JP2001136974A - 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法 - Google Patents

生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法

Info

Publication number
JP2001136974A
JP2001136974A JP32600799A JP32600799A JP2001136974A JP 2001136974 A JP2001136974 A JP 2001136974A JP 32600799 A JP32600799 A JP 32600799A JP 32600799 A JP32600799 A JP 32600799A JP 2001136974 A JP2001136974 A JP 2001136974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
rna
substance
recognizing
chemical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32600799A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sugiyama
弘 杉山
Retsu Saito
烈 齋藤
Hiroichi Iida
博一 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Corp filed Critical Japan Science and Technology Corp
Priority to JP32600799A priority Critical patent/JP2001136974A/ja
Priority to US09/889,379 priority patent/US6974668B1/en
Priority to EP00974961A priority patent/EP1152061B1/en
Priority to DE60023269T priority patent/DE60023269T2/de
Priority to PCT/JP2000/007992 priority patent/WO2001036677A1/ja
Publication of JP2001136974A publication Critical patent/JP2001136974A/ja
Priority to US10/285,030 priority patent/US7378237B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/5005Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells
    • G01N33/5008Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing or evaluating the effect of chemical or biological compounds, e.g. drugs, cosmetics
    • G01N33/5011Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving human or animal cells for testing or evaluating the effect of chemical or biological compounds, e.g. drugs, cosmetics for testing antineoplastic activity
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、これらの人工の化学種を用い
て細胞などのDNA又はRNAを含有する物質に対する
セグメントA(化学種A)の作用をスクリーニングする
方法を提供するものである。 【解決手段】 本発明は、一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種の1種又は2種以
上を用いて、DNA又はRNAを含有する物質に対する
化学種Aの作用を検出または同定する方法、そのための
キット、及びそれに用いるプレートに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然のDNA又は
RNAの塩基配列を認識することができる非天然型の塩
基を含有する化学構造を有する化学種を用いて、細胞な
どのDNA又はRNAを含有する物質に対する作用を検
出または同定する方法、そのためのキット、及びそれに
もちいるプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトゲノムプロジェクトにより我々の
「生命の設計図」である全遺伝子の塩基配列が数年内に
解明されようとしている。この設計図に傷があったり、
後天的に傷がはいると、病気や老化を引き起こすことが
知られている。ヒトゲノムプロジェクトの進展により癌
を含む多くの疾病はDNAレベルで理解されるようにな
り、診断、予防などを中心とした医学全体が、革命的に
変化するものと考えられる。さらに、これらの疾病のD
NAレベルでの理解に基づいた治療法、すなわち病因遺
伝子やその産物をターゲットとした医薬品の開発への期
待も大きいが、基礎研究を臨床研究に生かしてゆくため
の橋渡し的な研究は、まだ途についたばかりである。現
在、用いられている抗癌剤は、スクリーニングによって
選択された抗生物質が多く、もともと癌細胞を殺すため
に微生物が産生したものではなく、癌の分子生物学的知
見に基づいたものはほとんどない。細胞内の特定遺伝子
の発現を細胞外から自由自在にコントロールすることが
可能になれば、究極の遺伝子レベルでの治療法となると
考えられる。
【0003】本発明者らは、最近抗生物質デュオカルマ
イシンがディスタマイシンなどの他種分子とへテロダイ
マーを形成し協同的にDNAの分子認識を行ない、デュ
オカルマイシン単独の場合とは異なる塩基配列を効率よ
くアルキル化することを発見した(Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 93,14405,1996)。この結果をもとにデュオカル
マイシンのアルキル化部分にDNA認識部位としてピロ
ール−イミダゾールポリアミドを結合させ、任意の塩基
配列でDNAを選択的にアルキル化する分子の合成に成
功し、特許出願をした(特願平10−260710
号)。
【0004】しかし、デュオカルマイシンのアルキル化
部分にDNA認識部位としてピロール−イミダゾールポ
リアミドを結合させだけの化合物ではアルキル化能が十
分なだけではなく、これらの化合物は1本鎖の塩基配列
しか認識できないものであった。そこで、本発明者ら
は、これらの化合物の分子動力学などのコンピュータモ
デリングを用いてこれらの分子とDNAとのアルキル化
を詳細に検討し、デュオカルマイシンの反応性のあるシ
クロプロパン部分(セグメントA)にビニル基などのリ
ンカーを導入することにより、2本鎖DNAを同時にア
ルキル化し切断することを見出した(特願平11−83
591号)。
【0005】これらの天然のDNAやRNAの塩基配列
を認識する人工の化学種は、天然のDNAやRNAの特
定の塩基配列に認識して当該特定の位置においてセグメ
ントAの作用をDNAやRNAに及ぼすものであること
から、天然のDNAやRNAの部分配列に代えてこれら
の人工の化学種を応用することができることを見出され
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの人
工の化学種を用いて細胞などのDNA又はRNAを含有
する物質に対するセグメントA(化学種A)の作用をス
クリーニングする方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種を用いて、DNA
又はRNAを含有する物質に対する化学種Aの作用を検
出または同定する方法に関する。
【0008】より詳細には、本発明は、多数のウェルを
有するプレート中の各ウェルにDNA又はRNAの塩基
配列を認識することができる一般式(I)で表される化
合物を存在させ、当該プレートの各ウェルにDNA又は
RNAを含有する物質を導入し、一般式(I)で表され
る化合物とDNA又はRNAを含有する物質とを充分に
作用させた後、DNA又はRNAを含有する物質の状態
を測定することからなるDNA又はRNAを含有する物
質に対する化学種Aの作用を検出または同定する方法に
関する。
【0009】さらに詳細には、本発明は、前記の方法に
おいて、各ウェルに存在させる一般式(I)で表される
化合物が、DNA又はRNAを含有する物質のDNA又
はRNAの異なる塩基配列を認識することができるもの
であり、各ウェルに導入されるDNA又はRNAを含有
する物質が同じ物質である前記した方法に関する。ま
た、本発明は、前記した方法において、各ウェルに存在
させる一般式(I)で表される化合物が、DNA又はR
NAを含有する物質のDNA又はRNAの特定の1種類
の塩基配列を認識することができるものであり、各ウェ
ルに導入されるDNA又はRNAを含有する物質が異な
る物質である前記した方法に関する。
【0010】また、本発明は、前記た各種の方法を行う
ための、DNA又はRNAを含有する物質に対する化学
種Aの作用を検出または同定用のキットに関する。より
詳細には、本発明は、一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種、及び作用後のD
NA又はRNAを含有する物質の状態を測定する手段の
ための器具又は試薬からなる、DNA又はRNAを含有
する物質に対する化学種Aの作用を検出または同定する
ためのキットに関する。
【0011】さらに、本発明は、複数のウェルを有する
プレート中の各ウェルに、一般式(I)、 B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種が存在してなる複
数のウェルを有するプレートに関し、当該プレートがD
NA又はRNAを含有する物質に対する化学種Aの作用
を検出または同定するためのものであるプレートに関す
る。
【0012】本発明の前記一般式(I)における、DN
Aの塩基配列を認識することができる非天然型の塩基を
含有する化学構造であるBは、置換基を有してもよいピ
ロール及び/又はイミダゾールから誘導される化学構造
が好ましい。ピロールやイミダゾールの置換基として
は、DNAの塩基配列を認識する妨げとならないもので
あれば特に制限はなく、例えば、炭素数1〜10、好ま
しくは1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基、前記した
アルキル基から誘導されるアルコキシ基、水酸基、アミ
ノ基、前記したアルキル基から誘導されるN−アルキル
置換アミノ基、有機カルボン酸から誘導されるN−アシ
ルアミノ基、グアニジノ基、置換グアニジノ基などが挙
げられる。例えば、N−メチルピロール、N−メチルイ
ミダゾール、3−ヒドロキシピロール、N−メチル−3
−ヒドロキシピロールなどが挙げられる。
【0013】これらの天然の塩基配列を認識し得る非天
然型の塩基は、主鎖上又は主鎖に懸垂されていてもよ
い。これらの非天然型の塩基が主鎖上に存在する場合に
は、これらの非天然型の塩基自体が主鎖を形成するため
の官能基を有しており、例えば非天然型の塩基の一端に
カルボキシル基を有し、他端にアミノ基を有し、これら
がポリアミド構造を形成するようにすればよい。主鎖を
形成する構造は、前記ポリアミド構造に限定されるもの
ではなく、ポリエステル構造やポリイミン構造などの重
合体を形成し得るものであってもよい。また、主鎖に懸
垂される場合には、天然のDNAやRNAのように多糖
類の構造に懸垂されていてもよいし、合成の重合体の構
造に懸垂されていてもよい。好ましいDNAの塩基配列
を認識することができる非天然型の塩基を含有する化学
構造であるBとしては、より具体的にはピロール−イミ
ダゾールポリアミド結合が好ましい。ピロールやイミダ
ゾールの長さ(個数)は特に制限はないが、好ましくは
2〜30個、より好ましくは24〜16個、さらに好ま
しくは4〜16個程度である。
【0014】DNAの塩基の一種に結合し得る化学構造
部分であるAとしては、DNAやRNAと相互作用をす
るものであれば種々の化学種を使用することができる。
好ましい化学種A(セグメントA)の構造としては、抗
癌作用を有する化学物質の構造が挙げられる。抗癌作用
を有する化学物質としては、DNAに作用するアルキル
化剤が好ましい。より好ましくは、シクロプロパン環を
有する化学構造が挙げられ、デュオカルマイシンのアル
キル化部分がより好ましい。A及びBの化学構造を結合
させ得るリンカー部分Lとしては、セグメントAとセグ
メントBとを適当な距離で隔てることができ、かつ、ア
ルキル化活性を失活させないものが好ましい。好ましい
具体例としてはビニル基を含有する化学構造が挙げられ
る。
【0015】これらの一般式(I)で表される化合物は
これを単独で使用することもできるが、これらの2種以
上を混合して使用することもできる。2種以上の一般式
(I)であらわされる化合物を混合して使用する場合に
は、種々の混合パターンがあるが、一般的には化学種B
(セグメントB)の異なる化学種を混合するのが好まし
いが、これに限定されるものではない。一般式(I)で
表される本発明の化合物の好ましいものとしては、次式
【0016】
【化3】
【0017】で表される化合物(以下、「PyPyLD
u86」という。)、又は
【0018】
【化4】
【0019】で表される化合物(以下、「ImPyLD
u86」という。)が挙げられる。前記した化合物は、
塩基配列TGACGをはじめとするImPyLDU86
に対応する配列群、又はそれらの相補鎖を認識する。さ
らに、次式のPyPyLDu86を基本構造とする{P
y又はIm}{Py又はIm}LDu86の構造を有す
る一般式(II)、
【0020】
【化5】
【0021】(式中、X及びYはそれぞれ独立して−C
H=又は−N=を示す。)で表される化合物やこれらの
1:1混合物が挙げられる。以下の説明のためにこれら
の化合物又はこれらの混合物に次のように番号を付け
る。XがCHで、YがCHの場合の化合物を、化合物1
とし、XがCHで、YがNの場合の化合物を、化合物2
とし、XがNで、YがCHの場合の化合物を、化合物3
とし、XがNで、YがNの場合の化合物を、化合物4と
し、化合物1と化合物2の1:1の混合物を、化合物5
とし、化合物1と化合物3の1:1の混合物を、化合物
6とし、化合物1と化合物4の1:1の混合物を、化合
物7とし、化合物2と化合物3の1:1の混合物を、化
合物8とし、化合物2と化合物4の1:1の混合物を、
化合物9とし、化合物3と化合物4の1:1の混合物
を、化合物10とする。また、次式のPyPyPyLD
u86を基本構造とする{Py又はIm}{Py又はI
m}{Py又はIm}LDu86の構造を有する一般式
(III)、
【0022】
【化6】
【0023】(式中、X、Y及びZはそれぞれ独立して
−CH=又は−N=を示す。)で表される化合物やこれ
らの1:1混合物が挙げられる。以下の説明のためにこ
れらの化合物又はこれらの混合物に次のように番号を付
ける。XがCHで、YがNで、ZがNの場合の化合物
を、化合物11とし、XがCHで、YがNで、ZがCH
の場合の化合物を、化合物12とし、XがCHで、Yが
CHで、ZがCHの場合の化合物を、化合物13とし、
化合物11と化合物12の1:1の混合物を、化合物1
4とし、化合物11と化合物13の1:1の混合物を、
化合物15とし、化合物12と化合物13の1:1の混
合物を、化合物16とする。これらの化合物1〜16に
ついて後述する試験を行った。
【0024】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、公知の方法に準じて製造することができる。即ち、
Aセグメント及びBセグメントを常法により製造し、こ
れに順次リンカーセグメントLを結合させ、次いで残り
のセグメントを結合させることにより製造することがで
きる。
【0025】例えば、前記のImPyLDu86(7
a)及びPyPyLDu86(7b)の製造例を次の化
学反応式で示す。反応式中の各化合物の下の数字は化合
物の番号を示す。
【0026】
【化7】
【0027】反応式中のa)はベンゾトリアゾール−1
−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェート(BOP)のTHF溶液で
の処理、次いでNaBH処理を示し、b)はTHF中
でのMnO処理を示し、c)はTHF中でのトリエチ
ルホスホノアセテート及びNaH処理を示し、d)は水
−メタノール中での水酸化ナトリウムによる処理を示
し、e)はDMF中での1,1−カルボニルジイミダゾ
ールでの処理を示し、f)はDMF中での水素化ナトリ
ウムを用いたDU86のセグメントAとの処理を示す。
【0028】こうして合成されたPyPyLDu86お
よび、ImPyLDu86のDNAとの反応性を調べ
た。ImPyLDu86によるアルキル化の結果を図1
に示した。この実験に用いたDNA及び使用したImP
yLDu86を図2に示す。
【0029】右側の泳動図は2本鎖DNAの上のストラ
ンドの結果、中央の泳動図は下のストランドの結果であ
る。アルキル化の位置は加熱により切断バンドとしてみ
ることができる。その結果低濃度から主に2本鏡DNA
はサイト1とサイト2で2本鎖の切断されていることが
わかり、アルキル化が2本鎖で同時に起っていることが
判断できる。このような切断を引き起こす化合物はこれ
までに例がなく、まさに人工の制限酵素ということがで
きる。また用いたImPyLDu86の量から70%の
高率で切断が起っていることが判明し、以前に合成した
分子(特願平10−260710号参照)にくらべて非
常に高い効率であることがわかる。
【0030】DNA又はRNAを含有する物質として
は、DNAやRNAそれ自体を使用することもできる
が、生きている細胞を使用するのが好ましい。セグメン
トAとして抗癌剤を用いる場合には癌細胞を使用するこ
とができる。一般式(I)におけるセグメントBにおい
て、非天然型の塩基としてメチルピロール(Py)及び
メチルイミダゾール(Im)を使用する場合には、Py
−ImによりC−G塩基対が、Im−PyによりG−C
塩基対が、Py−PyによりA−TまたはT−A塩基対
が認識されることが知られているから、メチルピロール
(Py)及びメチルイミダゾール(Im)を適宜組み合
わせることにより、目的の塩基配列を認識させることが
できる。即ち、メチルピロール(Py)及びメチルイミ
ダゾール(Im)を、3個(3量体)用いることにより
天然の3塩基の配列を認識することができ、4個(4量
体)用いることにより天然の4塩基の配列を認識するこ
とができる。また、これらのセグメントBの配列有する
化合物の2種以上混合して使用することもできる。
【0031】本発明の方法は、一般式(I)で表される
化合物とDNA又はRNAを含有する物質とを充分に作
用させた後、DNA又はRNAを含有する物質の状態を
測定することにより、DNA又はRNAを含有する物質
に対する化学種Aの作用を検出または同定することがで
きる。一般式(I)で表される化合物とDNA又はRN
Aを含有する物質とを充分に作用させる手段としては、
両者を適当な緩衝液中でインキュベーションするなどの
方法によりおこなうことができる。また、インキュベー
ションの後の、DNA又はRNAを含有する物質の状態
を測定する手段としては、各種の標識化や着色法などの
手段により行うことができる。インキュベーションの後
の、DNA又はRNAを含有する物質の状態に応じて適
宜その手段を選択することができる。DNA又はRNA
を含有する物質として生きている細胞を用い、その生死
によって判定する場合には、細胞を着色する方法が簡便
で好ましい。市販のセルカウンティングキットを、又は
これと着色における吸光度とを併用することにより生存
細胞を定量化することもできる。
【0032】つぎに本発明の具体的な使用例について説
明する。図3は本発明の方法を例示したものである。図
3の左側に升目のように示されているのは、複数のウェ
ルを有するプレートであり、各升目が各ウェルを示して
いる。この例では96穴のプレートが示されている。こ
の各ウェルに本発明の前記一般式(I)で表される化学
種を存在させておく。各ウェルに異なる塩基配列を認識
する本発明の一般式(I)で表される化学種を存在させ
ておく場合についてまず説明する。例えば、4量体で
は、一般式(I)で表される化学種のセグメントBの部
分に、メチルピロール(Py)及びメチルイミダゾール
(Im)からなる非天然型の塩基を用いて、Py−Py
−Py−Py、Py−Py−Py−Im、Py−Py−
Im−Py、Im−Im−Im−PyなどのPyとIm
からなるすべての順列組み合わせの構造(この例では1
6通りになる)を用いて異なる3塩基を認識し得るもの
ができる。一般式(I)のセグメントAの部分にアルキ
ル化剤を結合させて、ビニル基を含むリンカーLで結合
させる。
【0033】そして、このセグメントBの部分が異なる
16種類の化学種を図3の左側にしめされるプレートの
各ウェルに入れる。次いで、各ウェルに癌細胞を入れ、
数時間〜数日間これをインキュベートさせると、癌細胞
の特定の塩基配列部分を認識した本発明の一般式(I)
で表される化学種は癌細胞のDNAと反応してこれをア
ルキル化して癌細胞を殺すことになる。その結果を示し
たのが図3の右側である。図3の右側は、前記のインキ
ュベートが終了した後、各ウェルを着色し、細胞が生き
ている場合は着色剤により着色されて図3では黒く示さ
れているが、細胞が死んで着色剤により着色されない無
い場合には図3では白く示されている。図3の例ではセ
グメントBとして8量体を使用した例であり、3種の非
天然型の塩基の配列において癌細胞が死滅したことが示
されている。各ウェルに存在させた非天然型の塩基の配
列は予め判っているから、この試験によりどの配列の場
合に癌細胞が死滅したかを知ることができる。
【0034】図3の例では、8量体が使用されており、
2の8乗、即ち256通りのセグメントB部分を有する
一般式(I)で表される化学種が各ウェルに存在させら
れており、この例ではこのうち3種類の配列のものが特
異的に癌細胞を死滅させていることがわかる。この3種
の配列はこの例では、PyImPyPyPyImPyP
y、PyImPyPyPyImImPy、及び、ImI
mPyPyPyImPyPy、であることがわかる。
【0035】癌細胞は、その種類や生物に応じて異なっ
ており、本発明の前記に示した方法によれば、測定され
た検体としての癌細胞に特異的に作用する抗癌剤を、短
時間で、簡便に検索することができる。また、癌細胞は
同じ組織の癌細胞であっても時期に応じて変異する場合
があり、このような場合においても変異した癌細胞に特
異的な抗癌剤を本発明の方法により簡便に検索すること
ができる。さらに、本発明の前記方法によれば、癌組織
の周囲の正常細胞に対する抗癌剤の作用をも同様な方法
で調べることができる。したがって、本発明の方法は、
正常細胞には影響を与えず、目的の癌細胞に特異的に作
用する抗癌剤を短時間で、簡便に検索することができる
方法を提供するものである。
【0036】次に前記した化合物1〜16についてその
活性を評価した。ピロール(Py)、イミダゾール(I
m)アミド部が合計2つ或いは3つで構成されている化
合物群を用いて細胞毒性試験を行った。前記の化合物1
〜16の16種類を用い、その効果を細胞の生存率で示
した結果を図4に示す。ヒト癌細胞LCL−wt、HL
C−2、ヒト白血病細胞Jurkat、を用いて一斉ス
クリーニングを行った場合、LCL−wtに対してのみ
化合物14が高い細胞毒性を示し、JurkatとHL
C−2に対しては有用な結果が示されなかった。図4
は、100nMの濃度におけるLCL−wtとJurk
atに対する化合物群1−16の細胞毒性の試験結果を
示したものである。
【0037】このように、本発明の一般式(I)で示さ
れる化合物の2種以上の混合物も特異的な活性を示すこ
とが明らかになり、このような混合物に対する試験方法
の例を図5に示す。図5は8×8の64ウェルのもので
ある。セグメントBの部分が3個の認識部位になる場合
を例示しており、認識コンポーネントとしてピロール系
(Py)とイミダゾール系(Im)を用いた場合には2
の3乗種類、即ち8種類の組み合わせが考えられる。こ
の8種を縦横各々25μlづつ各ウェルに入れる。例え
ば、プレートの1行目と1列目に各々25μlのPy−
Py−Pyを入れ、次いでプレートの2行目と2列目に
各々25μlのPy−Im−Pyを入れ、さらにプレー
トの3行目と3列目に各々25μlのPy−Py−Im
を入れというように、8種の化合物を各々の行及び列に
入れてゆくことにより、プレートの対角線の部分のウェ
ルは1種類の化合物のみとなるが、対角線の部分以外の
ウェルには各々異なる2種類の化合物からなる1:1の
混合物が入れられたことになる。そして、図3に示した
方法と同様にして癌細胞とインキュベーションした後、
これを着色処理した結果が図5に例示されている。
【0038】図5の例では、3行3列目、2行6列目及
び6行2列目、並びに4行8列目及び8行4列目で癌細
胞の死滅が観察されている。これは、この癌細胞に対し
ては3行3列目これは対角線の部分のウェルであるか
ら、即ちPy−Py−Imの配単独で癌細胞を死滅させ
ていることがわかり、2行6列目及び6行2列目、並び
に4行8列目及び8行4列目は各々対角線に対して対象
の位置であり、前者ではPy−Im−PyとIm−Py
−Imの1:1混合物であり、後者はPy−Im−Py
とIm−Im−Imとの1:1混合物である。そしてこ
の例ではこの癌細胞に対してはこれらのセグメントBを
有する化合物又は混合物が特異的に有効であることが示
されている。さらに、この例において重要なことは、一
般式(I)の化合物の癌細胞に対する有効性がこの化合
物を単独で使用する場合には示されないが、他の化合物
と混合して使用した場合に初めてその有効性が示される
場合があることを明らかにしているということである。
このような本発明の試験方法により、一般式(I)で表
される化合物を単独で用いた場合の結果を得ると同時
に、これらの化合物を混合して使用した場合の結果をも
得ることができる。
【0039】以上の例は、癌細胞に特異的な抗癌剤を検
索する方法であるが、特定の塩基配列の位置において有
効性が知られている癌細胞をDNA又はRNAを含有す
る物質として使用し、当該塩基配列に対応した本発明の
一般式(I)のセグメントBの部分を有する化学種を調
製し、そのセグメントAの部分に各種の抗癌剤の候補化
合物を結合させた、セグメントAの部分が異なる複数種
の本発明の一般式(I)で表される化学種を各ウェルに
存在させ、これを前記の癌細胞とインキュベートさせる
ことにより、セグメントAの部分の抗癌剤の候補化合物
の作用を検索することができる。即ち、本発明のひとつ
の実施形態としては、本発明の一般式(I)のセグメン
トAの部分に抗癌剤の候補化合物を結合させることによ
り、癌細胞に対する抗癌作用をスクリーニングする方法
を提供するものである。
【0040】また、本発明は、前記してきた各種の本発
明の方法を行うための、DNA又はRNAを含有する物
質に対する化学種Aの作用を検出または同定用のキット
を提供するものである。 より詳細には、一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種、及び作用後のD
NA又はRNAを含有する物質の状態を測定する手段の
ための器具又は試薬からなるDNA又はRNAを含有す
る物質に対する化学種Aの作用を検出または同定用のキ
ットを提供する。前述したように、本発明の一般式
(I)の化合物はこれを単独で使用してもよいが、この
2種以上を混合して使用できるようにしておいてもよ
い。
【0041】さらに、本発明は、複数のウェルを有する
プレート中の各ウェルに、一般式(I)、 B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
DNAの塩基配列を認識し得る化学種が存在してなる複
数のウェルを有するプレートを提供するものである。よ
り詳細には、本発明のプレートは、DNA又はRNAを
含有する物質に対する化学種Aの作用を検出または同定
するためのプレートである。前記の一般式(I)で表さ
れる化合物は、この1種又は2種以上をプレートの各ウ
ェルに固定化しておくこともできる。また、溶液又はゲ
ル状にしておくこともできる。
【0042】
【実施例】次に、具体的な試験例により本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるもの
ではない。
【0043】実施例1(細胞毒性試験による制癌効果の
評価) 腫瘍細胞として、ヒト癌細胞LCL−wtとHLC−
2、ヒト白血病細胞、Jurkat、ヒト子宮けい癌細
胞HeLa cellを用いた。LCL−wtとJur
katに対してはPRMI 1640(Gibco B
RL)+10%牛胎児血清(JRH BIOCIENC
ES)+100μU/mlペニシリンG−100μU/
mlストレプトマイシン硫酸塩(Gibco BRL)
を培養培地として用いた。HLC−2に対してはMEM
+10%牛胎児血清(JRH BIOCIENCES)
+100μU/mlペニシリンG−100μU/ml
ストレプトマイシン硫酸塩(Gibco BRL)を培
養培地として用いた。ヘラ細胞(HeLa cell)
に対してはRBMI+10%牛胎児血清(JRH BI
OCIENCES)+100μU/mlペニシリンG−
100μU/mlストレプトマイシン硫酸塩(Gibc
o BRL)を培養培地として用いた。それぞれ細胞は
培養し対数増殖期にあるものを分散してスクリーニング
に用いた。スクリーニングは、初期細胞数を約2×10
cells/mlに調整した細胞懸濁液を96ウェル
のマルチプレートに50μl/ウェル分注し、試験化合
物の試験溶液(100μM、培地+0.1%DMSO)
を添加し、37℃、CO濃度5%の条件下、インキュ
ベーターで2日間前培養を行い、その後細胞数をカウン
トした。細胞数は、マイクロプレートリーダー(Micro
Plate Reader)(MPR−A4i、TOSOH)と血球
計算板を用いて計算した。マイクロプレートリーダーを
用いた測定においては、セルカウティングキット8(Ce
ll Counting Kit-8)(DOJINDO)を用い、測定
波長450nm(参照波長600nm)で吸光度を測定
した。生細胞数、死細胞数のカウントはトリパンブルー
を用いた色素排除法により顕微鏡下で行った。マイクロ
プレートリーダーと血球計算板での測定結果を元に生存
率を以下の式により算出した。 生存率=100n/n ここで、nは試料を添加した場合の生細胞数、n
コントロール生細胞数である。
【0044】実施例2(細胞毒性試験) 本文中に記載した化合物1〜16を用いて、本発明のプ
レートによりヒト癌細胞LCL−wt、HLC−2、ヒ
ト白血病細胞Jurkat、を用いて一斉スクリーニン
グを行った。その結果を実施例1と同様に行って、各細
胞の生存率を計算した。結果を図4に示す。図4は試験
化合物の濃度が100nMの場合の結果を示す。この結
果によれば、LCL−wtに対してのみ化合物14が高
い細胞毒性を示すことがわかった。
【0045】実施例3(化合物の合成) 化合物13の合成方法を次に示した。
【0046】
【化8】
【0047】反応及び精製に用いた試薬、溶媒は市販の
ものを用いた。プロトン核磁気共鳴スペクトル(NM
R)は日本電子JNM−A500を使用し、テトラメチ
ルシラン(TMS)を内部標準物質として化学シフトは
δ値(ppm)で示した。シグナルの略号として、s
(singlet)、d(doublet)、t(tr
iplet)、q(quarter)、m(multi
plet)、br(broad)、br s(broa
d singlet)を用いた。試薬、溶媒の略号は以
下のように用いた。ジメチルホルムアミド(DMF)、
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、カルボニ
ルジイミダゾールe(CDI)、4−(ジメチル)アミ
ノピリジン(DMAP)、N−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール(HOBt)、1−[3−(ジメチルアミノ)プ
ロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC
I)、テトラヒドロフラン(THF)。反応は特に示さ
ない限り、アルゴン雰囲気下或いは窒素雰囲気下で行っ
た。
【0048】(1)1−メチル−4−ニトロ−ピロール
−2−アルデヒド(22) 発煙硝酸(1.5ml、37.5mmol)の無水酢酸
(25ml)溶液を−30℃に冷却し、同温下1−メチ
ルピロール−2−カルボキシアルデヒド21(3.27
g、30.0mmol)の無水酢酸(10ml)溶液を
滴下し、同温で5時間攪拌した。その後析出した固体を
ろ取し、ニトロ体22(860mg、19%)を得た。
ろ液の溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシルカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エ
チル(4:1、v/v)溶出部より更に22(650m
g、14%)を得た。 H NMR(CDCl)δ: 4.00(3H,s)、7.40(1
H、d、J=2.0Hz)、7.65(1H、d、J=2.0Hz)、9.61(1H、s); IR(KBr)υ:1678、1535、1508、1
423、1406、1311、1100、864、81
4、770、754cm−1
【0049】(2)Py−L−COEt(23) ホスホノ酢酸トリエチル(0.39ml、2.0mmo
l)のTHF(15ml)溶液に氷冷下60%水素化ナ
トリウム(83mg、2.1mmol)を加え10分間
攪拌した。同温下ニトロ体22(200mg、1.3m
mol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、さらに45
分同温で攪拌した。反応溶液中に水を加えた後、酢酸エ
チルで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、
得られた残留物をシルカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、ヘキサン−酢酸エチル(1:4、v/v)溶出
部よりエステル23(225mg、77%)を得た。 H NMR(CDCl)δ: 1.28(3H、t、J=7.5H
z)、3.75(3H、s)、4.24(2H、q、J=7.5Hz)、6.28(1H、d、J=16.0H
z)、7.09(1H、d、J=2.0Hz)、7.47(1H、d、J=16.0Hz)、7.54(1H、
d、J=2.0Hz);13 C NMR(CDCl)δ: 14.3、35.
4、60.8、106. 1、118.4、125.3、129.8、130.
1、136.7、166.5; IR(KBr)υ:1709、1632、1510、1
427、1412、1373、1315、1282、1
176cm−1
【0050】(3)Py−Py−L−COEt(2
4) エステル23(1.12g、5.0mmol)のメタノ
ール溶液(45ml)に室温下10%パラジウム炭素
(250mg)を加えた。この混合物に1N水素化ホウ
素ナトリウム(8ml)を同温下加え、さらに10分攪
拌した。アセトン(2ml)を加えた後、この懸濁液を
セライトに通して沈殿物を除去した。ろ液の溶媒を減圧
下留去し、得られた残留物に酢酸エチルを加えた。飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧下留去し、得られた残留物を塩化メチレン(4
5ml)に溶解しさらなる反応に用いた。この溶液に1
−メチル−4−ニトロ−2−トリクロロアセチルピロー
ル(2.35g、7.0mmol)とN,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン(1.31ml、7.5mmol)
を順次室温で加え、同温下3時間攪拌した。その後、反
応溶液中に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機
相を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシル
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶
出部よりビスピロール24(483mg、28%)を得
た。 H NMR(CDCl+DMSO−d)δ: 1.
23(3H、t、J=7.0Hz)、3.59(3H、s)、3.94(3H、s)、4.14(2H、q、J
=7.0Hz)、6.01(1H、d、J=15.5Hz)、6.57(1H、d、J=2.0Hz)、7.2
7(1H、br s)、7.45(1H、d、J=15.5Hz)、7.46(1H、d、J=1.5Hz)、
7.50(1H、d、J=2.0Hz)、9.59(1H、br s)
【0051】(4)Py−Py−Py−L−COEt
(26) ビスピロール24(173mg、0.50mmol)の
メタノール−酢酸エチル(10ml−10ml)の懸濁
液に室温下10%パラジウム炭素(50mg)を加え
た。この混合物に1N水素化ホウ素ナトリウム(1.5
ml)を同温下加え、さらに2分攪拌した。この懸濁液
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに通して沈殿物
を除去した。溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をD
MF(10ml)に溶解しさらなる反応に用いた。この
溶液に4−アセトアミノ−1−メチルピロール−2−カ
ルボン酸のHOBtエステル25(Z.-F.Tao, at el.,
J.Am.Chem.Soc., 121, 4961-4967(1999))(209m
g、0.70mmol)とDMAP(85mg、0.7
0mmol)を順次室温で加え、同温下3時間攪拌し
た。その後、溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシ
ルカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。メタノー
ル−酢酸エチル(1:9、v/v)溶出部よりトリスピ
ロール26(120mg、50%)を得た。 H NMR(CDCl)δ: 1.29(3H、t、J=7.0H
z)、2.06(3H、s)、3.59(3H、s)、3.81(3H、s)、3.84(3H、s)、4.2
0(2H、q、J=7.0Hz)、5.99(1H、d、J=15.5Hz)、6.51(1H、s)、6.5
8(1H、s)、6.61(1H、s)、6.94(1H、d、J=2.0Hz)、7.13(1H、s)、
7.32(1H、d、J=2.0Hz)、7.47(1H、d、J=15.5Hz)、7.78(1H、s)、
7.98(1H、s)、8.36(1H、s)
【0052】(5)Py−Py−Py−L−COIm
(27) トリスピロール26(24mg、0.050mmol)
のメタノール−THF(10ml−10ml)の溶液に
室温下1N水酸化ナトリウム水溶液(1.5)を加え室
温で5時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、得られた残
留物に10%酢酸水溶液を加え、生じた沈殿物をろ取
し、加水分解体(13.5mg)を得た。この加水分解
体はさらなる精製を行わずに次の反応に用いた。加水分
解体(12.8mg)のDMF(1.5ml)溶液にC
DI(24.3mg、0.15mmol)を室温で加
え、同温下一晩攪拌した。その後水を加え、生じた沈殿
をろ取してイミダゾールエステル27(13.5mg、
54%)を得た。 H NMR(DMSO−d)δ: 1.96(3H、s)、3.7
7(3H、s)、3.82(3H、s)、3.85(3H、s)、6.85(1H、s)、7.08(1H、
s)、7.09(1H、s)、7.12(1H、d、J=15.0Hz)、7.14(1H、s)、7.22
(1H、s)、7.24(1H、s)、7.47(1H、s)、7.87(1H、d、J=15.0Hz)、
7.90(1H、s)、8.66(1H、s)、9.80(1H、s)、9.89(1H、s)、10.03
(1H、s)
【0053】(6)Py−Py−Py−L−DU86
(11) DU86のA部28(S.Nagamura,at el., J.Med.Che
m., 40, 972-979(1999))(6.2mg、0.024
mmol)のDMF(2ml)溶液に氷冷下60%水素
化ナトリウム(2.0mg、0.050mmol)を加
え、同温で10分攪拌した。その後、同温下イミダゾー
ルエステル27(12.9mg、0.026mmol)
のDMF(1ml)溶液を加え、同温でさらに5時間攪
拌した。リン酸ナトリウムバッファー(pH6.86)
を加えた後、水を加え、塩化メチレンで抽出した。その
後、溶媒を減圧下留去し、得られた残留物をシルカゲル
カラムクロマトグラフィーに付した。メタノール−クロ
ロホルム(1:9、v/v)溶出部よりPy−Py−P
y−L−DU86 11(7.7mg、46%)を得
た。 H NMR(DMSO−d)δ: 1.29-1.31(1H、
m)、1.97(3H、s)、2.07-2.11(1H、m)、2.47(3H、s)、3.72(3H、
s)、3.78(3H、s)、3.82(3H、s)、3.83(3H、s)、4.17-4.22(1H、
m)、4.27-4.32(1H、m)、6.57(1H、d、J=15.0Hz)、6.83-6.85(b
r s)、6.86(1H、s)、6.90(1H、s)、7.06(1H、s)、7.15(1H、s)、
7.24(1H、s)、7.39(1H、s)、7.57(1H、d、J=15.0Hz)、9.80(1H、
s)、9.89(1H、s)、9.94(1H、s)、12.36(1H、s)
【0054】
【発明の効果】本発明は、簡便な方法により特定の細胞
に対して特異的に作用する物質を短時間でかつ高感度
で、しかも安価な手段によりスクリーニングできる方法
及びそのためのキット及びプレートを提供するものであ
る。本発明の方法によれば、患者の細胞、例えば癌細胞
に特異的に作用する薬物を短時間で簡便に知ることがで
き、患者の癌細胞に応じたテイラーメイドの治療薬を創
出することができ、患者に対してより副作用が少なく、
かつ効力の大きな治療薬を提供することができる。ま
た、本発明の方法によれば、DNAやRNAに作用する
物質を簡便に、高感度でかつ安価にスクリーニングする
ことができる。また、DNAやRNAに対する作用が既
知の物質におけるDNAやRNAにおける作用部位を本
発明の方法により簡便に知ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のImPyLDu86とDNA
との反応の結果を示した、図面に代わる写真である。
【図2】図2は、図1の実験に使用したDNAの塩基配
列及びImPyLDu86の化学構造を示したものであ
る。
【図3】図3は、本発明のプレートを用いた癌細胞に特
異的な抗癌剤をスクリーニングする方法を例示したもの
である。
【図4】図4は、本発明の化合物1〜16の100nM
の濃度における癌細胞の生存率を示したものである。
【図5】図5は、本発明のプレートを用いて、本発明の
化合物を単独で使用した場合とこれらを混合して使用し
た場合を同時に試験する方法を例示したものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月17日(1999.12.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 生理活性ピロールイミダゾール誘導
体のスクリーニング方法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA12 AA20 CA01 CA11 GA18 HA12 4B029 AA08 AA23 BB20 CC03 CC11 GA03 4B063 QA01 QQ42 QQ52 QQ57 QR41 QR54 4C050 AA01 AA08 BB04 CC04 EE02 FF02 FF03 GG03 HH04

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
    非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
    との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
    化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
    DNAの塩基配列を認識し得る化学種を用いて、DNA
    又はRNAを含有する物質に対する化学種Aの作用を検
    出または同定する方法。
  2. 【請求項2】 多数のウェルを有するプレート中の各ウ
    ェルにDNA又はRNAの塩基配列を認識することがで
    きる一般式(I)で表される化合物を存在させ、当該プ
    レートの各ウェルにDNA又はRNAを含有する物質を
    導入し、一般式(I)で表される化合物とDNA又はR
    NAを含有する物質とを充分に作用させた後、DNA又
    はRNAを含有する物質の状態を測定することからなる
    DNA又はRNAを含有する物質に対する化学種Aの作
    用を検出または同定する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 各ウェルに存在させる一般式(I)で表
    される化合物が、DNA又はRNAを含有する物質のD
    NA又はRNAの異なる塩基配列を認識することができ
    るものであり、各ウェルに導入されるDNA又はRNA
    を含有する物質が同じ物質である請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 各ウェルに存在させる一般式(I)で表
    される化合物が、DNA又はRNAを含有する物質のD
    NA又はRNAの特定の1種類の塩基配列を認識するこ
    とができるものであり、各ウェルに導入されるDNA又
    はRNAを含有する物質が異なる物質である請求項2に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 ウェルに一般式(I)で表される化合物
    が固定化されている請求項1〜4のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 DNA又はRNAの塩基配列を認識する
    ことができる非天然型の塩基を含有する化学構造が、D
    NA又はRNAを含有する物質の天然のDNA又はRN
    Aの連続する少なくとも2塩基を認識するものである請
    求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 DNAの塩基配列を認識することができ
    る非天然型の塩基を含有する化学構造が、置換基を有し
    てもよいピロール及び/又はイミダゾールから誘導され
    る化学構造である請求項1〜6のいずれかに記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 置換基を有してもよいピロール及び/又
    はイミダゾールから誘導される化学構造が、主鎖上又は
    主鎖に懸垂されている請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 DNAとの相互作用を有する化学構造を
    有するAが、抗癌剤の化学構造である請求項1〜8のい
    ずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 抗癌剤が、アルキル化剤である請求項
    9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 アルキル化剤が、シクロプロパン環を
    有する化学構造である請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 A及びBの化学構造を結合させ得るリ
    ンカーが、ビニル基を含有する化学構造である請求項1
    〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 一般式(I)で表される化合物が次式 【化1】 又は 【化2】 で表される化合物である請求項7〜12のいずれかに記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 DNA又はRNAを含有する物質が、
    細胞である請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 細胞が、癌細胞である請求項14に記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 DNA又はRNAを含有する物質の状
    態を測定する手段が、物質の生死を判定する方法である
    請求項2〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 物質の生死を判定する方法が、物質の
    着色によるものである請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の方
    法を行うための、DNA又はRNAを含有する物質に対
    する化学種Aの作用を検出または同定用のキット。
  19. 【請求項19】 一般式(I) B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
    非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
    との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
    化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
    DNAの塩基配列を認識し得る化学種、及び作用後のD
    NA又はRNAを含有する物質の状態を測定する手段の
    ための器具又は試薬からなる請求項18に記載のキッ
    ト。
  20. 【請求項20】 複数のウェルを有するプレート中の各
    ウェルに、一般式(I)、 B−L−A (I) (式中、BはDNAの塩基配列を認識することができる
    非天然型の塩基を含有する化学構造を示し、AはDNA
    との相互作用を有する化学構造を示し、LはA及びBの
    化学構造を結合させ得るリンカーを示す。)で表される
    DNAの塩基配列を認識し得る化学種が存在してなる複
    数のウェルを有するプレート。
  21. 【請求項21】 DNA又はRNAを含有する物質に対
    する化学種Aの作用を検出または同定するためのプレー
    トである請求項20に記載のプレート。
JP32600799A 1999-11-16 1999-11-16 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法 Pending JP2001136974A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32600799A JP2001136974A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法
US09/889,379 US6974668B1 (en) 1999-11-16 2000-11-13 Development of method for screening physiologically active pyrrole imidazole derivative
EP00974961A EP1152061B1 (en) 1999-11-16 2000-11-13 Method for screening physiologically active pyrrole imidazole derivative
DE60023269T DE60023269T2 (de) 1999-11-16 2000-11-13 Entwicklung eines Screeningverfahrens für ein physiologisch aktives Pyrrol-Imidazol-Derivat
PCT/JP2000/007992 WO2001036677A1 (fr) 1999-11-16 2000-11-13 Mise au point d'un procede de criblage de derives physiologiquement actifs du pyrrole imidazole
US10/285,030 US7378237B2 (en) 1999-11-16 2002-11-01 Development of method for screening physiologically active pyrrole imidazole derivative

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32600799A JP2001136974A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001136974A true JP2001136974A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18183062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32600799A Pending JP2001136974A (ja) 1999-11-16 1999-11-16 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法

Country Status (5)

Country Link
US (2) US6974668B1 (ja)
EP (1) EP1152061B1 (ja)
JP (1) JP2001136974A (ja)
DE (1) DE60023269T2 (ja)
WO (1) WO2001036677A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006018967A1 (ja) 2004-08-18 2006-02-23 Nihon University TGF-β遺伝子発現抑制剤
US7067622B2 (en) 2001-06-25 2006-06-27 Japan Science And Technology Agency Method of the solid phase synthesis of pyrrole-imidazole polyamide
WO2009128547A1 (ja) 2008-04-17 2009-10-22 学校法人日本大学 マトリックスメタロプロテネース9遺伝子選択的発現抑制剤
US7807844B2 (en) 2003-09-04 2010-10-05 Nihon University TGF-β gene expression inhibitor
WO2015053413A1 (ja) 2013-10-11 2015-04-16 千葉県 ドライバーオンコジーンの遺伝子変異を標的にアルキル化する新規アルキル化剤
WO2018056361A1 (ja) 2016-09-21 2018-03-29 千葉県 新規アルキル化剤
WO2020189779A1 (ja) 2019-03-20 2020-09-24 千葉県 二重膜構造細胞内小器官dna標的薬

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4061819B2 (ja) 2000-05-12 2008-03-19 独立行政法人科学技術振興機構 インターストランドクロスリンク剤の合成方法
JP3898532B2 (ja) * 2002-03-08 2007-03-28 独立行政法人科学技術振興機構 新規なヘアピン型ポリアミド

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5237991A (en) * 1991-11-19 1993-08-24 Cyberonics, Inc. Implantable medical device with dummy load for pre-implant testing in sterile package and facilitating electrical lead connection
US5273991A (en) * 1992-07-29 1993-12-28 Research Corporation Technologies, Inc. Imidazole-containing compositions and methods of use thereof analogs of distamycin
US5843937A (en) * 1996-05-23 1998-12-01 Panorama Research, Inc. DNA-binding indole derivatives, their prodrugs and immunoconjugates as anticancer agents
EP0986539A1 (en) * 1997-04-06 2000-03-22 California Institute Of Technology Dna-binding pyrrole and imidazole polyamide derivatives
JP3649617B2 (ja) * 1999-03-26 2005-05-18 独立行政法人科学技術振興機構 2本鎖dnaを切断できる化合物及びその使用方法
US8215238B2 (en) 2007-10-10 2012-07-10 The Texas A&M University System Guideway coupling system

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7067622B2 (en) 2001-06-25 2006-06-27 Japan Science And Technology Agency Method of the solid phase synthesis of pyrrole-imidazole polyamide
US7807844B2 (en) 2003-09-04 2010-10-05 Nihon University TGF-β gene expression inhibitor
WO2006018967A1 (ja) 2004-08-18 2006-02-23 Nihon University TGF-β遺伝子発現抑制剤
US7888516B2 (en) 2004-08-18 2011-02-15 Nihon University TGF-β gene expression inhibitor
WO2009128547A1 (ja) 2008-04-17 2009-10-22 学校法人日本大学 マトリックスメタロプロテネース9遺伝子選択的発現抑制剤
WO2015053413A1 (ja) 2013-10-11 2015-04-16 千葉県 ドライバーオンコジーンの遺伝子変異を標的にアルキル化する新規アルキル化剤
WO2018056361A1 (ja) 2016-09-21 2018-03-29 千葉県 新規アルキル化剤
WO2020189779A1 (ja) 2019-03-20 2020-09-24 千葉県 二重膜構造細胞内小器官dna標的薬
EP4365590A2 (en) 2019-03-20 2024-05-08 Juntendo Educational Foundation Agent targeting double-membrane organelle dna

Also Published As

Publication number Publication date
US6974668B1 (en) 2005-12-13
EP1152061A4 (en) 2003-05-28
WO2001036677A1 (fr) 2001-05-25
DE60023269T2 (de) 2006-07-20
DE60023269D1 (de) 2006-03-02
US7378237B2 (en) 2008-05-27
EP1152061B1 (en) 2005-10-19
EP1152061A1 (en) 2001-11-07
US20030099998A1 (en) 2003-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5638734B2 (ja) 生体分子用標識色素及び標識キット並びに生体分子の検出方法
Chen et al. Monitoring and modulating mtDNA G-quadruplex dynamics reveal its close relationship to cell glycolysis
CN110283583B (zh) γ-谷氨酰转肽酶响应型分子探针及其应用
AU2011323455A1 (en) Coelenterazine derivatives and methods of using same
Beckerbauer et al. FR900482 class of anti-tumor drugs cross-links oncoprotein HMG I/Y to DNA in vivo
JP4274831B2 (ja) シス・エレメントのデコイを用いる抗ガン剤
CA2572469A1 (en) Small molecule inhibition of a pdz-domain interaction
Makowski et al. Sudemycin K: a synthetic antitumor splicing inhibitor variant with improved activity and versatile chemistry
JP2001136974A (ja) 生理活性ピロールイミダゾール誘導体のスクリーニング方法
Liao et al. Highly sensitive and multiplexed protein imaging with cleavable fluorescent tyramide reveals human neuronal heterogeneity
WO2007071874A2 (fr) Nouveaux composes interagissant avec pea-15
Meyer et al. 5′-Bis-conjugation of oligonucleotides by amidative oxidation and click chemistry
JP5360647B2 (ja) 蛍光発生分子
Ghosh et al. Efficient conjugation and characterization of distamycin-based peptides with selected oligonucleotide stretches
Furuta et al. Design, synthesis, and photochemistry of modular caging groups for photoreleasable nucleotides
Liu et al. Investigation of the relative cellular permeability of DNA-binding pyrrole− imidazole polyamides
JP2000510879A (ja) 特異的なオリゴ糖−ニューレグリン相互作用のためのアナログおよびその使用
US20120178086A1 (en) Reductive release probes containing a chemoselectively cleavable alpha-azidoether linker and methods of use thereof
JP3649617B2 (ja) 2本鎖dnaを切断できる化合物及びその使用方法
EP3029059B1 (en) Compound administration precursor and medicament carrier preparation
Chen et al. Site-specific fluorescent labeling approaches for naringenin, an essential flavonone in plant nitrogen-fixation signaling pathways
KR102593166B1 (ko) 표지용 염료 및 이를 포함하는 표지용 키트
Agharezaee Fluorescent Labelling of Ribosomal RNA in Live Mammalian Cells
WO2009154804A2 (en) Twin fluorophore peptide nucleic acid hybridization probes
Kawamoto Synthesis and Biological Evaluation of Pyrrole–Imidazole Polyamide Probes for Visualization of Telomeres

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060626

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060630

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060811

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904