JP2001322992A - インターストランドクロスリンク剤の合成方法 - Google Patents

インターストランドクロスリンク剤の合成方法

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    • C07D487/10Spiro-condensed systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、効率よいDNAのインターストラ
ンドクロスリンク剤、そのための化合物、及びそれを用
いた医薬組成物を提供するものである。 【解決手段】 本発明は、一般式(I) A−L−B−X−B−L−A (I) (式中、各々のBはDNAの塩基配列を認識できる化学
構造を示し、各々のAはDNAの塩基の一種に結合し得
る化学構造を示し、LはA及びBの化学構造を結合させ
得るリンカーを示し、XはA−L−Bコンポーネントを
結合させるスペーサーを示す。)で表されるDNAの2
本鎖をインターストランドクロスリンクすることができ
る化合物に関する。また、本発明は前記化合物を用いる
DNAをインターストランドクロスリンクする方法、D
NAのインターストランドクロスリンク剤、及びこれを
含有してなる医薬組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学合成により製
造し得る化合物を用いて2本鎖DNAを同時にアルキル
化し、切断し得る化合物、これらの化合物を用いたDN
Aのアルキル化方法、2本鎖DNAの切断方法、及び、
これらの化合物を用いた医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトゲノムプロジェクトにより我々の
「生命の設計図」である全遺伝子の塩基配列が数年内に
解明されようとしている。この設計図に傷があったり、
後天的に傷がはいると、病気や老化を引き起こすことが
知られている。ヒトゲノムプロジェクトの進展により癌
を含む多くの疾病はDNAレベルで理解されるようにな
り、診断、予防などを中心とした医学全体が、革命的に
変化するものと考えられる。さらに、これらの疾病のD
NAレベルでの理解に基づいた治療法、すなわち病因遺
伝子やその産物をターゲットとした医薬品の開発への期
待も大きいが、基礎研究を臨床研究に生かしてゆくため
の橋渡し的な研究はまだ、途についたばかりである。癌
についても、DNAレベルでの研究が行われているが、
現在用いられている抗癌剤は、スクリーニングによって
選択された抗生物質が多く、もともと癌細胞を殺すため
に微生物が産生したものではなく、癌の分子生物学的知
見に基づいたものはほとんどない。細胞内の特定遺伝子
の発現を細胞外から自由自在にコントロールすることが
可能になれば、究極の遺伝子レベルでの治療法となると
考えられる。
【0003】ところで、遺伝情報を担うDNAが化学的
に修飾を受けると、生命維持の根幹にあたる遺伝情報が
損なわれ、細胞の突然変異や死滅が引き起こされる。ま
た、正常細胞中のDNAへの共有結合による修飾は、が
ん化の原因となっていることが知られている一方で、逆
にがん細胞中のDNAに作用することで、抗がん剤とし
ても利用することができる。DNAの二本鎖をクロスリ
ンクさせる次式
【0004】
【化4】
【0005】で示されるようなインターストランドクロ
スリンク反応は、DNAの複製を完全に阻害することが
様々な系で確認されており、一本鎖のアルキル化と比較
して生体に対して非常に強い作用を有していることが知
られている(S.R.Rajski and R.M.Williams, Chem. Re
v., 98, 2723-2795(1998).)。例えば、ファージの失活
には平均1.3等量のインターストランドクロスリンク
化が起これば充分であるのに対し、単純な一本鎖のアル
キル化では280等量のアルキル化剤を必要とするとさ
れている(P.D.Lawley, J.H.Lethbridge, P.A.Edwards,
K.V.Shooter, J. Mol. Biol., 39, 181(1969).)。
【0006】典型的なインターストランドクロスリンク
反応を起こす抗がん性抗生物質としてマイトマイシンや
カルチノフィリンAが知られている。また、これまでに
ビゼレシンを代表とするDNAインターストランドクロ
スリンクする化合物が数多く合成されている。DNAイ
ンターストランドクロスリンク反応を起こすことが報告
されている代表的な化合物としては、次に示すマイトマ
イシン、カルチノフィリンAやナイトロジェンマスター
ドなどが知られている。
【0007】
【化5】
【0008】これらのマイトマイシンやナイトロジェン
マスタード(mechlorethamine)などは、有効な抗がん
剤として現在も臨床で利用されている。現在までに様々
なインターストランドクロスリンク剤の塩基配列特異性
が詳細に調べられている(a) S.-J.Lee, F.C.Seaman,
D.Sun, H.Xiong, R.C.Kelly, L.H.Hurley, J. Am. Che
m. Soc., 119, 3434-3442(1997); b) J.T.Millard, R.
J.Spencer, P.B.Hopkins, Biochemistry, 37, 5211-521
9(1998); c) T.Fujiwara, I.Saito, H.Sugiyama, Tetra
hedron Lett., 40, 315-318(1999).)。しかし、それら
の化合物の抗がん性とインターストランドクロスリンク
剤の塩基配列選択性との相関については全く明らかにさ
れていない。さらに、任意の塩基配列でインターストラ
ンドクロスリンクする化合物の分子設計には成功してい
ない。また、これまでに合成されているDNAインター
ストランドクロスリンク剤は一般的に反応の効率が著し
く低い。例えば、DNA中の5’−GNC塩基配列に対
してクロスリンク能を有することが知られているマスタ
ードによるインターストランドクロスリンク体は使用し
ているDNAに対してわずかに数%しか生成しているに
すぎない(Y.-H.Fan and B.Gold, J. Am. Chem. Soc.,
121, 11942-11946(1999).)。従って、効率よいDNA
インターストランドクロスリンク剤の開発が極めて重要
になってきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、効率よいD
NAインターストランドクロスリンク剤、そのための化
合物、及びそれを用いた医薬組成物を提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、すでにD
NA塩基配列認識能をもつピロール−イミダゾールジア
ミド部とデュオカルマイシンセグメントの間にビニル基
を導入した次式(1)
【0011】
【化6】
【0012】で表されるハイブリット分子(1)のDN
Aアルキル化能を解析してきた。このハイブリット分子
(1)はホモダイマーを形成して次式で表されるよう
な、
【0013】
【化7】
【0014】DNA中の特定の塩基配列に対して選択的
にダブルアルキル化することを明らかにしてきた。この
化合物は、ビニル基をリンカーLとするA−L−B−R
型(式中、BはDNAの塩基配列を認識できる化学構造
を示し、AはDNAの塩基の一種に結合し得る化学構造
を示し、LはA及びBの化学構造を結合させ得るリンカ
ーを示し、Rはアルキル基などの末端基を示す。)の構
造を有する分子である(特願平11−83591号参
照)。そこで、本発明者らは、この型の分子を基本とし
て検討してきたところ、この型の分子を異なる長さのス
ペーサーで連結した化合物が効率よいDNAインタース
トランドクロスリンク能を有する化合物であることを見
出した。
【0015】本発明は、一般式(I) A−L−B−X−B−L−A (I) (式中、各々のBはDNAの塩基配列を認識できる化学
構造を示し、各々のAはDNAの塩基の一種に結合し得
る化学構造を示し、LはA及びBの化学構造を結合させ
得るリンカーを示し、XはA−L−Bコンポーネントを
結合させるスペーサーを示す。)で表されるDNAの2
本鎖をインターストランドクロスリンクすることができ
る化合物に関する。また、本発明は前記化合物を用いる
DNAをインターストランドクロスリンクする方法、D
NAのインターストランドクロスリンク剤、及びこれを
含有してなる医薬組成物に関する。
【0016】本発明者らは、インターストランドクロス
リンク能を有する化合物を開発する目的で、例えばハイ
ブリット分子(1)を異なる長さのスペーサーで連結し
た化合物(7a−d)を、次に示すスキーム、
【0017】
【化8】
【0018】(式中、Xは、
【0019】
【化9】
【0020】を示す。)に従って合成した。化合物(7
a−d)の合成は、ジアミド誘導体(3)にそれぞれ対
応するスペーサーとなる活性化したカルボニル化合物を
縮合させることにより行った。まず、N−メチル−2−
ピロールアルデヒドを硝酸などでニトロ化した後、(E
tO)P(O)CHCOEtなどのウイティッヒ型
の試薬を用いてエステル体(2)とする。得られたエス
テル体(2)をNaBHなどの金属水素化物などで還
元してアミノ体とし、これに1−メチル−3−ニトロ−
5−トリクロロアセチルイミダゾールを反応させてイミ
ダゾール−ピロール化合物(3)とする。これを前記と
同様な方法によりニトロ基を還元してアミノ基とし、こ
れに目的物に応じた酸ハロゲン化物、またはカルボニル
ジイミダゾール(CDI)を反応させることにより二量
体化合物(4a−d)とする。次いで、両末端のエステ
ル基を加水分解して遊離カルボン酸体(5a−d)と
し、これをCDIを用いて活性アミド体(6a−d)と
した後、これに抗生物質DU86のセグメントA部分を
反応させて目的の化合物(7a−d)とした。この合成
法は、同種の対称二量体の合成に対して応用可能な汎用
性の高い手法であり、本発明の化合物はこの方法に準じ
て製造することができる。
【0021】本発明を前記した化合物(7a−d)を例
にして、具体的に説明する。これらの化合物を用いた2
本鎖DNAのインターストランドクロスリンク反応を次
の18塩基及び15塩基のDNA対を用いて実験した。 5’−TTACAGTGGCTGCCAGCA−3’ (ODN−18) 3’−GTCACCGACGGTCGT−5’ (ODN−15) このODN−18の5’末端側をテキサスレッド(TX
Red)で標識したヌクレオチドをTXR−18と呼ぶ
ことにする。また、この実験には補助試薬として次式、
【0022】
【化10】
【0023】で表される化合物(この化合物を本明細書
では、ImImPyという。)を用いた。このImIm
Pyは、本明細書における「DNAの塩基配列を認識で
きる化学構造を有する物質」として使用された。前記し
たDNAに、本発明の化合物(7a−d)、及び必要に
よりImImPyを添加して、DNAオリゴマーに対す
る化合物(7a−d)のインターストランドクロスリン
ク反応について、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用
いた解析を行った。
【0024】結果を図1に図面に代わる写真として示
す。図1の、レーン1はTXR−18(3μM)とOD
N−15(6μM)のみの場合を示し、レーン2はTX
R−18(3μM)とODN−15(6μM)にImI
mPy(100μM)を添加した場合を示し、レーン3
はTXR−18(3μM)とODN−15(6μM)に
化合物(7a)(50μM)を添加した場合を示し、レ
ーン4はTXR−18(3μM)とODN−15(6μ
M)に化合物(7a)(50μM)及びImImPy
(100μM)を添加した場合を示し、レーン5はTX
R−18(3μM)とODN−15(6μM)に化合物
(7b)(50μM)及びImImPy(100μM)
を添加した場合を示し、レーン6はTXR−18(3μ
M)とODN−15(6μM)に化合物(7c)(50
μM)及びImImPy(100μM)を添加した場合
を示し、レーン7はTXR−18(3μM)とODN−
15(6μM)に化合物(7d)(50μM)及びIm
ImPy(100μM)を添加した場合を示す。
【0025】その結果、化合物(7a)は単独では反応
はほとんど観察できなかったが(レーン3)、ImIm
Pyが存在すると、出発原料のDNAフラグメントTX
R−18は泳動度の低いバンドに変化した(レーン
4)。他のスペーサーをもつ化合物(7b−d)では、
化合物単独でもImImPyを併用してもレーン4で観
察されたような泳動度の低いバンドは殆ど生成しなかっ
た(レーン5、6、7)。これらの事実は化合物(7
a)とImImPyを併用した場合に極めて特異的なD
NAオリゴマーTXR−18に対する反応が起こったこ
とを示している。
【0026】次に、先に観察されたバンドがインタース
トランドクロスリンク体に由来するものであることを確
認するために、上のストランド(TXR−18)と下の
ストランド(TXR−18R)を別々にラベルしたオリ
ゴマーからなる2組のDNA対を用いた実験を行った。
即ち、前記のTXR−18とODN−15の対と、次に
示すODN−15RとTXR−18Rとの対を用いた。 5’−CAGTGGCTGCCAGCA−3’ (ODN−15R) 3’−GTCACCGACGGTCGTATT−5’ (ODN−18R) 使用したTXR−18Rは、前記したODN−18Rの
5’末端側をテキサスレッド(TXRed)で標識した
ヌクレオチドである。さらにこの実験には標品として次
のヌクレオチドTXR−14及びTXR−14Rを用い
た。 5’−TTACAGTGGCTGCC−3’ (ODN−14) 3’−CCGACGGTCGTATT−5’ (ODN−14R) これらの塩基配列はいずれもODN−18又はODN1
8Rの5’末端側の塩基配列と同じになるように設計さ
れている。TXR−14は、前記したODN−14の
5’末端側をテキサスレッド(TXRed)で標識した
ヌクレオチドであり、同様に、TXR−14RはODN
−14Rの5’末端側をテキサスレッド(TXRed)
で標識したヌクレオチドである。
【0027】この結果を図2に図面に代わる写真として
示す。図2のレーン1は、TXR−18(3μM)とO
DN−15(6μM)のみの場合を示し、レーン2は、
TXR−18(3μM)とODN−15(6μM)に化
合物(7a)(50μM)及びImImPy(100μ
M)を添加した場合を示し、レーン3は、前記レーン2
において、さらに90℃で20分加熱処理した後、90
℃で20分間ピペリジン処理した場合を示し、レーン4
は、前記レーン3において、さらに37℃で2時間アル
カリ脱リン酸化酵素処理した場合を示し、レーン5は、
標品のTXR−14を示し、レーン6は、TXR−18
R(3μM)とODN−15R(6μM)のみの場合を
示し、レーン7は、TXR−18R(3μM)とODN
−15R(6μM)に化合物(7a)(50μM)及び
ImImPy(100μM)を添加した場合を示し、レ
ーン8は、前記レーン7において、さらに90℃で20
分加熱処理した後、90℃で20分間ピペリジン処理し
た場合を示し、レーン9は、前記レーン8において、さ
らに37℃で2時間アルカリ脱リン酸化酵素処理した場
合を示し、レーン10は、標品のTXR−14Rを示
す。
【0028】この実験により、インターストランドクロ
スリンク体と考えられる新たな生成物を確認した(レー
ン2及び7)。これに対し、加熱処理、ピペリジン処理
を行うと、切断されたフラグメントが得られた(レーン
3及び9)。さらに、このフラグメントをAP(alkali
ne phosphatase)処理すると泳動度が減少した(レーン
4及び8)。この生成物は別に合成した標品とポリアク
リルアミドゲル電気泳動で同一物であることを確認した
(レーン5及び10)。この実験結果は、化合物(7
a)とImImPyによって、DNAオリゴマー上の2
個所のアデニン部位で配列選択的にアルキル化されてい
たことを示している。つまり、反応によって泳動速度の
大きな変化が観察された事実と併せて考えれば、ほぼ定
量的にDNAに対するインターストランドクロスリンク
反応が進行することが確認された。
【0029】これらの結果、ピロール−イミダゾールポ
リアミドCPIコンジュゲート体(7a)はピロール−
イミダゾールの塩基配列認識のルール(a) P.B.Dervan,
etal., Nature, 282, 111-115(1998); b) T.Fujiwara,
Z.-F.Tao, Y.Ozeki, I.Saito, A.H.-J.Wang, M.Lee,
H.Sugiyama, J. Am. Chem. Soc., 121, 7706-7707(199
9).参照)に従ったトリアミドの存在下のみDNAを効
率よくインターストランドクロスリンクすることが明ら
かとなった。化合物(7a)とImImPyによるイン
ターストランドクロスリンク体の構造を図3に示す。
【0030】次に、インターストランドクロスリンク体
の塩基配列特異性を検討した。この化合物(7a)とI
mImPyによるインターストランドクロスリンクの配
列特異性を検討するために、ImImPyと他の3種の
トリアミド存在下での化合物(7a)のクロスリンク反
応に変化を調べた。この実験で使用したトリアミドの構
造を次に示す。
【0031】
【化11】
【0032】即ち、ImImPyは、X=Nで、Y=N
で、Z=CHのものであり、ImImImは、X=N
で、Y=Nで、Z=Nのものであり、ImPyPyは、
X=Nで、Y=CHで、Z=CHのものであり、PyI
mPyは、X=CHで、Y=Nで、Z=CHのものであ
る。この結果を、図4に図面に代わる写真として示す。
図4のレーン1は、TXR−18(3μM)とODN−
15(6μM)のみの場合を示し、レーン2は、TXR
−18(3μM)とODN−15(6μM)に化合物
(7a)(50μM)及びImImPy(100μM)
を添加した場合を示し、レーン3は、TXR−18(3
μM)とODN−15(6μM)に化合物(7a)(5
0μM)及びImImIm(100μM)を添加した場
合を示し、レーン4は、TXR−18(3μM)とOD
N−15(6μM)に化合物(7a)(50μM)及び
ImPyPy(100μM)を添加した場合を示し、レ
ーン5は、TXR−18(3μM)とODN−15(6
μM)に化合物(7a)(50μM)及びPyImPy
(100μM)を添加した場合を示す。
【0033】この結果、ImImImを用いた系(レー
ン3)においても効率は若干低下するもののクロスリン
ク体の生成が明確に観察された。しかし、他のトリアミ
ドを用いた系(レーン4及び5)では、クロスリンク体
の生成はほとんど確認することはできなかった。これら
の結果は、図3に示すモデルに基づいて任意の配列でD
NAのインターストランドクロスリンク反応が行える可
能性を示している。
【0034】さらに、インターストランドクロスリンク
反応の最適条件の検討を行った。化合物(7a)とIm
ImPyによるインターストランドクロスリンク反応に
おける最適の塩基配列の間隔を調べる実験を行うために
次の塩基ついを用いた実験を行った。 5’−[TXRed]−TTACAGTGGC−(T)−GCCAGCA−3’ 3’−GTCACCG−(A)−CGGTCGT−5’ 5’末端側のTXRedは、テキサスレッドでの標識を
示す。n=0の場合の、上段のものをTXR−17と称
し、下段のものをODN−14と称する。n=1の場合
の、上段のものをTXR−18と称し、下段のものをO
DN−15と称する。n=2の場合の、上段のものをT
XR−19と称し、下段のものをODN−16と称す
る。n=3の場合の、上段のものをTXR−20と称
し、下段のものをODN−17と称する。
【0035】この結果を、図5に図面に代わる写真とし
て示す。図5のレーン1は、n=0のもので、TXR−
17(3μM)とODN−14(6μM)に化合物(7
a)(50μM)及びImImPy(100μM)を添
加した場合を示し、レーン2は、n=1のもので、TX
R−18(3μM)とODN−15(6μM)に化合物
(7a)(50μM)及びImImPy(100μM)
を添加した場合を示し、レーン3は、n=2のもので、
TXR−19(3μM)とODN−16(6μM)に化
合物(7a)(50μM)及びImImPy(100μ
M)を添加した場合を示し、レーン4は、n=3のもの
で、TXR−20(3μM)とODN−17(6μM)
に化合物(7a)(50μM)及びImImPy(10
0μM)を添加した場合を示す。
【0036】この結果、n=0の場合(レーン1)には
全くクロスリンク体を確認することはできなかったが、
n=2の場合(レーン3)においては先に述べてきたn
=1の場合(レーン2)と同様の定量的なインタースト
ランドクロスリンク反応が起こっていることがわかっ
た。しかしながら、n=3の場合(レーン4)には20
%程のクロスリンク体が観察されたにとどまった。
【0037】さらに、試薬濃度と等量比の反応条件につ
いても検討を行った結果、最終的にTexas Red-18(3μ
M)に対して、化合物(7a)、ImImPyをそれぞ
れ25μMにまで下げた条件まで定量的なクロスリンク
反応を確認することができた。これらの結果、化合物
(7a)とImImPyなどによる協同的インタースト
ランドクロスリンク反応を確立することができた。さら
に最適のトリアミドとクロスリンカーを設計すること
で、任意の塩基配列を有するDNAサイトにのみ選択的
にインターストランドクロスリンクする能力をもつテー
ラーメイドドラッグを実現することができるようにな
る。
【発明の実施の態様】
【0038】本発明の一般式(I) A−L−B−X−B−L−A (I) (式中、各々のBはDNAの塩基配列を認識できる化学
構造を示し、各々のAはDNAの塩基の一種に結合し得
る化学構造を示し、LはA及びBの化学構造を結合させ
得るリンカーを示し、XはA−L−Bコンポーネントを
結合させるスペーサーを示す。)で表されるDNAの2
本鎖をインターストランドクロスリンクすることができ
る化合物は、2個の(A−L−B)コンポーネントをス
ペーサーXで相互に連結させた構造を有することを特徴
とするものである。
【0039】(A−L−B)コンポーネントの中のB部
分は、DNAの塩基配列を認識できる化学構造を有する
ものであり、好ましくは置換基を有してもよいピロール
(本明細書ではPyと略称する。)及び/又はイミダゾ
ール(本明細書ではImと略称する。)から誘導される
化学構造などであり、これたの置換基を有してもよいピ
ロール環や置換基を有してもよいイミダゾール環をアミ
ド結合で結合させた化学構造が好ましい。この部分の化
学構造とこれに結合するDNAの塩基配列については、
a) P.B.Dervan, et al., Nature, 282, 111-115(1998);
b) T.Fujiwara, Z.-F.Tao, Y.Ozeki, I.Saito, A.H.-
J.Wang, M.Lee, H.Sugiyama, J. Am. Chem. Soc., 121,
7706-7707(1999).などの公知技術を参照することがで
きる。
【0040】(A−L−B)コンポーネントの中のA部
分は、DNAの塩基の一種に結合し得る化学構造を有す
る部分であり、DNA中の塩基と共有結合形成できるも
のが好ましい。好ましいA部分としてはDNAをアルキ
ル化する抗癌抗生物質のアルキル化部分であって、シク
ロプロパン環やアジリジン環などを有する化学構造がさ
らに好ましい。(A−L−B)コンポーネントの中のリ
ンカーLは、A部分及びB部分の化学構造を結合させ得
るものであればよく、これによりDNAの塩基をアルキ
ル化する部分とDNAの塩基配列を認識し得る部分とを
一体化することが可能となる。即ち、DNAの特定の塩
基配列の部分を特異的に認識し、当該認識部位に応じた
塩基を特異的にアルキル化して結合することが可能とな
る。リンカーLとしては、適当な長さを有し、即ち原子
数が2〜10個、好ましくは2〜5個程度を有し、A部
分とB部分を化学結合させ得るものであればよい。好ま
しいリンカーLとしてはビニル基を含有する化学構造が
挙げられる。好ましい(A−L−B)−コンポーネント
としては、次式(II)
【0041】
【化12】
【0042】又は次式(III)
【0043】
【化13】
【0044】で表される基などが挙げられる。(A−L
−B)コンポーネントを結合させるスペーサーXとして
は、適当な長さを有し、即ち原子数が1〜15個、好ま
しくは2〜8個程度を有し、2個の(A−L−B)コン
ポーネントを化学結合させ得るものであればよい。例え
ば、カルボニル基又は炭素数2〜15、好ましくは2〜
8の有機ジカルボン酸から誘導されるアシル基などが挙
げられる。有機ジカルボン酸としては飽和又は不飽和の
脂肪族ジカルボン酸、飽和又は不飽和の環式脂肪族時カ
ルボン酸、芳香族時カルボン酸、芳香脂肪族ジカルボン
酸、複素環式時カルボン酸などが挙げられる。スペーサ
ーXとしては、−CO−基、−CO−CH=CH−CO
−基、−CO−(CH−CO−基、又は、−CO
−(p−C)−CO−基などが挙げられるが、脂
肪族飽和ジカルボン酸のアシル基が好ましく、より具体
的には−CO−(CH−CO−基などが好まし
い。
【0045】本発明は、前記した本発明の化合物のいず
れかを用いて、2本鎖DNAの特定の塩基配列部分をイ
ンターストランドクロスリンクする方法を提供する。こ
の本発明の方法においては、さらにDNAの塩基配列を
認識できる化学構造を有する物質、例えばImImP
y、ImImImなどのトリアミドの存在下に行うのが
好ましい。本発明の方法によりインターストランドクロ
スリンクする場合には、(A−L−B)コンポーネント
の中のB部分のDNAの塩基配列を認識できる化学構造
により、DNAの特定の塩基配列部分に特異的にインタ
ーストランドクロスリンクすることができる。例えば、
本発明の化合物として前記した化合物(7a)などを用
いた場合には、DNAのTGGC若しくはGCCA又は
それらの相補鎖部分にインターストランドクロスリンク
することができる。
【0046】また、本発明は、前記した本発明の化合物
からなる、2本鎖DNAのインターストランドクロスリ
ンク剤を提供する。本発明のインターストランドクロス
リンク剤は効率よく、しかもDNAの特定の塩基配列部
分インターストランドクロスリンクすることができる。
本発明のインターストランドクロスリンク剤は、DNA
の特定の塩基配列の部分にインターストランドクロスリ
ンクすることができるので、遺伝子の異常による各種の
疾患の治療又は予防に有用である。特に癌遺伝子に対し
てその発現の予防、治療に有用となる。したがって、本
発明は前記した本発明の化合物及び製薬上許容される担
体からなる医薬組成物を提供するものである。本発明の
医薬組成物は、遺伝子の異常に伴う各種疾患、例えば癌
の治療又は予防に有用である。
【0047】
【実施例】次に、実地例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0048】実施例1 化合物(7a)の製造 (1) 化合物(2)の製造 濃硫酸(1.5ml、35.7mmol)の無水酢酸溶
液(3ml)中に1−メチル−2−ピロールアルデヒド
(3.0g、27.5mmol)の無水酢酸溶液(5m
l)を−40℃下で40分間ゆっくりと滴下した。反応
混合物を−10℃下で2時間攪拌した後、そこにヘキサ
ン(100ml)を加えた。生じた沈殿物を桐山ロート
を用いて集め、ヘキサン(10ml x 2)で洗浄する
ことにより黄色粗結晶(1.43g、34%)を得た。
さらなる精製に付すことなく直ちにこのものを次の反応
に用いた。水素化ナトリウム(372mg、9.29m
mol、60% oil suspension)のTHF(5ml)
溶液中に2−ジエチルホスホノ酢酸エチルエステル(tr
iethylphosphonoacetate)(1.93ml、9.75m
mol)を0℃下でゆっくりと加えた。さらに、1−メ
チル−4−ニトロ−2−ピロールアルデヒド(1.43
g、9.29mmol)のTHF(10ml)溶液を0
℃下で加えた後、反応混合物を室温下で2時間攪拌し
た。反応溶液の溶媒を留去し蒸留水(10ml)を加え
た。水層を酢酸エチル(100ml x 2)を用いて抽
出した。有機層を集め無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、
濾過、濃縮し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(25→50% EtOAc in hexane, gradient
elution)にて精製することにより化合物(2)(1.
69g、81%)を得た。
【0049】H NMR(CDCl) δ 1.34(t, J=7.0Hz, 3H), 3.77(s, 3H), 4.26(q, J=7.0H
z, 2H),6.31(d, J=16.0Hz, 1H), 7.11(d, J=1.5Hz, 1
H),7.48(d, J=16.0Hz, 1H), 7.56(d, J=1.5Hz, 1H).13 C NMR(CDCl) δ 14.3, 35.4, 60.8, 106.1, 118.4, 125.3, 129.8, 130.
1,136.7, 166.5. MS(FAB+) 225[M].
【0050】(2) 化合物(3)の製造 化合物(2)(500mg、2.23mmol)の無水
メタノール(25ml)溶液中に10%パラジウム−炭
素(220mg)を加えた。さらに水素化ホウ素ナトリ
ウム(153mg、4.04mmol)の蒸留水(3m
l)溶液を0℃下で滴下した後、反応混合物を室温下で
20分攪拌した。反応溶液をセライトにて濾過した後、
酢酸エチル(500ml)を加えた。有機層を蒸留水
(10ml)にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後、濾過、濃縮し褐色粗結晶(461mg)を得
た。さらなる精製に付すことなく直ちにこのものを次の
反応に用いた。粗結晶の無水塩化メチレン(10ml)
溶液中にエチルジイソプロピルアミン(0.52ml、
2.98mmol)と別途合成した1−メチル−4−ニ
トロ−2−トリクロロアセチルイミダゾール(ONI
mCOCCl)(550mg、2.02mmol)
を、順次0℃下で加えた後、反応混合物を室温下で1時
間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(30→50% E
tOAc(ヘキサン中))にて精製することにより、化
合物(3)(400mg、52% for 2 steps)を得
た。
【0051】H NMR(CDCl) δ 1.33(t, J=7.0Hz, 3H), 3.71(s, 3H), 4.21(s, 3H),4.2
5(q, J=7.0Hz, 2H), 6.16 (d, J=16.0Hz, 1H),6.62(d,
J=l.5Hz, 1H), 7.32(d, J=l.5Hz, 1H),7.55(d, J=16.0H
z, 1H), 7.82(s, 1H), 8.97(brs, 1H).13 C NMR(CDCl) δ 14.3, 34.4, 37.1, 60.3, 102.5, 114.2, 117.9, 122.
1, 124.4,127.6, 131.4, 137.2, 145.3, 154.4, 167.4. MS(FAB+) 347[M+].
【0052】(3) 化合物(4a)の製造 化合物(3)(250mg、0.72mmol)の無水
メタノール−酢酸エチル(1:1、10ml)混合溶液
中に10%パラジウム−炭素(120mg)を加えた。
さらに水素化ホウ素ナトリウム(54.5mg、1.4
4mmol)の蒸留水(0.5ml)溶液を0℃下で滴
下した後、反応混合物を室温下で20分攪拌した。反応
溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOA
c)にて濾過した後、溶媒を留去して褐色粗結晶(14
1mg)を得た。さらなる精製に付すことなく直ちにこ
のものを次の反応に用いた。粗結晶の無水塩化メチレン
(2ml)溶液中にエチルジイソプロピルアミン(0.
25ml、1.33mmol)とアジポイル−ジクロラ
イド(adipoyl chloride)(32μl、0.22mmo
l)を、順次0℃で加えた後、反応混合物を室温下で1
4時間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た黄色残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0→3%
MeOH in CHCl)にて精製することにより化
合物(4a)(96.2mg、36% for 2 steps)
を得た。
【0053】H NMR(CDCl) δ 1.32(t, J=6.5Hz, 6H), 1.81(s, 4H), 2.42(s, 4H), 3.
67(s, 6H),4.04(s, 6H), 4.24(q, J=6.5Hz, 4H), 6.10
(d, J=15.5Hz, 2H),6.51(s, 2H), 7.34(s, 2H), 7.41
(s, 2H), 7.53(d, J=15.5Hz, 2H),8.04(brs, 2H), 8.80
(brs, 2H).13 C NMR(5%CDOD in CDCl) δ 14.1, 24.8, 34.1, 34.5, 34.6, 60.3, 102.3, 112.9,
114.3,118.0, 122.8, 127.1, 131.8, 133.7, 135.8, 15
5.8, 168.0, 171.0. MS(ESI+) 744.6[M].
【0054】(4) 化合物(5a)の製造 4a(76.2mg、0.10mmol)の蒸留水
(0.6ml)懸濁液中にDBU:1,8-diazabicyclo
[5.4.0]undec-7-ene(0.6ml、4.01mmol)
を加えた反応溶液を室温下で15時間攪拌した。反応の
終結をHPLC(0→100% 50mmolぎ酸アン
ムニウム水溶液−アセトニトリル, 20min、254
nm)で確認した後、反応溶液の溶媒を留去して得た褐
色残留物をジエチルエーテル(10ml)、酢酸エチル
(10ml)を用いて結晶化させた。得られたDBU塩
化合物を1%希塩酸を用いて脱塩した後、生じた沈殿物
を桐山ロートを用いて集め減圧下乾燥することにより5
a(40.0mg、57%)を得た。
【0055】H NMR(DMSO-d) δ 1.58(s, 4H), 2.32(s, 4H), 3.68(s, 6H), 3.94(s, 6
H),6.03(d, J=15.5Hz, 2H), 6.80(s, 2H), 7.41(s, 2
H), 7.43(s, 2H),7.46(d, J=15.5Hz, 2H), 9.89(brs, 2
H), 10.24(brs, 2H). MS(ESI+) 688.5[M+].
【0056】(5)化合物(6a)の製造 5a(30.0mg、43,6μmol)の無水ジメチ
ルホルムアミド(1ml)溶液中に1,1’−カルボニ
ルジイミダゾール(1,1'-carbonyldiimidazole)(CD
I)(42mg、261μmol)を加えた反応溶液
を、室温下で15時間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去
して得た黄色残留物をジエチルエーテル(10ml)を
用いて結晶化を行い化合物(6a)(35.7mg、1
00%)を得た。
【0057】H NMR(DMSO-d) δ 1.59(s, 4H), 2.34(s, 4H), 3.78(s, 6H), 3.96(s, 6
H),7.11(s, 2H), 7.16(d, J=14.5Hz, 2H), 7.32(s, 2
H),7.45(s, 2H), 7.49(s, 2H), 7.87(d, J=14.5Hz, 2
H),7.90(s, 2H), 8.68(s, 2H), 10.07(brs, 2H), 10.23
(brs, 2H).
【0058】(6) 化合物(7a)の製造 水素化ナトリウム(2.6mg、64.4μmol、6
0% oil suspension)の無水ジメチルホルムアミド
(0.2ml)溶液中に、別途合成したDU86のセグ
メントA(12.5mg、48.3μmol)の無水ジ
メチルホルムアミド(0.2ml)溶液を0℃下で加え
た後、化合物(6a)(13.6mg、17.2μmo
l)の無水ジメチルホルムアミド(0.2ml)溶液を
加えた反応溶液を0℃下で4時間攪拌した。反応溶液中
に10mMリン酸ナトリウム(2ml)緩衝溶液を0℃
下で加えた後、減圧下溶媒を留去し黄色残留物を得た。
粗結晶を桐山ロート上で蒸留水(10ml)、メタノー
ル(10ml)、ジエチルエーテル(10ml)にて順
次洗浄し、減圧下乾燥することによって標記の化合物
(7a)(12.2mg、61%)を得た。
【0059】H NMR(DMSO-d) δ 1.29(m, 2H), 1.58(s, 4H), 2.09(m, 2H), 2.33(s, 4
H),2.47(s, 6H), 3.45(m, 2H), 3.72(s, 6H), 3.73(s,
6H),3.95(s, 6H), 4.18(m, 2H), 4.28(m, 2H),6.57(d,
J=14.5Hz, 2H), 6.83(brs, 2H), 6.99(s, 2H),7.41(s,
2H), 7.44(s, 2H), 7.58(d, J=14.5Hz, 2H),9.98(s, 2
H), 10.23 (s, 2H), 12.36(brs, 2H). MS(ESI+) 1168.6[M].
【0060】実施例2 化合物(7b)の製造 (1) 化合物(4b)の製造 実施例1の(2)で製造した化合物(3)(420m
g、1.21mmol)の無水メタノール−酢酸エチル
(1:1、30ml)混合溶液中に10%パラジウム−
炭素(200mg)を加えた。さらに水素化ホウ素ナト
リウム(106mg、2.80mmol)の蒸留水(1
ml)溶液を0℃下で滴下した後、反応混合物を室温下
で20分攪拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(EtOAc)にて濾過した後、溶媒を留
去して褐色粗結晶(327mg)を得た。さらなる精製
に付すことなく直ちにこのものを次の反応に用いた。粗
結晶の無水塩化メチレン(10ml)溶液中にエチルジ
イソプロピルアミン(0.6ml、3.63mmol)
とテレフタル酸ジクロライド(terephtaloylchloride)
(122mg、0.61mmol)を、順次0℃下で加
えた後、反応混合物を室温下で2時間攪拌した。反応溶
液の溶媒を留去して得た黄色残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(0→3% MeOH in CHCl
)にて精製することにより化合物(4b)(223m
g、48% for 2 steps)を得た。
【0061】H NMR(CDCl) δ 1.33(t, J=7.5Hz, 6H), 3.71(s, 6H), 4.12(s, 6H),4.2
5(q, J=7.5Hz, 4H), 6.13(d, J=16.0Hz, 2H),6.55(s, 2
H), 7.38(s, 2H), 7.56(d, J=16.0Hz, 2H),7.61(s, 2
H), 8.02(s, 4H), 8.38(brs, 2H), 8.82(brs, 2H).
【0062】(2) 化合物(5b)の製造 化合物(4b)(30.0mg、0.04mmol)の
蒸留水(0.2ml)懸濁液中に1,8−ジアザビシク
ロ[5,4,0]ウンデセン−7(1,8-dazabicyclo[5.
4.0]undec-7-ene)(DBU)(0.2ml、1.34
mmol)を加えた反応溶液を室温下で12時間攪拌し
た。反応の終結をHPLC(0→100% 50mmo
l ぎ酸アンモニウム水溶液−アセトニトリル, 20m
in、254nm)で確認した後、反応溶液の溶媒を留
去して得た褐色残留物をジエチルエーテル(10m
l)、酢酸エチル(10ml)を用いて結晶化させた。
得られたDBU塩化合物を1%希塩酸を用いて脱塩した
後、生じた沈殿物を桐山ロートを用いて集め減圧下乾燥
することにより化合物(5b)(21.5mg、85
%)を得た。
【0063】H NMR(DMSO-d) δ 3.68(s, 6H), 4.00(s, 6H), 6.04(d, J=16.0Hz, 2H),
6.81(s, 2H),7.43(s, 2H), 7.46(d, J=16.0Hz, 2H), 7.
66(s, 2H), 8.10(s, 4H),9.95(s, 2H), 10.95(s, 2H).
【0064】(3) 化合物(6b)の製造 化合物(5b)(54.5mg、79.9μmol)の
無水ジメチルホルムアミド(3ml)溶液中に、CDI
(76mg、231μmol)を加えた反応溶液を室温
下で15時間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た
黄色残留物をジエチルエーテル(10ml)を用いて結
晶化を行い化合物(6b)(63.0mg、97%)を
得た。 H NMR(DMSO-d) δ 3.79(s, 6H), 4.02(s, 6H), 7.10(s, 2H), 7.17(d, J=1
5.0Hz, 2H),7.32(s, 2H), 7.50(s, 2H), 7.68(s, 2H),
7.87(d, J=15.0Hz, 2H),7.90(s, 2H), 8.11(s, 4H), 8.
67(s, 2H), 10.15(s, 2H),10.96(s, 2H).
【0065】(4) 化合物(7b)の製造 水素化ナトリウム(4.5mg、112.5μmol、
60% oil suspension)の無水ジメチルホルムアミド
(0.1ml)溶液中に、別途合成したDU86のセグ
メントA(21.0mg、81.3μmol)の無水ジ
メチルホルムアミド(0.1ml)溶液を0℃下で加え
た後、化合物(6b)(21.0mg、24.9μmo
l)の無水ジメチルホルムアミド(0.8ml)溶液を
加えた反応溶液を0℃下で18時間攪拌した。反応溶液
中に10mMリン酸ナトリウム(2ml)緩衝溶液を0
℃下で加えた後、減圧下溶媒を留去し黄色残留物を得
た。粗結晶を桐山ロート上で蒸留水(10ml)、メタ
ノール(10ml)、ジエチルエーテル(10ml)に
て順次洗浄し、減圧下乾燥することによって標記の化合
物(7b)(24.5mg、83%)を得た。
【0066】H NMR(DMSO-d) δ 1.30(m, 2H), 2.09(m, 2H), 2.47(s, 6H), 3.46(m, 2
H),3.74(s, 12H), 4.02(s, 6H), 4.20(m, 2H), 4.29(m,
2H),6.60(d, J=15.0Hz, 2H), 6.83(brs, 2H), 7.01(s,
2H),7.43(s, 2H), 7.58(d, J=15.0Hz, 2H), 7.68(s, 2
H),8.12(s, 4H), 10.05(s, 2H), 10.96(s, 2H), 12.36
(brs, 2H). MS(ESI+) 1188.9[M].
【0067】実施例3 化合物(7c)の製造 (1) 化合物(4c)の製造 実施例1の(2)で製造した化合物(3)(200m
g、0.58mmol)の無水メタノール−酢酸エチル
(1:1、20ml)混合溶液中に10%パラジウム−
炭素(100mg)を加えた。さらに水素化ホウ素ナト
リウム(44mg、1.15mmol)の蒸留水(0.
5ml)溶液を0℃下で滴下した後、反応混合物を室温
下で20分攪拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(EtOAc)にて濾過した後、溶媒を
留去して褐色粗結晶(93mg)を得た。さらなる精製
に付すことなく直ちにこのものを次の反応に用いた。粗
結晶の無水塩化メチレン(2ml)溶液中にエチルジイ
ソプロピルアミン(0.15ml、0.88mmol)
とフマル酸ジクロライド(fumaryl chloride)(16μ
l、0.15mmol)を順次0℃下で加えた後、反応
混合物を室温下で12時間攪拌した。反応溶液の溶媒を
留去して得た黄色残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(0→3% MeOH in CHCl)にて精
製することにより化合物(4c)(50.1mg、41
% for 2 steps)を得た。
【0068】H NMR(DMSO-d) δ 1.25(t, J=7.0Hz, 6H), 3.70(s, 6H), 3.98(s, 6H),4.1
6(q, J=7.0Hz, 4H), 6.11(d, J=16.0Hz, 2H), 6.85(s,
2H),7.26(s, 2H), 7.45(s, 2H), 7.52(d, J=16.0Hz, 2
H),7.61(s, 2H), 9.97(s, 2H), 10.90(s, 2H).
【0069】(2) 化合物(5c)の製造 化合物(4c)(40.1mg、0.06mmol)の
蒸留水(0.3ml)懸濁液中にDBU(0.3ml、
2.00mmol)を加えた反応溶液を室温下で17時
間攪拌した。反応の終結をHPLC(0→100% 5
0mmolぎ酸アンモニウム水溶液−アセトニトリル,
20min、254nm)で確認した後、反応溶液の
溶媒を留去して得た褐色残留物をジエチルエーテル(1
0ml)、酢酸エチル(10ml)を用いて結晶化させ
た。得られたDBU塩化合物を1%希塩酸を用いて脱塩
した後、生じた沈殿物を桐山ロートを用いて集め減圧下
乾燥することにより化合物(5c)(22.5mg、6
1%)を得た。
【0070】H NMR(DMSO-d) δ 3.69(s, 6H), 3.98(s, 6H), 6.04(d, J=16.0Hz, 2H),6.
83(s, 2H), 7.26(s, 2H), 7.43(s, 2H), 7.47(d, J=16.
0 Hz, 2H),7.60(s, 2H), 9.97(s, 2H), 10.90(s, 2H).
【0071】(3) 化合物(6c)の製造 化合物(5c)(17.5mg、26.5μmol)の
無水ジメチルホルムアミド(1ml)溶液中にCDI
(30mg、185μmol)を加えた反応溶液を室温
下で15時間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た
黄色残留物をジエチルエーテル(10ml)を用いて結
晶化を行い化合物(6c)(18.5mg、92%)を
得た。 H NMR(DMSO-d) δ 3.78(s, 6H), 4.00(s, 6H), 7.11(s, 2H),7.17(d, J=1
5.0Hz, 2H), 7.28(s, 2H), 7.34(s, 2H),7.52(s, 2H),
7.63(s, 2H), 7.89(d, J=15.0Hz, 2H),7.91(s, 2H), 8.
68(s, 2H), 10.17(s, 2H), 10.89(s, 2H).
【0072】(4) 化合物(7c)の製造 水素化ナトリウム(2.8mg、71.2μmol、6
0% oil suspension)の無水ジメチルホルムアミド
(0.1ml)溶液中に、別途合成したDU86のセグ
メントA(13.8mg、53.4μmol)の無水ジ
メチルホルムアミド(0.1ml)溶液を0℃下で加え
た後、化合物(6c)(13.5mg、17.8μmo
l)の無水ジメチルホルムアミド(0.7ml)溶液を
加えた反応溶液を0℃下で12時間攪拌した。反応溶液
中に10mMリン酸ナトリウム(2ml)緩衝溶液を0
℃下で加えた後、減圧下溶媒を留去し黄色残留物を得
た。粗結晶を桐山ロート上で蒸留水(10ml)、メタ
ノール(10ml)、ジエチルエーテル(10ml)に
て順次洗浄し、減圧下乾燥することによって標記の化合
物(7c)(9.6mg、47%)を得た。
【0073】H NMR(DMSO-d) δ 1.30(m, 2H), 2.08(m, 2H), 2.47(s, 6H), 3.47(m, 2
H),3.73(s, 6H), 3.74(s, 6H), 3.99(s, 6H), 4.20(m,
2H),4.29(m, 2H), 6.59(d, J=15.0Hz, 2H), 6.79(brs,
2H),7.01(s, 2H), 7.28(s, 2H), 7.43(s, 2H),7.58(d,
J=15.0Hz, 2H), 7.61(s, 2H), 10.07(s, 2H),10.89(s,
2H), 12.36(brs, 2H). MS(ESI+) 1138.5[M].
【0074】実施例4 化合物(7d)の製造 (1) 化合物(4d)の製造 実施例1の(2)で製造した化合物(3)(200m
g、0.58mmol)の無水メタノール−酢酸エチル
(1:1、20ml)混合溶液中に10%パラジウム−
炭素(100mg)を加えた。さらに水素化ホウ素ナト
リウム(44mg、1.15mmol)の蒸留水(0.
5ml)溶液を0℃下で滴下した後、反応混合物を室温
下で20分攪拌した。反応溶液をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(EtOAc)にて濾過した後、溶媒を
留去して褐色粗結晶(63mg)を得た。さらなる精製
に付すことなく直ちにこのものを次の反応に用いた。粗
結晶の無水塩化メチレン(2ml)溶液中にCDI(1
6mg、0.10mmol)を0℃下で加えた後、反応
混合物を室温下で12時間攪拌した。反応溶液の溶媒を
留去して得た黄色残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(0→3% MeOH in CHCl)にて精
製することにより化合物(4d)(51.3mg、45
% for 2 steps)を得た。
【0075】H NMR(DMSO-d) δ 1.24(t, J=7.0Hz, 6H), 3.70(s, 6H), 3.96(s, 6H),4.1
5(q, J=7.0Hz, 4H), 6.08(d, J=16.0Hz, 2H), 6.87(s,
2H),7.26(s, 2H), 7.45(s, 2H), 7.51(d, J=16.0Hz, 2
H),8.31(brs, 2H), 10.10(s, 2H).
【0076】(2) 化合物(5d)の製造 4d(41.3mg、0.06mmol)の蒸留水
(0.3ml)懸濁液中にDBU(0.3ml、2.0
0mmol)を加えた反応溶液を室温下で17時間攪拌
した。反応の終結をHPLC(0→100% 50mm
olぎ酸アンモニウム水溶液−アセトニトリル, 20m
in、254nm)で確認した後、反応溶液の溶媒を留
去して得た褐色残留物をジエチルエーテル(10m
l)、酢酸エチル(10ml)を用いて結晶化させた。
得られたDBU塩化合物を1%希塩酸を用いて脱塩した
後、生じた沈殿物を桐山ロートを用いて集め減圧下乾燥
することにより化合物(5d)(27.4mg、73
%)を得た。 H NMR(DMSO-d) δ 3.68(s, 6H), 3.96(s, 6H), 6.01(d, J=16.0Hz, 2H),6.
84(s, 2H), 7.26(s, 2H), 7.42(s, 2H), 7.47(d, J=16.
0Hz, 2H),8.84(brs, 2H), 10.08(s, 2H).
【0077】(3) 化合物(6d)の製造 化合物(5d)(22.4mg、37.1μmol)の
無水ジメチルホルムアミド(1ml)溶液中にCDI
(30mg、185μmol)を加えた反応溶液を室温
下で15時間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た
黄色残留物をジエチルエーテル(10ml)を用いて結
晶化を行い化合物(6d)(25.2mg、96%)を
得た。 H NMR(DMSO-d) δ 3.79(s, 6H), 3.98(s, 6H), 7.10(s, 2H),7.15(d, J=1
5.0Hz, 2H), 7.28(s, 2H), 7.34(s, 2H),7.50(s, 2H),
7.87(d, J=15.0Hz, 2H), 7.90(s, 2H),8.67(s, 2H), 8.
89(brs, 2H), 10.25(s, 2H).
【0078】(4) 化合物(7d)の製造 水素化ナトリウム(4.6mg、114.4μmol、
60% oil suspension)の無水ジメチルホルムアミド
(0.1ml)溶液中に、別途合成したDU86のセグ
メントA(22.1mg、85.8μmol)の無水ジ
メチルホルムアミド(0.1ml)溶液を0℃下で加え
た後、化合物(6d)(20.2mg、28.6μmo
l)の無水ジメチルホルムアミド(0.1ml)溶液を
加えた反応溶液を0℃下で12時間攪拌した。反応溶液
中に10mMリン酸ナトリウム(2ml)緩衝溶液を0
℃下で加えた後、減圧下溶媒を留去し黄色残留物を得
た。粗結晶を桐山ロート上で蒸留水(10ml)、メタ
ノール(10ml)、ジエチルエーテル(10ml)に
て順次洗浄し、減圧下乾燥することによって標記の化合
物(7d)(5.5mg、18%)を得た。
【0079】H NMR(DMSO-d) δ 1.29(m, 2H), 2.09(m, 2H), 2.47(s, 6H), 3.44(m, 2
H),3.72(s, 6H), 3.73(s, 6H), 3.97(s, 6H), 4.18(m,
2H),4.27(m, 2H), 6.56(d, J=14.5Hz, 2H), 6.84(brs,
2H),7.01(s, 2H), 7.26(s, 2H), 7.42(s, 2H),7.57(d,
J=14.5Hz, 2H), 8.82(brs, 2H), 10.16(s, 2H),12.35(b
rs, 2H). MS(ESI+) 1084.5[M].
【0080】実施例5 ImImPy(化合物(1
1))の製造 (1) ONPyLCONHCHCHCHNM
(化合物(8))の製造 ONPyCOCCl(500mg、1.84mmo
l)にジメチルアミノプロピルアミン(1ml、8.3
3mmol)を加えた後、反応混合物を室温下で12時
間攪拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た黄色残留物
をジエチルエーテル(3ml)を用いて結晶化を行い化
合物(8)(460mg、97%)を得た。 H NMR(CDCl) δ 1.75(t, J=6.0Hz, 2H), 2.34(s, 6H), 2.54(t, J=6.0H
z, 2H),3.49(q, J=6.0Hz, 2H), 4.00(s, 3H), 6.94(s,
1H),7.52(s, 1H), 8.68(brs, 1H).
【0081】(2) ONImPyLCONHCH
CHCHNMe(化合物(9))の製造 化合物(8)(460mg、1.81mmol)の無水
メタノール(3ml)溶液中に10%パラジウム−炭素
(120mg)を加えた後、反応混合物を水素圧下、室
温で2時間攪拌した。反応溶液をセライト(MeOH)
にて濾過した後、溶媒を留去して黄色粗結晶(413m
g)を得た。さらなる精製に付すことなく直ちにこのも
のを次の反応に用いた。粗結晶の無水塩化メチレン(8
ml)溶液中に、エチルジイソプロピルアミン(0.5
ml、2.87mmol)と、別途合成したONIm
COCCl(493mg、1.81mmol)を順次
0℃下で加えた後、反応混合物を室温下で15時間攪拌
した。反応溶液の溶媒を留去して得た残留物中に、蒸留
水(30ml)を加えて生じる黄色沈殿物を桐山ロート
に用いて濾取した。蒸留水(30ml)、ジエチルエー
テル(5ml)にて順次洗浄し、減圧下乾燥することに
よって化合物(9)(587mg、86% for 2 step
s)を得た。 H NMR(DMSO-d) δ 1.61(t, J=7.0Hz, 2H), 2.14(s, 6H), 2.24(t, J=7.0H
z, 2H),3.19(q, J=7.0Hz, 2H), 3.81(s, 3H), 4.04(s,
3H), 6.97(s, 1H),7.27(s, 1H), 8.14(brs, 1H), 8.61
(s, 1H), 10.80(brs, 1H).
【0082】(3) ONImImPyLCONHC
CHCHNMe(化合物(10))の製造 化合物(9)(100mg、0.27mmol)の無水
メタノール(3ml)溶液中に10%パラジウム−炭素
(50mg)を加えた後、反応混合物を水素圧下、室温
で4時間攪拌した。反応溶液をセライト(MeOH)に
て濾過した後、溶媒を留去して黄色粗結晶(65.3m
g)を得た。さらなる精製に付すことなく直ちにこのも
のを次の反応に用いた。粗結晶の無水塩化メチレン(2
ml)溶液中に、エチルジイソプロピルアミン(0.1
ml、0.57mmol)と、別途合成したONIm
COCCl(72.2mg、0.27mmol)を順
次0℃下で加えた後、反応混合物を室温下で15時間攪
拌した。反応溶液の溶媒を留去して得た残留物中に、蒸
留水(10ml)を加えて生じる黄色沈殿物を桐山ロー
トを用いて濾取した。蒸留水(10ml)、ジエチルエ
ーテル(2ml)にて順次洗浄し、減圧下乾燥すること
によって化合物(10)(58.2mg、44% for
2 steps)を得た。 H NMR(DMSO-d) δ 1.61(t, J=7.0Hz, 2H), 2.15(s, 6H), 2.25(t, J=7.0H
z, 2H),3.19(q, J=7.0Hz, 2H), 3.80(s, 3H), 4.04(s,
3H),4.06(s, 3H), 6.91(s, 1H), 7.23(s, 1H), 7.58(s,
1H),8.13(brs, 1H), 8.65(s, 1H), 10.29(s, 1H).
【0083】(4) AcHNImImPyLCONH
CHCHCHNMe(化合物(11))の製造 化合物(10)(48.2mg、96.4μmol)の
無水メタノール−酢酸エチル(2:1、6ml)混合溶
液中に10%パラジウム−炭素(40mg)を加えた
後、水素化ホウ素ナトリウム(8mg、0.21mmo
l)の蒸留水(0.4ml)溶液を0℃下で滴下し、反
応混合物を室温下で20分攪拌した。反応溶液をセライ
ト(MeOH)にて濾過した後、溶媒を留去して黄色粗
結晶(38mg)を得た。さらなる精製に付すことなく
直ちにこのものを次の反応に用いた。粗結晶にエチルジ
イソプロピルアミン(0.1ml、0.57mmol)
と無水酢酸(0.1ml、1.05mmol)を加えた
後、反応混合物を室温下で4時間攪拌した。反応溶液の
溶媒を留去して得た残留物中に、クロロホルム(1m
l)を加えて生じる不溶物を濾過により除いた。溶媒を
留去して得た粗結晶にジエチルエーテル(2ml)を加
えて洗浄し、減圧下乾燥することによって標記の化合物
(11)(23.2mg、47% for 2 steps)を得
た。 H NMR(DMSO-d) δ 1.61(m, 2H), 2.04(s, 3H), 2.14(s, 6H), 2.25(m, 2
H),3.19(m, 2H), 3.81(s, 3H), 3.98(s, 3H), 4.00(s,
3H),6.92(s, 1H), 7.23(s, 1H), 7.51(s, 1H), 7.56(s,
1H),8.12(brs, 1H), 9.34(s, 1H), 10.27(s, 1H), 10.
30(s, 1H).
【0084】実施例6 ポリアクリルアミドゲル電気泳
動を用いた解析 全量10μlのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0)5mM中に5’末端がテキサスレッドでラベルされ
たDNAフラグメント3μMとその相補的DNAオリゴ
マー6μM、DMF20%(v/v)と先に表記した濃
度の薬剤を含む標準反応溶液を微量遠心分離管(Eppend
orf)に入れて37℃下で一晩静置した。Milli-Q精製
した蒸留水110μlを加えて希釈した後、そこから1
μlを取り出した。その溶液(1μl)から遠心減圧下
得られたDNAをローディング色素(フューシンレッド
のDMF溶液)8μlに溶解させた。その2μlについ
て、HITACHI 5500-S DNA sequencer systemを用いた1
5%ディネーチャーポリアクリルアミドゲルでの電気泳
動を行った。
【0085】実施例7 インターストランドクロスリン
ク体の構造確認試験 全量10μlのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0)5mM中に5’末端がテキサスレッドでラベルされ
たDNAフラグメント3μMとその相補的DNAオリゴ
マー6μM、DMF20%(v/v)と先に表記した濃
度の薬剤を含む標準反応溶液を微量遠心分離管(Eppend
orf)に入れて37℃下で一晩静置した。 反応溶液よ
り1μl取り出し、そこにMilli-Qを11μl加えて希
釈した。その希釈溶液から1μl取り出しレーン2、レ
ーン7に用いた。希釈溶液(11μl)を90℃で20
分間振動した後、ピペリジン(1μl)を加えさらに9
0℃で20分間振動した。その溶液を遠心減圧後、さら
に一晩凍結乾燥を行った。そこに50mMカコジル酸ナ
トリウム緩衝液(pH7.0)1μlとMilli-Qを10
μl加えて希釈した。その希釈溶液から1μl取り出し
レーン3、レーン8に用いた。溶液(10μl)中にA
p(1μl)を加え37℃で2時間振動した後、1.1
μl取り出しレーン4、レーン9に用いた。それぞれ取
り出した反応溶液から遠心減圧下得られたDNAをロー
ディング色素(フューシンレッドのDMF溶液)8μl
に溶解させ、その2μlについて、HITACHI 5500-S DNA
sequencer systemを用いた15%ディネーチャーポリ
アクリルアミドゲルでの電気泳動を行った。
【0086】実施例8 インターストランドクロスリン
ク体の塩基配列特異性試験 全量10μlのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0)5mM中に5’末端がテキサスレッドでラベルされ
たDNAフラグメント3μMと各種DNAオリゴマー6
μM、DMF20%(v/v)と先に表記した濃度の薬
剤を含む標準反応溶液を微量遠心分離管(Eppendorf)
に入れて37℃下で一晩静置した。Milli-Q精製した蒸
留水110μlを加えて希釈した後、そこから1μlを
取り出した。その溶液(1μl)から遠心減圧下得られ
たDNAをローディング色素(フューシンレッドのDM
F溶液)8μlに溶解させた。その2μlについて、HI
TACHI 5500-S DNA sequencer systemを用いた15%デ
ィネーチャーポリアクリルアミドゲルでの電気泳動を行
った。
【0087】実施例9 インターストランドクロスリン
ク反応の最適条件試験 全量10μlのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0)5mM中に各種の5’末端がテキサスレッドでラベ
ルされたDNAフラグメント3μMとそれぞれに対応し
た相補的DNAオリゴマー6μM、DMF20%(v/
v)と先に表記した濃度の薬剤を含む標準反応溶液を微
量遠心分離管(Eppendorf)に入れて37℃下で一晩静
置した。Milli-Q精製した蒸留水110μlを加えて希
釈した後、そこから1μlを取り出した。その溶液(1
μl)から遠心減圧下得られたDNAをローディング色
素(フューシンレッドのDMF溶液)8μlに溶解させ
た。その2μlについて、HITACHI 5500-S DNA sequenc
er systemを用いた15%ディネーチャーポリアクリル
アミドゲルでの電気泳動を行った。
【0088】実施例10 試薬濃度と等量比の反応条件
試験 全量10μlのカコジル酸ナトリウム緩衝液(pH7.
0)5mM中に5’末端がテキサスレッドでラベルされ
たDNAフラグメント(TXR−18)3μMと相補的
DNAオリゴマー(ODN−15)6μM、DMF20
%(v/v)と表記した濃度の薬剤を含む標準反応溶液
を微量遠心分離管(Eppendorf)に入れて37℃下で一
晩静置した。 [7a(μM)、ImImPy(μM);50、100
(レーン1);25、50(レーン2);12、25
(レーン3);6、12(レーン4);3、6(レーン
5);25、100(レーン6);25、50(レーン
7);25、25(レーン8);25、12(レーン
9)、25、6(レーン10)] Milli-Q精製した蒸留水110μlを加えて希釈した
後、そこから1μlを取り出した。その溶液(1μl)
から遠心減圧下得られたDNAをローディング色素(フ
ューシンレッドのDMF溶液)8μlに溶解させた。そ
の2μlについて、HITACHI 5500-S DNA sequencer sys
temを用いた15%ディネーチャーポリアクリルアミド
ゲルでの電気泳動を行った。結果を図6に示す。図6の
各レーンにおける7a(μM)とImImPy(μM)
の濃度は前記したとおりである。また、クロスリンキン
グ収率を図7に示す。図7の左側は、ImImPyと7
aが2:1の場合の試料の等量を示し、図7の右側は7
aが25μMの場合のImImPyの等量を示してい
る。
【0089】
【発明の効果】本発明は、DNA上に存在する特定の塩
基配列に対して選択的にインターストランドクロスリン
クすることを可能とする試薬である。このことはヒトゲ
ノム上での重要な遺伝子配列、あるいは遺伝子異常に対
する有用なドラッグとして、はじめての遺伝子レベルで
の創薬を実現する可能性を秘めている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の化合物のインターストランド
クロスリンクをポリアクリルアミドゲル電気泳動を用い
て解析した実験結果を示す、図面に代わる写真である。
【図2】図2は、2組のDNA対を用いて、本発明の化
合物のインターストランドクロスリンク反応を解析した
実験結果を示す、図面に代わる写真である。
【図3】図3は、本発明の化合物(7a)とImImP
yを用いて形成されたインターストランドクロスリンク
体の化学構造を示すものである。
【図4】図4は、種々のトリアミドを併用して本発明の
化合物のインターストランドクロスリンク反応を解析し
た実験結果を示す、図面に代わる写真である。
【図5】図5は、種々の長さのDNAを用いて本発明の
化合物のインターストランドクロスリンク反応を解析し
た実験結果を示す、図面に代わる写真である。
【図6】図6は、本発明の化合物(7a)及びImIm
Pyの種々の濃度におけるクロスリンキング反応の結果
を示す、図面に代わる写真である。
【図7】図7は、本発明の化合物(7a)及びImIm
Pyを用いた場合の種々の条件下におけるクロスリンキ
ング収率をグラフ化したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 ZNA C12N 15/00 E // C07M 7:00 ZNAA (72)発明者 飯田 博一 東京都文京区小石川5−31−5 ビラしん び303 (72)発明者 齋藤 烈 京都府京都市山科区勧修寺柴山1−21 Fターム(参考) 4B024 AA01 CA01 HA11 4C050 AA01 AA08 BB04 CC04 EE02 FF02 FF03 GG03 HH04 4C072 MM01 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 CB03 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 NA14 ZB21 ZB26

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) A−L−B−X−B−L−A (I) (式中、各々のBはDNAの塩基配列を認識できる化学
    構造を示し、各々のAはDNAの塩基の一種に結合し得
    る化学構造を示し、LはA及びBの化学構造を結合させ
    得るリンカーを示し、XはA−L−Bコンポーネントを
    結合させるスペーサーを示す。)で表されるDNAの2
    本鎖をインターストランドクロスリンクすることができ
    る化合物。
  2. 【請求項2】 DNAの塩基配列を認識できる化学構造
    が、置換基を有してもよいピロール及び/又はイミダゾ
    ールから誘導される化学構造である請求項1に記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 DNAの塩基の一種に結合し得る化学構
    造が、シクロプロパン環を有する化学構造である請求項
    1又は2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 A及びBの化学構造を結合させ得るリン
    カーLが、ビニル基を含有する化学構造である請求項1
    〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. 【請求項5】 A−L−Bコンポーネントを結合させる
    スペーサーXが、カルボニル基又は有機ジカルボン酸か
    ら誘導されるアシル基である請求項1〜4のいずれかに
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】 有機ジカルボン酸が、脂肪族飽和若しく
    は不飽和ジカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸である請
    求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)で表される化合物のA−L
    −B−コンポーネントが次式(II) 【化1】 又は次式(III) 【化2】 で表される化合物である請求項1〜6のいずれかに記載
    の化合物。
  8. 【請求項8】 一般式(I)で表される化合物が、次式
    (IV) 【化3】 (式中、Xは、−CO−基、−CO−CH=CH−CO
    −基、−CO−(CH−CO−基、又は、−CO
    −(p−C)−CO−基で表される基を示す。)
    で表される化合物である請求項7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の化合物
    を用いて、2本鎖DNAの特定の塩基配列部分をインタ
    ーストランドクロスリンクする方法。
  10. 【請求項10】 2本鎖DNAのインターストランドク
    ロスリンクを、さらにDNAの塩基配列を認識できる化
    学構造を有する物質の存在下に行う請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 DNAの塩基配列を認識できる化学構
    造を有する物質が、ImImPyで表される物質である
    請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 特定の塩基配列が、TGGC若しくは
    GCCA又はそれらの相補鎖である請求項9〜11のい
    ずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8のいずれかに記載の化合
    物からなる、2本鎖DNAのインターストランドクロス
    リンク剤。
  14. 【請求項14】 請求項1〜8のいずれかに記載の化合
    物及び製薬上許容される担体からなる医薬組成物。
  15. 【請求項15】 癌の治療薬である請求項12に記載の
    医薬組成物。
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