JP2001333795A - 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地 - Google Patents

大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地

Info

Publication number
JP2001333795A
JP2001333795A JP2000153361A JP2000153361A JP2001333795A JP 2001333795 A JP2001333795 A JP 2001333795A JP 2000153361 A JP2000153361 A JP 2000153361A JP 2000153361 A JP2000153361 A JP 2000153361A JP 2001333795 A JP2001333795 A JP 2001333795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
water
group
soluble polymer
polymer compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000153361A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Ushiyama
正志 牛山
Shigeyuki Aoyama
茂之 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Shokuhin Sangyo Center
Original Assignee
Chisso Corp
Shokuhin Sangyo Center
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp, Shokuhin Sangyo Center filed Critical Chisso Corp
Priority to JP2000153361A priority Critical patent/JP2001333795A/ja
Publication of JP2001333795A publication Critical patent/JP2001333795A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】培養に手間と時間がかかったり、多量のプラス
チック廃棄物がでるような形態であったり、多種の検査
用途に対応できないといった従来の大腸菌群検出用培地
の問題点を解決したシート状培地を提供すること。 【解決手段】多孔質マトリックス層と2または3層の水
溶性高分子化合物層とを含む培地積層物を粘着シートに
接着し、その上に透明フィルムを被せた構造のシート状
培地とし、水溶性高分子化合物層に肉エキス、ペプト
ン、乳糖等の栄養成分、胆汁末、デオキシコール酸
(塩)および胆汁酸塩からなる群から選ばれる1種以上
の成分、pH調節剤、およびβ−ガラクトシダーゼの発
色基質を含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微生物を培養検出分
離するための微生物培地に関する。さらに詳しくは食品
や環境中の微生物による汚染度合いを判断するための大
腸菌群数を測定するための微生物培地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の大腸菌群検査方法は、まず最初に
食品等を滅菌生理食塩水またはペプトン加滅菌生理食塩
水で懸濁し、滅菌生理食塩水またはペプトン加滅菌生理
食塩水で10倍希釈列を作製し、この希釈液10、1お
よび0.1mlをBGLB発酵管培地または乳糖ブイヨ
ン発酵管培地の5または3本ずつに接種し、これを35
〜37℃で24時間培養して、ガスの発生した培地の本
数により最確表から大腸菌群数を推定するというような
ものであり、非常に手間のかかる方法である。前記の希
釈液1mlを滅菌ペトリ皿に加えた後、あらかじめ溶解
滅菌して約45℃に保っておいたデソキシコレート寒天
培地を加えて混釈し、35〜37℃で培養して大腸菌群
と推定されるコロニーを計数する方法もあるが、前もっ
て培地を調製し滅菌した後、寒天培地が固化しない温度
に保っておく必要があるなど、手間と時間がかかり、ま
た大腸菌群か否かの判定を迷うコロニーがしばしば形成
される培地でもある。
【0003】一方、培地調製の手間を省いた、大腸菌群
用の簡易培地が生産・市販されている。簡易培地を便宜
的に分類すればスタンプタイプ(特開平4−11729
9)、フィルタータイプ、フィルムタイプ(特公平2−
49705、特開平3−15379)、試験紙タイプに
分けられる。スタンプタイプはプラスチック容器に寒天
培地を盛り上げた状態で分注した培地で、寒天培地面を
直接検査対象に接触して検査するものである。簡便に環
境の微生物汚染を検査するためには使いやすいものであ
るが、培地面積が小さいために定量性に乏しく、また曲
面や凹凸がある検査対象の検査は難しいので、通常の食
品検査や環境検査には利用できない欠点もある。またプ
ラスチック容器を使用しているために、多量のプラスチ
ック廃棄物がでることは従来法と同様である。フィルタ
ータイプは液体試料の検査には適しているが液体以外の
試料の検査は難しい。試験紙タイプは定量性に乏しい欠
点がある。フィルムタイプは食品の検査には定量性もあ
り、使いやすいが環境などの検査をするときにはスタン
プタイプのように検査対象に直接接触して検査すること
はできない。それぞれの目的にあわせ使いやすいように
作られたいくつかのタイプの簡易培地が生産されている
が、1種類の簡易培地で食品検査、検査対象の直接検査
など多くの用途に使えるものはないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本発
明者らがWO97/24432において提案した、多孔
質マトリックス層と水溶性高分子化合物層からなるシー
トまたはフィルム状の培養器または培地を応用し、食品
や環境中の大腸菌群数を測定するための従来の微生物培
地に関する前述の問題点を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状培地
は、水または生理食塩水等を加えることによって微生物
の生育しうる培地となるものであり、下記のような構成
を有するものである。 (1)多孔質マトリックス層と2または3層の水溶性高
分子化合物層とを含み、多孔質マトリックス層から最も
離れた側の水溶性高分子化合物層に接して台紙を含んで
もよい積層物が、その積層物より大きな粘着シートの中
心部に多孔質マトリックス層が上になるように接着さ
れ、その上に前記積層物より大きな透明フィルムが多孔
質マトリックス層に接しかつ前記積層物と中心部を合わ
せるように被せられ、この透明フィルムの前記積層物か
らはみ出している部分が粘着シートの前記積層物が接着
されていない部分と接着されているシート状培地であっ
て、多孔質マトリックス層に接する水溶性高分子化合物
層が肉エキス、ペプトンおよび乳糖からなる栄養成分、
胆汁末、デオキシコール酸(塩)および胆汁酸塩からな
る群から選ばれる1種以上の成分、リン酸カリウム、リ
ン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムか
らなる群から選ばれる1種以上の塩、およびβ−ガラク
トシダーゼの発色基質を含む水溶性高分子化合物層であ
り、多孔質マトリックス層に接する水溶性高分子化合物
層の次の水溶性高分子化合物層が胆汁末、デオキシコー
ル酸(塩)および胆汁酸塩からなる群から選ばれる1種
以上の成分、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から選ばれる
1種以上の塩、任意の成分としての肉エキス、ペプトン
および乳糖からなる群から選ばれる1種以上の栄養成
分、および任意の成分としてのβ−ガラクトシダーゼの
発色基質を含むことを特徴とする大腸菌群検出用シート
状培地。
【0006】(2)水溶性高分子化合物層が3層であ
り、多孔質マトリックス層から最も離れた水溶性高分子
化合物層が水溶性高分子化合物のみからなる層、または
胆汁末、デオキシコール酸(塩)および胆汁酸塩からな
る群から選ばれる1種以上の成分、リン酸カリウム、リ
ン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムか
らなる群から選ばれる1種以上の塩、任意の成分として
の肉エキス、ペプトンおよび乳糖からなる群から選ばれ
る1種以上の栄養成分、および任意の成分としてのβ−
ガラクトシダーゼの発色基質を含む層であることを特徴
とする、前記(1)項に記載の大腸菌群検出用シート状
培地。
【0007】(3)水溶性高分子化合物層が、培地に対
する全層合計の目付で、2〜8g/m 2の肉エキス、
0.2〜5g/m2のペプトン、0.2〜5g/m2の乳
糖、0.3〜2g/m2の胆汁末、デオキシコール酸
(塩)および胆汁酸塩からなる群から選ばれる1種以上
の成分、0.1〜5g/m2のリン酸カリウム、リン酸
ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからな
る群から選ばれる1種以上の塩、および0.04〜0.
6g/m2のβ−ガラクトシダーゼの発色基質を含有す
ることを特徴とする、前記(1)または(2)項に記載
の大腸菌群検出用シート状培地。
【0008】(4)水溶性高分子化合物層に含まれる水
溶性高分子化合物が、鹸化度75〜95%、分子量25
000〜250000のポリビニルアルコールであるこ
とを特徴とする、前記(1)〜(3)項のいずれか1項
に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
【0009】(5)多孔質マトリックス層に接する水溶
性高分子化合物層が目付1〜20g/m2の水溶性高分
子化合物を含むことを特徴とする、前記(1)〜(4)
項のいずれか1項に記載の大腸菌群検出用シート状培
地。
【0010】(6)多孔質マトリックス層が目付40〜
100g/m2、通気度70〜240L/(m2・se
c)のナイロンメルトブロー不織布であることを特徴と
する、前記(1)〜(5)項のいずれか1項に記載の大
腸菌群検出用シート状培地。
【0011】(7)多孔質マトリックス層が、その表面
にペプトン、乳糖、リン酸カリウム、リン酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムからなる群から選ば
れる1種以上の成分を塗布したものであることを特徴と
する、前記(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の大
腸菌群検出用シート状培地。
【0012】(8)ペプトン、乳糖、リン酸カリウム、
リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから
なる群から選ばれる1種以上の成分の多孔質マトリック
ス層表面への合計塗布量が、目付0.3〜3g/m2
あることを特徴とする、前記(7)項に記載の大腸菌群
検出用シート状培地。
【0013】(9)粘着シートがアクリル系粘着剤また
はゴム系粘着剤を塗布した、ポリエステルフィルム、白
色ポリエステルフィルム、ポリオレフィン系合成紙また
はポリオレフィンラミネート紙であり、透明フィルムが
ポリオレフィンフィルムまたは剥離処理ポリオレフィン
フィルムであることを特徴とする、前記(1)〜(8)
項のいずれか1項に記載の大腸菌群検出用シート状培
地。
【0014】(10)粘着シートの厚さが0.07〜
0.5mmであり、透明フィルムの厚さが20〜80μ
mであることを特徴とする、前記(1)〜(9)項のい
ずれか1項に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
【0015】(11)粘着シートと透明フィルムとの接
着部分の一部をこの粘着シートの粘着力より強い粘着力
になるように接着していることを特徴とする、前記
(1)〜(10)項のいずれか1項に記載の大腸菌群検
出用シート状培地。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のシート状培地は、2または3層の水溶性
高分子化合物層の上に、多孔質マトリックス層が積層さ
れた形態をとるものであり、ポリエステルなどのフィル
ムを台紙として用いる。水溶性高分子化合物層が3層で
あるときには、多孔質マトリックス層から最も遠い層は
水溶性高分子化合物のみからなる層であってもよい。そ
の層に栄養成分などがふくまれていても、それらが多孔
質マトリックス層まで拡散して微生物に利用されること
は少ないからであるが、栄養成分等の添加量を多くする
場合には、多孔質マトリックス層までの水溶性高分子化
合物層の合計の厚みを調節して、多孔質マトリックス層
から最も遠い層にも栄養成分等を分散添加することもあ
り得る。
【0017】水溶性高分子化合物層が3層である場合に
ついて、本発明のシート状培地の製造法を説明する。ポ
リエステルなどのフィルムを台紙として、その上に高分
子化合物の水溶液を塗布し乾燥して最初の水溶性高分子
化合物層を形成させる。この層の上に胆汁末、デオキシ
コール酸(塩)および胆汁酸塩からなる群から選ばれる
1種以上の成分、およびリン酸カリウム、リン酸ナトリ
ウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群か
ら選ばれる1種以上の塩を含み、更に任意の成分として
肉エキス、ペプトンおよび乳糖からなる群から選ばれる
1種以上の栄養成分およびβ−ガラクトシダーゼの発色
基質を含む水溶性高分子化合物水溶液を塗布し乾燥す
る。なお、最初の水溶性高分子化合物層にも栄養成分等
を含ませる場合には、上記の第2の水溶性高分子化合物
層の形成条件に従うのがよい。
【0018】この第2の水溶性高分子化合物層の上に、
肉エキス、ペプトンおよび乳糖からなる栄養成分、胆汁
末、デオキシコール酸(塩)および胆汁酸塩からなる群
から選ばれる1種以上の成分、リン酸カリウム、リン酸
ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからな
る群から選ばれる1種以上の塩、およびβ−ガラクトシ
ダーゼの発色基質を含む水溶性高分子化合物の水溶液を
塗布し、この上に多孔質マトリックスを重ね合わせて乾
燥する。このとき、多孔質マトリックス層に接する水溶
性高分子化合物層は、その水溶性高分子化合物含有量が
目付で1〜20g/m2であることが好ましい。多孔質
マトリックス層に接する水溶性高分子化合物層は、多孔
質マトリックス層との接着を図るために未乾燥または半
乾燥状態で多孔質マトリックスを重ね合わせられるの
で、水溶性高分子化合物の含有量が多いと乾燥条件を厳
しくしなければならなくなるからである。
【0019】しかしながら、多孔質マトリックス層とそ
れに接する水溶性高分子化合物層との接着を図るために
は、多孔質マトリックス層に接する水溶性高分子化合物
層を乾燥後に、何らかの手段で適当な水分を保持させた
多孔質マトリックス層を積層して乾燥する方法も取り得
るのであり、この場合には多孔質マトリックス層に接す
る水溶性高分子化合物層中の水溶性高分子化合物含有量
は、必ずしも目付1〜20g/m2の範囲内である必要
はなく、この範囲を超えるものであってもよい。なお、
多孔質マトリックス層に水分を保持させるに際し、ペプ
トン、乳糖、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から選ばれる
1種以上の成分を含む水溶液を用いれば、乾燥後に改め
てこれらの水溶性物質を塗布する工程を省略することが
できるが、水分のみを保持させた多孔質マトリックス層
を積層して乾燥し、その後にペプトン、乳糖、リン酸カ
リウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸
カリウムからなる群から選ばれる1種以上の成分の水溶
液、エタノール溶液、メタノール溶液またはこれらの混
合溶媒による溶液を塗布して乾燥しても何ら構わない。
【0020】上記のいずれかの方法で多孔質マトリック
ス層の表面に水溶性物質を塗布し乾燥した後、用いた台
紙をはがし、またははがさずに適当な大きさに切断して
培地積層物とする。得られた培地積層物を培地積層物よ
り大きな粘着シートの中心部に多孔質マトリックス層が
上になるように接着し、その上に培地積層物より大きな
透明フィルムを多孔質マトリックス層に接しかつ培地積
層物と中心部を合わせるように被せて、この透明フィル
ムの培地積層物からはみ出している部分を粘着シートの
培地積層物が接着されていない部分と接着させ、最後に
エチレンオキサイドガス滅菌などの滅菌を施してシート
状培地とする。なお、ここでいう中心部は厳密である必
要はないし、場合によっては後述のように目的に応じて
意図的にずらすこともあり得る。更に、シート状培地の
少なくとも一部分において、透明フィルムが粘着シート
の端を超えるように構成することも、透明フィルムの開
閉を容易にするために有効である。
【0021】また、粘着シートと透明フィルムとの接着
部分の一部における粘着力を残りの部分より強くするこ
とが好ましい。このようにすることで、一部が接着した
まま透明フィルムを開けることができ、剥がしたいとき
には完全に剥がすこともできる。 粘着力の強い部分を
作る方法として、粘着シートと透明フィルムとを粘着シ
ートより強い粘着力の別の粘着テープなどにより接着す
る方法、粘着シートと透明フィルムとの接着すべき部分
の一部に粘着シートより強い粘着力の両面テープを挿入
して接着する方法、粘着シートの一部に粘着シートより
粘着力の強い粘着剤を塗布する方法、透明フィルムの一
部に粘着シートより粘着力の強い粘着剤を塗布する方法
などがある。別の粘着テープで接着するときには、粘着
シートと透明フィルムとをずらして重ね、粘着シートの
粘着剤塗布面と透明フィルムの培地積層物に接していな
い面に、または粘着シートの裏面と透明フィルムの培地
積層物に接した面に別の粘着シートを接着する方法、お
よび粘着シートと透明フィルムとをほとんどずらさずに
重ね、別の粘着テープを折り曲げて、粘着シートの裏面
と透明フィルムの培地積層物に接していない面に接着す
る方法がある。別の粘着テープを折り曲げて、粘着シー
トの裏面と透明フィルムの培地積層物に接していない面
に接着したときには、透明フィルムを開けたとき、粘着
シートの裏面と透明フィルムを接着したまま完全に開き
ことができ便利である。強い粘着力の部分は残りの部分
より粘着力が強ければよいが、、残りの部分の2倍以上
の粘着力であることが好ましい。
【0022】なお、各水溶性高分子化合物層間や、製造
に用いた台紙を剥がさないときの水溶性高分子化合物層
と台紙間などは密着していることが好ましく、水溶性高
分子化合物層と多孔質マトリックス層は少なくとも一部
は接着していることが好ましい。また、粘着シートと透
明フィルムとの接着部分には隙間のないことが好まし
い。
【0023】本発明の水溶性高分子化合物層を形成する
ための材料としては、試料液を加えたときに、水に溶解
して10cps(40℃で測定した粘度)以上の高粘度
を示し、微生物の生育を阻害しないものが好ましく用い
られる。例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘
導体、ポリアクリル酸誘導体、でんぷん誘導体、蛋白
質、蛋白質誘導体、及び多糖類等が使用できる。この中
でもポリビニルアルコールがより好ましく、鹸化度が7
5〜95%、分子量が25000〜250000のポリ
ビニルアルコールが特に好ましい。
【0024】次に、本発明の培地を構成する成分の含有
量について説明する。なお、ここに示す数値は、特に断
らない限り培地に対する合計の目付を示すものである。
まず、大腸菌群の生育を確認するためには、乳糖と共に
β−ガラクトシダーゼの発色基質を加えておく必要があ
る。β−ガラクトシダーゼの発色基質であればどのよう
なものでも良いが、易溶性の色素を形成する基質では着
色部分が拡散し観察しにくくなるので、比較的難溶性の
色素を形成する3−オキシインドールまたはハロゲン置
換3−オキシインドールのβ−ガラクトシドが好まし
い。この発色基質の添加量は0.04〜0.6g/m2
が好ましい。0.04g/m2以下では大腸菌群の生育
を確認できるまでの時間が長く、着色もうすいため実用
的ではない。0.6g/m2以上としても問題はない
が、増加した効果は低い。乳糖はβ−ガラクトシダーゼ
の誘導剤であると同時に栄養成分でもあるが、その濃度
が高いと生育が遅くなる大腸菌群も認められるため、あ
まり多く用いることはできない。そのため誘導剤として
の機能を考慮すると、その好ましい範囲は1水和物とし
て用いるときの培地に対する合計の目付で0.2〜5g
/m2である。
【0025】それから、栄養成分である肉エキスは2〜
8g/m2、またペプトンは0.2〜5g/m2が好まし
い。また、胆汁末、デオキシコール酸(塩)および胆汁
酸塩からなる群から選ばれる1種以上の成分は選択剤で
あると同時に適度な濃度範囲では大腸菌群の生育促進効
果を有するものであり、0.3〜2g/m2の範囲であ
ることが好ましい。これらは、上記の濃度以下では微生
物の生育が遅く実用的でない。また、この濃度以上に加
えてもかまわないが、この濃度以上に加えたとしても加
えただけの効果が現れず、胆汁末等では大腸菌群の生育
を阻害することもあり得る。肉エキスには、通常のペー
スト状の肉エキスに加え、牛脳エキス、牛心臓エキス、
粉末肉エキス、魚肉エキスも含む。ペプトンにはカゼイ
ンペプトン、ダイズペプトン、肉ペプトン、卵ペプトン
を含む。
【0026】pH調節用として加える、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリ
ウムからなる群から選ばれる1種以上の塩は、無水の塩
として計算するとき合計で0.1〜5g/m2であるこ
とが好ましく、これによってpHを7.0〜8.5に調
節することができる。ただ、この濃度から大きくはずれ
てもあまり影響は認められない。なお、リン酸カリウム
はリン酸二カリウムまたはリン酸二カリウムとリン酸一
カリウムの混合物を、リン酸ナトリウムはリン酸二ナト
リウムまたはリン酸二ナトリウムとリン酸一ナトリウム
の混合物を、炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウムまたは炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウ
ムの混合物を、炭酸カリウムは炭酸カリウム、炭酸水素
カリウムまたは炭酸カリウムと炭酸水素カリウムの混合
物を示す。これらの塩を組み合わせて用いることもでき
る。
【0027】本発明に使用する多孔質マトリックス層を
形成するための材料としては、ナイロン繊維、ポリアク
リロニトリル繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊
維、エチレン酢酸ビニル共重合体繊維、ポリエステル繊
維(親水化処理したポリエステル繊維がより好まし
い)、ポリオレフィン繊維(親水化処理したポリオレフ
ィン繊維がより好ましい)、及びポリウレタン繊維等の
合成繊維、レーヨン繊維等の半合成繊維、羊毛(獣
毛)、絹、コットン繊維、セルロース繊維、及びパルプ
繊維等の天然繊維、ガラス繊維等の無機繊維等が例示で
き、これらの繊維を用いて作られた編織布及び不織布等
の布帛や、上記繊維の構成素材で作られた多孔質フィル
ムやスポンジなどが使用でき、多孔質セラミックスも使
用できる。
【0028】これらの中で好ましいのはナイロン繊維、
コットン繊維、セルロース繊維、及びレーヨン繊維であ
るが、目付、通気度の調整が容易な編織布、不織布等の
布帛を用いることが好ましく、不織布の中でも、さらに
比較的容易に細繊維が得られるメルトブロー製法で作製
した不織布や、分割繊維から製造した極細繊維不織布を
特に好ましく用いることができる。従って、メルトブロ
ー製法で作製したナイロン不織布が特に好ましい。そし
て、多孔質マトリックス層は、目付40〜100g/m
2、通気度70〜240L/(m2・sec)であること
が好ましい。
【0029】本発明で用いる多孔質マトリックス層は撥
水性であってもよいが、親水性または親水化処理した多
孔質マトリックス層を用いることにより、撥水性の多孔
質マトリックス層よりも吸水速度が速くなり試験作業の
能率が高くなる。さらに、これら多孔質マトリックス層
の表面に水溶性物質を塗布しておくことが、微生物の分
散をさらに向上できるため好ましい。水溶性物質として
は、微生物の成育を妨げないものであればどのようなも
のでも構わないが、水溶性高分子化合物層に添加した栄
養成分や塩類が好ましい。発色剤を塗布してもよいが、
発色剤を塗布したときには保存性が低下することがあ
る。具体的には、前述のペプトン、乳糖、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリ
ウムからなる群から選ばれる1種以上の成分であり、そ
の添加量は目付で0.3〜3g/m 2であることが好ま
しい。なお、これらは粉末状で塗布しても良いが、溶液
または懸濁液として塗布することが好ましく、溶液また
は懸濁液とする溶媒は水溶性物質を溶解または部分溶解
し、揮発または蒸発するものであればどのようなもので
もよいが、水、エタノール、メタノール、またはこれら
の混合溶媒が好ましい。
【0030】本発明で用いる粘着シートのシートの材質
は、大腸菌の生育を阻害しないものであればどのような
もので良いが、透明フィルムを剥がしやすくするために
はある程度の腰が必要であり、曲面などをふき取るため
には柔軟であることが好ましい。厚さ0.07〜0.5
mmのポリエステルフィルム、白色ポリエステルフィル
ム、ポリオレフィン系合成紙またはポリオレフィンラミ
ネート紙であれば、この条件を満たしている。粘着シー
トに使用する粘着剤も大腸菌の生育を阻害しないもので
あればどのようなものでも良いが、作業性を考えると粘
着シートと透明フィルムとを再接着できさえすれば、粘
着力は弱いほど好ましい。ゴム系およびアクリル系粘着
剤が好ましく、再剥離タイプおよび微粘着タイプアクリ
ル系粘着剤が特に好ましい。
【0031】透明フィルムも、大腸菌の生育を阻害しな
いものであればどのようなものでも良いが、厚みをもっ
た培地積層物が粘着シートとの間にはいるため、柔軟性
が必要である。ポリオレフィンフィルム、ポリエステル
フィルム、ナイロンフィルムなどが使用でき、剥がしや
すくするために剥離剤処理を施したものでも良い。透明
フィルムは蓋としての機能を担うものであり、開け閉め
などの作業性を考慮するとポリオレフィンフィルムが好
ましく、厚さ20〜100μmのポリプロピレンフィル
ムが特に好ましい。
【0032】本発明のシート状培地は、試料液を多孔質
マトリックス層上に加えることによって微生物の生育し
うる培地となるものである。多孔質マトリックス層に試
料液を添加すると、試料液は一旦、多孔質マトリックス
層に保持され、多孔質マトリックス層に保持された試料
液中の水により多孔質マトリックス層に接した水溶性高
分子化合物層が溶解し、高分子化合物層から栄養成分が
溶け出し、大腸菌群の成育しうる環境となり、大腸菌群
の生育分裂が開始される。このとき、試料液中に存在す
る微生物は、水溶性高分子化合物層が徐々に溶解して高
粘度溶液を形成するため水溶性高分子化合物層内部まで
は入らず、多孔質マトリックス層の表面または表面近傍
に大腸菌群のコロニーが形成され、β−ガラクトシダー
ゼの発色基質が分解されて着色する。
【0033】本発明のシート状培地の使用法の例を以下
に示す。 食品などに滅菌生理食塩水または滅菌水を加えホモジ
ナイズして得られた懸濁液、または食品製造環境などを
ガーゼまたは綿棒などで拭き取り、滅菌生理食塩水また
は滅菌水に懸濁して得られた懸濁液などを適宜希釈す
る。大腸菌群用シート状培地の透明フィルムを粘着力を
強くした部分まで開け、希釈液を培地積層物に加え、透
明フィルムを再び被せて、35〜37℃で培養すること
によって微生物を生育させる。シート状培地の透明フ
ィルムを粘着力を強くした部分まで開け、滅菌生理食塩
水または滅菌水を培地積層物に加えておき、試料液をろ
過したフィルターを培地積層物上に乗せ、再び透明フィ
ルムを被せて、35〜37℃で培養することによって微
生物を生育させる。 シート状培地の透明フィルムを粘着力を強くした部分
まで開けるか、透明フィルムを完全に剥がして、滅菌生
理食塩水または滅菌水を培地積層物に加えて、そのまま
放置し落下菌を捕集する。そのまま、または滅菌生理食
塩水または滅菌水を加えた後、再び透明フィルムを被せ
て、35〜37℃で培養することによって微生物を生育
させる。 シート状培地の透明フィルムを粘着力を強くした部分
まで開けるか、透明フィルムを完全に剥がして、滅菌生
理食塩水または滅菌水を培地積層物に加え、多孔質マト
リックス側を検査対象に直接スタンプし、または検査対
象面を直接ふき取り、そのまま、または滅菌生理食塩水
または滅菌水を加えた後、再び透明フィルムを被せて、
35〜37℃で培養することによって微生物を生育させ
る。
【0034】上述のように、湿った面を検査するときに
は培地積層物をあらかじめ湿らせる必要はなく、そのま
まふき取るかスタンプし、そのまま、または滅菌生理食
塩水または滅菌水を加えた後、透明フィルムを被せて、
35〜37℃で培養することによって微生物を生育させ
る。このように通常の食品や環境の大腸菌群検査に加
え、検査対象に直接接触および検査対象面を直接ふき取
って検査もできることを特徴とする。直接接触または直
接ふき取って検査するときは検査対象が曲面や多少の凹
凸があるものでも検査できる。そして、β−ガラクトシ
ダーゼの発色基質を加えているため、大腸菌群のコロニ
ーが発色基質の種類に応じた色に着色し、判定も容易で
ある。
【0035】実施例1 水500mlに鹸化度89%、分子量83000のポリ
ビニルアルコール60gを加えて加熱溶解後、厚さ20
μm、サイズ1m×1mのポリエステルフィルム上に塗
布し、120℃で5分間加熱して乾燥し、最初の水溶性
高分子化合物層とした。この層に、前記のポリビニルア
ルコール30g、肉エキス3g、ペプトン0.4g、リ
ン酸二ナトリウム・12水和物2.7g、リン酸一ナト
リウム・2水和物0.45g、乳糖・1水和物0.4
g、胆汁末0.6gを水500mlに溶解して得た水溶
液を塗布し、110℃で7分間乾燥して第2の水溶性高
分子化合物層とした。この第2の水溶性高分子化合物層
の上に、前記のポリビニルアルコール10g、ペプトン
0.125g、リン酸二ナトリウム・12水和物1g、
リン酸一ナトリウム・2水和物0.15g、乳糖・1水
和物0.1g、胆汁末0.2g、5−ブロモ−4−クロ
ロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド0.
2gを水200mlに溶解して塗布し、この上に目付6
5g/m2、通気度110L/(m2・sec)のナイロ
ンメルトブロー不織布を張り合わせ、100℃で30秒
間乾燥した。最後に、ペプトン15g、乳糖・1水和物
10g、リン酸二ナトリウム40gを水1Lに溶解した
水溶液を、60メッシュ四角錐グラビアロールを用いて
不織布上に塗布して、100℃で20秒間乾燥し培地積
層物とした。得られた培地積層物を直径50mmの円形
に切断し、厚さ0.1mm、サイズ70mm×80mm
のポリエステル粘着フィルムのほぼ中央部分に接着し、
これに厚さ40μm、サイズ70mm×85mmのポリ
プロピレンフィルムを被せ、エチレンオキサイドガス滅
菌を行ってからポリプロピレンフィルムを完全に接着
し、最後にポリプロピレンフィルムがはみ出している部
分とは反対側の端に、この端部を挟むようにバックシー
リングテープを接着して大腸菌群用シート状培地を作製
した。
【0036】食肉、カット野菜、総菜などの各種食品1
0gを滅菌済袋に入れ、100mlの滅菌生理食塩水を
加えてストマッカーでホモジナイズした。滅菌生理食塩
水で10倍希釈列を作製し、大腸菌群用シート状培地の
ポリプロピレンフィルムをバックシーリングテープを接
着した部分まで開いて、希釈した液1mlを加えた後、
再度ポリプロピレンフィルムで被せて、35℃で24時
間培養した。同時に1mlを滅菌済ペトリ皿に加え、滅
菌後約45℃に保っておいたデソキシコレート寒天培地
を加え混釈し、35℃で24時間培養して、生育大腸菌
群数を測定比較した。図1に示すように、測定原理が違
うために、バラツキは大きいが相関は認められる。
【0037】
【発明の効果】本発明のシート状培地により、食品や環
境の大腸菌群汚染検査が簡便に行えるようになった。通
常の食品や環境検査に加え、曲面や多少の凹凸のある面
でも直接検査対象をスタンプまたはふき取って検査する
こともできる。また、薄いため培養に場所をとらず、廃
棄物も通常の大腸菌群検査に比べ大幅に減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】デゾキシコレート寒天培地との比較
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月9日(2000.6.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 大腸菌群検出用培地積層物およびシー
ト状培地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B063 QA01 QA18 QQ06 QQ16 QQ17 QQ18 QQ19 QR69 QR85 QS10 QS24 QS36 QX01 4B065 BB02 BB03 BB15 BB23 BC41 BC42 BC50 CA46

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質マトリックス層と2または3層の水
    溶性高分子化合物層とを含み、多孔質マトリックス層か
    ら最も離れた側の水溶性高分子化合物層に接して台紙を
    含んでもよい積層物が、その積層物より大きな粘着シー
    トの中心部に多孔質マトリックス層が上になるように接
    着され、その上に前記積層物より大きな透明フィルムが
    多孔質マトリックス層に接しかつ前記積層物と中心部を
    合わせるように被せられ、この透明フィルムの前記積層
    物からはみ出している部分が粘着シートの前記積層物が
    接着されていない部分と接着されているシート状培地で
    あって、多孔質マトリックス層に接する水溶性高分子化
    合物層が肉エキス、ペプトンおよび乳糖からなる栄養成
    分、胆汁末、デオキシコール酸(塩)および胆汁酸塩か
    らなる群から選ばれる1種以上の成分、リン酸カリウ
    ム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリ
    ウムからなる群から選ばれる1種以上の塩、およびβ−
    ガラクトシダーゼの発色基質を含む水溶性高分子化合物
    層であり、多孔質マトリックス層に接する水溶性高分子
    化合物層の次の水溶性高分子化合物層が胆汁末、デオキ
    シコール酸(塩)および胆汁酸塩からなる群から選ばれ
    る1種以上の成分、リン酸カリウム、リン酸ナトリウ
    ム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から
    選ばれる1種以上の塩、任意の成分としての肉エキス、
    ペプトンおよび乳糖からなる群から選ばれる1種以上の
    栄養成分、および任意の成分としてのβ−ガラクトシダ
    ーゼの発色基質を含有することを特徴とする大腸菌群検
    出用シート状培地。
  2. 【請求項2】水溶性高分子化合物層が3層であり、多孔
    質マトリックス層から最も離れた水溶性高分子化合物層
    が水溶性高分子化合物のみからなる層、または胆汁末、
    デオキシコール酸(塩)および胆汁酸塩からなる群から
    選ばれる1種以上の成分、リン酸カリウム、リン酸ナト
    リウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群
    から選ばれる1種以上の塩、任意の成分としての肉エキ
    ス、ペプトンおよび乳糖からなる群から選ばれる1種以
    上の栄養成分、および任意の成分としてのβ−ガラクト
    シダーゼの発色基質を含有することを特徴とする、請求
    項1に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
  3. 【請求項3】水溶性高分子化合物層が、培地に対する全
    層合計の目付で、2〜8g/m2の肉エキス、0.2〜
    5g/m2のペプトン、0.2〜5g/m2の乳糖、0.
    3〜2g/m2の胆汁末、デオキシコール酸(塩)およ
    び胆汁酸塩からなる群から選ばれる1種以上の成分、
    0.1〜5g/m2のリン酸カリウム、リン酸ナトリウ
    ム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から
    選ばれる1種以上の塩、および0.04〜0.6g/m
    2のβ−ガラクトシダーゼの発色基質を含有することを
    特徴とする、請求項1または2に記載の大腸菌群検出用
    シート状培地。
  4. 【請求項4】水溶性高分子化合物層に含まれる水溶性高
    分子化合物が、鹸化度75〜95%、分子量25000
    〜250000のポリビニルアルコールであることを特
    徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の大腸菌
    群検出用シート状培地。
  5. 【請求項5】多孔質マトリックス層に接する水溶性高分
    子化合物層が目付1〜20g/m2の水溶性高分子化合
    物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
  6. 【請求項6】多孔質マトリックス層が目付40〜100
    g/m2、通気度70〜240L/(m2・sec)のナ
    イロンメルトブロー不織布であることを特徴とする、請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の大腸菌群検出用シー
    ト状培地。
  7. 【請求項7】多孔質マトリックス層が、その表面にペプ
    トン、乳糖、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
    ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から選ばれる
    1種以上の成分を塗布したものであることを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれか1項に記載の大腸菌群検出
    用シート状培地。
  8. 【請求項8】ペプトン、乳糖、リン酸カリウム、リン酸
    ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからな
    る群から選ばれる1種以上の成分の多孔質マトリックス
    層表面への合計塗布量が、目付0.3〜3g/m2であ
    ることを特徴とする、請求項7に記載の大腸菌群検出用
    シート状培地。
  9. 【請求項9】粘着シートがアクリル系粘着剤またはゴム
    系粘着剤を塗布した、ポリエステルフィルム、白色ポリ
    エステルフィルム、ポリオレフィン系合成紙またはポリ
    オレフィンラミネート紙であり、透明フィルムがポリオ
    レフィンフィルムまたは剥離処理ポリオレフィンフィル
    ムであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1
    項に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
  10. 【請求項10】粘着シートの厚さが0.07〜0.5m
    mであり、透明フィルムの厚さが20〜80μmである
    ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載
    の大腸菌群検出用シート状培地。
  11. 【請求項11】粘着シートと透明フィルムとの接着部分
    の一部をこの粘着シートの粘着力より強い粘着力になる
    ように接着していることを特徴とする、請求項1〜10
    のいずれか1項に記載の大腸菌群検出用シート状培地。
JP2000153361A 2000-05-24 2000-05-24 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地 Pending JP2001333795A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000153361A JP2001333795A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000153361A JP2001333795A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001333795A true JP2001333795A (ja) 2001-12-04

Family

ID=18658626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000153361A Pending JP2001333795A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001333795A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003024049A (ja) * 2001-07-18 2003-01-28 Nissui Pharm Co Ltd 大腸菌群用簡易培地
JP2020512832A (ja) * 2017-04-03 2020-04-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 薄膜培養デバイスにおける大腸菌の迅速な検出

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003024049A (ja) * 2001-07-18 2003-01-28 Nissui Pharm Co Ltd 大腸菌群用簡易培地
JP4666825B2 (ja) * 2001-07-18 2011-04-06 日水製薬株式会社 大腸菌群用簡易培地
JP2020512832A (ja) * 2017-04-03 2020-04-30 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 薄膜培養デバイスにおける大腸菌の迅速な検出
US11319573B2 (en) 2017-04-03 2022-05-03 3M Innovative Properties Company Rapid detection of E. coli in a thin film culture device
JP7125975B2 (ja) 2017-04-03 2022-08-25 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 薄膜培養デバイスにおける大腸菌の迅速な検出

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4396078B2 (ja) 微生物培養器、及びこれを用いた微生物培地
JP6033914B2 (ja) 環境試料採取物品及び方法
USRE35286E (en) Method and apparatus for culturing with microbiological dry culture medium
EP0877081B1 (en) Microorganisms culture medium
FI63059B (fi) Anordning att anvaendas vid mikrobiologiska arbeten
US10030218B2 (en) Microorganism culture vessel, microorganism test kit, method for testing dialysate, method for culturing microorganism, method for testing microorganism and method for producing microorganism culture vessel
JP2007124985A (ja) 微生物の培養方法及び微生物培養器
JP3115002B2 (ja) 微生物培地
CA2286463A1 (en) Methods and devices for detecting bacteriophage
JP2020503042A (ja) 接着剤マスクされた栄養素を含む微生物検出デバイス、及びその使用方法
JP2008017712A (ja) 微生物培地
CN114592031A (zh) 用于检测好氧细菌的制品和方法
EP2895595A1 (en) Culture medium method and device
JP2001321196A (ja) サルモネラ菌検出用培地積層物およびシート状培地
JP2011072279A (ja) 微生物培養シート
JP3850465B2 (ja) 簡易培地及び微生物の検出方法
JP2006025608A (ja) 微生物培地
JP2001245693A (ja) 一般生菌検出用シート状培地
JP2001333795A (ja) 大腸菌群検出用培地積層物およびシート状培地
JP2001272283A (ja) 温度履歴インジケータ
JP2001275657A (ja) 黄色ブドウ球菌検出用培地
JP6380003B2 (ja) 微生物培養器材及び微生物検出法
JP2001333796A (ja) 微生物の拭き取り検査方法
JP2001169772A (ja) シート状培養器及びこれを用いたシート状培地
JP2002171964A (ja) 黄色ブドウ球菌検出用培地積層物およびシート状培地