JP2001327772A - 透視玩具 - Google Patents

透視玩具

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JP2001327772A
JP2001327772A JP2000148390A JP2000148390A JP2001327772A JP 2001327772 A JP2001327772 A JP 2001327772A JP 2000148390 A JP2000148390 A JP 2000148390A JP 2000148390 A JP2000148390 A JP 2000148390A JP 2001327772 A JP2001327772 A JP 2001327772A
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toy
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transparent
porous layer
resin
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JP2000148390A
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Akio Nakajima
明雄 中島
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 幼児等が安心して楽しめる、水遊び玩具を提
供する。 【解決手段】 透明乃至半透明材料により形成された外
殻基材21の外面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に
分散状態に固着させた多孔質層22を積層した外殻体2
と、前記外殻体2の内部に接触乃至非接触状に配置した
玩具要素3とからなり、前記多孔質層22が吸水状態に
おいて、前記玩具要素3が透視されるよう構成した透視
玩具1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透視玩具に関する。
更に詳細には、水を媒体として内部を透視できる透視玩
具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、支持体に低屈折率顔料を含有する
多孔質層を積層し、前記多孔質層に水等の液体を吸液さ
せて該多孔質層を透明化させて、下地の色調を現出させ
る加工紙やシートが開示されている(特公昭50−50
97号公報、特公平5−15389号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した多
孔質層の特性を玩具分野に応用し、常態では不可視状態
にある内部の玩具要素を水を媒体として透視できる立体
性玩具構造となし、幼児等が安心して遊べる、玩具性且
つ安全性に富む透視玩具を提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を図面について説
明する(図1〜図3参照)。本発明は、透明乃至半透明
材料により形成された外殻基材21の外面に、低屈折率
顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた多孔質層
22を積層した外殻体2と、前記外殻体2の内部に接触
乃至非接触状に配置した玩具要素3とからなり、前記多
孔質層22が吸水状態において、前記玩具要素3が透視
されるよう構成した透視玩具1を要件とする。更には、
外殻基材21は、玩具形象物であり、玩具要素3は、前
記玩具形象物と一体不可分の関係にあること、外殻基材
21は、着色透明乃至着色半透明であること、低屈折率
顔料は微粒子状珪酸であり、バインダー樹脂は、ウレタ
ン系樹脂から選ばれること、多孔質層22は、微粒子状
珪酸とウレタン系樹脂を含む水性ビヒクルからなる塗布
液の吹き付け塗膜であること、等を要件とする。
【0005】前記における外殻基材21は、ガラス、プ
ラスチック材等の透明乃至半透明の材料により形成でき
るが、造形性、安全性等の面でプラスチック材が汎用さ
れ、玩具要素3を接触乃至非接触状態に内在させるスペ
ースを有する、適宜の大きさ、形状のものが有効であ
り、容器状或いは蓋状のもの、人形、動物、乗物、その
他の玩具形象物を挙げることができる。前記外殻基材2
1の外面には、多孔質層22が積層されて外殻体2が構
成される。前記多孔質層22は、常態では不透明性であ
り、吸水状態では透明化する層であり、内部の玩具要素
3を隠顕させる機能を果たす。玩具要素3は、玩具形象
の造形体であり、人形、動物、乗物、植物、食品等の形
態を模した、自体が玩具形象を有する個体、或いは外殻
基材21と不可分の関係にある造形体、例えば、動物或
いは人形等の外形を模した外殻基材21と、前記の内部
骨格や内蔵、乗物玩具の外形を模した外殻基材21と、
内部構造の関係等を例示できる。
【0006】前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪
酸、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、
沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミ
ナホワイト、塩基性炭酸マグネシウム等が挙げられ、こ
れらは屈折率が1.4〜1.7の範囲にあり、水等を吸
液すると良好な透明性を示すものであり、粒径0.03
〜10.0μmのものが好適である。更には、複数種の
低屈折率顔料を併用することができる。好適に用いられ
る低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙げられる。前
記微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、
その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ
素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以
下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウ
ム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法による
もの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)とに大別さ
れ、いずれを用いることも可能であるが、湿式法微粒子
状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系に較べて
常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に対するバ
インダー樹脂の混合比率を大きくすることが可能とな
り、多孔質層の皮膜強度を向上させることができるの
で、より好適に用いられる。前記した如く多孔質層の常
態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪
酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、
乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造
が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は以下に示されるよ
うな珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対し
て、
【化1】 湿式法微粒子状珪酸は、以下に示されるように、珪酸が
縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部
分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比
較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を
多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる
系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よ
って、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
【化2】 又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、吸液する
媒体が主に水であることから、湿式法微粒子状珪酸は乾
式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基とし
て存在する水酸基が多く、従って、適度の親水性を有す
るため好適に用いられる。
【0007】前記湿式法微粒子状珪酸を低屈折率顔料と
して用いる場合、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、
比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠
蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗
布量が1g/m2 〜30g/m 2 であることが好まし
く、より好ましくは、5g/m2 〜20g/m2 であ
る。1g/m2 未満では、常態で十分な隠蔽性を得るこ
とが困難であり、又、30g/m2 を越えると吸液時に
十分な透明性を得ることが困難である。前記低屈折率顔
料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分
散され、対象物に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔
質層22を形成する。
【0008】前記バインダー樹脂としては、ウレタン系
樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エス
テル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポ
リオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マ
レイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチ
レン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート
樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタク
リル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹
脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂
エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポ
リビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂等が挙げられる。中でも、ウレタン系樹脂を用
いるか、或いはウレタン系樹脂を少なくとも含有させた
ものが効果的である。前記バインダー樹脂中にウレタン
系樹脂を含有することにより、多孔質層の皮膜強度を向
上させることができ、耐久性を必要とする種々の用途に
適用でき、しかも、乾燥状態での隠蔽性と吸液状態での
透明性を損なうことがない。
【0009】前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステ
ル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、
ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用
することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウ
レタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタ
ン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により
乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解
及至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタ
ン樹脂を用いることもできる。尚、前記ウレタン系樹脂
は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれ
を用いることもできるが、本発明においては水性ウレタ
ン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイ
ド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。前記ウレ
タン系樹脂は単独で用いることが好ましいが、支持体の
種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダ
ー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外の
バインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得
るためには、前記多孔質層22のバインダー樹脂中にウ
レタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させる
ことが好ましい。前記の如くして形成される多孔質層2
2中には、従来より公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化
鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニ
ン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビ
スマス等の金属光沢顔料を添加したり、一般染料や顔
料、蛍光染料や顔料を添加して色変化を多様にすること
もできる。更に、温度変化により可逆的に色変化する可
逆熱変色性材料を多孔質層中に含有させたり、可逆熱変
色性材料を含む可逆熱変色層を配設することもできる。
【0010】前記可逆熱変色層の形成に用いられる可逆
熱変色性材料には、例えば、電子供与性呈色性有機化合
物、電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応を可逆的
に生起させる有機化合物媒体の三成分を含む可逆熱変色
性組成物、液晶、Ag2 HgI 4 、Cu2 HgI4 等が
用いられる。前記電子供与性呈色性有機化合物と電子受
容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物
媒体の三成分を含む可逆熱変色性組成物として、具体的
には、特公昭51−35414号公報、特公昭51−4
4706号公報、特公昭51−44708号公報、特公
昭52−7764号公報、特公平1−29398号公
報、特開平7−186546号公報等に記載のものが挙
げられる。前記は所定の温度(変色点)を境としてその
前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特定
の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態
は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用さ
れている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がな
くなれば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温度変化に
よる温度−色濃度について小さいヒステリシス幅(Δ
H)を示して変色するタイプである。
【0011】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性組成
物、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットし
た曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度
を上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から
下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色
するタイプの変色材であり、低温側変色点と高温側変色
点の間の常温域において、前記低温側変色点以下又は高
温側変色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持でき
る特徴を有する可逆熱変色性組成物も有効である。又、
加熱発色型の組成物として、消色状態からの加熱により
発色する、本出願人の提案による、電子受容性化合物と
して、炭素数3乃至18の直鎖又は側鎖アルキル基を有
する特定のアルコキシフェノール化合物を適用した系
(特開平11−129623号公報、特開平11−59
73号公報)、或いは特定のヒドロキシ安息香酸エステ
ルを適用した系(特願平11−286202号)を挙げ
ることができる。
【0012】前記した電子供与性呈色性有機化合物と電
子受容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化
合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性組成物は、そのま
まの適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包し
たマイクロカプセル顔料として使用することが好まし
い。即ち、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物
は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することが
できるからである。前記マイクロカプセルに内包させる
ことにより、化学的、物理的に安定な顔料を構成でき、
粒子径0.1〜100μm、好ましくは0.1〜50μ
m、より好ましくは0.1〜30μmの範囲が実用性を
満たす。
【0013】前記可逆熱変色性組成物(好適にはマイク
ロカプセル顔料)は、膜形成材料である樹脂を含むビヒ
クル中に分散されて、インキ、塗料等の色材として塗布
され可逆熱変色層を形成させることができる。又、熱可
塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に分散してシート状或いはそ
の他各種形態に成形され、それ自体が可逆熱変色層を備
えた外殻基材21として適用することもできる。
【0014】前記多孔質層22及び可逆熱変色層を形成
する方法としては、従来より公知の塗布方法、例えば、
スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コー
ター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプ
レー塗装等が挙げられるが、外殻基材21が複雑な凹凸
形態にあっては、ウレタン系樹脂を含むビヒクルからな
る塗布液の吹き付け塗装が効果的である。
【0015】前記構成による本発明の透視玩具1は、常
態では、外殻体2は不透明状態であり、内部の玩具要素
3を不可視状態となしており、前記外殻体2の多孔質層
22が吸水状態では、外殻体2は透明状態となり、玩具
要素3を可視状態となし、前記多孔質層22の水が乾燥
すると元の常態で呈する様相に戻る、可逆的互変性を有
し、玩具性を満たす。尚、前記多孔質層22への吸水
は、水に浸漬、水の吹き付け、筆、刷毛、ペン、スタン
プ等による手段で所望の箇所を濡らすことにより、濡れ
た部分のみを透明乃至半透明化させて透視機能を発現さ
せることができる。
【0016】前記多孔質層22に、可逆熱変色性マイク
ロカプセル顔料を併存させた系では、温度による変色機
能が付加される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の透視玩具は、外殻体と玩
具要素がそれぞれ別体としてセットされた形態、及び玩
具要素が外殻体に内蔵状態で不可分の関係にセットされ
た形態が有効である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示す。尚、実施例中の部は重
量部を示す。
【0019】実施例1(図1参照) 無色透明なHIPS(ハイインパクトポリスチレン樹
脂)からなる外殻基材21の外面に、アクリルエマルジ
ョン樹脂50部、水10部、エチルアルコール15部、
消泡剤0.5部、レベリング剤0.3部からなるアンダ
ーコート用スプレーインキにてスプレー塗装し、透明な
アンダーコート層を設け、次いで前記アンダーコート層
上に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−
1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタン
樹脂エマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大
日本インキ化学工業(株)製、(固形分33%)〕50
部、分散剤0.2部、消泡剤0.3部、粘度調整剤2
部、水10部、エチルアルコール5部、及び水性架橋剤
5部を均一に攪拌混合してなる、多孔質層形成用水性ス
プレーインキをスプレー塗装し、室温で放置後、70℃
にて1時間加温硬化させ、多孔質層22を形成し、外殻
体2を構成した。前記外殻体2と、別に用意した人物像
を模した造形玩具要素3とをセットにして透視玩具1を
構成した。前記外殻体2は、常態では白色不透明であ
り、内部に収容した玩具要素3は、(イ)非透視状態に
あり、前記多孔質層22を水で濡らし吸水状態にする
と、(ロ)透視状態となった後、24℃、50%(相対
湿度)条件下で約5分経過すると、外殻体2は元の様相
に復し、玩具要素3の視覚を妨げる。前記(イ)非透視
状態と(ロ)透視状態は互変的であり、水を媒体として
繰り返し、再現された。
【0020】実施例2(図2参照) 軟質塩化ビニル樹脂からなる、蛍光ピンク色の骨形状の
玩具要素3を、恐竜形状の金型にいれて、透明軟質塩化
ビニル樹脂コンパウンドを用いて射出成型し、透明表皮
(外殻基材21)をもつ恐竜形態の造形物を得た。次い
で、前記外殻基材21の外面に、湿式法微粉末シリカ
〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業
(株)製〕15部、ウレタン樹脂エマルジョン〔商品
名:ハイドランHW−920、大日本インキ化学工業
(株)製、(固形分50%)〕30部、分散剤0.2
部、消泡剤0.3部、粘度調整剤2部、水20部、エチ
ルアルコール5部、及び水性架橋剤5部を均一に攪拌混
合してなる、多孔質層形成用水性スプレーインキを用い
てスプレー塗装し、室温で放置後、70℃にて30分間
乾燥硬化させ、乾燥状態で白色不透明の多孔質層22を
形成し、恐竜形態の透視玩具1を構成した。前記透視玩
具1は、常態では、表皮(外殻体2)が白色不透明であ
り、骨(玩具要素3)は、(イ)不透視状態であり、ス
プレー等により水を表皮に吹き付けると表皮は透明とな
り、蛍光ピンク色の骨が(ロ)透視状態となった後、2
4℃、50%(相対湿度)条件下で約5分経過すると、
表皮は元の様相に復し、骨の視覚が妨げられた。前記
(イ)非透視状態と(ロ)透視状態は互変的であり、水
を媒体として繰り返し、再現される。
【0021】実施例3 実施例2の恐竜の表面に、更に、透明性を有する水性青
色顔料0.1部、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップ
シールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、
ウレタン樹脂エマルジョン〔商品名:ハイドランHW−
920、大日本インキ化学工業(株)製、(固形分50
%)〕30部、分散剤0.2部、消泡剤0.3部、粘度
調整剤2部、水20部、エチルアルコール5部、及び水
性架橋剤5部を均一に攪拌混合してなる、多孔質層形成
用水性スプレーインキを用いて、恐竜表面に部分的にス
プレー塗装し、室温で放置後、70℃にて30分間乾燥
硬化させて、淡青色の多孔質層を形成した。前記透視玩
具は、常態では、表皮(外殻体)が淡青色の不透明部分
をもつ白色不透明の状態であり、骨(玩具要素)は、
(イ)不透視状態であり、スプレー等により水を表皮に
吹き付けると表皮は透明となり、蛍光ピンク色の骨が
(ロ)透視状態となった後、24℃、50%(相対湿
度)条件下で約5分経過すると、表皮は元の様相に復
し、骨の視覚を妨げる。前記(イ)非透視状態と(ロ)
透視状態は互変的であり、水を媒体として繰り返し、再
現される。ここで、淡青色の透明部分からは、青色が混
ざった状態で、蛍光ピンク色の骨が視認され、リアルな
様相を呈した。
【0022】実施例4 実施例2の恐竜形態の造形物の表面に、透明青色顔料
0.1部、アクリルエマルジョン50部、消泡剤0.5
部、水12.5部、エチルアルコール12.5部からな
るアンダーコート用スプレーインキで、全体にスプレー
塗装し、透明着色層を形成した。次いで、前記着色層上
に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−1
011、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタン樹
脂エマルジョン〔商品名:パーマリンUA−150、三
洋化成工業(株)製、(固形分30%)〕50部、分散
剤0.2部、消泡剤0.3部、粘度調整剤2部、水10
部、エチルアルコール5部、及び水性架橋剤5部を均一
に攪拌混合してなる、玩具形成用水性スプレーインキを
用いて、スプレー塗装し、室温で放置後、乾燥状態で白
色の多孔質層を形成し、恐竜形状の透視玩具を得た。前
記透視玩具は、常態では、全身が白色の表皮をもつ恐竜
形態をしており、内部を透視できないが、水スプレー等
により、表面に水を付着させると、多孔質層が吸水によ
り、白色不透明から透明になり、透明青色の表皮をもつ
恐竜となり、透明青色と蛍光ピンク色とが混色となった
紫色の骨が視認され、24℃、50%(相対湿度)条件
下で約5分経過すると、表皮は元の様相に復し、骨の視
覚が妨げられた。前記(イ)非透視状態と(ロ)透視状
態は互変的であり、水を媒体として繰り返し、再現され
た。
【0023】実施例5(図3参照) 無色透明なポリスチロールからなるミニチュアカーのボ
ンネット部分(外殻基材21)に、エンジンを模した成
型物(玩具要素3)を内蔵させ、ミニチュアカーを作製
した。前記ボンネット部分(外殻基材21)の外面に、
湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−101
1、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタン樹脂エ
マルジョン〔商品名:パーマリンUA−150、三洋化
成工業(株)製、(固形分30%)〕50部、分散剤
0.2部、消泡剤0.3部、粘度調整剤2部、水10
部、エチルアルコール5部、及び水性架橋剤5部を均一
に攪拌混合してなる、多孔質層形成用水性スプレーイン
キを用いて、スプレー塗装し、室温で放置後、乾燥状態
で白色の多孔質層22を形成し、前記ボンネット部分以
外の箇所には、青色及び黒色の顔料系スプレー用インキ
にてスプレー塗装し、ツートンカラーのボディーを形成
した。前記透視玩具1は、常態では、ボンネット部分は
白色、ボディー部分は、前記ツートンカラーであり、内
部を透視できないが、散水するとボンネット部分が透明
になり、内部に配置したエンジン(玩具要素3)が明瞭
に視認でき、24℃、50%(相対湿度)条件下で約5
分経過すると、ボンネット部分が元の様相に復し、エン
ジンの視覚が妨げられた。前記(イ)非透視状態と
(ロ)透視状態は互変的であり、水を媒体として繰り返
し、再現された。
【0024】実施例6 黄色透明なABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合樹脂)からなる半球状外殻基材21の
外面に、透明青色顔料0.1部、湿式法微粉末シリカ
〔商品名:ニップシールE−743、日本シリカ工業
(株)製〕15部、ウレタン樹脂エマルジョン〔商品
名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業
(株)製、(固形分33%)〕50部、分散剤0.2
部、消泡剤0.3部、粘度調整剤2部、水10部、エチ
ルアルコール5部、及び水性架橋剤5部を均一に攪拌混
合してなる、多孔質層形成用水性スプレーインキを用い
て、スプレー塗装し、室温で放置後、70℃にて1時間
加温硬化させ、多孔質層を形成し、外殻体を構成した。
前記外殻体と、別に用意した人物像を模した造形玩具要
素とをセットにして透視玩具を構成した。前記外殻体
は、常態では淡青色不透明を呈しており、内部に収容し
た玩具要素3は、(イ)非透視状態にあり、前記多孔質
層を水で濡らし吸水状態にすると、青色透明となり、黄
色の混色により、緑色透明へと変化し、(ロ)内部の人
物像を透視状態となした後、24℃、50%(相対湿
度)条件下で約5分経過すると、外殻体2は元の様相に
復し、玩具要素の視覚を妨げた。前記(イ)非透視状態
と(ロ)透視状態は互変的であり、水を媒体として繰り
返し、再現された。
【0025】実施例7 実施例1の外殻基材の外面に、35℃にて青色から無色
に変色する、透明性を有する粒子径5μmの可逆熱変色
性マイクロカプセル顔料を分散させた熱変色性スプレー
インキを用いて、全面にスプレー塗装して熱変色層を設
け、次いで、前記熱変色層上に実施例1で用いた多孔質
層形成用水性スプレーインキによりスプレー塗装し、室
温で放置後、70℃で30分間、乾燥硬化させ、乾燥状
態で白色不透明の多孔質層を形成し、外殻体を構成し
た。前記外殻体は、常態では白色不透明であり、内部に
収容した玩具要素は、(イ)非透視状態にあり、前記多
孔質層を水で濡らし吸液状態にすると、白色から青色に
変化し、内部は(ロ)透視状態となり、40℃の温水に
浸漬すると透視状態のまま青色から無色へと変化し、次
に取り出して、24℃、50%(相対湿度)条件下で約
1分間放置すると、無色から青色へと変化し、更に5分
間放置すると、(イ)非透視状態の白色へと変化した。
前記可逆熱変色性、(イ)非透視状態及び(ロ)透視状
態は互変的であり、温度及び水を媒体として繰り返し再
現できた。
【0026】
【発明の効果】本発明は、前記した多孔質層の特性を玩
具分野に応用し、常態では不可視状態にある内部の玩具
要素を水を媒体として透視できる立体性玩具構造とな
し、幼児等が安心して遊べる、玩具性且つ安全性に富む
透視玩具を提供しようとするものである。本発明の透視
玩具は、常態では不可視状態にある内部の玩具要素が、
水を媒体として透視でき、水の蒸発により自然に元の不
可視状態に復し、前記様相変化が互変的且つ可逆的であ
るので、幼児等が安心して繰り返し遊ぶことができ、安
全性及び玩具性に富む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透視玩具の一実施例の状態変化の説明
図であり、(イ)非透視状態、(ロ)透視状態をそれぞ
れ示す。
【図2】本発明の透視玩具の他の実施例の状態変化の説
明図であり、(イ)非透視状態、(ロ)透視状態をそれ
ぞれ示す。
【図3】本発明の透視玩具の他の実施例の状態変化の説
明図であり、(イ)非透視状態、(ロ)透視状態をそれ
ぞれ示す。
【符号の説明】
1 透視玩具 2 外殻体 21 外殻基材 22 多孔質層 3 玩具要素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明乃至半透明材料により形成された外
    殻基材の外面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散
    状態に固着させた多孔質層を積層した外殻体と、前記外
    殻体の内部に接触乃至非接触状に配置した玩具要素とか
    らなり、前記多孔質層が吸水状態において、前記玩具要
    素が透視されるよう構成した透視玩具。
  2. 【請求項2】 外殻基材は、玩具形象物であり、玩具要
    素は、前記玩具形象物と一体不可分の関係にある、請求
    項1記載の透視玩具。
  3. 【請求項3】 外殻基材は、着色透明乃至着色半透明で
    ある、請求項1乃至2記載の透視玩具。
  4. 【請求項4】 低屈折率顔料は、微粒子状珪酸であり、
    バインダー樹脂は、ウレタン系樹脂から選ばれる、請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載の透視玩具。
  5. 【請求項5】 多孔質層は、微粒子状珪酸とウレタン系
    樹脂を含む水性ビヒクルからなる塗布液の吹き付け塗膜
    である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の透視玩
    具。
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