JP2001328978A - ビタミンaの製造方法、中間体およびその製造方法 - Google Patents

ビタミンaの製造方法、中間体およびその製造方法

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JP2001328978A JP2000101870A JP2000101870A JP2001328978A JP 2001328978 A JP2001328978 A JP 2001328978A JP 2000101870 A JP2000101870 A JP 2000101870A JP 2000101870 A JP2000101870 A JP 2000101870A JP 2001328978 A JP2001328978 A JP 2001328978A
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Toshiya Takahashi
寿也 高橋
Shinzo Seko
信三 世古
Atsushi Furuya
敦史 古谷
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビタミンAの製造法および中間体を提供する
こと。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Arは置換基を有していてもよいアリール基、
1は水素原子または水酸基の保護基を示す。)で示さ
れるスルホン誘導体およびビタミンAの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、飼料添加
物、食品添加物などの分野で重要なビタミンAの製造方
法、その中間体、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビタミンAの製造方法としてはβ
―イオノン(C13)を出発物質として、側鎖を増炭す
る方法(Pure & Appl. Chem. 66, 1509,(1994))やC1
0スルホン類とC10アルデヒド類のカップリング後、
スルホン基を脱離する方法(特公平4-3388号公報、特公
平5-61265号公報など)が知られている。しかし、前者は
原料であるβ―イオノン(C13)が市場では非常に高
価であり、後者は、C10アルデヒド類の製造工程、特
に酸化工程で極めて高価なアセトアルデヒド誘導体を酸
化剤として用いるなど必ずしも工業的に優れた方法とは
言い難いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、安価な原料を用いたビタミンAの製造方
法を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、C10アルコー
ル類であるゲラニオールやリナロールより、容易にかつ
安価に製造できるトリエン誘導体を新規なジハロゲン誘
導体とし、該ジハロゲン誘導体から、スルホン誘導体を
経由してビタミンAが製造できることを見出し、本発明
に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(1) (式中、Arは置換基を有していてもよいアリール基、
1は水素原子または水酸基の保護基を示す。)で示さ
れるスルホン誘導体、その製造方法、中間体およびビタ
ミンAの製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】一般式(1)で示されるスルホン
誘導体は、一般式(3) (式中、Arは前記と同じ意味を表わす。)で示される
スルホン類と一般式(2) (式中、Xはハロゲン原子を示し、R2は水酸基の保護
基を示す。)で示されるジハロゲン誘導体を強塩基の存
在下に反応させることにより得ることができる。一般式
(2)で示されるジハロゲン誘導体は、一般式(4) (式中、R2は前記と同じ意味を表わす。)で示される
トリエン誘導体にハロゲン化剤を作用させることにより
得られる。また、一般式(1)で示されるスルホン誘導
体を塩基と反応させることによりビタミンAが得られ
る。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。一般式
(1)における置換基R1は水素原子または水酸基の保
護基を示し、また、一般式(2)および(4)における
置換基R2は水酸基の保護基を示す。両者における水酸
基の保護基としては、ホルミル、アセチル、エトキシア
セチル、フルオロアセチル、ジフルオロアセチル、トリ
フルオロアセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチ
ル、トリクロロアセチル、ブロモアセチル、ジブロモア
セチル、トリブロモアセチル、プロピオニル、2−クロ
ロプロピオニル、3−クロロプロピオニル、ブチリル、
2−クロロブチリル、3−クロロブチリル、4−クロロ
ブチリル、2−メチルブチリル、2−エチルブチリル、
バレリル、2−メチルバレリル、4−メチルバレリル、
ヘキサノイル、イソブチリル、イソバレリル、ピバロイ
ル、ベンゾイル、o−クロロベンゾイル、m−クロロベ
ンゾイル、p−クロロベンゾイル、 o−ヒドロキシベ
ンゾイル、m−ヒドロキシベンゾイル、p−ヒドロキシ
ベンゾイル、 o−アセトキシベンゾイル、 o−メトキ
シベンゾイル、m−メトキシベンゾイル、p−メトキシ
ベンゾイル、p−ニトロベンゾイル等のアシル基、トリ
メチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチル
シリル、t−ブチルジフェニルシリルなどのシリル基、
テトラヒドロピラニル、メトキシメチル、メトキシエト
キシメチル、1−エトキシエチルなどのアルコキシメチ
ル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、t−ブチ
ル基、トリチル基、メチル基、2,2,2−トリクロロ
エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基等が
挙げられる。
【0007】一般式(1)および(3)における置換基Ar
は、置換基を有していてもよいアリール基を示し、アリ
ール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、
置換基としては、C1からC5の直鎖または分枝状のア
ルキル基、C1からC5の直鎖または分枝状のアルコキ
シ基、ハロゲン原子、ニトロ基等が挙げられる。置換基
Arの具体例としては、フェニル、ナフチル、o−トリ
ル,m−トリル,p−トリル、o−メトキシフェニル、
m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−ク
ロロフェニル、m−クロロフェニル、p−クロロフェニ
ル、o−ブロモフェニル、m−ブロモフェニル、p−ブ
ロモフェニル、o−ヨードフェニル、m−ヨードフェニ
ル、p−ヨードフェニル、o−フルオロフェニル、m−
フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−ニトロ
フェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェニル等
が挙げられる。
【0008】Xのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原
子、沃素原子等が挙げられ、好ましくは臭素原子が挙げ
られる。
【0009】本発明に用いられる原料化合物である一般式
(4)で示されるトリエン誘導体は、例えば下記スキー
ム1に示す反応ルートに従って、ゲラニオールもしくは
リナロールより製造できる(特開平11-130730号公報参
照)。 スキーム1
【0010】本発明のもう一方の原料化合物である一般式
(3)で示されるスルホン類は、Chemistry Letters 47
9 (1975)に示される方法により合成することができる。
【0011】本発明の一般式(2)で示されるジハロゲン誘
導体は、一般式(4)で示されるトリエン誘導体にハロ
ゲン化剤を作用させることにより製造することができ
る。
【0012】上記反応に用いられるハロゲン化剤としては、
ヨウ素、臭素、塩素などが挙げられる。特に臭素が好ま
しく用いられる。その使用量は、一般式(4)で示され
るトリエン誘導体に対して、通常1〜2モル倍程度、好
ましくは、1.05〜1.3モル倍程度の範囲である。
【0013】上記反応には、一般に有機溶媒が用いられ、か
かる有機溶媒としては、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、n−ペンタン、n―ヘプタン、トルエン、ベンゼン
等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系
溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロ
ロエタン、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン
等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミ
ド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン性
極性溶媒等が挙げられる。これらは2種以上の混合溶媒
で使用してもよい。尚、トルエンなどベンジル位に水素
原子を有する溶媒はハロゲン化剤と反応しベンジルハラ
イドを生成するので、これらの溶媒を単独で用いること
は好ましくない。しかしながら、例えば、トルエンとア
セトニトリルなどの混合溶媒ではトルエンのベンジル位
のハロゲン化は抑制されるため、適当な混合溶媒であれ
ば、トルエンなどベンジル位に水素原子を有する溶媒で
も使用することができる。
【0014】反応温度は通常−78℃から使用する溶媒の沸
点の範囲、好ましくは−40〜30℃程度の範囲であ
る。また、反応時間は反応温度によって異なるが、通常
10分〜48時間程度の範囲である。
【0015】反応終了後、得られた反応混合物に亜硫酸ナト
リウム水溶液もしくはチオ硫酸ナトリウム水溶液を加
え、洗浄し有機溶媒で抽出した後、有機層を濃縮するこ
とにより一般式(2)で示されるジハロゲン誘導体を得
ることができる。さらに、各種クロマトグラフィーなど
に供することにより精製することもできるが、精製せず
にそのまま次の反応に使用する方が好ましい。
【0016】本発明の一般式(1)で示されるスルホン誘導
体は、一般式(3)で示されるスルホン類と一般式
(2)で示されるジハロゲン誘導体を強塩基存在下反応
させることによって得ることができる。
【0017】上記反応に用いる強塩基としては、アルカリ金
属のアルコキサイド、アルカリ金属の水素化物、アルキ
ルリチウム、グリニア試薬、などであり、具体的には、
ナトリウムメトキサイド、カリウムメトキサイド、ナト
リウムエトキサイド、カリウムエトキサイド、カリウム
t−ブトキサイド、ナトリウムt−ブトキサイド、水素
化ナトリウム、水素化カリウム、n−ブチルリチウム、
メチルマグネシウムブロマイド、メチルマグネシウムク
ロライド、エチルマグネシウムブロマイド、エチルマグ
ネシウムクロライド、等が挙げられる。かかる塩基の使
用量はスルホン類(3)に対して通常、1〜20モル倍
程度である。
【0018】上記反応には、通常、有機溶媒が用いられ、か
かる溶媒としては、アセトニトリル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、
スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、1−メチル−2−ピロリジノン等 の非プロトン性
極性溶媒、n−ヘキサン、n―ヘプタン、シクロヘキサ
ン、n−ペンタン、トルエン、キシレン等の炭化水素系
溶媒、またはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒が
挙げられる。また2種以上の溶媒を混合して使用しても
良い。
【0019】反応温度は、通常、−78℃から使用する溶媒
の沸点の範囲であるが、低温、特に−40℃以下の方が
より好ましい。また、反応時間は、反応で用いる塩基の
種類ならびに反応温度によって異なるが、通常5分から
24時間程度の範囲である。反応後、通常の後処理、例
えば抽出、各種クロマトグラフィーなどの操作をするこ
とによりスルホン誘導体(1)を得ることができる。
【0020】かくして得られたスルホン誘導体(1)は塩基
と作用させることによりビタミンAに誘導することがで
きる。
【0021】上記反応に用いられる塩基としては、アルカリ
金属の水酸化物、アルカリ金属の水素化物、アルカリ金
属のアルコキサイドが用いられ、特にアルカリ金属の水
酸化物、アルカリ金属のアルコキサイドが好ましく用い
られる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイ
ド、カリウムメトキサイド、カリウムエトキシド、ナト
リウムt−ブトキサイド、カリウムt−ブトキサイド等
が挙げられる。かかる塩基の使用量はスルホン誘導体
(1)に対して通常、2〜10モル倍程度である。
【0022】上記反応には、通常、有機溶媒が用いられ、か
かる溶媒としては、 n−ヘキサン、n−ヘプタン、シ
クロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン等の
炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系溶
媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、
ヘキサメチルホスホリックトリアミド、スルホラン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル
−2−ピロリジノン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げ
られる。
【0023】反応温度は、通常、−20℃から使用する溶媒
の沸点の範囲であり、好ましくは0℃〜100℃程度の
範囲である。また、反応時間は、反応で用いる塩基の種
類ならびに反応温度によって異なるが、通常1時間から
24時間程度の範囲である。
【0024】反応後、通常の後処理操作をすることによりビ
タミンAが得られる。必要に応じて、晶析、各種クロマ
トグラフィーなどにより精製することができる。
【0025】また、得られたビタミンAは常法に従い水酸基
の保護基を導入することができ、例えばアセチル化する
ことによりビタミンAアセテートを得ることができる。
【0026】
【発明の効果】かくして、本発明の方法によれば、医
薬、飼料添加物、食品添加物などの分野で重要なビタミ
ンAおよびその中間体として有用な新規なジハロゲン誘
導体およびスルホン誘導体を安価な原料を用いて工業的
に有利に製造することができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。 (実施例1)トリエン(IV)0.3g(1.54mmol)をテトラ
ヒドロフラン4mlに溶解し、攪拌下-60℃に冷却し、臭素
0.3g(1.85mmol)をアセトニトリル2mlに溶解させた混
合液をゆっくりと滴下した。滴下後、同温で5時間攪拌
した。次いで、反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。有機層は亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和塩化
ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後、溶媒を留去することによりジハロゲン誘導体
(II)を粗収率94%で得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 1.73(3H, s), 1.83(3H, s), 2.05(3H, s), 2.58(1H, d
d, J=8Hz, 12Hz),2.73(1H, dd, J=8Hz, 12Hz), 3.90(1
H, d, J=10Hz), 3.95(1H, d, J=10Hz),4.57(2H, d, J=7
Hz), 4.80-4.86(1H, m), 5.39-5.44(1H, m), 5.75(1H,
d, J=7Hz)13 C-NMR δ(CDCl3) 15.5, 16.9, 21.3, 39.6, 47.3, 49.3, 61.2, 123.0, 1
31.5, 135.8, 137.8, 171.3
【0028】(実施例2)トリエン(IV)0.3g(1.54mmol)
をトルエン4mlに溶解し、攪拌下-20℃に冷却した。臭素
0.3g(1.85mmol)をアセトニトリル4mlに溶解させた混
合液を-20℃でゆっくりと滴下した。滴下後、同温で5
時間攪拌した。次いで、反応混合物を水中に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。有機層は亜硫酸ナトリウム水溶液、
飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去することによりジハロゲ
ン誘導体(II)を粗収率90%で得た。
【0029】(実施例3)スルホン(I)0.13g(0.43mmol)
をDMF3mlに溶解させ、ジハロゲン誘導体 (II) 0.36g(0.87mmol)のDMF溶液3mlとカリウムt−
ブトキサイド0.10g(0.87mmol)のDMF溶液3mlを-60℃で
併注して、滴下後、同温で3時間攪拌した。次いで、反
応液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層は飽
和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄して、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去することによ
り、スルホン誘導体(III)を含有する粗生成物を得
た。得られた粗生成物を液体クロマトグラフィーにて定
量したところ、反応収率は34%であった。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
て、スルホン誘導体(III)を得た。1 H-NMR δ(CDCl3) 0.87(3H, s), 1.08(3H, s), 1.41-1.64(4H, m), 1.39(3
H, s),1.84(3H, s), 2.04(3H, s), 2.06(3H, s), 2.05-
2.13(2H, m),2.42(3H, s), 2.65(1H, dd, J=7Hz, 11H
z), 3.09(1H, dd, J=7Hz, 11Hz),3.94(1H, t, J=7Hz),
4.72(2H, d, J=7Hz), 5.60(1H, d, J=6Hz),5.88(1H, d,
J=10Hz), 6.08-6.24(2H, m), 7.27(2H, d, J=8Hz), 7.
73(2H, d, J=8Hz)13 C-NMR δ(CDCl3) 11.2, 14.8, 17.6, 19.6, 20.1, 21.9, 26.8, 27.7, 3
3.1, 34.7, 38.3, 40.2,59.8, 64.1,123.2, 123.6, 12
7.2, 127.9, 128.0, 129.4, 132.8, 134.1, 136.2, 13
7.3, 137.9, 142.4, 169.5 HR-MS found 483.2569 (M-H)+ calcd for C29H39O4S 483.2559
【0030】(実施例4)スルホン(I)0.13g(0.43mmol)
をDMF3mlに溶解させ、-60℃に冷却した。カリウムt−
ブトキサイド0.10g(0.87mmol)のDMF溶液3mlを同温で
滴下し、次いでジハロゲン誘導体(II) 0.36g(0.87mm
ol)のDMF溶液3mlを滴下した。滴下後、同温で3時間攪
拌した。反応液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
有機層は飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗
浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去す
ることにより、スルホン誘導体(III)を含有する粗生
成物を得た。得られた粗生成物を液体クロマトグラフィ
ーにて定量したところ、反応収率は26%であった。
【0031】(実施例5)カリウムt−ブトキサイドの代わ
りにナトリウムt−ブトキサイドを用いた以外は実施例
4と同様に反応、後処理を行いスルホン誘導体(III)
を含有する粗生成物を得た。得られた粗生成物を液体ク
ロマトグラフィーにて定量したところ、反応収率は25%
であった。
【0032】(実施例6)カリウムt−ブトキサイドの代わ
りにn−ブリルリチウムの1.6Mヘキサン溶液を用いた以
外は実施例4と同様に反応、後処理を行いスルホン誘導
体(III)を含有する粗生成物を得た。得られた粗生成
物を液体クロマトグラフィーにて定量したところ、反応
収率は15%であった。
【0033】(実施例7)スルホン誘導体(III)0.10g(0.2
mmol)をシクロヘキサン3mlに溶解後、カリウムメトキサ
イド0.14g(2.1mmol)を仕込み40℃で5時間攪拌した。飽
和塩化アンモニウム水溶液に注加し、酢酸エチルにて抽
出した。有機層は再度飽和塩化アンモニウム水溶液で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去
することにより赤色オイルの粗生成物を得た。得られた
粗生成物を液体クロマトグラフィーにて定量したところ
ビタミンAの収率は85%であった。
【0034】(実施例8)スルホン誘導体(III)0.20g(0.4
1mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド10mlに溶解後、99%
の水酸化カリウム0.16g(2.9mmol)を仕込み、5℃で24時
間攪拌した。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液に注
加し、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層は飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去することに
より赤色オイルの粗生成物を得た。得られた粗生成物を
常法により水酸基をアセチル化した。得られた粗生成物
を液体クロマトグラフィーにて定量したところ、ビタミ
ンAアセテートの収率は88%であった。
【0035】(実施例9)スルホン誘導体(III)0.20g(0.4
1mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド10mlに溶解後、t-ブ
チルアルコール0.03g(0.41mmol)を添加した以外は実
施例8と同様に反応、後処理を行ったところ、ビタミン
Aアセテートの収率は91%であった。
【0036】(実施例10)水酸化カリウムの代わりに、水
酸化ナトリウム0.12g(2.9mmol)を用いた以外は実施例8
と同様に反応、後処理を行ったところ、ビタミンAアセ
テートの収率は92%であった。以下に実施例の化合物の
構造式を記す。但し、Tsは、p−トリルスルホニル基
を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られたスルホン誘導体(III)の1H-N
MRスペクトルである。
【図2】実施例で得られたスルホン誘導体(III)の13C-
NMRスペクトルである。
【図3】実施例で得られたスルホン誘導体(III)のH-H
COSYスペクトルである。
【図4】実施例で得られたスルホン誘導体(III)のH-C
COSYスペクトルである。
【図5】実施例で得られたスルホン誘導体(III)のNOES
Yスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 敦史 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB27 AC24 AD15 AD17 BA02 BA28 BA29 BA32 BB11 BB15 BB20 BB21 BB22 BB24 BB26 BB41 BC10 BC19 BC34 TA02 TB32 UC12 UC20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Arは置換基を有していてもよいアリール基、
    1は水素原子または水酸基の保護基を示す。)で示さ
    れるスルホン誘導体。
  2. 【請求項2】R1がアセチル基である請求項1に記載のス
    ルホン誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(3) (式中、Arは前記と同じ意味を表わす。)で示される
    スルホン類と一般式(2) (式中、Xはハロゲン原子を示し、R2は水酸基の保護
    基を示す。)で示されるジハロゲン誘導体を強塩基の存
    在下に反応させることを特徴とする一般式(1)で示さ
    れるスルホン誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(2)で示されるジハロゲン誘導
    体。
  5. 【請求項5】Xが臭素原子である請求項4に記載のジハ
    ロゲン誘導体。
  6. 【請求項6】一般式(1)で示されるスルホン誘導体と
    塩基とを反応させることを特徴とするビタミンAの製造
    方法。
  7. 【請求項7】一般式(4) (式中、R2は前記と同じ意味を表わす。)で示される
    トリエン誘導体にハロゲン化剤を作用させることを特徴
    とする、一般式(2)で示されるジハロゲン誘導体の製
    造方法。
  8. 【請求項8】一般式(3)で示されるスルホン類と一般
    式(2)で示されるジハロゲン誘導体とを強塩基の存在
    下に反応させスルホン誘導体(1)を得、次いで該誘導
    体を塩基と反応させることを特徴とするビタミンAの製
    造方法。
  9. 【請求項9】一般式(4)で示されるトリエン誘導体に
    ハロゲン化剤を作用させ一般式(2)で示されるジハロ
    ゲン誘導体を得、次いで、該誘導体と一般式(3)で示
    されるスルホン類とを強塩基の存在下に反応させ、一般
    式(1)で示されるスルホン誘導体を得、次いで、該誘
    導体と塩基とを反応させることを特徴とするビタミンA
    の製造方法。
  10. 【請求項10】強塩基が、アルカリ金属のアルコキサイ
    ド、アルカリ金属の水素化物、アルキルリチウム、グリ
    ニア試薬である請求項3、8または9に記載の製造方
    法。
  11. 【請求項11】塩基がアルカリ金属の水酸化物、アルカリ
    金属の水素化物またはアルカリ金属のアルコキサイドで
    ある請求項6,8または9に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】一般式(2)で示されるジハロゲン誘導体
    のXが臭素原子である請求項3、7、8または9に記載
    の製造方法。
  13. 【請求項13】ハロゲン化剤が臭素であり、一般式(2)
    で示されるジハロゲン誘導体のXが臭素原子である請求
    項7または9に記載の製造方法。
  14. 【請求項14】R2がアセチル基である請求項3、7,8
    または9に記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102603588A (zh) * 2012-03-13 2012-07-25 浙江工业大学 一种维生素a衍生物的制备方法

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