JP2001331181A - 吸音板 - Google Patents

吸音板

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JP2001331181A
JP2001331181A JP2000150742A JP2000150742A JP2001331181A JP 2001331181 A JP2001331181 A JP 2001331181A JP 2000150742 A JP2000150742 A JP 2000150742A JP 2000150742 A JP2000150742 A JP 2000150742A JP 2001331181 A JP2001331181 A JP 2001331181A
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JP
Japan
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sound absorbing
absorbing plate
weight
air layer
sound
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Application number
JP2000150742A
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English (en)
Inventor
Shigeto Kamimura
茂人 上村
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SK Kaken Co Ltd
Original Assignee
SK Kaken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】騒音を低減する既存の吸音板は、ガラス質発泡
骨材やセラミックス粒子と樹脂とを成形、硬化するもの
であるが、十分な吸音性能を得るために板の厚みを大き
くしなければならないという欠点を有している。また、
吸音板の背後に空気層を設け、低周波数側の吸音性能が
高めることができるが、背後空気層の厚みを大きくしな
ければ所望の効果が得られないという欠点もある。 【解決手段】多孔質炭化物及び無機質粒状物に結合剤を
混合し、成形した吸音板であって、その構成比率を、多
孔質炭化物5〜50重量%、無機質粒状物20〜90重
量%、結合剤5〜30重量%とすることにより、背後空
気層が薄くても効果の高い吸音板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物や、道路、
鉄道軌道、トンネル等の防音壁に適用することができる
吸音板に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、住環境への関心が高まっており、近
隣家庭、工場等からの騒音、あるいは自動車、鉄道車両
等から発生する騒音の抑制が望まれている。そこで、こ
れらの騒音を低減する吸音板が各種提案されている。例
えば、特公昭60−26149号公報では、ガラス質発
泡骨材と樹脂とを成形、硬化する吸音板が提案されてい
る。また、特開平5−204385号公報では、ムライ
ト等のセラミックス粒子を用いた吸音板が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の吸音板は、必ずしも吸音性能が十分とは言えず、吸音
性能を発揮させるために板の厚みを大きくしなければな
らないという欠点を有している。また、一般に、吸音板
の背後に空気層を設けることで低周波数側の吸音性能が
高まることが知られているが、前記公報の吸音板を用い
た場合はいずれも、背後空気層の厚みを大きくしなけれ
ば所望の効果が得られないという欠点もある。
【0004】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、吸音性能が高く、吸音板自体の厚み、さらには背
後空気層の厚みを小さくしても十分な吸音性能を有する
吸音板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】即ち、本発明は、 1.多孔質炭化物及び無機質粒状物に結合剤を混合し、
成形した吸音板であって、その構成比率が、多孔質炭化
物5〜50重量%、無機質粒状物20〜90重量%、結
合剤5〜30重量%であることを特徴とする吸音板。 2.多孔質炭化物が竹炭粒状物である1.に記載の吸音
板。を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態と
ともに詳細に説明する。
【0008】多孔質炭化物は、本発明吸音板の高い吸音
性能を発揮させるために必須の成分である。多孔質炭化
物としては、例えば、木炭、竹炭の他、鋸屑、パルプ廃
液、やし殻、石炭、コークス、石油ピッチ等の炭化物が
あげられる。多孔質炭化物の粒子径は、5mm以下、好
ましくは0.3〜1.2mmの範囲のものを使用するこ
とができる。粒子径がこのような範囲を外れると、吸音
性能が低下する傾向となる。多孔質炭化物のかさ比重は
0.1〜0.8g/cmのものを使用することが好ま
しい。0.1g/cmより小さい場合は粒子強度が不
十分となり、0.8g/cmより大きい場合は吸音板
の軽量化に対し不利である。
【0009】多孔質炭化物として、本発明では特に竹炭
粒状物を好ましく使用することができる。竹炭は、モウ
ソウチク、マダケ、ハチク、ネマガリダケ等の各品種の
竹を、通常300〜1000℃で炭化し、消火・冷却す
ることにより得られるものである。竹炭は、通常、20
0〜300m/g程度の比表面積を有する多孔質体で
あり、その孔が連通状であること、孔の断面がハニカム
管状であること、孔の大きさがオングストロームオーダ
ーからミクロンオーダーにわたり、様々な大きさの孔を
有すること、というような特徴を有している。このよう
な竹炭粒状物を使用することにより、一段と優れた吸音
特性を得ることができ、吸音板の薄厚化にも極めて有効
となる。
【0010】無機質粒状物は、本発明の吸音板の吸音性
能と強度との均衡を保持するための成分である。無機質
粒状物としては、各種天然石、珪砂、ガラス、各種セラ
ミックスの他に、黒曜石、真珠石、抗化石、シラス等の
天然石の発泡粒状物、ガラス、各種セラミックスの発泡
粒状物、パーライト、軽石、中空バルーン等の軽量粒状
物を使用することができる。このうち特に、発泡粒状物
が好ましく用いられる。無機質粒状物の粒子径は、5m
m以下、好ましくは0.3mm〜1.2mmのものを使
用することができる。粒子径がこのような範囲を外れる
と、吸音性能が低下する傾向となる。無機質粒状物のか
さ比重は0.05〜1g/cmのものを使用すること
が好ましい。0.05g/cmより小さい場合は粒子
強度が不十分となり、1g/cmより大きい場合は吸
音板の軽量化に対し不利である。
【0011】結合剤は、前記多孔質炭化物及び無機質粒
状物を結合させるもので、有機系、無機系の各種結合剤
を使用することができる。有機系結合剤としては、例え
ば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等があげら
れる。無機系結合剤としては、例えば、ポルトランドセ
メント、高炉セメント、フライアッシュセメント、水ガ
ラス等があげられる。本発明では、特に、加工性、難燃
性の点からフェノール樹脂の使用が好ましい。
【0012】本発明吸音板における上記各成分の構成比
率は、多孔質炭化物5〜50重量%、無機質粒状物20
〜90重量%、結合剤5〜30重量%(固形分換算)で
ある。多孔質炭化物が5重量%より少ない場合は、高い
吸音性能を得ることができず、50重量%より多い場合
は、十分な板の強度が得られない。無機質粒状物が20
重量%より少ない場合は、板の強度が不足し、90重量
%より多い場合は、吸音性能の向上効果が不十分とな
る。結合剤が5重量%より少ない場合は、粒状物が脱離
するおそれがあり、30重量%より多い場合は、吸音性
が低下することとなる。
【0013】本発明では、前記成分の他に、ガラス繊
維、ロックウール、カーボン繊維、シリカ−アルミナ繊
維、パルプ繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、
ビニロン繊維、ポリエステル繊維等の繊維類を混合する
こともできる。繊維類の混合比率は、多孔質炭化物、無
機質粒状物、及び結合剤の合計乾燥重量に対し、通常、
0.2〜3.0重量%である。
【0014】本発明吸音板の製造方法は特に限定され
ず、公知の製造方法を採用することができる。例えば、
多孔質炭化物及び無機質粒状物に結合剤を混合したもの
を金型等に入れ、乾燥成形、加圧成形、加熱成形等を行
うことにより製造することができる。
【0015】吸音板の厚みは、所望の吸音特性が得られ
るように適宜決定することができるが、通常5〜50m
mである。特に本発明では、従来の吸音板に比べて薄い
厚みであっても、同等の吸音特性を得ることができる。
【0016】本発明吸音板には、シート状、マット状、
ネット状の繊維層、無機粒状物等を主成分とする補強
層、あるいは金属線、鉄筋、等を積層することも可能で
ある。このような層を積層することにより吸音板の強度
を高めることができる。
【0017】本発明吸音板にアルコキシシラン等を主成
分とする撥水剤を塗付することは、水や湿気による吸音
性能の低下を抑制する手段として好ましいものである。
また、成形前に、予め多孔質炭化物や無機質粒状物を撥
水剤で処理することによっても、同様の効果を得ること
ができ好ましい。
【0018】本発明吸音板を設置する際には、コンクリ
ート、木材等の剛体に直接密着する方法、剛体との間に
空気層を設けて設置する方法、複数枚の吸音板を空気層
を介して設置する方法等種々の方法を採用することがで
きる。特に本発明では、空気層を設ける場合、従来の吸
音板に比べ、該空気層の厚みが薄くても同等の吸音特性
を得ることができる。
【0019】本発明吸音板は、多孔質炭化物及び無機質
粒状物を特定量複合化する点が大きな特徴であり、これ
により優れた吸音特性を発揮し、さらには吸音板自体、
あるいは背後空気層を薄厚化できるという効果を有する
ものである。特に、多孔質炭化物として竹炭粒状物を用
いた場合は、一段と優れた性能を発揮することができ
る。これは竹炭の孔が連通状であること、その孔の断面
がハニカム管状であること、さらには孔の大きさがオン
グストロームオーダーからミクロンオーダーにわたり、
様々な大きさの孔を有すること、というような特徴が、
有利にはたらくものと推測される。
【0020】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。
【0021】(実施例1)粒径0.3〜1.2mmの竹
炭粒状物、粒径0.3〜1.2mmの発泡ガラス粒子、
及び粉末フェノール樹脂を、それぞれ30重量%、60
重量%、10重量%で混合したものを、圧力880kP
aで10秒間加圧した後、160℃下で30分乾燥する
ことによって10mm厚の吸音板Aを作製した。
【0022】(実施例2)粒径0.1〜5.0mmの竹
炭粒状物、粒径0.3〜1.2mmの発泡ガラス粒子、
及び粉末フェノール樹脂を、それぞれ30重量%、60
重量%、10重量%で混合したものを、圧力880kP
aで10秒間加圧した後、160℃下で30分乾燥する
ことによって10mm厚の吸音板Bを作製した。
【0023】(実施例3)粒径0.1〜5.0mmの竹
炭粒状物、粒径0.2〜1.2mmのパーライト、及び
粉末フェノール樹脂を、それぞれ10重量%、80重量
%、10重量%で混合したものを、圧力880kPaで
10秒間加圧した後、160℃下で30分乾燥すること
によって10mm厚の吸音板Cを作製した。
【0024】(比較例1)粒径0.3〜1.2mmの発
泡ガラス粒子、及び粉末フェノール樹脂を、それぞれ9
0重量%、10重量%で混合したものを、圧力880k
Paで10秒間加圧した後、160℃下で30分乾燥す
ることによって10mm厚の吸音板Dを作製した。
【0025】(試験方法)ASTM E1050の2マ
イクロホン法に準じ、100〜4000Hzの周波数範
囲で垂直入射吸音率を測定した。試験装置としては、2
マイクロホンインピーダンス測定管4206型(ビュル
エル・ケアー社製)を使用した。それぞれの吸音板につ
いて背後空気層を設けない場合と、20mmの背後空気
層を設けた場合の吸音率を測定した。
【0026】(結果)図1〜図4に測定結果を示す。竹
炭粒状物を複合化した本発明吸音板A、B、及びCで
は、背後空気層を設けない場合、20mmの背後空気層
を設けた場合のいずれにおいても、吸音板Dに比べて特
に低周波数領域において高い吸音性能を示した。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、吸音性能が高く、吸音
板自体の厚み、さらには背後空気層の厚みを小さくして
も十分な吸音性能を有する吸音板を得ることができる。
また、本発明吸音板は、特定の粒状物を複合化している
ことにより十分な強度をもった成形板とすることがで
き、さらには、吸音板の軽量化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の垂直入射吸音率の結果を示す
グラフである。
【図2】本発明実施例2の垂直入射吸音率の結果を示す
グラフである。
【図3】本発明実施例3の垂直入射吸音率の結果を示す
グラフである。
【図4】本発明比較例1の垂直入射吸音率の結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
A 吸音板A A’ 吸音板Aにおいて20mmの背後空気層を設けた
場合 B 吸音板B B’ 吸音板Bにおいて20mmの背後空気層を設けた
場合 C 吸音板C C’ 吸音板Cにおいて20mmの背後空気層を設けた
場合 D 吸音板D D’ 吸音板Dにおいて20mmの背後空気層を設けた
場合
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/86 G10K 11/16 D G10K 11/16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質炭化物及び無機質粒状物に結合剤を
    混合し、成形した吸音板であって、その構成比率が、多
    孔質炭化物5〜50重量%、無機質粒状物20〜90重
    量%、結合剤5〜30重量%であることを特徴とする吸
    音板。
  2. 【請求項2】多孔質炭化物が竹炭粒状物である請求項1
    に記載の吸音板。
JP2000150742A 2000-05-23 2000-05-23 吸音板 Pending JP2001331181A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7807264B2 (en) * 2007-09-19 2010-10-05 Chung Shan Institute Of Science And Technology, Armaments Bureau, M.N.D. Electromagnetic wave absorption material and manufacturing method thereof
JP2015140799A (ja) * 2014-01-30 2015-08-03 株式会社Jedi 内燃機関用燃料活性化装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7807264B2 (en) * 2007-09-19 2010-10-05 Chung Shan Institute Of Science And Technology, Armaments Bureau, M.N.D. Electromagnetic wave absorption material and manufacturing method thereof
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