを併用した運転を開始させることも可能である。
【0019】次に上記床温調機及び空気調和機の各運転
動作について説明する。このシステムでは、上記したよ
うにリモコン等からの指示に基づいて、冷房運転又は暖
房運転が可能である。そこで、まず室内の冷房運転のみ
を行う場合には、温調ユニット1側の電動膨張弁29を
閉じた状態において、四路切換弁23を図1に示す実線
方向とは逆方向に切り換え、圧縮機21を駆動する。す
ると冷媒が圧縮機21から順に室外熱交換器19、減圧
機構22、室内熱交換器20と流通し、室外熱交換器1
9が凝縮器として機能すると共に、室内熱交換器20が
蒸発器として機能し、これによって、冷房運転を行うこ
とができる。
【0020】一方、室内の暖房運転のみを行う場合に
は、温調ユニット1側の電動膨張弁29を小開度に維持
した状態において、四路切換弁23を図1に示す実線方
向に切り換え、圧縮機21を駆動する。すると冷媒が圧
縮機21から順に室内熱交換器20、減圧機構22、室
外熱交換器19と流通し、室外熱交換器19が蒸発器と
して機能すると共に、室内熱交換器20が凝縮器として
機能し、これによって、暖房運転を行うことができる。
【0021】また、床暖房運転のみを行う場合には、上
記室内ユニット18側の電動膨張弁30を小開度に維持
し、温調ユニット1側の電動膨張弁29を開いた状態に
おいて、圧縮機21を駆動し、水熱交換器16を凝縮器
として機能させると共に、室外熱交換器19を蒸発器と
して機能させる。そして、この状態で上記温調ユニット
1内の循環ポンプを駆動する。すると、膨張タンク7内
の温調水8が往き管10内に流出し、温調水配管3及び
温調水循環パイプ11を介して戻り管12に返流され、
次いで熱交換路13を流通する。このとき凝縮器として
機能している水熱交換器16によって、上記熱交換路1
3を流れる温調水8が加熱され、その後、膨張タンク7
内へと供給される。そしてこのような運転を継続して行
うことによって、床暖房運転を行うことができる。また
本実施の形態においては、主に床暖房について述べてい
るが、上記室外熱交換器19を凝縮器として機能させる
と共に、水熱交換器16を蒸発器として機能させれば、
温調水8が冷却されるため、これによって床冷房運転を
行うこともできる。さらに上記室内ユニット18と温調
ユニット1との両側の電動膨張弁29、30を両方とも
開とすることにより、室内と床との冷暖房を同時に行う
ことも可能である。
【0022】図2は上記床暖房運転時における制御ブロ
ック図である。図に示すように、上記制御演算部51は
入力部52と駆動部53とを有しており、上記入力部5
2には、温度検知サーミスタ35(戻り温度検知サーミ
スタ)、及び循環ポンプ9からの回転数や温度が入力さ
れると共に、この入力された信号を制御演算部51に伝
送する役割を担っている。また駆動部56では、上記入
力部52からの信号に基づいて制御演算部52が発信し
た信号を受信し、この信号に基づいて上記循環ポンプ9
の回転数等の制御を行うように構成されている。
【0023】次に、本実施形態の特徴部分であるヒート
ポンプ式床温調機の運転制御方法について説明する。図
3は上記床暖房運転時における制御フローチャートであ
る。まずリモコン46等からの床暖房指令が出される
と、ステップS1において、上記温度検知手段である戻
り温度検知サーミスタ35を用いた水温制御が開始さ
れ、その後、上記圧縮機21を初期運転周波数で駆動す
る(ステップS2)。次にステップS3では、以下に示
す条件に応じて、圧縮機21の運転周波数のPID制御
を行う。すなわち、上記戻り温度検知サーミスタ35で
検知される温度が(目標水温+A)よりも高ければ、上
記圧縮機21の運転周波数を下げるような制御を行い、
上記温度が(目標水温−B)よりも低ければ、上記圧縮
機21の運転周波数を上げるような制御を行う。そし
て、上記水温が(目標水温−B)以上、かつ(目標水温
+A)以下の場合は、上記圧縮機21の運転周波数を変
えずに運転を継続する(A、Bは定数)。そして、この
ような制御のもと、ステップS4では、上記戻り温度検
知サーミスタ35で検知される温度がサーモオフ温度、
すなわち圧縮機21の運転停止温度以上であるかについ
ての判断を行う。このとき、上記水温がサーモオフ温度
よりも低ければ、ステップS3に戻って上記圧縮機21
による運転周波数制御を行う。一方、上記水温がサーモ
オフ温度以上であれば、ステップS5に移行して、上記
循環ポンプ9の回転数を低回転で運転する。次に、ステ
ップS6では、上記戻り温度検知サーミスタ35で検知
される温度がサーモオン温度、すなわち圧縮機21の運
転開始温度以下であるかについての判断を行う。このと
き、上記水温がサーモオン温度よりも高ければ、上記循
環ポンプ9の回転数を低回転で運転させたまま、ステッ
プS6の判断を繰り返し行う。一方、上記温度がサーモ
オン温度以下となれば、ステップS7に移行して、上記
循環ポンプ9の回転数を定常運転時の回転数に戻し、再
びステップS2に移行して上記制御を繰り返し行う。
【0024】以上のように本実施の形態によれば、上記
床暖房運転におけるサーモオフ時に、上記循環ポンプ9
の回転数を定常運転時よりも低い回転数で運転するよう
にしている。この結果、サーモオフ時においても、常に
少量の温調水が水循環経路内を流通することになるた
め、上記水循環経路内を流れる温調水温度の均一化を保
つことができる。またこのため、上記温度検知手段35
を、上記室内側に配置された床温調パネル2との温度差
が生じやすい戻り管12側に設けても、上記床温調機の
サーモオン/オフ制御を確実に行うことができる。さら
に、低回転数で上記循環ポンプ9を駆動しているため、
循環ポンプ9を駆動することによる消費電力を抑制する
ことができる。また、上記に示したようなマルチ回路に
おいては、上記循環ポンプ9を低回転数で運転させるこ
とにより、上記冷媒との間でわずかな熱交換が行われる
ため、これを利用して床温調機の保温を行うこともでき
る。
【0025】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。すなわち本実施の形態では、熱源としてヒ
ートポンプを用いたが、ガス等の他の熱源を利用したも
のであっても上記と同様に実施可能であると共に、暖房
運転だけでなく、冷房運転時においても実施可能であ
る。また、上記実施形態では、温調機器に床温調パネル
2を用いたが、これ以外のもの、例えばファンコイルユ
ニットを用いた場合に適用することも可能である。さら
に、上記実施形態においては、サーモオフ時における循
環ポンプ9の回転数を、定常運転時よりも低い回転数で
運転させることにより水循環経路内の循環流量を下げた
が、上記水循環経路内に流量調整弁等を設けることによ
って、流量を下げることも可能である。またこの実施形
態では、温度検知手段であるサーミスタ35を戻り管1
2に設けてその温度を検知したが、上記サーミスタ35
を戻り管12以外の配管、例えば、温調水配管3や、床
温調パネル2の温調水循環パイプ11等に設けてもよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1の温調装置の運転
制御装置によれば、熱源停止時においても、上記水循環
経路内の循環流量を定常運転時よりも低流量に維持した
ことによって、常に少量の温調水が水循環経路内を流通
することになり、上記水循環経路内を流れる温調水の温
度の均一化を保つことができるため、上記温度検知手段
を設ける位置に制限を受けず、温調機器の温度調節を確
実に行うことが可能となる。この結果、上記温度検知手
段を室外側に設けることができるようにもなる。
【0027】また請求項2の温調装置の運転制御装置に
よれば、上記温度検知手段を、室内側に配置された温調
機器との温度差が大きい戻り経路側に設けているため、
上記請求項1の効果がより顕著に現れる。
【0028】さらに請求項3のヒートポンプシステムに
よれば、凝縮器として機能すると共に上記水熱交換器と
並列に接続された他の熱交換器を有しているような回路
において、上記水循環経路内の循環流量を定常運転時よ
りも低流量で運転させるような制御を行えば、上記冷媒
との間でわずかに熱交換が行われるため、これを利用し
て温調装置の保温を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるヒートポンプ式床温
調機の水系統及び冷媒系統を示す回路図である。
【図2】上記床暖房運転時における制御ブロック図であ
る。
【図3】上記ヒートポンプ式床温調機の床暖房運転時に
おける制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 温調ユニット 2 床温調パネル(温調機器) 3 温調水配管 9 循環ポンプ 11 温調水循環パイプ 12 戻り管 13 熱交換路 15 熱動弁 16 水熱交換器 17 室外機 18 室内ユニット 19 室外熱交換器 21 圧縮機 25 連絡配管 28 連絡配管 29 電動膨張弁 30 電動膨張弁 35 戻り温度検知サーミスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ(9)と、温調機器(2)とを配
    管で接続することにより水循環経路を構成し、上記ポン
    プ(9)を駆動することによって、熱源により加熱又は
    冷却された温調水を水循環経路内に循環供給するように
    構成する一方、上記配管温度を検知するための温度検知
    手段(35)を設け、上記配管温度が設定温度に達した
    ときに、上記熱源を停止するように構成した温調装置に
    おいて、上記熱源停止時に、上記水循環経路内の循環流
    量を定常運転時よりも低流量に維持することを特徴とす
    る温調装置の運転制御装置。
  2. 【請求項2】 上記温度検知手段(35)を水循環経路
    の戻り経路側に設けたことを特徴とする請求項1の温調
    装置の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 上記熱源は、ヒートポンプシステムにお
    ける凝縮器として機能する水熱交換器(16)であり、
    さらに上記ヒートポンプシステムは、凝縮器として機能
    すると共に上記水熱交換器と並列に接続された他の熱交
    換器を有し、上記他の熱交換器が運転中に上記請求項1
    又は請求項2の制御を行うことを特徴とするヒートポン
    プシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006078146A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Chofu Seisakusho Co Ltd ヒートポンプ、床暖房装置および空気調和装置

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