JP2002088550A - 水変色性造花 - Google Patents

水変色性造花

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JP2002088550A
JP2002088550A JP2000285443A JP2000285443A JP2002088550A JP 2002088550 A JP2002088550 A JP 2002088550A JP 2000285443 A JP2000285443 A JP 2000285443A JP 2000285443 A JP2000285443 A JP 2000285443A JP 2002088550 A JP2002088550 A JP 2002088550A
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Akio Nakajima
明雄 中島
Masahiro Ito
雅浩 伊藤
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 散水等により、水を付着させた個所が瞬時に
色変化し、水の蒸発により再び元の色彩に復する水変色
性造花の提供。 【解決手段】 造花を構成する基材2の少なくとも一部
の表面に、着色層4を設けると共に前記着色層4上に、
微粒子状珪酸をバインダー樹脂に分散状態に固着させ
た、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明に変化
する多孔質層3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水変色性造花に関す
る。更に詳細には、散水等により水が付着した個所の造
花表面を透明化させて、常態と異なる様相を視覚させ、
水の乾燥により元の様相に復する水変色性造花に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、水を媒体として変色する造花
として、幾つかの提案が開示されている(特開平8−2
09422号公報、実公平1−19994号公報等)。
前記特開平8−209422号公報による提案は、造花
自体を湿潤時に毛管作用を有する材質で作成し、花冠部
等の表面に水溶性色素を付着させた構成であり、茎部の
下端に給水すると、その水が毛管作用により揚水され、
花冠部の中心部に浸透し、前記水溶性色素を溶かして、
花冠部の先端方向に移動させて、発色させようとする試
みであり、給水すると時間の経過と共に発色部位ないし
発色範囲が変化し、生花と同様の発色状態の変化を楽し
むことができるとしても、前記様相変化は不可逆性であ
り、繰返し再現させることができない。一方、実公平1
−19994号公報による提案は、花部及び葉部などに
加水現像紙を貼着した造花であり、可逆的に様相を変化
させることができるとしても、彎曲乃至凹凸状の造花表
面には、前記加水現像紙を的確に貼着し難い上、馴染み
が悪く、リアル感を満足させ難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の提案の不具合を解消するものであり、散水等により
常態と異なる様相に瞬時に変化させ、水の乾燥により自
然に元の様相に復帰する可逆性を有し、しかも造花自体
の外観性もリアル感に富むと共に繰返しの散水や、経時
によっても外観や持久性が損なわれることもなく商品性
を高めた水変色性造花を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を図面について説
明する(図1〜図3参照)。本発明は、造花を構成する
基材2の少なくとも一部の表面に、微粒子状珪酸をバイ
ンダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態で不透
明であり、吸水状態で透明に変化する多孔質層3を設け
たことを特徴とする水変色性造花1を要件とする。更に
は、微粒子状珪酸は、湿式法により製造された二次元構
造の粒子径0.03〜10μmの珪酸粉末であり、バイ
ンダー樹脂は、ポリウレタン樹脂であり、前記多孔質層
3中に占める微粒子状珪酸は、1〜30g/m2 であ
り、前記微粒子状珪酸は、バインダー樹脂に対して50
〜200重量%の範囲にあること、更には、前記多孔質
層3の下層又は上層には、熱変色性又は非熱変色性着色
層4が配設されてなること、更には、前記多孔質層3中
に、熱変色性又は非熱変色性着色剤がブレンドされてな
ること、更には、前記多孔質層3の一部には、撥水性樹
脂層5を内在させてなること、更には、花弁を形成する
基材2は、目付け量が30g〜300g/m2 の布帛で
あることを要件とする。
【0005】前記における造花の基材2は、従来より汎
用の造花基材であればよく、紙、合成紙、ゴム、プラス
チック、布帛等を挙げることができ、諸種の形態に加工
して適用することができる。前記基材2のうち、目付け
量30〜300g/m2 (好ましくは、80〜200g
/m2 )の範囲にある布帛が、加工適性、花弁との擬似
性、均質な水吸収性、耐久性等の面で効果的である。
【0006】前記微粒子状珪酸は、非晶質の無定形珪酸
として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等
のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式
法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)
と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を
用いる湿式法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と
称する)とに大別され、いずれを用いることも可能であ
るが、湿式法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子
状珪酸の系に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒
子状珪酸に対するバインダー樹脂の配合比率を大きく設
定でき、多孔質層自体の皮膜強度を向上させることがで
きるので、より好適に用いられる。
【0007】以下に湿式法微粒子状珪酸の適用が効果的
な理由について推察する。乾式法微粒子状珪酸と、湿式
法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子
状珪酸は以下に示されるような珪酸が密に結合した三次
元構造を形成するのに対して、
【化1】 湿式法微粒子状珪酸は、以下に示されるように、珪酸が
縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部
分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比
較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を
多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる
系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よ
って、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
【化2】 又、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて
粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、
従って、適度の親水性を有するため吸水性に効果的に機
能するものと推察される。
【0008】前記湿式法微粒子状珪酸を適用する系で
は、湿式法微粒子状珪酸の種類、粒子径、比表面積、吸
油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸水状
態での透明性を共に満足させるためには、塗布量が1g
/m2 〜30g/m2 であることが好ましく、より好ま
しくは、5g/m2 〜20g/m2 である。1g/m2
未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であ
り、又、30g/m2 を越えると吸水時に十分な透明性
を得ることが困難である。前記微粒子状珪酸は、バイン
ダー樹脂を含むビヒクル中に分散させて分散インキとな
し、造花基材2の表面に印刷、塗布、吹き付け、等の手
段により多孔質層3を形成する。
【0009】前記バインダー樹脂としては、ウレタン系
樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エス
テル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポ
リオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マ
レイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチ
レン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート
樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタク
リル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹
脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂
から選ばれる樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セル
ロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、ウ
レタン系樹脂を用いるか、或いはウレタン系樹脂を少な
くとも含有させたものが効果的である。前記バインダー
樹脂中にウレタン系樹脂を含有することにより、多孔質
層3の皮膜強度を向上させることができ、耐久性を必要
とする種々の用途に適用でき、しかも、乾燥状態での隠
蔽性と吸液状態での透明性を損なうことがない。
【0010】前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステ
ル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、
ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用
して用いることもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散
したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有する
ウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基
により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中
に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)
ウレタン樹脂を用いることもできる。尚、前記ウレタン
系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂の
いずれを用いることもできるが、本発明においては水性
ウレタン系樹脂、なかでも、ウレタン系エマルジョン樹
脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられ
る。前記ウレタン系樹脂は単独で用いることが好ましい
が、造花基材2の材質、形態、或いは要求される皮膜強
度に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもでき
る。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場
合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層の
バインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分比率で30
重量%以上含有させることが好ましい。前記の如くして
形成される多孔質層3中には、従来より公知の二酸化チ
タン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄
被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸
鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料を添加した
り、非熱変色性の染顔料、蛍光染料、蛍光顔料等や、可
逆熱変色性顔料等の着色剤をブレンドすることができ
る。
【0011】前記可逆熱変色性顔料等の着色剤をブレン
ドする系にあっては、多孔質層3中の着色剤と微粒子状
珪酸の重量比は、1:9〜9:1(好ましくは、2:8
〜8:2)の範囲が、着色性と、乾燥時の隠蔽性と、吸
水時の透明性とを共に効果的に満足させることができ
る。
【0012】前記多孔質層3の下層又は上層には、非熱
変色性又は熱変色性の着色剤をバインダー樹脂を含むビ
ヒクル中に配合したインキにより、ベタ印刷又は模様等
の印刷像からなる着色層4を設けて、造花としての視覚
効果を高めることができる。多孔質層3の下層に設けた
着色層4は、多孔質層3が非吸水状態では不可視状態で
あり、吸水状態のとき透視され、常態と異なる様相を現
出させる。尚、前記した着色層4に代えて、造花基材2
に前記着色剤がブレンドされて一体的に着色されたもの
であってもよい。多孔質層3の上層に設けた着色層4
は、多孔質層3が非吸水状態では可視状態にあり、吸水
状態では、下層の着色層4と相関して多様な様相を視覚
させる。
【0013】前記可逆熱変色性着色剤としては、電子供
与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物及び変色温度
を決める反応媒体、の必須三成分を含む、本出願人の提
案による、特公昭51−35414号公報、特公昭51
−44706号公報、特公昭51−44708号公報、
特公昭52−7764号公報、特公平1−29398号
公報、特開平7−186546号公報等に記載のものが
挙げられる。前記は所定の温度(変色点)を境としてそ
の前後で変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特
定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状
態は、その状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用
されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用が
なくなれば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温度変化
による温度−色濃度について小さいヒステリシス幅(Δ
H)を示して変色する加熱消色型熱変色性材料を利用す
ることができる。
【0014】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する、即ち、温度変化による着色
濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温
度域より低温側から温度を上昇させていく場合と、逆に
変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大き
く異なる経路を辿って変色し、低温側変色点と高温側変
色点の間の常温域において、前記低温側変色点以下又は
高温側変色点以上の温度で変化させた状態を記憶保持で
きる色彩記憶型熱変色性材料を適用できる。
【0015】又、消色状態からの加熱により発色し、発
色状態からの冷却により消色する、本出願人の提案によ
る、電子受容性化合物として、炭素数3乃至18の直鎖
又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノー
ル化合物、或いは特定のヒドロキシ安息香酸エステルを
配合した、特開平11−129623号公報、特開平1
1−5973号公報、特願平11−286202号等に
記載の加熱消色型熱変色性材料を適用できる。
【0016】前記した各熱変色性材料は、粒子径0.1
〜30μm、好ましくは0.1〜20μmのマイクロカ
プセル形態の顔料として実用に供される。
【0017】撥水性樹脂層5は、シリコン系、パラフィ
ン系、ポリエチレン系、アルキルエチレン尿素系、フッ
素系等から選ばれる撥水性樹脂を含む撥水加工液を用い
て、多孔質層3表面に印刷手段等により適宜形状の像を
形成するよう付着させ、前記像が保持された状態で多孔
質層3の内部にまで浸透した、多孔質層3に内在し、共
存する層である。汎用的には、撥水加工液中に着色剤を
添加せず、無色透明の像であるが、適宜に着色剤を添加
して、有色透明乃至有色不透明の像を形成することがで
きる。前記撥水性樹脂のうち、フッ素系撥水剤が、撥水
効果及び加工適性の面で効果的であり、固形分として、
1g/m2 〜50g/m2 、好適には、2g/m2 〜3
0g/m2 の範囲の付着量が有効である。前記撥水性樹
脂層5は、柄、模様等の像であり、多孔質層3が非吸水
状態では判別できず、多孔質層3が吸水状態にあると
き、該撥水性樹脂による像の個所は、撥水効果により吸
水していないので、判別されることになる。又、可逆熱
変色性材料を適用した系では、環境温度変化や、加熱又
は冷却による温度変化により、色変化して、変化の様相
を多彩化する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の造花について、花弁を主
体に実施例を記載するが、葉、茎等に同様の手段により
配設することができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示す。尚、実施例中の部は重
量部を示す。
【0020】実施例1 白色の目付け量150g/m2 ポリエステル生地からな
る造花基材2の表裏両面に、ピンク色蛍光顔料〔商品
名:エポカラーFP−10、(株)日本触媒製〕10
部、水性アクリル酸エステルエマルジョン樹脂(固形分
50%)50部、シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤
5部、レベリング剤1部、水10部、及びエポキシ系架
橋剤2.5部を均一に混合攪拌してなる蛍光ピンク色ス
クリーン印刷用インキを用い、150メッシュのスクリ
ーン版により全面ベタ印刷を行い、130℃で5分間乾
燥、硬化させて着色層4を形成した。次いで、湿式法微
粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本
シリカ工業(株)製〕15部、水性ウレタン樹脂〔商品
名:ハイドランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹
脂、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製〕5
0部、水30部、シリコーン系消泡剤0.5部、増粘剤
3部、エチレングリコール1部、及びブロックイソシア
ネート系架橋剤2部を均一に混合攪拌してなる白色スク
リーン印刷用インキを用い、100メッシュのスクリー
ン版により、前記着色層4の全面にベタ印刷し、130
℃で5分間乾燥、硬化させて、乾燥状態で白色の水変色
性布帛を得た(図2参照)。前記水変色性布帛を花弁形
状に裁断し、熱アイロンにより花弁形態に湾曲仕上げを
行い、水変色性造花1を作成した(図1参照)。前記水
変色性造花1は、乾燥状態では白色の造花として視認さ
れ、霧吹きで水を吹きかけると表層が透明化して、蛍光
ピンク色の着色層4を透視させて蛍光ピンク色の造花に
変化した後、暫くすると水分の乾燥に元の白色の様相を
呈する造花に戻った。前記様相変化は、可逆的であり、
繰返し再現できた。
【0021】実施例2 白色のポリ塩化ビニールフィルムからなる造花基材2上
に、ピンク色顔料3部、水性ポリエステルエマルジョン
〔商品名:ファインテックスES−765、大日本イン
キ化学工業(株)製〕50部、シリコーン系消泡剤0.
2部、増粘剤3部、レベリング剤2部、水10部、及び
エポキシ系架橋剤2.5部を均一に混合攪拌してなるピ
ンク色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシ
ュのスクリーン版により、全面ベタ印刷して着色層4を
形成した後、湿式法微粒子状珪酸〔商品名:ニップシー
ルE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バ
インダー樹脂として水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイド
ランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分
30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水3
0部、シリコーン系消泡剤0.5部、増粘剤3部、エチ
レングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架
橋剤2部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷
用インキを用いて、80メッシュのスクリーン版によ
り、前記着色層4上の全面にベタ印刷して水変色性フイ
ルムを得た(図3参照)。前記水変色性フイルムを花弁
状に裁断し、印刷側を表層に位置させて花弁を組み付
け、水変色性造花を作成した。前記造花は乾燥状態では
白色を呈し、霧吹きで水を吹きかけることにより、ピン
ク色を呈する造花に変色し、暫くすると水分の乾燥によ
り、元の白色の様相を呈する造花に戻った。前記様相変
化は、可逆的であり、繰返し再現できた。
【0022】実施例3 実施例2と同様にして得られた水変色性フイルムの多孔
質層3の適所に、花心の模様を撥水性樹脂を含む加工液
により印刷し浸透乾燥させて、表層を含み多孔質層3に
内在する花心模様の撥水性樹脂層5を形成した(図4参
照)。次いで、花心の模様に合わせて花弁を切り出し、
実施例2の花弁と組み付けることにより花心の模様を中
心に配した水変色性造花を得た。前記造花は乾燥状態で
は白色を呈し、霧吹きで水を吹きかけることにより撥水
性樹脂による花心模様以外の表層は透明化し、白色花心
模様のピンク色を呈する造花に変化した後、暫くすると
水分が乾燥して元の白色を呈する造花に戻った。前記様
相変化は、可逆的であり、繰返し再現できた。
【0023】実施例4 耐水性処理を施したコート紙上に、青色顔料3部、アク
リル酸エステルエマルジョン(固形分50%)50部、
シリコーン系消泡剤0.2部、増粘剤3部、湿潤剤2
部、レベリング剤1部、水10部、及びエポキシ系架橋
剤2.5部を均一に混合攪拌してなる青色スクリーン印
刷用インキを用い、180メッシュのスクリーン版によ
り、花弁模様を印刷した。次いで、湿式法微粒子状珪酸
〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業
(株)製〕15部、水性ウレタン樹脂〔商品名:ハイド
ランAP−10、ポリエステル系ウレタン樹脂、固形分
30%、大日本インキ化学工業(株)製〕50部、水3
0部、シリコーン系消泡剤0.5部、増粘剤3部、エチ
レングリコール1部、及びブロックイソシアネート系架
橋剤2部を均一に攪拌混合してなる白色スクリーン印刷
用インキを用い、80メッシュのスクリーン版により、
前記花弁模様上に印刷して水変色性紙を得た。前記水変
色性紙を花弁状に裁断し、前記印刷層を表層として組み
付け、水変色性造花を作成した。前記造花は乾燥状態で
は白色を呈し、霧吹きで水を吹きかけることにより表層
が透明化して、青色を透視させ、青色の様相を呈する造
花に変化した後、暫くすると水分の乾燥により、再び白
色の様相を呈する造花に戻った。前記様相変化は、可逆
的であり、繰返し再現できた。
【0024】実施例5 ABS樹脂に黄色顔料を混練し、射出成形して得た黄色
造花の全表面に、湿式法微粒子状珪酸〔商品名:ニップ
シールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15
部、ピンク顔料1部、バインダー樹脂として水性ウレタ
ン樹脂〔商品名:パーマリンUA−150、ポリエーテ
ル系ウレタン樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)
製〕50部、水30部、イソプロピルアルコール10
部、シリコーン系消泡剤0.5部、レベリング剤3部、
及びイソシアネート系架橋剤2部を均一に混合、攪拌し
てなるピンク色水性スプレーインキを用いてスプレー塗
装し、70℃で約30分間加温硬化させて水変色性造花
を形成した。前記造花は乾燥状態ではピンク色であり、
如雨露で水をかけることにより表層部がピンク色透明化
し、下層の黄色との混色である赤色を呈する造花に変化
した後、暫くすると水分の乾燥により、元のピンク色の
様相を呈する造花に戻った。前記様相変化は、可逆的で
あり、繰返し再現できた。
【0025】実施例6 黄色の目付け量100g/m2 のポリエステル生地の表
裏両面上に、加熱消色型可逆熱変色性材料を内包したマ
イクロカプセル顔料(含水率50重量%、28℃未満で
ピンク色、28℃以上で無色の可逆熱変色性を示す)1
5部、湿式法微粒子状珪酸〔商品名:ニップシールE−
200A、日本シリカ工業(株)製〕15部、水性ウレ
タン樹脂〔商品名:ハイドランAP−10、ポリエステ
ル系ウレタン樹脂、固形分30%、大日本インキ化学工
業(株)製〕50部、水15部、シリコーン系消泡剤
0.5部、増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロ
ックイソシアネート系架橋剤2部を均一に攪拌混合して
なるインキを用い、180メッシュスクリーン版によ
り、印刷し、130℃にて3分間加熱硬化させて熱変色
性多孔質層を備えた、水変色性布帛を得た。前記水変色
性布帛を花弁状に裁断して、熱アイロンにて湾曲加工を
施した後、組み付けて水変色性造花を作成した。前記水
変色性造花は、25℃の室温下では、ピンク色を呈して
おり、15℃の水を前記造花表面に散水すると、赤色の
様相を視覚させ、30℃の温水を散水すると、黄色の様
相を呈する。又、30℃の室温下では、水の蒸発により
白色の様相を呈しており、15℃の水を散水すると赤色
の様相を呈し、30℃の温水を散水すると、黄色の様相
の造花を視覚させる。前記各様相の変化は、可逆的であ
り、繰返し再現される。
【0026】
【発明の効果】本発明の水変色性造花は、散水等により
水を造花表面に付着させることにより、水の付着した部
位を瞬時に色変化させた様相として視覚させることがで
き、暫くして水の蒸発により自然に元の様相に復し、し
かも前記した様相変化は可逆的に繰返し再現させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水変色性造花の(イ)変化前の様相、
(ロ)変化後の様相を示す図である。
【図2】本発明の水変色性造花の一実施例の拡大縦断面
説明図である。
【図3】本発明の水変色性造花の他の実施例の拡大縦断
面説明図である。
【図4】本発明の水変色性造花の他の実施例の拡大縦断
面説明図である。
【符号の説明】
1 水変色性造花 2 造花基材 3 多孔質層 4 着色層 5 撥水性樹脂層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造花を構成する基材の少なくとも一部の
    表面に、微粒子状珪酸をバインダー樹脂に分散状態に固
    着させた、非吸水状態で不透明であり、吸水状態で透明
    に変化する多孔質層を設けたことを特徴とする水変色性
    造花。
  2. 【請求項2】 微粒子状珪酸は、湿式法により製造され
    た二次元構造の粒子径0.03〜10μmの珪酸粉末で
    あり、バインダー樹脂は、ポリウレタン樹脂であり、前
    記多孔質層中に占める微粒子状珪酸は、1〜30g/m
    2 であり、前記微粒子状珪酸は、バインダー樹脂に対し
    て50〜200重量%の範囲にある請求項1記載の水変
    色性造花。
  3. 【請求項3】 多孔質層の下層又は上層には、熱変色性
    又は非熱変色性着色層が配設されてなる請求項1記載の
    水変色性造花。
  4. 【請求項4】 多孔質層中に、熱変色性又は非熱変色性
    着色剤がブレンドされてなる請求項1記載の水変色性造
    花。
  5. 【請求項5】 多孔質層の一部には、撥水性樹脂層を内
    在させてなる請求項1又は2記載の水変色性造花。
  6. 【請求項6】 花弁を形成する基材は、目付け量30g
    〜300g/m2 の布帛である請求項1記載の水変色性
    造花。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1307918C (zh) * 2004-03-29 2007-04-04 戴诚 作装饰用的人造花的花瓣及其制造方法
JP2019098186A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 佳子 今泉 装飾用部品、つまみ細工、及び、装飾用部品の製造方法

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