JP2001324596A - 放射線画像変換パネル - Google Patents

放射線画像変換パネル

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JP2001324596A
JP2001324596A JP2000139855A JP2000139855A JP2001324596A JP 2001324596 A JP2001324596 A JP 2001324596A JP 2000139855 A JP2000139855 A JP 2000139855A JP 2000139855 A JP2000139855 A JP 2000139855A JP 2001324596 A JP2001324596 A JP 2001324596A
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moisture
phosphor
layer
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stimulable phosphor
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JP2000139855A
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Takehiko Shoji
武彦 庄子
Satoru Honda
哲 本田
Tomoko Saito
智子 齋藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、輝尽性蛍光体を用いた放射
線画像変換パネルにおいて、防湿性保護フィルムの蒸着
層の破壊による防湿性低下が改良され、長期間に渡り良
好な状態で使用することの出来る放射線画像変換パネル
を提供することにある。 【解決手段】 輝尽性蛍光体層を有する蛍光体シート
と、該蛍光体シートの上下に配置し、該輝尽性蛍光体層
と実質的に接着せず、かつ周縁が該蛍光体シートの周縁
より外側にあり、該蛍光体シートの全表面を被覆するよ
うに設けられた防湿性保護フィルムからなる放射線画像
変換パネルであって、該輝尽性蛍光体層面側に位置する
防湿性保護フィルムが、表面にハードコート層を有する
ことを特徴とする放射線画像変換パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を用
いた放射線画像変換パネルに関し、さらに詳しくは、防
湿性保護フィルムの耐擦傷性が良好で、かつ長期間にわ
たり良好な状態で使用することのできる放射線画像変換
パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線画像で代表される放射線画像は、病
気診断用など多方面に渡り用いられている。このX線画
像を得る方法としては、被写体を通過した放射線を、蛍
光体層(蛍光スクリーンとも言う)に照射し、蛍光体層
で発生した可視光を、ハロゲン化銀写真感光材料(以
降、単に感光材料とも言う)等に照射し、その後の現像
処理を施して可視画像を得る、いわゆる放射線写真方式
が主に利用されている。しかしながら、近年では、ハロ
ゲン化銀塩を有する感光材料による画像形成方法に代わ
り、蛍光体層から直接画像を取り出す新たな方法が提案
されている。
【0003】上記方法としては、被写体を透過した放射
線を、蛍光体に吸収せしめ、しかる後この蛍光体を、例
えば光又は熱エネルギーで励起することにより、この蛍
光体が、X線の吸収により蓄積した放射線エネルギーを
蛍光として放射し、この蛍光を検出し、画像化する方法
である。具体的には、例えば、米国特許第3,859,
527号及び特開昭55−12144号公報などに記載
されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線画像変換
方法である。
【0004】この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射
線画像変換パネルを利用するもので、詳しくは、この放
射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層に、被写体を透過
した放射線を当て、被写体各部の放射線透過密度に対応
する放射線エネルギーを蓄積させ、その後、輝尽性蛍光
体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系列
的に励起することにより、該輝尽性蛍光体中に蓄積され
ている放射線エネルギーを輝尽発光として放出させ、こ
の光の強弱による信号を、たとえば光電変換した電気信
号として取り出し、この信号をハロゲン化銀写真感光材
料などの既存の画像記録材料、あるいはCRTなどに代
表される画像表示装置上に、可視像として再生する方法
である。
【0005】上記の放射線画像記録の再生方法は、従来
の放射線用感光材料と増感紙とを組合せて用いる放射線
写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量
で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるという
利点がある。
【0006】放射線画像変換パネルは、支持体とその表
面に設けられた輝尽性蛍光体層又は自己支持性の輝尽性
蛍光体層からなり、輝尽性蛍光体層は、通常、輝尽性蛍
光体とこれを分散支持する結合剤からなるものと、蒸着
法や焼結法によって形成される輝尽性蛍光体の凝集体の
みから構成されるものがある。また、該凝集体の間隙に
高分子物質が含浸されているものも知られている。さら
に、輝尽性蛍光体層の支持体側とは反対側の表面には、
通常、ポリマーフィルムや無機物の蒸着膜からなる保護
層膜が設けられる。
【0007】このように輝尽性蛍光体は、放射線を照射
した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であ
るが、実用上では、波長が400〜900nmの範囲に
ある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝
尽発光を示す蛍光体が一般的に利用される。従来より放
射線画像変換パネルに用いられてきた輝尽性蛍光体の例
としては、例えば、特開昭55−12145号、同55
−160078号、同56−74175号、同56−1
16777号、同57−23673号、同57−236
75号、同58−206678号、同59−27289
号、同59−27980号、同59−56479号、同
59−56480号等に記載の希土類元素付活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体;特開昭59−75
200号、同60−84381号、同60−10675
2号、同60−166379号、同60−221483
号、同60−228592号、同60−228593
号、同61−23679号、同61−120882号、
同61−120883号、同61−120885号、同
61−235486号、同61−235487号等に記
載の2価のユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン
化物系蛍光体;特開昭59−12144号に記載の希土
類元素付活オキシハライド蛍光体;特開昭58−692
81号に記載のセリウム付活3価金属オキシハライド蛍
光体;特開昭60−70484号に記載のビスマス付活
アルカリ金属ハロゲン化物系蛍光体;特開昭60−14
1783号、同60−157100号に記載の2価のユ
ーロピウム付活アルカリ土類金属ハロ燐酸塩蛍光体;特
開昭60−157099号に記載の2価のユーロピウム
付活アルカリ土類金属ハロ硼酸塩蛍光体;特開昭60−
217354号に記載の2価のユーロピウム付活アルカ
リ土類金属水素化ハロゲン化物蛍光体;特開昭61−2
1173号、同61−21182号に記載のセリウム付
活希土類複合ハロゲン化物蛍光体;特開昭61−403
90号に記載のセリウム付活希土類ハロ燐酸塩蛍光体;
特開昭60−78151号に記載の2価のユーロピウム
付活ハロゲン化セリウム・ルビジウム蛍光体;特開昭6
0−78153号に記載の2価のユーロピウム付活ハロ
ゲン蛍光体;特開平7−233369号に記載の液相か
ら析出させた14面体希土類金属付活アルカリ土類金属
弗化ハロゲン化物系蛍光体;等が知られている。
【0008】上記の輝尽性蛍光体のうちで、ヨウ素を含
有する二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属弗化ハロ
ゲン化物系蛍光体、ヨウ素を含有する二価ユーロピウム
付活アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、ヨウ素を
含有する希土類元素付活希土類オキシハロゲン化物系蛍
光体、およびヨウ素を含有するビスマス付活アルカリ金
属ハロゲン化物系蛍光体は、高輝度の輝尽発光を示す。
【0009】これらの輝尽性蛍光体を使用した放射線画
像変換パネルは、放射線画像情報を蓄積した後、励起光
の走査によって蓄積エネルギーを放出するので、走査後
に再度放射線画像の蓄積を行うことができ、繰り返し使
用できることが利点の一つである。すなわち、従来の放
射線写真法では、一回の撮影ごとに放射線用感光材料を
消費するのに対して、この放射線画像変換方法では、放
射線画像変換パネルを繰り返し使用するので、資源保
護、経済効率の面からも有利である。
【0010】上記のような使用形態において、放射線画
像変換パネルには、得られる放射線画像の画質を劣化さ
せることなく、長期間の使用に耐える性能を付与するこ
とが強く要求される。
【0011】しかしながら、放射線画像変換パネルの製
造に用いられる上記輝尽性蛍光体の多くは、一般に吸湿
性が高く、通常の気候条件の室内に長期間放置すると、
空気中の水分を吸収し、時間の経過とともに著しく特性
が劣化するという欠点を有している。たとえば、輝尽性
蛍光体を高湿度条件下に置くと、吸収した水分の増大に
伴って、輝尽性蛍光体の放射線感度が低下する。また、
一般には輝尽性蛍光体に記録された放射線画像の潜像
は、放射線照射後の時間経過に伴って退行するため、再
生される放射線画像信号の強度は、放射線照射からの励
起光による走査までの時間が長いほど、低下するという
特性を有し、輝尽性蛍光体が吸湿すると前記潜像退行の
速度が、更に加速され、大きな問題を起こす。この結
果、吸湿した輝尽性蛍光体を有する放射線画像変換パネ
ルを用いると、放射線画像の読み取り時において、再生
信号の再現性が低下する。
【0012】従来、輝尽性蛍光体の吸湿による前記の劣
化現象を防止するには、透湿度の低い防湿性保護層で輝
尽性蛍光体層を被覆することにより、該蛍光体層に到達
する水分を低減させる方法が提案、実施されている。
【0013】透湿度の低い防湿性保護層としては、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に、金属酸化物、窒
化珪素などのガラス薄膜を蒸着したフィルムを2〜8枚
積層してなる積層フィルムを使用する方法等が知られて
いるが、これらの方法において、蒸着したフィルムのガ
ラス層が、外力に対して脆く、蛍光体を被覆後、表面に
外力が作用すると、ガラス蒸着層が割れてて透湿度が増
加してしまうと言う欠点があった。また、ガラス蒸着積
層フィルムを用いて蛍光体シートを封止するにあたっ
て、封止作業等において発生した防湿性保護フィルムの
シワやツレにより、蒸着層が破壊され防湿性保護フィル
ム本来のバリア性が得られないという深刻な問題があ
り、早急な改良が要望されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みなされたものであり、その目的は、輝尽性蛍光体を
用いた放射線画像変換パネルにおいて、防湿性保護フィ
ルムの蒸着層の破壊による防湿性低下が改良され、長期
間に渡り良好な状態で使用することの出来る放射線画像
変換パネルを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成することができた。
【0016】1.支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍
光体シートと、該蛍光体シートの上下に配置し、該輝尽
性蛍光体層と実質的に接着せず、かつ周縁が該蛍光体シ
ートの周縁より外側にあり、該蛍光体シートの全表面を
被覆するように設けられた防湿性保護フィルムからなる
放射線画像変換パネルにおいて、該輝尽性蛍光体層を有
する面側に位置する防湿性保護フィルムが、表面にハー
ドコート層を有することを特徴とする放射線画像変換パ
ネル。
【0017】2.輝尽性蛍光体層面側の防湿性保護フィ
ルムが、2種以上の樹脂フィルムを少なくとも2層以上
積層してなる積層フィルムであり、かつ蛍光体シートに
接する側の最外層の樹脂層が、熱融着性を有する樹脂で
構成されることを特徴とする前記1項記載の放射線画像
変換パネル。
【0018】3.輝尽性蛍光体層面側の積層フィルムの
少なくとも1層が、金属酸化物を蒸着した樹脂フィルム
であることを特徴とする前記2項記載の放射線画像変換
パネル。
【0019】4.支持体面側の防湿性保護フィルムが、
1層以上のアルミフィルムをラミネートしてなる積層フ
ィルムであることを特徴とする前記1〜3項のいずれか
1項記載の放射線画像変換パネル。
【0020】一般に、輝尽性蛍光体層が設けられてなる
蛍光体シートへの水分の浸透を防止、低減するために
は、蛍光体シートの上下部に配置させる防湿性保護フィ
ルムの周縁部を、蛍光体シートの周縁部より外側とし、
蛍光体シートの周縁部より外側の領域で、該上下部に位
置する防湿性保護フィルムが、融着あるいは接着剤によ
り接着している、いわゆる封止構造とすることで、蛍光
体シートの外周部からの水分の浸透を阻止している。し
かしながら、一定の厚みを有する蛍光体シートにおいて
は、その上下部を平滑な防湿性保護フィルムで挟み込
み、周囲を融着或いは接着する際に、防湿性保護フィル
ムの融着(接着)部から蛍光体シート面に向かって、シ
ワやツレが発生しやすくなり、このシワやツレの発生に
より、蒸着層が破壊されて防湿性が低下するという問題
点があった。また、防湿性保護フィルムで封止後も、防
湿性保護フィルム上から、強く引っ掻くような衝撃が加
わると、同様に蒸着層が破壊され、透湿度が上昇してし
まうという問題点があった。
【0021】本発明でいう防湿性フィルムのツレとは、
防湿性フィルムの不均一な引き延ばしの張力差に起因す
る防湿性フィルム表面の緩やかなうねりのことを指し、
シワとは、防湿性フィルムの表面に発生する線状の折れ
を指す。
【0022】このような問題点を解決すべく、本発明者
らは鋭意検討した結果、防湿性保護フィルム表面に、ハ
ードコート層を塗設することにより、封止時のシワやツ
レの発生が防止され、かつ蒸着層の破壊による透湿度の
増加を防止できることを見いだした。さらに、上記手段
を用いることにより、封止後、防湿性保護フィルムの上
部で引っ掻くような衝撃が加わったケースでも、蒸着層
の破壊が防止され、その結果、防湿性の劣化を殆ど生じ
ないことを新たに見出し、本発明に至った次第である。
【0023】また、本発明の封止構造を実現するにあた
って、蛍光体面側の防湿性保護フィルムにおける最外層
の樹脂層を、熱融着性を有する樹脂構成層とすること
で、蛍光体シートの周縁部より外側の領域で、上下部の
防湿性保護フィルムの融着性が向上し、封止作業が効率
化される利点を有する。
【0024】以下、本発明について、詳細に説明する。
請求項1に係る発明では、輝尽性蛍光体層を有する蛍光
体シートと防湿性保護フィルムからなる放射線画像変換
パネルにおいて、防湿性保護フィルムを蛍光体シートの
上下に配置し、輝尽性蛍光体層と実質的に接着せず、か
つ周縁が該蛍光体シートの周縁より外側にあり、該蛍光
体シートの全表面を被覆するように設け、かつ輝尽性蛍
光体層面側に位置する防湿性保護フィルム表面をハード
コート層により耐擦傷加工を施すことが特徴である。
【0025】また、請求項2に係る発明では、輝尽性蛍
光体層面側の防湿性保護フィルムが、2種以上の樹脂フ
ィルムを少なくとも2層以上積層してなる積層フィルム
であり、かつ蛍光体シートに接する側の最外層の樹脂層
が、熱融着性を有する樹脂で構成されることが特徴であ
る。
【0026】本発明でいうハードコート層とは、透明性
を損なわないで耐擦傷性を付与する保護皮膜層のことで
あり、一般的には、プラスチック、ガラス基材等に使用
される材料を使用することができる。
【0027】ハードコート加工方法としては、特に制約
はないが、例えば、熱硬化塗料を塗布し加熱乾燥する熱
硬化方法、紫外線硬化塗料を塗布し紫外線照射するUV
硬化方法、電子線硬化塗料を塗布し電子線照射するEB
硬化方法などがあり、その際の表面硬度は、鉛筆硬度表
示でH〜2H程度が一般的である。
【0028】ハードコート剤としては、特に制限はない
が、熱硬化性樹脂では、硬化過程の加熱処理により、基
材層が収縮して歪みを生じ易く、これに対し紫外線や電
離放射線硬化型樹脂は、硬化時間が短く、生産性に優
れ、かつ硬化時に殆ど発熱を生じないため、本発明では
後者が特に好ましい。
【0029】電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、
分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー及び/又は単量体等による混合
樹脂組成物である。プレポリマーやオリゴマーの具体例
としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮
合物等による不飽和ポリエステル類をはじめ、ポリエス
テルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポ
リオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等に
よるメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエー
テルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミン
アクリレート等によるアクリレート類等を挙げることが
できる。単量体の具体例としては、例えば、スチレン、
α・メチルスチレン等によるスチレン系単量体、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸
フェニル等によるアクリル酸エステル類、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメ
チル、メタクリル酸フェニル等によるメタクリル酸エス
テル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)
エチル、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルア
ミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチル
アミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチル
アミノ)プロピル等による不飽和酸の置換アミノアルコ
ールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等
による不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ
アクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
等のジアクリレート化合物、ジプロピレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールアクリレート、プロ
ピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート等による多官能性化合物、トリメ
チロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロー
ルプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトー
ルテトラチオグリコール等による分子中に2個以上のチ
オール基を有するポリチオール化合物等が挙げられる。
【0030】本発明において、電離放射線硬化型樹脂と
しては、通常、前述のプレポリマー又はオリゴマーの5
〜95質量%と、単量体及び/又はポリチオール化合物
の5〜95質量%との混合組成物が主に利用される。
【0031】電離放射線硬化型樹脂が、紫外線の照射に
よって硬化される場合には、例えば、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエー
ト、α・アミロキシムエステル、テトラメチルメウラム
モノサルファイド、チオキサントン類等による光重合開
始剤と、必要に応じて添加される光増感剤、例えば、n
−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチル
ホスフィン等による光増感剤とを電離放射線硬化型樹脂
中に含有する。
【0032】得られる電離放射線硬化型樹脂層の可撓性
や表面硬度等の物性を調節する目的で、電離放射線非硬
化型樹脂、例えば、ポリウレタン系、セルロース系、ポ
リエステル系、ポリアクリル系、ポリブチラール、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を1〜7
0質量%、好ましくは5〜50質量%程度、電離放射線
硬化型樹脂中に添加することができる。
【0033】電離放射線硬化型樹脂を有するハードコー
ト層の塗工方法としては、ブレードコーティング法、グ
ラビアコーティング法、ロッドコーティング法、ナイフ
コーティング法、リバースロールコーティング法、キス
コーティング法、スプレイコーティング法、オフセット
グラビアコーティング法等のいずれも利用できるが、薄
膜塗布層をムラなくコーティングできる点で、グラビア
コーティング法、リバースロールコーティング法、もし
くはオフセットグラビアコーティング法が好ましい。塗
布膜厚としては、2〜10μmが好ましく、更に好まし
くは3〜7μmである。
【0034】樹脂を硬化するための電離放射線の照射
は、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、
カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライ
ドランプ等の光源の紫外線照射、あるいは、コックロフ
トワルトン型、ハンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コ
ア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の
各種の電子線加速器により100〜1000KeV、好
ましくは100〜300KeVのエネルギーの電子線
で、0.5〜30Mradの照射等がなされる。
【0035】本発明でいう熱融着性フィルムとは、一般
に使用されるインパルスシーラーで融着可能な樹脂フィ
ルムのことを指し、例えば、エチレン酢酸ビニルコポリ
マー(EVA)やポリプロピレン(PP)フィルム、ポ
リエチレン(PE)フィルム等を挙げることができる
が、本発明においては、特にこれらに限定はされない。
【0036】一般的に用いられているシリカやアルミナ
等の無機酸化物の蒸着により防湿性を付与した蒸着フィ
ルムは、加工性や透明性、防湿性および酸素透過性が温
度や湿度の影響を受けづらい等の観点より、医療用輝尽
性蛍光体プレート用の防湿性保護フィルム等に用いられ
ている。近年、これらの蒸着フィルムは、透明で中身の
確認ができることや、熱安定性が高くレトルト殺菌がで
きる、電子レンジによる中身の加熱が可能等の利点を生
かして、主に食品分野で不透明なアルミラミネートフィ
ルムの代替えとして普及してきた。しかしながら、前記
無機酸化物よりなる蒸着フィルムの蒸着層は、その性質
上、融着時のツレやシワによって破壊されやすいという
重大な問題点を有しており、特に輝尽性蛍光体プレート
の防湿性保護フィルムとしては、使用し難いものであ
り、この課題に対し、本発明の構成を用いることによ
り、防湿性保護フィルムとして使用可能となった。
【0037】本発明の防湿性保護フィルムとして、蒸着
フィルムは、必要とされる防湿性に加え、蒸着フィルム
を複数枚積層することで最適な防湿性を付与することが
できる。この場合の積層方法としては、一般に知られて
いるいかなる方法でもよいが、望ましくは、ドライラミ
ネート方式が作業性の面で優れており好ましい。
【0038】本発明でいう蛍光体層と実質的に接着して
いない防湿性保護フィルムとは、蛍光体層面と防湿性保
護フィルムが、光学的に一体化していない状態のことで
ある。より具体的には、本発明における封止構造におい
て、蛍光体層面と防湿性保護層は、微視的な点で各所で
接触していると考えられるが、この接触面積が、蛍光体
層面積の10%以下の場合において、本発明では実質的
に接着していないと定義する。
【0039】請求項4に係る発明では、光学的には不透
明であってもかまわない蛍光体シートの支持体面側の防
湿保護フィルムが、防湿性向上の為にアルミラミネート
フィルムを有していることが特徴である。ラミネートに
使用するアルミ箔フィルムの厚さとしては、ピンホール
等による防湿性劣化の観点から、9μm以上あることが
好ましい。
【0040】輝尽性蛍光体層は、輝尽性蛍光体粒子を、
溶媒にて分散した分散液、もしくは輝尽性蛍光体粒子が
結合剤の溶媒溶液に分散した蛍光体分散液を、支持体の
表面に塗布して乾燥硬化させる方法により形成される。
本発明においては、輝尽性蛍光体の粒子或いは組成物と
して、波長600〜900nmの励起光により波長30
0〜500nmの輝尽発光光を放出する下記のような輝
尽性蛍光体の粒子又は組成物を用いることができる。
【0041】米国特許第3,859,527号に記載さ
れているSrS:Ce、Sm、SrS:Eu、Sm、T
hO2:Er及びLa22S:Eu、Sm、特開昭55
−12142号に記載されているZnS:Cu、Pb、
BaO・xAl23:Eu(但し、0.8<x≦10)
及びMIIO・xSiO2:A(但し、MIIはMg、C
a、Sr、Zn、Cd又はBaであり、AはCe、T
b、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi又はMnであり、x
は0.5≦x≦2.5である)、特開昭55−1214
3号に記載されている(Ba1-x-y、Mgx、Cay)F
X:aEu2+(但し、XはCl及びBrのうちの少なく
とも一種であり、x及びyは、0<x+y≦0.6、か
つxy≠0であり、aは10-6≦a≦5×10-2であ
る)。
【0042】特開昭55−12144号に記載されてい
るLnOX:xA(但し、LnはLa、Y、Gd及びL
uのうちの少なくとも一種、XはCl及びBrのうちの
少なくとも一種、AはCe及びTbのうちの少なくとも
一種、そしてxは0<x<0.1である)、特開昭55
−12145号に記載されている(Ba1-x、M2+ x)F
X:yA(但し、M2+はMg、Ca、Sr、Zn及びC
dのうちの少なくとも一種、XはCl、Br及びIのう
ちの少なくとも一種、AはEu、Tb、Ce、Tm、D
y、Pr、Ho、Nd、Yb及びErのうち少なくとも
一種、そしてxは0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2
である)の組成式で表わされる希土類元素付活アルカリ
土類金属弗化ハロゲン化物蛍光体;また、この蛍光体に
は以下のような添加物が含まれていてもよい:特開昭5
6−74175号に記載されている、X′、BeX″、
3X″′3(ただし、X′、X″、およびX″′はそれ
ぞれCl、BrおよびIのうち少なくとも一種であり、
3は三価金属である)特開昭55−160078号に
記載されているMIIFX・xA:yLn(但し、MII
Ba、Ca、Sr、Mg、Zn及びCdのうちの少なく
とも一種、AはBeO、MgO、CaO、SrO、Ba
O、ZnO、Al23、Y23、La23、In23
SiO2、TlO2、ZrO2、GeO2、SnO2、Nb2
5、Ta25及びThO2のうちの少なくとも一種、L
nはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、N
d、Yb、Er、Sm及びGdのうちの少なくとも一
種、XはCl、Br及びIのうちの少なくとも一種であ
り、x及びyはそれぞれ5×10-5≦x≦0.5及び0
<y≦0.2である)の組成式で表される蛍光体。
【0043】特開昭56−116777号に記載されて
いる(Ba1-x、MIIx)F2・aBaX2:yEu、z
A(但し、MIIはベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、亜鉛及びカドミウムのうちの少な
くとも一種、Xは塩素、臭素及び沃素のうちの少なくと
も一種、Aはジルコニウム及びスカンジウムのうちの少
なくとも一種であり、a、x、y及びzはそれぞれ0.
5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10
-1及び0<z≦10-2である)の組成式で表される蛍光
体、特開昭57−23673号に記載されている(Ba
1-x、MIIx)F2・aBaX2:yEu、zB(但し、
IIはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウム、亜鉛及びカドミウムのうちの少なくとも一
種、Xは塩素、臭素及び沃素のうちの少なくとも一種で
あり、a、x、y及びzはそれぞれ0.5≦a≦1.2
5、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1及び0<z≦
2×10-1である)の組成式で表される蛍光体。
【0044】特開昭57−23675号に記載されてい
る(Ba1-x、MIIx)F2・aBaX2:yEu、zA
(但し、MIIはベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、亜鉛及びカドミウムのうちの少な
くとも一種、Xは塩素、臭素及び沃素のうちの少なくと
も一種、Aは砒素及び硅素のうちの少なくとも一種であ
り、a、x、y及びzはそれぞれ0.5≦a≦1.2
5、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1及び0<z≦
5×101である)の組成式で表される蛍光体。
【0045】特開昭58−69281号に記載されてい
るMOX:xCe(但し、MはPr、Nd、Pm、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びB
iからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属で
あり、XはCl及びBrのうちの何れか一方或いはその
両方であり、xは0<x<0.1である)の組成式で表
される蛍光体、特開昭58−206678号に記載され
ているBa1-xx/2x/ 2FX:yEu2+(但し、Mは
Li、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる
少なくとも一種のアルカリ金属を表し、LはSc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al3、Ga、I
n及びTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三
価金属を表し、XはCl、Br及びIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンを表し、そしてxは1
-2≦x≦0.5、yは0<y≦0.1である)の組成
式で表される蛍光体。
【0046】特開昭59−27980号に記載されてい
るBaFX・xA:yEu2+(但し、XはCl、Br及
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であり、Aはテトラフルオロホウ酸化合物の焼成物であ
り、そしてxは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.
1である)の組成式で表される蛍光体、特開昭59−4
7289号に記載されているBaFX・xA:yEu2+
(但し、XはCl、Br及びIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであり、Aはヘキサフルオロ
ケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸及びヘキサフルオロジ
ルコニウム酸の一価若しくは二価金属の塩からなるヘキ
サフルオロ化合物群より選ばれる少なくとも一種の化合
物の焼成物であり、そしてxは10-6≦x≦0.1、y
は0<y≦0.1である)の組成式で表される蛍光体、
特開昭59−56479号に記載されているBaFX・
xNaX′:aEu2+(但し、X及びX′は、それぞれ
Cl、Br及びIのうちの少なくとも一種であり、x及
びaはそれぞれ0<x≦2及び0<a≦0.2である)
の組成式で表される蛍光体、特開昭59−56480号
に記載されているMIIFX・xNaX′:yEu2+:z
A(但し、MIIは、Ba、Sr及びCaからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり、X
及びX′はそれぞれCl、Br及びIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、AはV、C
r、Mn、Fe、Co及びNiより選ばれる少なくとも
一種の遷移金属であり、そしてxは0<x≦2、yは0
<y≦0.2及びzは0<z≦10-2である)の組成式
で表される蛍光体。
【0047】特開昭59−75200号に記載されてい
るMIIFX・aMIX′・bM′X″2・cMIIIX″′3
・xA:yEu2+(但し、MIIはBa、Sr及びCaか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金
属であり、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り、M′はBe及びMgからなる群より選ばれる少なく
とも一種の二価金属であり、MIIIはAl、Ga、In
及びTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価
金属であり、Aは金属酸化物であり、XはCl、Br及
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であり、X′、X″及びX″′は、F、Cl、Br及び
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンで
あり、そしてaは0≦a≦2、bは0≦b≦10-2、c
は0≦c≦10-2、かつa+b+c≧10-6であり、x
は0<x<0.5、yは0<y≦0.2である)の組成
式で表される蛍光体、一般式MII2・aMIIX′2:x
Eu2+(但し、MIIはBa、Sr及びCaからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であり、
X及びX′はCl、Br及びIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであって、且つX≠X′であ
り、そしてaは0.1≦a≦10.0、xは0<x<
0.2である)で表される蛍光体等が挙げられる。
【0048】尚、上記一般式MII2・aMIIX′2:x
Eu2+で表される蛍光体には、bM IX″(但し、MI
Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ金属であり、X″はF、Cl、Br及びIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、
そしてbは0<b≦10.0である):cKX″・dM
gX″′2・eMIIIX″″3(但し、MIIIはSc、Y、
La、Gd及びLuからなる群より選ばれる少なくとも
一種の三価金属であり、X″、X″′及びX″″は何れ
もF、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲンであり、そしてc、d及びeはそれ
ぞれ0≦c≦2.0、0≦d≦2.0、0≦e≦2.0
であって、かつ2×10-5≦c+d+eである)、yB
(但し、yは2×10-4≦y≦2×10-1である)、及
びfA(但し、AはSiO2及びP25からなる群より
選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、そしてfは1
-4≦f≦2×10-1である)で示される添加物がMII
2・aMIIX′21モル当たり以下の割合で含まれてい
てもよい。
【0049】特開昭60−101173号に記載されて
いるM1X′(ただし、M1は、RbおよびCsからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、
X′はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンである) 特開昭61−23679号に記載されているM2′X′2
・M2′X″2(ただし、M2′は、Ba、SrおよびC
aからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土
類金属であり、X′およびX″はそれぞれCl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであって、かつX′≠X″である) 特開昭61−264084号に記載されているLnX″
3(ただし、LnはSc、Y、La、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、YbおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも
一種の希土類元素であり;X″はF、Cl、Brおよび
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンで
ある) 特開昭60−84381号に記載されているM22・a
2X′2:xEu2+(ただし、M2はBa、Srおよび
Caからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ
土類金属であり;XおよびX′はCl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであっ
て、かつX≠X′であり;そしてaは0.1≦a≦0.
0、xは0<x≦0.2である)の組成式で表わされる
二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロゲン化物蛍
光体。また、この蛍光体には以下のような添加物が含ま
れていてもよい;特開昭60−166379号に記載さ
れているM1X″(ただし、M1はRbおよびCsからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り;X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ば
れる少なくとも一種のハロゲンである);特開昭60−
221483号に記載されているKX″、Mg
X″′2、M3X″″3(ただし、M3はSc、Y、La、
GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種
の三価金属であり;X″、X″′およびX″″はいずれ
もF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンである);特開昭60−2285
92号に記載されているB;特開昭60−228593
号に記載されているSiO2、P25等の酸化物;特開
昭61−120882号に記載されているLiX″、N
aX″(ただし、X″はF、Cl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである);
特開昭61−120883号に記載されているSiO;
特開昭61−120885号に記載されているSnX″
2(ただし、X″はF、Cl、BrおよびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンである);特開
昭61−235486号に記載されているCsX″、S
nX″′2(ただし、X″およびX″′はそれぞれF、
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンである);および特開昭61−2354
87号に記載されているCsX″、Ln3+(ただし、
X″はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンであり;LnはSc、Y、C
e、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素である)。
【0050】特開昭55−12144号に記載されてい
るLnOX:xA(ただし、LnはLa、Y、Gd、お
よびLuのうち少なくとも一つ;XはCl、Br、およ
びIのうち少なくとも一つ;AはCeおよびTbのうち
少なくとも一つ;そして、xは、0<x<0.1であ
る)の組成式で表わされる希土類元素付活希土類オキシ
ハライド蛍光体。
【0051】特開昭58−69281号に記載されてい
るM3OX:xCe(ただし、M3は、Pr、Nd、P
m、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種
の酸化金属であり;XはCl、Br、およびIのうち少
なくとも一つであり;xは0<x<0.1である)の組
成式で表わされるセリウム付活三価金属オキシハライド
蛍光体。
【0052】特開昭62−25189号に記載されてい
るM1X:xBi(ただし、M1はRbおよびCsからな
る群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であ
り、XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少
なくとも一種のハロゲンであり、xは0<x≦0.2の
範囲の数値である)の組成式で表わされるビスマス付活
アルカリ金属ハロゲン化物蛍光体。
【0053】特開昭60−141783号に記載されて
いるM25(PO43X:xEu2+(ただし、M2はC
a、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属であり、XはF、Cl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の
組成式で表わされる二価ユーロピウム付活アルカリ土類
金属ハロリン酸塩蛍光体。
【0054】特開昭60−157099号に記載されて
いるM22BO3X:xEu2+(ただし、M2はCa、S
rおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ土類金属であり、XはCl、BrおよびIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、
xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表
わされる二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロホ
ウ酸塩蛍光体。
【0055】特開昭60−157100号に記載されて
いるM22PO4X:xEu2+(ただし、M2はCa、S
rおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ土類金属であり、XはCl、BrおよびIから
なる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、
xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表
わされる二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属ハロリ
ン酸塩蛍光体。
【0056】特開昭60−217354号に記載されて
いるM2HX:xEu2+(ただし、M2はCa、Srおよ
びBaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカ
リ土類金属であり、XはCl、BrおよびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、xは0
<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式で表わされ
る二価ユーロピウム付活アルカリ土類金属水素化ハロゲ
ン化物蛍光体。
【0057】特開昭61−21173号に記載されてい
るLnX3・aLn′X′3:xCe 3+(ただし、Lnお
よびLn′はそれぞれY、La、GdおよびLuからな
る群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素であり、
XおよびX′はそれぞれF、Cl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであって、
かつX≠X′であり、aは0.1<a≦10.0の範囲
の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値であ
る)の組成式で表わされるセリウム付活希土類複合ハロ
ゲン化物蛍光体。
【0058】特開昭61−21182号に記載されてい
るLnX3・aM1X′:xCe3+(ただし、LnはY、
La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくと
も一種の希土類元素であり、M1はLi、Na、K、C
sおよびRbからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ金属であり、XおよびX′はそれぞれCl、B
rおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハ
ロゲンであり、そしてaは0<a≦10.0の範囲の数
値であり、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の
組成式で表わされるセリウム付活希土類複合ハロゲン化
物系蛍光体。
【0059】特開昭61−40390号に記載されてい
るLnPO4・aLnX3:xCe3+(ただし、Lnは
Y、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少な
くとも一種の希土類元素であり、XはF、Cl、Brお
よびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり、aは0.1≦a≦10.0の範囲の数値であ
り、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式
で表わされるセリウム付活希土類ハロ燐酸塩蛍光体。
【0060】特開昭61−236888号に記載されて
いるCsX:aRbX′:xEu2+(ただし、Xおよび
X′はそれぞれCl、BrおよびIからなる群より選ば
れる少なくとも一種のハロゲンであり、aは0<a≦1
0.0の範囲の数値であり、xは0<x≦0.2の範囲
の数値である)の組成式で表わされる二価ユーロピウム
付活ハロゲン化セシウム・ルビジウム蛍光体。
【0061】特開昭61−236890号に記載されて
いるM22・aM1X′:xEu2+(ただし、M2はB
a、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属であり、M1はLi、Rbおよ
びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカ
リ金属であり、XおよびX′はそれぞれCl、Brおよ
びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であり、aは0.1≦a≦20.0の範囲の数値であ
り、xは0<x≦0.2の範囲の数値である)の組成式
で表わされる二価ユーロピウム付活複合ハロゲン化物蛍
光体等を挙げることができる。
【0062】以上の蛍光体のうち、本発明においては、
二価ユーロビウム賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化
物系蛍光体、二価ユーロビウム賦活アルカリ土類金属ハ
ロゲン化物系蛍光体及び希土類元素賦活希土類オキシハ
ロゲン化物系蛍光体が、高輝度の輝尽発光を示すので特
に好ましい。しかし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体
は、上述の蛍光体に限定されるものではなく、放射線を
照射した後に波長600〜900nmの励起光を照射す
ると波長300〜500nmの輝尽発光光を放出する蛍
光体であれば、いかなるものであってもよい。
【0063】本発明の放射線画像変換パネルで用いられ
る支持体としては、各種高分子材料、ガラス、金属等が
適宜選択して用いられる。特に、情報記録材料としての
取り扱い上、可撓性のあるシートあるいはウェブに加工
できるものが好適であり、この点からいえば、例えば、
セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミド
フィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィル
ム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィル
ム、アルミニウム、鉄、銅、クロム等の金属シートある
いは該金属酸化物の被覆層を有する金属シートが好まし
い。
【0064】また、これら支持体の膜厚は、用いる支持
体の材質等によって異なるが、一般的には80μm〜1
000μmであり、取り扱い上の点から、さらに好まし
くは80μm〜500μmである。これらの支持体の表
面は、滑面であってもよいし、輝尽性蛍光体層との接着
性を向上させる目的でマット面としてもよい。さらに、
これら支持体は、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させ
る目的で、輝尽性蛍光体層が設けられる面に下引加工を
施してもよい。
【0065】本発明において、輝尽性蛍光体層に用いら
れる結合剤の例としては、例えば、ゼラチン等の蛋白
質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラビ
アゴムのような天然高分子物質;および、ポリビニルブ
チラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチル
セルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、
ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸
ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテー
トブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステ
ルなどのような合成高分子物質などにより代表される結
合剤を挙げることができる。このような結合剤の中で、
特に好ましいものは、ニトロセルロース、線状ポリエス
テル、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ニトロセル
ロースと線状ポリエステルとの混合物、ニトロセルロー
スとポリアルキル(メタ)アクリレートとの混合物およ
びポリウレタンとポリビニルブチラールとの混合物であ
る。なお、これらの結合剤は、架橋剤によって架橋され
たものであってもよい。輝尽性蛍光体層は、例えば、次
のような方法により下塗層上に形成することができる。
まず、輝尽性蛍光体および結合剤に適当な溶剤を添加
し、これらを充分に混合して結合剤溶液中に蛍光体粒子
および該化合物の粒子が均一に分散した塗布液を調製し
た後、蛍光シート形成用支持体上に均一に塗設すること
により作製することができる。
【0066】一般に、結合剤の混合比率は、目的とする
放射線画像変換パネルの特性、蛍光体の種類、エポキシ
基含有化合物の添加量などによって一様ではないが、概
ね輝尽性蛍光体1質量部に対して、0.01〜1質量部
の範囲で使用される。しかしながら、得られる放射線画
像変換パネルの感度と鮮鋭性の観点からは、結合剤はよ
り少ない方が好ましく、塗布容易性との観点からは、
0.03〜0.2質量部の範囲がより好ましい。
【0067】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製に用いられ
る溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコール
とのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
などのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳香族
化合物、メチレンクロライド、エチレンクロライドなど
のハロゲン化炭化水素およびそれらの混合物などが挙げ
られる。
【0068】なお、輝尽性蛍光体層用塗布液には、塗布
液中での輝尽性蛍光体粒子の分散性を向上させるための
分散剤、また、形成後の輝尽性蛍光体層中における結合
剤と蛍光体粒子との間の結合力を向上させるための可塑
剤など、種々の添加剤を混合してもよい。このような目
的で用いられる分散剤としては、例えば、フタル酸、ス
テアリン酸、カプロン酸からなる親油性界面活性剤など
を挙げることができる。また、可塑剤の例としては、例
えば、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフ
ェニルなどの燐酸エステル類;フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジメトキシエチル等のフタル酸エステル類;グリコ
ール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタ
リルブチルなどのグリコール酸エステル類;そして、ト
リエチレングリコールとアジピン酸とのポリエステル、
ジエチレングリコールとコハク酸とのポリエステルなど
のポリエチレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエ
ステルなどを挙げることができる。
【0069】輝尽性蛍光体層用塗布液の調製は、例え
ば、ボールミル、サンドミル、アトライター、三本ロー
ルミル、高速インペラー分散機、Kadyミルおよび超
音波分散機等の分散装置を用いて行うことができる。上
記のようにして調製された輝尽性蛍光体層用の塗布液
は、公知の塗布装置を用いて、支持体上に塗設される。
この塗布操作は、例えば、ドクターブレード、ロールコ
ーター、ナイフコーターなどを用いて行なうことができ
る。次いで、形成された塗膜を徐々に加熱することによ
り乾燥し、下塗層上への輝尽性蛍光体層の形成を完了す
る。
【0070】本発明の放射線画像変換パネルの輝尽性蛍
光体層の膜厚は、目的とする放射線画像変換パネルの特
性、輝尽性蛍光体の種類、結着剤と輝尽性蛍光体との混
合比等によって異なるが、10μm〜1000μmの範
囲から選ばれるのが好ましく、10μm〜500μmの
範囲から選ばれるのがより好ましい。
【0071】以上のようにして、支持体上に輝尽性蛍光
体層が塗設された蛍光体シートを作製した後、所定の大
きさに断裁する。断裁にあたっては、その方法について
特に制限はないが、作業性及び断裁精度の面から化粧断
裁機、打ち抜き機等が好ましい。
【0072】所定の大きさに断裁された蛍光体シートに
対して、防湿性保護フィルムで封止を施すには、特に制
限はなく、例えば、蛍光体シートを上下の防湿性保護フ
ィルムの間に挟み周縁部をインパルスシーラーで加熱融
着する方法や2本の加熱したローラー間で加圧加熱する
ラミネート方式等が挙げられ、特に、インパルスシーラ
ーで加熱融着する方法において、減圧環境下で加熱融着
することが、蛍光体シートの防湿性保護フィルム内での
位置ずれ防止や大気中の湿気を排除する意味でより好ま
しい。上記ラミネート方式においては、蛍光体シートの
輝尽性蛍光体層と防湿性保護フィルムが、実質的に接着
せず、周縁部のみ融着させるため、加熱ローラーの温
度、ニップ圧等を適宜調整して、封止することが重要で
ある。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0074】実施例1 《放射線画像変換パネルの作製》 (蛍光体シートの作製)ユーロピウム付活弗化ヨウ化バ
リウムの輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、3.6
モル/LのBaI2水溶液2780mlと0.2モル/
LのEuI3水溶液27mlを反応器に入れ、この反応
器中の反応母液を撹拌しながら83℃で保温した。つい
で、8モル/Lの弗化アンモニウム水溶液322mlを
反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈澱物を
生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続けて沈
澱物の熟成を行なった。
【0075】次に沈澱物を濾別した後、エタノールによ
り洗浄し、真空乾燥させてユーロピウム付活弗化ヨウ化
バリウムの結晶を得た。これに、焼成時の焼結により粒
子形状の変化、粒子間融着による粒子サイズ分布の変化
を防止するために、アルミナの超微粒子粉体を0.2質
量%添加し、ミキサーで充分撹拌して、結晶表面にアル
ミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。これを石英ボ
ートに充填して、チューブ炉を用いて水素ガス雰囲気
中、850℃で2時間焼成してユーロピウム付活弗化ヨ
ウ化バリウム蛍光体粒子を得た。次に上記蛍光体粒子を
分級することにより、平均粒径7μmの粒子を得た。
【0076】蛍光体層形成材料として、上記作製したユ
ーロピウム付活弗化ヨウ化バリウム蛍光体427g、ポ
リウレタン樹脂(住友バイエルウレタン社製、デスモラ
ック4125)15.8g、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂2.0gを、メチルエチルケトン−トルエン
(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによっ
て分散し、粘度25〜30PSの塗布液を調製した。こ
の塗布液をドクターブレードを用いて、厚さ100μm
の黒色ポリエチレンテレフタレート支持体上に塗布した
のち、100℃で15分間乾燥させて、膜厚が230μ
mの蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。
【0077】(防湿性保護フィルムの作製)下記に示す
方法で、ハードコート層を施した防湿性保護フィルム1
〜3を作製した。下記構成Aで表されるアルミナ蒸着ポ
リエチレンテレフタレート樹脂層を含む積層保護フィル
ムAに対し、下記に示す加工方法にてハードコート層を
塗設した防湿性保護フィルム1〜3を作製した。
【0078】構成A:VMPET12///VMPET
12///PET///CPP20構成A中、VMPE
Tは、アルミナ蒸着したポリエチレンテレフタレート
(市販品:東洋メタライジング社製)を表し、PETは
ポリエチレンテレフタレート、CPPはキャステングポ
リプロプレンを表す。また、上記「///」は、ドライ
ラミネーション接着層における2液反応型のウレタン系
接着剤層の厚みが3.0μmであることを表し、各樹脂
フィルムの後に表示した数字は、各フィルムの膜厚(μ
m)を表す。
【0079】〈防湿性保護フィルム1の作製〉積層保護
フィルムAのアルミナ蒸着PET面側に、下記ハードコ
ート層組成1のハードコート層用塗布液を、熱風乾燥装
置と紫外線照射装置を備えたロールコーターにより、乾
燥後の樹脂固形分量が2g/m2となるように塗布し、
熱風乾燥により溶剤を除去し、次いで紫外線照射装置
(出力160W/cmの高圧水銀ランプ2灯式、距離1
0cm)を10m/minの速度で連続的に通して塗膜
を硬化させ、クリアーハードコート層を有する防湿性保
護フィルム1を作製した。
【0080】 [ハードコート層組成1] 紫外線硬化型樹脂(ポリエステルアクリレート系樹脂 セイカビーム 大日精化工業(株)製) 100質量部 トルエン 120質量部 〈防湿性保護フィルム2の作製〉上記防湿性保護フィル
ム1の作製におけるハードコート層組成1を下記ハード
コート層組成2に変更した以外は同様にして、ハードコ
ート層を有する防湿性保護フィルム2を作製した。
【0081】 [ハードコート層組成2] ウレタンアクリレート(ユニディク 17−824−9 大日本インキ化学 工業社製) 100質量部 トルエン:酢酸ブチル(3:1)混合溶剤 100質量部 〈防湿性保護フィルム3の作製〉上記防湿性保護フィル
ム1の作製におけるハードコート層組成1を下記ハード
コート層組成3に変更した以外は同様にして、ハードコ
ート層を有する防湿性保護フィルム3を作製した。
【0082】 [ハードコート層組成3] ウレタンアクリレート(ユニディク 17−806 大日本インキ化学工業 社製) 100質量部 硬化剤(Irgacure 184 チバガイギー社製) 6質量部 トルエン:酢酸ブチル(3:1)混合溶剤 100質量部 (蛍光体シートへの封止加工)以上のようにして作製し
た防湿性保護フィルム1〜3及び上記ハードコート加工
を施していない積層保護フィルムAを用いて、下記に示
す方法に従って蛍光体シートの封止を行い、放射線画像
変換パネル1〜4を作製した。
【0083】まず、前記作製した蛍光体シートを、20
cm×20cmの正方形に断裁し、上記作製した防湿性
保護フィルム1〜3及びハードコート加工を施していな
い積層保護フィルムAを使用し、減圧下で周縁部をイン
パルスシーラーを用いて融着、封止した。尚、融着部か
ら蛍光体シート周縁部までの距離は、それぞれの辺で1
mmとなるように融着した。融着に使用したインパルス
シーラーのヒーターは、3mm幅のものを使用した。ま
た、蛍光体シートの支持体面側の保護フィルムとして
は、キャステングポリプロプレン(CPP)30μm、
アルミフィルム9μm、ポリエチレンテレフタレート
(PET)188μmの構成よりなるドライラミネート
フィルムを用いた。また、接着剤層の厚みは、1.5μ
mで2液反応型のウレタン系接着剤を使用した。
【0084】《放射線画像変換パネルの評価》以上のよ
うにして作製した放射線画像変換パネル1〜4につい
て、下記に示す評価を行った。
【0085】(ツレ、シワの評価)各蛍光体パネル表面
を目視で観察し、蛍光体シートの蛍光体面側に発生して
いる防湿性保護フィルムのツレ、シワの状態を観察し
た。上記方法により封止試料を各50個作製し、蛍光体
面上にツレ、シワが発生している個数を計測した。
【0086】(蒸着層の破壊による透湿度の評価)上記
蛍光体シートの封止作業で、防湿性保護フィルムにツレ
及びシワの発生がない放射線画像変換パネルを各々10
枚サンプリングし、スチールウール(#0000)を3
0mm角の金属棒に装着し、8.8Nの荷重を付加した
状態で上記放射線画像変換パネルの防湿性保護フィルム
上を10往復(1往復/秒)摩擦し、続いて初期感度を
測定した。次いで、上記摩擦処理を施した放射線画像変
換パネルを、40℃、相対湿度90%の環境下で3ヶ月
間保存した後、再び感度を測定し、初期感度に対する3
ヶ月後の感度の比を算出した。この場合、値が1に近い
程、蒸着層の破壊による透湿度の変動及び感度劣化が少
ないことを示す。なお、表1中の値は、各10サンプル
の平均値で示してある。
【0087】尚、上記の感度測定は、放射線画像変換パ
ネルに、管電圧80kVpのX線を照射した後、該パネ
ルを、He−Neレーザー光(633nm)で操作して
励起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を、受光器
(分光感度S−5の光電子像倍管)で受光してその強度
を測定し、その値を感度と定義した。
【0088】以上により得られた結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】表1より明らかなように、本発明に係る構
成の放射線画像変換パネルは、蛍光体シート封止時にお
けるシワ及びツレの発生がなく、また封止後の耐擦傷、
防湿性に優れた特性を有していることが判った。
【0091】
【発明の効果】本発明により、輝尽性蛍光体を用いた放
射線画像変換パネルにおいて、防湿性保護フィルムの蒸
着層の破壊による防湿性低下が改良され、長期間に渡り
良好な状態で使用することの出来る放射線画像変換パネ
ルを提供することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に輝尽性蛍光体層を有する蛍光
    体シートと、該蛍光体シートの上下に配置し、該輝尽性
    蛍光体層と実質的に接着せず、かつ周縁が該蛍光体シー
    トの周縁より外側にあり、該蛍光体シートの全表面を被
    覆するように設けられた防湿性保護フィルムからなる放
    射線画像変換パネルにおいて、該輝尽性蛍光体層を有す
    る面側に位置する防湿性保護フィルムが、表面にハード
    コート層を有することを特徴とする放射線画像変換パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 輝尽性蛍光体層面側の防湿性保護フィル
    ムが、2種以上の樹脂フィルムを少なくとも2層以上積
    層してなる積層フィルムであり、かつ蛍光体シートに接
    する側の最外層の樹脂層が、熱融着性を有する樹脂で構
    成されることを特徴とする請求項1記載の放射線画像変
    換パネル。
  3. 【請求項3】 輝尽性蛍光体層面側の積層フィルムの少
    なくとも1層が、金属酸化物を蒸着した樹脂フィルムで
    あることを特徴とする請求項2記載の放射線画像変換パ
    ネル。
  4. 【請求項4】 支持体面側の防湿性保護フィルムが、1
    層以上のアルミフィルムをラミネートしてなる積層フィ
    ルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載の放射線画像変換パネル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036402A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 コニカミノルタ株式会社 ハードコートフィルム、およびこれを用いてなる放射線画像変換パネル

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