JP2002171964A - 黄色ブドウ球菌検出用培地積層物およびシート状培地 - Google Patents

黄色ブドウ球菌検出用培地積層物およびシート状培地

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JP2002171964A
JP2002171964A JP2000375626A JP2000375626A JP2002171964A JP 2002171964 A JP2002171964 A JP 2002171964A JP 2000375626 A JP2000375626 A JP 2000375626A JP 2000375626 A JP2000375626 A JP 2000375626A JP 2002171964 A JP2002171964 A JP 2002171964A
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detecting staphylococcus
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JP2000375626A
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Shigeyuki Aoyama
茂之 青山
Masashi Ushiyama
正志 牛山
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JNC Corp
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多孔質マトリックス層と水溶性高分子化合物層
とを含む培地積層物およびそれを用いたシート状培地
で、黄色ブドウ球菌のコロニーを特異的に発色させて検
出でき、長期保存可能な微生物培地を提供すること。 【解決手段】多孔質マトリックス層と水溶性高分子化合
物層とを含む積層物であって、この積層物にホスファタ
ーゼの発色基質とマンニットを含む培地成分が含有され
ていることを特徴とする黄色ブドウ球菌検出用培地積層
物、およびこの培地積層物を粘着シートと透明ポリオレ
フィンフィルムとの間に封入した構造を有するシート状
培地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微生物を培養検出す
るための微生物培地に関する。さらに詳しくは食品や環
境、臨床材料中の黄色ブドウ球菌を培養、検出するため
の微生物培地に関する。
【0002】
【従来の技術】黄色ブドウ球菌は食中毒や種々の感染症
の起因となり、衛生予防上管理が必要である。従って、
黄色ブドウ球菌の検査は、食品分野や医療分野の微生物
検査で高頻度におこなわれている。一般に黄色ブドウ球
菌の検査は、マンニットの分解によるコロニー周辺のp
H変化と卵黄反応によるコロニーの周囲の透明帯形成に
より推定するマンニット食塩卵黄寒天培地、亜テルル酸
の還元による黒色痕の形成と卵黄反応により推定するベ
アードパーカー寒天培地がよく用いられている。また、
臨床材料の検査分野では、亜テルル酸を用いたフォーゲ
ル−ジョンソン寒天培地がよく用いられている。
【0003】しかし、卵黄や亜テルル酸塩は熱に不安定
なため他の培地成分と同時に高圧蒸気滅菌ができず、5
0℃前後に冷却した後にこれらの成分を加えなければな
らない。従って、培地調製に手間がかかり、保存も利か
ない。さらに、亜テルル酸塩は毒性(変異原性)を有す
るので、その取り扱いに注意を要する。加えて、従来か
ら行われてきた寒天培地を用いた微生物培養検査は、培
地を調製、保管するための一定の場所を確保する必要が
あった。さらに、検査に使い捨て滅菌済プラスチック製
ペトリ皿を利用した場合には、検査終了後の廃棄物の処
理にも労力を要していた。より簡便、迅速に微生物培養
検査を行うためには、このような、場所、手間および時
間のかかる培地の調製を省くことができ、廃棄処理も容
易な出来合い型の培地が好ましい。さらに、好ましくは
検査精度が高く、検査者の必要な時に使用可能となるよ
う長期保存できることが望ましい。
【0004】これまでも、簡便に使え、培地調整の手間
を省くことができる出来合い型の簡易培地が検討され、
生産・市販されてきた。これら簡易培地を便宜的に分類
すれば生培地利用型、試験紙状乾燥型、およびシートま
たはフィルム状乾燥型に分類できる。このうち、生培地
利用型は生培地を使用しているため長期の保存には向か
ない。また、試験紙状乾燥型は、保存性は優れているが
コロニーの形成ができにくい。従って、定性的な検査に
は利用できるが、出現した微生物コロニーの生化学的同
定ができないなど従来の寒天培地同様の確度の高い微生
物検査には向かない。しかしながら、本発明者らが、再
公表特許WO97/24432号公報で、開示したよう
なシートまたはフィルム状乾燥型は、保存性と定量性に
優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のシート
またはフィルム状乾燥型培地ではあっても、これを用い
て黄色ブドウ球菌を検出するには、特異性の高い検出や
長期保存を可能とするために、その構成要素について更
に検討する必要があった。特に、従来の黄色ブドウ球菌
検出用培地に利用されている卵黄や亜テルル酸塩は熱に
対して不安定で、それらの利用は長期保存には向かな
い。本発明の目的は、黄色ブドウ球菌のコロニーを発色
させて検出できる微生物培地として、多孔性マトリック
スと水溶性高分子化合物からなる培地積層物およびそれ
を用いたシート状培地であって、卵黄や亜テルル酸塩を
使用しないことによって長期保存を可能とした培地を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意努力
の結果、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン
酸に代表されるホスファターゼの発色基質とマンニット
とを含む培地成分が含有された多孔質マトリックス層と
水溶性高分子化合物層とからなる培地積層物およびそれ
を用いたシート状培地を使用して黄色ブドウ球菌を培養
するとき、黄色ブドウ球菌のコロニーが該培地上で発色
し、検出できることを見いだし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の構成を
有するものである。
【0007】(1)多孔質マトリックス層と水溶性高分
子化合物層とを含み、多孔質マトリックス層から最も離
れた側の水溶性高分子化合物層に接して台紙を含んでも
よい積層物であって、この積層物にホスファターゼの発
色基質およびマンニットを含む培地成分が含有されてい
ることを特徴とする黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0008】(2)多孔質マトリックス層が目付40〜
100g/m2、通気度70〜240L/(m2・se
c)のナイロンメルトブロー不織布であることを特徴と
する、前記(1)項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地
積層物。
【0009】(3)水溶性高分子化合物が鹸化度75〜
95%、分子量25000〜250000のポリビニル
アルコールであることを特徴とする、前記(1)または
(2)項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0010】(4)水溶性高分子化合物層が2〜7層で
あることを特徴とする、前記(1)〜(3)項のいずれ
か1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0011】(5)多孔質マトリックス層が、その表面
にペプトン、酵母エキス、アルカリ金属の燐酸塩類およ
び炭酸塩類、および塩化ナトリウムからなる群から選ば
れる1種以上の成分を、目付で0.3〜3g/m2塗布
したものであることを特徴とする、前記(1)〜(4)
項のいずれか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積
層物。
【0012】(6)ホスファターゼの発色基質が、ハロ
ゲン置換3−オキシインドールのリン酸エステルもしく
はその塩である、前記(1)〜(5)項のいずれか1項
に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0013】(7)ハロゲン置換3−オキシインドール
のリン酸エステルが、5−ブロモ−4−クロロ−3−イ
ンドリルリン酸または5−ブロモ−6−クロロ−3−イ
ンドリルリン酸である、前記(6)項に記載の黄色ブド
ウ球菌検出用培地積層物。
【0014】(8)ホスファターゼの発色基質およびマ
ンニット以外の培地成分として、酵母エキス、ペプトン
類および肉エキス類からなる群から選択される2種以上
の成分、グリシン、塩化ナトリウムおよび塩化リチウム
からなる群から選択される1種以上の選択剤、およびp
H調節剤を含むことを特徴とする、前記(1)〜(7)
項のいずれか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積
層物。
【0015】(9)培地成分として、それぞれ積層物に
対する目付で0.1〜1g/m2の5−ブロモ−4−ク
ロロ−3−インドリルリン酸もしくはその塩、3〜7g
/m2のマンニット、0〜7g/m2の酵母エキス、0〜
3g/m2の肉エキス、3〜9g/m2のペプトン、0〜
7g/m2のグリシン、5〜40g/m2の塩化ナトリウ
ム、0〜4g/m2の塩化リチウム、およびpH調節剤
としての0.1〜1g/m2の炭酸ナトリウムまたは
0.2〜4g/m2のリン酸水素二カリウムを含むこと
を特徴とする、前記(1)〜(8)項のいずれか1項に
記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0016】(10)培地成分として、それぞれ積層物
に対する目付で0.3〜0.5g/m 2の5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリルリン酸もしくはその塩、4
〜6g/m2のマンニット、2〜6g/m2の酵母エキ
ス、4〜8g/m2のペプトン、4〜6g/m2のグリシ
ン、7〜25g/m2の塩化ナトリウム、2〜3g/m2
の塩化リチウム、およびpH調節剤としての0.4〜
0.6g/m2の炭酸ナトリウムまたは2〜3g/m2
リン酸水素二カリウムを含むことを特徴とする、前記
(9)項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0017】(11)培地成分として、それぞれ積層物
に対する目付で0.3〜0.5g/m 2の5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリルリン酸塩、4〜6g/m2
のマンニット、4〜6g/m2のペプトン、0.5〜1
g/m2の肉エキス、25〜35g/m2の塩化ナトリウ
ム、およびpH調節剤としての0.1〜0.2g/m2
の炭酸ナトリウムまたは0.5〜1.5g/m2のリン
酸水素カリウムを含むことを特徴とする、前記(9)項
に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
【0018】(12)前記(1)〜(11)項のいずれ
か1項に記載の培地積層物が、その培地積層物より大き
な粘着シートの中心部に多孔質マトリックス層が上にな
るように接着され、その上に前記積層物より大きな透明
フィルムが多孔質マトリックス層に接しかつ前記積層物
と中心部を合わせるように被せられ、この透明フィルム
の前記積層物からはみ出している部分が粘着シートの前
記積層物が接着されていない部分と接着されていること
を特徴とする黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
【0019】(13)透明フィルムの少なくとも一部が
粘着シートの端からはみ出るように構成されていること
を特徴とする、前記(12)項に記載の黄色ブドウ球菌
検出用シート状培地。
【0020】(14)粘着シートがポリエステルフィル
ム、白色ポリエステルフィルム、ポリオレフィン系合成
紙またはポリオレフィンラミネート紙にアクリル系粘着
剤またはゴム系粘着剤を塗布したものであることを特徴
とする、前記(12)または(13)項に記載の黄色ブ
ドウ球菌検出用シート状培地。
【0021】(15)粘着シートの厚さが0.07〜
0.5mmであることを特徴とする、前記(12)〜
(14)項のいずれか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出
用シート状培地。
【0022】(16)透明フィルムがポリオレフィンフ
ィルムまたは剥離処理ポリオレフィンフィルムであるこ
とを特徴とする、前記(12)〜(15)項のいずれか
1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
【0023】(17)透明フィルムの厚さが20〜10
0μmであることを特徴とする、前記(12)〜(1
6)項のいずれか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シ
ート状培地。
【0024】(18)粘着シートと透明フィルムとの接
着部分の一部が他の接着部分より強い粘着力になるよう
に接着されていることを特徴とする、前記(12)〜
(17)項のいずれか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出
用シート状培地。
【0025】(19)粘着シートと透明フィルムとの接
着部分の一部がこの粘着シートの粘着力より強い粘着力
の粘着テープにより接着されていることを特徴とする、
前記(18)項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状
培地。
【0026】(20)前記(1)〜(11)項のいずれ
か1項に記載の培地積層物、または前記(12)〜(1
9)項のいずれか1項に記載のシート状培地に被検体を
接種して培養し、発色の有無を検出することを特徴とす
る黄色ブドウ球菌の検出法。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の培地積層物およびシート状培地は、水溶
性高分子化合物層と多孔質マトリックス層が積層され、
最上面が多孔質マトリックス層であるように構成された
ものである。黄色ブドウ球菌の検出のために必要な培地
成分は、検出感度、経済性、保存安定性などを考慮し
て、多孔質マトリクス層や水溶性高分子化合物層中に含
有させる必要がある。そのため、水溶性高分子化合物層
を2層以上の多層構造とする。このような多層構造をと
ることによって、例えば、共存させた場合に反応しやす
い物質を異なる層に分散させることによって保存安定性
を高めることができるし、また抗生物質などの高価な試
薬を黄色ブドウ球菌が生育する表面近傍の層に配置する
ことによってこれらの試薬の使用量を少なくすることな
どができるなど経済上のメリットもある。
【0028】なお、水溶性高分子化合物層の層数は2〜
7層とすることが好ましい。培地成分を多く用いるよう
な場合には、乾燥の具合などから複数の層に分けて含有
させなければならないが、そのような場合には層の厚み
を薄くすることによって7層くらいまで積層することが
できる。しかしながら、7層を超える層数とすること
は、技術的には問題ないが、多孔質マトリックス層から
離れるに従って含有成分の利用度が低くなる危険性を考
慮しなければならず、経済的な観点からは得策ではな
い。なお、本発明の培地積層物は、多孔質マトリックス
層から最も離れた側の水溶性高分子化合物層に接して台
紙を含んでもよく、また多孔質マトリックス層から最も
離れた側の水溶性高分子化合物層は、水溶性高分子化合
物のみからなる層であってもよい。更に、この水溶性高
分子化合物のみからなる層は、2層以上を重ねることに
よって層の厚みを増すことができる。これらの任意要件
は、製造を容易にし、また製品の強度を高めて取り扱い
を容易にするための対策であり、黄色ブドウ球菌の検知
機能そのものに影響を与えるものではない。
【0029】多孔質マトリックス層としては、目付40
〜100g/m2、通気度70〜240L/(m2・se
c)の物性を有するものが好ましく、特に布帛が目付、
通気度を調整することが可能であるため最も好ましい。
試料液中に存在する黄色ブドウ球菌は、試料液が本発明
の培地積層物またはシート状培地に添加されると、試料
液と共に多孔質マトリックス層全体に均一に分散する
が、水溶性高分子化合物層が徐々に溶解して高粘度溶液
を形成するために水溶性高分子化合物層内部までは入ら
ない。そして、溶解した水溶性高分子化合物層と多孔質
マトリックス層とが一体化する過程で、黄色ブドウ球菌
は多孔質マトリックス層の表面まで押し上げられ、多孔
質マトリックス層の表面またはその近傍にコロニーを形
成する。
【0030】黄色ブドウ球菌の検出には、この菌が持つ
マンニット分解能とジェリー(Gery)らの報告(Me
dical Laboratory Sciences, 46,291-294,1989)に記載
のホスファターゼ活性を利用する。マンニットは、黄色
ブドウ球菌により発酵分解され酸を生成する。このマン
ニット発酵分解能は、黄色ブドウ球菌の特異的性状とさ
れているものである。マンニットの発酵分解に伴い培地
pHが酸性となり、酸性ホスファターゼの酵素活性が高
くなるので、培地中にホスファターゼの発色基質を加え
ておくことにより、コロニーを発色させることができ
る。このとき、同じようにホスファターゼ活性をもつ白
色ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)は、生
理学的にマンニット分解活性がないため発色しにくい。
このような発色による検出を、グリシンや塩化リチウム
や食塩を利用した黄色ブドウ球菌用の選択培地上でおこ
なうことにより、より特異的な黄色ブドウ球菌の検出が
可能となる。
【0031】本発明に使用される多孔質マトリックス層
を形成するための材料として繊維が利用できる。例え
ば、ナイロン繊維,ポリアクリロニトリル繊維,ポリビ
ニルアルコール(PVA)繊維,エチレン酢酸ビニル共
重合体繊維,ポリエステル繊維(親水化処理したポリエ
ステル繊維がより好ましい),ポリオレフィン繊維(親
水化処理したポリオレフィン繊維がより好ましい),お
よびポリウレタン繊維等の合成繊維、レーヨン繊維等の
半合成繊維、羊毛(獣毛),絹,コットン繊維,セルロー
ス繊維およびパルプ繊維等の天然繊維、ガラス繊維等の
無機繊維等があげられる。そして、これらの繊維を用い
て作られた編織布および不織布等の布帛や、上記繊維の
構成素材で作られた多孔質フィルム、スポンジ、多孔質
セラミックス等が多孔質マトリックス層として使用でき
る。なお、目付、通気度の調整が容易な編織布、不織布
等の布帛を用いることが好ましく、不織布の中でも、さ
らに比較的容易に細繊維が得られるメルトブロー製法で
作製した不織布や、分割繊維から製造した極細繊維不織
布が特に好ましく用いられる。これらの繊維のうちナイ
ロン繊維、コットン繊維、セルロース繊維およびレーヨ
ン繊維が好ましく、その中でも特にナイロン繊維が好ま
しく、さらに細繊度の繊維径となるメルトブロー製法で
作製した不織布が好ましい。
【0032】本発明に用いられる多孔質マトリックス層
は、撥水性であってもよいが、親水性または親水化処理
した多孔質マトリックス層を用いる方が、撥水性の多孔
質マトリックス層よりも吸水速度が速くできるため、試
験作業の能率が高くなり好ましい。さらにこれら多孔質
マトリックス層の表面に水溶性物質を塗布しておくこと
により、微生物の分散をさらに向上させることができ
る。水溶性物質としては、ペプトン、酵母エキス、アル
カリ金属の燐酸塩類や炭酸塩類、または塩化ナトリウム
等が好ましく用いられる。これらは、単独または混合し
て多孔質マトリックス層に塗布される。なお、これらの
水溶性物質は粉末状のものを塗布しても良いが、溶液ま
たは懸濁液として塗布することが好ましい。溶液または
懸濁液とするときに用いる溶媒は水溶性物質を溶解また
は部分溶解し、揮発または蒸発するものであればどのよ
うなものでもよいが、水、エタノール、メタノールおよ
びこれらの混合溶媒が好ましい。
【0033】また、持ち運びや拭き取りへの利便性の点
から、上記多孔質マトリックス層は水溶性高分子化合物
層と少なくとも部分的には接着して互いにずれないよう
にしなければならない。さらに、その接着には、多孔質
マトリックス層の水分保持能や水溶性高分子化合物層の
均一性を損なわないような方法が望まれる。このような
目的のために、本発明においては多孔質マトリックス層
と接する水溶性高分子化合物層が未乾燥または半乾燥の
状態のときに多孔質マトリックス層を積層し乾燥する。
このとき、多孔質マトリックス層と接する水溶性高分子
化合物層中の水溶性高分子化合物の濃度は8〜10%、
またその目付が5〜15g/m2であることが好まし
い。
【0034】本発明で用いられる水溶性高分子化合物層
を形成するための材料としては、試料液を加えたときに
試料液中の水により溶解して、40℃で10cps以上
の高粘度を示し、微生物の生育を阻害しないものが好ま
しく用いられる。例えば、ポリビニルアルコール(以
下、「PVA」と略記する。)、セルロース誘導体、ポ
リアクリル酸誘導体、でんぷん誘導体、蛋白質、蛋白質
誘導体、および多糖類等が使用できる。この中でもPV
Aがより好ましく、鹸化度が75〜95%、分子量が2
5000〜250000のPVAが特に好ましい。
【0035】本発明に用いられる培地成分は、酵母エキ
ス、ペプトン類および肉エキス類からなる群から選択さ
れる2種以上の栄養成分、グリシン、塩化ナトリウム、
および塩化リチウムからなる群から選択される1種以上
の選択剤、ホスファターゼの発色基質、マンニット、p
H調節剤、および任意成分としてのフェノールレッドp
H指示薬あるいは黄色ブドウ球菌と他の微生物とを判別
するための抗生物質を含むものである。
【0036】栄養成分は、黄色ブドウ球菌が生育しやす
いものであれば、特に制限されないが、ペプトン類とし
てはペプトンの他、カゼインペプトン、ダイズペプト
ン、肉ペプトン、卵ペプトンなどがあり、肉エキス類に
は、通常のペースト状肉エキスの他、牛脳エキス、牛心
臓エキス、粉末肉エキスまたは魚肉エキスなどがある。
これらの栄養成分は、その使用量が少ない場合には、多
孔質マトリック層に接する水溶性高分子化合物層のみに
含有させてもよいが、その使用量が多い場合には、2層
以上に分散させて含有させるのが、乾燥工程など主とし
て製造上の問題点を回避するために好ましい。
【0037】ホスファターゼの発色基質は、酸性領域に
おいてホスファターゼにより分解され発色団を遊離する
化合物であれば何でもよいが、ハロゲン置換3−オキシ
インドールのリン酸エステルが好ましい。このうち、5
−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸または5
−ブロモ−6−クロロ−3−インドリルリン酸を用いる
ことが特に好ましく、5−ブロモ−4−クロロ−3−イ
ンドリルリン酸の場合は青の発色を、また5−ブロモ−
6−クロロ−3−インドリルリン酸の場合は深紅の発色
を示す。これらの発色基質は、ナトリウム塩、カリウム
塩またはp−トルイジン塩として利用してもよい。ま
た、バイオシンス社(スイス)のSalmonTM−リン
酸塩を用いることもでき、これは紅い発色を示す。ホス
ファターゼの発色基質は、黄色ブドウ球菌のコロニーの
近傍に存在させる必要があるため、多孔質マトリック層
に接する水溶性高分子化合物層に含有させるか、または
この層とその次の層の2層に分散させて用いる。このよ
うにすることは、これらが高価な試薬であるためできる
だけ使用量を少なくしなければならないという経済上の
要求にも合致するものである。
【0038】pH調節剤としては、リン酸カリウム、リ
ン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムな
どが使用できる。ここで、リン酸カリウムはリン酸二カ
リウムおよびリン酸二カリウムとリン酸一カリウムの混
合物を、リン酸ナトリウムはリン酸二ナトリウムおよび
リン酸二ナトリウムとリン酸一ナトリウムの混合物をそ
れぞれ示し、炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウムの他、炭
酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムと炭酸水素ナト
リウムの混合物を、炭酸カリウムは炭酸カリウムの他、
炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムと炭酸水素カリウ
ムの混合物をも示すものであり、これらの塩を組み合わ
せて用いることもできる。特に好ましいものは炭酸ナト
リウムあるいはリン酸水素二カリウムである。なお、p
H調節剤、マンニットおよび選択剤は、栄養成分と同じ
層に含有させて用いるのが普通である。
【0039】以上に説明した培地成分それぞれの使用量
の好ましい範囲を以下に示す。いずれも積層物に対する
目付で表した値である。即ち、0.1〜1g/m2の5
−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸もしくは
その塩、3〜7g/m2のマンニット、0〜7g/m2
酵母エキス、0〜3g/m2の肉エキス、3〜9g/m2
のペプトン、0〜7g/m2のグリシン、5〜40g/
2の塩化ナトリウム、0〜4g/m2の塩化リチウム、
およびpH調節剤としての0.1〜1g/m2の炭酸ナ
トリウムまたは0.2〜4g/m2のリン酸水素二カリ
ウムである。なお、pH調節剤以外についてのこれらの
下限は黄色ブドウ球菌培養・検出のための性能が損なわ
れ始める限界を、また同じくpH調節剤以外についての
上限は黄色ブドウ球菌培養・検出のための性能を保ちな
がら経済的観点から許容できる限界を示すものである
が、どちらもそれらの値を超えたら直ちに影響が表れる
ようなはっきりとした区切り値を示すものではない。
【0040】これら以外に任意成分として、マンニット
発酵分解による培地pH低下を確認するため、0.01
〜0.02g/m2のフェノールレッドpH指示薬を、
あるいは黄色ブドウ球菌と他の微生物とを判別するた
め、例えば0.0004〜0.0006g/m2のバシ
トラシンや0.02〜0.025g/m2のスルファメ
タジンなどの抗生物質を必要に応じて加えてもよい。ま
た、β−ガラクトシダーゼを有するシトロバクター属細
菌やセラチア属細菌との区別のために、ホスファターゼ
用の発色基質とは異なる色の発色となるβ−ガラクトシ
ダーゼ用の発色基質を加えても構わない。例えば、ホス
ファターゼ用の発色基質に青い発色となる5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリルリン酸塩を用いる場合、β
−ガラクトシダーゼ用の発色基質としては、紅い発色と
なるSalmonTM−β−D−ガラクトピラノシドやM
agendaTM−β−D−ガラクトピラノシド(いずれ
も前記のバイオシンス社製)を用いることが望ましい。
また、ホスファターゼ用の発色基質に紅系統の発色とな
る5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリルリン酸
(塩)またはSalmonTM−リン酸塩(バイオシンス
社製)を用いるときには、β−ガラクトシダーゼ用の発
色基質としては、青い発色となる5−ブロモ−4−クロ
ロ−3−インドキシル−β−D−ガラクトピラノシドな
どを用いることが望ましい。上記の薬剤は、pH指示薬
を除き高価な薬剤であるため、ホスファターゼの発色基
質とほぼ同じ層に含有させて用いることが好ましい。
【0041】そして、上述の培地成分は、すべてを同時
に使用しなければならないわけではなく、実用的には種
々の組み合わせで実施することができる。例えば、既存
の培地の成分組成を参考に、本発明の黄色ブドウ球菌検
出用培地の成分組成を決めても構わないのであり、その
例として次のような例を示すことができる。マンニット
発酵性ブドウ球菌検出用のフォーゲル−ジョンソン寒天
基礎培地を参考に、亜テルル酸塩の代わりに塩化ナトリ
ウムを選択剤として用いることにすれば、それぞれ積層
物に対する目付で0.1〜1g/m2の5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドリルリン酸塩、4〜6g/m2
マンニット、2〜6g/m2の酵母エキス、4〜8g/
2のペプトン、4〜6g/m2のグリシン、7〜25g
/m2の塩化ナトリウム、2〜3g/m2の塩化リチウ
ム、および0.4〜0.6g/m2の炭酸ナトリウムも
しくは2〜3g/m2のリン酸水素カリウムからなる組
み合わせが適当である。
【0042】また、マンニット食塩培地用の成分を参考
にすれば、0.3〜0.5g/m2の5−ブロモ−4−
クロロ−3−インドリルリン酸塩、4〜6g/m2のマ
ンニット、4〜6g/m2のペプトン、0.5〜1g/
2の肉エキス、25〜35g/m2の塩化ナトリウム、
および0.1〜0.2g/m2の炭酸ナトリウムもしく
は0.5〜1.5g/m2のリン酸水素カリウムからな
る組み合わせで実施することができる。
【0043】多孔質マトリックス層と複数の水溶性高分
子化合物層とを積層してなる本発明の培地は、より使い
やすくするために、粘着シートに接着し透明フィルムを
被せてシート状培地とすることが好ましい。このシート
状培地は、積層物である培地を該培地より大きな粘着シ
ートの中心部に多孔質マトリックス層が上になるように
接着し、その上に該培地より大きな透明フィルムを多孔
質マトリックス層に接し、かつ該培地と中心部を合わせ
るように被せて、この透明フィルムの該培地からはみ出
している部分を粘着シートの該培地が接着されていない
部分と接着させて構成するものである。なお、ここでい
う中心部は厳密である必要はないし、場合によっては後
述のように目的に応じて意図的にずらすこともあり得
る。更に、シート状培地の少なくとも一部分において、
透明フィルムが粘着シートの端を超えるように構成する
ことも、透明フィルムを開く際の支持部分として利用で
き有効である。
【0044】そして、粘着シートのシートの材質は黄色
ブドウ球菌の生育を阻害しないものであればどのような
もので良いが、透明フィルムを剥がしやすくするために
はある程度の腰が必要であり、曲面などをふき取るため
には柔軟であることが好ましい。ポリエステルフィル
ム、白色ポリエステルフィルム、ポリオレフィン系合成
紙またはポリオレフィンラミネート紙であって、厚さが
0.07〜0.5mmであればこの条件を満たしてい
る。粘着シートに使用する粘着剤も黄色ブドウ球菌の生
育を阻害しないものであればどのようなものでも良い
が、作業性を考えると粘着シートと透明フィルムとを再
接着できさえすれば、粘着力は弱いほど好ましい。ゴム
系およびアクリル系粘着剤が好ましく、再剥離タイプお
よび微粘着タイプアクリル系粘着剤が特に好ましい。
【0045】透明フィルムも生育を阻害しないものであ
ればどのようなものでも良いが、厚みをもった培地が粘
着シートとの間にはいるため、柔軟性が必要である。ポ
リオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム、ナイロ
ンフィルムなどが使用でき、剥がしやすくするために剥
離剤処理を施したものも使用できる。透明フィルムは蓋
としての機能を担うものであり、開け閉めなどの作業性
を考慮するとポリオレフィンフィルムが好ましく、厚さ
20〜100μmのポリプロピレンフィルムが特に好ま
しい。
【0046】透明フィルムを開けるとき、再接着するた
めに一部が剥がれずに残っていることが好ましい。ただ
し、直接スタンプまたはふき取りを行うときは、透明フ
ィルムが付いていると邪魔となることがあるので、完全
に剥がせるようにしておく必要もある。このような要件
を満たすためには、粘着シートと透明フィルムとの接着
部分の一部における粘着力を残りの部分より強くするこ
とが好ましい。これにより一部が接着したまま透明フィ
ルムを開けることができ、剥がしたいときには完全に剥
がすこともできる。
【0047】粘着力の強い部分を作る方法として、粘着
シートと透明フィルムを粘着シートより強い粘着力の別
の粘着テープなどにより接着する方法、粘着シートと透
明フィルムとを一部において両面テープで接着する方
法、粘着シートの一部に粘着シートより粘着力の強い粘
着剤を塗布する方法、透明シートの一部に粘着シートよ
り粘着力の強い粘着剤を塗布する方法などがある。別の
粘着テープで接着するときには、粘着シートと透明シー
トをずらして重ね、粘着シートの粘着剤塗布面と透明フ
ィルムの培地積層物に接していない面に、または粘着シ
ートの裏面と透明フィルムの培地積層物に接した面に別
の粘着シートを接着する方法、および粘着シートと透明
シートをほとんどずらさずに重ね、別の粘着テープを折
り曲げて、粘着シートの裏面と透明フィルムの培地積層
物に接していない面に接着する方法がある。別の粘着テ
ープを折り曲げて、粘着シートの裏面と透明フィルムの
培地積層物に接していない面に接着したときには、透明
フィルムを開けたとき、粘着シートの裏面と透明フィル
ムを接着したまま完全に開きことができ便利である。強
い粘着力の部分は、残り部分の2倍以上の粘着力である
ことが好ましい。
【0048】本発明の培地の作製方法について以下に説
明する。ポリエステル等のフィルムを台紙として用い、
その上に黄色ブドウ球菌生育のための栄養成分、黄色ブ
ドウ球菌以外の微生物の生育を抑える選択剤、ホスファ
ターゼの発色基質、マンニット、pH調節剤、および任
意成分としてのフェノールレッドpH指示薬あるいは黄
色ブドウ球菌と他の微生物とを判別するための抗生物質
等を適宜含む水溶性高分子化合物の水溶液を塗布して乾
燥する工程を繰り返し、最後の水溶性高分子化合物層に
多孔質マトリックス層を重ね合わせて乾燥する。多孔質
マトリックス層を積層して乾燥する工程は、最上層の水
溶性高分子化合物の水溶液を塗布してそのまま又は半乾
燥して多孔質マトリックスを積層するか、最上層の水溶
性高分子化合物層を一旦乾燥後、水または栄養成分等を
含んだ水を加えて湿らせた多孔質マトリックスを積層し
て乾燥する方法でおこなわれる。乾燥後、さらに必要に
応じて多孔質マトリックス層上に水溶性物質を塗布し乾
燥する工程を加えてもよい。
【0049】次に、得られた培地積層物を、台紙として
用いたポリエステル等のフィルムを剥がしまたは剥がさ
ずに、必要に応じて適当な大きさに切断し、袋やシャー
レに入れるなどの措置を施し、60Coガンマ線、エチレ
ンオキサイドガス等により滅菌を施し黄色ブドウ球菌用
培地積層物とする。また、切断した培地積層物を前記説
明のように、培地積層物より大きな粘着シートに接着し
て透明フィルムを被せ、60Coガンマ線、エチレンオキ
サイドガス等により滅菌を施しシート状培地とする。
【0050】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、多孔質マトリックス層の通気度は、JIS L1
912医療用不織布試験方法フラジール形法に準じて測
定した。また、以下の実施例においては、%は特に断ら
ない限り重量%を意味し、単位のmLはミリリットルを
意味する。 実施例1 (第1工程)鹸化度89%、分子量83000のPVA
の10%水溶液1.2gを直径50mmのプラスチック
シャーレ上に均一に拡げ、65℃で2時間半ほど乾燥さ
せてフィルム化した。 (第2工程)その上に、前記のPVAの20%水溶液1
00gに、培地成分を20%含有する溶液(ペプトン
2.7%、酵母エキス2.6%、マンニット2.7%、
グリシン2.7%、塩化リチウム1.3%、塩化ナトリ
ウム8.0%、および蒸留水80.0%からなる溶液)
65.0g、pH調整剤としての0.1g/mL炭酸ナ
トリウム水溶液1.8mL、および5−ブロモ−4−ク
ロロ−3−インドリルリン酸2ナトリウムの0.1g/
mL水溶液1.8mLを加え、よく撹拌して得られた溶
液を0.9g加えてコーンラージ棒にて均一に拡げ、再
び65℃にて1時間乾燥させて積層した。これにより、
積層物に対する目付けで、116g/m2のPVA、
4.8g/m2のペプトン、4.6g/m2の酵母エキ
ス、4.8g/m2のマンニット、4.8g/m2のグリ
シン、2.3g/m2の塩化リチウム、14.1g/m2
の塩化ナトリウム、0.5g/m2の炭酸ナトリウム、
および0.5g/m2の5−ブロモ−4−クロロ−3−
インドリルリン酸2ナトリウムを含有する培地積層物が
得られた。
【0051】(第3工程)この積層物上に、第2工程と
同比率の培地成分を含む前記PVAの8%水溶液0.2
gを加えて素早く拡げた後、直ちに、親水性付与のため
ペプトンを目付0.4g/m2となるように塗布して表
面処理した、目付70g/m2、通気度120L/(m2
・sec)、直径5cmのナイロンメルトブロー不織布
を、親水化処理された表面が上になるように張り合わせ
て65℃で5分間乾燥させた。不織布表面の親水化は、
20g/Lのペプトン水を含浸させた80メッシュサイ
ズ(深さ0.2mm)のグラビア印刷用ロールでその表
面を処理し、110℃で2分間乾燥させることによって
おこなった。
【0052】(第4工程)このようにして直径50mm
のシャーレ中で得た培地積層物をシャーレからはぎ取
り、水溶性高分子化合物層が下にくるようにして直径5
0mm、厚さ50μmのポリエステルフィルム台紙上に
ずれがないように置き、さらにポリエステルフィルム台
紙側を、厚さ100μm、サイズが80mm×90mm
のポリエステル粘着フィルムの中央部分に接着した。そ
してその上に、厚さ0.06mm、サイズが80mm×
95mmのポリプロピレンフィルムをその一端がポリエ
ステル粘着フィルムの端からはみ出すように被せ、エチ
レンオキサイドガス滅菌を行ってからポリプロピレンフ
ィルムを完全に接着し、最後にポリプロピレンフィルム
がはみ出している部分とは反対側の端に、ポリエステル
粘着フィルムの粘着力より強い粘着力を有するバックシ
ーリングテープを、この端部を挟むように接着して黄色
ブドウ球菌検出用シート状培地を作製した。このシート
状培地を以下の使用試験に用いた。
【0053】実施例2 (第1工程)実施例1に記載のPVAの10%水溶液
1.0gを、直径50mmのプラスチックシャーレ上で
均一に拡げ、65℃で2時間半ほど乾燥させてフィルム
化した。 (第2〜4工程)前記PVAの20%水溶液100gに
対し、20%培地溶液(肉エキス0.2%、ペプトン
2.2%、マンニット2.2%、塩化ナトリウム15.
4%、および蒸留水80.0%からなる溶液)70.0
g、pH調整剤としての0.1g/mL炭酸ナトリウム
水溶液0.6mL、および5−ブロモ−4−クロロ−3
−インドリルリン酸2ナトリウムの0.1g/mL水溶
液1.8mLを加えよく撹拌して得られた溶液の1.0
gを、前記第1工程で得られたフィルム上に加えてコー
ンラージ棒にて均一に拡げ、再び65℃にて1時間乾燥
させ積層した。以後、実施例1の第3、4工程と同様に
して黄色ブドウ球菌検出用シート状培地を作製し、使用
試験に用いた。これにより、積層物に対する目付けで、
110g/m2のPVA、0.4g/m2の肉エキス、
4.6g/m2のペプトン、4.6g/m2のマンニッ
ト、31.9g/m2の塩化ナトリウム、0.2g/m2
の炭酸ナトリウム、および0.5g/m2の5−ブロモ
−4−クロロ−3−インドリルリン酸2ナトリウムを含
有する培地積層物が得られた。
【0054】実施例3 (第1工程)400mm×300mm×0.05mmの
ポリエチレンテレフタレート台紙をガラス板に固定し
た。この台紙上に、実施例1に記載のPVAの20%水
溶液を添加して、PVAの乾燥重量が最終的に35g/
2となるようアプリケーターを用い均一厚にコーティ
ングし、110℃で7分乾燥させて台紙に接着されたP
VAフィルムとした。同様の工程をもう一度繰り返すこ
とにより70g/m2の目付となるPVAのフィルム層
を作製した。 (第2工程)次に、第1工程で用いたものと同じ20%
PVA水溶液100gに、30%培地溶液(ペプトン
5.0%、酵母エキス4.9%、マンニット4.9%、
グリシン4.9%、塩化リチウム2.5%、塩化ナトリ
ウム7.4%、炭酸ナトリウム0.4%、および蒸留水
70.0%からなる溶液)50gを加えた溶液を作製し
た。この培地成分を含むPVA溶液を、第1工程で得ら
れたフィルム上に、PVAの乾燥目付が20g/m2
なるようコーティングし、110℃4分乾燥させてフィ
ルム化した。さらに、同様の工程をもう一度繰り返し実
施した。
【0055】(第3工程)上記フィルムの上に、第1工
程で用いたものと同じ20%PVA水溶液100g、第
1工程で用いたものと同じ30%培地溶液20g、5−
ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸2ナトリウ
ムの10%水溶液17g、および蒸留水113gからな
る溶液を、PVAの乾燥目付が6g/m2となるようコ
ーティングし、その上に、該フィルムと同サイズの、実
施例1で用いたものと同じ親水化処理不織布を貼り合わ
せ、110℃3分乾燥させた。これにより、積層物に対
する目付けで、116g/m2のPVA、5.3g/m2
のペプトン、5.2g/m2の酵母エキス、5.2g/
2のマンニット、5.2g/m2のグリシン、2.7g
/m2の塩化リチウム、7.8g/m2の塩化ナトリウ
ム、0.4g/m2の炭酸ナトリウム、および0.5g
/m2の5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン
酸2ナトリウムを含有する培地積層物が得られた。 (第4工程)このようにして作製した培地積層物を直径
50mmの円形にカットし、台紙側を、厚さ100μ
m、サイズが80mm×90mmのポリエステル粘着フ
ィルムの中央部分に接着し、以後、実施例1の第4工程
と同様にしてシート状培地を作製した。このシート状培
地にエチレンオキシドガス滅菌処理(30%ガス濃度、
50%湿度、50℃、1気圧、6時間)をおこない、使
用試験に用いた。
【0056】実施例4(使用試験) バシルス サチリス(Bacillus subtilis)IFO31
34株、バシルス セレウス(Bacillus cereus)IF
O134942株、シトロバクター ディバーサス(Ci
trobacter diversus)JCM1659株、エシェリヒア
コリ(Escherichia coli)IFO13500株、プロ
テウス ミラビィリス(Proteus mirabilis)IFO1
3300株、シュードモナス アエロギノサ(Pseudomo
nas aeruginosa)IFO12689株、ミクロコッカス
ルテウス(Micrococcus luteus)IFO12708
株、スタフィロコッカス エピデルミディス(Staphylo
coccus epidermidis)IFO3762株、IFO129
93株およびIFO13889株、スタフィロコッカス
コーニー(Staphylococcus cohnii)JCM2417
株、スタフィロコッカス キシロサス(Staphylococcus
xylosus)JCM2418株、黄色ブドウ球菌(Staphy
lococcus aureus)JCM2874株、JCM2179
株、JCM2413株およびJCM2151株、食品分
離黄色ブドウ球菌3株(、、)を普通ブイヨンで
培養後、滅菌生理食塩水で数十cfu/mLとなるよう
に希釈し、その1mLを実施例1〜3の黄色ブドウ球菌
用シート状培地に加えて35℃で培養した。比較対照と
してのマンニット食塩寒天培地には、上記培養液を滅菌
生理食塩水で数百cfu/mLとなるように希釈し、そ
の0.1mLを塗布し、35℃で培養した。24時間後
のマンニット食塩寒天培地における菌の発育情況および
実施例1〜3のシート状培地における青色の着色の有無
の結果を表1に示した。「あり」と記載したものが、青
色の着色があったことを示す。マンニット食塩培地の欄
の(赤)はフェノールレッド指示薬の色を示し、(黄)
は培地の黄変を示す。また、「−」は青色の着色が検出
されなかったことを示す。
【0057】実施例3のシート状培地で検出された一部
のグラム陰性桿菌シトロバクターディバーサス(Citrob
acter diversus)JCM1659株は、塩化ナトリウム
濃度を20g/m2まであげることにより、その検出を
抑えることができた。また、一部のブドウ球菌スタフィ
ロコッカス コーニー(Staphylococcus cohnii)JC
M2417株の検出はみられるものの、スタフィロコッ
カス エピデルミディス(Staphylococcus epidermidi
s)IFO3762株、IFO12993株およびIF
O13889株、およびスタフィロコッカス キシロサ
ス(Staphylococcus xylosus)JCM2418株の検出
は抑えることができた。この結果は、本発明のシート状
培地が、黄色ブドウ球菌に対してマンニット食塩寒天培
地と同程度の有効な検出培地になり得ることを示すもの
である。また、本発明のシート状培地は、滅菌工程の5
0℃、6時間の熱に対しても安定であることが判った。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の培地積層物またはシート状培地
を用いることにより、培地の準備が要らなくなる。ま
た、卵黄や亜テルル酸塩を使用していないため長期保存
も可能である。さらに、容積が小さいため保存や培養に
場所をとらず、廃棄物の体積も通常の微生物培地に比べ
大幅に減少できる。これにより、食品や環境中等の黄色
ブドウ球菌検査が簡便に行える。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12Q 1/14 (C12Q 1/14 C12R 1:445) C12R 1:445) Fターム(参考) 4B063 QA01 QQ06 QQ16 QQ18 QQ20 QR41 QR44 QR48 QR49 QR50 QR51 QR58 QR85 QR90 QS24 QS36 QX01 4B065 AA53X BB02 BB12 BB13 BB15 BB19 BB23 BB29 BC41 BC42 CA46 CA54

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質マトリックス層と水溶性高分子化合
    物層とを含み、多孔質マトリックス層から最も離れた側
    の水溶性高分子化合物層に接して台紙を含んでもよい積
    層物であって、この積層物にホスファターゼの発色基質
    およびマンニットを含む培地成分が含有されていること
    を特徴とする黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  2. 【請求項2】多孔質マトリックス層が目付40〜100
    g/m2、通気度70〜240L/(m2・sec)のナ
    イロンメルトブロー不織布であることを特徴とする、請
    求項1に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  3. 【請求項3】水溶性高分子化合物が鹸化度75〜95
    %、分子量25000〜250000のポリビニルアル
    コールであることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  4. 【請求項4】水溶性高分子化合物層が2〜7層であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  5. 【請求項5】多孔質マトリックス層が、その表面にペプ
    トン、酵母エキス、アルカリ金属の燐酸塩類および炭酸
    塩類、および塩化ナトリウムからなる群から選ばれる1
    種以上の成分を、目付で0.3〜3g/m2塗布したも
    のであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  6. 【請求項6】ホスファターゼの発色基質が、ハロゲン置
    換3−オキシインドールのリン酸エステルもしくはその
    塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の黄色ブ
    ドウ球菌検出用培地積層物。
  7. 【請求項7】ハロゲン置換3−オキシインドールのリン
    酸エステルが、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリ
    ルリン酸または5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリ
    ルリン酸である、請求項6に記載の黄色ブドウ球菌検出
    用培地積層物。
  8. 【請求項8】ホスファターゼの発色基質およびマンニッ
    ト以外の培地成分として、酵母エキス、ペプトン類およ
    び肉エキス類からなる群から選択される2種以上の成
    分、グリシン、塩化ナトリウムおよび塩化リチウムから
    なる群から選択される1種以上の選択剤、およびpH調
    節剤を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  9. 【請求項9】培地成分として、それぞれ積層物に対する
    目付で0.1〜1g/m2の5−ブロモ−4−クロロ−
    3−インドリルリン酸もしくはその塩、3〜7g/m2
    のマンニット、0〜7g/m2の酵母エキス、0〜3g
    /m2の肉エキス、3〜9g/m2のペプトン、0〜7g
    /m2のグリシン、5〜40g/m2の塩化ナトリウム、
    0〜4g/m2の塩化リチウム、およびpH調節剤とし
    ての0.1〜1g/m2の炭酸ナトリウムまたは0.2
    〜4g/m2のリン酸水素二カリウムを含むことを特徴
    とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の黄色ブド
    ウ球菌検出用培地積層物。
  10. 【請求項10】培地成分として、それぞれ積層物に対す
    る目付で0.3〜0.5g/m2の5−ブロモ−4−ク
    ロロ−3−インドリルリン酸もしくはその塩、4〜6g
    /m2のマンニット、2〜6g/m2の酵母エキス、4〜
    8g/m2のペプトン、4〜6g/m2のグリシン、7〜
    25g/m2の塩化ナトリウム、2〜3g/m2の塩化リ
    チウム、およびpH調節剤としての0.4〜0.6g/
    2の炭酸ナトリウムまたは2〜3g/m2のリン酸水素
    二カリウムを含むことを特徴とする、請求項9に記載の
    黄色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  11. 【請求項11】培地成分として、それぞれ積層物に対す
    る目付で0.3〜0.5g/m2の5−ブロモ−4−ク
    ロロ−3−インドリルリン酸塩、4〜6g/m2のマン
    ニット、4〜6g/m2のペプトン、0.5〜1g/m2
    の肉エキス、25〜35g/m2の塩化ナトリウム、お
    よびpH調節剤としての0.1〜0.2g/m2の炭酸
    ナトリウムまたは0.5〜1.5g/m2のリン酸水素
    カリウムを含むことを特徴とする、請求項9に記載の黄
    色ブドウ球菌検出用培地積層物。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    培地積層物が、その培地積層物より大きな粘着シートの
    中心部に多孔質マトリックス層が上になるように接着さ
    れ、その上に前記積層物より大きな透明フィルムが多孔
    質マトリックス層に接しかつ前記積層物と中心部を合わ
    せるように被せられ、この透明フィルムの前記積層物か
    らはみ出している部分が粘着シートの前記積層物が接着
    されていない部分と接着されていることを特徴とする黄
    色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  13. 【請求項13】透明フィルムの少なくとも一部が粘着シ
    ートの端からはみ出るように構成されていることを特徴
    とする、請求項12に記載の黄色ブドウ球菌検出用シー
    ト状培地。
  14. 【請求項14】粘着シートがポリエステルフィルム、白
    色ポリエステルフィルム、ポリオレフィン系合成紙また
    はポリオレフィンラミネート紙にアクリル系粘着剤また
    はゴム系粘着剤を塗布したものであることを特徴とす
    る、請求項12または13に記載の黄色ブドウ球菌検出
    用シート状培地。
  15. 【請求項15】粘着シートの厚さが0.07〜0.5m
    mであることを特徴とする、請求項12〜14のいずれ
    か1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  16. 【請求項16】透明フィルムがポリオレフィンフィルム
    または剥離処理ポリオレフィンフィルムであることを特
    徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の黄
    色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  17. 【請求項17】透明フィルムの厚さが20〜100μm
    であることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか
    1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  18. 【請求項18】粘着シートと透明フィルムとの接着部分
    の一部が他の接着部分より強い粘着力になるように接着
    されていることを特徴とする、請求項12〜17のいず
    れか1項に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  19. 【請求項19】粘着シートと透明フィルムとの接着部分
    の一部がこの粘着シートの粘着力より強い粘着力の粘着
    テープにより接着されていることを特徴とする、請求項
    18に記載の黄色ブドウ球菌検出用シート状培地。
  20. 【請求項20】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    培地積層物、または請求項12〜19のいずれか1項に
    記載のシート状培地に被検体を接種して培養し、発色の
    有無を検出することを特徴とする黄色ブドウ球菌の検出
    法。
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