JP2001325091A - 画像データ変換方法、画像データ変換システム、および画像データ変換装置 - Google Patents

画像データ変換方法、画像データ変換システム、および画像データ変換装置

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JP2001325091A
JP2001325091A JP2000145574A JP2000145574A JP2001325091A JP 2001325091 A JP2001325091 A JP 2001325091A JP 2000145574 A JP2000145574 A JP 2000145574A JP 2000145574 A JP2000145574 A JP 2000145574A JP 2001325091 A JP2001325091 A JP 2001325091A
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JP2000145574A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Fujimori
幸光 藤森
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の変更に容易かつ迅速に対応可能な、柔
軟なプリンタドライバを構成する。 【解決手段】 プリンタドライバ内で行われる複数段階
の変換処理を、各段階の処理を行うモジュールに分割
し、各モジュールをネットワーク上のホームページに公
開する。画像を印刷しようとする場合は、プリンタが接
続されたコンピュータ100から画像データをネットワ
ーク上の所定のモジュール(コアモジュール)に出力す
る。コアモジュールは、ホームページに公開されたモジ
ュールに画像データを適切な順序で供給することにより
印刷データに変換し、得られた印刷データをコンピュー
タ100に供給する。プリンタは該印刷データをコンピ
ュータ100から受け取って画像を印刷する。こうすれ
ば、新たなモジュールを公開するだけで新たな機能を追
加することができるので、種々の変更に容易にかつ迅速
に対応することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像データを、
互いにネットワークでつながれた複数のデータ処理装置
を用いて、印刷装置で印刷可能な印刷データに変換する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどの画像機器を用いて作
成されたカラー画像や、デジタルカメラなどの撮像機器
で撮影したカラー画像を出力する出力機器として、カラ
ープリンタが広く使用されている。カラープリンタで取
り扱うことのできるカラー画像のデータは、コンピュー
タ等の画像機器やデジタルカメラなどの撮像機器から出
力されるカラー画像のデータとはデータ形式が異なって
いるので、コンピュータやデジタルカメラなどから出力
される画像データを印刷する場合、画像データをカラー
プリンタで印刷可能なデータ形式に一旦変換してから印
刷している。このようなデータ変換は、プリンタドライ
バと呼ばれる専用のプログラムを用いて行われる。
【0003】カラープリンタの機種が異なると印刷デー
タの仕様も若干異なる場合が多いので、通常はプリンタ
機種毎に専用のプリンタドライバが用意されており、こ
れら専用のプリンタドライバを用いることで適切にデー
タ変換を行うことができる。
【0004】また、使用するインクと印刷用紙の組み合
わせによってインクの発色が微妙に異なる場合があるこ
とから、原画像の色彩を正確に再現して高画質のカラー
画像を印刷するためには、インクの種類と印刷用紙との
組み合わせ毎に適切なプリンタドライバを使い分けるこ
とが望ましい。更には、同じ画像を印刷するに際して
も、高画質の画像を望む場合と迅速な印刷を望む場合と
では、印刷方法が自ずから異なっており、このような印
刷条件の違いに対応して、適切な仕様のプリンタドライ
バを使い分ける必要が生じる。これら各種のプリンタド
ライバは、フロッピー(登録商標)ディスクやコンパク
トディスク等の記録媒体に記録されて、あるいはインタ
ーネットなどの通信回線を経由して、プリンタメーカー
から提供されている。
【0005】一方、近年では、印刷画質や印刷コストな
どに対する消費者の要求は多様化しており、これら消費
者の要求を満たすべく、新しい印刷用紙やインクが用紙
メーカやインクメーカによって次々と開発され市場に投
入されるようになってきた。新たな印刷用紙やインクが
開発されると、それにともなって新たなプリンタドライ
バが必要となる。ことに、既に多様な印刷用紙やインク
が市場に流通している現状では、例えば新たなインクが
1つ開発されるたびに多数のプリンタドライバを用意し
なければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プリンタドラ
イバの開発は手間のかかる作業であるため、新たに開発
される印刷用紙やインクのすべてについて専用のプリン
タドライバを迅速に開発することは困難である。このた
め、専用のプリンタドライバが提供されていない印刷用
紙やインクを使用する場合は他のドライバを代用しなけ
ればならず、印刷用紙やインクの本来の性能を引き出し
た高画質の印刷をすることができないという問題があっ
た。同様の問題は、例えば、新たなデータ変換方式のプ
リンタドライバが開発されるといった種々の変更に対し
ても生じうる。
【0007】本発明は、従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、新たな印刷用紙や
インクが開発された場合でも、これに柔軟に対応して、
プリンタの機種や印刷条件の違いに関わらず、常に高画
質の印刷を可能とするとともに、プリンタドライバ自体
の改良といった種々の変更があった場合にも、これを容
易に反映することが可能な、柔軟なプリンタドライバを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の画
像データ変換方法は、次の構成を採用した。すなわち、
複数段階からなる一連のデータ変換を画像データに施す
ことによって、該画像データを印刷装置で印刷可能な印
刷データに変換する画像データ変換方法であって、前記
一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数のプ
ログラムを、互いにネットワークで接続された複数の記
憶手段に実行可能に記憶しておき、前記各プログラムを
記憶している前記記憶手段の各々に接続するための接続
情報を参照しながら、前記画像データを該各プログラム
を用いて順次変換することによって前記印刷データに変
換することを要旨とする。
【0009】かかる画像データ変換方法においては、画
像データを印刷データに変換するための一連のデータ変
換を、複数のプログラムに分割して複数の記憶手段に実
行可能に記憶しておき、前記接続情報を参照しながら、
ネットワークを介して各記憶手段の各プログラムを用い
て画像データを順次変換していくことで印刷データに変
換する。
【0010】こうすれば、ネットワークで接続された記
憶手段に新たなプログラムを実行可能に記憶すること
で、新たな変換処理を含んだ一連のデータ変換処理を行
うことができる。例えば、新たなインクが開発された場
合には、前記一連のデータ変換処理の中の、インクに関
連した部分のプログラムのみを新たに開発して実行可能
に記憶しておく。こうすれば、該プログラムをネットワ
ークを介して使用してすることで、新たなインクの特性
を考慮しながら画像データを印刷データに変換すること
ができる。同様に、新たな印刷用紙が開発された場合
や、新たなデータ変換方法が開発された場合などにも、
該当する部分のプログラムのみを新たに開発して、該プ
ログラムをネットワークに接続された記憶装置に実行可
能に記憶しておく。こうすれば、必要に応じてネットワ
ークを介して該プログラムを用いて画像データを印刷デ
ータに変換することができる。このように、本発明の画
像データ変換方法によれば、新たな要素の追加や種々の
変更に対して、柔軟にかつ迅速に対応することができ
る。
【0011】かかる画像データ変換方法においては、前
記画像データを前記印刷データに変換するに際して、前
記一連のデータ変換を行う順序に従って画像データを各
プログラムが記憶された記憶装置に前記画像データを順
次供給することによって、該画像データを印刷データに
変換しても良い。
【0012】このように、前記一連のデータ変換を行う
順序に従って、画像データを前記各記憶装置に供給して
変換処理を行えば、画像データを印刷データに変換する
ことができるので好適である。
【0013】かかる画像データ変換方法においては、前
記画像データを前記印刷データに変換するに際して、前
記一連のデータ変換を行う複数のプログラムを、前記ネ
ットワークを介して所定の記憶手段に予め読み込んでお
き、前記読み込んだ各プログラムを用いて前記画像デー
タを順次変換することにより、該印刷データに変換して
も良い。
【0014】このように、前記一連のデータ変換を行う
複数のプログラムを読み込んでおき、該読み込んだプロ
グラムを用いてデータ変換を行うことによっても、画像
データを印刷データに変換することができる。また、こ
うして各プログラムを読み込んでおいてからデータ変換
を行えば、画像データを各記憶装置にネットワークを介
して供給する処理を省くことができるので好適である。
【0015】かかる画像データ変換方法においては、前
記画像データを前記印刷データに変換するに際して、前
記印刷装置での印刷条件を検出し、該印刷条件に応じて
設定された前記接続情報を参照しながら、該画像データ
を該印刷データに変換しても良い。
【0016】こうすれば、複数の記憶手段の中から、検
出した印刷条件に応じて適した記憶手段に記憶されてい
るプログラムを用いることにより、適切に変換処理を行
うことができるので好適である。
【0017】従来技術の有する前述の課題の少なくとも
一部を解決するため、本発明の画像データ変換システム
は、次の構成を採用した。すなわち、複数段階からなる
一連のデータ変換を画像データに施すことによって、該
画像データを印刷装置で印刷可能な印刷データに変換す
る画像データ変換システムであって、互いにネットワー
クで接続され、前記一連のデータ変換の各段階での変換
処理を行う複数のデータ処理装置と、前記データ処理装
置に接続するための接続情報を記憶しているとともに、
該データ処理装置に前記画像データが供給される順序
を、前記一連のデータ変換の順序となるよう制御するこ
とによって、該画像データを前記印刷データに変換する
データ変換装置とを備えることを要旨とする。
【0018】かかる画像データ変換システムにおいて
は、前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う
複数のデータ処理装置を互いにネットワークで接続して
おき、各データ処理装置に画像データが供給される順序
が、該一連のデータ変換の順序となるように制御するこ
とで、画像データを印刷データに変換する。
【0019】こうすれば、新たなデータ処理装置をネッ
トワークに接続することで、新たなデータ処理内容を含
む一連のデータ変換処理を行うことができる。例えば、
新たなインクや新たな印刷用紙が開発された場合、ある
いは新たなデータ変換方法が開発された場合などにも、
該当するデータ処理装置を開発してネットワークに接続
することで、種々の変更に対して、柔軟にかつ迅速に対
応することができるので好適である。
【0020】かかる画像データ変換システムにおいて
は、データ変換装置と前記複数のデータ処理装置と互い
にネットワークで接続しておき、該データ変換装置から
各データ処理装置に、前記一連のデータ変換の順序に従
って画像データを順次供給することによって、記画像デ
ータを前記印刷データに変換してもよい。
【0021】このように、データ変換装置から各データ
処理装置に適切な順序で画像データを供給することによ
って、該画像データを前記印刷データに変換することが
できる。また、こうしてデータ変換装置から各データ処
理装置に画像データを供給することとすれば、例えばデ
ータ変換処理を中止する必要が生じた場合など、適切に
処理することが容易となるので好適である。
【0022】かかる画像データ変換システムにおいて
は、次のようにしても良い。すなわち、各データ処理装
置は各々の変換処理を終了したら、該変換した画像デー
タを、次の段階の変換処理を行うデータ処理装置に出力
するよう、各データ処理装置同士を予め関連づけてお
く。こうして、前記データ変換装置から、前記一連のデ
ータ変換の順序に基づいて、前記複数のデータ処理装置
の中の適切なデータ処理装置に前記画像データを供給す
る。
【0023】こうすれば、データ変換装置からデータ処
理装置に供給された画像データは、所定の変換処理を施
された後、次の段階の処理を行うデータ処理装置に供給
され、最終的に印刷データに変換される。また、こうし
てデータ処理装置で変換処理された画像データを直接、
次のデータ処理装置に供給すれば、画像データを迅速に
供給することができ、延いては画像データを印刷データ
に迅速に変換することができるので好適である。
【0024】かかる画像データ変換システムにおいて
は、次のようにしても良い。先ず、前記画像データを供
給すべき順番に前記データ処理装置を並べた序列と、該
データ処理装置に接続するための接続情報とからなる転
送情報を、データ変換装置で生成する。次いで、前記一
連のデータ変換の順序に従って適切な前記データ処理装
置に、生成した転送情報と画像データとを前記データ変
換装置から供給する。該転送情報と画像データとを受け
取ったデータ処理装置は画像データに所定に変換処理を
行った後、転送情報と該変換した画像データとを、該転
送情報に基づいて適切なデータ処理装置に供給する。
【0025】こうすれば、画像データに適切な順序で変
換処理を行って印刷データに変換することができる。ま
た、各データ処理装置は、変換した画像データを転送情
報に従って次のデータ処理装置に供給するので、データ
変換装置は画像データと転送情報を供給した後は、画像
データを変換するための種々の制御を行わなくても良い
ので好適である。その結果、例えば、画像データと変換
情報とを供給した後、所定期間をあけて新たな画像デー
タと変換情報とを供給するといった方法により、同時に
複数の変換処理を行うことも容易に実現することができ
るので好適である。
【0026】かかる画像データ変換システムにおいて
は、前記複数のデータ処理装置は、各々の変換処理を行
って、変換した画像データを指定された該データ処理装
置に出力する装置としておき、データ変換装置からデー
タ処理装置に、変換した画像データの出力先を指定する
ようにしても良い。
【0027】こうしてデータ変換装置の指示に従って、
変換処理を行いながら画像データを各データ処理装置に
供給すれば、画像データを印刷データに変換することが
できる。また、こうすれば画像データはデータ処理装置
から次の変換処理を行うデータ処理装置に直接供給され
るので、画像データを迅速に供給することができ、延い
ては一連のデータ変換処理を迅速に行うことができるの
で好適である。更に、変換処理された画像データはデー
タ変換装置からの指示に基づいて供給されるので、デー
タ変換を中止する必要が生じた場合などにも適切に処理
することができるので好ましい。
【0028】また、従来技術の有する前述の課題少なく
とも一部を解決するために、本発明の画像データ変換シ
ステムを次のような構成としても良い。すなわち、複数
段階からなる一連のデータ変換を画像データに施すこと
によって、該画像データを印刷装置で印刷可能な印刷デ
ータに変換する画像データ変換システムであって、互い
にネットワークで接続され、前記一連のデータ変換の各
段階での変換処理を行う複数のプログラムを記憶してい
る複数の記憶装置と、前記複数のプログラムの中から、
前記一連のデータ変換の各段階のプログラムを選択して
前記ネットワークを介して読み込み、該読み込んだプロ
グラムを用いて前記画像データに該一連のデータ変換を
施すことにより、該画像データを前記印刷データに変換
するデータ変換装置とを備えることを要旨とする。
【0029】かかる画像データ変換システムにおいて
は、一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
のプログラムを、ネットワークで接続された複数の記憶
装置に予め記憶しておく。画像データを印刷データに変
換する際には、該一連のデータ変換の各段階の処理を行
うプログラムを、前記記憶装置からネットワークを介し
て読み込み、該読み込んだプログラムを用いて画像デー
タを変換することにより印刷データに変換する。
【0030】こうすれば、ネットワークで接続された記
憶手段に新たなプログラムを記憶することで、新たな変
換処理を含む一連のデータ変換処理を行うことができ
る。例えば、新たなインクや新たな印刷用紙が開発され
た場合、あるいは新たなデータ変換方法が開発された場
合などにも、該当するプログラムを開発してネットワー
ク接続された記憶装置に記憶しておくことで、種々の変
更に対して、柔軟にかつ迅速に対応することができるの
で好適である。
【0031】本発明は、上述した各種態様の画像データ
変換システムで使用されるような画像データ変換装置と
して把握することも可能である。すなわち、本発明の第
1の画像データ変換装置は、複数段階からなる一連のデ
ータ変換を画像データに施すことによって、該画像デー
タを印刷装置で印刷可能な印刷データに変換するための
画像データ変換装置であって、前記一連のデータ変換の
各段階での変換処理を行う複数のデータ処理装置の各々
にネットワークを介して接続するための接続情報を記憶
している接続情報記憶手段と、前記接続情報を参照しな
がら、前記一連の変換処理の順序に従って前記データ処
理装置の中の適切なデータ処理装置に前記画像データを
供給するとともに、該変換された画像データを該データ
処理装置から受け取る処理を、前記ネットワークを介し
て繰り返し行うことによって、該画像データを前記印刷
データに変換するデータ変換手段とを備えることを要旨
とする。
【0032】かかる第1の画像データ変換装置において
は、前記複数のデータ処理装置と、前記一連の変換処理
の順序に従って、ネットワークを介して画像データのや
り取りを行うことによって、画像データを印刷データに
変換することができる。
【0033】また、本発明の第2の画像データ変換装置
は、複数段階からなる一連のデータ変換を画像データに
施すことによって、該画像データを印刷装置で印刷可能
な印刷データに変換するための画像データ変換装置であ
って、前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行
う複数のデータ処理装置の各々にネットワークを介して
接続するための接続情報を記憶している接続情報記憶手
段と、前記一連のデータ変換処理に従って画像データを
供給すべき順番に前記データ処理装置を並べた序列と、
該データ処理装置に接続するための前記接続情報とから
なる転送情報を生成する転送情報生成手段と、前記接続
情報を参照しながら、前記一連のデータ変換処理の順序
に従って適切なデータ処理装置に、前記画像データと前
記転送情報とを供給することによって、該一連のデータ
変換処理を開始する変換処理開始手段とを備えることを
要旨とする。
【0034】かかる第2の画像データ変換装置において
は、前記転送情報を生成し、該転送情報を、前記一連の
変換処理の順序に従って適切なデータ処理装置に、画像
データとともに供給する。画像データと転送情報を受け
取ったデータ処理装置は画像データに所定の変換処理を
加えた後、該転送情報に基づいて次のデータ処理装置
に、変換した画像データと転送情報とを供給する。こう
して、転送情報に基づいて画像データを次々にデータ処
理装置で変換することで、画像データを印刷データに変
換することができる。
【0035】本発明の第3の画像データ変換装置は、複
数段階からなる一連のデータ変換を画像データに施すこ
とによって、該画像データを印刷装置で印刷可能な印刷
データに変換するための画像データ変換装置であって、
前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
のデータ処理装置の各々にネットワークを介して接続す
るための接続情報を記憶している接続情報記憶手段と、
前記接続情報を参照しながら、前記一連のデータ変換処
理の順序に従って適切なデータ処理装置に、前記画像デ
ータを供給することによって前記一連のデータ変換処理
を開始する変換処理開始手段と、前記一連のデータ変換
の各段階で画像データの変換処理を行う前記データ処理
装置に、該一連の変換処理の順序に従って、変換した画
像データを出力すべき適切なデータ処理装置を指定する
出力指定手段とを備えることを要旨とする。
【0036】かかる第3の画像データ変換装置において
は、画像データの変換処理を行ったデータ処理装置に該
変換した画像データを出力するデータ処理装置を、前記
一連の変換処理の順序に従って指定する。こうして、変
換した画像データの出力先をデータ変換装置から指定し
ながら、各データ処理装置で次々に変換処理を行えば、
画像データを印刷データに変換することができる。
【0037】これら第1ないし第3の画像データ変換装
置においては、新たな変換処理を行うデータ処理装置を
開発してネットワークに接続すれば、該新たな変換処理
を含んだ一連のデータ変換処理を行うことができる。従
って、例えば、新たなインクや新たな印刷用紙が開発さ
れた場合、あるいは新たなデータ変換方法が開発された
場合などにも、該当するプログラムを開発してネットワ
ーク接続された記憶装置に記憶しておくことで、種々の
変更に対して、柔軟にかつ迅速に対応することができる
ので好適である。
【0038】かかる第1ないし第3の画像データ変換装
置においては、前記印刷装置での印刷条件を検出して、
該印刷条件に応じて定まる複数のデータ処理装置に前記
ネットワークを介して接続して画像データを変換しても
良い。
【0039】こうして、印刷条件に応じて定まるデータ
処理装置に画像データを供給して変換処理を行えば、印
刷条件に応じて画像データを印刷データに適切に変換す
ることができるので好適である。
【0040】また、本発明の第4の画像データ変換装置
は、複数段階からなる一連のデータ変換を画像データに
施すことによって、該画像データを印刷装置で印刷可能
な印刷データに変換するための画像データ変換装置であ
って、前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行
うプログラムを記憶している複数の記憶装置の各々に、
ネットワークを介して接続するための接続情報を記憶し
ている接続情報記憶手段と、前記接続情報を参照しなが
ら、前記一連のデータ変換の各段階のプログラムを選択
して前記ネットワークを介して読み込む読み込み手段
と、前記読み込んだプログラムを用いて前記画像データ
に該一連のデータ変換を施すことにより、該画像データ
を前記印刷データに変換するデータ変換手段とを備える
ことを要旨とする。
【0041】かかる第4の画像データ変換装置において
は、各記憶装置から記憶されているプログラムを読み込
み、前記一連の変換処理の順序に従って、該読み込んだ
プログラムを用いて画像データの変換処理を行うことに
より、画像データを印刷データに変換することができ
る。
【0042】こうすれば、ネットワークで接続された記
憶手段に新たなプログラムを記憶することで、新たな変
換処理を含む一連のデータ変換処理を行うことができ
る。従って、新たなインクや印刷用紙が開発されたり、
あるいは新たなデータ変換方法が開発されるといった種
々の変更に対して、柔軟にかつ迅速に対応することがで
きるので好適である。
【0043】かかる第4の画像データ変換装置において
は、前記印刷装置での印刷条件を検出して、該印刷条件
に応じて定まる複数の記憶装置に記憶されたプログラム
を読み込み、該プログラムを用いて画像データを変換し
ても良い。
【0044】こうして、印刷条件に応じて定まる記憶装
置に記憶されたプログラムを用いて画像データを変換す
れば、適切な印刷データに変換することができるので好
適である。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下の順
序で説明する。 A.実施形態: B.第1実施例: B−1.装置構成: B−2.画像データ変換処理の概要: B−3.第1実施例の効果: C.第2実施例: C−1.画像データ変換処理の概要: C−2.第2実施例の効果: C−3.第2実施例の変形例:
【0046】A.実施形態:各実施例についての詳細な
説明に入る前に、各実施例に共通した実施の形態につい
て簡単に説明する。図1は、本発明の実施の形態を有す
る画像データ変換システムの構成を示す説明図である。
図示するように、この画像データ変換システムは、コン
ピュータ100と、コンピュータ100に接続された印
刷装置200と、ネットワーク300と、ネットワーク
300に接続された複数の記憶装置400〜450とか
ら構成されている。
【0047】コンピュータ100は、CPU,ROM,
RAMなどを内蔵する周知のコンピュータであり、図示
しないネットワークインターフェースカードNICを介
してネットワーク300に接続されている。また、コン
ピュータ100には、後述するカラープリンタ200が
接続されており、コンピュータ100からカラープリン
タ200に印刷データを供給することによって、カラー
プリンタ200でカラー画像を印刷することができる。
カラープリンタ200には、インク滴を吐出して画像を
形成するいわゆるインクジェットプリンタや、静電気に
よってトナー粉が付着する現象を利用して印刷用紙上に
画像を形成するいわゆるレーザープリンタなど、種々の
方式のプリンタを用いることができる。
【0048】コンピュータ100は、オペレーティング
システムと呼ばれる特殊なプログラムの管理の下で、各
種のアプリケーションプログラムが動作するようになっ
ている。例えば、いわゆるブラウザと呼ばれるアプリケ
ーションプログラムを動作させれば、ネットワーク30
0に接続された他の記憶装置に記憶されているデータを
取り込んだり、逆に他の記憶装置にデータを供給したり
することができる。また、ペイントソフトやフォトレタ
ッチソフトなどの、いわゆるグラフィックスソフトと呼
ばれるアプリケーションプログラムを動作させれば、コ
ンピュータ100を用いてカラー画像を作成したり、デ
ジタルカメラなどで撮影したカラー画像をコンピュータ
100に取り込んで画像を修正したりすることができ
る。これらコンピュータ100上のカラー画像をカラー
プリンタ200で印刷する場合には、プリンタドライバ
と呼ばれるアプリケーションプログラムを用いて、コン
ピュータ上の画像データをカラープリンタ200が印刷
可能な印刷データに変換してからカラープリンタ200
に供給する。
【0049】ネットワーク300は、いわゆるインター
ネットに代表される周知の通信ネットワークであり、ネ
ットワークケーブルや種々の中継器などから構成されて
いる。ネットワーク300には、複数の記憶装置が接続
されている。これら記憶装置400ないし450は一種
のコンピュータであって、コンピュータ100と同様に
CPU,ROM,RAMなどを内蔵しており、オペレー
ティングシステムの下で動作している。ただし、これら
記憶装置400ないし450には多量のデータが記憶さ
れていて、ネットワークに接続された他のコンピュータ
からこれらデータを参照することが可能であることが、
コンピュータ100とは異なっている。
【0050】ネットワーク300に接続された各記憶装
置には、各種のモジュールと呼ばれる小さなプログラム
やデータが記憶されている。各実施例で詳述するよう
に、本発明の実施形態においては、コンピュータ100
は、これら各種モジュールを用いて実質的にプリンタド
ライバを構成し、構成したプリンタドライバを用いて画
像データを印刷データに変換した後、印刷データをカラ
ープリンタ200に供給してカラー画像を印刷してい
る。ネットワーク上に記憶されている各種モジュールを
用いて実質的にプリンタドライバを構成する方法には、
種々の態様が存在しており、各態様の実施例について以
下に説明する。
【0051】B.第1実施例: B−1.装置構成:図2は、第1実施例のコンピュータ
100の構成を示す説明図である。コンピュータ100
は、CPU102と、各種データやコンピュータ100
を起動させるためのプログラム等を予め記憶しておくR
OM104と、CPU102で実行する各種プログラム
やデータなどを一時的に記憶するRAM106と、周辺
機器とデータの授受を行うための周辺機器インターフェ
ースP・I/F108と、コンピュータ100を通信回
線300につなげるためのネットワークインターフェー
スカードNIC110と、CRT114を駆動するため
のビデオインターフェースV・I/F112と、これら
を互いに接続するバス116等から構成されている。P
・I/F108には、後述するカラープリンタ200
や、種々のプログラムやデータが記憶されているハード
ディスク118等が接続されている。また、デジタルカ
メラ120や、カラースキャナ122等をP・I/F1
08に接続すれば、デジタルカメラ120やカラースキ
ャナ122で取り込んだ画像を印刷することも可能であ
る。ネットワーク300に接続された複数の記憶装置4
00ないし450も、コンピュータ100とほぼ同様の
構成であるが、多量のデータを記憶可能なように大容量
のハードディスクを備えている部分が異なっている。
【0052】図3は、本実施例のカラープリンタ200
の概略構成を示す説明図である。尚、以下では、カラー
プリンタ200はシアン,マゼンタ,イエロ,ブラック
の4色インクのドットを形成可能なインクジェットプリ
ンタであるものとして説明するが、もちろん、これら4
色インクに淡シアンインクと淡マゼンタインクとを含め
た6色インクのドットを形成可能なインクジェットプリ
ンタを使用してもよい。また、シアンインク,マゼンタ
インク,イエロインク,ブラックインクのそれぞれを、
Cインク,Mインク,Yインク,Kインクと略称する。
【0053】カラープリンタ200は、図示するよう
に、キャリッジ240に搭載された印字ヘッド241を
駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、
このキャリッジ240をキャリッジモータ230によっ
てプラテン236の軸方向に往復動させる機構と、紙送
りモータ235によって印刷用紙Pを搬送する機構と、
制御回路260とから構成されている。
【0054】キャリッジ240をプラテン236の軸方
向に往復動させる機構は、プラテン236の軸と並行に
架設されたキャリッジ240を摺動可能に保持する摺動
軸233と、キャリッジモータ230との間に無端の駆
動ベルト231を張設するプーリ232と、キャリッジ
240の原点位置を検出する位置検出センサ234等か
ら構成されている。
【0055】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン2
36と、プラテン236を回転させる紙送りモータ23
5と、図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ23
5の回転をプラテン236および給紙補助ローラに伝え
るギヤトレイン(図示省略)とから構成されている。印
刷用紙Pは、プラテン236と給紙補助ローラの間に挟
み込まれるようにセットされ、プラテン236の回転角
度に応じて所定量だけ送られる。
【0056】制御回路260は、CPU261とROM
262とRAM263等から構成されており、カラープ
リンタ200の各種機構を制御する。すなわち、制御回
路260は、キャリッジモータ230と紙送りモータ2
35の動作を制御することによってキャリッジ240の
主走査と副走査とを制御するとともに、コンピュータ1
00から供給される印刷データに基づいて、各ノズルで
のインク滴の吐出を制御している。この結果、印刷用紙
上の適切な位置にインクドットが形成される。
【0057】キャリッジ240にはKインクを収納する
インクカートリッジ242と、Cインク,Mインク,Y
インクの各種インクを収納するインクカートリッジ24
3とが装着されている。もちろん、Kインクと他のイン
クを同じインクカートリッジに収納してもよい。複数の
インクを1つのカートリッジに収納可能とすれば、イン
クカートリッジをコンパクトに構成することができる。
【0058】キャリッジ240にインクカートリッジ2
42,243を装着すると、カートリッジ内の各インク
は図示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘ
ッド244ないし247に供給される。各色毎のインク
吐出用ヘッド244ないし247の各底面には、48個
のノズルNz が一定のノズルピッチkで配列されたノズ
ル列が1組ずつ設けられている。インクカートリッジ2
42,243から各ヘッドの供給されたK,C,M,Y
の各色のインクは、制御回路260の制御の下で、それ
ぞれのノズル列から吐出される。
【0059】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ200は、キャリッジモータ230を駆動
することによって、各色のインク吐出用ヘッド244な
いし247を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動さ
せ、また紙送りモータ235を駆動することによって、
印刷用紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路260
は、印刷データに従って、キャリッジ240の主走査お
よび副走査を繰り返しながら、適切なタイミングでノズ
ルを駆動してインク滴を吐出することによって、カラー
プリンタ200は印刷用紙上にカラー画像を印刷してい
る。
【0060】尚、本実施例のカラープリンタ200は、
ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式を採用してい
るものとして説明したが、もちろん他の方式によりイン
クを吐出するノズルユニットを備えたプリンタを用いる
ものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒー
タに通電し、インク通路内に発生する泡(バブル)によ
ってインクを吐出する方式のプリンタに適用するものと
してもよい。また、インクを吐出する代わりに、熱転写
などの現象を利用して印刷用紙上にインクドットを形成
する方式のプリンタであっても構わない。
【0061】B−2.第1実施例の画像データ変換処
理:図4は、第1実施例においてネットワーク上に記憶
された各種モジュールを用いて実質的にプリンタドライ
バを構成し、画像データを印刷データに変換する処理の
流れを示すフローチャートである。コンピュータ100
上でグラフィックスソフト等のアプリケーションプログ
ラムを用いてカラー画像を形成し、アプリケーションプ
ログラムから印刷命令を発すると、オペレーティングシ
ステムがプリンタドライバを起動して図4に示す画像デ
ータ変換処理が開始される。
【0062】また、図5は、第1実施例において実質的
にプリンタドライバを構成して、画像データを印刷デー
タに変換する様子を概念的に説明するブロック図であ
る。以下、図4および図5を参照しながら、第1実施例
の画像データ変換処理について説明する。
【0063】オペレーティングシステムがプリンタドラ
イバを起動すると、先ず初めにインターフェースモジュ
ール500が起動され、インターフェースモジュール5
00がオペレーティングシステムから、印刷すべき画像
の画像データを取得する(図4のステップS100)。
インターフェースモジュール500は、プリンタドライ
バを実質的に構成する各種モジュールの中の最初に起動
されるモジュールであり、コンピュータ100に記憶さ
れている(図5参照)。
【0064】インターフェースモジュール500には、
画像データの変換条件が予め設定されている。画像デー
タの変換条件とは、カラープリンタ200の機種や、印
刷に使用するインクと印刷用紙の種類、要求する印刷画
質の設定といった、画像データの変換時に考慮される種
々の印刷条件であり、「印刷環境に関する条件」と「画
像処理に関する条件」と「画像生成に関する条件」とに
類別される。印刷者は、予めインターフェースモジュー
ル500を起動して各項目を設定しておく。図6は、印
刷者がコンピュータ100の画面上で各項目を設定する
様子を示す説明図である。各項目の内容について簡単に
説明する。
【0065】印刷環境に関する条件としては、「プリン
タ機種」,「インク種類」,「印刷用紙種類」の必須設
定項目と、必要に応じて設定される項目の「印刷解像
度」とを設定することができる。「プリンタ機種」は、
カラープリンタ200の機種名である。設定箇所に機種
名を直接打ち込むか、あるいはプルダウンメニューを開
いてメニューの中から対応する機種名をカーソルで選択
することもできる。「インク種類」とある項目には、カ
ラープリンタ200に現在搭載しているインクの種類を
設定する。インクの種類はインクカートリッジの側面に
記載されているので、この値を入力する。インクカート
リッジの中にはICチップが埋め込まれていて、ICチ
ップに、インク種類や製造年月日などの情報を記憶して
いるものもある。カラープリンタ200がICチップを
搭載したインクカートリッジに対応していて、搭載され
ているインクカートリッジからICチップ内の情報を読
み出すことができる場合には、インク種類の情報は自動
的に読み込まれる。「印刷用紙種類」は、カラープリン
タ200にセットしている印刷用紙の種類を設定する。
印刷用紙の種類は、原則として印刷用紙の商品名を設定
する必要があるが、プリンタメーカが推奨している標準
の印刷用紙であれば、「光沢紙」あるいは「専用光沢
紙」といった設定を選択することもできる。「印刷解像
度」には、単位長さあたり何ドットの解像度で印刷する
かを指定する。一般には、高解像度で印刷するほど印刷
画質は高画質となるが、印刷に要する時間は増加する傾
向がある。印刷解像度は、通常は、標準で設定されてい
る値が使用されるが、必要に応じて印刷者が印刷解像度
を設定することも可能となっている。
【0066】画像処理に関する条件は、「要求印刷画
質」のみが必須設定項目であり、他の項目は必要に応じ
て設定する項目である。「印刷モード」には、画質優先
の印刷を行うか、印刷速度優先の印刷を行うか、両者の
中間的な印刷を行うかを選択することが可能となってい
る。また、必要に応じて階調数変換処理の方式や、色変
換精度、画像補正の有無を設定することも可能である。
これらの設定は、実際に画像データの変換を行う方法に
関する設定であり、関連する事項を説明する際にその都
度説明する。
【0067】画像生成に関する条件としては、必須設定
項目として「画像特性」を設定する。「画像特性」に
は、画像データがデジタルカメラなどの画像機器で撮影
した画像か、あるいはペイントソフトやレタッチソフト
などのアプリケーションプログラムを用いて作成された
画像であるかを設定する。ペイントソフトなどを用いて
コンピュータ上で作成された画像データは、sRGBと
呼ばれる標準的なRGB画像データとして供給される
が、デジタルカメラなどの画像機器で撮影された画像デ
ータは、色彩が若干ではあるが機種に依存した画像デー
タとして供給される場合がある。そこで、印刷しようと
する画像がいずれの画像であるかを設定しておく。「撮
影機種」という項目は、デジタルカメラなどの画像機器
を用いて撮影した画像を印刷する場合に、撮影した機種
名を設定することができる。詳細には後述するが、画像
を撮影した機種を考慮して画像データを変換することに
より、高画質の画像を印刷することが可能である。尚、
「撮影機種」については、画像データのヘッダ部に画像
を撮影した機種に関する情報が書き込まれている場合に
は、画像を撮影した機種をヘッダ部から検出して自動で
設定することも可能である。
【0068】インターフェースモジュール500は、オ
ペレーティングシステムから印刷画像の画像データを取
得すると(図4のステップS100)、図6に示した各
種の設定内容が反映させて画像データの変換条件を生成
し、ネットワーク300に接続されている所定の記録装
置400に対して、画像データの変換条件と印刷すべき
画像データとを出力する(図4のステップS102)。
ネットワーク300上の記憶装置400に接続するため
のアドレス値は、インターフェースモジュール500に
予め設定されている。図5に示すように、記憶装置40
0には、コアモジュール510と解像度変換モジュール
520とインターレースモジュール560とが記憶され
ている。コアモジュール510は、プリンタドライバの
核(コア)となるモジュールであり、後述するように、
コアモジュール510が中心となって各モジュールを結
びつけることによって実質的にプリンタドライバを構成
している。インターフェースモジュール500には、記
憶装置400上のコアモジュール510に接続するため
のアドレス値が予め登録されていて、インターフェース
モジュール500は、受け取った画像データと画像デー
タの変換条件とを記憶装置400上のコアモジュール5
10に出力する。
【0069】コアモジュール510は、画像データの変
換条件を解析して印刷画像の印刷解像度を検出し、画像
データとともに解像度変換モジュール520に供給する
(図4のステップS104)。解像度変換モジュール5
20は、アプリケーションプログラムが出力した画像デ
ータの解像度を、カラープリンタ200が印刷するため
の解像度に変換する処理を行うモジュールである。すな
わち解像度変換モジュール520は、画像データの解像
度が印刷解像度よりも低い場合には、線形補間を行って
隣接画像データ間に新たなデータを生成し、逆に印刷解
像度よりも高い場合には、一定の割合でデータを間引く
ことによって画像データの解像度を印刷解像度に変換す
る。解像度変換モジュール520で印刷解像度に変換さ
れた画像データは、再びコアモジュール510に出力さ
れる。
【0070】コアモジュール510は、解像度変換モジ
ュール520から印刷解像度に変換された画像データを
受け取ると、画像データの変換条件を解析して、変換条
件が画像補正を行う設定となっているか否かを判断する
(ステップS106)。画像補正とは、画像の色調を例
えばセピア調の色相に変換したり、コントラストを若干
強調したり、あるいは特定の色相を他の所定の色相に変
換するといった処理を加えて、より好ましい画像に補正
する処理である。これら画像補正用のアプリケーション
プログラムは、グラフィックスソフトのプラグインソフ
トとしてコンピュータ100に組み込まれて、あるいは
単独のグラフィックスソフトとして、コンピュータ10
0上で画像データを直接補正することも可能であるが、
予め設定しておくことによって本実施例のように画像デ
ータを印刷データに変換する際に補正することもでき
る。これら画像補正を行う場合は、図6の「画像補正」
という項目に画像補正の種類を設定しておく。
【0071】ステップS106においてコアモジュール
510が、画像データの変換条件が画像補正を行う設定
になっていると判断した場合には(ステップS106:
yes)、解像度変換モジュール520から受け取った
画像データを、ネットワーク上の画像補正モジュール5
30に出力する(ステップS108)。ネットワークに
接続された記憶装置410には、図5に示すように、画
像補正の種類に応じて複数の画像補正モジュール530
が記憶されており、各モジュールに接続するためのアド
レス値が予めコアモジュール510に登録されている。
コアモジュール510は、画像データの変換条件を解析
して、適切な画像補正モジュール530に画像データを
出力する。
【0072】尚、図5では、全ての画像補正モジュール
530は同じ記憶装置410に記憶されているものとし
て表示しているが、それぞれの画像補正モジュール53
0はネットワーク300に接続された別々の記憶装置に
記憶されていても良い。ネットワークを介してモジュー
ルに接続するためのアドレス値がコアモジュール510
に登録されていれば、画像補正モジュールがいずれの記
憶装置に記憶されていても、コアモジュール510は画
像データを各画像補正モジュールに出力することができ
る。画像補正モジュール530に供給された画像データ
は、所定の画像補正を施された後、再びネットワークを
経由してコアモジュール510に出力される。
【0073】コアモジュール510は画像補正された画
像データを受け取ると、続いて色変換モジュール540
に供給する(図4のステップS110)。また、ステッ
プS106において、画像補正を行う設定になっていな
いとコアモジュール510が判断した場合には(ステッ
プS106:no)、画像データを画像補正モジュール
に出力することなく、直接、色変換モジュール540に
供給する。
【0074】色変換モジュール540は、R・G・Bの
階調値の組み合わせによって表現されている画像データ
を、カラープリンタ200で使用する各色インクの階調
値の組み合わせによる画像データに変換する処理を行
う。この処理は色変換処理と呼ばれ、色変換テーブルL
UTと呼ばれる3次元の数表を参照することによって行
われる。図7は、色変換処理中で参照されるLUT(色
変換テーブル)を概念的に示した説明図である。
【0075】RGBの各階調値を3次元直交座標の各軸
に取ると、RGB各階調値は0から255の値を取りう
るので、RGB画像データを、図7に示すように、一辺
の長さ255の立方体の内部の座標として表すことがで
きる。このような立方体を色立体と呼ぶ。LUTは色立
体を格子状に細分し、各格子点にCMYKの各色の階調
値を記憶した数表である。LUTを参照すれば、次のよ
うにして迅速に色変換処理を行うことができる。例え
ば、R,G,B階調値がそれぞれRA ,GA ,BA で表
される色を変換する場合、色立体中の座標(RA ,GA
,BA )の点Aを考え、点Aを含むような小さな立方
体(dV)を見つけ出す。そして、この立方体の各頂点
に記憶されているC,M,Y,K各色の階調値を読み出
し、読み出した階調値から各色毎に補間演算を行えば、
点AのC,M,Y,Kの各階調値を算出することができ
る。
【0076】前述したように、印刷に使用するインクの
種類や印刷用紙との組み合わせによって、インクの発色
が微妙に異なる場合があるので、インクと印刷用紙との
組み合わせに応じて、適したLUTを参照しながら色変
換処理を行うことが望ましい。このことに対応して記憶
装置450には、インク種類と印刷用紙との組み合わせ
毎に適したLUTを参照して色変換を行う種々の色変換
モジュール540が記憶されている。
【0077】また、図7を用いて説明したように、色変
換処理では格子点に記憶されている階調値を各色毎に補
間してC,M,Y,Kの各階調値を算出しているので、
格子点の間隔が小さくなるほど、すなわちLUTに記憶
されている格子点数が多くなるほど、色変換精度が高く
なる傾向がある。特に高画質の画像を印刷する場合に使
用される専用印刷用紙については、標準的なインク種類
との組み合わせ毎に、多数の格子点数を有するLUTを
使用する色変換モジュール540も記憶されている。
【0078】また、色変換モジュール540の中には、
特定の画像機器専用のモジュールも存在する。デジタル
カメラなどの画像機器を用いて撮影したカラー画像を印
刷する場合には、次のような理由から、専用の色変換モ
ジュール540を使用することによってより高画質の画
像を印刷することができる。すなわち、デジタルカメラ
などの画像機器を用いて撮影したカラー画像を印刷する
場合、撮影した画像機器の機種によって印刷画像の色彩
が微妙に異なる場合がある。これは、撮影しようとする
映像からR,G,B各色の光を検出してRGB各色の画
像データに変換する素子の特性が、画像機器の機種毎に
異なる場合があるといった理由による。同様に、画像機
器の機種によって、検出可能な光の強さや波長範囲が異
なる場合がある。従って、画像を撮影する機種によっ
て、印刷画像として再現可能な色彩の範囲(ガマット)
が異なる場合がある。通常は、これら機器毎の特性の違
いを軽減するために、sRGBと呼ばれる標準の特性に
一旦補正したカラー画像データが取り扱われるが、補正
の際に、若干の補正誤差が混入したり、あるいは表現可
能なガマットが狭くなってしまう場合がある。これに対
して、カラー画像を撮影した画像機器が特定されていれ
ば、撮影した通りの色彩が再現されるように色変換を行
うことができるので、高画質の画像を印刷することが可
能となる。
【0079】これら各種の色変換モジュール540に接
続するためのアドレス値は、コアモジュール510に予
め登録されている。図4のステップS110の処理で
は、コアモジュール510は、画像データの変換条件を
解析してインク種類と印刷用紙との組み合わせに応じて
適した色変換モジュール540を選択し、更には、画像
を撮影した機器専用の色変換モジュールが登録されてい
る場合は、専用の色変換モジュール540を選択して、
該選択した色変換モジュール540にネットワークを介
して画像データを供給する。図6に示す画像データの変
換条件の中の「色変換精度」や「撮影機種」などの設定
項目は、これら色変換モジュール540の選択時に考慮
される項目である。「色変換精度」の項目に「高精度」
が設定された場合には、格子点数の多いLUTを参照し
ていろ変換を行うモジュールが選択される。また、「撮
影機種」の項目に、デジタルカメラなどの機種が設定さ
れている場合は、設定された機種に対応した専用のLU
Tを参照して色変換を行うモジュールが選択される。
【0080】尚、図5では、全ての色変換モジュール5
40は同じ記憶装置420に記憶されているものとして
表示しているが、それぞれの色変換モジュール540
は、前述した画像補正モジュール530と同様に、ネッ
トワーク300に接続された別々の記憶装置に記憶され
ていても構わない。色変換モジュール540に供給され
た画像データは、インクの種類と印刷用紙との組み合わ
せに応じたLUTを参照しながら適切に色変換処理を施
された後、再びネットワークを経由してコアモジュール
510に出力される(図5参照)。
【0081】コアモジュール510は色変換された画像
データを受け取ると、続いて階調数変換モジュール55
0に供給する(図4のステップS112)。階調数変換
モジュール550は、次のような処理を行うモジュール
である。すなわち、色変換後の画像データは各色毎に2
56階調幅を持つデータである。これに対し、本実施例
のカラープリンタ200では、「ドットを形成する」,
「ドットを形成しない」のいずれかの状態しか採り得な
い。すなわち、本実施例のカラープリンタ200は局所
的には2階調しか表現し得ない。そこで、256階調を
有する画像データを、カラープリンタ200が表現可能
な2階調で表現された画像データに変換する必要があ
る。このような階調数の変換を行う処理が階調数変換処
理である。
【0082】画像データの階調数変換を行う方法として
は、誤差拡散法と呼ばれる方法や組織的ディザ法と呼ば
れる方法など、種々の方法が知られている。誤差拡散法
は、ある画素について階調数の変換を行ったことにより
生じた誤差を周辺の画素に拡散し、周辺の画素の階調数
変換を行う際には、拡散された誤差が最小になるように
階調数変換を行う方法である。誤差拡散法を用いて階調
数変換処理を行うと、誤差が小さくなるように階調数変
換処理を行うので、一般的に高画質の画像が得られると
いう特徴がある。組織的ディザ法は、ディザマトリック
スと呼ばれるマトリックスの各画素に0〜255の値の
閾値を均一に設定しておき、画像データとディザマトリ
ックスに設定された閾値との大小関係を比較して、画像
データの方が大きい画素にはドットを形成し、閾値の方
が大きい画素にはドットを形成しないと判断する方法で
ある。組織的ディザ法は、画像データと閾値との大小を
比較するだけでドットの形成有無を判断することがで
き、誤差拡散法のように判断の結果生じた誤差を周辺画
素に拡散する必要がないので、高速処理が可能であると
いう特徴がある。また、誤差拡散法の中にも、特に高画
質化を追求した方法や、できるだけ処理の迅速化を図っ
た方法など、種々の方法が存在している。同様に、組織
的ディザ法にも種々の方法が存在する。図6に示した画
像データ変換条件の中の「階調数変換」という項目に
は、これら種々の方法の中から使用する方法を設定する
ことができる。
【0083】図5に示すように、記憶装置430には、
誤差拡散法や組織的ディザ法を用いた種々の階調数変換
モジュール550が記憶されていて、各モジュールに接
続するためのアドレス値は予めコアモジュール510に
登録されている。図4のステップS112の処理では、
コアモジュール510は、画像データの変換条件を解析
して適した階調数変換モジュール550を選択し、該選
択した階調数変換モジュール550にネットワークを介
して画像データを供給する。階調数変換モジュール55
0は受け取った256階調を有する画像データを、ドッ
トの形成有無によって表現された画像データに変換した
後、再びネットワークを経由してコアモジュール510
に出力する(図5参照)。
【0084】コアモジュール510は階調数変換された
画像データを受け取ると、続いてインターレースモジュ
ール560に画像データを供給する(図4のステップS
114)。インターレースモジュール560は、次のよ
うな処理を行うモジュールである。前述したようにカラ
ープリンタ200は、各色のインク吐出ヘッドを印刷用
紙上で主走査および副走査させながら、適切なタイミン
グでドットを形成することによって画像を印刷する。す
なわち、必ずしも画像データの順番通りにドットを形成
しているわけではない。従って、カラープリンタ200
でドットを形成する順序を考慮しながら、画像データを
カラープリンタ200に転送すべき順序に並べ替えてお
く必要がある。インターレースモジュール560は、こ
のようなインターレース処理と呼ばれる処理を行うモジ
ュールである。
【0085】カラープリンタの機種が異なると、インク
吐出ヘッドに設けられたインク吐出ノズルのノズル数
や、ノズルピッチ等が異なるので、カラープリンタの機
種に応じてドットの形成順序が異なる場合がある。ま
た、どの程度までの画質が要求されるかによっても、ド
ットの形成順序は異なってくる。例えば、印刷画質は多
少犠牲にしてでもできるだけ迅速な印刷が望まれる場合
と、逆に、できるだけ高画質の印刷が望まれる場合とで
は、自ずからドットの形成順序も異なってくる。このこ
とに対応して、図5に示すように、記憶装置400には
種々のインターレースモジュール560が記憶されてい
る。図4のステップS114の処理では、コアモジュー
ル510は画像データの変換条件を解析して、適したイ
ンターレースモジュール560に画像データを供給す
る。インターレースモジュール560は、画像データを
カラープリンタ200に転送する順序に並べ替えて、画
像データをコアモジュール510に出力する。インター
レースモジュール560からコアモジュール510に出
力される画像データは、カラープリンタ200で印刷可
能な印刷データに変換されている。
【0086】コアモジュール510はインターレースモ
ジュール560から印刷データを受け取ると、これをコ
ンピュータ100に出力する(図4のステップS11
6)。すなわち、図5に示すようにコアモジュール51
0は、コンピュータ100のインターフェースモジュー
ル500から画像データと画像データの変換条件とを受
け取り、種々のモジュールに順番に供給して画像データ
を印刷データに変換し、得られた印刷データを再びコン
ピュータ100に出力するのである。
【0087】コンピュータ100のインタフェースモジ
ュール500は、コアモジュール510から印刷データ
を受け取ると、このデータをカラープリンタ200に出
力する(図4のステップS118)。カラープリンタ2
00は、印刷データに従って各色のインクドットを形成
し、その結果、印刷用紙上に画像が印刷される。
【0088】B−3.第1実施例の効果:以上に説明し
た第1実施例の画像データ変換処理を採用すれば、以下
に説明するように、種々の変更に柔軟に対応可能なプリ
ンタドライバを構成することができる。例えば、新たな
印刷用紙やインクが開発された場合や、新たな画像処理
方法が開発された場合にも、これらをプリンタドライバ
に容易に反映させることができるので、常に高画質の画
像を印刷することが可能である。
【0089】一例として、インクメーカによって新たな
インクが開発された場合を想定する。前述したようにイ
ンクの種類が異なれば、印刷用紙が同じでもインクの発
色が微妙に異なるので、インクの性能を引き出して高画
質の印刷を行うためには、専用の色変換モジュールを使
用して色変換処理を行うことが望ましい。そこで、イン
クメーカは新たにインクを開発すると、市場に流通して
いる種々の印刷用紙との組合せ毎に、新インクの性能を
引き出す専用の色変換モジュールを作成し、インク種類
と印刷用紙種類を特定して色変換モジュールを、自らの
ホームページに公開する。図5では、記憶装置420が
インクメーカのホームページに相当する。色変換テーブ
ルを公開する際には、公開した色変換モジュールに接続
するためのアドレス値をプリンタメーカに連絡する。プ
リンタメーカは、連絡を受けたアドレス値をコアモジュ
ールに登録し、登録したコアモジュールを、自らのホー
ムページに公開する。図5では、記憶装置400がプリ
ンタメーカのホームページに相当する。
【0090】尚、ここでは、新たに公開されたモジュー
ルに接続するためのアドレス値は、新たなモジュールの
公開者が、コアモジュールの管理者に連絡するものとし
て説明したが、コアモジュールの管理者が検索エンジン
を用いて、新たに公開されたモジュールを検索してアド
レス値を登録したり、あるいは、いわゆるディレクトリ
ーサービスを利用してアドレス値を取得することもでき
る。
【0091】また、カラープリンタ200に同梱のフロ
ッピディスクには、前述したインターフェースモジュー
ルが記録されており、カラープリンタ200の購入者は
プリンタを接続するコンピュータ100に、プリンタド
ライバとしてインターフェースモジュールをインストー
ルしておく。
【0092】カラープリンタ200の使用者が新たに開
発されたインクを購入して、インク種類を設定して画像
を印刷すると、前述したようにインターフェースモジュ
ールから画像データとともに画像データの変換条件が、
プリンタメーカのホームページ(図5の記憶装置400
に相当)上に公開されたコアモジュール510に供給さ
れる。コアモジュール510は画像データの変換条件を
解析して新たなインクが使用されていることを検出する
と、画像データをインクメーカのホームページ(図5の
記憶装置420に相当)に供給する。新たなインクと各
種印刷用紙との組合せ毎にアドレス値が登録されている
ので、画像データは適切な色変換テーブルを参照して色
変換される。その後、画像データは、前述したようにコ
アモジュール510を中心に各種モジュールに順番に供
給され、最終的に印刷データに変換されて再びコンピュ
ータ100のインターフェースモジュールに供給され
る。こうして得られた印刷データをカラープリンタ20
0に供給して画像を印刷すれば、新たに開発されたイン
クの性能を充分に引き出して高画質の画像を印刷するこ
とができる。
【0093】新たなインク専用の色変換モジュールはイ
ンクメーカが作成して公開する必要があるが、新たなイ
ンク開発時には、種々の印刷用紙に印刷したときの特性
に関するデータも当然取得することができるので、新た
なインクの発売と同時に専用の色変換モジュールを公開
することは比較的容易である。また、前述したように色
変換モジュールは、基本的には3次元の数表とその補間
を行うプログラムであるため、色変換モジュールの作成
には必ずしもカラープリンタ内部の詳細な仕様を知って
おく必要はない。画像データの入出力の仕様さえ統一し
ておけば、インクメーカが開発したインク専用の色変換
モジュールを単独で作成することは十分可能である。逆
には、インクメーカが専用の色変換モジュールを公開し
なければ、インク本来の性能を引き出すことができず、
延いてはせっかくインクを開発しても消費者に受け入れ
られない結果を招きかねないので、専用の色変換モジュ
ールを公開することはインクメーカにとっても販売上の
大きなメリットとなる。
【0094】以上に説明したように、第1実施例の画像
データ処理方法を採用すれば、新たなインクが開発され
た場合にも、これに迅速に対応して、常に高画質の画像
を印刷することができる。
【0095】以上の説明では、新たなインクが開発され
た場合を例にとって説明したが、新たな印刷用紙が開発
された場合にも、全く同様に考えることができる。すな
わち、用紙メーカが新たな印刷用紙を開発すると、市場
に出回っている種々のインクとの組合せ毎に専用の色変
換モジュールを作成して、自らのホームページに公開し
ておく。また、それぞれの色変換モジュールに接続する
ためのアドレス値も、プリンタメーカに連絡しておく。
こうすれば、カラープリンタ200の使用者が印刷用紙
の種類を設定しておくことにより、適した色変換モジュ
ールを用いて色変換されるので、高画質の画像を印刷す
ることができる。
【0096】新たな印刷用紙専用の色変換モジュールは
用紙メーカが作成して公開する必要があるが、新たな印
刷用紙の開発時には、種々のインクを用いて印刷したと
きの特性に関するデータも取得することができるので、
新たな印刷用紙の発売と同時に専用の色変換モジュール
を公開することは比較的容易である。また、専用の色変
換モジュールを公開することで印刷用紙の特性を充分に
引き出して高画質の画像を印刷することが可能となれ
ば、開発した印刷用紙が消費者に高く評価されることに
なるので、専用の色変換モジュールを公開することは、
用紙メーカにとっても大きなメリットを有している。
【0097】かかる第1実施例の画像データ変換方法を
採用すると、新たなインクや印刷用紙への対応が容易で
あることに限らず、新たな画像処理方法が開発された場
合、例えば新たな階調数変換方法が開発された場合に
も、開発された方法をカラープリンタ200の使用者が
容易に利用することが可能となる。すなわち、新たな階
調数変換方法の開発者がプリンタメーカである場合、開
発した階調数変換モジュールを自らのホームページ(図
5では記憶装置400に相当)に公開し、公開したモジ
ュールに接続するためのアドレス値をコアモジュール5
10に登録しておく。こうすれば、カラープリンタ20
0の使用者が、印刷条件として新たに開発した階調数変
換モジュールを使用する旨、設定するだけで、最新の階
調数変換方式を用いて画像を印刷することができる。従
来から行われているように、プリンタドライバ内に階調
数変換処理を行う部分が一体に組み込まれている場合
は、新たに開発した方式で階調数変換を行うプリンタド
ライバを、カラープリンタ200の使用者に別途配布し
なければならない。これに対して、第1実施例の画像デ
ータ変換方法を採用した場合は、プリンタメーカは開発
したモジュールをネット上に公開するとともに、公開し
たモジュールに接続するためのアドレス値をカラープリ
ンタ200のユーザに連絡するだけで、ユーザは新たな
モジュールを使用して高画質の画像を印刷することがで
きる。
【0098】更に、かかる第1実施例の画像データ変換
方法を採用すると、コンピュータ100のオペレーティ
ングシステムの変更にも容易に対応することが可能とな
る。なぜなら、図5に示すように、コンピュータ100
と記憶装置400上のコアモジュール510とは、ネッ
トワークで互いにデータのやり取りが可能でありさえす
れば良く、同じオペレーティングシステム上で動作して
いる必要はない。従って、コンピュータ100のオペレ
ーティングシステムを変更する場合、オペレーティング
システムと直接やり取りを行うインターフェースモジュ
ール500のみを変更すれば、他の記憶装置上の各種モ
ジュールは何ら変更することなく、そのまま使用するこ
とができる。従来のように、各種のモジュールが一体に
組み込まれたプリンタドライバを使用して画像データの
変換を行う場合には、新たなオペレーティングシステム
が開発される度に、オペレーティングシステムに対応し
た新たなプリンタドライバを開発しなければならない。
これに対して、第1実施例の画像データ変換方法を採用
すれば、インターフェースモジュールのみを開発すれば
足りるので、それだけ対応が容易となるので好適であ
る。
【0099】第1実施例の画像データ変換方法を採用す
れば、前述したように、画像を撮影した機種を検出して
対応する色変換モジュールを用いて色変換処理を行うこ
とで、より高画質の画像を印刷することが可能となる。
加えて、第1実施例の画像データ変換方法を採用した場
合には、画像を撮影する機器側の技術開発に対しても迅
速に対応することができる。例えば、仮に、従来のデジ
タルカメラよりも遙かに広いガマットを有するデジタル
カメラが開発されたものとする。デジタルカメラの性能
を充分に引き出した高画質の画像を印刷するためには、
専用のLUTを参照して色変換処理を行う必要があり、
そのためには、専用のプリンタドライバを開発してカラ
ープリンタのユーザに供給しなければならない。しか
も、ユーザの使用するコンピュータに種々のオペレーテ
ィングシステムがインストールされていると考えられ、
プリンタドライバはオペレーティングシステム毎に用意
する必要がある。これに対して、第1実施例の画像デー
タ変換方法を採用すれば、新たに開発したデジタルカメ
ラに対応する色変換モジュールをネットワークに公開
し、公開した色変換モジュールに接続するためのアドレ
ス値をコアモジュールに登録するだけで良い。カラー画
像を印刷する際には、カラープリンタの操作者が新たに
開発されたデジタルカメラの機種名を設定するだけで、
コアモジュールが画像データを専用の色変換モジュール
に供給するので、デジタルカメラの性能を充分に引き出
した高画質の画像を印刷することができる。
【0100】尚、上述した第1実施例では、記憶装置4
00には、コアモジュール510と、解像度変換モジュ
ール520と、インターレースモジュール560とが記
憶されているものとして説明したが、必ずしもこれらモ
ジュールは同じ記憶装置に記憶されている必要はなく、
接続するためのアドレス値がコアモジュール510に登
録されていれば、別々の記憶装置に記憶されているもの
としても良い。あるいは、コアモジュール510と階調
数変換モジュール550とが同じ記憶装置に記録されて
いても構わない。
【0101】また、上述の説明では、画像補正モジュー
ル530は記憶装置410に、色変換モジュール540
は記憶装置420に、階調数変換モジュール550は記
憶装置430に、インターレースモジュール560は記
憶装置400に、といった具合に、同種類のモジュール
は同じ記憶装置に記憶されているものとして説明した。
しかし、同種のモジュールであっても複数のモジュール
が複数の記憶装置に記憶されていても構わないのはもち
ろんである。
【0102】更に、上述の第1実施例では、コアモジュ
ール510は、ネットワーク上の記憶装置400に記憶
されているものとして説明したが、コンピュータ100
上に記憶しておいても構わない。このような場合でも、
コンピュータ100からネットワークを介して各種モジ
ュールに画像データを供給すれば、公開されている適切
なモジュールを用いて画像データを変換することがで
き、高画質の画像を印刷することができる。
【0103】上述した第1実施例では、コアモジュール
510から、各モジュールが記憶されている記憶装置4
00にネットワークを介して画像データを供給しながら
画像データを変換したが、各モジュールをネットワーク
を介して記憶装置400に読み込んでおき、読み込んだ
それぞれのモジュールを用いて画像データを変換しても
良い。更には、こうして読み込んだ各モジュールを、ネ
ットワークを介してコンピュータ100に供給し、コン
ピュータ100上で画像データを印刷データに変換する
ことも可能である。各モジュールを一箇所に読み込んで
から画像データを変換すれば、画像データのデータ量が
大きい場合には、ネットワークを介して画像データをや
り取りする時間を短縮することができるので好適であ
る。
【0104】また、上述した実施例では、画像データの
変換条件は、画像の印刷の度に、インターフェースモジ
ュール500からコアモジュール510に出力されるも
のとして説明したが、画像データの変換条件を予めコア
モジュール510内に登録しておいても良い。こうすれ
ば、画像の印刷の度に、画像データの変換条件をコアモ
ジュール510に出力する必要がなくなるので好適であ
る。
【0105】コアモジュール510内に画像データの変
換条件を登録する際には、画像データを出力するコンピ
ュータ毎に登録したり、あるいは画像を印刷しようとす
る印刷者毎に登録したり、印刷しようとするプリンタ毎
に登録できるようにしても良い。このように、画像デー
タの変換条件をきめ細かく登録しておけば、要求画質に
合致した画像を簡便に印刷することができるので好適で
ある。
【0106】C.第2実施例:上述した第1実施例で
は、各種モジュールは必ずコアモジュール510から画
像データを受け取り、各モジュールは変換された画像デ
ータは必ずコアモジュール510に出力した。以下に説
明する第2実施例の画像データ変換処理では、各種モジ
ュールは変換した画像データをコアモジュール510に
返送することなく、次の処理を行うモジュールに直接供
給する。以下、第1実施例と異なる部分を中心に、第2
実施例の画像データ変換処理について説明する。
【0107】C−1.画像データ変換処理の概要:図8
は、第2実施例において実質的にプリンタドライバを構
成して、画像データを印刷データに変換する様子を概念
的に説明するブロック図である。図示するように、第2
実施例においては、それぞれの記憶装置は互いにネット
ワークで接続されていて、コアモジュール510を介す
ることなく、画像データのやり取りが可能である部分が
異なっている。また、第2実施例の画像データ変換処理
の流れは、図4に示した第1実施例のフローチャートと
ほぼ同様である。以下、図8と図4のフローチャートを
参照しながら、第1実施例の画像データ変換処理と異な
る部分を中心に、第2実施例の画像データ変換処理につ
いて説明する。
【0108】第2実施例においても、オペレーティング
システムがプリンタドライバを起動すると、先ず初めに
インターフェースモジュール500が起動され、インタ
ーフェースモジュール500がオペレーティングシステ
ムから、印刷すべき画像の画像データを取得する(図4
のステップS100相当)。
【0109】次いで、インターフェースモジュール50
0は、受け取った画像データと、予め設定されている変
換条件とを、記憶装置400上のコアモジュール510
にネットワークを介して出力する(図4のステップS1
02相当)。
【0110】第2実施例においては、コアモジュール5
10は、図6に示すような画像データの変換条件を受け
取ると、これを解析して転送情報を作成する。すなわ
ち、第2実施例の画像データ変換処理では、あるモジュ
ールで画像データを変換すると、変換した画像データは
コアモジュール510を経由することなく、次のモジュ
ールに直接供給される。こうして画像データを適切なモ
ジュールに次々に転送していくことによって最終的に画
像データを印刷データに変換する。転送情報とは、画像
データを転送する順番に、各モジュールのアドレス値を
並べたデータである。第2実施例の画像データ変換処理
においては、受け取った画像データの変換条件を解析し
て、対応する各モジュールのアドレス値が、画像データ
を供給する順番に配列された転送情報を作成するのであ
る。
【0111】こうして転送情報を作成したら、コアモジ
ュール510は、転送情報と画像データとを解像度変換
モジュール520に供給する(図4のステップS104
相当)。解像度変換モジュール520は解像度変換処理
を行うと、変換した画像データを転送情報の設定に従っ
て次のモジュールに供給する。画像補正を行う旨が図6
に示した画像データの変換情報に設定されている場合
は、転送情報に設定された2番目のアドレス値には画像
補正モジュールのアドレス値が書き込まれている。そこ
で解像度変換モジュール520は、図8に示すように、
変換した画像データを記憶装置410に記憶されている
画像補正モジュール530に供給する(図4のステップ
S108相当)。画像補正モジュール530は、受け取
った画像データに所定の変換を加えると、変換した画像
データを転送情報に従って、記憶装置420に記憶され
た色変換モジュール540に供給する(図4のステップ
S110相当)。転送情報の3番目のアドレス値には、
画像データの変換条件に応じた適切な色変換モジュール
のアドレス値が書き込まれている。
【0112】また、画像データの変換条件の設定が画像
補正を行う設定となっていない場合は、転送情報の2番
目のアドレス値には色変換モジュールのアドレス値が書
き込まれている。この場合には、解像度変換モジュール
520は、変換した画像データを記憶装置420に記憶
された色変換モジュール540に直接供給する(図4の
ステップS110相当)。
【0113】画像データを受け取った色変換モジュール
540は、LUT(色変換テーブル)を参照しながらR
GB画像データをCMYK階調値の組み合わせによる画
像データに変換した後、変換した画像データを、転送情
報に従って適切な階調数変換モジュール550に供給す
る(図4のステップS112相当)。階調数変換モジュ
ール550は、256階調を有する画像データを、CM
YK各色毎にドットの形成有無によって表現された2階
調の画像データに変換すると、転送情報の設定に従って
適切なインターレースモジュール560に供給する(図
4のステップS114相当)。インターレースモジュー
ル560は、受け取った画像データの順番を、カラープ
リンタ200がドットを形成する順番を考慮した順番に
並び替えることによって、画像データを印刷データに変
換し、印刷データをコンピュータ100のインターフェ
ースモジュール500に供給する(図4のステップS1
16相当)。
【0114】このようにして、画像データは転送情報に
設定された順番に、各モジュールで次々と所定のデータ
変換を加えられ、最終的に印刷データに変換された後、
再びコンピュータ100のインターフェースモジュール
500に供給される(図8参照)。インターフェースモ
ジュール500から印刷データをカラープリンタ200
に出力すると(図4のステップS118相当)、カラー
プリンタ200は印刷データに従って各色のインクドッ
トを形成し、その結果、印刷用紙上にカラー画像が印刷
される。
【0115】C−2.第2実施例の効果:以上に説明し
た第2実施例の画像データ変換処理を採用すれば、前述
した第1実施例と同様に、種々の変更に柔軟に対応可能
なプリンタドライバを構成することができる。
【0116】例えば、インクメーカによって新たなイン
クが開発された場合や、用紙メーカによって新たな印刷
用紙が開発された場合、インクメーカや用紙メーカがそ
れぞれに専用の色変換モジュールをネットワーク上に公
開することで、新たなインクや印刷用紙に迅速に対応し
て、高画質の印刷を行うことができる。また、新たな画
像処理方法が開発された場合にも、開発された画像処理
方法によるモジュールをネットワーク上に公開するだけ
で、カラープリンタのユーザが新たな処理方法を用いて
画像を印刷することが可能である。コンピュータ100
のオペレーティングシステムが変更された場合には、オ
ペレーティングシステムとやり取りを行うインターフェ
ースモジュールのみを変更するだけでよいので、オペレ
ーティングシステムの変更にも迅速に対応することが可
能となる。更に、前述したように、画像を撮影した機器
に合わせて、画像データを最適に変換することも容易と
なり、また、撮影機器の技術開発に迅速に対応して高画
質の画像を印刷することも可能となる。
【0117】これら第1実施例と同様の効果に加えて、
第2実施例には、次のような効果もある。すなわち図5
(第1実施例)と図8(第2実施例)とを比較すれば明
らかなように、第2実施例の画像データ変換処理におい
ては、あるモジュールで変換された画像データはコアモ
ジュールを経由することなく次の処理を行うモジュール
に直接供給される。コアモジュールを経由せずに直接画
像データを供給すれば、迅速に画像データを供給するこ
とができるので、画像データ変換処理を迅速に行うこと
が可能となり、延いては、画像を迅速に印刷することが
できる。
【0118】また、第2実施例の画像データ変換処理で
は、コアモジュール510から出力された画像データ
は、同時に出力される転送情報に基づいて次々に適切な
モジュールに供給される。すなわち、各モジュール間で
の画像データの転送をコアモジュール510が細かく制
御しなくてもよい。従って、複数の画像データを、所定
間隔をおいてコアモジュールに次々に供給することによ
り、同時に複数種類の画像データを変換することも比較
的容易に実現することができるので好適である。
【0119】C−3.第2実施例の変形例:図9は、第
2実施例の変形例において、画像データを印刷データに
変換する様子を概念的に説明するブロック図である。図
示するように、第2実施例の変形例においても、それぞ
れの記憶装置は互いにネットワークで接続されていて、
コアモジュール510を介することなく、画像データの
やり取りが可能である。ただし、前述した第2実施例に
おいては、画像データとともに転送情報も各モジュール
間を次々に転送されたが、第2実施例の変形例において
は画像データのみが各モジュール間を転送されて行く点
で第2実施例と異なっている。以下、図9を参照しなが
ら、第2実施例の変形例の画像データ変換処理につい
て、第2実施例と異なる部分を中心に説明する。
【0120】第2実施例の変形例においても、先ず初め
にインターフェースモジュール500が起動され、オペ
レーティングシステムから受け取った画像データと、予
め設定されている変換条件とを、記憶装置400上のコ
アモジュール510に出力する。コアモジュール510
は、第2実施例と同様に、画像データの変換条件を受け
取ると、これを解析して、画像データを各モジュールに
供給する順番を示した転送情報を作成する。
【0121】次いで、コアモジュール510は、作成し
た転送情報に従って、解像度変換モジュール520に画
像データを供給する。解像度変換モジュール520は、
解像度変換処理を終了したら、その旨をコアモジュール
510に連絡し、連絡を受けたコアモジュール510
は、画像データを次ぎに供給すべきモジュールのアドレ
ス値を解像度変換モジュール520に出力する。
【0122】図6に示した画像データの変換条件に画像
補正を行う旨が設定されている場合は、コアモジュール
510は画像補正モジュール530に接続するためのア
ドレス値を出力し、解像度変換モジュール520はコア
モジュール510の指示に従って、画像補正モジュール
530に画像データを供給する。画像補正モジュール5
30は受け取った画像データの補正処理を終了すると、
その旨をコアモジュール510に連絡する。するとコア
モジュール510は、次ぎに画像データを供給すべき色
変換モジュール540に接続するためのアドレス値を出
力し、画像補正モジュール530は指示されたアドレス
値に画像データを出力する。図9に示すように、色変換
モジュール540,階調数変換モジュール550,イン
ターレースモジュール560は、受け取った画像データ
にそれぞれ所定の変換処理を施した後、変換した画像デ
ータをコアモジュールからの指示に従って次のモジュー
ルに出力していく。こうして最終的に、コンピュータ1
00のインターフェースモジュール500に印刷データ
が供給される。インターフェースモジュール500は供
給された印刷データをカラープリンタ200に出力し、
カラープリンタ200が印刷データに従って印刷媒体上
に各色のインクドットを形成して、カラー画像が印刷さ
れる。
【0123】以上に説明した第2実施例の変形例では、
転送情報は各モジュール間を転送されず、画像データの
みを転送すればよいので、それだけ迅速に転送すること
ができる。その結果、画像データの変換を迅速に行うこ
とができ、延いては画像を迅速に印刷することが可能と
なるので好適である。
【0124】また、第2実施例の変形例では、コアモジ
ュール510は画像データが、現在どのモジュールで処
理されているかを知ることができるので、例えば印刷を
中止するといった、きめ細かな制御を行うことが容易と
なって好適である。
【0125】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】印刷システムを構成するコンピュータのハード
ウェア構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例の画像データ変換処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図5】第1実施例の画像データ変換処理において画像
データを印刷データに変換する様子を示す説明図であ
る。
【図6】画像データの変換条件を設定する様子を示す説
明図である。
【図7】色変換テーブルを参照して色変換処理を行う様
子を示す説明図である。
【図8】第2実施例の画像データ変換処理において画像
データを印刷データに変換する様子を示す説明図であ
る。
【図9】第2実施例の変形例の画像データ変換処理にお
いて画像データを印刷データに変換する様子を示す説明
図である。
【符号の説明】
100…コンピュータ 102…CPU 104…ROM 106…RAM 108…周辺機器インターフェースP・I/F 110…ネットワークインターフェースカードNIC 112…ビデオインターフェースV・I/F 114…CRT 116…バス 118…ハードディスク 120…デジタルカメラ 122…カラースキャナ 200…カラープリンタ 230…キャリッジモータ 231…駆動ベルト 232…プーリ 233…摺動軸 234…位置検出センサ 235…紙送りモータ 236…プラテン 240…キャリッジ 241…印字ヘッド 242,243…インクカートリッジ 242…インクカートリッジ 243…インクカートリッジ 244…インク吐出用ヘッド 260…制御回路 261…CPU 262…ROM 263…RAM 300…ネットワーク 300…通信回線 400〜450…記憶装置 500…インターフェースモジュール 500…インタフェースモジュール 510…コアモジュール 520…解像度変換モジュール 530…画像補正モジュール 540…色変換モジュール 550…階調数変換モジュール 560…インターレースモジュール

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段階からなる一連のデータ変換を画
    像データに施すことによって、該画像データを印刷装置
    で印刷可能な印刷データに変換する画像データ変換方法
    であって、 前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
    のプログラムを、互いにネットワークで接続された複数
    の記憶手段に実行可能に記憶しておき、 前記各プログラムを記憶している前記記憶手段の各々に
    接続するための接続情報を参照しながら、前記画像デー
    タを該各プログラムを用いて順次変換することによって
    前記印刷データに変換することを特徴とする画像データ
    変換方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像データ変換方法であ
    って、 前記画像データを前記印刷データに変換するに際して
    は、前記一連のデータ変換を行う順序に従って、前記各
    プログラムが記憶された記憶装置に前記画像データを順
    次供給することによって該印刷データに変換する画像デ
    ータ変換方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像データ変換方法であ
    って、 前記画像データを前記印刷データに変換するに際して
    は、前記一連のデータ変換を行う複数のプログラムを、
    前記ネットワークを介して所定の記憶手段に予め読み込
    んでおき、前記読み込んだ各プログラムを用いて前記画
    像データを順次変換することにより、該印刷データに変
    換する画像データ変換方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像データ変換方法であ
    って、 前記画像データを前記印刷データに変換するに際して
    は、前記印刷装置での印刷条件を検出し、該印刷条件に
    応じて設定された前記接続情報を参照しながら該画像デ
    ータを変換する画像データ変換方法。
  5. 【請求項5】 複数段階からなる一連のデータ変換を画
    像データに施すことによって、該画像データを印刷装置
    で印刷可能な印刷データに変換する画像データ変換シス
    テムであって、 互いにネットワークで接続され、前記一連のデータ変換
    の各段階での変換処理を行う複数のデータ処理装置と、 前記データ処理装置に接続するための接続情報を記憶し
    ているとともに、該データ処理装置に前記画像データが
    供給される順序を、前記一連のデータ変換の順序となる
    よう制御することによって、該画像データを前記印刷デ
    ータに変換するデータ変換装置とを備える画像データ変
    換システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像データ変換システム
    であって、 前記データ変換装置は、前記複数のデータ処理装置と互
    いにネットワークで接続されており、該各々のデータ処
    理装置に前記画像データを供給することによって前記印
    刷データに変換する装置である画像データ変換システ
    ム。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の画像データ変換システム
    であって、 前記複数のデータ処理装置は、前記各々の変換処理を行
    うとともに、前記変換した画像データを、該各データ処
    理装置毎に予め定められた次の段階のデータ処理装置に
    出力する装置であり、 前記データ変換装置は、前記一連のデータ変換の順序に
    基づき、前記複数のデータ処理装置の中の適切な処理装
    置に前記画像データを供給することによって、該画像デ
    ータを前記印刷データに変換する装置である画像データ
    変換システム。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の画像データ変換システム
    であって、 前記データ変換装置は、前記画像データを供給すべき順
    番に前記データ処理装置を並べた序列と、該データ処理
    装置に接続するための接続情報とからなる転送情報を、
    該画像データとともに前記適切なデータ処理装置に供給
    する手段であり、 前記複数のデータ処理装置は、前記画像データと転送情
    報とを受け取り該画像データに所定の変換処理を行った
    後、該変換処理後の画像データと該転送情報とを、該転
    送情報に基づいて適切なデータ処理装置に出力する装置
    である画像データ変換システム。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の画像データ変換システム
    であって、 前記複数のデータ処理装置は、前記各々の変換処理を行
    うとともに、該変換した前記画像データを、指定された
    該データ処理装置に出力する装置であり、 前記データ変換装置は、前記複数のデータ処理装置と互
    いにネットワークで接続されており、前記画像データを
    変換する前記データ処理装置に変換した画像データの出
    力先を指定するとともに、前記画像データを前記複数の
    データ処理装置の中の適切な処理装置に供給して前記一
    連のデータ変換処理を開始する装置である画像データ変
    換システム。
  10. 【請求項10】 複数段階からなる一連のデータ変換を
    画像データに施すことによって、該画像データを印刷装
    置で印刷可能な印刷データに変換する画像データ変換シ
    ステムであって、 互いにネットワークで接続され、前記一連のデータ変換
    の各段階での変換処理を行う複数のプログラムを記憶し
    ている複数の記憶装置と、 前記複数のプログラムの中から、前記一連のデータ変換
    の各段階のプログラムを選択して前記ネットワークを介
    して読み込み、該読み込んだプログラムを用いて前記画
    像データに該一連のデータ変換を施すことにより、該画
    像データを前記印刷データに変換するデータ変換装置と
    を備える画像データ変換システム。
  11. 【請求項11】 複数段階からなる一連のデータ変換を
    画像データに施すことによって、該画像データを印刷装
    置で印刷可能な印刷データに変換するための画像データ
    変換装置であって、 前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
    のデータ処理装置の各々にネットワークを介して接続す
    るための接続情報を記憶している接続情報記憶手段と、 前記接続情報を参照しながら、前記一連の変換処理の順
    序に従って前記データ処理装置の中の適切なデータ処理
    装置に前記画像データを供給するとともに、該変換され
    た画像データを該データ処理装置から受け取る処理を、
    前記ネットワークを介して繰り返し行うことによって、
    該画像データを前記印刷データに変換するデータ変換手
    段とを備える画像データ変換装置。
  12. 【請求項12】 複数段階からなる一連のデータ変換を
    画像データに施すことによって、該画像データを印刷装
    置で印刷可能な印刷データに変換するための画像データ
    変換装置であって、 前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
    のデータ処理装置の各々にネットワークを介して接続す
    るための接続情報を記憶している接続情報記憶手段と、 前記一連のデータ変換処理に従って画像データを供給す
    べき順番に前記データ処理装置を並べた序列と、該デー
    タ処理装置に接続するための前記接続情報とからなる転
    送情報を生成する転送情報生成手段と、 前記接続情報を参照しながら、前記一連のデータ変換処
    理の順序に従って適切なデータ処理装置に、前記画像デ
    ータと前記転送情報とを供給することによって、該一連
    のデータ変換処理を開始する変換処理開始手段とを備え
    る画像データ変換装置。
  13. 【請求項13】 複数段階からなる一連のデータ変換を
    画像データに施すことによって、該画像データを印刷装
    置で印刷可能な印刷データに変換するための画像データ
    変換装置であって、 前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行う複数
    のデータ処理装置の各々にネットワークを介して接続す
    るための接続情報を記憶している接続情報記憶手段と、 前記接続情報を参照しながら、前記一連のデータ変換処
    理の順序に従って適切なデータ処理装置に、前記画像デ
    ータを供給することによって前記一連のデータ変換処理
    を開始する変換処理開始手段と、 前記一連のデータ変換の各段階で画像データの変換処理
    を行う前記データ処理装置に、該一連の変換処理の順序
    に従って、変換した画像データを出力すべき適切なデー
    タ処理装置を指定する出力指定手段とを備える画像デー
    タ変換装置。
  14. 【請求項14】 請求項11ないし請求項13のいずれ
    かに記載の画像データ変換装置であって、 前記印刷装置での印刷条件を検出する印刷条件検出手段
    を備え、 前記接続情報記憶手段は、前記検出した印刷条件に応じ
    て定まる複数のデータ処理装置に、前記ネットワークを
    介して接続するための接続情報を記憶している手段であ
    る画像データ変換装置。
  15. 【請求項15】 複数段階からなる一連のデータ変換を
    画像データに施すことによって、該画像データを印刷装
    置で印刷可能な印刷データに変換するための画像データ
    変換装置であって、 前記一連のデータ変換の各段階での変換処理を行うプロ
    グラムを記憶している複数の記憶装置の各々に、ネット
    ワークを介して接続するための接続情報を記憶している
    接続情報記憶手段と、 前記接続情報を参照しながら、前記一連のデータ変換の
    各段階のプログラムを選択して前記ネットワークを介し
    て読み込む読み込み手段と、 前記読み込んだプログラムを用いて前記画像データに該
    一連のデータ変換を施すことにより、該画像データを前
    記印刷データに変換するデータ変換手段とを備える画像
    データ変換装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の画像データ変換装置
    であって、 前記印刷装置での印刷条件を検出する印刷条件検出手段
    を備え、 前記接続情報記憶手段は、前記検出した印刷条件に応じ
    て定まる複数の記憶装置に、前記ネットワークを介して
    接続するための接続情報を記憶している手段である画像
    データ変換装置。
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