JP2001326374A - 太陽電池モジュ−ル - Google Patents
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Abstract
−ルの製造条件等に影響を受けることなく、安定的に、
低コストで製造することができ、これにより、強度に優
れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧
性、耐降雹性、その他等の諸特性に優れ、極めて耐久性
に富み、種々の用途に適用し得る有用な太陽電池モジュ
−ルを提供することである。 【解決手段】 表面保護シ−ト、熱可逆架橋性オレフィ
ン系重合体組成物による充填剤層、太陽電池素子、熱可
逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層、お
よび、裏面保護シ−トを順次に積層し、一体化したこと
を特徴とする太陽電池モジュ−ルに関するものである。
Description
ルに関し、更に詳しくは、強度に優れ、かつ、耐候性、
耐熱性、耐光性、耐水性、耐風圧性、耐降雹性、その他
等の諸特性に優れ、極めて耐久性に富み、種々の用途に
適する極めて有用な太陽電池モジュ−ルに関するもので
ある。
ら、クリ−ンなエネルギ−源としての太陽電池が注目さ
れ、現在、種々の形態からなる太陽電池モジュ−ルが開
発され、提案されている。一般に、上記の太陽電池モジ
ュ−ルは、例えば、結晶シリコン太陽電池素子あるいは
アモルファスシリコン太陽電池素子等を製造し、そのよ
うな太陽電池素子を使用し、表面保護シ−ト、充填剤
層、光起電力素子としての太陽電池素子、充填剤層、お
よび、裏面保護シ−ト等の順に積層し、次いで、それら
を真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション法等を利用
して製造されている。而して、上記の太陽電池モジュ−
ルは、当初、電卓への適用を始めとし、その後、各種の
電子機器等に応用され、民生用の利用として、その応用
範囲は急速に広まりつつあり、更に、今後、最も重要な
課題として、大規模集中型太陽電池発電の実現であると
されている。ところで、上記の太陽電池モジュ−ルにお
いて、これを構成する充填剤層としては、それが、表面
側に位置するものは、太陽光が入射し、これを透過する
透明性を有することが必要であるが、それが、裏面側に
位置するものは、必ずしも、透明性を有することを必要
とされないものである。また、上記の太陽電池モジュ−
ルを構成する充填剤層としては、表面保護シ−トあるい
は裏面保護シ−トとの接着性を有すること、更に、光起
電力素子としての太陽電池素子の表面の平滑性を保持す
る機能を果たすために熱可塑性を有すること、更には、
光起電力素子としての太陽電池素子の保護とういことか
ら、強度に優れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐光性、耐水
性、耐風圧性、耐降雹性、その他等の諸特性に優れ、極
めて耐久性に富み、また、耐スクラッチ性、衝撃吸収性
等に優れていること等が必要であるとされているもので
ある。而して、現在、上記の充填剤層を構成する材料と
しては、その加工性、施工性、製造コスト、その他等の
観点から、厚さ400μm〜600μm位のエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなる充填剤層が、最も一般的な
ものとして使用されている。
厚さ400μm〜600μm位のエチレン−酢酸ビニル
共重合体等からなる充填剤層を使用し、これを、表面保
護シ−ト、太陽電池素子、および、裏面保護シ−ト等と
積層し、一体的に真空吸引して加熱圧着するラミネ−シ
ョン法等を用いて直接積層すると、その加熱圧着等の条
件により、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなる充
填剤層が影響を受け、例えば、エチレン−酢酸ビニル共
重合体が、熱収縮したり、あるいは、熱分解等を起こ
し、例えば、酢酸ガス、その他等の分解ガス、分解物等
を発生し、これが、太陽電池素子等に悪影響を与え、そ
の劣化、あるいは、発電効率の低下等を引き起こすとい
う問題点がある。更に、上記のようにエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体が、熱収縮したり、あるいは、熱分解等を
起こし、例えば、酢酸ガス、その他等の分解ガス等を発
生すると、その作業環境等を悪化させ、作業者等への影
響も避けられず、製造環境改善等が避けられず、著しく
コスト高になるばかりではなくその生産性等を著しく阻
害するものである。更に、上記のエチレン−酢酸ビニル
共重合体等の樹脂自体、若干、強度に欠け、かつ、耐候
性、耐熱性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、その他等の
諸特性にそれ程優れているものではなく、例えば、太陽
光等が当たると、その紫外線等により劣化し、例えば、
黄変等の変色を起こし、その外観の意匠性、装飾性等を
著しく損なうという問題点もあるものである。そこで本
発明は、充填剤層を構成する材料が、太陽電池モジュ−
ルの製造条件等に影響を受けることなく、更に、強度に
優れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧
性、耐降雹性、その他等の諸特性に優れ、極めて耐久性
に富み、安定的に、低コストで、種々の用途に適用し得
る太陽電池モジュ−ルを製造することを提供することで
ある。
ジュ−ルについて、上記のような問題点を解決すべく種
々研究の結果、熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
に着目し、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなる充
填剤層に代えて熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
による充填剤層を使用し、まず、表面保護シ−ト、熱可
逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層、太
陽電池素子、熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物に
よる充填剤層、および、裏面保護シ−トを順次に積層
し、次いで、これらを一体的に真空吸引して加熱圧着す
るラミネ−ション法等を利用して太陽電池モジュ−ルを
製造したところ、上記の熱可逆架橋性オレフィン系重合
体組成物による充填剤層が、その加熱圧着等の製造条件
に影響を受けることなく、更に、強度に優れ、かつ、耐
候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、
その他等の諸特性に優れ、極めて耐久性に富み、これに
より、安定的に、低コストで製造可能であり、種々の用
途に適用し得る極めて有用な太陽電池モジュ−ルを製造
し得ることを見出して本発明を完成したものである。
可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層、
太陽電池素子、熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
による充填剤層、および、裏面保護シ−トを順次に積層
し、一体化したことを特徴とする太陽電池モジュ−ルに
関するものである。
等を用いて更に詳しく説明する。なお、本発明におい
て、シ−トとは、シ−ト状物ないしフィルム状物のいず
れの場合も意味するものであり、また、フィルムとは、
フィルム状物ないしシ−トシ−ト状物のいずれの場合も
意味するものである。本発明にかかる太陽電池モジュ−
ルについてその層構成を図面等を用いて更に具体的に説
明すると、図1は、本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
についてその層構成の一例を例示する概略的断面図であ
る。
陽電池モジュ−ルAは、図1に示すように、表面保護シ
−ト1、熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による
充填剤層2、光起電力素子としての太陽電池素子3、熱
可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層
4、および、裏面保護シ−ト層5を順次に積層し、次い
で、これらを真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション
法等の通常の成形法を用いて、上記の各層を一体化成形
体とした構成からなることを基本構造とするものであ
る。上記の例示は、本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
についてその一例を例示するものであり、本発明はこれ
により限定されるものではない。例えば、図示しない
が、上記の太陽電池モジュ−ルにおいては、太陽光の吸
収性、補強、その他等の目的のもとに、更に、他の基材
等を任意に加えて積層し、一体化して太陽電池モジュ−
ルを製造することができるものである。
陽電池モジュ−ルを構成する材料、製造法等について更
に詳しく説明すると、まず、本発明にかかる太陽電池モ
ジュ−ルを構成する表面保護シ−トとしては、太陽光の
透過性、電気絶縁性等を有し、かつ、機械的あるいは化
学的ないし物理的強度に優れ、具体的には、耐候性、耐
熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、耐薬品性
等の諸堅牢性に優れ、特に、耐候性に優れていると共に
水分、酸素等の侵入を防止する防湿性に優れ、また、表
面硬度が高く、かつ、表面の汚れ、ゴミ等の蓄積を防止
する防汚性に優れ、極めて耐久性に富み、その保護能力
性が高いこと等の特性を有することが望ましいものであ
る。
−トとしては、具体的には、例えば、ガラス板等は勿論
のこと、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、
環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS
樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共
重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素
系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−
ト系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン
ナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン
等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド
イミド系樹脂、ポリアリ−ルフタレ−ト系樹脂、シリコ
−ン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスル
フィド系樹脂、ポリエ−テルスルホン系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、そ
の他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用する
ことができる。本発明においては、上記の樹脂のフィル
ムないしシ−トの中でも、特に、フッ素系樹脂、環状ポ
リオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ
(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂
のフィルムないしシ−トを使用することが好ましいもの
である。而して、本発明において、上記のようなフッ素
系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト
系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエ
ステル系樹脂のフィルムないしシ−トは、機械的特性、
化学的特性、物理的特性等に優れ、具体的には、耐候
性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐防湿性、耐汚染性、耐
薬品性、その他等の諸堅牢性に優れて、太陽電池を構成
する保護シ−トとして有用性を有し、耐久性、保護機能
性等に優れ、また、そのフレキシブル性や機械的特性、
化学的特性等から軽量で、かつ、加工性等に優れ、その
ハンドリングし易い等の利点を有するものである。
脂のフィルムないしシ−トのなかでも、特に、例えば、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフル
オロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエ−テルと
の共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PF
A)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピ
レンコポリマ−(FEP)、テトラフルオロエチレンと
ペルフルオロアルキルビニルエ−テルとヘキサフルオロ
プロピレンコポリマ−(EPE)、テトラフルオロエチ
レンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマ−(ET
FE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCT
FE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコ
ポリマ−(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(P
VDF)、または、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等の
フッ素系樹脂の1種ないしそれ以上からなる透明性を有
するフッ素系樹脂シ−トを使用することが好ましいもの
である。なお、本発明においては、上記のフッ素系樹脂
シ−トの中でも、特に、ポリフッ化ビニル系樹脂(PV
F)、または、テトラフルオロエチレンとエチレンまた
はプロピレンとのコポリマ−(ETFE)からなるフッ
素系樹脂シ−トが、透明性を有し、太陽光の透過性等の
観点から好ましいものである。
種の樹脂のフィルムないしシ−トのなかでも、上記のフ
ッ素系樹脂シ−トと共に、特に、例えば、シクロペンタ
ジエンおよびその誘導体、ジシクロペンタジエンおよび
その誘導体、シクロヘキサジエンおよびその誘導体、ノ
ルボルナジエンおよびその誘導体、その他等の環状ジエ
ンを重合させてなるポリマ−、あるいは、該環状ジエン
とエチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、
スチレン、ブタジエン、イソプレン、その他等のオレフ
ィン系モノマ−の1種ないしそれ以上とを共重合させて
なるコポリマ−等からなる透明な環状ポリオレフィン系
樹脂シ−トを使用することが好ましいものである。な
お、本発明においては、上記の透明な環状ポリオレフィ
ン系樹脂シ−トの中でも、更に、シクロペンタジエンお
よびその誘導体、ジシクロペンタジエンおよびその誘導
体、または、ノルボルナジエンおよびその誘導体等の環
状ジエンのポリマ−ないしコポリマ−からなる透明な環
状ポリオレフィン系樹脂シ−トが、耐候性、耐水性等に
優れ、更に、透明性を有し、太陽光の透過性等の観点か
ら好ましいものである。而して、本発明において、上記
のようなフッ素系樹脂シ−トあるいは環状ポリオレフィ
ン系樹脂シ−トを使用することにより、該フッ素系樹脂
シ−トあるは環状ポリオレフィン系樹脂シ−トが有する
機械的特性、化学的特性、物理的特性等の優れた特性、
具体的には、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐防湿
性、耐汚染性、耐薬品性、その他等の諸特性を利用して
太陽電池を構成する表面保護シ−トとするものであり、
これにより、耐久性、保護機能性等を有し、また、その
フレキシブル性や機械的特性、化学的特性等から軽く、
かつ、加工性等に優れ、そのハンドリングし易い等の利
点を有するものである。
ルムないしシ−トとしては、例えば、上記の各種の樹脂
の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト
成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その
他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製
膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用
して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上
の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方
法等により、各種の樹脂のフィルムないしシ−トを製造
し、更に、要すれば、例えば、テンタ−方式、あるい
は、チュ−ブラ−方式等を利用して1軸ないし2軸方向
に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使
用することができる。本発明において、各種の樹脂のフ
ィルムないしシ−トの膜厚としては、6〜300μm
位、より好ましくは、9〜150μm位が望ましい。ま
た、本発明において、各種の樹脂のフィルムないしシ−
トとしては、可視光透過率が、90%以上、好ましく
は、95%以上であって、入射する太陽光を全て透過す
る性質を有することが望ましいものである。
以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルム
の加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、
抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的
特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々の
プラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、
その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目
的に応じて、任意に添加することができる。上記におい
て、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、強化繊
維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防
カビ剤、顔料、その他等を使用することができ、更に
は、改質用樹脂等も使用することがてきる。
の中でも、特に、耐候性、耐突き刺し性等を向上させる
ために、紫外線吸収剤、酸化防止剤、あるいは、強化繊
維の1種ないし2種以上を練れ込み加工してなる各種の
樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが好ましい
ものである。上記の紫外線吸収剤としては、太陽光中の
有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギ−
へと変換し、高分子中の光劣化開始の活性種が励起され
るのを防止するものであり、例えば、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾ−ル系、サルチレ−ト系、アクリル
ニトリル系、金属錯塩系、ヒンダ−ドアミン系、超微粒
子酸化チタン(粒子径、0.01〜0.06μm)ある
いは超微粒子酸化亜鉛(0.01〜0.04μm)等の
無機系ないし有機系等の紫外線吸収剤の1種ないしそれ
以上を使用することができる。また、上記の酸化防止剤
としては、高分子の光劣化あるいは熱劣化等を防止する
ものであり、例えば、フェノ−ル系、アミン系、硫黄
系、燐酸系、その他等の酸化防止剤を使用することがで
きる。更に、上記の紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤と
しては、例えば、ポリマ−を構成する主鎖または側鎖
に、上記のベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤あるいは
上記のフェノ−ル系等の酸化防止剤を化学結合させてな
るポリマ−型の紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤等も使
用することができる。また、上記の強化繊維としては、
例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリア
ミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポ
リアクリロニトリル繊維、天然繊維、その他等を使用す
ることができ、それらは、長ないし短繊維状物、また
は、織布ないし不織布状物、その他等で使用することが
できる。上記の紫外線吸収剤、酸化防止剤、強化繊維等
の含有量としては、その粒子形状、密度、その他等によ
って異なるが、約0.1〜10重量%位が好ましい。
面に積層する熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物に
よる充填剤層について説明すると、かかる充填剤層とし
ては、太陽電池素子の表面側に積層する充填剤層として
は、太陽光が入射し、これを透過する透明性を有するこ
とが必要であり、また、表面保護シ−トとの接着性を有
することも必要であり、更に、光起電力素子としての太
陽電池素子の表面の平滑性を保持する機能を果たすため
に熱可塑性を有すること、更には、光起電力素子として
の太陽電池素子の保護とういことから、耐スクラッチ
性、衝撃吸収性等に優れていることが必要である。他
方、太陽電池素子の裏面側に積層する充填剤層として
は、上記の太陽電池素子の表面側に積層する充填剤層と
同様に、裏面保護シ−トとの接着性を有することも必要
であり、更に、光起電力素子としての太陽電池素子の裏
面の平滑性を保持する機能を果たすために熱可塑性を有
すること、更には、光起電力素子としての太陽電池素子
の保護とういことから、耐スクラッチ性、衝撃吸収性等
に優れていることが必要である。しかし、太陽電池素子
の裏面側に積層する充填剤層としては、上記の太陽電池
素子の表面側に積層する充填剤層と異なり、必ずも、透
明性を有することを必要としないものである。而して、
本発明において、太陽電池素子の両面に積層する熱可逆
架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層として
は、ほぼ同じ材料を同様に使用することができるもので
ある。
の表面側または裏面側の両面に積層する熱可逆架橋性オ
レフィン系重合体組成物による充填剤層としては、次の
(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフ
ィン系重合体組成物を用いて充填剤層を形成することが
できる。次に、上記の(A)、(B)、または、(C)
の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物について説明
する。
組成物について 上記の(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
は、(a)少なくとも1種の不飽和カルボン酸無水物を
グラフトした変性ポリオレフィンであり、その変性ポリ
オレフィン中の不飽和カルボン酸無水物基の成分濃度が
0.1〜20重量%である変性ポリオレフィン、(b)
分子内に少なくとも2個の水酸基を有する多価アルコー
ル化合物及び(c)反応促進剤を含有し、成分(a)の
変性ポリオレフィン中の不飽和カルボン酸無水物に由来
する単位に対し、成分(b)である多価アルコール化合
物中の水酸基の単位のモル比が0.01〜10の範囲で
あり、かつ成分(c)である反応促進剤が成分(a)で
ある変性ポリオレフィン100重量部に対して0.00
1〜20重量部の範囲であることを特徴とする熱可逆架
橋性樹脂組成物からなるものである。
ィン系重合体組成物の各成分について説明する。まず、
成分(a)は、少なくとも1種の不飽和カルボン酸無水
物をグラフトした変性ポリオレフィンを使用することが
できる。上記の変性ポリオレフィンを製造するために使
用されるポリオレフィン類としては、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン等のオレフィンの単独重合体又はこれ
らのオレフィンの2種以上のランダムあるいはブロック
共重合体、又は、これらのオレフィンを主成分とした酢
酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル等との2元又は多元共重合
体等を使用することができる。上記の変性ポリオレフィ
ンとしては、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1
共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エ
チレン−無水マレイン酸−アクリル酸エステル共重合
体、または、エチレン−メタクリル酸共重合体の亜鉛
塩、その他等の1種ないし2種以上混合物を使用するこ
とができる。
トモノマーとして用いられる不飽和カルボン酸無水物と
しては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無
水エンディック酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−
3,4−ジカルボン酸無水物、炭素数が多くとも18で
ある末端に二重結合を有するアルケニル無水コハク酸、
炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有するア
ルカジエニル無水コハク酸、その他等を使用することが
できる。これらは、単独で又は2種類以上同時に併用し
ても差し支えないものである。本発明においては、特
に、無水マレイン酸、または、無水イタコン酸を使用す
ることが好ましいものである。
レフィン中の不飽和カルボン酸無水物に由来する単位
は、0.1〜20重量%の範囲であることが必要であ
り、1〜10重量%の範囲であるのが好ましいものであ
る。上記において、酸無水物に由来する単位が0.1重
量%未満であると、本発明の目的である架橋密度が不充
分となるため好ましくなく、また、20重量%を超える
と、変性ポリオレフィンに期待する柔軟性、機械的強度
などの性質を損なうため好ましくないものである。さら
に、本発明に用いる変性ポリオレフィンのMFR(JI
S K−7210の表1の条件14に従う)は、0.1
〜1000g/10分の範囲が好ましいものである。
性ポリオレフィンを製造するには、公知の任意の方法を
採用することができる。具体的に説明すると、ポリオレ
フィン類を溶媒に溶解した溶液に、ラジカル開始剤と不
飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸無水物を混合し、
反応させる溶液グラフト法、溶媒の不存在下で押出機内
で変性する溶融グラフト法、電子線等を利用する放射線
グラフト法などを利用することができる。さらに、これ
らの方法でグラフト変性した後、溶剤洗浄などにより未
反応物、反応副生成物などを除去することが好ましいも
のである。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する成分(b)の、分子内に少なくとも2個の水酸基を
有する多価アルコール化合物としては、例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール等のグリコール類;1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット等の
アルコール化合物;アルビトール、ソルビトール、キシ
ロース、アラビノース、グルコース、ガラクトース、ソ
ルボース、フルクトース、パラチノース、マルトトリオ
ース、マレジトース等の糖類;エチレン−酢酸ビニル共
重合体の鹸化物、ポリビニルアルコール、水酸基を複数
個有するポリオレフィン系オリゴマー、エチレン−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート〔(メタ)アクリレ
ートは、メタクリレート及びアクリレートを意味する。
以下、同様である。〕共重合体等の分子内に複数個の水
酸基を有する重合体;1,3−ジヒドロキシプロパン、
2,2−ジメチル−1,3−ジヒドロキシプロパン、ト
リメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロ
パン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、1,1,
1−トリメチロールドデカン、2−シクロヘキシル−2
−メチロール−1,3−ジヒドロキシプロパン、2−
(p−メチルフェニル)−2−メチロール−1,3−ジ
ヒドロキシプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ヘキサジグリセリン、オクタグリセ
リン、デカグリセリン等にエチレンオキシドもしくはプ
ロピレンオキシドを付加反応させたポリオキシアルキレ
ン化合物;グリセリンモノステアレート、グリセリンモ
ノオレエート、グリセリンモノラウレート、グリセリン
モノカプリレート、グリセリンモノヘキサノエート、グ
リセリンモノフェネチルエステル、グリセリンモノプロ
ピオネート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセ
リンジステアレート、ジグリセリンモノオレエート、ジ
グリセリンモノヘキサノエート、ジグリセリンジオクタ
ノエート、テトラグリセリンモノステアレート、テトラ
グリセリントリステアレート、テトラグリセリンテトラ
ステアレート、テトラグリセリントリヘキサノエート、
テトラグリセリンモノフェネチルエステル、ヘキサグリ
セリンモノステアレート、ヘキサグリセリンジステアレ
ート、ヘキサグリセリンペンタステアレート、ヘキサグ
リセリントリオレエート、ヘキサグリセリンモノラウレ
ート、ヘキサグリセリンペンタラウレート、デカグリセ
リンモノステアレート、デカグリセリンオクタステアレ
ート、デカグリセリンペンタオレエート、デカグリセリ
ンジラウレート、ペンタデカグリセリンジステアレー
ト、ペンタデカグリセリンデカオレエート、オクタデカ
グリセリンテトラステアレート等のポリグリセリンアル
キルエステル;ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タンモノカプリレート、ソルビタンモノヘキサノエー
ト、ソルビタンモノフェネチルエステル、ソルビタンモ
ノプロピオネート、ソルビタントリステアレート、ソル
ビタンテトラステアレート等のソルビタンアルキルエス
テルなどを使用することができる。上記の多価アルコー
ル化合物の融点は、成分(a)の変性ポリオレフィンの
熱劣化等を考慮し、300℃以下であることが好ましい
ものであり、また、上記の多価アルコール化合物は、単
独で又は2種類以上併用することもできる。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する成分(b)の多価アルコールの使用量は、成分
(a)の変性ポリオレフィン中に含まれる不飽和カルボ
ン酸無水物に由来する単位に対して、多価アルコール化
合物に含まれる水酸基のモル比が0.01〜10の範囲
となるのが好ましく、更には、0.05〜5の範囲とな
るのがより好ましい。上記において、モル比が、0.0
1未満であると、組成物に架橋構造を効果的な量で導入
するには不充分となり、また、10を超えると、場合に
よっては成形を行なう際に加工温度において架橋構造が
完全に解離せず、成形が極めて困難となるため好ましく
ないものである。また、変性ポリオレフィン中に含まれ
る不飽和カルボン酸無水物に由来する単位が、0.1〜
1重量%の範囲である場合には、多価アルコール化合物
に含まれる水酸基のモル比は0.1〜5の範囲であるこ
とがより好ましい。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する成分(c)の反応促進剤としては、変性ポリオレフ
ィン中に含まれる不飽和カルボン酸無水物に由来する単
位に含まれるカルボニル基を活性化し、水酸基と酸無水
物基との反応を促進させる化合物である。このような反
応促進剤としては、種々のものがあるが、その一例を挙
げれば、有機カルボン酸の金属塩がある。上記の有機カ
ルボン酸の金属塩としては、炭素原子数1〜30個の脂
肪酸の金属塩、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オ
クタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸等と周
期表のIA属、IIA属、IIB属、III B属の金属(例え
ば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al等)との
塩を使用することができる。。更に、具体例を示せば、
酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢
酸アルミニウム、酪酸カリウム、酪酸カルシウム、酪酸
亜鉛、オクタン酸ナトリウム、オクタン酸カルシウム、
デカン酸カリウム、デカン酸マグネシウム、デカン酸亜
鉛、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウ
リン酸カルシウム、ラウリン酸アルミニウム、ミリスチ
ン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸
アルミニウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸
亜鉛、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリ
ウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、オレイン硫酸ナトリウム、ベヘ
ン酸ナトリウム等を使用することができる。これらのう
ち、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウ
リン酸カルシウム、ラウリン酸アルミニウム、ミリスチ
ン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸
アルミニウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸
亜鉛、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリ
ウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸ナトリウム等が特に
好ましいものである。
しては、カルボン酸の金属塩構造を有する樹脂等を使用
することができる。このような樹脂としては、エチレン
とラジカル重合性不飽和カルボン酸のIA属,IIA属,
IIB属,III B属の金属(例えばLi,Na,K,M
g,Ca,Zn,Al等)塩とを共重合した構造を有す
るもの、あるいは、エチレンとラジカル重合性カルボン
酸の金属塩と他のラジカル重合性不飽和カルボン酸及び
/又はその誘導体とを多元共重合した構造を有するもの
を使用することができる。
ポリプロピレン,遊離エチレン−プロピレン共重合体等
のポリオレフィン系樹脂にラジカル重合性不飽和カルボ
ン酸の金属塩(遊離の不飽和カルボン酸を重合し、その
後に中和してもよい)をグラフト重合させた構造を有す
るもの、ポリオレフィン系樹脂にラジカル重合性カルボ
ン酸の金属塩と他のラジカル重合性不飽和カルボン酸及
び/又はその誘導体を同時に共グラフト重合した構造を
有するもの等を使用することができる。。ここで用いら
れるラジカル重合性不飽和カルボン酸及びその誘導体と
しては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、
マレイン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、マレイン
酸モノエチル、フマル酸モノエチル、マレイン酸モノブ
チル、フマル酸モノブチル、(メタ)アクリル酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン
酸ジエチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、
フマル酸ジブチル等を使用することができる。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物に用い
る反応促進剤の他の例としては、三級アミン化合物を挙
げることができる。上記の三級アミン化合物の具体例と
しては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイ
ソプロピルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチル
アミン、トリオクタデシルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、メチルジオクチルアミン、ジメチルオクチルアミ
ン、ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチル
−4−メチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロド
デシルアミン、N,N−ジエチル−1−アダマンタミ
ン、1−メチルピロリジン、1−エチルピペリジン、キ
ヌクリジン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル
−m−フェネチジン、4−t−ブチル−N,N−ジメチ
ルアニリン等を使用することができる。
に四級アンモニウム塩を使用することができる。上記の
四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルア
ンモニウムテトラフルオロボレート、テトラメチルアン
モニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラメチルア
ンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミ
ド、テトラエチルアンモニウムヨージド、メチルトリ−
n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモ
ニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミ
ド、テトラヘプチルアンモニウムブロミド、フェニルト
リメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルア
ンモニウムクロリド等を使用することができる。
属、III B属の金属の水酸化物又はIIA属、IIB属の金
属のハロゲン化物を反応促進剤として用いることができ
る。ここで、IIA属,IIB属,III B属の金属の水酸化
物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられ、IIA属、
IIB属の金属のハロゲン化物としては、例えば、塩化カ
ルシウム、臭化カルシウム、塩化マグネシウム等を使用
することができる。
属、IIA属、IIB属、III B属の金属の塩を反応促進剤
として用いることができる。その具体例としては、硝酸
アルミニウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛、硝酸マグネ
シウム、硝酸アルミニウム、燐酸ナトリウム、燐酸カル
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、硫酸ナトリウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウ
ム、硫酸アルミニウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリ
ウム、沃素酸ナトリウム等を使用することができる。
4、 Na PF6、 KPF6、 Na PCl6、 Na Fe C
l4、Na Sn Cl4、 Na Sb F6、 KSb F6 、Na
AsF6、 Na As Cl6等のルイス酸のアルカリ金属塩
も反応促進剤として使用することができる。
ルボン酸の金属塩が好適に用いられるものであり、ま
た、上記の各種の反応促進剤を必要に応じて2種類以上
併用することもできる。これらの反応促進剤の使用量
は、成分(a)の変性ポリオレフィン100重量部に対
して0.001〜20重量部の範囲、より好ましくは、
0.01〜15重量部の範囲である。この量が0.00
1重量部未満であると、反応が遅くなりすぎて組成物中
に架橋構造を効果的に導入することが困難となり、ま
た、20重量部を超えると、反応速度を向上させる点で
無意味であるばかりでなく、経済的にも好ましくない。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物には、
該組成物の特性を損なわない範囲で各種の添加剤、配合
剤、充填剤等を添加し、含有することができる。これら
を具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線
吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、滑
剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラスフィ
ラー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色剤(染
料,顔料)、発泡剤、香料等を使用することができる。
更に、本発明において、上記の本発明の(A)の熱可逆
架橋性オレフィン系重合体組成物に、その用途及び目的
によっては成分(a)以外のポリオレフィン系樹脂を配
合することもできる。
(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を製造
するには、(a)変性ポリオレフィン、(b)多価アル
コール及び(c)反応促進剤を種々の手段で混合すれば
よいものである。上記において、その混合方法として
は、オレフィン系重合体の分野で一般に行われているヘ
ンシェルミキサー,タンブラーのような混合機を用いて
ドライブレンドしてもよく、バンバリーミキサー、ニー
ダー、押出機及びロールミルのような混練り機を用いて
溶融混練する方法が挙げられる。この際、予めドライブ
レンドし、得られる混合物を溶融混練することによって
均一な混合物を得ることができる。また、本発明におい
ては、本発明の(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合
体組成物の成形時に各成分を溶融混合することもでき
る。すなわち、各成分をペレットあるいは粉体の状態で
混合(ドライブレンド)し、押出機、射出成形機中でフ
ィルム等の製造段階を利用して溶融混合することもでき
る。
フィン系重合体組成物は、通常、溶融混練されて成形さ
れるが、この成形加工時においては、架橋構造は形成さ
れないものである。而して、本発明においては、本発明
の(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物が、
押出成形、射出成形等によりフィルムないしシ−トに成
形され、該フィルムないしシ−トを充填剤層とするもの
である。而して、本発明においては、上記のフィルムな
いしシ−トを充填剤層として積層された後、冷却固化過
程において、架橋構造を形成し、凝集力を上げ、機械的
強度を向上するものである。他方、一旦架橋構造を形成
しても、溶融することによりこの構造を解離して成形性
を回復し、新たに成形した後の冷却固化過程で再度架橋
構造を形成して高強度の充填剤層を形成し得るものであ
る。
組成物について 上記の(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
は、(a)エチレン、ラジカル重合性酸無水物及び必要
に応じて他のラジカル重合性コモノマーとを共重合して
なる共重合体であり、該共重合体中のラジカル重合性酸
無水物に由来する単位が0.1〜10重量%であり、そ
の他のラジカル重合性コモノマーに由来する単位が多く
とも30重量%であるエチレン系共重合体、及び、
(b)分子内に水酸基を少なくとも二つ以上有する多価
アルコ−ル化合物、及び、(c)反応促進剤、とからな
る熱可逆架橋性樹脂組成物からなるものである。
ィン系重合体組成物の各成分について説明する。まず、
上記の(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
を構成する成分(a)であるエチレン系共重合体は、少
なくともエチレンとラジカル重合性酸無水物とを共重合
してなる共重合体である。上記のエチレン系共重合体
は、必要に応じて、他のラジカル重合性コモノマー(以
下第3モノマーと言う)を共重合させこともできるもの
である。上記において、ラジカル重合性酸無水物として
は、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エ
ンディック酸、無水シトラコン酸、1−ブテン−3,4
−ジカルボン酸無水物、炭素数が多くとも18である末
端に二重結合を有するアルケニル無水コハク酸、炭素数
が多くとも18である末端に二重結合を有するアルカジ
エニル無水コハク酸等を使用することができる。これら
は、2種類以上同時に併用しても差し支えないものであ
り、而して、本発明においては、特に、無水マレイン
酸、無水イタコン酸を使用することが好ましいものであ
る。
(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する(a)成分であるエチレン系共重合体において、ラ
ジカル重合性酸無水物に由来する単位は0.1〜10重
量%の範囲であり、好ましくは0.3〜5.0重量%の
範囲である。上記のラジカル重合性酸無水物に由来する
単位が、0.1重量%よりも少なくなると、成形後に形
成される充填剤層の架橋度が小さくなり、結果としてJ
ISC 3605に規定されている加熱変形率を満足す
る耐熱性が得られなくなることから好ましくなく、ま
た、10重量%を越えると、コストが高くなるばかりで
なく本共重合体を一成分として用いる充填剤層の伸びが
著しく低下しJISC 3605に規定されている引張
特性が得られなくなるため好ましくないものである。
(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する(a)成分であるエチレン系共重合体は、前記ラジ
カル重合性酸無水物の他に、エチレンと共重合可能なラ
ジカル重合性酸無水物以外のラジカル重合可能な第3モ
ノマーを共重合して用いることができるものである。上
記において、第3モノマーを共重合して得られるエチレ
ン系共重合体を使用することにより、本樹脂を構成成分
の一つとして含む構成からなる充填剤層の柔軟性や透明
性を向上させることができるものである。上記のラジカ
ル重合性酸無水物と併用することができる第3モノマー
としては、エチレン系不飽和エステル化合物、エチレン
系不飽和アミド化合物、エチレン系不飽和酸化合物、エ
チレン系不飽和エーテル化合物、エチレン系不飽和炭化
水素化合物等を使用することができる。。
ステル化合物としては、酢酸ビニル、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、フマ
ル酸メチル、フマル酸エチル、フマル酸ジメチル、フマ
ル酸ジエチル、マレイン酸メチル、マレイン酸エチル、
マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、その他等を
使用することができる。また、上記において、上記のエ
チレン系不飽和アミド化合物としては、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エ
チル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)ア
クリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N
−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホル
ムアミド、N−ビニルアセトアミド、その他等を使用す
ることができる。
飽和カルボン酸化合物としては、(メタ)アクリル酸、
マレイン酸、フマル酸、その他等を使用することができ
る。また、上記において、上記のエチレン系不飽和エー
テル化合物としては、メチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、オクタデシルビニルエーテル、フェニルビニ
ルエーテル、その他等を使用することができる。更にま
た、上記において、上記のエチレン系不飽和炭化水素化
合物及びその他の化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ノルボルネン、ブタジエン、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクロレイン、クロトンア
ルデヒド、その他等を使用することができる。なお、本
発明においては、上記の第3モノマーは、必要に応じ
て、2種類以上同時に併用して使用することもできる。
する場合、本エチレン系共重合体中の該第3モノマー成
分の含量は、30重量%以下の範囲、好ましくは、25
重量%以下の範囲である。上記において、30重量%を
越えると、樹脂の柔軟性が高くなりすぎるためにたとえ
架橋構造が導入されても加熱変形率がJIS C 36
05記載の規格値を越えて大きくなるため好ましくない
ものである。
合体のMFR(JIS K−7210 表1の条件4に
従う)については、必ずしも明確な制限があるわけでは
ないが、できれば0.1〜50g/10分の範囲である
ことが好ましいものである。これは、エチレン系共重合
体の分子量が小さくなりすぎると、充填剤層に要求され
る耐熱性が充分でなくなる恐れがあるためである。しか
し、分子量が小さくなることによる耐熱性の低下は、先
に述べたエチレン系共重合体に含まれる酸無水物基の量
や後に述べる多価アルコール化合物の種類及びその使用
量を変えることによって改善することも可能である。
系共重合体は、一般的に知られている方法、即ち、塊
状、溶液、懸濁、またはエマルジョン等の重合プロセス
により製造することができるが、基本的に通常の低密度
ポリエチレンの製造設備および技術を利用して製造する
ことができる。
(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する(b)成分である、少なくとも分子内に水酸基を2
つ以上有する多価アルコ−ル化合物の例としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、等のグリコール類;1,4ブタンジオー
ル、1,6ヘキサンジオール、1,8オクタンジオー
ル、1,10デカンジオール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、等の
アルコール化合物;アルビト−ル、ソルビト−ル、キシ
ロ−ス、アラミノ−ス、グルコ−ス、ガラクト−ス、ソ
ルボ−ス、フルクト−ス、パラチノ−ス、アルトトリオ
ロ−ス、マレジト−ス等の糖類;エチレン−酢酸ビニル
共重合体の鹸化物、ポリビニルアルコール、水酸基を複
数有するポリオレフィン系オリゴマー、エチレン−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体等の分子内
に水酸基を複数有する重合体、以上のごときアルコール
化合物にエチレンオキシド或いはプロピレンオキシド等
を付加して得られるポリオキシアルキレン化合物;ポリ
エチレングリコ−ルのステアリン酸エステル等のポリグ
リセリンエステル;ソルビタンのアルキルエステル等の
分子内に水酸基を複数有する糖類のエステル;その他等
を使用することができる。。上記の多価アルコ−ル化合
物の融点は、300℃以下である事が望ましく、また、
これらの多価アルコール化合物は2種類以上同時に併用
しても差し支えないものである。なお、本発明において
は、特に、ポリオキシアルキレン化合物或いはポリグリ
セリンエステルを使用することが好ましいものである。
エチレン系共重合体中に含まれる不飽和カルボン酸無水
物に由来する単位に対して多価アルコール化合物中に含
まれる水酸基のモル比が0.01〜10の範囲、より好
ましくは0.05〜5の範囲であることが望ましいもの
である。上記において、モル比が0.01よりも少ない
場合は、本発明の(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物からなる充填剤層に架橋構造を効果的に導入
できず充分な耐熱性を得ることができなくなるため好ま
しくなく、また、モル比が10よりも多いときには、場
合によっては、加熱成形を行なう際に、架橋構造が完全
に解離せず成形が極めて困難となるため好ましくないも
のである。
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成する
(c)成分である反応促進剤としては、カルボキシル基
を含む重合体の金属塩または有機カルボン酸の金属塩、
有機カルボン酸の金属塩等を使用することができる。上
記の有機カルボン酸の金属塩の例としては、炭素数1〜
30の脂肪酸である酢酸、酪酸、オクタン酸、デカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、ベヘン酸、コハク酸、安息香酸、
テレフタル酸、ピロメリット酸等のカルボン酸と、周期
表のIA属、IIA属、IIB属、 IIIB属の金属(例えば
Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al等)との金属
塩を使用することができる。更に、上記の有機カルボン
酸の金属塩の他の例としては、カルボキシル基を含む樹
脂の金属塩等を使用することができる。上記のような樹
脂としては、エチレンとラジカル重合性不飽和カルボン
酸のIA属、IIA属、IIB属、 IIIB属の金属(例えば
Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Al等)塩とを共
重合した構造を持つ物、或いは、エチレンと該ラジカル
重合性カルボン酸の金属塩と他のラジカル重合性不飽和
カルボン酸及び/またはその誘導体とを多元共重合した
構造を持つ樹脂等を使用することができる。
ポリプロピレン、遊離エチレン−プロピレン共重合体等
のポリオレフィン系樹脂に、該ラジカル重合性不飽和カ
ルボン酸の金属塩(遊離の不飽和カルボン酸を重合し、
後で中和しても良い。)をグラフト重合させた構造を持
つ樹脂、ポリオレフィン系樹脂に該ラジカル重合性カル
ボン酸の金属塩と他のラジカル重合性不飽和カルボン酸
及び/またはその誘導体を同時に共グラフト重合した構
造を持つ樹脂等を使用することができる。上記のラジカ
ル重合性不飽和カルボン酸及びその誘導体の例として
は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、マレ
イン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、マレイン酸モ
ノエチル、フマル酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、フマル酸モノブチル、(メタ)アクリル酸メチル、
マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、マレイン酸ジ
エチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマ
ル酸ジブチル等を使用することができる。
他の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン
等の三級アミン化合物やテトラメチルアンモニウムテト
ラフルオロボレート、テトラメチルアンモニウムヘキサ
フルオロホスフェート、テトラメチルアンモニウムブロ
ミド、テトラエチルアンモニウムブロミド等の四級アン
モニウム塩等を使用することができる。以上に例示した
反応促進剤の内、好適には有機カルボン酸の金属塩が用
いられ、また、以上に例示した反応促進剤は、必要に応
じて2種類以上同時に併用しても差し支えない。
の使用量は、反応促進剤の種類によって異なるため一概
に規定することは難しいが、一般にエチレン系二元共重
合体もしくはエチレン系多元共重合体100重量部に対
して0.001重量部以上20重量部以下の範囲、より
好ましくは0.01重量部以上15重量部の範囲である
ことが望ましい。上記において、0.001重量部より
も少ない場合は、反応が遅くなり過ぎて、上記の本発明
の(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物によ
る充填剤層に架橋構造を効果的に導入することが困難と
なる恐れがあることから好ましくなく、また、上記にお
いて、20重量部よりも多い場合は、反応速度を向上さ
せる点においてもはや無意味であるだけでなく、本発明
の(B)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を用
いて形成される充填剤層の電気特性を低下させる恐れが
あるため好ましくないものである。
の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を充填剤層の
形成に使用する際に、該組成物の特徴を損なわない範囲
で必要に応じて一般に用いられる老化防止剤、難燃剤、
電圧安定剤、銅害防止剤等の通常の添加剤を加えること
ができる。次に、本発明においては、本発明の(B)の
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物の製造法には、
通常知られている種々の樹脂の混合方法を用いて製造す
ることができる。上記の具体的方法を例示すれば、各成
分を溶融状態で混合する方法、すなわち一般に用いられ
ている加圧ニーダー、ロール、バンバリーミキサー、ス
タティックミキサー、スクリュー式押出機等を用いる方
法を挙げることができる。
の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を、例えば、
180℃以上好ましくは200℃以上の樹脂温度で押出
成形することによって、そのフィルムないしシ−トを製
造して、該フィルムないしシ−トを充填剤層とし、これ
を積層して目的とする充填剤層とすることができるもの
である。上記の押出成形方法は、通常の方法でよく、特
に制限されるものではない。なお、本発明においては、
積層された充填剤層は、押出され、更に、積層された可
逆性架橋樹脂が冷却される過程で充填剤層に架橋構造を
形成する。従って、架橋構造を形成させるために改めて
電子線を照射したり、再度加熱したり、或いは高温水蒸
気に触れさせる等の二次加工を必ずしも必要とするもの
でもないものである。
組成物について 上記の(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
は、(a)不飽和カルボン酸無水物と不飽和カルボン酸
エステルとによって変性された変性オレフィン系重合体
であって、1分子当たりのカルボン酸無水物基の平均結
合数が1個以上で、かつ、該変性オレフィン系重合体中
のカルボン酸無水物基数に対するカルボン酸エステル基
数の比が0.5〜20である変性オレフィン系重合体、
および、(b)1分子当たりの水酸基の平均結合数が1
個以上の水酸基含有重合体からなり、(a)成分のカル
ボン酸無水物基数に対する(b)成分の水酸基数の比が
0.1〜5であることを特徴とする熱可逆架橋性樹脂組
成物からなるものである。
ィン系重合体組成物の各成分について説明する。まず、
上記の(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物
を構成する成分(a)成分の不飽和カルボン酸無水物と
不飽和カルボン酸エステルとによって変性された変性オ
レフィン系重合体としては、基本的には、α−オレフィ
ンとエチレン性不飽和カルボン酸無水物とエチレン性不
飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体、及び、α−
オレフィンとエチレン性不飽和カルボン酸無水物との二
元共重合体のエチレン性不飽和カルボン酸エステルによ
るグラフト体、α−オレフィンとエチレン性不飽和カル
ボン酸エステルとの二元共重合体のエチレン性不飽和カ
ルボン酸無水物によるグラフト体、α−オレフィン系重
合体のエチレン性不飽和カルボン酸無水物とエチレン性
不飽和カルボン酸エステルとによるグラフト体、その他
等を使用することができる。
ンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−
1,3−メチルブテン−1、ペンテン−1,3−メチル
ペンテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−
1、オクテン−1、デセン−1等を使用することができ
る。また、上記のエチレン性不飽和カルボン酸無水物と
しては、例えば、コハク酸2−オクテン−1−イル無水
物、コハク酸2−ドデセン−1−イル無水物、コハク酸
2−オクタデセン−1−イル無水物、マレイン酸無水
物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、ブロモマレイ
ン酸無水物、ジクロロマレイン酸無水物、シトラコン酸
無水物、イタコン酸無水物、1−ブテン−3,4−ジカ
ルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカル
ボン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸
無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水
物、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テト
ラヒドロフタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸無水物、endo−ビシクロ[2.
2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水
物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸無水物、その他等を使用
することができる。更にまた、上記のエチレン性不飽和
カルボン酸エステルとしては、炭素数1〜20程度のア
ルキル基のエステルが好ましく、例えば、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
マレイン酸ジメチル、その他等を使用することができ
る。尚、上記において、「(メタ)アクリル酸」とは、
アクリル酸及びメタクリル酸を言うものとする。
としては、前記のα−オレフィンと前記のエチレン性不
飽和カルボン酸無水物と前記のエチレン性不飽和カルボ
ン酸エステルとの三元共重合体の他、さらに、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン
酸化合物、酢酸ビニル等のエチレン性不飽和エステル化
合物、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)ア
クリルアミド等のエチレン性不飽和アミド化合物、スチ
レン、(メタ)アクリロニトリル、その他のエチレン性
不飽和化合物等を共重合した四元以上の多元共重合体で
あってもよいものであり、而して、これらの共重合体
は、従来公知の、塊状、溶液、懸濁等の重合法により製
造することができる。
におけるα−オレフィンとエチレン性不飽和カルボン酸
無水物との二元共重合体、及び、α−オレフィンとエチ
レン性不飽和カルボン酸エステルとの二元共重合体とし
ては、前者の三元共重合体において挙げたと同様のα−
オレフィン、エチレン性不飽和カルボン酸無水物、及
び、エチレン性不飽和カルボン酸エステル等を使用する
ことができ、また、後者のグラフト体におけるα−オレ
フィン系重合体としては、例えば、低密度・中密度・高
密度ポリエチレン等(分岐状又は直鎖状)のエチレンの
単独重合体、エチレンと、プロピレン、ブテン−1、3
−メチルブテン−1、ペンテン−1,3−メチルペンテ
ン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オク
テン−1、デセン−1等のα−オレフィンとの共重合
体、エチレンと、酢酸ビニル等のビニルエステル、(メ
タ)アクリル酸又はそれらのエステル等の他単量体との
共重合体等のエチレン系樹脂、プロピレンの単独重合
体、プロピレンと、エチレン、ブテン−1,3−メチル
ブテン−1、ペンテン−1,3−メチルペンテン−1,
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1等のα−オレフィンとの共重合体、プロ
ピレンと、イソプレン、1,3−ブタジエン、1,3−
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサ
ジエン、1,9−デカジエン等のジエン化合物等の他単
量体との共重合体等のプロピレン系樹脂、その他ブテン
−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1等のα−
オレフィンの単独重合体や共重合体等を使用することが
できる。
レン性不飽和カルボン酸エステル、エチレン性不飽和カ
ルボン酸無水物としては、前記三元共重合体において挙
げたと同様のものが挙げられる。これらのグラフト体
は、従来公知の、溶融混練、溶液、懸濁等のグラフト化
法により製造することができる。
フィン系重合体としては、エチレンと、マレイン酸無水
物と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの三元共重
合体、及びα−オレフィン系重合体の、マレイン酸無水
物と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとによるグ
ラフト体等を使用することが特に好ましく、更に、特に
は、エチレンと、マレイン酸無水物と、(メタ)アクリ
ル酸メチル又はエチルとの三元共重合体を使用すること
が好ましいものである。。
変性オレフィン系重合体は、前記不飽和カルボン酸無水
物単位の含有量が、0.1重量%以上、特には、0.5
重量%以上であるのが好ましく、変性オレフィン系重合
体の数平均分子量とこの含有量との乗数に基づいて求め
られる、変性オレフィン系重合体1分子当たりのカルボ
ン酸無水物基としての平均結合数が、1個以上であるこ
とが必須であり、1.5個以上であることが好ましい。
ここで、この平均結合数が1個未満では、組成物として
の架橋形成性が劣ることとなるので好ましくないもので
ある。また、本発明において、(a)成分としての前記
変性オレフィン系重合体は、前記不飽和カルボン酸無水
物に由来するカルボン酸無水物基数に対する前記不飽和
カルボン酸エステルに由来するカルボン酸エステル基数
の比が0.5〜20であることが必須であり、0.5〜
15であるのが好ましい。この比が前記範囲未満では組
成物としての架橋解離性が劣り、一方、前記範囲超過で
は組成物としての架橋形成性が劣ることとなるので好ま
しくないものである。尚、本発明における(a)成分の
変性オレフィン系重合体としては、1分子当たりのカル
ボン酸無水物基の平均結合数、及び、カルボン酸無水物
基数に対するカルボン酸エステル基数の比が、前記範囲
を満足する限り、変性オレフィン系重合体を未変性オレ
フィン系重合体で希釈したものであってもよいものであ
る。
(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成
する(b)成分の水酸基含有重合体としては、例えば、
エチレン−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共
重合体、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルグラ
フトポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化
物、ポリビニルアルコール、低分子量ポリオレフィンポ
リオール類、ポリアルキレンエーテルグリコール類、ポ
リオキシアルキレンポリオール類、水酸基末端ジエンポ
リマー及びその水素添加物或いはそのアジペート類、水
酸基末端ポリカプロラクトン類等を使用することがで
き、これらは、数平均分子量が500〜10000であ
るのが好ましいものである。本発明においては、特に、
上記の本発明の(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重合
体組成物への柔軟性付与の面から、結晶化度が30%以
下のものが好ましく、具体的には、低分子量ポリオレフ
ィンポリオール類、ポリアルキレンエーテルグリコール
類、ポリオキシアルキレンポリオール類、水酸基末端ジ
エンポリマー及びその水素添加物等を使用することが好
ましいものである。
の前記水酸基含有重合体は、水酸基含有重合体の数平均
分子量と水酸基の含有量との乗数に基づいて求められ
る、水酸基含有重合体1分子当たりの水酸基の平均結合
数が1個以上であることが必須であり、1.5個以上で
あることが好ましいものである。上記において、1分子
当たりの水酸基が1個未満の場合は、組成物としての架
橋形成性が劣ることとなるので好ましくないものであ
る。尚、本発明における(b)成分の水酸基含有重合体
としては、1分子当たりの水酸基の平均結合数が、前記
範囲を満足する限り、水酸基を含有しない重合体で希釈
したものであってもよい。
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物を構成する
(a)成分の前記変性オレフィン系重合体と(b)成分
の前記水酸基含有重合体との組成比としては、(a)成
分のカルボン酸無水物基数に対する(b)成分の水酸基
数の比が0.1〜5であることが必須であり、0.1〜
3であることが好ましいものである。上記において、カ
ルボン酸無水物基数に対する水酸基数の比が、前記範囲
未満では、組成物としての架橋形成性が劣ることとな
り、一方、前記範囲超過では、組成物としての架橋解離
性が劣ることとなり、又、ブリードアウト性も劣り、い
ずれの場合も本発明の目的を達成することができなくな
ることから好ましくないものである。
フィン系重合体組成物は、基本的には前記の(a)成分
と(b)成分からなるが、本発明の効果を損なわない範
囲で、前記(a)、(b)成分以外の成分を含有してい
てもよく、具体的には、例えば、通常用いられる各種の
添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、
中和剤、滑剤、ブロッキング防止剤、分散剤、流動性改
良剤、離型剤、難燃剤、着色剤、充填剤等を添加するこ
とができる。
フィン系重合体組成物は、前記の(a)成分と(b)成
分を必須成分とし、その他の任意成分を加えて、各成分
をヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレン
ダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸押出機、
ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、ブラベンダー
等により溶融混練する方法、或いは、一軸又は多軸押出
機を用い、(a)成分又は(b)成分とその他の任意成
分を押出機入口より供給し、(b)成分とその他の任意
成分又は(b)成分を押出機途中から供給して溶融混練
する方法等により調製することができる。
発明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性
オレフィン系重合体組成物を使用し、これによる充填剤
層を形成する方法について説明すると、例えば、上記の
本発明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋
性オレフィン系重合体組成物を使用し、通常の熱可塑性
樹脂において通常用いられる成形法、すなわち、射出形
成、押出成形、中空成形、圧縮成形、回転成形、その他
等の各種成形法により、上記の本発明の(A)、
(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物によるフィルムないしシ−トを成形し、その
フィルムないしシ−トを充填剤層として使用するもので
ある。更に詳述すると、本発明においては、上記の本発
明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オ
レフィン系重合体組成物によるフィルムないしシ−トを
使用し、これを、表面保護シ−ト、充填剤層としての上
記のフィルムないしシ−ト、太陽電池素子、充填剤層と
しての上記のフィルムないしシ−ト、および、裏面保護
シ−トを順次に積層し、次いで、これらを、真空吸引等
により一体化して加熱圧着するラミネ−ション法等の通
常の成形法を利用し、上記の各層を一体成形体として加
熱圧着成形して、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを
製造することができる。
明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オ
レフィン系重合体組成物を使用し、通常の熱可塑性樹脂
において通常用いられる成形法、すなわち、Tダイ押出
成形、その他等の各種成形法により、上記の本発明の
(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフ
ィン系重合体組成物を使用し、これを、太陽電池素子の
表面と、その裏面に溶融押出積層して、上記の本発明の
(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフ
ィン系重合体組成物による押出樹脂層を形成し、該押出
樹脂層を充填剤層として使用するものである。更に詳述
すると、本発明においては、上記の本発明の(A)、
(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物を使用し、これを、太陽電池素子の表面と裏
面に溶融押出積層し、押出樹脂層を形成し、次いで、表
面保護シ−ト、充填剤層としての押出樹脂層をその表面
と裏面に有する太陽電池素子、および、裏面保護シ−ト
を順次に積層し、次いで、これらを、真空吸引等により
一体化して加熱圧着するラミネ−ション法等の通常の成
形法を利用し、上記の各層を一体成形体として加熱圧着
成形して、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造す
ることができる。
(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物による充填剤層としては、その膜厚が100
μm〜1mm位、好ましくは、300μm〜600μm
位が好ましいものである。而して、上記の本発明の
(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフ
ィン系重合体組成物による充填剤層は、太陽電池モジュ
−ルを成形する際に行われる加熱圧着等の条件により、
まず、その加熱圧着後に冷却される過程で充填剤層に架
橋構造が形成され、次いで、太陽電池モジュ−ル等を使
用中に、外的あるいは内的条件により、何らかの加熱加
圧等の条件が負荷されると、その架橋構造が解離し、ま
た、その冷却により架橋構造が形成され、このように加
熱加圧等の作用により可逆的に架橋構造を形成すること
ができることにより、極めて耐久性に優れた太陽電池モ
ジュ−ルを製造可能とするものである。また、上記の本
発明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架橋性
オレフィン系重合体組成物による充填剤層は、熱等の作
用により、可逆的に架橋構造等を形成する際に、それ自
身が影響を受け、その構造等が破壊されたり、あるい
は、分解する等の現象は認められず、従って、その破
壊、分解等に伴う分解ガス、不純物等の発生は認められ
ないものであるり、これによる太陽電池素子等の悪影響
等は発生せず、極めて耐久性に優れた太陽電池モジュ−
ルを製造可能とするものである。
ルを構成する光起電力素子としての太陽電池素子につい
て説明すると、かかる太陽電池素子としては、従来公知
のもの、例えば、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結
晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素
子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなる
アモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(G
aAs)やインジウム燐(InP)等のIII −V 族化合
物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)
や銅インジウムセレナイド(CuInSe2 )等のII−
VI族化合物半導体太陽電子素子、その他等を使用するこ
とができる。更に、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素
子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリ
コン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子
とのハイブリット素子等も使用することができる。而し
て、本発明において、太陽電池素子は、例えば、ガラス
基板、プラスチック基板、金属基板、その他等の基板の
上に、pn接合構造等の結晶シリコン、p−i−n接合
構造等のアモルファスシリコン、化合物半導体等の起電
力部分が形成されて太陽電池素子を構成するものであ
る。
ルを構成する裏面保護シ−トについて説明すると、かか
る裏面保護シ−トとしては、例えば、絶縁性の樹脂のフ
ィルムないしシ−トを使用することができ、更に、耐熱
性、耐光性、耐水性等の耐候性を有し、物理的あるいは
化学的強度性、強靱性等に優れ、更に、光起電力素子と
しての太陽電池素子の保護とういことから、耐スクラッ
チ性、衝撃吸収性等に優れていることが必要である。し
かし、上記の裏面保護シ−トは、前述の表面保護シ−ト
のように、透明性を有する必要性はないものである。而
して、本発明において、上記の裏面保護シ−トとして
は、基本的には、前述の表面保護シ−トにおいて例示し
た各種の樹脂のフィルムないしシ−トを同様に使用する
ことができるものである。本発明においては、裏面保護
シ−トとしては、具体的には、例えば、ポリエチレン系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹
脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニト
リル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリ
ルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、
ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)ア
クリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエチレン
テレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエ
ステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、
ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリ
−ルフタレ−ト系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリスルホ
ン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエ−
テルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル
系樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の各種の樹脂のフ
ィルムないしシ−トを使用することができる。
ないしシ−トの中でも、特に、フッ素系樹脂、環状ポリ
オレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂のフ
ィルムないしシ−トを使用することが好ましいものであ
る。而して、本発明において、上記のようなフッ素系樹
脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹
脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステ
ル系樹脂のフィルムないしシ−トは、機械的特性、化学
的特性、物理的特性等に優れ、具体的には、耐候性、耐
熱性、耐水性、耐光性、耐防湿性、耐汚染性、耐薬品
性、その他等の諸堅牢性に優れて、太陽電池を構成する
保護シ−トとして有用性を有し、耐久性、保護機能性等
に優れ、また、そのフレキシブル性や機械的特性、化学
的特性等から軽量で、かつ、加工性等に優れ、そのハン
ドリングし易い等の利点を有するものである。
脂のフィルムないしシ−トのなかでも、前述の表面保護
シ−トと同様に、例えば、前述のフッ素系樹脂シ−ト、
特に、ポリフッ化ビニル系樹脂(PVF)、または、テ
トラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピレンとの
コポリマ−(ETFE)からなるフッ素系樹脂シ−ト、
あるいは、環状ポリオレフィン系樹脂シ−ト、特に、シ
クロペンタジエンおよびその誘導体、ジシクロペンタジ
エンおよびその誘導体、または、ノルボルナジエンおよ
びその誘導体等の環状ジエンのポリマ−ないしコポリマ
−からなる環状ポリオレフィン系樹脂シ−トを使用する
ことが好ましいものである。而して、本発明において、
上記のようなフッ素系樹脂シ−トあるいは環状ポリオレ
フィン系樹脂シ−トを使用することにより、それらが有
する機械的特性、化学的特性、物理的特性等の優れた特
性、具体的には、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐
防湿性、耐汚染性、耐薬品性、その他等の諸特性を利用
して太陽電池モジュ−ルを構成する裏面保護シ−トとす
るものであり、これにより、耐久性、保護機能性等を有
し、また、そのフレキシブル性や機械的特性、化学的特
性等から軽く、かつ、加工性等に優れ、そのハンドリン
グし易い等の利点を有するものである。
ルムないしシ−トとしては、前述の表面保護シ−トと同
様にして、各種の樹脂のフィルムないしシ−トを製造
し、更に、要すれば、1軸ないし2軸方向に延伸加工す
ることも可能なものである。更に、上記の各種の樹脂の
1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、前
述の表面保護シ−トと同様に、種々のプラスチック配合
剤や添加剤等を添加することができるものである。上記
の添加剤の中でも、前述の表面保護シ−トと同様に、特
に、耐候性、耐突き刺し性等を向上させるために、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、あるいは、強化繊維の1種ない
し2種以上を練れ込み加工してなる各種の樹脂のフィル
ムないしシ−トを使用することが好ましいものである。
上記の紫外線吸収剤としては、前述と同様に、無機系な
いし有機系等の紫外線吸収剤の1種ないしそれ以上を使
用することができ、また、上記の酸化防止剤としては、
前述と同様に、フェノ−ル系、アミン系、硫黄系、燐酸
系、その他等の酸化防止剤を使用することができ、更
に、上記の紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤としては、
例えば、ポリマ−を構成する主鎖または側鎖に、上記の
ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤あるいは上記のフェ
ノ−ル系等の酸化防止剤を化学結合させてなるポリマ−
型の紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤等も使用すること
ができる。
様に、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、
ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリアクリロニトリル繊維、天然繊維、その他等を
使用することができ、それらは、長ないし短繊維状物、
または、織布ないし不織布状物、その他等で使用するこ
とができる。また、上記の樹脂のフィルムないしシ−ト
において、その膜厚としては、12〜200μm位、よ
り好ましくは、25〜150μm位が望ましい。また、
本発明において、上記の太陽電池モジュ−ルを構成する
裏面保護シ−トとしては、上記のような樹脂のフィルム
ないしシ−トの2種以上を使用し、それらを接着剤層等
を介して積層した積層材、あるいは、上記の樹脂のフィ
ルムないしシ−トに、例えば、アルミニウム箔等の金属
箔を積層した積層材、更には、金属板、あるいはまた、
太陽電池モジュ−ルの裏面の装飾性、意匠性等を考慮し
て、上記の樹脂のフィルムないしシ−トを、染料、顔料
等の着色剤を使用して着色ないし装飾した樹脂のフィル
ムないしシ−ト、その他等も使用することができるもの
であ。
陽電池モジュ−ルを製造する際しては、その強度、耐候
性、耐スクラッチ性、その他等の諸堅牢性を向上させる
ために、その他の素材、例えば、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ
−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペ
ンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−ス
チレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ
ビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセ
タ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−
ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから
任意に選択して使用することができる。本発明におい
て、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ない
し二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用
することができる。また、その厚さは、任意であるが、
数μmから300μm位の範囲から選択して使用するこ
とができる。更に、本発明においては、フィルムないし
シ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成
膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
陽電池モジュ−ルを製造する方法について説明すると、
かかる製造法についてその一例を例示すれば、公知の方
法、例えば、表面保護シ−ト、本発明の(A)、
(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物による充填剤層、光起電力素子としての太陽
電池素子、本発明の(A)、(B)、または、(C)の
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤
層、および、裏面保護シ−ト等を対向させて、順次に積
層し、更に、必要ならば、各層間に、その他の素材を任
意に積層し、次いで、これらを、真空吸引等により一体
化して加熱圧着するラミネ−ション法等の通常の成形法
を利用し、上記の各層を一体成形体として加熱圧着成形
して、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造するこ
とができる。上記において、必要ならば、各層間の接着
性等を高めるために、(メタ)アクリル系樹脂、オレフ
ィン系樹脂、ビニル系樹脂、その他等の樹脂をビヒクル
の主成分とする加熱溶融型接着剤、溶剤型接着剤、光硬
化型接着剤、その他等を使用することができる。なお、
上記において、表面保護シ−トと本発明の(A)、
(B)、または、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重
合体組成物による充填剤層、あるいは、裏面保護シ−ト
と本発明の(A)、(B)、または、(C)の熱可逆架
橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層とは、予
め、積層され、一体化されていてもよいものである。
には、密接着性を向上させるために、必要に応じて、例
えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは
窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロ−放電処
理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の
前処理を任意に施すことができる。更に、上記の積層に
おいては、各積層対向面に、予め、プライマ−コ−ト剤
層、アンダ−コ−ト剤層、接着剤層、あるいは、アンカ
−コ−ト剤層等を任意に形成して、表面前処理を行うこ
ともできる。上記の前処理のコ−ト剤層としては、例え
ば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチ
レンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂
あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス系樹
脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使
用することができる。また、上記において、コ−ト剤層
の形成法としては、例えば、溶剤型、水性型、あるい
は、エマルジョン型等のコ−ト剤を使用し、ロ−ルコ−
ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他
等のコ−ト法を用いてコ−トすることができる。
填剤層を構成する材料が、太陽電池モジュ−ルの製造条
件等に影響を受けることなく、安定的に、低コストで製
造することができ、これにより、強度に優れ、かつ、耐
候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、
その他等の諸特性に優れ、極めて耐久性に富む太陽電池
モジュ−ルを製造することができるものである。而し
て、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルは、種々の用途
に適し、例えば、結晶シリコン太陽電池素子およびアモ
ルファス太陽電池素子共に、広く一般に公知である地上
用として用いられる住宅の屋根据え置き型の太陽電池
や、住宅の屋根埋め込み型の屋根材タイプの太陽電池等
に用いられるものである。また、アモルファス太陽電池
素子に関しては、民生用として腕時計や電卓等にも使用
することができ、極めて有用なものである。
体的に本発明を説明する。 実施例1 (1).(A)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成
物による充填剤層の製造 まず、ポリプロピレンに無水マレイン酸を常法によりグ
ラフトさせた変性ポリオレフィンを製造した。得られた
変性ポリオレフィンは、MFR(JIS−K7210の
表1条件14)70g/10分,無水マレイン酸に由来
する単位が0.5重量%であった。なお、変性ポリオレフ
ィンの組成は、赤外線吸収スペクトルにより決定した。
更に、その引張強度をJIS−K6760により測定し
たところ、310kg/cm2 の破壊強度を示した。そ
のときの伸び率は40%であった。次に、上記の変性ポ
リオレフィン95重量%、トリメチロールプロパン0.2
重量%(水酸基/酸無水物基=0.40)、有機カルボン
酸の金属塩として、MFR(JIS−K7210の表1
条件4)3.0g/10分、密度0.94g/cm3 である
エチレン−メタクリル酸共重合体の部分中和物(メタク
リル酸含有量18重量%、該メタクリル酸のうち約10
%をナトリウムイオンで中和した共重合体)1重量%
(金属原子/酸無水物基=0.40)、および、酸化防止
剤として、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.
1重量%を混合した。混合に当たっては、3成分をタン
ブラーでドライブレンドした後、30mmφの2軸押出
機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。組
成物のMFR(JIS−K7210の表1条件14)は
3.2g/10分であった。この組成物について引張強度
の測定を行なった。サンプル製造のための成形温度は2
50℃であり、成形は特に問題なく実施できた。得られ
たサンプルを23℃、相対湿度50%の状態で24時間
状態調整した後、引張強度を測定したところ410kg
/cm2 の破断強度が認められ、機械的強度の向上が確
認された。このときの伸び率は590%であった。この
サンプルについて抽出法によりゲル分率を測定した。サ
ンプルを400メッシュのステンレス金網の袋に入れ、
トルエン沸点下に6時間ソックスレー抽出を行なったと
ころ抽出残(ゲル分率)は74%の値を示した。次に、
上記の組成物を用いてフィルムの成形を行なった。成形
は、25mmφ押出機、200mm幅のTダイスを有す
るフィルム成形機を使用し、樹脂温度255℃、引取り
速度3m/分で厚み400μmのフィルムを製造した。
成形は、特に問題なく実施できた。得られたフィルム
は、外観及び透明性が良好であり、そのゲル分率を上記
の方法で測定したところ65%であり、このフィルムを
充填剤層として使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
3mmのガラス板、厚さ400μmの上記で製造したフ
ィルム、アモルファスシリコンからなる太陽電池素子を
並列に配置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム、厚さ400μmの上記で製造し
たフィルム、および、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムを、その太陽電池素子面を
上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤層を介して積層し
て、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造した。
物による充填剤層の製造 まず、エチレン系共重合体であるエチレン−無水マレイ
ン酸二元共重合体(無水マレイン酸に由来する単位=
2.0重量%、MFR〔JIS K 7210表1の条
件4に従う)=10g/10分〕100重量部に対し
て、多価アルコール化合物であるトリメチロールプロパ
ンを1.5重量部、反応促進剤であるステアリン酸ナト
リウムを5重量部をヘンシェルミキサ−でドライブレン
ドした後、30mmφの異方向2軸押出機を用いて、2
30℃で溶融混練りした。混練して得られた樹脂を押出
機(50mmφ、スクリューL/D=20)を用い、樹
脂温度230℃で押出成形して、厚さ400μmのフィ
ルムを製造した。上記で製造したフィルムを充填剤層と
して使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
100μmのポリジシクロペンタジエン樹脂シ−ト、厚
さ400μmの上記で製造したフィルム、太陽電池素子
を並列に配置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム、厚さ400μmの上記で製造
したフィルム、および、厚さ50μmの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルムを、その太陽電池素子面
を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤層を介して積層
して、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造した。
物による充填剤層の製造 まず、エチレン系共重合体であるエチレン−無水マレイ
ン酸−メチルアクリレート多元共重合体(無水マレイン
酸に由来する単位=2.5重量%、メチルアクリレート
に由来する単位=18重量%、MFR〔JIS K 7
210 表1の条件4に従う)=12g/10分〕10
0重量部に対して、多価アルコール化合物であるトリメ
チロールプロパンにプロピレンオキシドを3.5モル付
加させて得られた化合物を1.5重量部、反応促進剤で
ある三井デュポンケミカル株式会社製アイオノマーを5
重量部をヘンシェルミキサ−でドライブレンドした後、
30mmφの異方向2軸押出機を用いて、230℃で溶
融混練りした。混練して得られた樹脂を押出機(50m
mφ、スクリューL/D=20)を用い、樹脂温度23
0℃で押出成形して、厚さ400μmのフィルムを製造
した。上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し
た。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
50μmのテトラフルオロエチレンとエチレンとのコポ
リマ−(ETFE)からなるフッ素系樹脂シ−トと厚さ
400μmの上記で製造したフィルムとを予め積層した
積層材、太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、およ
び、厚さ400μmの上記で製造したフィルムと厚さ1
00μmのポリジシクロペンタジエン樹脂シ−トとを予
め積層した積層材を、その太陽電池素子面を上に向け
て、アクリル系樹脂の接着剤層を介して積層して、本発
明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造した。
物による充填剤層の製造 まず、エチレン系共重合体であるエチレン−無水マレイ
ン酸−メチルメタクリレート多元共重合体(無水マレイ
ン酸に由来する単位=1.0重量%、メチルメタクリレ
ートに由来する単位=8重量%、MFR〔JIS K7
210 表1の条件4に従う)=6g/10分〕100
重量部に対して、多価アルコール化合物であるトリメチ
ロールプロパンにプロピレンオキシドを3.5モル付加
させて得られた化合物を1.5重量部、反応促進剤であ
る三井デュポンケミカル株式会社製アイオノマーを5重
量部をヘンシェルミキサ−でドライブレンドした後、3
0mmφの異方向2軸押出機を用いて、230℃で溶融
混練りした。混練して得られた樹脂を押出機(50mm
φ、スクリューL/D=20)を用い、樹脂温度230
℃で押出成形して、厚さ400μmのフィルムを製造し
た。上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し
た。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
3mmのガラス板、厚さ400μmの上記で製造したフ
ィルム、太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、厚さ4
00μmの上記で製造したフィルム、および、厚さ38
μmのポリフッ化ビニル系樹脂シ−ト(PVF)/厚さ
30μmのアルミニウム箔/厚さ38μmのポリフッ化
ビニル系樹脂シ−ト(PVF)からなる積層材を、その
太陽電池素子面を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤
層を介して積層して、本発明にかかる太陽電池モジュ−
ルを製造した。
物による充填剤層の製造 (a)成分の調製 エチレン−マレイン酸無水物−アクリル酸エチル三元共
重合体(赤外吸収スペクトルにより測定したマレイン酸
無水物単位含有量2.5重量%、アクリル酸エチル単位
含有量12.5重量%、カルボン酸無水物基数に対する
カルボン酸エステル基数の比4.9、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーにより測定した数平均分子量1
9800、数平均分子量とマレイン酸無水物単位含有量
の乗数に基づいて求めた変性オレフィン系重合体1分子
当たりのカルボン酸無水物基の平均結合数5.0個、住
友化学工業株式会社製、商品名、「ボンダインTX80
30」) (b)成分の調製 水酸基末端ポリブタジエンの水素添加物(水酸基含有量
2.0重量%、数平均分子量1000、数平均分子量と
水酸基含有量の乗数に基づいて求めた水酸基含有重合体
1分子当たりの水酸基の平均結合数1.6個、結晶化度
0%、日本曹達株式会社製、商品名、「ニッソーPB
GI−1000」) 上記で調製した(a)成分及び(b)成分をそれぞれ
(a)成分84.0重量部及び(b)成分16.0重量
部の組成割合で用い、二軸混練機(日本製鋼所株式会社
製、機種名、「TEX−30」)にて、先ず、(a)成
分をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数200
rpmにて溶融混練し、混練機途中から(b)成分を投
入して両者を溶融混練することにより、オレフィン系重
合体組成物を調製した。次いで、上記で得られた組成物
を使用し、上記の実施例1と同様にして、厚さ400μ
mのフィルムを製造した。上記で製造したフィルムを充
填剤層として使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
3mmのガラス板、厚さ400μmの上記で製造したフ
ィルム、アモルファスシリコンからなる太陽電池素子を
並列に配置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム、および、厚さ400μmの上記
で製造したフィルムと厚さ50μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムとを予め積層した積層材
を、その太陽電池素子面を上に向けて、アクリル系樹脂
の接着剤層を介して積層して、本発明にかかる太陽電池
モジュ−ルを製造した。
物による充填剤層の製造 (a)成分の調製 エチレン−マレイン酸無水物−アクリル酸エチル三元共
重合体(赤外吸収スペクトルにより測定したマレイン酸
無水物単位含有量2.4重量%、アクリル酸エチル単位
含有量7.5重量%、カルボン酸無水物基数に対するカ
ルボン酸エステル基数の比3.1、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにより測定した数平均分子量19
300、数平均分子量とマレイン酸無水物単位含有量の
乗数に基づいて求めた変性オレフィン系重合体1分子当
たりのカルボン酸無水物基の平均結合数4.7個、住友
化学工業株式会社製、商品名、「ボンダインLX411
0」) (b)成分の調製 水酸基末端ポリブタジエンの水素添加物(水酸基含有量
2.0重量%、数平均分子量1000、数平均分子量と
水酸基含有量の乗数に基づいて求めた水酸基含有重合体
1分子当たりの水酸基の平均結合数1.6個、結晶化度
0%、日本曹達株式会社製、商品名、「ニッソーPB
GI−1000」) 上記で調製した(a)成分及び(b)成分をそれぞれ
(a)成分85.0重量部及び(b)成分15.0重量
部の組成割合で用い、二軸混練機(日本製鋼所株式会社
製、機種名、「TEX−30」)にて、先ず、(a)成
分をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数200
rpmにて溶融混練し、混練機途中から(b)成分を投
入して両者を溶融混練することにより、オレフィン系重
合体組成物を調製した。次いで、上記で得られた組成物
を使用し、上記の実施例1と同様にして、厚さ400μ
mのフィルムを製造した。上記で製造したフィルムを充
填剤層として使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
50μmのテトラフルオロエチレンとエチレンとのコポ
リマ−(ETFE)からなるフッ素系樹脂シ−トと厚さ
400μmの上記で製造したフィルムとを予め積層した
積層材、太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、厚さ4
00μmの上記で製造したフィルム、および、厚さ10
0μmのポリジシクロペンタジエン樹脂シ−トを、その
太陽電池素子面を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤
層を介して積層して、本発明にかかる太陽電池モジュ−
ルを製造した。
物による充填剤層の製造 (a)成分の調製 エチレン−マレイン酸無水物−アクリル酸エチル三元共
重合体(赤外吸収スペクトルにより測定したマレイン酸
無水物単位含有量1.5重量%、アクリル酸エチル単位
含有量4.2重量%、カルボン酸無水物基数に対するカ
ルボン酸エステル基数の比2.7、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにより測定した数平均分子量20
000、数平均分子量とマレイン酸無水物単位含有量の
乗数に基づいて求めた変性オレフィン系重合体1分子当
たりのカルボン酸無水物基の平均結合数3.1個、住友
化学工業株式会社製、商品名、「ボンダインFX800
0」) (b)成分の調製 水酸基末端ポリブタジエンの水素添加物(水酸基含有量
2.0重量%、数平均分子量1000、数平均分子量と
水酸基含有量の乗数に基づいて求めた水酸基含有重合体
1分子当たりの水酸基の平均結合数1.6個、結晶化度
0%、日本曹達株式会社製、商品名、「ニッソーPB
GI−1000」) 上記で調製した(a)成分及び(b)成分をそれぞれ
(a)成分85.0重量部及び(b)成分15.0重量
部の組成割合で用い、二軸混練機(日本製鋼所株式会社
製、機種名、「TEX−30」)にて、先ず、(a)成
分をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数200
rpmにて溶融混練し、混練機途中から(b)成分を投
入して両者を溶融混練することにより、オレフィン系重
合体組成物を調製した。次いで、上記で得られた組成物
を使用し、上記の実施例1と同様にして、厚さ400μ
mのフィルムを製造した。上記で製造したフィルムを充
填剤層として使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
100μmのポリジシクロペンタジエン樹脂シ−ト、厚
さ400μmの上記で製造したフィルム、太陽電池素子
を並列に配置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム、厚さ400μmの上記で製造
したフィルム、および、厚さ50μmの2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレ−トフィルムを、その太陽電池素子面
を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤層を介して積層
して、本発明にかかる太陽電池モジュ−ルを製造した。
物による充填剤層の製造 (a)成分の調製 エチレン−マレイン酸無水物−アクリル酸エチル三元共
重合体(赤外吸収スペクトルにより測定したマレイン酸
無水物単位含有量2.0重量%、アクリル酸エチル単位
含有量24.0重量%、カルボン酸無水物基数に対する
カルボン酸エステル基数の比11.8、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーにより測定した数平均分子量
15300、数平均分子量とマレイン酸無水物単位含有
量の乗数に基づいて求めた変性オレフィン系重合体1分
子当たりのカルボン酸無水物基の平均結合数3.1個、
住友化学工業社製「ボンダインHX8140」) (b)成分の調製 水酸基末端ポリブタジエンの水素添加物(水酸基含有量
2.0重量%、数平均分子量1000、数平均分子量と
水酸基含有量の乗数に基づいて求めた水酸基含有重合体
1分子当たりの水酸基の平均結合数1.6個、結晶化度
0%、日本曹達株式会社製、商品名、「ニッソーPB
GI−1000」) 上記で調製した(a)成分及び(b)成分をそれぞれ
(a)成分85.0重量部及び(b)成分15.0重量
部の組成割合で用い、二軸混練機(日本製鋼所株式会社
製、機種名、「TEX−30」)にて、先ず、(a)成
分をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数200
rpmにて溶融混練し、混練機途中から(b)成分を投
入して両者を溶融混練することにより、オレフィン系重
合体組成物を調製した。次いで、上記で得られた組成物
を使用し、上記の実施例1と同様にして、厚さ400μ
mのフィルムを製造した。上記で製造したフィルムを充
填剤層として使用した。 (2).太陽電池モジュ−ルの製造 上記で製造したフィルムを充填剤層として使用し、厚さ
3mmのガラス板、厚さ400μmの上記で製造したフ
ィルム、太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、厚さ4
00μmの上記で製造したフィルム、および、厚さ38
μmのポリフッ化ビニル系樹脂シ−ト(PVF)/厚さ
30μmのアルミニウム箔/厚さ38μmのポリフッ化
ビニル系樹脂シ−ト(PVF)からなる積層材を、その
太陽電池素子面を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤
層を介して積層して、本発明にかかる太陽電池モジュ−
ルを製造した。
ル用表面保護シ−トとして使用し、その一方の面に、厚
さ400μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体シ−ト、
アモルファスシリコンからなる太陽電池素子を並列に配
置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
−トフィルム、厚さ400μmのエチレン−酢酸ビニル
共重合体シ−ト、および、厚さ50μmの2軸延伸ポリ
エチレンテレフタレ−トフィルムを、その太陽電池素子
面を上に向けて、アクリル系樹脂の接着剤層を介して積
層して、太陽電池モジュ−ルを製造した。
ン樹脂シ−トを太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トと
して使用し、その一方の面に、厚さ400μmのエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体シ−ト、アモルファスシリコン
からなる太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、厚さ4
00μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体シ−ト、およ
び、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
トフィルムを、その太陽電池素子面を上に向けて、アク
リル系樹脂の接着剤層を介して積層して、太陽電池モジ
ュ−ルを製造した。
ト(PVF)を太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トと
して使用し、その一方の面に、厚さ400μmのエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体シ−ト、アモルファスシリコン
からなる太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの
2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、厚さ4
00μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体シ−ト、およ
び、厚さ50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
トフィルムを、その太陽電池素子面を上に向けて、アク
リル系樹脂の接着剤層を介して積層して、太陽電池モジ
ュ−ルを製造した。
モジュ−ルと比較例1〜3にかかる太陽電池モジュ−ル
について、温度85℃湿度90%の高温多湿状態に10
00時間放置した後、全光線透過率を測定し、また、太
陽電池モジュ−ル評価試験を行った。また、その後、実
施例1〜8で製造した充填剤層と太陽電池素子を並列に
配置した厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レ−トフィルムとの層間、および、比較例1〜3にかか
るエチレン−酢酸ビニル共重合体シ−トからなる充填剤
層と太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの2軸
延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムとの層間につ
いて界面の剥離強度を測定した。 (1).全光線透過率の測定 これは、実施例1〜8において、本発明にかかる太陽電
池モジュ−ルの製造に使用した(A)、(B)、また
は、(C)の熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物に
よる充填剤層としてのフィルムと、比較例1〜3にかか
る太陽電池モジュ−ルの製造に使用したエチレン−酢酸
ビニル共重合体シ−トについてカラ−コンピュ−タ−に
より全光線透過率(%)を測定した。 (2).太陽電池モジュ−ル評価試験 これは、JIS規格C8917−1989に基づいて、
実施例1〜8にかかる本発明にかかる太陽電池モジュ−
ルと、比較例1〜3にかかる太陽電池モジュ−ルについ
て太陽電池モジュ−ルの環境試験を行い、試験前後の光
起電力の出力を測定して、比較評価した。 (3).充填剤層の剥離強度の測定 これは、最背面の50μmの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレ−トフィルムと、その内側に位置する充填剤層
(実施例1〜8に関しては、本発明にかかる樹脂膜から
なる充填剤層、比較例1〜3に関しては、エチレン−酢
酸ビニル共重合体シ−トからなる充填剤層である。)と
に幅15mmに切れ目を入れた。次に、15mm幅に切
れ目を入れた太陽電池素子を並列に配置した厚さ38μ
mの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムと、
充填剤層(実施例1〜8に関しては、本発明にかかる樹
脂膜からなる充填剤層、比較例1〜3に関しては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体シ−トからなる充填剤層であ
る。)との界面にて、剥離速度50mm/分として90
度剥離を行い、剥離強度の測定を行った。上記の測定結
果について下記の表1に示す。
あり、出力低下率の単位は、〔%〕である。
うに、実施例1〜8にかかる充填剤層は、全光線透過率
が高く、また、上記の実施例1〜8にかかる太陽電池モ
ジュ−ルは、出力低下率も低いものであった。また、実
施例1〜8にかかる充填剤層は、剥離強度おいても優れ
ているものであった。これに対し、比較例1〜3にかか
る充填剤層は、全光線透過率は高いものの、それを用い
た太陽電池モジュ−ルは、出力低下率が高い等の問題点
があった。また、比較例1〜3にかかる充填剤層は、剥
離強度においても劣るものであった。
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物に着目し、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等からなる充填剤層に代えて
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層
を使用し、まず、表面保護シ−ト、熱可逆架橋性オレフ
ィン系重合体組成物による充填剤層、太陽電池素子、熱
可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層、
および、裏面保護シ−トを順次に積層し、次いで、これ
らを一体的に真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション
法等を利用して太陽電池モジュ−ルを製造して、上記の
熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層
が、その加熱圧着等の製造条件に影響を受けることな
く、安定的に、低コストで太陽電池モジュ−ルを製造す
ることができ、これにより、強度に優れ、かつ、耐候
性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、そ
の他等の諸特性に優れ、極めて耐久性に富み、種々の用
途に適用し得る有用な太陽電池モジュ−ルを製造するこ
とができるというものである。
の一例の層構成の概略を示す概略的断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 表面保護シ−ト、熱可逆架橋性オレフィ
ン系重合体組成物による充填剤層、太陽電池素子、熱可
逆架橋性オレフィン系重合体組成物による充填剤層、お
よび、裏面保護シ−トを順次に積層し、一体化したこと
を特徴とする太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項2】 表面保護シ−トが、ガラス板、フッ素系
樹脂シ−ト、環状ポリオレフィン系樹脂シ−ト、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂シ−ト、ポリ(メタ)アクリル系樹脂
シ−ト、ポリアミド系樹脂シ−ト、または、ポリエステ
ル系樹脂シ−トからなることを特徴とする上記の請求項
1に記載する太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項3】 太陽電池素子の両面に積層する充填剤層
を構成する熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物が、
(a)少なくとも1種の不飽和カルボン酸無水物をグラ
フトした変性ポリオレフィンであり、その変性ポリオレ
フィン中の不飽和カルボン酸無水物基の成分濃度が0.
1〜20重量%である変性ポリオレフィン、(b)分子
内に少なくとも2個の水酸基を有する多価アルコール化
合物及び(c)反応促進剤を含有し、成分(a)の変性
ポリオレフィン中の不飽和カルボン酸無水物に由来する
単位に対し、成分(b)である多価アルコール化合物中
の水酸基の単位のモル比が0.01〜10の範囲であ
り、かつ成分(c)である反応促進剤が成分(a)であ
る変性ポリオレフィン100重量部に対して0.001
〜20重量部の範囲であることを特徴とする熱可逆架橋
性樹脂組成物からなることを特徴とする上記の請求項1
〜2に記載する太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項4】 太陽電池素子の両面に積層する充填剤層
を構成する熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物が、
(a)エチレン、ラジカル重合性酸無水物及び必要に応
じて他のラジカル重合性コモノマーとを共重合してなる
共重合体であり、該共重合体中のラジカル重合性酸無水
物に由来する単位が0.1〜10重量%であり、その他
のラジカル重合性コモノマーに由来する単位が多くとも
30重量%であるエチレン系共重合体、及び、(b)分
子内に水酸基を少なくとも二つ以上有する多価アルコ−
ル化合物、及び、(c)反応促進剤、とからなる熱可逆
架橋性樹脂組成物からなることを特徴とする上記の請求
項1〜2に記載する太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項5】 太陽電池素子の両面に積層する充填剤層
を構成する熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物が、
(a)不飽和カルボン酸無水物と不飽和カルボン酸エス
テルとによって変性された変性オレフィン系重合体であ
って、1分子当たりのカルボン酸無水物基の平均結合数
が1個以上で、かつ、該変性オレフィン系重合体中のカ
ルボン酸無水物基数に対するカルボン酸エステル基数の
比が0.5〜20である変性オレフィン系重合体、およ
び、(b)1分子当たりの水酸基の平均結合数が1個以
上の水酸基含有重合体からなり、(a)成分のカルボン
酸無水物基数に対する(b)成分の水酸基数の比が0.
1〜5であることを特徴とする熱可逆架橋性樹脂組成物
からなることを特徴とする上記の請求項1〜2に記載す
る太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項6】 太陽電池素子が、結晶シリコン太陽電子
素子、または、アモルファスシリコン太陽電池素子から
なることを特徴とする上記の請求項1〜5に記載する太
陽電池モジュ−ル。 - 【請求項7】 裏面保護シ−トが、金属板ないし金属
箔、フッ素系樹脂シ−ト、環状ポリオレフィン系樹脂シ
−ト、ポリカ−ボネ−ト系樹脂シ−ト、ポリ(メタ)ア
クリル系樹脂シ−ト、ポリアミド系樹脂シ−ト、また
は、ポリエステル系樹脂シ−トからなることを特徴とす
る上記の請求項1〜6に記載する太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項8】 表面保護シ−トと熱可逆架橋性オレフィ
ン系重合体組成物による充填剤層とが、予め、積層し、
一体化していることを特徴とする上記の請求項1〜7に
記載する太陽電池モジュ−ル。 - 【請求項9】 裏面保護シ−トと熱可逆架橋性オレフィ
ン系重合体組成物による充填剤層とが、予め、積層し、
一体化していることを特徴とする上記の請求項1〜8に
記載する太陽電池モジュ−ル。
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