JP2001322870A - 圧電材料およびその製造方法 - Google Patents

圧電材料およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高キュリー点であり、かつ低駆動電圧で高変
位を示す圧電材料を得る。 【解決手段】 一般式 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、A1x1 、A2x2
{(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5
Nb0.5 )γ}O3 において、y+z=1、1.15<z/y<1.30、
0<γ<0.1であり、A1 =Ce、La、A2 =K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1 ≧x2 ) α=0、β=0.25またはα=0.5、β=0 または、A1 =Sr、A2 =Ba 0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2 ≦0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) α=0、β=0 を満たす複合酸化物を主成分とする圧電材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車載用機
器、各種電装品用のアクチュエータ、センサ等に用いら
れる圧電セラミック材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電材料は、電気的エネルギーを機械的
エネルギーに(あるいは機械的エネルギーを電気的エネ
ルギーに)変換する作用を有しており、これを応用した
アクチュエータ等が知られている。圧電アクチュエータ
は、印加電圧に応じた変位を発生し、高応答であること
から、例えば、流量制御用のバルブ、インジェクタ等の
駆動部として用いられて、流量や噴射量の精密な制御を
可能にしている。また、圧電素子の超音波振動を駆動源
とする超音波モータは、小型電装品用として有用であ
り、さらに、加速度による力を電気信号として検出する
加速度センサ、超音波を送受信し、物体の検知や距離測
定を行う超音波センサ等、多様な用途で実用化されてい
る。
【0003】セラミック系の圧電材料は、一般に、A
(2価)B(4価)O3 で表される複合ペロブスカイト
構造を有し、その代表的な例として、Pb(Ti、Z
r)O3、いわゆるPZTが知られている。また、この
PZTのAサイトまたはBサイトの一部を特定の元素で
置換したり、種々の添加物を添加したものがあり、その
一例として、特公平8−728号公報には、Pbの一部
をLaで置換し、MnO2を1.0重量%以下添加する
ことにより、圧電特性を改善した組成物が開示されてい
る。その他、例えば、AサイトをSr、Ba、Ca等
で、BサイトをNi、Nb等で置換したり、Cr2 3
等を添加して、圧電特性の向上を図ることが試みられて
いる。
【0004】このような圧電材料は、通常、大きく2種
類に分類される。1つは高圧電定数(高d)材料(ソフ
ト材)であり、その特徴としては、圧電定数が高い、
誘電損失が大きい、キュリー点が100〜150℃
程度と低い、等が挙げられる。もう1つはキュリー点が
高い材料(ハード材)であり、一般に、圧電定数が小
さい、誘電損失が小さい、キュリー点が高い、等を
特徴として有している。
【0005】ここで、圧電定数は変位量を左右する大き
な要因であり、高圧電定数であるソフト材は、高変位を
得るには有望な材料系であるといえる。ところが、誘電
損失が大きいため、与えた電気的エネルギーが有効に機
械的エネルギーに変換されず、変位量が小さくなる。な
おかつ、損失されたエネルギーが熱エネルギーとして現
れるので、材料自体の温度が上昇し、特にキュリー点近
傍にまで及ぶと分極が消失し、変位がなくなるおそれが
ある。
【0006】一方、ハード材は、誘電損失が小さく、電
気機械変換効率が高い利点があるものの、圧電定数dが
小さいことから、所望の変位量とするために高駆動電圧
が必要となる。
【0007】低駆動電圧で高変位を得るためには、圧電
定数dが大きく、誘電損失が小さいことが望ましい。し
かしながら、上述したように、ソフト材は後者の特性
に、ハード材は前者の特性に難がある。一方、誘電損失
が小さいハード材であっても、誘電損失がゼロにはなら
ないため、発熱がなくなることはなく、また、キュリー
点近傍では、変位量に影響する誘電率が大きく上昇す
る。よって、使用温度範囲で安定した圧電特性を示すた
めには、キュリー点の高い材料であることも要求され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、高キュ
リー点、高変位量が期待される材料系として、Pb(T
i、Zr、Y、Nb)O3 で表される複合酸化物のAサ
イトに、2価の置換原子、例えばSrを導入することを
検討した。ところが、Srを高変位量を得るのに必要な
置換量とするとキュリー点が大きく低下し、逆にキュリ
ー点の低下を抑制すると、十分な変位量が得られなかっ
た。このため、キュリー点を大きく低下させることな
く、高変位が得られる圧電材料の開発が望まれている。
【0009】本発明の目的は、高キュリー点で高温安定
性に優れ、かつ低駆動電圧で高変位を示す圧電材料を得
ることを目的とする。
【0010】
〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、A1x1 、A2x2
{(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(1) 式中、y+z=1、1.15<z/y<1.30、0<
γ<0.1で表され、A1 、A2 、x1、x2が下記(i)
〜(iii )のいずれかを満足する複合酸化物を主成分と
して含有する圧電材料が有効であることを見出した。 (i):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
=K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
2 ) α=0.5、β=0・・・条件(A) (ii):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
=K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
2 ) α=0、β=0.25・・・条件(B) (iii):A1 =Sr、A2 =Ba 0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2 ≦0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) α=0、β=0 本発明の圧電材料は、これら(i)〜(iii )の組成を
有する複合酸化物の少なくとも1つを主成分とするもの
であればよく、2つ以上を含有していてもよい。
【0011】ここで、(i)、(ii)は、Pbの一部を
価数の異なる原子(2価以外の原子)で置換した場合
で、具体的には、一般式(1)におけるA1 として、C
e、Laから選ばれる1つ以上が、A2 としてはKが好
適に用いられる。これを、一般式(2)で表す。 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、(CeまたはLa)x1、Kx2 〕 {(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(2) 一般式(2)で表される複合酸化物は、従来、2価のP
bイオンが入って安定となるAサイトに、価数の異なる
Ce(3価/4価)、La(3価)、K(1価)を有す
るもので、この時、化学的安定性を保つために、Aサイ
トもしくはBサイトに空孔を生じさせる。この空孔形成
により、少ない置換量でも十分な分極が生じて電場印加
時に大きな変位量を得ることができ、また、置換量が少
ないためキュリー点への影響が抑制される。これについ
て、以下に説明する。
【0012】一般に、置換により変位量が向上するの
は、電場に対する応答が大きくなるためと考えられる。
電場に対する応答を変える主要因として分極があり、分
極は、例えば、電荷分布の非対称性から生じる。置換に
よってイオン半径の異なる原子が局所的に存在すると、
電荷分布の非対称性が生じ、これにより、電荷分布があ
っても対称性により相殺されていた分極が、相殺されな
くなる。なお、置換によるキュリー点の低下は、イオン
半径の違いによる格子の歪みが要因の1つと考えられ
る。
【0013】これに対して、(i)、(ii)のように、
置換原子をPbと価数の異なる原子(2価以外の原子)
とすると、電気的中性を保持するために空孔が生じる。
つまり、イオン半径の違いだけでなく、空孔の発生によ
っても電荷分布が変化するために、電荷分布(変位量に
寄与)が格子の歪み(キュリー点に寄与)以上に大きく
変化する。このため、キュリー点をほとんど低下させる
ことなく高変位が得られるものと考えられる。
【0014】A1 =Ce、Laである時、置換量x1
は、0.02≦x1 <0.08の範囲とする。x1
0.02未満であると本発明の効果が得られず、x1
0.08以上では高キュリー点と高変位量を両立させる
のが困難になる。より好ましくは、0.02≦x1
0.06の範囲とするのがよい。3価のLa、Ceに加
えて、電荷保証のために1価のKを置換原子A2 として
用いることもでき、A1 とA 2 を同量置換すると、空孔
を形成せずに同様の効果が得られる。ただし、A2 の置
換量x2 が多いと強度が低下するので、0≦x2 ≦0.
05の範囲とし、かつ0.02≦x1 +x2 ≦0.1、
1 ≧x2 となるようにする。総置換量x1 +x2
0.1を越えると、変位量が逆に低下する傾向にあるた
め、好ましくない。
【0015】α、βの条件は、置換原子による空孔の発
生を考慮したもので、(i)の条件(A):α=0.
5、β=0は、一般式(1)のAサイトに空孔が生じる
とした場合の、(ii)の条件(B):α=0、β=0.
25は、一般式(1)のBサイトに空孔が生じるとした
場合の理論式を示す。Aサイト、Bサイトのいずれに空
孔が生じるかは、理論的には置換原子によって決まり、
エネルギー的により安定となる方にのみ空孔を形成する
と考えられるが、実際には製造条件によって、(i)、
(ii)の両方の組成が可能である。つまり、混合後の原
料の不均一性や焼成時間が有限である等により、ある一
部ではAサイトに空孔を形成しやすく、ある一部ではB
サイトに空孔を形成して、そのまま徐冷される、といっ
たことが起こり得る。
【0016】そこで、本発明では、(i)または(ii)
を満足するように、一般式(1)から各構成元素の出発
原料の調合割合を算出し、調合した原料を用いて圧電材
料を作製する。例えば、Aサイトに空孔が生じるものと
して調合すれば、確率論的にAサイトの空孔が増し、ま
た、この空孔を予測して余分な材料(例えば、Aサイト
の空孔の場合は、Pb)を調合しないことにより、余分
な材料による圧電特性の低下を防止することができる。
空孔を予測して調合しない場合、Aサイトに空孔が形成
されると、Pbが過剰となって圧電特性を持たないPb
Oとして析出し、圧電特性を抑制する。すなわち、圧電
特性により変換された変位エネルギーにより、圧電材料
のみならず圧電特性を持たないPbOも変位(または移
動)させなければならないので、エネルギーロスが生じ
て変位量が小さくなってしまう。または、余分な材料に
より、空孔が一部形成されず、化学的に不安定となって
キュリー点を低下させることが考えられる。
【0017】(i)または(ii)の圧電材料を製造する
場合、出発原料としては、各構成元素の酸化物、水酸化
物、炭酸塩等が使用され、これら出発原料の各構成元素
の比が所望の組成における各構成元素の比と同じになる
ように、調合する。この調合原料を、通常の方法で、混
合、仮焼し、粉砕したものを、造粒した後、焼成するこ
とで、(i)または(ii)の少なくとも一方を主として
含有する圧電材料が得られる。結果として(i)、(i
i)の両方の組成を含有する圧電材料が得られてももち
ろんよい。
【0018】このように、本発明では、(i)、(ii)
の条件(A)、(B)により、AサイトまたはBサイト
に空孔が生じるものとして調合し、エネルギーロスを極
力抑えることにより、条件(A)または条件(B)を加
味しない場合に対して、より大きな変位量を得ることが
できる。あるいは、化学的安定性を向上させて、キュリ
ー点を高くすることが可能となる。
【0019】(iii)は、A1 =Sr、A2 =Baとし、
従来のPbの位置にSrとBaを導入した組成を有する
圧電材料である。これを、一般式(3)で表す。 〔Pb{1−x1−x2)}、Srx1、Bax2〕 {(Tiy 、Zrz )(1−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(3) Sr、Baはいずれも2価であるので、空孔は形成され
ず、α=0、β=0となる。この時、Srの置換量x1
を、0.03≦x1 ≦0.05、Baの置換量x2 を、
0.03≦x2 ≦0.05とし、かつ|x1 −x2 |≦
0.01を満足するようにx1 、x2 を選択すると、高
キュリー点と高変位量の両立が可能になる。
【0020】Pbを2価の原子で置換すると、前述のイ
オン価数の違いによる空孔形成の効果がないため、キュ
リー点の低下が抑制される範囲の置換量では、変位を向
上させる十分な効果が得られない。また、十分な変位量
を得るために、置換量を多めにするとキュリー点の低下
が著しい。キュリー点低下の要因としては、イオン半径
の違いが挙げられる。Pbのイオン半径に比べてSrの
イオン半径は小さく、またBaのイオン半径はPbのイ
オン半径に比べて大きい。Sr、Baの場合ともにPb
で安定な位置(Aサイト)にイオン半径が異なるイオン
が入るため、格子に歪みが生じ、その結果エネルギー的
な安定性が低下して、圧電特性を示す結晶系の温度範囲
が狭くなると考えられる。
【0021】一方、格子の歪みから生じる分極が変位量
に寄与していると考えられるので、キュリー点の低下を
抑えながら変位量を向上させるには、格子の歪みを与え
て分極を生じさせながら、その歪みが圧電特性を示す結
晶構造を不安定にさせないようにすればよい。そのため
の条件として、Sr、Baの置換量x1 、x2 をほぼ同
量とする。上述したように、イオン半径が異なる原子で
置換することにより格子の歪みが生じるが、この際、P
bの置換原子として、Pbよりイオン半径の小さいSr
と、イオン半径の大きいBaを用い、これらの置換量を
ほぼ同量とすれば、一部で凹型の歪みが、一部で凸型の
歪みが生じ、これら格子定数の凹凸が合致することによ
り、格子の歪みは局部的なものとなり得る。そして、周
囲のAサイトがPb原子だけからなる材料の安定性に守
られ、圧電特性を示す結晶構造を不安定となるのを防止
して、全体としての安定性を保持する材料を得ることが
できる。
【0022】また、従来のAサイトがPb原子だけから
なる材料は、圧電特性を示す結晶層の安定性が高いた
め、置換物による格子の凹凸が近接して相殺し、従来の
AサイトがPb原子だけの構造を多く残す方が、凹凸が
離れた構造よりも安定であり、上記のキュリー点の低下
を抑えつつ変位量を向上することが可能である。
【0023】必要な変位量を得るためには、置換量x
1 、x2 を、0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x
2 ≦0.05の範囲とする。x1 、x2 が0.05を越
え、置換量の総量が0.1を越えると変位量が逆に低下
するので好ましくない。また、結晶の安定性を確保する
ために、x1 とx2 の差が極力小さい方がよく、|x1
−x2 |が0.01を越えないようにx1 、x2 を選択
することで、上記効果が得られる。
【0024】本発明では、(i)〜(iii )のいずれの
場合も、一般式(1)におけるZr/Ti比(z/y
比)が、y+z=1、1.15<z/y<1.30を満
足するようにy、zを選択する。これにより、変位量が
向上し、特に、z/y=1.22付近で変位量が最も大
きくなる。z/yが1.15に満たなくても、1.30
を越えても変位量が低下する。
【0025】また、一般式(1)におけるBサイトに
Y、Nbを導入することで変位量がより向上する。ただ
し、その置換量の総量γが0.1以上になると変位量の
向上効果が得られず、逆に変位量が低下するので、0<
γ<0.1とする。
【0026】本発明の圧電材料に、添加物としてSb2
3 、Mn2 3 、Nb2 5 のうちの少なくとも1種
を添加することもでき、特にSb2 3 が好適に用いら
れる。この時、これら添加物の圧電材料中の含有量が
0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下となる
ようにするとよく、これにより変位量が大きく向上す
る。添加物を使用する場合には、圧電材料を調合する際
に、調合原料とともに混合し、以下、同様の工程で、仮
焼、焼成等を行えばよい。
【0027】
〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、A1x1 、A2x2
{(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(1) まず、圧電材料の各構成原子を含む出発原料として表1
に示す化合物を使用し、表2に示す所望の組成となるよ
うに(すなわち、目的組成における各構成原子の比と出
発原料における各構成原子の比が同じになるように)、
これら出発原料を調合した。
【0028】この時、上記した(i)〜(iii )を満た
す本発明の圧電材料(実施例1〜6)以外に、比較のた
め、SrまたはKのみで置換した圧電材料(比較例1〜
3)、A1 =Ce、Laでα、βの条件が(i)、(i
i)を満足しない圧電材料(比較例4、5)を作製し
た。α、βについては、条件(A)〜(C)を次のよう
に定義して、表中に示した(x1=x2の実施例5は除
く)。 条件(A):α=0.5、β=0 条件(B):α=0、β=0.25 条件(C):α=0、β=0 また、いずれも一般式(1)中、z/y=1.22、γ
=0.01とし、さらに、添加物として0.3重量%
(得られる圧電材料中の含有量)のSb2 3 を用い
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】調合した原料を混合した後、800℃で2
時間、仮焼し、粉砕したものを、ボールミルを用いて混
合、造粒した。その後、フルイにかけて粒径を調整し、
250μmを越える粒子を除去した。さらに、成形、焼
成してペレット状のサンプルを作製した。このサンプル
の両面をラップ盤で研磨し(厚さ0.5mm)、電極印
刷、外周研磨(φ13mm)したものを、積層、分極処
理することにより圧電体スタック(厚さ20mm)を形
成した。
【0032】得られた圧電体スタックの変位量とキュリ
ー点をそれぞれ調べて、表2に併記した。変位量の測定
法を以下の通りである。まず、圧電体スタックに350
kgf(3430N)の荷重をかけながら、厚さ1mm
あたり1.5kVの電圧を印加し、その時の、圧電体ス
タックの変位をギャップセンサにより測定した。測定点
は2点で、2点の平均値をその素子の変位量とした。な
お、測定は室温で行い、予め、スタック素子を駆動して
いる状態で20分程度エージングしたものを用いた。
【0033】また、キュリー点の測定は、上記製作工程
の途中で、ペレット状のサンプルに電極印刷を終えた段
階のものを用いて行った。このサンプルを端子で挟み、
乾燥機中に入れて温度調整するとともに、端子をインピ
ーダンスアナライザーに接続して静電容量を測定した。
この時の温度と静電容量の関係は、例えば、図1のよう
になり、静電容量が最大となる温度をキュリー点とし
た。
【0034】表2に明らかなように、PbをSrのみで
置換した従来の組成では、置換量x 1 =0.04の変位
量が15.9μmと低く(比較例2)、x1 を2倍以上
とした比較例3でも20μm以下である。これに対し、
1 を2価以外の元素、例えば、A1 =Ceとすると、
変位量が22.8μm(実施例1)、25.2μm(実
施例2)に向上し、キュリー点も320℃と大きく向上
している。また、A1=Laの実施例3、4では、キュ
リー点を低下させることなく、29μm以上の高変位量
が得られている。
【0035】ここで、A1 =Ce、Laの時の、一般式
(1)におけるα、βの条件(A)〜(C)について見
ると、空孔の形成を考慮した条件(A)、(B)の実施
例1〜4では、空孔を形成しないものとした条件(C)
の比較例4、5に比べて、キュリー点がより高くなり、
変位量の向上効果も見られる。例えば、A1 =Laで条
件(C)の比較例4と条件(A)、(B)の実施例3、
4とでは、キュリー点が250℃から280℃に向上
し、変位量も大幅に向上している。同様に、A1=Ce
の場合は、比較例5のキュリー点300℃の対し実施例
1、2では320℃以上の高キュリー点が得られ、変位
量も同等ないしそれ以上となっている。
【0036】さらに、条件(A)、(B)以外に、A1
=La、A2 =Kとして、KとLaの置換量を同量とし
た(x1=x2)実施例5によっても、A1 =Laで条件
(C)の比較例4に比べ、キュリー点、変位量が向上し
ている。以上より、A1 を3価のCe、Laとし、条件
(A)、(B)を満足することで、高キュリー点かつ高
変位量の圧電材料が得られる。あるいは、さらに、A2
として1価のKを加えてもよく、特性向上に有効である
ことがわかる。ただし、置換元素がKだけの比較例1で
は、ペレットの両面をラップ処理する工程で割れが発生
して、スタック素子を作製できなかった。よって、x1
x2としてKの添加による強度の低下を抑制することが望
ましい。
【0037】また、Sr置換のみの比較例2、3に対し
て、A2 としてBaを同量添加した実施例6では、比較
例2、3に比べキュリー点はやや低下しているものの
(置換量0.04〜0.09の範囲)、変位量が顕著に
大きくなっている。つまり、Sr置換量、すなわちAサ
イト置換量を0.04から0.09と多くしても及ばな
い大きな変位量が得られる。よって、A1 =Sr、A2
=Baで、SrとBaの置換量をほぼ同量とすること
で、圧電特性を示す結晶系の安定性を著しく低下させる
ことなく、変位量を向上させるのに有効であることがわ
かる。
【0038】(実施例7〜10、比較例6〜12)次
に、一般式(1)におけるAサイトをCeまたはLaで
置換した時の、置換量と変位量の関係について調べた。
表3のように、Ce、Laの置換量x1を0.06から
0.1の範囲で種々変更したスタック素子を上記実施例
と同様にして作製し、その変位量を測定して表3、4に
併記した。なお、表3、4には、上記実施例1〜4の結
果を併せて示している。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表3、4のように、Ce、Laとも、x1
0.04で変位量が最大となっており、x1の増加ととも
に変位量が低下する傾向にあるが、条件(A)、(B)
とすることで、変位量の向上効果が見られる。例えば、
x1=0.06の時、A1 =Ce、条件(A)、(B)の
実施例7、8は、条件(C)の比較例6より変位量が高
く、A1 =La、条件(A)、(B)の実施例9、10
は、条件(C)の比較例12より高変位量である。ただ
し、x1が0.08ないしそれ以上となると変位量の低下
が大きくなり、従って、Ce、Laの置換量x1は0.0
8を越えない範囲とするのがよい。
【0042】(実施例11〜26、比較例13〜20)
次に、一般式(1)におけるz/y比と変位量の関係を
調べた。A1 =Ce、条件(B)の上記実施例2の組成
について、z/y比(Zr/Ti比)を1.15から
1.30の範囲で表5のように変化させ、同様の方法で
圧電材料を作製して、その変位量を実施例1と同様にし
て測定した。結果を表5に併記する(実施例2の結果と
も)。また、A1 =La、条件(A)の上記実施例3の
組成、、A 1 =La、条件(B)の上記実施例4の組成
と、A1 =Sr、A2 =Baの上記実施例6の組成につ
いても、同様にしてz/y比を変えた圧電材料を作製
し、変位量を測定した。結果をそれぞれ表6〜8に示
す。
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】さらに、表5に記載したデータに基づき、
1 =Ce(条件(B))の時の、変位量のz/y比
(Zr/Ti比)依存性を図2に示した。図示のよう
に、z/y比が1.15より大きくなるに従って変位量
が徐々に大きくなり、1.20を越えると急増して1.
22付近で最大となっている。z/y比がさらに大きく
なると変位量が再び低下し、1.30に至ると変位量低
下が著しい。よって、良好な特性を示すのは、1.15
<z/y<1.30の範囲である。
【0048】また、表6に記載したデータに基づき、A
1 =La(条件(A))の時の、変位量のz/y比(Z
r/Ti比)依存性を図3に示した。同様に、表7、8
のデータに基づいて、A1 =La(条件(B))の時
の、変位量のz/y比(Zr/Ti比)依存性を図4
に、A1 =Sr、A2 =Baの時の、変位量のz/y比
(Zr/Ti比)依存性を図5にそれぞれ示した。いず
れも、z/y=1.22付近で変位量が最大となり、
1.15<z/y<1.30の範囲で変位量が高くな
る、同様の傾向が見られた。
【0049】ここで、図6に、z/y比=1.22にお
ける変位量の温度依存性を示す。図は、実施例3(A1
=La、条件(A))、実施例4(A1 =La、条件
(B))、実施例6(A1 =Sr、A2 =Ba)の圧電
材料について、室温から120℃まで温度を上昇させた
時の変位量の変化を示すもので、いずれも高温になると
変位量がやや大きくなっているものの温度依存性は比較
的小さい。変位量の温度依存性が小さいと、使用条件下
で常時一定の変位を得るのに付与する条件の変化の範囲
が小さくなる。これは、環境温度変化の大きい、例えば
自動車等に使用された場合に駆動回路の簡素化につなが
るという利点がある。
【0050】また、図7には、A1 =La(条件
(A))でz/y比を変化させた実施例3および実施例
15〜18について、変位量の温度依存性を調べた結果
を示す。図からz/y比が1.18から1.22までの
ものは、温度依存性が小さく、z/y=1.18、1.
20の材料は、変位量は1.22の材料に比較すると小
さいが、上述したような駆動回路の簡素化の利点があ
る。一方、z/y=1.24、1.26の材料は、高温
になる程変位量が大きくなり、120℃ではz/y=
1.22の材料より変位量が大きい。この場合は、温度
依存性が小さい利点はないものの、変位量が大きく向上
することから、高温で使用される場合には、大きな効果
を発揮する。
【0051】以上より、z/y比を本発明の範囲とする
ことで(1.15<z/y<1.30)、変位量を向上
し、または温度依存性を小さくする効果が得られ、圧電
特性の向上に有用であることがわかる。
【0052】(実施例27〜30)上記実施例3、6と
同じ方法で、添加物の種類と添加量のみを変更した圧電
材料を作製し、添加物の効果を調べた。それぞれ、添加
物としてSb2 3 に代えて、Mn2 3 、Nb2 5
を用い、添加量を0.5重量%として同様の方法で圧電
材料を作製し、キュリー点、変位量を測定した。結果を
表9に示す。表に明らかなように、いずれも25μm以
上の高変位量が得られ、キュリー点も上記実施例3、6
と同等ないしそれ以上であった。
【0053】
【表9】
【0054】(実施例31〜32、比較例31〜34)
次に、一般式(1)におけるγ(Y+Nb量)と変位量
の関係を調べた。上記実施例3、6の組成について、γ
の値を0から0.1の範囲で表10のように変化させた
圧電材料を同様の方法で作製して、その変位量を測定し
た。結果を表10に併記する。表10より、γ=0の比
較例31、33に比べ、γ=0.01、0.05の実施
例3、6、31、32では、変位量を向上させる明らか
な効果が見られる。ただし、γ=0.1の比較例32、
34では、γ=0の場合より変位量が小さくなってい
る。以上より、変位量の向上には、0<γ<0.1の範
囲の材料が有用である。
【0055】
【表10】
【0056】(実施例33)さらに、添加物の添加量の
最適範囲を知るために、上記実施例3と同じ方法で、S
2 3 の添加量を0から0.7重量%の範囲で変化さ
せた圧電材料を作製し、変位量を測定した。変位量とそ
の温度依存性を図8に示す。図示のように、添加量を
0.5重量%以下、特に0.3重量%以下で変位量は大
きな値を示しており、0.7重量%では変位量が急激に
低下する。また、Sb2 3 の添加によって温度依存性
が小さくなり、特に、添加量が0.15重量%付近でそ
の効果が大きい。また、添加量が0.5重量%では、変
位量は比較的小さいものの温度依存性が小さいことか
ら、環境温度変化が大きい用途での使用に適するその効
果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電容量に基づくキュリー点の測定方法を説明
するための図である。
【図2】A1 =Ce(条件(B))での変位量のz/y
比依存性を示す図である。
【図3】A1 =La(条件(A))での変位量のz/y
比依存性を示す図である。
【図4】A1 =La(条件(B))での変位量のz/y
比依存性を示す図である。
【図5】A1 =Sr、A2 =Baでの変位量のz/y比
依存性を示す図である。
【図6】変位量の温度依存性(z/y:一定)を示す図
である。
【図7】z/y比を変化させた時の変位量の温度依存性
を示す図である。
【図8】添加物の添加量と変位量の関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角谷 篤宏 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 安田 悦朗 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 山本 孝史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 4G031 AA01 AA05 AA06 AA07 AA08 AA09 AA11 AA12 AA14 AA19 AA32 AA34 BA10 GA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、A1x1 、A2x2 〕 {(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(1) 式中、y+z=1、1.15<z/y<1.30、0<
    γ<0.1で表され、A1 、A2 、x1 、x2 が下記
    (i)〜(iii )のいずれかを満足する複合酸化物を主
    成分として含有することを特徴とする圧電材料。 (i):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
    =K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) α=0.5、β=0 (ii):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
    =K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) α=0、β=0.25 (iii):A1 =Sr、A2 =Ba 0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2 ≦0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) α=0、β=0
  2. 【請求項2】 一般式(2) 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、(CeまたはLa)x1、Kx2 〕 {(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(2) 式中、0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) y+z=1、1.15<z/y<1.30 0<γ<0.1 で表され、α、βが、 α=0、β=0.25またはα=0.5、β=0 である複合酸化物を主成分として含有することを特徴と
    する圧電材料。
  3. 【請求項3】 一般式(3) 〔Pb{1−x1−x2)}、Srx1、Bax2〕 {(Tiy 、Zrz )(1−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(3) 式中、0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2
    0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) y+z=1、1.15<z/y<1.30 0<γ<0.1 で表される複合酸化物を主成分として含有することを特
    徴とする圧電材料。
  4. 【請求項4】 Sb2 3 、Mn2 3 、Nb2 5
    うちの少なくとも1種を0.5重量%以下の範囲で含有
    する請求項1ないし3のいずれか記載の圧電材料。
  5. 【請求項5】 一般式(1) 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、A1x1 、A2x2 〕 {(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(1) において、y+z=1、1.15<z/y<1.30、
    0<γ<0.1であり、A1 、A2 、x1 、x2 が下記
    (i)〜(iii ) (i):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
    =K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) α=0.5、β=0 (ii):A1 =Ce、Laから選ばれる1つ以上、A2
    =K 0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) α=0、β=0.25 (iii):A1 =Sr、A2 =Ba 0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2 ≦0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) α=0、β=0 のいずれかを満足するように、出発原料となる各成分元
    素の化合物を調合し、混合、焼成することを特徴とする
    圧電材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(2) 〔Pb{ 1−x1−x2−α(x1−x2)}、(CeまたはLa)x1、Kx2 〕 {(Tiy 、Zrz )( 1−β(x1−x2)−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(2) において、0.02≦x1 <0.08、0≦x2 ≦0.
    05 (ただし、0.02≦x1 +x2 ≦0.1、x1
    2 ) y+z=1、1.15<z/y<1.30 0<γ<0.1 α=0、β=0.25またはα=0.5、β=0 を満足するように、出発原料となる各成分元素の化合物
    を調合し、混合、焼成することを特徴とする圧電材料の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(3) 〔Pb{1−x1−x2)}、Srx1、Bax2〕 {(Tiy 、Zrz )(1−γ)、(Y0.5、Nb0.5 )γ}O3 ・・・(3) において、0.03≦x1 ≦0.05、0.03≦x2
    ≦0.05 (ただし、|x1 −x2 |≦0.01) y+z=1、1.15<z/y<1.30 0<γ<0.1 を満足するように、出発原料となる各成分元素の化合物
    を調合し、混合、焼成することを特徴とする圧電材料の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 調合原料に、Sb2 3 、Mn2 3
    Nb2 5 のうちの少なくとも1種を、得られる圧電材
    料中の含有量が0.5重量%以下となる範囲で添加する
    請求項5ないし7のいずれか記載の圧電材料の製造方
    法。
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