JP2001336735A - 燃焼状態監視装置及び連続鋳造機の切断状況監視装置 - Google Patents

燃焼状態監視装置及び連続鋳造機の切断状況監視装置

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清貴 田中
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伸司 渡辺
Shuichi Takeuchi
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Naoki Matsumoto
直樹 松本
Toru Katsurai
徹 桂井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼状態を精度よく監視できる燃焼状態監視
装置及び連続鋳造された鋳片の切断状況を精度よく監視
できる切断状況監視装置を提供する。 【解決手段】 撮像手段14は、赤外線カットフィルタ
13aが装着されたときには、可視光線領域を受光して
低温箇所を撮像し、ハレーションが発生している画像を
画像情報として出力する。一方、撮像手段14は、赤外
線カットフィルタ13aが取り外されたときには可視光
線及び赤外線を受光する。撮像手段14は、赤外線に対
する感度が可視光線に対する感度よりも高いために、可
視光線領域に比べて高温の赤外線領域を受光する。その
結果、撮像手段14は、鋳片の溶断部分のような高温箇
所を中心に撮像して、切断装置の火口から噴出する炎の
ように赤外線放出量の少ない対象はほとんど撮像せず、
ハレーションが発生していない画像を画像情報として出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼物の燃焼状
態を監視する燃焼状態監視装置及び連続鋳造機によって
連続鋳造された鋳片を溶断するときにこの鋳片の切断状
況を監視する連続鋳造機の切断状況監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の連続鋳造機を概略的に示
す構成図である。連続鋳造機1は、溶鋼など水冷金型に
注湯し、固化した部分を冷却しながら引き出して鋳片2
を連続的に生産する装置である。鋳片2は、連続鋳造機
1によって連続鋳造された帯状のストリップやスラブな
どの鋼材片である。連続鋳造機1は、図4に示すよう
に、レードル(取鍋)3と、レードルクレーン4と、レ
ードルタレット5と、タンディシュ6と、モールド(鋳
型)7と、搬送装置8と、切断装置9と、切断監視室1
0とを備えている。
【0003】レードル3は、溶鋼を運搬する容器であ
り、レードルクレーン4はレードル3をレードルタレッ
ト5に搭載する装置である。レードルタレット5は、レ
ードル3を搭載して旋回する旋回アームである。レード
ルタレット5は、レードル3を両端に搭載した状態で1
80度回転して、タンディシュ6上にレードル3を停止
させ、レードル3からタンディシュ6に溶鋼を供給す
る。タンディシュ6は、レードル3からモールド7に溶
鋼を注入するときに、溶鋼の流速を静流にする装置であ
る。タンディシュ6は、鋼鈑の外板が耐火材で内張りさ
れており、溶鋼の流速が静流になるように内部の溶鋼量
を一定に保持する。モールド7は、溶鋼を注入して鋳物
を作るための型である。モールド7は、溶鋼を冷却する
冷却水が外周部を通過可能な構造である。搬送装置8
は、鋳片2を搬送する装置である。搬送装置8は、上下
一対のピンチローラを複数備えており、一対のピンチロ
ーラ間で鋳片2を加圧しながら水平方向に搬送する。
【0004】切断装置9は、鋳片2を所定の長さに切断
する装置である。切断装置9は、連続鋳造された鋳片2
に気体を噴出して、この鋳片2を溶断するトーチカッタ
やガスカッタなどである。切断装置9は、酸素ガスや酸
素アセチレンガスなどを火口から鋳片2に吹き付けて、
この鋳片2を溶融し切断する。切断装置9は、鋳片2の
長さ方向の両側部から中心に向けてそれぞれ切断を開始
して、鋳片2の中央部で切断を終了する。切断監視室1
0は、鋳片2の切断状況を操作員が監視する部屋であ
る。切断監視室10には、操作員が切断装置9を操作す
るための装置などが設置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の連続鋳造機1で
は、切断監視室10内で操作員が鋳片2の切断作業を常
時監視する必要があった。しかし、切断装置9によって
鋳片2を切断するときには、鋳片2が約800°Cの高
温であるために、切断監視室10内の操作員は厳しい作
業環境下で監視作業を行う必要があった。
【0006】このような作業環境を改善するために、C
CDカメラなどの監視カメラを切断装置9の近くに設置
して、鋳片2の切断状況を監視カメラによって監視する
ようなシステムが提案されている。しかし、切断装置9
の火口から噴出する炎は約1200〜1300°Cの高
温であるとともに、切断装置9によって溶融された鋳片
2の溶融部分は約1700〜1800°Cの高温であ
る。このために、CCDカメラによって切断状況を撮像
すると、撮像した画像のうち輝度の強い高温部分に相当
する画素が白色になるハレーションが発生して、十分な
監視画像を得ることができないという問題があった。そ
の結果、CCDカメラで撮像した画像では、切断装置9
によって鋳片2が切断されたか否かを判別することが困
難であった。特に、従来の連続鋳造機1では、ある特定
の種類の鋳片2を切断装置9によって切断しようとする
と、火口からの炎が鋳片2に容易に入り込まない場合が
あった。しかし、CCDカメラで撮像した画像からでは
このような状況を判別することができないために、遠方
の中央操作室から切断監視室10まで操作員が行き、切
断装置9を手動で操作して鋳片2を切断する必要があっ
た。
【0007】この発明の課題は、燃焼状態を精度よく監
視することができる燃焼状態監視装置及び連続鋳造され
た鋳片の切断状況を精度よく監視することができる連続
鋳造機の切断状況監視装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、以下のよう
な解決手段により、前記課題を解決する。なお、この発
明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これ
に限定するものではない。請求項1の発明は、燃焼物の
燃焼状態を撮像する撮像手段(14)を備えた燃焼状態
監視装置において、前記撮像手段に可視光線及び赤外線
が入射する状態と、前記撮像手段に可視光線が入射する
状態とに切り替える切替手段(13)を含み、前記撮像
手段は、前記赤外線に対する感度が前記可視光線に対す
る感度よりも高いことを特徴とする燃焼状態監視装置
(11)である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の燃焼
状態監視装置において、前記切替手段は、前記可視光線
を通過させ前記赤外線を遮断する赤外線カットフィルタ
(13a)と、前記撮像手段と前記燃焼物との間に前記
赤外線カットフィルタを着脱自在に装着する装着手段
(13b)とを含むことを特徴とする燃焼状態監視装置
である。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の燃焼状態監視装置において、前記撮像手段は、
ハレーションが発生していない画像情報を出力すること
を特徴とする燃焼状態監視装置である。
【0011】請求項4の発明は、連続鋳造機(1)によ
って連続鋳造された鋳片(2)を溶断するときに、この
鋳片の切断状況を監視する連続鋳造機の切断状況監視装
置であって、前記鋳片の切断状況を監視する請求項1か
ら請求項3までのいずれか1項に記載の燃焼状態監視装
置(11)を備えることを特徴とする連続鋳造機の切断
状況監視装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態についてさらに詳しく説明する。図1は、こ
の発明の実施形態に係る燃焼状態監視装置が適用される
連続鋳造機を概略的に示す構成図である。図2は、この
発明の実施形態に係る燃焼状態監視装置のブロック図で
ある。なお、図4に示す部分と同一の部分は、同一の番
号を付して詳細な説明を省略する。
【0013】燃焼状態監視装置11は、燃焼物の燃焼状
態を監視する装置である。燃焼状態監視装置11は、図
1に示すように、連続鋳造機1によって連続鋳造された
鋳片2を溶断するときに、この鋳片2の切断状況を監視
する切断状況監視装置として使用される。燃焼状態監視
装置11は、切断装置9の火口から噴出する炎によって
この鋳片2が溶断される状態を監視する。燃焼状態監視
装置11は、図2に示すように、撮影光学系12と、切
替手段13と、撮像手段14と、信号修理回路15とを
備えている。
【0014】撮影光学系12は、燃焼物からの光が透過
するレンズである。切替手段13は、撮像手段14に可
視光線及び赤外線が入射する状態と、撮像手段14に可
視光線が入射する状態とに切り替える装置である。切替
手段13は、図2に示すように、赤外線カットフィルタ
13aと装着手段13bとを備えている。
【0015】赤外線カットフィルタ13aは、可視光線
を通過させ赤外線を遮断するフィルタである。装着手段
13bは、撮像手段14と燃焼物との間に赤外線カット
フィルタ13aを着脱自在に装着する装置である。
【0016】装着手段13bは、撮像手段14に可視光
線を入射させるときには、撮影光学系12と撮像手段1
4との間に赤外線カットフィルタ13aを挿入し、撮像
手段14に可視光線及び赤外線を入射させるときには、
撮影光学系12と撮像手段14との間から赤外線カット
フィルタ13aを取り外す。装着手段13bは、赤外線
カットフィルタ13aを図中矢印方向に進退自在に駆動
するモータなどを備えており、切断監視室11内から操
作員によって遠隔操作される。
【0017】撮像手段14は、燃焼物の燃焼状態を撮像
する装置である。撮像手段14は、CCD撮像素子(電
荷結合素子)を備えるCCDカメラであり、撮像した画
像を画像情報(画像信号)として信号処理回路15に出
力する。信号処理回路15は、撮像手段14が出力する
画像情報に基づいて、画像の明るさを調節(γ補正)す
る回路である。信号処理手段15は、調節後の画像情報
を表示装置16に出力する。表示装置16は、信号処理
回路15が出力する画像情報に基づいて、燃焼物の燃焼
状態を画面上に表示する装置である。
【0018】図3は、この発明の実施形態に係る燃焼状
態監視装置における撮像手段に入射する入射光線の波長
に対する撮像手段の感度を示す図である。
【0019】図3に示す縦軸は感度であり、横軸は波長
である。図3に示すように、赤外線カットフィルタ13
aは、赤外線を遮断する帯域特性を備えており、撮像手
段14は赤外線に対する感度が可視光線に対する感度よ
りも高くなるような感度特性を備えている。赤外線カッ
トフィルタ13aを装着した状態で燃焼状態を撮像する
と、撮像した画像にハレーションが発生するが、赤外線
カットフィルタ13aを取り外した状態で燃焼状態を撮
像すると、撮像した画像にハレーションが発生しない。
【0020】撮像手段14は、赤外線カットフィルタ1
3aが装着されたときには、ダイナミックレンジが感度
範囲L1 になって可視光線領域を受光する。このため
に、撮像手段14は、比較的温度の低い箇所が見えるよ
うに絞りやシャッター速度を調整すると明るい部分でハ
レーションが発生してしまう。一方、撮像手段14は、
赤外線カットフィルタ13aが取り外されたときには可
視光線及び赤外線を受光する。しかし、撮像手段14
は、図3に示すように、赤外線に対する感度が可視光線
に対する感度よりも高くなるような感度特性を備えてい
る。その結果、撮像手段14は、多量の赤外を放出して
いるスラブが見えるように絞りやシャッター速度を調整
すると撮像可能な感度範囲L1 が感度範囲L2 にシフト
するために、可視光線領域に比べて温度の高い赤外線領
域を受光し、可視光に対する感度が低くなる。このため
に、撮像手段14は、鋳片2の溶断部分のように比較的
温度の高い箇所を中心に撮像して、しかも赤外放出の少
ない切断装置9の火口から噴出する炎の部分は見えなく
なり、ハレーションが発生していない画像を画像情報と
して出力する。
【0021】この発明の実施形態に係る燃焼状態監視装
置には、以下に記載するような効果がある。 (1) この実施形態では、赤外線に対する感度が可視光線
に対する感度よりも高い撮像手段14に、可視光線及び
赤外線が入射する状態と可視光線が入射する状態とに切
替手段13が切り替える。このために、鋳片2の溶断部
分のように比較的温度の高い箇所が撮像されて、赤外放
出量の少ない切断装置9の火口から噴出する炎の部分は
見えなくなり、ハレーションが発生していない鮮明な画
像を得ることができる。その結果、切断装置9によって
鋳片2が切断されたか否かを容易に判別することができ
る。
【0022】(2) この実施形態では、可視光線を通過さ
せ赤外線を遮断する赤外線カットフィルタ13aを、撮
像手段14と燃焼物との間に着脱自在に装着する。この
ために、ハレーションが発生していない画像と発生して
いる画像とを選択することができる。例えば、切断開始
当初は、赤外線カットフィルタ13aを取り外して、ハ
レーションが発生していない画像によって、火口からの
炎が鋳片2に入り込む状態を確認することができる。一
方、切断中や切断終了後は、赤外線カットフィルタ13
aを装着して、ハレーションが発生している画像によっ
て切断箇所や全体像を確認することができる。
【0023】この発明は、以上説明した実施形態に限定
するものではなく、種々の変形又は変更が可能であり、
これらもこの発明の範囲内である。例えば、この実施形
態では、燃焼状態監視装置11を連続鋳造機1の切断状
況監視装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、こ
れに限定するものではなく、ゴミや石炭などの燃焼状態
やガスタービンなどのノズルの状態や溶接中の鋼材の状
態などを監視する場合についても、この発明を適用する
ことができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、赤外線に対する感度が可視光線に対する感度よりも
高い撮像手段に、可視光線及び赤外線が入射する状態と
可視光線が入射する状態とに切替手段が切り替えるの
で、燃焼状態を精度よく監視することができるととも
に、連続鋳造された鋳片の切断状況を精度よく監視する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る燃焼状態監視装置が
適用される連続鋳造機を概略的に示す構成図である。
【図2】この発明の実施形態に係る燃焼状態監視装置の
ブロック図である。
【図3】この発明の実施形態に係る燃焼状態監視装置に
おける撮像手段に入射する入射光線の波長に対する撮像
手段の感度を示す図である。
【図4】従来の連続鋳造機を概略的に示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 連続鋳造機 2 鋳片 9 切断装置 11 燃焼状態監視装置 13 切替手段 13a 赤外線カットフィルタ 13b 装着手段 14 撮像手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F27D 21/02 F27D 21/02 (72)発明者 松本 直樹 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 桂井 徹 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 Fターム(参考) 2G020 AA03 AA04 BA03 BA13 CD14 CD24 CD36 CD51 2G065 AA11 AB02 AB04 AB20 AB23 AB30 BA04 BA15 BA34 BB25 BD03 CA08 CA30 DA06 4E004 MC08 PA05 4K056 AA05 BB01 CA02 FA23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼物の燃焼状態を撮像する撮像手段を
    備えた燃焼状態監視装置において、 前記撮像手段に可視光線及び赤外線が入射する状態と、
    前記撮像手段に可視光線が入射する状態とに切り替える
    切替手段を含み、 前記撮像手段は、前記赤外線に対する感度が前記可視光
    線に対する感度よりも高いこと、 を特徴とする燃焼状態監視装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃焼状態監視装置にお
    いて、 前記切替手段は、 前記可視光線を通過させ前記赤外線を遮断する赤外線カ
    ットフィルタと、 前記撮像手段と前記燃焼物との間に前記赤外線カットフ
    ィルタを着脱自在に装着する装着手段とを含むこと、 を特徴とする燃焼状態監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の燃焼状態
    監視装置において、 前記撮像手段は、ハレーションが発生していない画像情
    報を出力すること、 を特徴とする燃焼状態監視装置。
  4. 【請求項4】 連続鋳造機によって連続鋳造された鋳片
    を溶断するときに、この鋳片の切断状況を監視する連続
    鋳造機の切断状況監視装置であって、 前記鋳片の切断状況を監視する請求項1から請求項3ま
    でのいずれか1項に記載の燃焼状態監視装置を備えるこ
    と、 を特徴とする連続鋳造機の切断状況監視装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017179245A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 三菱重工業株式会社 炉内観察装置及びこれを備えるガス化炉設備
CN113579188A (zh) * 2021-07-28 2021-11-02 北京首钢股份有限公司 一种检测板坯切割的方法及系统

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