JP2001329568A - 作業機の熱交換器の目詰防止装置 - Google Patents

作業機の熱交換器の目詰防止装置

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JP2001329568A JP2000149958A JP2000149958A JP2001329568A JP 2001329568 A JP2001329568 A JP 2001329568A JP 2000149958 A JP2000149958 A JP 2000149958A JP 2000149958 A JP2000149958 A JP 2000149958A JP 2001329568 A JP2001329568 A JP 2001329568A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空冷式のラジエータ、オイルクーラなどの熱
交換器を備える作業機において、熱交換器に詰まるゴミ
などを人手によることなく自動的に除去することがで
き、熱交換器の目詰まりを自動的に防止することができ
るようにした、作業機の熱交換器の目詰防止装置を提供
する。 【解決手段】 熱交換器に流す冷却風を生成する常時は
回転方向が正転状態のファンを逆転状態に切換可能に駆
動する駆動手段と、この駆動手段を制御する制御手段と
を備え、制御手段によってファンを逆転させ冷却風の流
れる方向を逆にして、ゴミなどを吹き飛ばして除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業機の熱交換器
の目詰防止装置、さらに詳しくは、油圧ショベルなどの
作業機における、ラジエータなどの熱交換器の目詰防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11を参照して説明すると、作業機の
典型例である全体を番号2で示す油圧ショベルは、下部
走行体3と、下部走行体3上に実質上鉛直に延びる旋回
軸線4を中心として旋回自在に支持された上部旋回体5
と、上部旋回体5に上下方向に揺動自在に支持された作
業アーム6とを備えている。作業アーム6は、上部旋回
体5に上下方向に揺動自在に支持されたブーム6a、上
部旋回体5とブーム6aとの間に介在されたブーム作動
シリンダ6b、ブーム6aの先端に上下方向に揺動自在
に連結されたアーム6c、ブーム6aとアーム6cとの
間に介在されたアーム作動シリンダ6d、アーム6cの
先端に上下方向に揺動自在に連結されたバケット6e、
及びアーム6cとバケット6eとの間に介在されたバケ
ット作動シリンダ6fを備えている。
【0003】図11とともに図12を参照して説明する
と、油圧ショベル2は、上述のブーム作動シリンダ6
b、アーム作動シリンダ6d、バケット作動シリンダ6
f、さらに上部旋回体5を旋回駆動する旋回モータ7、
下部走行体3の走行装置を駆動する左右一対の走行モー
タ8a、8bなどの油圧アクチュエータを、作動制御す
るための油圧制御装置を備えている。油圧制御装置は、
作動油のタンク9と、エンジン10によって駆動される
一対の可変容量型の油圧ポンプであるアクチュエータ用
ポンプ11a、11bと、その吐出油を制御して油圧ア
クチュエータに供給するコントロールバルブ12とを備
えている。コントロールバルブ12は、油圧アクチュエ
ータの各々に対応しオペレータによって操作される複数
個の方向制御弁を備えている。エンジン10はその冷却
水を冷やすためのラジエータ14を備え、油圧制御装置
は作動油を冷却するためのオイルクーラ15を備えてい
る。
【0004】ラジエータ14、オイルクーラ15などの
熱交換器は、熱交換器を流れる冷却水、作動油などの流
体を冷却風によって冷やす空冷式で構成されている。そ
して冷却風を生成するためのファン16がエンジン10
の出力軸に直結、あるいはベルト手段などを介して連結
されている。冷却風は熱交換器の放熱フィンの間を通し
て流され、加熱した冷却水、作動油は熱交換されて冷却
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおりの形態
の熱交換器を備える作業機には、次のとおりの解決すべ
き問題がある。
【0006】すなわち、ファン16はエンジン10の回
転方向が一定であるのでその回転方向が一定であり、ラ
ジエータ14、オイルクーラ15などの熱交換器に流れ
る冷却風の流れの方向が一方向である。そのために、熱
交換器にゴミなどが一旦詰まると冷却風の風路が狭めら
れ目詰状態になり冷却効率が悪くなり、冷却が追いつか
なくなって、作動油、冷却水などがオーバヒートしてし
まう。したがって、目詰まり、オーバヒートを防ぐため
には、熱交換器の定期的な、あるいは作業環境条件によ
ってはタイムリーな清掃が必要である。この清掃は人手
によって圧縮空気、水道水などを吹き付けて、またブラ
シなどにより擦り落とすことにより行われる。作業機が
廃棄物処理場、ゴミの埋め立て処理場などの、粉塵、ゴ
ミなどが多い環境で稼働する場合には、特にゴミ詰まり
が頻繁に発生するために、作業機を停め作業を停止し
て、熱交換器の清掃を頻繁に行わなくてはならない。清
掃には時間を要するので、作業機による作業の能率も悪
くなる。
【0007】熱交換器の清掃を容易に行うことができる
ようにするために、改良された作業機においては、熱交
換器が収容された部分のカバー類を清掃作業時に簡単に
開放することができるようにしたり、熱交換器そのもの
を傾けたり移動させたりすることができるようにしてい
る。しかしながら、清掃の作業は比較的容易にはなるも
のの、清掃作業が必要なことに変わりはない。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、空冷式のラジエータ、オイルク
ーラなどの熱交換器を備える作業機において、熱交換器
に詰まるゴミなどを人手によることなく自動的に除去す
ることができ、熱交換器の目詰まりを自動的に防止する
ことができるようにした、作業機の熱交換器の目詰防止
装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、流体を冷却する空冷式の熱交換器と、該熱交換器
に流す冷却風を生成するファンとを備える作業機におい
て、常時は回転方向が正転状態の該ファンを逆転状態に
切換可能に駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する
制御手段とを備えている、ことを特徴とする作業機の熱
交換器の目詰防止装置である。
【0010】そして、熱交換器に流す冷却風を生成する
ファンの回転方向を制御手段によって逆転状態にするこ
とにより、冷却風の流れの方向を逆にして、熱交換器に
詰まったゴミなどを吹き飛ばし熱交換器の目詰まりを防
止する。
【0011】請求項2に記載された発明は、請求項1記
載の熱交換器の目詰防止装置において、該制御手段は、
入力手段と、その出力信号に基づいて該駆動手段を制御
するコントローラとを備えている。
【0012】そして、入力手段によってファンを逆転状
態にする条件を入力し、コントローラによってファンの
駆動手段を制御する。
【0013】請求項3に記載された発明は、請求項2記
載の熱交換器の目詰防止装置において、該入力手段は、
該流体の温度を検出する温度検出手段を備え、該駆動手
段は、該ファンの回転速度を変更可能に駆動し、該コン
トローラは、該熱交換器の目詰状態を判定するための該
流体の目標温度と、該検出手段による検出温度とに基づ
いて、該検出温度が目標温度よりも低い状態において
は、該検出温度と目標温度との差が小さいほど該ファン
の回転速度を大きくするように該駆動手段を制御する。
【0014】そして、入力手段によって冷却される流体
の温度を検出し、検出温度が熱交換器の目詰状態に至ら
ない低い温度のときにはファンの回転速度を低くして冷
却風の風量を下げ、また熱交換器にゴミなどが詰まるチ
ャンスも少なくし、検出温度の上昇にともないファンの
回転速度を上げて冷却風を多く流すようにする。
【0015】請求項4に記載された発明は、請求項2又
は3記載の熱交換器の目詰防止装置において、該入力手
段は、該ファンの回転方向を所定の時間、所定の間隔で
逆転状態にするように該コントローラに指令する逆転設
定手段を備えている。
【0016】そして、入力手段によってファンを所定の
時間、所定の間隔で逆転させるように設定し、冷却風の
流れの方向を所定の時間、所定の間隔で逆方向にして熱
交換器に詰まったゴミなどを吹き飛ばす。
【0017】請求項5に記載された発明は、請求項2又
は3記載の熱交換器の目詰防止装置において、該入力手
段は、該熱交換器の冷却風の入口及び出口の差圧を検出
する差圧検出手段と、該ファンの回転速度を検出する回
転速度検出手段とを備え、該コントローラは、検出され
た差圧及び回転速度に基づいて該熱交換器の目詰状態を
判定し、目詰状態のときには該ファンの回転方向を所定
の時間逆転状態にするように該駆動手段を制御する。
【0018】そして、入力手段によってファンの回転速
度及び熱交換器の冷却風の入口及び出口の差圧を検出
し、コントローラにより熱交換器の目詰まりが判定され
ると、ファンを所定の時間逆転させて冷却風の流れの方
向を逆方向にし、熱交換器に詰まったゴミなどを吹き飛
ばす。
【0019】請求項6に記載された発明は、請求項3記
載の熱交換器の目詰防止装置において、該コントローラ
は、該温度検出手段の検出温度が目標温度を越えたとき
には、該ファンの回転方向を所定の時間逆転状態にする
ように該駆動手段を制御するものである。
【0020】そして、熱交換器を流れる流体の温度によ
って熱交換器が目詰状態であることが判定されると、フ
ァンを所定の時間逆転させて冷却風の流れの方向を逆方
向にして熱交換器に詰まったゴミなどを吹き飛ばす。
【0021】請求項7に記載された発明は、請求項4か
ら6までのいづれかに記載の熱交換器の目詰防止装置に
おいて、該ファンは、回転方向が逆転状態のときには最
大回転速度で駆動される。
【0022】そして、ファンが逆転状態のときには冷却
風の風量を最大にし熱交換器に詰まったゴミなどを吹き
飛ばし易くする。
【0023】請求項8に記載された発明は、請求項4か
ら7までのいづれかに記載の熱交換器の目詰防止装置に
おいて、該熱交換器は、該作業機のエンジンにより駆動
される油圧ポンプにより吐出される作動油を冷却するた
めのオイルクーラを備え、該制御手段は、該ファンの回
転方向が逆転状態のときには該油圧ポンプの出力馬力を
制限する出力設定手段を備えている。
【0024】そして、熱交換器が目詰状態のときには油
圧ポンプの出力馬力、すなわち吐出油量などを減らし
て、作動油による発熱、エンジン負荷による冷却水の発
熱などを減らすようにする。
【0025】請求項9に記載された発明は、請求項2か
ら8までのいづれかに記載の熱交換器の目詰防止装置に
おいて、該入力手段は、該コントローラを介して手動に
より該ファンの回転方向を随意に逆転状態にすることが
できる手動逆転操作手段を備えている。
【0026】そして、作業機のオペレータが熱交換器の
目詰状態、ゴミの引っ掛かり具合などを見て、必要に応
じ随意にファンを逆転させ、ゴミなどを除去することが
できるようにする。
【0027】請求項10に記載された発明は、請求項1
から9までのいづれかに記載の熱交換器の目詰防止装置
において、該制御手段は、該ファンの回転方向が逆転状
態のときには逆転状態であることを示す逆転報知手段を
備えている。
【0028】そして、ファンが逆転状態であることを適
宜の報知手段、例えば運転席のパネル上のランプの点灯
などによって作業機のオペレータに知らせることができ
るようにする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
作業機の熱交換器の目詰防止装置の好適実施形態を図示
している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
なお、図1〜図10において図11及び図12と実質上
同一の部分には同一の符号が付されている。また、その
説明は原則として省略されている。
【0030】第1の実施の形態について図1〜図3を参
照して説明する。図1を参照して説明すると、熱交換器
の目詰防止装置は、熱交換器であるラジエータ14及び
オイルクーラ15に流す冷却風を生成する常時は正転状
態のファン16の回転方向を逆転可能に駆動する駆動手
段17と、駆動手段17を制御する制御手段18とを備
えている。ラジエータ14及びオイルクーラ15は冷却
風が両者を順次に通過するように配設され、ファン16
の側にラジエータ14が位置付けられている。ファン1
6は、冷却風の流れの方向を正転及び逆転で逆の方向に
生成する。正転状態のファン16からの冷却風はオイル
クーラ15、ラジエータ14の順で流れ、逆転状態のフ
ァン16による冷却風はラジエータ14、オイルクーラ
15の順で逆方向に流れる。
【0031】制御手段18は、入力手段19と、その出
力信号に基づいて駆動手段17を制御するコントローラ
20とを備えている。入力手段19は、ラジエータ14
及びオイルクーラ15を流れる流体の温度を検出する温
度検出手段21と、ファン16の回転方向を所定の時
間、所定の間隔で逆転状態にするようにコントローラ2
0に指令する逆転設定手段22とを備えている。入力手
段19はさらに、手動によってファン16の回転方向を
随意に逆転状態に設定可能な手動逆転操作手段である手
動逆転操作器23を備えている。さらに制御手段18
は、コントローラ20に接続されファン16の回転方向
が逆転状態であることを示す逆転報知手段である逆転報
知器24を備えている。
【0032】駆動手段17は、ファン16が連結され正
転及び逆転が可能な固定容量の油圧モータで構成された
冷却用モータ25と、エンジン10により駆動される可
変容量斜板型の油圧ポンプで構成された冷却用ポンプ2
6と、コントローラ20からの出力信号により冷却用ポ
ンプ25の吐出油量を制御する可変制御器である斜板制
御器26aと、冷却用ポンプ26の吐出油を冷却用モー
タ25の一対のポートの各々にコントローラ20からの
出力信号によって切換え接続する電磁方向切換弁27
と、電磁方向切換弁27と冷却用モータ25とを結ぶ一
対の油路28a、28bと、油路28a、28bの間に
介在された真空防止弁であるチェック弁29と、冷却用
ポンプ26の吐出油の圧力を規定するリリーフ弁30と
を備えている。
【0033】ファン16の回転は、電磁方向切換弁27
を切換えることにより回転方向が正転状態又は逆転状態
に切換えられ、冷却用ポンプ26の吐出油量を斜板制御
器26aによって変えることにより回転速度が変更され
る。電磁方向切換弁27は、二位置の切換弁で構成さ
れ、常時はファン16を正転状態にする位置にばね力に
よって付勢され位置付けられており(図1に示す状
態)、コントローラ20からの信号が入力されていると
きにのみ他方の位置、すなわちファン16を逆転状態に
する位置に位置付けられる。
【0034】温度検出手段21は、オイルクーラ15に
流れる作動油の温度を作動油のタンク9において検出し
その信号をコントローラ20に出力する作動油温度検出
器21aと、ラジエータ14に流れる冷却水の温度をエ
ンジン10とラジエータ14とを結ぶ管路において検出
しその信号をコントローラ20に出力する冷却水温度検
出器21bとを備えている。
【0035】逆転設定手段22は、駆動手段17の冷却
用モータ25を所定の時間、所定の間隔で逆転するよう
にコントローラ20に指令する逆転間隔設定器22a及
び逆転時間設定器22bを備えている(逆転時間及び逆
転間隔の設定については後に詳述する)。
【0036】手動逆転操作器23は、手動操作するとフ
ァン16の回転方向を随意に所定の時間逆転状態に設定
する。また、逆転報知器24は、駆動手段17によるフ
ァン16の逆転状態を運転席のオペレータに知らせるよ
うに、作業機の形態、作業の条件などに応じて適宜の手
段、例えばランプの点灯、モニタ画面の表示、あるいは
警報音の発信などが、一個あるいは複数個組合わされて
用いられる。
【0037】主として図2を参照してコントローラ20
を説明すると、コントローラ20は、ラジエータ14の
目詰状態を判定するための冷却水の上限の目標温度を設
定する冷却水目標温度設定器31、冷却水目標温度設定
器31と冷却水温度検出器21bの出力を比較する比較
器32、比較器32で求められた温度偏差に基づいて制
御演算を行うPI制御器33、オイルクーラ15の目詰
状態を判定するための作動油の上限の目標温度を設定す
る作動油目標温度設定器34、作動油目標温度設定器3
4と作動油温度検出器21aの出力を比較する比較器3
5、比較器35で求められた温度偏差に基づいて制御演
算を行うPI制御器36、並びにPI制御器33とPI
制御器36の出力を比較して大きい値を選択する最大値
選択器37を備えている。そして、最大値選択器37か
らは温度偏差に応じた信号が出力される。
【0038】コントローラ20はまた、逆転間隔設定器
22a及び逆転時間設定器22bの設定信号を基に一定
間隔ごとに一定時間逆転信号を出力するタイマ38、並
びに手動逆転操作器23の出力とタイマ38の論理和を
出力するOR演算器39を備えている。タイマ38は、
逆転間隔設定器22a及び逆転時間設定器228bの設
定信号に基づいて、図3に示すように一定間隔毎に一定
時間逆転信号を出力する。タイマ38には、作業機の稼
働環境などに基づいて、逆転の時間及び間隔が予め入力
される。
【0039】コントローラ20はさらに、冷却用ポンプ
26の斜板制御器26aを最大吐出流量状態の最大斜板
状態に設定する最大斜板指令設定器40、常時は最大値
選択器37の信号を選択しOR演算器39の出力信号に
より最大斜板指令設定器40の信号を選択する信号選択
器41、信号選択器41の出力信号に基づいて斜板制御
器26aを駆動する比例弁駆動器42、並びにOR演算
器39の出力に基づいて電磁方向切換弁27を切換える
電磁弁駆動器43を備えている。逆転報知器24はOR
演算器39の出力に基づいて駆動される。
【0040】図1〜図3、主として図2を参照して上述
の第1の実施の形態の作用を説明する。
【0041】(1)作業機が運転されると、コントロー
ラ20において、冷却水目標温度設定器31と冷却水温
度検出器21bの出力が比較器32で比較され、求めら
れた温度偏差に基づいてPI制御器33で制御演算が行
われる。同様に、作動油目標温度設定器34と作動油温
度検出器21aの出力が比較器35で比較され、求めら
れた温度偏差に基づいてPI制御器36で制御演算が行
われる。PI制御器33とPI制御器36の出力は最大
値選択器37に入力され、大きい方の値が選択されて、
信号選択器41に出力される。
【0042】(2)信号選択器41は、ファン16が正
転状態にある作業機の通常の運転時においては、最大信
号選択器37の信号を選択し、比例弁駆動器42を介し
て斜板制御器26aを駆動し冷却用ポンプ26の吐出油
量が調整され、冷却用モータ25の回転速度すなわちフ
ァン16の回転速度が、検出温度と目標温度との差が小
さいほど大きくなるようにし、冷却水温度及び作動油温
度が規定の温度以上に上昇しないように制御される。
【0043】(3)OR演算器39は手動逆転操作器2
3の信号とタイマ38の信号の論理和を出力するので、
タイマ38が予め設定された時間になりON信号を出力
するとOR演算器39からON信号が出力され、ON信
号は電磁弁駆動器43を介して電磁方向切換弁27を切
換え冷却用モータ25の回転を逆転させ、ファン16の
回転を逆転状態にする。同時に、OR演算器39からの
ON信号により信号選択器41が切換えられ最大斜板指
令設定器40の信号が選択され、比例弁駆動器42を介
して冷却用ポンプ26の斜板制御器26aに最大指令が
出力され、冷却用モータ25すなわちファン16が最大
回転速度で回転される。この時、OR演算器39の出力
により逆転報知器24が駆動され、オペレータにファン
16が逆転状態にあることが知らされる。
【0044】(4)上述のように、逆転設定手段22に
より設定されたタイマ38によりラジエータ14及びオ
イルクーラ15には、所定の間隔で所定の時間、通常と
は逆方向の冷却風が最大の風量で流れるので、ラジエー
タ14、オイルクーラ15などの熱交換器に詰まったゴ
ミなどが吹き飛ばされ除去される。
【0045】(5)さらに、手動逆転操作器23をオペ
レータが随意に、例えば熱交換器にゴミなどの詰まり、
引っ掛かりなどが見出された時などに操作すると、OR
演算器39を介して電磁弁駆動器43にON信号が出力
され、電磁方向切換弁27が切換えられ、冷却用モータ
25が逆転される。同時に、OR演算器39の出力によ
り、信号選択器41が切換えられ、最大斜板指令設定器
40の信号が選択され、比例弁駆動器42を介して斜板
制御器26aが駆動され冷却用ポンプ26の吐出油量が
最大になりファン16が最大回転速度で回転される。
【0046】したがって、第1の実施の形態による目詰
防止装置によれば、冷却風を送るファン16を自動的に
所定の間隔で所定の時間、あるいは手動で任意の時間、
逆転状態にさせ冷却風の流れる方向を逆向きにし、かつ
風量を最大にして熱交換器に詰まったゴミなどを吹き飛
ばすことができる。そして、熱交換器の目詰まり、オー
バヒートを防止することができる。また、人手でゴミな
どを熱交換器から除去する作業も省けるので、作業機に
よる作業の能率も向上する。
【0047】第2の実施の形態について図4〜図6を参
照して説明する。図4を参照して説明すると、熱交換器
の目詰防止装置は、熱交換器であるラジエータ14及び
オイルクーラ15に流す冷却風を生成する常時は正転状
態のファン16の回転方向を逆転可能に駆動する駆動手
段17と、駆動手段17を制御する制御手段44とを備
えている。
【0048】駆動手段17は、上述の第1の実施の形態
におけるものと同じである。また、ファン16、ラジエ
ータ14、オイルクーラ15の配置、冷却風の流れの方
向なども第1の実施の形態と同じである。したがって、
これらについての説明は省略されている。
【0049】制御手段44は、入力手段45と、その出
力信号に基づいて駆動手段17を制御するコントローラ
46とを備えている。入力手段45は、ラジエータ14
及びオイルクーラ15を流れる流体の温度を検出する温
度検出手段21と、ラジエータ14及びオイルクーラ1
5の冷却風の入口及び出口の差圧を検出する差圧検出手
段である差圧検出器47と、ファン16の回転速度を検
出する回転速度検出手段である回転速度検出器48とを
備えている。入力手段45はまた、手動によりファン1
6の回転方向を随意に逆転状態にすることができる手動
逆転操作器23を備えている。さらに制御手段44は、
コントローラ46に接続されファン16の回転方向が逆
転状態であることを示す逆転報知手段である逆転報知器
24を備えている。
【0050】温度検出手段21、手動逆転操作器23及
び逆転報知器24は、上述の第1の実施の形態における
ものと同じである。したがって、これらについての説明
も省略されている。
【0051】差圧検出器47は、ファン16の正転状態
における熱交換器の冷却風の入口であるオイルクーラ1
5の入口側と通過した冷却風の出口であるラジエータ1
4の出口側の差圧を検出しその信号をコントローラ46
に出力する。回転速度検出器48は、ファン16のファ
ン本体あるいは回転軸など適宜の所で回転速度を検出し
その信号をコントローラ46に出力する。
【0052】主として図5を参照してコントローラ46
を説明すると、コントローラ46は、冷却水の上限の目
標温度を設定する冷却水目標温度設定器31、冷却水目
標温度設定器31と冷却水温度検出器21bの出力を比
較する比較器32、比較器32で求められた温度偏差に
基づいて制御演算を行うPI制御器33、作動油の上限
の目標温度を設定する作動油目標温度設定器34、作動
油目標温度設定器34と作動油温度検出器21aの出力
を比較する比較器35、比較器35で求められた温度偏
差に基づいて制御演算を行うPI制御器36、並びにP
I制御器33とPI制御器36の出力を比較して大きい
値を選択する最大値選択器37を備えている。
【0053】コントローラ46はまた、回転速度検出器
48の信号に基づき、熱交換器の目詰状態を判定するた
めの回転速度により異なる冷却風量に応じた差圧の許容
値を図6に示すように設定する許容差圧設定器49、変
動する差圧検出器47の信号を移動平均などにより平滑
な信号に変換する信号平滑器50、許容差圧設定器49
の信号と信号平滑器50の信号を比較する比較器51、
比較器51の信号に基づいてON/OFF信号、すなわ
ち検出された差圧が許容差圧を越えるとON信号を設定
する信号設定器52、信号設定器52の出力がONにな
ると一定時間駆動信号を出力するタイマ53、並びに手
動逆転操作器23の出力とタイマ53の出力の論理和を
出力するOR演算器39と備えている。
【0054】コントローラ46はさらに、冷却用ポンプ
26の斜板制御器26aの最大斜板状態を設定する最大
斜板指令設定器40、常時は最大値選択器37の信号を
選択しOR演算器39の出力信号により最大斜板指令設
定器40の信号を選択する信号選択器41、信号選択器
41の出力信号に基づいて斜板制御器26aを駆動する
比例弁駆動器42、並びにOR演算器39の出力に基づ
いて電磁方向切換弁27を切換える電磁弁駆動器43を
備えている。逆転報知器24はOR演算器39の出力に
基づいて駆動される。
【0055】図4〜図6、主として図5を参照して上述
の第2の実施の形態の作用を説明する。
【0056】(1)作業機が運転されファン16が正転
状態にある作業機の通常の運転時においては、入力手段
45の冷却水温度検出器21b及び作動油温度検出器2
1aの出力は、コントローラ46において上述の第1の
実施の形態のコントローラ20における場合と同様に処
理され、冷却用モータ25の回転速度すなわちファン1
6の回転速度が冷却水温度及び作動油温度が規定温度以
上に上昇しないように制御される。
【0057】(2)一方、回転速度検出器48により、
ファン16の回転速度が検出され、許容差圧設定器49
によりラジエータ14及びオイルクーラ15を流れる冷
却風の許容差圧が設定される。また、差圧検出器47に
よりラジエータ14及びオイルクーラ15を流れる冷却
風の入口と出口の実差圧が検出され、信号平滑器50で
移動平均などにより瞬時の変化を滑らかにして平均的な
差圧が求められる。そして、比較器51により許容差圧
設定器49の信号と信号平滑器50の信号が比較され、
比較器51の信号に基づいて信号設定器52にてON/
OFF信号が設定される。差圧検出器47で検出された
差圧が許容差圧設定器49から出力される許容差圧より
も大きいときには、信号設定器52の出力がONにな
り、タイマ53から一定時間駆動信号が出力される。
【0058】(3)OR演算器39は手動逆転操作器2
3の信号とタイマ53の信号の論理和を出力するので、
OR演算器39からON信号が出力され、電磁弁駆動器
43を介して電磁方向切換弁27が切換えられ、冷却用
モータ25の回転方向が逆転される。同時に、信号選択
器41が切換えられ、最大斜板指令設定器40の信号が
選択され、比例弁駆動器42を介して冷却用ポンプ26
の斜板制御器26aが駆動され、冷却用ポンプ26は最
大油量を吐出して、冷却用モータ25すなわちファン1
6を最大回転速度で回転させる。この時、OR演算器3
9の出力により逆転報知器24が駆動され、オペレータ
にファン16が逆転状態にあることが知らされる。
【0059】(4)上述のように、差圧検出器47によ
り検出された差圧及び回転速度検出器48により検出さ
れた回転速度に基づいて熱交換器の目詰状態が判定さ
れ、所定の目詰状態のときには、ラジエータ14及びオ
イルクーラ15に流れる冷却風を通常とは逆方向に最大
風量で所定の時間流すので、ラジエータ14、オイルク
ーラ15などの熱交換器に詰まったゴミなどが吹き飛ば
され除去される。
【0060】(5)さらに、手動逆転操作器23をオペ
レータが随意に、例えば熱交換器にゴミなどの詰まり、
引っ掛かりなどが見出された時などに操作すると、OR
演算器39を介して電磁弁駆動器43にON信号が出力
され、電磁方向切換弁27が切換えられ、冷却用モータ
25が逆転される。同時に、OR演算器39の出力によ
り、信号選択器41が切換えられ、最大斜板指令設定器
40の信号を選択して、比例弁駆動器42を介して斜板
制御器26aを駆動して冷却用ポンプ26の吐出油量を
最大にしてファン16を最大回転速度で回転させる。
【0061】したがって、第2の実施の形態による目詰
防止装置によれば、冷却風を送るファン16を自動的に
所定の間隔で所定の時間、あるいは手動で任意の時間、
逆転状態にさせ冷却風の流れる方向を逆向きにし、かつ
風量を最大にして熱交換器に詰まったゴミなどを吹き飛
ばすことができる。そして、熱交換器の目詰まり、オー
バヒートを防止することができる。また、人手でゴミな
どを熱交換器から除去する作業も省けるので、作業機に
よる作業の能率も向上する。さらに、熱交換器を流れる
冷却風の入口と出口の差圧に基づいて熱交換器の目詰ま
りを判定するので、目詰まりが生じたときにのみファン
が逆転状態になり、必要以上にファンが逆転しない。ま
た、作業の環境などに応じてファンの逆転時間及び間隔
をタイマで設定する煩わしさもなく、作業機による作業
の能率が向上する。
【0062】第3の実施の形態について図7〜図9を参
照して説明する。図7を参照して説明すると、熱交換器
の目詰防止装置は、熱交換器であるラジエータ14及び
オイルクーラ15に流す冷却風を生成する常時は正転状
態のファン16の回転方向を逆転可能に駆動する駆動手
段17と、駆動手段17を制御する制御手段54とを備
えている。
【0063】駆動手段17は、上述の第1の実施の形態
におけるものと同じである。また、ファン16、ラジエ
ータ14、オイルクーラ15の配置、冷却風の流れの方
向なども第1の実施の形態と同じである。したがって、
これらについての説明は省略されている。
【0064】制御手段54は、入力手段55と、その出
力信号に基づいて駆動手段17を制御するコントローラ
56とを備えている。入力手段55は、ラジエータ14
及びオイルクーラ15を流れる流体の温度を検出する温
度検出手段21と、エンジン10のアクセルダイヤル5
7と、手動によりファン16の回転方向を随意に逆転状
態にすることができる手動逆転操作器23とを備えてい
る。制御手段54はまた、コントローラ56に接続され
ファン16の回転方向が逆転状態であることを示す逆転
報知器24を備えている。制御手段54はさらに、アク
チュエータ用ポンプ11a、11bの馬力制御用電磁比
例弁58を備えている。
【0065】温度検出手段21、手動逆転操作器23及
び逆転報知器24は、上述の第1の実施の形態における
ものと同じである。したがって、これらについての説明
も省略されている。
【0066】アクセルダイヤル57は、作業機に標準的
に備えられエンジン10の出力を設定するロータリスイ
ッチ型の操作ダイヤルで、オペレータによってエンジン
10の回転をローアイドルからハイアイドルまで段階的
に選択調整することができるものである。馬力制御用電
磁比例弁58は、アクチュエータ用ポンプ11a、11
bの容量可変機構を制御して、その出力馬力、すなわち
エンジン10からアクチュエータ用ポンプ11a、11
bへの投入馬力を制限する。そして図9に示すようにフ
ァン16の逆転状態のときに、通常時に較べて同じアク
セルダイヤル57の設定でポンプ11a、11bの馬力
を低く抑えるようにしている。
【0067】主として図8を参照してコントローラ56
を説明すると、コントローラ56は、冷却水の上限の温
度を設定する冷却水目標温度設定器31、冷却水目標温
度設定器31と冷却水温度検出器21bの出力を比較す
る比較器32、比較器32で求められた温度偏差に基づ
いて制御演算を行うPI制御器33、作動油の上限の温
度を設定する作動油目標温度設定器34、作動油目標温
度設定器34と作動油温度検出器21aの出力を比較す
る比較器35、比較器35で求められた温度偏差に基づ
いて制御演算を行うPI制御器36、並びにPI制御器
33とPI制御器36の出力を比較して大きい値を選択
する最大値選択器37を備えている。
【0068】コントローラ56はまた、最高値選択器3
7の出力を平均化する信号平滑器59、比較器32の出
力を平均化する信号平滑器60、比較器35の出力を平
均化する信号平滑器61、信号平滑器59の出力が規定
以上に達するとON出力を設定する信号設定器62、信
号平滑器60の出力が規定以上に達するとON出力を設
定する信号設定器63、信号平滑器61の出力が規定以
上に達するとON出力を設定する信号設定器64、信号
設定器63と信号設定器64の出力の論理和を求めるO
R演算器65、OR演算器65の出力信号と信号設定器
62の出力信号のAND演算器66、AND演算器66
の出力がONになると一定時間駆動信号を出力するタイ
マ67、並びにタイマ67と手動逆転操作器23の出力
の論理和を求めるOR演算器68を備えている。
【0069】コントローラ56はさらに、冷却用ポンプ
26の斜板制御器26aの最大斜板指令設定器40、常
時は最大値選択器37の信号を選択しOR演算器68の
出力信号により最大斜板指令設定器40の信号を選択す
る信号選択器41、信号選択器41の出力信号に基づい
て斜板制御器26aを駆動する比例弁駆動器42、並び
にOR演算器68の出力に基づいて電磁方向切換弁27
を切換える電磁弁駆動器43を備えている。
【0070】コントローラ56はまた、アクセルダイヤ
ル57の信号に基づいて通常運転時のポンプ馬力を設定
するための馬力設定器69、アクセルダイヤル57の信
号に基づいて図9に示すようにラジエータ14及び/又
はオイルクーラ15が目詰まりしたときのポンプ馬力を
設定するための出力設定手段である馬力設定器70、通
常は馬力設定器69の出力を選択しOR演算器68の出
力信号により馬力設定器70を選択する信号選択器71
を備えている。信号選択器71の出力信号により馬力制
御用電磁比例弁58が駆動される。馬力設定器69は図
9に実線で示す特性を、馬力設定器70は破線で示す特
性を有している。
【0071】図7〜図9、主として図8を参照して上述
の第3の実施の形態の作用を説明する。
【0072】(1)作業機が運転されファン16が正転
状態にある作業機の通常の運転時においては、入力手段
55の冷却水温度検出器21b及び作動油温度検出器2
1aの出力はコントローラ56において、上述の第1の
実施の形態のコントローラ20における場合と同様に処
理され、冷却用モータ25の回転速度すなわちファン1
6の回転速度が冷却水温度及び作動油温度が規定温度以
上に上昇しないように制御される。
【0073】(2)一方、最大値選択器37の出力は、
信号平滑器59で平均化して滑らかにされ、信号設定器
62はその出力が最大斜板指令値に達するとON信号を
出力する。また、比較器32の出力は信号平滑器60で
平均化して滑らかにされ、信号設定器63はその出力が
規定値以上に達するとON信号を出力する。同様に、比
較器35の出力は信号平滑器61で平均化して滑らかに
され、信号設定器64はその出力が規定値以上に達する
とON信号を出力する。OR演算器65は、信号設定器
63と信号設定器64の出力の論理和を出力する。AN
D演算器66は、信号設定器62とOR演算器65の出
力の論理積を求め、タイマ67はAND演算器66の出
力がON信号になると一定時間駆動信号を出力する。
【0074】(3)この作用によって、通常運転時に、
ファン16の回転が最大に達し、冷却水温度又は作動油
温度が目標値を上回った状態が検出されると、目詰状態
が判定され、タイマ67から逆転駆動信号が出力され
る。
【0075】(4)OR演算器68は、タイマ67の信
号と手動逆転操作器23の信号の論理和を出力するの
で、OR演算器68からON信号が駆動され、電磁弁駆
動器43を介して電磁方向切換弁27が切換えられ、冷
却用モータ25が逆転され、ファン16が正転状態から
逆転状態に切換えられる。同時に、信号選択器41が切
換えられ、最大斜板指令設定器40の信号が選択され、
比例弁駆動器42を介して冷却用ポンプ26の斜板制御
器26aを駆動して冷却用ポンプ26を最大油量にし、
ファン16を最大回転速度で回転させ、ラジエータ1
4、オイルクーラ15に詰まったゴミなどを吹き飛ばし
て除去する。この時、OR演算器68からの出力により
逆転報知器24が駆動され、オペレータにファン16が
逆転状態であることが知らされる。
【0076】(5)さらに、OR演算器68の出力がO
Nになると、信号選択器71により通常運転時のポンプ
馬力を設定するための馬力設定器69から目詰まりした
ときのポンプ馬力を設定するための馬力設定器70に切
換えられる。したがって、目詰まり時にはアクチュエー
タ用ポンプ11a、11bの馬力が下がり、冷却水及び
作動油に吸収される熱量が減らされ、ファン16の逆転
状態のときに作動油温度や冷却水温度の上昇することが
防止される。
【0077】したがって、第3の実施の形態による目詰
防止装置によれば、冷却風を送るファン16を自動的に
所定の時間、あるいは手動で任意の時間、逆転状態にさ
せ冷却風の流れる方向を逆向きにして、かつ風量を最大
にして熱交換器からゴミなどを吹き飛ばすことができ
る。そして、熱交換器の目詰まり、オーバヒートを防止
することができる。また、人手でゴミなどを熱交換器か
ら除去する作業も省けるので、作業機による作業の能率
も向上する。さらに第1の実施の形態及び第2の実施の
形態と異なって、温度検出手段21のみでラジエータ1
4及びオイルクーラ15の目詰状態を判定するので、目
詰防止装置の低コスト化が図れる。また、目詰状態の時
にアクチュエータ用ポンプ11a、11bの馬力を下げ
るので、作動油温度や冷却水温度の異常上昇を抑えるこ
とができる。
【0078】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内に
おいてさまざまな変形あるいは修正ができるものであ
る。
【0079】(1)熱交換器:本発明の実施の形態にお
いては、熱交換器としてラジエータ14及びオイルクー
ラ15が開示されているが、熱交換器は冷却風を流すこ
とにより流体を冷却するものであればよいから、この二
種類に限定されるものではなく、またその数も一個でも
よいし三個以上であってもよい。
【0080】(2)許容差圧の設定:本発明の第2の実
施の形態においては、図5に示すように回転速度検出器
48によってファン16の回転速度を検出しこの回転速
度に基づいて許容差圧設定器49により熱交換器の目詰
状態を判定するための許容差圧を設定したが、図10に
示すように、回転速度検出器48の信号に代えて、比例
弁駆動器42への指令信号をもとに許容差圧を許容差圧
設定器72で設定してもよい。
【0081】(3)駆動手段:本発明の実施の形態にお
いては、ファン16を回転させる駆動手段17は、冷却
用の油圧ポンプ26、冷却用の油圧モータ25を用いた
油圧のシステムで構成されているが、駆動手段は、電動
モータを用い電動モータの回転方向、回転速度を制御す
る電気のシステムで構成することもできる。
【0082】
【発明の効果】本発明に従って構成された作業機の熱交
換器の目詰防止装置によれば、空冷式のラジエータ、オ
イルクーラなどの熱交換器を備える作業機において、熱
交換器に詰まるゴミなどを人手によることなく自動的に
除去することができ、熱交換器の目詰まりを自動的に防
止することができるようにした、作業機の熱交換器の目
詰防止装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された熱交換器の目詰防止
装置の第1実施形態を、作業機の油圧回路とともに示し
た構成回路図。
【図2】図1に示すコントロ−ラの演算回路図。
【図3】図1及び図2中の逆転設定手段の、時間と信号
の関係を示す特性線図。
【図4】本発明に従って構成された熱交換器の目詰防止
装置の第2実施形態を、作業機の油圧回路とともに示し
た構成回路図。
【図5】図4に示すコントロ−ラの演算回路図。
【図6】図4及び図5中の許容差圧設定器の、ファン回
転速度と許容差圧の関係を示す特性線図。
【図7】本発明に従って構成された熱交換器の目詰防止
装置の第3実施形態を、作業機の油圧回路とともに示し
た構成回路図。
【図8】図7に示すコントロ−ラの演算回路図。
【図9】図7及び図8中の馬力設定器の、アクセルダイ
ヤルと馬力の関係を示す特性線図。
【図10】図4に示す第2実施形態の他の信号処理の形
態を示す演算回路図。
【図11】典型的な作業機である油圧ショベルの側面
図。
【図12】図11に示す油圧ショベルの油圧回路図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル(作業機) 10:エンジン 11a:油圧ポンプ 11b:油圧ポンプ 14:ラジエータ(熱交換器) 15:オイルクーラ(熱交換器) 16:ファン 17:駆動手段 18:制御手段 19:入力手段 20:コントローラ 21:温度検出手段 21a:作動油温度検出器(温度検出手段) 21b:冷却水温度検出器(温度検出手段) 22:逆転設定手段 22a:逆転間隔設定器(逆転設定手段) 22b:逆転時間設定器(逆転設定手段) 23:手動逆転操作器(手動逆転操作手段) 24:逆転報知器(逆転報知手段) 44:制御手段 45:入力手段 46:コントローラ 47:差圧検出器(差圧検出手段) 48:回転速度検出器(回転速度検出手段) 54:制御手段 55:入力手段 56:コントローラ 70:馬力設定器(出力設定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 的場 信明 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 浜田 吉生 兵庫県神戸市兵庫区和田宮通七丁目1番14 号 西菱エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2D015 CA02 3H082 AA06 BB14 BB17 BB21 CC02 DA17 DA41 DB09 DE05 EE02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を冷却する空冷式の熱交換器と、該
    熱交換器に流す冷却風を生成するファンとを備える作業
    機において、 常時は回転方向が正転状態の該ファンを逆転状態に切換
    可能に駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御
    手段とを備えている、ことを特徴とする作業機の熱交換
    器の目詰防止装置。
  2. 【請求項2】 該制御手段は、入力手段と、その出力信
    号に基づいて該駆動手段を制御するコントローラとを備
    えている、請求項1記載の熱交換器の目詰防止装置。
  3. 【請求項3】 該入力手段は、該流体の温度を検出する
    温度検出手段を備え、該駆動手段は、該ファンの回転速
    度を変更可能に駆動し、該コントローラは、該熱交換器
    の目詰状態を判定するための該流体の目標温度と、該検
    出手段による検出温度とに基づいて、該検出温度が目標
    温度よりも低い状態においては、該検出温度と目標温度
    との差が小さいほど該ファンの回転速度を大きくするよ
    うに該駆動手段を制御する、請求項2記載の熱交換器の
    目詰防止装置。
  4. 【請求項4】 該入力手段は、該ファンの回転方向を所
    定の時間、所定の間隔で逆転状態にするように該コント
    ローラに指令する逆転設定手段を備えている、請求項2
    又は3記載の熱交換器の目詰防止装置。
  5. 【請求項5】 該入力手段は、該熱交換器の冷却風の入
    口及び出口の差圧を検出する差圧検出手段と、該ファン
    の回転速度を検出する回転速度検出手段とを備え、該コ
    ントローラは、検出された差圧及び回転速度に基づいて
    該熱交換器の目詰状態を判定し、目詰状態のときには該
    ファンの回転方向を所定の時間逆転状態にするように該
    駆動手段を制御する、請求項2又は3記載の熱交換器の
    目詰防止装置。
  6. 【請求項6】 該コントローラは、該温度検出手段の検
    出温度が目標温度を越えたときには、該ファンの回転方
    向を所定の時間逆転状態にするように該駆動手段を制御
    する、請求項3記載の熱交換器の目詰防止装置。
  7. 【請求項7】 該ファンは、回転方向が逆転状態のとき
    には最大回転速度で駆動される、請求項4から6までの
    いずれかに記載の熱交換器の目詰防止装置。
  8. 【請求項8】 該熱交換器は、該作業機のエンジンによ
    り駆動される油圧ポンプにより吐出される作動油を冷却
    するためのオイルクーラを備え、該制御手段は、該ファ
    ンの回転方向が逆転状態のときには該油圧ポンプの出力
    馬力を制限する出力設定手段を備えている、請求項4か
    ら7までのいずれかに記載の熱交換器の目詰防止装置。
  9. 【請求項9】 該入力手段は、該コントローラを介して
    手動により該ファンの回転方向を随意に逆転状態にする
    ことができる手動逆転操作手段を備えている、請求項2
    から8までのいずれかに記載の熱交換器の目詰防止装
    置。
  10. 【請求項10】 該制御手段は、該ファンの回転方向が
    逆転状態のときには逆転状態であることを示す逆転報知
    手段を備えている、請求項1から9までのいずれかに記
    載の熱交換器の目詰防止装置。
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